お先真っ暗の新型コロナの時代を照らす一筋の光明となるか:遠紫外線C波(見えないけど)2020年05月16日 08:08

お先真っ暗の新型コロナの時代を照らす一筋の光明となるか:遠紫外線C波(見えないけど)
お先真っ暗の新型コロナの時代を照らす一筋の光明となるか:遠紫外線C波(見えないけど)


東京都の緊急事態宣言解除が、想定内とはいえ見送りになったり、1年以上前の保存血液から抗体陽性反応が出たり、何かと暗い話題しかない今日この頃・・・。

(紫外線ランプで空気中の新型コロナウイルスを破壊する研究が進行中、研究者は「状況を大きく変える」と自信)
https://gigazine.net/news/20200515-ultraviolet-c-technology-fight-coronavirus/

どーせ、また、トンデモネタだろうと期待しないで読み始めたんだが、意外とものになりそうな気がするな。

「「有害な細菌を殺す能力を持ちつつ、人体にとって安全な紫外線のごくわずかなスペクトルの範囲」を発見」

「「遠紫外線C波」と呼ばれる、波長が約205~230nmのもの。人体の細胞に到達しないため、目や皮膚に照射しても問題ない」

そんな、ピンポイントの紫外線ランプなんて作れるのかあ?。

「遠紫外線C波を照射できるランプは、記事作成時点でいくつかの企業により生産されている」

どーせ、パチモン(殆ど中国製?)が巷に溢れることになるんだろうが、原理的にはありそうな話だし、査読論文が出れば追試も行われるだろう。

「コロンビア大学の医療センターキャンパス内にあるバイオセーフティラボ内では、遠紫外線C波がSARS-CoV-2に対して有効か否かが検証されており、実験から「有望な結果が得られている」」

「遠紫外線C波を用いるというアプローチは、COVID-19との戦いにおいて他とは根本的に異なる戦略をとっています。」

「ほとんどのアプローチはウイルスが体内に侵入したあとの戦いに焦点を当てていますが、遠紫外線C波はウイルスが体内に侵入する前の段階に焦点を当てており、実際に拡散を防ぐ可能性がある数少ないアプローチのひとつです」

長期照射における無害性の確認、大量生産への投資、適切な配置とメンテナンスなど、解決すべき課題は多い。

どーせ、時間が経てば「耐遠紫外線C波最新型コロナウイルス」が登場して、多額の投資は無駄に終わり、再び暗黒時代になるに決まってるがな(そうなのかあ?)。

んでもって、今度は遠赤外線D波(テキトーです)が効果があるとかいって売り込むに決まってる(そんなあ!)。

新型コロナの暗黒時代を照らす光明となるかどうか。

調べてみたら、ちょっと前から話題にはなっているようだ。

(新型コロナ対策で日本でも注目の紫外線 その根拠と行方は)
https://media.dglab.com/2020/04/26-ultraviolet-01/

「UV-C(C波)はLED殺菌灯として利用されており、重症急性呼吸器症候群(SARS)を不活性化することが判明している。」

「従来型のコロナウィルス(229E)では10分間の照射で99.6%が不活性化」

「中国ではバスまるごと紫外線殺菌する施設なども登場」

うーん、有りそうな話だな・・・。

記事中に登場するコロナウィルス(229E)は、単なる風邪のウイルスだ。

(ヒトコロナウイルス229E)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9229E

「ヒトコロナウイルスOC43等とともに、風邪の原因となるウイルスの一つである」

スタンレーのページも紹介されていたので覗いてみた。

(より安全な世界のために、スタンレー電気の深紫外技術を)
https://www.stanley-components.com/jp/uvc_technology/

「深紫外光を照射すると、DNA・RNAの螺旋構造を変化させることができます。」

細菌の場合とウイルスの場合の説明が混在していて、ちっと分かり辛い。

ターゲットとしている波長域も異なる(ギガジンの記事では約205~230nm:人体に対して無害?、スタンレーの記事は260~270nm:人体に対して有害?)。

環境中の新型コロナウイルスの場合、平滑面での長期間の活性維持や、医療機関などにおける微小粒子(エアロゾル)の浮遊が問題とされているようだからな。

環境汚染対策としては、これまで手洗いやアルコールなどで清拭するくらいしか対策はなかったからな。

そこからの感染リスクとの兼ね合いもあるし(寄与率が低いと総合的効果は期待できない?)。

どの程度期待していいかは分からないが、「明るい」話題であることは違いない(紫外線なので見えませんが)。

なお、この波長域の紫外線は、太陽光では地上に届く前に吸収されてしまうため、日光浴しても不活性化効果は期待できない(有効という話も:追加参照)。

だだし、日光浴についてはビタミンDとの関連があり、別の観点から注目されている。

(新型コロナウイルスの重症化が国によって差があるのはビタミンD不足が原因である可能性を示す新たなデータと研究結果)
https://gigazine.net/news/20200515-vitamin-d-study-covid-19/

「ビタミンDはサーモンやまぐろといった魚、チーズ、キノコ類に含まれるビタミンで、人の体内では生合成できない必須栄養素に分類されていますが、日光を浴びることによっても生合成されます。」

「「ビタミンDのサプリを飲むことでCOVID-19の重症化を防ぐことができる」と結論付けるのは、早計」

浮沈子の今朝の体温は35.5度(やや高いが、ほぼ平熱)。

藁にも縋るこの時代、上手い話はないのかもしれないな・・・。

<追加>

(太陽光は新型コロナウイルスを急速に不活性化させるのか? 論文の公開求める声も)
https://www.afpbb.com/articles/-/3280303

「新型コロナウイルス「SARS-CoV-2」が、SARSのウイルスよりUVCだけでなく普通の太陽光にも弱い可能性はある。問題は、国土安全保障省が、科学界の規範を無視してデータを公開していないことだ。」

トランプ大統領のトンデモ発言(消毒液事件の時?)でも取り上げられた、この話のその後は不明だ。

セコく稼いで大胆に投資:意外に堅実なスペースXの商売2020年05月16日 10:32

セコく稼いで大胆に投資:意外に堅実なスペースXの商売
セコく稼いで大胆に投資:意外に堅実なスペースXの商売


従来使い捨てにしていたブースター(1段目)やフェアリングを回収して再使用し、一度に60機もの折り畳み衛星をぶん投げ放出して低軌道にぶちまけ、衛星の推進力で配置軌道まで上げるという掟破りのセコさ満載のスペースXが、さらにさらにセコいことをやり出すという・・・。

(SpaceX Starlinkが来月、ライドシェア機能のデビューを開始)
https://www.teslarati.com/spacex-starlink-launch-rideshare-debut/

「それぞれが約115 kg(約250ポンド)の重さで、大型ミニ冷蔵庫とほぼ同じサイズのPlanetは、3つのSkySat画像衛星がSpaceXの9回目の専用Starlink打ち上げで飛行」

記事では来月になると見切っているけど、予定では今月末の打ち上げだ。

「同社のStarlinkライドシェアが技術的な観点からどのように機能するかは不明」

「小さい衛星とその配備者がスターリンクスタックの下部にある三角形の隙間に収まる可能性はわずかにありますが、惑星の比較的大きな(小衛星の規模で)スカイサットが限られたスペースに収まるとは考えられません。」

うーん、どうやって詰め込むんだろう?。

「フェアリングの上部にある大きな円錐セクションが未使用」

リリースとか、どうするんだろうな(一緒にぶん回し投入かあ?)。

「SpaceXが独自の展開の問題をどのように解決したかを見るのは興味深い」

そこでやめるかよ!?。

まあいい。

スカイサットは、ライドシェアで2機をファルコン9で上げている。

それ以前は、ミノタウロス(6機纏めて)とかベガ(4機纏めて)で上げている(インドのPSLVに相乗りしたことも)。

(SkySat 3, ..., 21 (SkySat C1, ..., 19))
https://space.skyrocket.de/doc_sdat/skysat-3.htm

「軌道:500 km SSO」

おっと、極軌道じゃん!(追加参照)。

これじゃあ、一緒にぶん投げるわけにはいかない。

スターリンクと別々に、軌道を変えてから投入する必要がある。

なんか、裏技があるんだろうか?。

このスターリンク8からは、日傘付き「VisorSat」になるといわれている。

(SpaceXが来月Starlinkの打ち上げで衛星減光サンシェードをデビューさせる)
https://spaceflightnow.com/2020/04/28/spacex-to-debut-satellite-dimming-sunshade-on-starlink-launch-next-month/

「このバイザーは、打ち上げ時にシャーシ上に平らに置き、ファルコン9から衛星を分離するときに展開します。バイザーは、光がアンテナに到達するのを完全にブロックすることにより、光が拡散アンテナから反射するのを防ぎます。」

「6月の打ち上げ以降、スターリンクの衛星にはすべてサンバイザーが搭載される予定」

この時点では、スターリンク8は5月の打ち上げ予定だからな。

その際に、何機がバイザーサットになっているかは不明だ。

「これにより、黒色の塗料による熱の問題が回避され、すべての光が白色の拡散アンテナに到達するのを防ぐため、DarkSatよりも暗いと予想されます」

評価テスト段階のようだから、全部じゃないかもしれないな(未確認)。

この記事自体は、天文学コミュニティへの売り込みとして、このブログでも既に取り上げている。

(日傘と宇宙望遠鏡の怪しい関係:宇宙ビジネスの正しい展開方法をS社に学ぶ?)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2020/04/30/9241163

「仮に、黒色塗装やサンシェードの効果が限られていたとしても、問題に積極的に取り組む姿勢を見せることで「お客様」に好印象を売ることができる(そういうことかあ?)。」

まあ、どうでもいいんですが。

せこく稼いで大胆に投資する。

その投資が、後で大きな稼ぎに繋がるというわけだ。

金儲けは、貧乏人から少しずつ・・・。

<追加>

スカイサットの軌道については、別記事が上がったので訂正されます。

(呉越同舟なわけじゃないけど:旅は道連れなライドシェアの謎が判明!)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2020/05/18/9248064

船は行く行くコロナは残る:ダイヤモンドプリンセスが横浜出港2020年05月16日 20:22

船は行く行くコロナは残る:ダイヤモンドプリンセスが横浜出港
船は行く行くコロナは残る:ダイヤモンドプリンセスが横浜出港


(「ダイヤモンド・プリンセス」が横浜港を出港 マレーシアへ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200516/k10012433121000.html

「クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が、16日午後、停泊を続けていた横浜港を出港しました。」

(国内感染者1万6304人 死者747人(クルーズ船除く)新型コロナ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200516/k10012432981000.html

「クルーズ船の乗客・乗員が712人」(感染者)

「クルーズ船の乗船者が13人」(死者)

「クルーズ船の乗船者が4人」(重症者)

船は去ったが、我が国が検疫対応した初期の新型コロナの爪痕は消えない。

幸い、検疫自体は成功し、二次感染は起きなかったとされている。

大量の無症候性キャリアの存在を実証し、検疫を終えてPCR検査(もちろん、陰性)後に発症する事例も確認された。

閉鎖空間における感染リスクの恐ろしさと、対応の難しさも露呈した。

船内に乗り込んだスタッフからも、感染者が出たしな。

2月中旬、本格的な下船が始まった時、米国(感染者1,473,415、死者88,237人)の感染者は12人、死者は2人だった。

遠い遠い昔のことのような気がするが、3か月足らず前の出来事だ。

今日も、クルーズ船について触れた記事が出ている。

(一般に信じられている集団免疫理論はどこがおかしいのか免疫の宮坂先生に尋ねてみました(上))
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20200516-00178807/

「例えばこれまで激しい流行があった中国湖北省武漢市でも、またクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」でも感染した人は全体の2割程度でした。集団の6割も感染をするようなことは観察されていないのです。」

そうだったっけえ?。

(全米の刑務所で新型コロナが猛威、被収容者と職員8割以上陽性の施設も)
https://www.afpbb.com/articles/-/3281683

「米オハイオ州マリオン(Marion)にある刑務所は、被収容者2500人近くと職員175人の80%以上が新型コロナウイルスの検査で陽性」

もちろん、刑務所は特殊な環境だからな。

しかし、同じ船舶ということならこんな事例もあった。

(シャルドドゴールでの COVID-19パンデミック)
https://en.wikipedia.org/wiki/COVID-19_pandemic_on_Charles_de_Gaulle

「4月18日、シャルルドゴールとその護衛であるフリゲート艦 シュヴァリエポールの両方の2,300人のうち1,081人が陽性反応を示したと報告されています。」

確かに、6割には達していないが、2割どころではない。

記事は、数回に分けて掲載されるようだから、何らかの説明があるかも知れない。

ダイヤモンドプリンセスは、例外的に少なくて済んだだけかもしれない。

(米空母復帰の水兵5人、再び陽性 集団感染発生の「セオドア・ルーズベルト」)
https://www.cnn.co.jp/usa/35153823.html

「乗組員約4900人のうち1000人以上が検査で陽性と判定」

感染者は、せいぜい2割じゃないかというかも知れないが、職を賭して警鐘を鳴らした艦長がいなかったなら、どうなっていたことやら・・・。

実効再生産数が低減すると、集団免疫を獲得するのに必要な閾値が下がるというのは初めて知ったな(なーんも知らない浮沈子・・・)。

「接触制限によってR値が1.2まで下がると、上記の公式で集団免疫閾値は20%以下(筆者注:16.7%)となります。」

しかし、記事の中では、このことと自然免疫が結び付けて語られている。

そこんとこは、よく分らない。

「つまり、一部の人たちは自然免疫と獲得免疫の両方を使って不顕性感染の形でウイルスを撃退したのかもしれませんが、かなりの人たちは自然免疫だけを使ってウイルスを撃退した可能性があるのかもしれないということです。」

自然免疫の働きをどう評価するかという話なんだろうが、それこそ精度の高い抗体検査が行われなければハッキリしない話だからな。

この記事を読むと、他にもいろいろなところでちぐはぐな記述がある。

「集団免疫を獲得すればこの感染症を克服できるとファーガソン教授が言ったのは結局、間違っていたと私は考えています。それを示すことに、スウェーデンは外出制限を厳しくせずに北欧の中で断トツに多い人口100万人当たりの死者を出してしまいました。」

致死率と集団免疫を獲得するための感染率とが、どう関わるのかがさっぱり分からない。

R0のまま進行することはないという点は納得だが、そのことで、集団免疫の考え方が間違っているとは思えない。

実効再生産数をどう見るかという問題はあるけど、それを引き下げることによる防疫効果はあるわけだしな。

この先生の主張のポイントは、獲得免疫(感染しなければ得られない)だけではなく、無感染でも発揮される自然免疫に注目しないと、正確な感染動態を見極めることはできないのではないかということだろう(そうなのかあ?)。

その点は注目したいところだ。

感染者が少なくても、集団免疫が獲得できた方がいいに決まってるしな。

どうも、記事を書いている方が、途中を端折り過ぎて結論だけ繋ぎ合わせている感じがする(浮沈子も陥りがちなので、他人事とは思えない?)。

まあいい。

「ナチュラルな状況で人が感染して治るという状況だと、おそらく毎年、このウイルスにお付き合いすることになると思います。」

その点には同意だな。

おそらく、ウイルスが変異して感染力を低下させるまで、繰り返し罹患する可能性もある(旧型コロナに起因する風邪に、しょっちゅう罹っている浮沈子が言うんだから、間違いない!)。

まあ、どうでもいいんですが。

この記事の顛末がどうなるかは気になるが、それはそうとして、クルーズ船は出港した。

マレーシアに向かったそうだが、もちろん、乗客はいない(たぶん)。

何人の乗員が乗り組んでいるかは知らないけど、途中で発症するなんてことになったら、マレーシアに寄港を拒否されて、また漂流するんだろうか?。

大丈夫、またカンボジア(122、0、回復者122人:つまり、アクティブな感染者はいない)に泣きつけばいいだけの話だからな。

太平の眠りを覚ます クルーズ船 ただ一隻で 夜も寝られず・・・。