発症していても陰性な症例報告が気になる名古屋市の更に気になる対応2020年02月26日 03:58

発症していても陰性な症例報告が気になる名古屋市の更に気になる対応


(名古屋で新たに3人の感染確認)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200225/k10012301261000.html

「70代の女性の1人は今月21日に市内の医療機関に入院しましたがウイルス検査で判定がつかず、その後も発熱が続いたため25日、再検査を行ったところ陽性反応が出た」

入院が必要なほどの症状が出ていながら、4日間ウイルスが検出されなかった事例だ。

感染初期で、発症前なら分からなくもないけど、熱発と化して症状が出ていれば、当然ウイルスは増殖していて活発に活動しているわけだから、検出されないことはないはずなんだがな。

検体採取かPCR検査そのものに問題があったことになる。

開院前の岡崎医療センターの入所は、結局3回までで一旦打ち止めとなり、未発症の感染者のうち、発症して病院送りになったりした16人と帰国者2人無事ウイルスが消えて退所となった1人が報道されているくらいだ。

(クルーズ船の感染者受け入れ、25日夕以降に再開 岡崎の藤田医科大)
https://www.chunichi.co.jp/s/article/2020022590122625.html

「20日までに3回に分けて計96人が到着」

「肺炎などの疑いがある16人を県内の医療機関へ搬送」

「22日にはロシア国籍の男女2人も帰国のため退所」

「24日夕には2度のウイルス検査で陰性と確認された男性1人が退所」

「現在は77人が滞在」(25日昼過ぎ時点)

「25日、同日夕方以降にも乗客らの受け入れを再開すると発表した。国から要請があったという。」

なんだ、再開するのか・・・。

「受け入れは最大で170人程度になる見通し」

発症者の入院病床との兼ね合いがあるから、空きを埋める発想では受け入れないということだからな。

この間の熾烈なやり取りが目に浮かぶ・・・。

空いてんだから入れろ、いや、医療機関で引き取れなくなればパンクだからダメだ、冗談じゃない、100人分も空いていて受け入れないとは何事か、お前じゃ話にならん、上の者を出せ、当初の話と違う、いや、状況は刻々と変化してるからな・・・。

まあいい。

浮沈子的に気になるのは、初出のNHKの記事にある名古屋市の対応だ。

「・・・市が健康状態を観察していました。」

発症するまで、濃厚接触者を観察し続ける。

決して検査は行わない。

中国の発表では、発症2日前から感染力があるという認識がスタンダードになっているのにな。

(症状が出る2日前から感染力 中国疾病予防センター)
https://www.google.com/search?q=%E4%B8%AD%E5%9B%BD+%EF%BC%92%E6%97%A5%E5%89%8D+%E6%84%9F%E6%9F%93%E5%8A%9B&rlz=1C1AFAA_enJP467JP467&oq=%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%80%80%EF%BC%92%E6%97%A5%E5%89%8D%E3%80%80%E6%84%9F%E6%9F%93%E5%8A%9B&aqs=chrome..69i57.29572j1j4&sourceid=chrome&ie=UTF-8

「中国の疾病予防センターは、新型コロナウイルスについて感染者に症状が出る2日前から感染力があることを明らかにしました。」

感染の可能性のある濃厚接触者に対して、積極的に検査するわけでもなく、発症前の感染力を野放しにしているわけだ。

他の都道府県でも同じなんだろうか。

発症しなければ、絶対に検査しない我が国の基本政策は、積極的に感染を広めている。

浮沈子が、感染をある程度の制御下で広めることによって、自然免疫による終息を狙っていると感じる根拠の一つだな。

既に、濃厚接触者を片っ端から検査して、陽性なら未発症でも隔離して感染が広がるのを押さえるという封じ込めの時期は過ぎているということもあるしな。

クルーズ船を抱え込んだことにより、関東近県の感染症病棟はパンクした。

実態として、我が国の封じ込め政策は破綻している。

濃厚接触者を収容する施設はない。

岡崎の事例を見る通り、発症者を受け入れる医療機関が足りないのだ。

市中感染で発症しても、受診制限を掛けていれば医療機関へのアクセスはコントロールできる。

発熱くらいで入院されてはたまらんのだ。

4日間苦しんでからでなければ、秘密の発熱外来にさえアクセスできない。

誰だって、そんな馬鹿な話に乗るわけはない。

ふつーの風邪と区別が付かないなら、ふつーの風邪として一般の医療機関に行くに決まっている。

もちろん、そんな状況になるのは当局はお見通しだ。

そこで感染を広げるのが目的だからな(そんなあ!)。

穴だらけの制度(穴の方がデカい?)の網で掬い取れた、ひとしずくの重症感染者を治療するだけで精いっぱいだからな。

名古屋市の対応は、国の方針に沿ったものだ。

外出を控え、他への感染を抑制する指導を行っても、家族を含めた日常生活での感染を遮断することは不可能だ。

新型コロナの特徴を考えれば、穴だらけの対応を作ったことは、意図的に感染を広げようとしているとしか思えない。

やってることは、その感染の速度を落とすことだけ。

自然免疫の獲得で、事態の終息を図ろうとしていることは明白だ。

新型インフルエンザの時のようにうまくいくのかは分からない。

オリンピックまでに、社会経済活動への影響を最小限にしながら、終息へ持ち込むことができるかどうか。

針の穴を通す正確さで、感染制御しよという無謀な試みが成功する確率は低いと思うんだがな・・・。

(クルーズ船から新たに乗客・乗員20人、岡崎医療センター受け入れ 藤田医大:追加)
https://www2.ctv.co.jp/news/2020/02/26/82780/

「25日夜(午後7時20分ごろ)、新たに20人が入所しました。同センターでの受け入れは5日ぶり4回目です。」()内浮沈子

「20人に搬送者はいませんでした。」

「医療センターが受け入れたのは合わせて116人に上ります。」

退所者3名(ロシアへ帰国2名含む)、症状が出て医療機関に搬送された方が16名出ている。

今のところ、在所者は97名のはずだ(未確認)。

感染爆発する2つの半島とイラン2020年02月26日 05:24

感染爆発する2つの半島とイラン


NHKは、あまり海外の感染状況は報じてくれないからな。

(欧州各国、イタリア感染拡大に対応急ぐ 仏は病院を3倍に)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56004760V20C20A2FF8000/

「最新の感染者は約230人となり、6人が死亡した。」

感染者数に「約」が付いてしまう程の勢いで増加している(今朝のウィキでは感染者322人、死者11人)。

イタリア、やっば!。

欧州域内の往来を自由にしているシェンゲン協定の危機が訪れようとしている(たぶん)。

お隣韓国も、断トツの世界第二位を独走中。

(韓国の感染者977人 日本上回り中国以外で最多)
https://www.sankei.com/life/news/200225/lif2002250062-n1.html

「25日、新型コロナウイルスの感染者が新たに144人確認され、計977人になったと発表」

「クルーズ船での感染を含めた日本の感染者数を大きく上回った。」

産経の記事は、溜飲が下がったといわんばかりだな。

「中国以外では最多。」

この2か国の熾烈な競争になりつつあるが、最も注目しなければならないのはイランだ。

(イラン 新型ウイルス 死者15人に 記者会見の保健省次官も感染)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200225/k10012301131000.html

「前日より34人増えて95人、このうち死亡した人は3人増え、15人」(死者は、今朝のウィキでは16人)

感染者、死者の増加もそうだが、政府高官の感染が気になる。

「24日に国内外のメディアを前に記者会見を開いたイラン保健省の次官自身も感染」

「感染の疑いがある人はイラン全体でおよそ900人」

「コムでは感染して死亡した人が50人はいる」

地方議員の発言に振り回される当局。

情報が錯綜し、少なくとも首都テヘランにおける市中感染が蔓延している状況だ。

コムでの死者数が事実なら、イラン全土で数千人規模の感染が予想される。

韓国やイタリアよりヤバいかもな。

インドネシアは、我が国からわざわざ感染させに行った方がいるにもかかわらず、感染者ゼロを貫いている。

イランと同じイスラム教国なんだが、祈りの効き目が強いのかもな。

中東での感染が広がることは、別の意味でヤバイ。

(中東呼吸器症候群)
https://en.wikipedia.org/wiki/Middle_East_respiratory_syndrome

「病気と診断された人の約36%が死亡しています。」

「軽度の症状のある人は診断されない可能性があるため、死亡の全体的なリスクは低くなります。」

そうはいっても、新型コロナの2パーセントとか言うのに比べれば、桁違いの致死率だ(特定の治療法はない)。

現在も感染が継続していて、サウジアラビア辺りに新型コロナが発生すると、両者がまじりあって大変なことになるかも知れない。

強い感染力とモーレツな毒性。

イスラム圏は、感染が始まると広がるのが速いかもしれない。

夏にはメッカ巡礼があるしな。

(ハッジ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%83%E3%82%B8

「例えばインドネシアではメッカ巡礼者の数を制限している。」

「年20万人は許可されるが、それを遥かに上回る人数が渡航希望を出すため、希望を出してからも10年以上は待つことになるという」

インドネシアかあ。

サウジで感染が始まると、いやがおうでもリスクが高まるな。

今年は、2020年7月28日(火) – 2020年8月2日(日)がハッジに当たるようだ。

我が国や近隣諸国だけではなく、新型コロナは世界で猛威を振るい始めている。

WHOは、新型インフルエンザの際のチョンボが足かせとなって、今回はパンデミックを出さないかもしれない。

致死率低いからな。

それはそれで、一つの見識だ。

世界は、中国の流行から2か月遅れで感染爆発の時期を迎えて始めている。

どうすればいいかは、中国がお手本だな。

10日間で病院を建て、都市を封鎖し、外出禁止令を出し、企業活動を抑制し、海外渡航を制限する。

払う犠牲は余りにも大きい。

我が国が得た教訓としては、クルーズ船はさっさと上陸させてしまうのがよろしい。

どーせ、市中感染することは避けようがないのだ。

自然免疫が付き、自然終息するまでのダメージをコントロールするので精一杯。

全世界に感染が広がれば、渡航制限や隔離も意味がなくなる。

今年はともかく、4年後のオリンピックは問題ない。

もし、インドネシアがそれまで粘れば、参加することはできないだろうけどな・・・。

感染者が減少し始めた中国に検査をお願いしてはどうか2020年02月26日 14:03

感染者が減少し始めた中国に検査をお願いしてはどうか


(“ウイルス検査能力 限界に達している検査機関も” 厚労相)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200226/k10012301881000.html

「検査を依頼したが対応してもらえなかったという話がある。自分のところで抱えている量が限界に来ているため、抑制しなければならないところがあるのではないか。」

我が国は既に検査キットの寄付を受けたりしているからな。

(新型ウイルス 中国が日本に検査キット提供)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200220/k10012293911000.html

「ウイルスに国境の区別はなく、国際社会が共同で対応していくことが求められている。中国側は引き続き、日本側にできるかぎりの支援を提供し、両国民の健康と安全、および地域と世界の公衆衛生の安全をともに守っていきたい」

ここは、素直に中国に依頼してはどうか。

みっともないことでも、恥しいことでもない。

我が国のPCR検査能力は限界に来ていて、制度上、検査を抑制しなければならないところまで来ている。

中国にとっても大きなメリットがある。

我が国で感染者が増加して、中国からの渡航制限を長期間続けなければならなくなるとまずいからな。

まさに、ウイルスに国境なしだ。

北海道は、既に汚染地域として閉鎖される運命になった。

学校は全道上げて休校。

検査は、重症者の治療上の必要を賄うだけ。

診断を確定する際には行わない。

軽症者は自宅療養。

今後の我が国の対応を先取りしている。

つーか、武漢市の後を追いかけている。

何処が感染源かも分からない。

誰が感染しているのかも分からない。

重症化した高齢者や免疫低下疾患を持つ患者は予後が悪い。

この先にあるのは、助かる見込みが少ない患者の治療中止だろう。

人工呼吸器の台数に限りがあるので、全ての重症者にいきわたらせることができなくなれば、そういう究極の選択も出てくるかもしれない。

そういう事態を出来るだけ先延ばしにして、可能なら避けるためにも、疑わしい事例を片っ端から検査していく体制にする必要があるのではないか。

発症前から感染力があることは、豊富な事例から明らかになっている。

検査の抑制と発症前感染者の放置が、感染の広がりと重症者の発生速度を加速するに違いない。

少なくとも、現在健康観察している濃厚接触者全員に、継続的な検査を行って発症前陽性者の隔離を行うべきだろうな。

それでも漏れは出る。

名古屋のケースでは、発症していても陰性を示し、4日間確定できなかった。

原因は不明だが、そういうことが起こり得るということだ。

数万人を検査し、数千人を隔離する対策を取らなければ、確実に蔓延が続いていく。

「今月18日から23日までの1日当たりのウイルス検査の件数は、少ないときで656件、多いときで1594件で、合わせて5700件程度」

本来必要な件数から見たら、桁が1つか2つ違うのではないか。

膝を屈し、頭を垂れて、中国に検査を依頼すべきだろう。

早く手を打たないと、韓国とかに先に予約されちゃうぞ・・・。

第2波はいつ来るのか2020年02月26日 17:08

第2波はいつ来るのか


中国の流行は勢いを減じていて、既に実質感染者数(死者と治癒者を減じた治療中の感染者数:2月25日の発表では‭45,602‬人)は減少を始めている。

このまま順調に減っていけば、数か月後には第一期流行期は終息する。

問題なのは、第二期流行期がいつごろ始まり、どれくらいの規模で起こり、どのくらいの期間継続するかということだ。

世界は、中国、湖北省、そして武漢市の後を追いかけている。

以前、数理モデルによる風疹の流行周期を計算したことがあった。

(風疹の流行周期が5年なのは「免疫が付く感染症はそういうものだから」なのかあ?)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2020/01/16/9202864

計算式:
T=2π(L(D´+D)/(R0-1))^-2

各変数の意味:
・T:流行周期
・L:平均寿命
・D´:平均感染潜伏期間
・D:平均感染期間
・R0:基本再生産数

(中国の平均寿命77歳に延びる、健康寿命68.8歳との差が問題に)
https://www.afpbb.com/articles/-/3238584

「2018年の中国の平均寿命が77歳となったと発表」

77歳を採用。

(新型コロナウイルス感染症(COVID-19 infection))
https://www.kansensho.or.jp/ref/d77.html

「潜伏期間は1~14日で平均5.8日と報告されている。」

5.8日を採用。

(新型コロナウイルス治るの?日本・中国で治った人数『治癒退院 ...)
https://monokoto.jp/%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E6%B2%BB%E3%82%8B%E3%81%AE/

「新型コロナ治る期間は?治るまでどれくらいかかる?:
・・・健康な人なら2週間程度で治癒するのではないかと予想されます。」

日本の症例だけど、他の資料が見当たらなかったのでこの記事から14日を採用。

ただし、感染力を有する期間は発症前2日あるとされるので、それを加えて平均感染期間は16日とする。

(【緊急寄稿】新型コロナウイルス(COVID-19)感染症)
https://www.naika.or.jp/jsim_wp/wp-content/uploads/2020/02/Novel-coronavirus-COVID-19-disease.pdf

「基本再生産数(Ro:1 人の患者から何人に感染するかを示す数値)は2.2(1.4~3.9)と推定されている」

2.2を採用。

で、件の式に代入してみる。

T=2×3.14×(77×365×(5.8+16)÷(2.2-1))^2
=6.28×(28105×21.8÷1.2)^2
≒6.28×714.54
≒4487日
→およそ12年4か月

長いな・・・。

流行の終息のパターンとか、隔離などの圧力が掛かった時の変化は分からない。

風土病になった時には、その周期で自然に流行を繰り返すということが分かっていればいいだけ。

4の倍数というのは気になる(オリンピックに重なるし)。

注意しなければならないのは、平均寿命に左右されるという点で、中国の77歳を採用しているので、例えば我が国ではやや長くなる。

まあ、どうでもいいんですが。

数か月とか、そういう単位ではないということは分かった。

長い流行の第一周期の始まりから、まだ数か月しか経っていない(2019年11月ころに初発者が感染したと見られている)。

次の流行が、どのくらいの期間、どのくらいの強度でやってくるのかは、皆目見当もつかない。

この感染症とどう付き合っていくかを見極めるには、もう暫く時間が掛かりそうだな・・・。