無症候性キャリア(未発症病原体保有者)の懸念 ― 2020年03月07日 23:56
無症候性キャリア(未発症病原体保有者)の懸念
組織のトップが発言する時、そこには、自らの影響力を意識して、ある意図を持って、敢えて非合理的なメッセージを込めることがある。
浮沈子は、このブログの中で、スターライナーが軌道無人飛行に失敗した際の、NASA長官の宇宙飛行士が載ってれば成功したかもしれない発言を、散々コケにしている。
が、ひょっとしたら、チョンボして失敗だと分かった直後にあの発言をしたのは、もしかしたら、トンデモ宇宙船に放り込まれて宇宙の藻屑になるかも知れない宇宙飛行士たちを勇気づけるためのリップサービスだったのかもな。
METトラブルの後に判明したサービスモジュールのエラーや、2か月以上経っても未だに原因が解明されてされていないデータリンクのトラブルが明らかになってからは、さすがに同様の発言は聞こえてこなくなった。
技術畑ではない経歴を考慮しても、あのタイミングで頓珍漢なメッセージを発するというのは、素人の浮沈子から見ても不自然だからな。
もっとも、SLSのグリーンランテストをキャンセルしようとした前科もあるから、単に地で言っただけという可能性もある。
まあ、どうでもいいんですが。
こんなことを書いたのは、サンフランシスコ沖に停泊中のグランドプリンセスの検疫について、米国大統領が、船内に閉じ込めておきたいと発言したからだ。
(米沖クルーズ船に感染者 大統領は船にとどめる考え(20/03/07):動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=FZaCdcvLE5Y
「私は船にそのままとどまらせたい。一つの船のために感染者の数を倍増させたくない」
政治の季節に直面している現職大統領の発言だから、そのまま受け取るわけにはいかない。
「ただ、周囲からは乗客らを降ろすよう提案を受けたとも明かし、最終判断はペンス副大統領が率いる対策チームに任せるとしています。」
責任は部下に押し付けて、俺様は最初から反対だったんだと言えるポジションを確保したわけだな。
狸め・・・。
最終的にどうかるか分からないが、乗員1100人くらいを船内で隔離し、乗客2400人くらいは早期に下船させるかもしれない。
(サンフランシスコ沖で待機のクルーズ船、21人が新型コロナ陽性 米副大統領)
https://www.afpbb.com/articles/-/3272067
「乗客乗員3533人全員の検査を行う」
「直近の2度の航海でウイルスにさらされ感染者が多いと考えられる約1100人の乗員の検疫は、船内で行われる見通し」
まあいい。
この辺りまでは、想定の範囲内というか、素人でも読める話なんだが、この記事を書いた本当の理由は、話題沸騰中の新型コロナウイルスの記事で、そりゃあないだろうという話を読んだからだ・・・。
(「新型コロナウイルスはインフルエンザほど感染力が高くない」とWHO事務局長が言及、各国に感染者の早期発見が重要だと促す)
https://gigazine.net/news/20200305-who-director-briefing-covid-19/
記事のタイトルは当たり障りのないもので、今更の感もあるけど、浮沈子が驚いたのは次のくだりだ・・・。
「・・・中国からの研究結果によると、全症例のうち無症状だった患者は1%のみで、症例のほとんどは2日以内に発症」
「すでに症状が出ている感染者を発見することが重要だと説明」
それはもちろん、「科学的」な「事実」だ。
何度も書いているが、検査対象がどうだったのかという話をすっ飛ばして、この疾病や感染の状況を語ることは危険だ。
中国の研究とやらは、どれ程の範囲を検査対象としていたのか。
無症候性キャリアを、きちんと母集団の中で捕捉していたのかが問題だ。
元ネタは、先月中国から提出された4万4千人余りの詳細な症例のデータだろうが、検査の対象とされていたのは、しっかりと発症していた人々が殆どで、症状が出ていないにもかかわらず検査されたのはほんの一部なのではないか。
ダイヤモンドプリンセスの場合、検査して陽性だった乗客乗員のうち、およそ半数は未発症のまま経過している。
これを、どう説明するつもりなのか。
WHO事務局長としての影響力は甚大だ。
標題では、「感染者の早期発見が重要」となっていて、このことは全く正しい。
未発症だろうが軽症だろうが、感染力を有する人々の行動を変えることなく、この感染症を制御することは不可能だ。
逆に、重症化してしまえば、キッチリ隔離されて、社会的な感染力はゼロになる(院内感染とかは別ですが)。
ヤバいのは、感染してても軽症だったり、発症してても本人が気づかなかったりして、周り中にに感染させまくっているアンチャンやネーチャンなわけで、そこを何とかしなければならない。
貧弱な検査態勢しかない現在、その辺りを元気いっぱい飛び回っている人々を、片っ端からとっ捕まえて強制的に検査して、感染している事が分かったら発症未発症の区別なく施設に放り込んで監視するのが正しいんだが、そんなことは不可能だ。
それを、模擬的に実際にやっているのがクルーズ船の検疫なわけで、浮沈子が注目している岡崎医療センターのような対応になる(感染していても未発症な乗客と、その同行者を収容:発症すれば、医療施設に移送)。
下船から一定の日数が経っているので、その他の施設に収容されている未発症の感染者も、そろそろ再検査して、複数回の検査で陰性なら出所(検疫終了)できるはずだ。
未発症のまま推移した感染者が、ウイルスが検出されない状態で継続感染していて、相当時間が経ってから発祥することがないとは言えないし、その間に感染力があるかどうかは未知の話だ。
中国では14パーセントが再感染と言われているが、それが、市中感染からの再感染なのか、継続感染していたウイルスが再度憎悪したものなのかは不明だ。
獲得された免疫が弱いという話は、あまり嬉しくないな・・・。
中途半端な免疫が出来るということになると、ワクチンの効き目にも不安が残る。
発症に至らない中途半端な感染をさせて、そのくせ、ちゃっかり免疫だけを獲得しようというのがワクチンの肝だからな。
中途半端な感染で中途半端な免疫しかできなくて、しばらくするとそのショボい免疫効果も消えてしまって、いつ感染してもおかしくない状態になっちまうならワクチンなんて意味ねーしな(症状を緩和する程度の効果はあるのかも知れない:って、まるでインフルエンザじゃん!?)。
便や尿からもウイルスが検出されると言われているから、喉や鼻、喀痰などの呼吸器系からだけの検体採取だけでいいのかどうかは、今後の課題だ。
簡易で迅速な検査が開発され、片っ端からスクリーニングできるようになれば、この感染症の本当の姿を見ることができるだろう。
それまでは、像であってもヘビのようなものに見えるのかも知れない・・・。
(群盲象を評す)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%A4%E7%9B%B2%E8%B1%A1%E3%82%92%E8%A9%95%E3%81%99
「数人の盲人が象の一部だけを触って感想を語り合う、というインド発祥の寓話。世界に広く広まっている。」
「6人の盲人が、ゾウに触れることで、それが何だと思うか問われる形になっている。足を触った盲人は「柱のようです」と答えた。尾を触った盲人は「綱のようです」と答えた。鼻を触った盲人は「木の枝のようです」と答えた。耳を触った盲人は「扇のようです」と答えた。腹を触った盲人は「壁のようです」と答えた。牙を触った盲人は「パイプのようです」と答えた。」(ジャイナ教の伝承:鼻は、ヘビではなく木の枝になっている。)
「あなた方は皆、正しい。あなた方の話が食い違っているのは、あなた方がゾウの異なる部分を触っているからです。ゾウは、あなた方の言う特徴を、全て備えているのです」
WHO事務局長であるテドロス・アダノム・ゲブレイェソスは、素人ではない。
(テドロス・アダノム)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%89%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%8E%E3%83%A0
「テドロスはロンドン大学衛生学熱帯医学部(London School of Hygiene & Tropical Medicine (LSHTM))で感染症の免疫学の修士号を取得。 その後、2000年、ノッティンガム大学で地域保健学の哲学博士号(PhD)を取得」
中国における検査対象が限られていることなど、百も承知のはずだ。
浮沈子は、その上での発言ということで注目している。
未発症感染者の追求は、この時期、取り組むべき課題ではないこと、発症した感染者(おそらく、未発症者よりは感染力は高い)への対応に注力して、早期に沈静化させるべきだというメッセージなのかもしれない。
アフリカ出身の事務局長として、DRCエボラへの言及も忘れていない。
「アフリカ大陸からのエボラ出血熱の症例報告が2週間もなかったという嬉しいニュースのプレゼントがありました」
こういう気配りも出来る。
新型コロナ(COVID-19:疾病名)のインフルエンザとの違いは、その他の点ではよくまとまっていてわかりやすい。
・COVID-19はインフルエンザほど感染力が高くない
・COVID-19は誰も免疫を持っていません
・COVID-19には(ワクチンと治療薬が)存在しません
・COVID-19は封じ込めることは可能です
「感染を防ぐため、各国がCOVID-19の感染状況を追跡する必要があると主張」
どこまでやるべきなのか、それは今やるべきなのか。
悩ましいのは、そこなんだがな。
浮沈子的には、社会的に感染力の高い未発症及び軽症の感染者の捕捉を可能な限り行って、その行動を制御するのが一番だと考えている。
クルーズ船は、この惑星の縮図だ。
米国は、我が国のようにつべこべ言わずに、全員を早期に検査するようだ(そしてそれは正しい)。
可能なら、全員を下船させて、相互に感染し合うことがないように隔離して検疫を行いたいに違いない(大統領以外は?)。
我が国も、可能ならそうしていたに違いない。
中国は、武漢というクルーズ船を隔離して、国内に対する検疫を実行した。
検疫やぶりもあったし、武漢の中では感染が進行したが、それも終息に向かっている。
クルーズ船地球号は、感染各国に対する相互の封鎖政策が始まっている。
韓国はぶーたれているが、我が国に対する渡航制限も、遠慮せずにおおいにやったらいい。
ヒトの動きを抑制することは、感染速度を低下させる。
感染防止にとっては、悪いことではない。
検査態勢が整い、ちゃんと効き目のあるワクチンが手に入り、それなりの治療薬が出来るまでの時間稼ぎになることはもちろん、重症者を収容して治療することを可能にする。
急激な増加は、医療制度や公衆衛生制度の崩壊を招き、更なる感染を助長する可能性さえあるからな。
最悪な自然終息(人類の55パーセントが感染し、その3パーセントが死亡する)を避けるための時間稼ぎだ。
75億人として、41億人余の感染者と1億2千万人以上の死者。
やれやれ・・・。
今日の感染者は、まだたったの10万人、死者は3千5百人に過ぎない(報告ベースですが)。
何かが起こるとすれば、それはこれからなのかもしれない。
今は目に見えない、無症候性キャリアや軽症者。
科学的事実として捕捉されていない、真実の感染者たち。
ゾウの壁のような身体の部分が見えてくるのはいつのことなんだろうか?。
組織のトップが発言する時、そこには、自らの影響力を意識して、ある意図を持って、敢えて非合理的なメッセージを込めることがある。
浮沈子は、このブログの中で、スターライナーが軌道無人飛行に失敗した際の、NASA長官の宇宙飛行士が載ってれば成功したかもしれない発言を、散々コケにしている。
が、ひょっとしたら、チョンボして失敗だと分かった直後にあの発言をしたのは、もしかしたら、トンデモ宇宙船に放り込まれて宇宙の藻屑になるかも知れない宇宙飛行士たちを勇気づけるためのリップサービスだったのかもな。
METトラブルの後に判明したサービスモジュールのエラーや、2か月以上経っても未だに原因が解明されてされていないデータリンクのトラブルが明らかになってからは、さすがに同様の発言は聞こえてこなくなった。
技術畑ではない経歴を考慮しても、あのタイミングで頓珍漢なメッセージを発するというのは、素人の浮沈子から見ても不自然だからな。
もっとも、SLSのグリーンランテストをキャンセルしようとした前科もあるから、単に地で言っただけという可能性もある。
まあ、どうでもいいんですが。
こんなことを書いたのは、サンフランシスコ沖に停泊中のグランドプリンセスの検疫について、米国大統領が、船内に閉じ込めておきたいと発言したからだ。
(米沖クルーズ船に感染者 大統領は船にとどめる考え(20/03/07):動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=FZaCdcvLE5Y
「私は船にそのままとどまらせたい。一つの船のために感染者の数を倍増させたくない」
政治の季節に直面している現職大統領の発言だから、そのまま受け取るわけにはいかない。
「ただ、周囲からは乗客らを降ろすよう提案を受けたとも明かし、最終判断はペンス副大統領が率いる対策チームに任せるとしています。」
責任は部下に押し付けて、俺様は最初から反対だったんだと言えるポジションを確保したわけだな。
狸め・・・。
最終的にどうかるか分からないが、乗員1100人くらいを船内で隔離し、乗客2400人くらいは早期に下船させるかもしれない。
(サンフランシスコ沖で待機のクルーズ船、21人が新型コロナ陽性 米副大統領)
https://www.afpbb.com/articles/-/3272067
「乗客乗員3533人全員の検査を行う」
「直近の2度の航海でウイルスにさらされ感染者が多いと考えられる約1100人の乗員の検疫は、船内で行われる見通し」
まあいい。
この辺りまでは、想定の範囲内というか、素人でも読める話なんだが、この記事を書いた本当の理由は、話題沸騰中の新型コロナウイルスの記事で、そりゃあないだろうという話を読んだからだ・・・。
(「新型コロナウイルスはインフルエンザほど感染力が高くない」とWHO事務局長が言及、各国に感染者の早期発見が重要だと促す)
https://gigazine.net/news/20200305-who-director-briefing-covid-19/
記事のタイトルは当たり障りのないもので、今更の感もあるけど、浮沈子が驚いたのは次のくだりだ・・・。
「・・・中国からの研究結果によると、全症例のうち無症状だった患者は1%のみで、症例のほとんどは2日以内に発症」
「すでに症状が出ている感染者を発見することが重要だと説明」
それはもちろん、「科学的」な「事実」だ。
何度も書いているが、検査対象がどうだったのかという話をすっ飛ばして、この疾病や感染の状況を語ることは危険だ。
中国の研究とやらは、どれ程の範囲を検査対象としていたのか。
無症候性キャリアを、きちんと母集団の中で捕捉していたのかが問題だ。
元ネタは、先月中国から提出された4万4千人余りの詳細な症例のデータだろうが、検査の対象とされていたのは、しっかりと発症していた人々が殆どで、症状が出ていないにもかかわらず検査されたのはほんの一部なのではないか。
ダイヤモンドプリンセスの場合、検査して陽性だった乗客乗員のうち、およそ半数は未発症のまま経過している。
これを、どう説明するつもりなのか。
WHO事務局長としての影響力は甚大だ。
標題では、「感染者の早期発見が重要」となっていて、このことは全く正しい。
未発症だろうが軽症だろうが、感染力を有する人々の行動を変えることなく、この感染症を制御することは不可能だ。
逆に、重症化してしまえば、キッチリ隔離されて、社会的な感染力はゼロになる(院内感染とかは別ですが)。
ヤバいのは、感染してても軽症だったり、発症してても本人が気づかなかったりして、周り中にに感染させまくっているアンチャンやネーチャンなわけで、そこを何とかしなければならない。
貧弱な検査態勢しかない現在、その辺りを元気いっぱい飛び回っている人々を、片っ端からとっ捕まえて強制的に検査して、感染している事が分かったら発症未発症の区別なく施設に放り込んで監視するのが正しいんだが、そんなことは不可能だ。
それを、模擬的に実際にやっているのがクルーズ船の検疫なわけで、浮沈子が注目している岡崎医療センターのような対応になる(感染していても未発症な乗客と、その同行者を収容:発症すれば、医療施設に移送)。
下船から一定の日数が経っているので、その他の施設に収容されている未発症の感染者も、そろそろ再検査して、複数回の検査で陰性なら出所(検疫終了)できるはずだ。
未発症のまま推移した感染者が、ウイルスが検出されない状態で継続感染していて、相当時間が経ってから発祥することがないとは言えないし、その間に感染力があるかどうかは未知の話だ。
中国では14パーセントが再感染と言われているが、それが、市中感染からの再感染なのか、継続感染していたウイルスが再度憎悪したものなのかは不明だ。
獲得された免疫が弱いという話は、あまり嬉しくないな・・・。
中途半端な免疫が出来るということになると、ワクチンの効き目にも不安が残る。
発症に至らない中途半端な感染をさせて、そのくせ、ちゃっかり免疫だけを獲得しようというのがワクチンの肝だからな。
中途半端な感染で中途半端な免疫しかできなくて、しばらくするとそのショボい免疫効果も消えてしまって、いつ感染してもおかしくない状態になっちまうならワクチンなんて意味ねーしな(症状を緩和する程度の効果はあるのかも知れない:って、まるでインフルエンザじゃん!?)。
便や尿からもウイルスが検出されると言われているから、喉や鼻、喀痰などの呼吸器系からだけの検体採取だけでいいのかどうかは、今後の課題だ。
簡易で迅速な検査が開発され、片っ端からスクリーニングできるようになれば、この感染症の本当の姿を見ることができるだろう。
それまでは、像であってもヘビのようなものに見えるのかも知れない・・・。
(群盲象を評す)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%A4%E7%9B%B2%E8%B1%A1%E3%82%92%E8%A9%95%E3%81%99
「数人の盲人が象の一部だけを触って感想を語り合う、というインド発祥の寓話。世界に広く広まっている。」
「6人の盲人が、ゾウに触れることで、それが何だと思うか問われる形になっている。足を触った盲人は「柱のようです」と答えた。尾を触った盲人は「綱のようです」と答えた。鼻を触った盲人は「木の枝のようです」と答えた。耳を触った盲人は「扇のようです」と答えた。腹を触った盲人は「壁のようです」と答えた。牙を触った盲人は「パイプのようです」と答えた。」(ジャイナ教の伝承:鼻は、ヘビではなく木の枝になっている。)
「あなた方は皆、正しい。あなた方の話が食い違っているのは、あなた方がゾウの異なる部分を触っているからです。ゾウは、あなた方の言う特徴を、全て備えているのです」
WHO事務局長であるテドロス・アダノム・ゲブレイェソスは、素人ではない。
(テドロス・アダノム)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%89%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%8E%E3%83%A0
「テドロスはロンドン大学衛生学熱帯医学部(London School of Hygiene & Tropical Medicine (LSHTM))で感染症の免疫学の修士号を取得。 その後、2000年、ノッティンガム大学で地域保健学の哲学博士号(PhD)を取得」
中国における検査対象が限られていることなど、百も承知のはずだ。
浮沈子は、その上での発言ということで注目している。
未発症感染者の追求は、この時期、取り組むべき課題ではないこと、発症した感染者(おそらく、未発症者よりは感染力は高い)への対応に注力して、早期に沈静化させるべきだというメッセージなのかもしれない。
アフリカ出身の事務局長として、DRCエボラへの言及も忘れていない。
「アフリカ大陸からのエボラ出血熱の症例報告が2週間もなかったという嬉しいニュースのプレゼントがありました」
こういう気配りも出来る。
新型コロナ(COVID-19:疾病名)のインフルエンザとの違いは、その他の点ではよくまとまっていてわかりやすい。
・COVID-19はインフルエンザほど感染力が高くない
・COVID-19は誰も免疫を持っていません
・COVID-19には(ワクチンと治療薬が)存在しません
・COVID-19は封じ込めることは可能です
「感染を防ぐため、各国がCOVID-19の感染状況を追跡する必要があると主張」
どこまでやるべきなのか、それは今やるべきなのか。
悩ましいのは、そこなんだがな。
浮沈子的には、社会的に感染力の高い未発症及び軽症の感染者の捕捉を可能な限り行って、その行動を制御するのが一番だと考えている。
クルーズ船は、この惑星の縮図だ。
米国は、我が国のようにつべこべ言わずに、全員を早期に検査するようだ(そしてそれは正しい)。
可能なら、全員を下船させて、相互に感染し合うことがないように隔離して検疫を行いたいに違いない(大統領以外は?)。
我が国も、可能ならそうしていたに違いない。
中国は、武漢というクルーズ船を隔離して、国内に対する検疫を実行した。
検疫やぶりもあったし、武漢の中では感染が進行したが、それも終息に向かっている。
クルーズ船地球号は、感染各国に対する相互の封鎖政策が始まっている。
韓国はぶーたれているが、我が国に対する渡航制限も、遠慮せずにおおいにやったらいい。
ヒトの動きを抑制することは、感染速度を低下させる。
感染防止にとっては、悪いことではない。
検査態勢が整い、ちゃんと効き目のあるワクチンが手に入り、それなりの治療薬が出来るまでの時間稼ぎになることはもちろん、重症者を収容して治療することを可能にする。
急激な増加は、医療制度や公衆衛生制度の崩壊を招き、更なる感染を助長する可能性さえあるからな。
最悪な自然終息(人類の55パーセントが感染し、その3パーセントが死亡する)を避けるための時間稼ぎだ。
75億人として、41億人余の感染者と1億2千万人以上の死者。
やれやれ・・・。
今日の感染者は、まだたったの10万人、死者は3千5百人に過ぎない(報告ベースですが)。
何かが起こるとすれば、それはこれからなのかもしれない。
今は目に見えない、無症候性キャリアや軽症者。
科学的事実として捕捉されていない、真実の感染者たち。
ゾウの壁のような身体の部分が見えてくるのはいつのことなんだろうか?。
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