イランのロケットと雷の化石2020年02月10日 12:58

イランのロケットと雷の化石
イランのロケットと雷の化石


AFPが報じたイランの衛星打ち上げロケット。

(イラン、衛星打ち上げ失敗 宇宙計画に打撃)
https://www.afpbb.com/articles/-/3267485

「人工衛星「ザファル(Zafar)」の打ち上げに「成功」したが、軌道投入には失敗した」

まあ、どうでもいいんですが(そんなあ!)。

浮沈子的に気になったのは、写真に写っている発射台の周りに設置された避雷針(たぶん)だ。

砂漠の真ん中で、雷って落ちるのかあ?。

(イラン、セムナン)
https://en.wikipedia.org/wiki/Semnan,_Iran#Climate

「降水量はわずかですが、これらの雷雨は頻繁に落雷を伴う強い突風を発生させます。」

へーえ・・・。

ちなみに、打ち上げに使用されたホメイニ宇宙センターは、セムナン郊外にある。

(イマームホメイニスペースポート)
https://en.wikipedia.org/wiki/Imam_Khomeini_Spaceport

「ロケーション 南東セムナン、イラン」

「砂漠 雷」でググったら、閃電岩(せんでんがん)というのがヒットした。

(閃電岩)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%83%E9%9B%BB%E5%B2%A9

「ちょうどよい成分の砂が高温に熱せられることで、雷の経路にそった形の石英ガラスを形成する。「雷の化石」とも呼ばれることがある。」

我が国の雷はパワー不足で、一般的に閃電岩は出来ないとされるが、例外もある。

「閃電岩の生成には約6億ボルトの電圧を持った強力な雷が必要とされ、日本の気象条件では強くても1億ボルト程度の雷しか発生しない事から閃電岩は通常できない。」

「日本でも1966年6月6日に北海道岩見沢市で発見例」

「発見当時、この閃電岩の採取地点で高圧電線の切断事故が記録されている事から、落雷で切断された電線が障害物に引っ掛かる事なく地表に接触し、同時に落雷のエネルギーが電線を経由して大きく増幅されたと見られる。さらにそこへ主成分となる珪砂を含んだ当該地点の地質が重なった事で、本来起こりえない生成条件を満たし日本初となる閃電岩の発見に至ったとされる。」

なーんだ・・・。

イランのロケット打ち上げに対しては、米国がICBMの開発につながるとして文句をつけている。

(イラン、米警告無視し衛星発射 軌道投入に失敗)
https://www.cnn.co.jp/world/35131419.html

「ミサイル問題などの専門家はCNNの取材に、イランの今回の衛星打ち上げにはICBMの技術は使っていないとし、衛星は通信用としたイランの説明に注意を向けた。」

北朝鮮も似たようなことやってたしな(最近は、人工衛星上げてないけど)。

イランは、過去に人工衛星の打ち上げに成功している。

(サフィール (イランのロケット))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB_(%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88)

「2009年2月2日、サフィール1の2号機は「オミード」を軌道上に打ち上げた。」

「2011年6月15日にサフィール1Aが地球観測衛星「ラサッド1」(観測の意味)を高度260kmの軌道上に打ち上げた。」

2012年2月3日、(中略)地球観測用科学技術衛星ナヴィード・エルモサナアトを高度250km-375kmの楕円軌道上に打ち上げた。」

「2015年2月2日、イラン・エレクトロニクス・インダストリーズ社が開発した「ファジル」の打ち上げに成功した。」

今回の打ち上げに使われたのは、次世代に当たるロケットだ。

(シモーグ(ロケット))
https://en.wikipedia.org/wiki/Simorgh_(rocket)

「2020年2月9日:ザファール(衛星):シモルグ(ロケット):部分的な故障:衛星が軌道に到達できない」

イランの打ち上げロケットは、失敗が多いな。

まあいい。

ICBMなんてぶっそーなもん開発せんでいいから、ちゃんと衛星打ち上げられるようなロケット開発に注力すべきだろう。

有人宇宙飛行も目指してるしな(大丈夫なのかあ?)。

(イラン宇宙機関:有人宇宙飛行計画)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%B3%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%A9%9F%E9%96%A2#%E6%9C%89%E4%BA%BA%E5%AE%87%E5%AE%99%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E8%A8%88%E7%94%BB

「2015年2月、イランは開発中の1人乗り有人宇宙船の実物大模型を公開した」

(イラン、開発中の有人宇宙船を初公開 数年のうちに打ち上げへ)
https://sorae.info/030201/5447.html

「イラン・イスラム共和国は2月17日、開発中の有人宇宙船の実物大模型を公開した。早ければ数年のうちに、実際に人を乗せて打ち上げられるという。」

鳥嶋さんの記事を読むと、弾道飛行ならやってできないことはないようだな。

「ちなみに、米国が1960年代に実施したマーキュリー計画で使われたマーキュリー宇宙船は、このイランの宇宙船と同じく1人乗りで質量は1,800kgほどで、また弾道飛行したフリーダム7とリバティ・ベル7の打ち上げに使われたレッドストーン・ロケットも、サフィールとほとんど同じ性能をもっていた。」

その後、有人宇宙船が飛んだ話は聞かない。

「実施時期については「この数年のうち」や、2014年には「4年以内に」といった発言がされており、2020年ごろまでには打ち上げる予定のようだ。」

いつになるかは、神のみぞ知るというところか。

アラーの神は辛抱強いだろうからな。

雷落としたりはせんだろう・・・。