何が何でも検査しない(重症者を除く)国家の方針に追随する現場の状況2020年02月27日 00:41

何が何でも検査しない(重症者を除く)国家の方針に追随する現場の状況


(新型コロナ、なぜ希望者全員に検査をしないの?  感染管理の専門家に聞きました)
https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/covid-19-sakamoto

「「SARS-CoV-2」のPCR検査の感度は、30~50%や70%だという報告」

そ、そんなに低いのかあ!。

「新型コロナウイルス は、感染者のウイルス量がインフルエンザの100分の1~1000分の1と言われており、そもそも検出されにくい」

咽頭粘膜からの検体採取の問題点については、このブログでも何度か取り上げている。

「のどから採取した検体より、鼻から採取した検体の方がウイルス量が多く、検出率が高くなることが考えられているのですが、この方法が必ずしも用いられるとは限りません。」

いろいろグチャグチャ書いているが、要するにこんな検査は当てにならないといいたいわけだ(そうなのかあ?)。

おかしな表現もあるしな。

「「陽性的中率」というのは検査が仮に陽性だった場合に、どのくらいその結果が正しいか(=本当にCOVID-19にかかっているのか)を示す確率です。」

「COVID-19にかかっている可能性が現在のようにとても低い(=集団の中での有病率が低い)状況で検査をすると、COVID-19にかかっていないのに検査結果が陽性と出る人の絶対数も多くなることになります。」

「すると、陽性という結果が出た人の中で、本当に感染している人の割合である陽性的中率もかなり下がります。よって、本当はCOVID-19ではないのに陽性の検査結果が出てくる可能性も高くなります。」

有病率と陽性的中率の関係って、本当にこういう説明でいいんだろうか?。

もちろん、極端な例として、有病率ゼロなら擬陽性が1件でもあれば的中率ゼロだし、有病率100パーなら仮に擬陽性が出る検査だったとしても的中率100パーだというのは分かるけどな。

有用性の評価指標ということで、検査手法そのものの精度を測るものではないと理解しつつも、なんかしっくりこないな。

つーことは、あれだな、今後市中感染者が増大すれば、未発症者に対する検査が行われる可能性もあるというワケだ(そういうことかあ?)。

まあいい。

擬陽性みたいなのが沢山出るということなんだろうが、的中率が低いこと自体は、スクリーニング検査として使えないということにはならない。

感度が低くて、半分くらいが見逃されるというのは問題だがな。

既に、そういう事例は報告されているし。

バンバン検査して、繰り返して検体を採取することで、ウイルスを見逃す確率も下がるし、擬陽性を排除することも可能だ。

要するに、検査が当てにならないところは、数打ってカバーすればいいだけの話で、本質的な問題ではない。

が、もちろん、無限の資源があるわけではないから、どこかで線引きする必要は出てくる。

医療政策的にも、そこんところは重要だが、現在のように確定診断からも撤退しようという姿勢は如何なものか。

重症者に、こんな当てにならない検査して大丈夫かという気はするけど、そこは数打ってカバーすればいいのかも知れない。

昨日まで真っ黒な陽性で、人工呼吸器に繋がれて、或いは血液還流されている患者の今朝の検査が陰性と出れば、もう一度やり直そうという話になるわけで、そこは臨床とのチームプレイになる。

それはいい。

やむを得ない。

だから、未発症者や軽症者を検査する意味はないというのは、いささか飛躍だ。

現在の段階が、完全に全国的に蔓延状態なら、逆に有病率が高いわけだから、未発症者の検査にも意味があるということになる。

そうでないというなら、中間段階としての現実的な検査対象の拡張という話があってもいい(やみくもに拡張するわけじゃない)。

このバズフィードの記事を読んでから、今日の愛知県と長野県の記事を読み比べると、なかなか味わい深いものがあるな・・・。

(名古屋で新たに5人感染確認 新型コロナウイルス)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200226/k10012303071000.html

「5人はいずれも、すでに感染が確認された人と同じ場所に立ち寄り、市が健康状態を観察していました。」

「5人は発熱などの症状が出て、これまでに名古屋市内の医療機関を受診しました」

あと何人の健康観察者がいるのかは知らないが、名古屋市は、発症するまで絶対手は出さない(検査しない)と、断固決意しているようだ(未確認)。

一方の長野県はどうか・・・。

(長野 50代女性1人の感染確認 夫が先に感染確認)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200226/k10012303151000.html

「女性は、25日、県内で初めて感染が確認された60代の会社役員の男性の妻で、男性と同居する濃厚接触者として検査していました。」

「女性は今のところ発熱などの症状は出ていませんが、県内の感染症の指定医療機関に入院しています。」

「県は、女性の行動歴や濃厚接触者の有無について詳しく調べています。」

長野県に引っ越そうかと思う程、理想的な対応に思える。

この女性の濃厚接触者が確認されれば、当然、検査してウイルスの有無を調べ、症状があろうが無かろうが、陽性ならば隔離病棟に放り込むだろう(法律上も病原体保有が隔離の条件のようです)。

麗しい対応を取ることができるのも、まだ県内の発症者が2名だけという、恵まれた環境だからだろうけどな。

バズフィードの記事を読むと、既にこういう状況は通り過ぎているかのように読めるし、クルーズ船というホットスポットを抱え込んだツケが尾を引いている愛知県(岡崎医療センターあるし・・・)では、そうはいかないのかも知れない。

息を潜めて、健康観察者が発熱とかしませんようにと祈ることになる(インドネシアみたいに?)。

再び、バズフィードの記事に戻ろう。

「ーー現状では、この検査は何のために行われるものだと捉えたらいいですか?」

「COVID-19であることが臨床的に強く疑われる患者の確定診断のために実施します。」

半分の感度しかなく、擬陽性塗れの検査でも、複数の異なる場所から採取した検体を使えば、役に立たないということはないだろう。

重症者だからといって、対症療法以外の治療方法があるわけではない。

エイズやエボラ、新型インフルエンザなどの薬を使ったりするかもしれないけど、効く保証はない。

適量や副作用も分からない。

何処で止めるかも、問題だな。

臨床でどこまで行けば合理的に新型コロナを疑うかというのも難しいところだろう。

タダの風邪症状でも、十分疑うに足りる。

が、そこでまたまた、検査能力の限界という亡霊が出てくるわけだ。

「2月25日に政府が発表した「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」によれば、今後は風邪症状が軽度である場合は、自宅での安静・療養が原則となるようです。」

全国的に、重症にならなければ医療機関にかかってはならないということになった(4日間の発熱じゃなかったっけえ?)。

重症者を救うための制度と言いながら、重症者を自宅で作ってから診察なり検査なりをするという。

冗談じゃない。

新型コロナでは、50歳からは、持病の有無にかかわらず、高齢者扱いだという(ホントかあ?)。

「重症化する危険があるハイリスクな人は、だいたい50歳より上の方や持病のある方です」

これに続く部分は問題だな。

「COVID-19の進行は比較的緩やかです」

高齢者の場合、発症から急速に悪化し、1週間程度で死の転帰に至る。

その間、症状が良くなることはなく、坂を転がり落ちるように一気に進行する。

若くて抵抗力がある症例を引き合いに出して、診療を抑制しようという、こすからいマネは止めた方がいい。

我々に出来ることは、長野県に引っ越すことくらいだろうな(そうなのかあ?)。

濃厚接触者を野放しにして、舌なめずりしながら発症するかどうかを見ているだけというドSな(!)愛知県には行きたくないものだ。

「まだ希望を捨てる段階ではありません。」

自然免疫の獲得による自然終息を画策しているくせに、こういう大本営発表を拡大再生産するというのは如何なものか。

「まずは帰国者・接触者相談センターに相談してください。それが医療機関をパンクさせないためにも重要です。」

風邪と区別が付かないなら、風邪だと思って医療機関を受診しちまうに決まってる。

この規制によって、一般外来に多くの新型コロナ感染者が押し寄せることは間違いない。

カタチだけ整えて、実効性に大穴空けるのは、お役所の得意技だからな・・・。

事実、風邪の患者と思って診察した医師が、新型コロナに掛かっちまったしな。

(北海道 美瑛町の開業医 新型ウイルス感染者を診察して感染)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200226/k10012302271000.html

「この医師は美瑛町で感染が確認された町内の20代の消防士の男性を診察していて、濃厚接触者として検査を受けた結果、感染が確認されたということです。」

「医師に発熱やせきなどの症状はない」

ほほう、北海道も未発症の濃厚接触者を検査しているようだ。

が、まあ、北海道に移住したいとは思わないけどな。

全国の都道府県で、最大の市中感染者数を誇っているからな(クルーズ船絡みを除く)。

まあ、どうでもいいんですが。

今日一日のニュースを繋げてみて分かったのは、状況は刻一刻、蔓延状態に近づいているということだ。

医療資源を温存しつつ、市中感染を拡大して自然免疫が整うのを待つという無手勝流が、成功するんだろうか?。

しかも、時期的には5月を目途に終息させなければならない(オリンピックあるしな)。

深夜を回って、気になるニュースも飛び込んできた。

(大阪 ツアーガイドの女性 再び陽性に ウイルス増殖か 再感染か)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200227/k10012303391000.html

「症状が回復し、陰性が確認されていた大阪市の40代の女性が、再び症状が出て陽性になった」

「今月1日に退院し、6日に行った検査で、陰性が確認」

「19日になって、のどの違和感と胸の痛みを感じ、その後、何度か医療機関を受診して、26日に検査を行い、その結果、再び陽性と確認」

「女性は、退院後、毎日、マスクをつけて自宅で静養」

何度か行った医療機関では、感染広げてないよねえ?。

記事の中では、持続感染(ウイルスが消えたようで、まだ残っている状態)の疑いにも触れているけど、浮沈子的には市中感染で再感染した可能性もあると思うな。

人を見たら、新型コロナと思え(そんなあ!)。

このウイルスの免疫の付き方が弱いという話は、中国から何度か発信されている。

今日も、こんな記事が上がっていた・・・。

(新型ウイルス 退院後14%が再び陽性に 中国 広東省)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200226/k10012302531000.html

「治療を受け、退院した人の14%に再びウイルスの陽性反応が出た」

やれやれ・・・。

「病院に対して、患者が退院してからも14日間は医学的に経過を観察できる場所に待機させるよう求めています。」

これからは、門前薬局ならぬ門前ホテルが流行るかもな・・・。

ちなみに、大阪の女性は、退院してから19日目に再発しているわけだからな。

どの道、フォローしていても漏れちまうわけだ。

中国4000年の歴史も、大したことないな・・・。

(専門家会議メンバーが明かす、新型コロナの「正体」と今後のシナリオ:追加)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200226-00010000-ytokushu-life&p=1

当局の施策の策定にも関わった元WHOの幹部だが、なす術もないというところか。

「武漢の当局は当初、SARS(重症急性呼吸器症候群)と同じ対策を取っていたと考えられます。でも、今回のウイルスはSARSより感染力がはるかに強かった。しかも症状が見えにくい。僕自身があそこにいても、同じ失敗をしたと思います。」

「もうどのくらいなのか、本当の感染者数は把握できなくなっています。少なく見積もっても数十万人。そこまで広まったウイルスの感染連鎖を見つけて、全部潰すことは非常に困難です。」

「クルーズ船の感染者を一気に医療機関で抱えてしまったことで、今はもう、東京都内の大きな医療機関は受け入れが難しい状態になっています。」

軽症者に対して積極的に行う医療がないのなら、重症者用のベッドから移動させてしまえばいいだけじゃないのかあ?(本日現在の重症者は全国で51人だからな)。

「今の日本で、一番メガクラスターが起こると考えられる場所は病院です。待合室で多くの人が長時間滞在するのは、感染の可能性を非常に高いものにします。」

浮沈子も同感だが、そういう状況にしたのは当局の受診抑制策だ。

4日間の発熱の「実績」がなければ、新型コロナに特化された秘密の外来のアクセスコードを電話相談してもらうことはできない。

一般の医療機関の外来なら、直ぐに受診できるからな。

検査しても、どーせ軽症者に出来ることは解熱とか咳止めとか、そんなことだけしかないだろう。

同じ治療しかできないなら、一般の外来を受けた方が、4日も苦しい思いをしないで済むからな。

病院の外来で待っている間に感染させることは大いにあるだろう。

しかし、押谷氏は、微妙な脅しをかけて一般外来への受診をも阻もうとしているようだ(そうなのかあ?)。

「医療機関には、残りのわずかの割合で存在する本当の感染者がいるかもしれない。武漢のように多くの人が待合室の中で押し合いへし合いの状況になると、メガクラスターが起こる可能性があります。」

病院は危ないぞ、ただの風邪なんかで病院に行ったら、本物の新型コロナに掛かっちまうかもしれないぞ・・・。

まあいい。

韓国は、入国制限を掛けた我が国にいちゃもんを付け、ウイルスの輸出を目論んでいるし、水際作戦は役に立たない事が分かっているし。

踏んだり蹴ったりだな。

大規模クラスターやクラスター連鎖が起これば、出来ることはただ一つだけ。

「感染拡大を止めるためには、社会機能を完全に止めるしかなくなります。」

もちろん、そんなことはできない。

で、どうなるかと言えば、病院にかかることも出来ない20パーセントの重症者の大部分が自宅待機のまま亡くなり、全国民が感染者になるわけだ(まあ、半分くらいで止まるでしょうが)。

市中感染の拡大に伴う社会免疫だけが頼りだ。

浮沈子は、そうなる公算は高いと見ている(CDCの研究者もそう言ってるしな)。

対策として、感染の速度を十分に遅くできれば、重症者を収容するベッドをそれ程増やさずに終息に持ち込めるだろうが、そのコントロールを誤れば、絶対的なベッドの不足を来す。

10日で作るのは無理だろうし、医療関係者を一気に増やすことも出来ないだろうから、臨時措置法でも作って、状況に応じた次善の策を繰り出すしかなくなるだろう。

それが何かは、まだ明らかにされていない。

当然、検討はしているだろうが、現時点で大っぴらにはできない(悲惨な?)内容に違いない。

ハッキリしていることは、我々もまた、武漢の後を追いかけているということだ。

押谷氏が言う通り、このウイルスは厄介だ。

人口高密度地域である首都圏がメガクラスターなる可能性は高い。

湖北省に匹敵する4千万人以上の人口を擁し、大部分が東京周辺に集中し、軽症者候補の8割の人々は、通勤していて大きな流動性を持っている。

ったく・・・。

やっぱ、安心して医療機関にかかれるようになるまで、長野に移住するしかないかもな・・・。

(行員が感染 三菱UFJ銀行の支店 消毒し通常営業 愛知 江南:追加)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200227/k10012304131000.html

「名古屋市内で26日、新型コロナウイルスへの感染が確認されたうちの1人が、愛知県江南市の支店に勤務する行員であることを明らかにしました。」

発症するまで野放しだからな。

さっさと発症前の検査をしていれば、50パーセントくらいの確立だけど、市中感染をブロックできたかもしれないのにな・・・。

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