訊くだけ野暮な質問:スターシップが飛ぶのはいつ? ― 2020年07月04日 08:45
訊くだけ野暮な質問:スターシップが飛ぶのはいつ?
打ち上げロケットの延期が続いていて、そっち方面のネタがないので、暇つぶしに書くにはちょうどいいかも。
だって、スターシップのプロトタイプは、当分の間飛ぶ心配(!?)はないからな・・・。
(SpaceX Starshipプロトタイプが5回目のテストのガントレットを開始)
https://www.teslarati.com/spacex-starship-test-gauntlet-fifth-prototype/
「SpaceXスターシッププロトタイプは、最初の飛行になることを期待して、5回目の挑戦的なテストのガントレットを開始しました。」
記事では、SN5が今にも飛びそうな感じで書かれてるが、浮沈子的には1mmも上がらない方に1票だな。
もちろん、SN4が達成した低温圧力試験や、実際の燃料を入れて短時間のエンジン点火を行うところまでは、まあ、やってできない話ではない。
問題は、エンジンに火が点いてから先の話だからな。
エンジンテスト用の施設とは異なり、それ自身が空中に浮かんで飛び上がる機体なわけだから、むやみやたらに頑丈にするわけにも行かず、さりとて強度を削ればぶっ壊れるわけで、匙加減というか頃合いというか、そのビミョーな最適化のプロセスが重要なわけだ。
今時、コンピューターの中で可能な限り詰めておく作業はしていても、実際に製造して重量や温度などの負荷を掛け、エンジン点火に伴う振動や熱的な衝撃を掛けて使い物になるかどうかを見極める作業は必要だ。
その耐久性や強度限界は、文字通り、壊してみなければ分からない。
出来上がった見かけは同じでも、製造方法によってばらつきが大きかったりすれば、実際の運用に当たっては信頼性の問題にもなりかねない。
飛び道具だから、冗長性を過度に持たせるわけにもいかないしな。
「宇宙船SN5は問題なく最初のテストに合格したようで、SpaceXは現在、ロケットタンクのセクションに、液体酸素とメタン推進薬の化学的に中性で非爆発性の代用として極低温液体窒素を装填する最中です。」
別記事によれば、既にその試験もパスした様だ。
(スターシップSN5が極低温証明を完了し、テストキャンペーンを開始)
https://www.nasaspaceflight.com/2020/06/starship-sn5-test-campaign/
「SpaceXのStarship SN5プロトタイプは、火曜日の夜に打ち上げプロバイダーのテキサス州ボカチカの施設で低温証明試験に成功しました。」
「次に、油圧ピストン(別名スラストシミュレータ)が車両のベースを押して、ラプターエンジンの力を模倣します。」
ほほう、芸が細かいな。
「6月30日までに予定されている極低温実証試験の後に、推力シミュレーターは削除され、ラプターエンジンが取り付けられます。SpaceXチームは、数日以内に、テストキャンペーンのエンジンテスト部分に移行する準備が整います。」
たぶん、今はこの段階なんだろう。
「車両がエンジン発射の準備ができたら、SN5の単一のRaptorエンジンを使用して複数の静的火災テストが実行される可能性があります。必要な静的火災の正確な数は確認されておらず、テスト結果に基づいて異なる可能性があります。」
飛ぶのは、これらのエンジンテストが無事に終了してからだし、それらが「無事に」クリアされる保証はない。
材料の問題(301鋼のまま)は別としても、SN5(SN6)に隠れた瑕疵が見つかるのはこれからだ。
エンジン自体の問題も、完全にクリアーになっているのかどうかは分からない(未確認)。
ここから先は、すべて「タラレバ」の話だ。
「すべてがSN5でうまくいけば、SN6はそのテストキャンペーンのフェアリングを受け取る最初のスターシッププロトタイプになる可能性があります。」
「フェアリングの追加により、SN6はより高い高度のテスト飛行を行うことができます。」
この辺りになると、もう完全に獲らぬ狸状態だからな。
浮沈子は、年内に1mm以上飛行する可能性は限りなくゼロに近いと考えている。
材料テスト用だったSN7は別としても、SN8やSN9が作られ(304L合金製?)、地上に括り付けられたままの状態でエンジンテストが繰り返され、そのうちのいくつかが火だるまになって吹っ飛んで、ようやく150mの飛行試験に至るんだろう。
1基のエンジンでテストを繰り返し、3基に増やして燃やしてみては爆発、墜落を繰り返す。
燃焼制御が上手くいけば、ようやく高高度試験飛行が始まるわけだが、機体周りの本格的な開発は、そこから始まると考えた方がいい。
熱的、機械的強度、大気圏外からの超高速での突入、高度なマニューバリングを支える翼の動的制御のノウハウの開発はそれ以降の重要な課題だ。
そんなもんに成功した機体は、皆無だからな。
10年でものになれば、NASAもびっくりの快挙だ。
どんだけの試験機が消耗されるかを考えれば、その間、再使用せずに使い捨てにした方がコスト的には少なくて済むほどになるだろう。
もっとも、商売上手なS社のことだからな。
スターシップ部分は、最初のうちは使い捨てにするかも知れない(ここ、重要です)。
衛星を打ち上げた後に、再突入試験を繰り返すという、いつか来た道なわけだ。
ちょうど、ファルコン9の1段目の回収を実現した時のようにな。
金を稼ぎながら、同時に実験開発を繰り返す。
スーパーヘビーは、図体がデカいだけで(そこも大変なんでしょうが)、特に新たな要素技術を投入しなければならないという話じゃない。
スターシップの運用上のコアな技術である軌道上の給油とかも関係ないしな(浮沈子的には、それがネックになりかねないと見ている)。
まあ、どうでもいいんですが。
最悪、スターシップの再使用がとん挫したとしても、現行のファルコンシリーズを置き換えて運用することは可能だ。
1段目のスーパーヘビーだけ回収して、2段目は捨てる。
軌道上給油が成功すれば、SLSもびっくりの輸送能力を獲得することになる。
工夫次第では、有人飛行にだって使える(カーゴベイに再突入カプセルを積んでいけばいいんだからな)。
ダッサ・・・。
まあいい。
スターシップは、複雑怪奇な運用じゃなくて、単なるデカい2段目としての開発が出来れば使い始めることができる。
スターリンク衛星を400機上げたり、月面基地の建設にも使える(重力小さいからな)。
弾道飛行して、低速での再突入までこぎつけることさえできれば、大陸間弾道旅客機として稼ぐことも可能だ。
軌道速度からの再突入、さらにそこから先の複雑なマニューバリングと巨大重力惑星(地球や火星)へのパワードランディングは宿題に出来る。
数百トンの巨体を時速数万キロで大気圏に突入させ、機体の健全性を保ったまま回収するというのはベラボーな話だ(スペースシャトルが、如何にずば抜けた存在だったかを思い知るな)。
一朝一夕にはできない。
そこは先送りして、とりあえず使い捨てで運用を開始する。
1回だけ回収できればいいというところまで持ち込めれば、さらに使い方は広がる。
使い捨てだが、軌道上からとてつもない量の物資を回収できることになる。
ハッブル宇宙望遠鏡を丸ごと回収することだって可能だ(たぶん)。
向きだけ変えて使っている光学スパイ衛星だって、軌道から持ち帰って修理したりすることも出来るようになる。
敵のスパイ衛星を鹵獲したりすることさえできるかもしれない(非協力的回収が可能かどうかは不明)。
軌道からのお持ち帰りが1回きりだったとしても、その効果は絶大だ。
スペースシャトルとの違いは、軌道上給油による運用高度の違いだからな。
シャトルは、せいぜい数百kmが限界だったが、スターシップなら火星軌道くらいまでは何とかなるかも知れない。
今年打ち上げられるパーセベランスが拾ってきたサンプルを、火星軌道上から回収するのは、ESAではなくスターシップになる可能性だってある(10年くらい掛ければ何とかなるでしょう?)。
最悪でも、再突入カプセル積んで行って、そのなかに回収して再突入させればいい(意味ねー・・・)。
さて、宵越しで書いてきたヨタ記事だが、言いたいことはただ一つ。
年内の打ち上げはない。
しかし、再突入させられなくても、上げることさえできれば使い捨て上段としての運用にはこぎつけられる。
軌道速度からの繰り返し回収という最終目標までの複数の中間のバリエーションの中で、様々な運用が可能になり、それを実施して稼ぎながら開発を継続することも可能だ。
スターシップの使い捨て運用の開始は、意外に早いかもしれない。
ステンレス製の使い捨て上段という点だけで見れば、もちろん、セントールロケットでの長年の実績があるしな。
決してゼロからの開発ではないのだ。
単にデカくしただけの話だ(そうなのかあ?)。
吹っ飛び続けるSNシリーズが2桁になり、3桁になる頃には、実機が登場することになる(たぶん)。
(まーたぶっ壊したのかあ?:という絶好のタイミングでスターシップ(用タンク?)のまとめを読む)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2020/06/25/9261471
「ぶっ壊れても、ニュース価値が乏しいスターシッププロトタイプ(プロト「タンク」?)。」
「タンクを含めて原形をとどめているのはSN7を含めて10基(機:スターホッパーは飛んだからな:タンクは2基とカウント)中2基(機)だけだ(SN2とスターホッパーだけ)。」
実機が上がるようになっても、実質的には破壊試験(再突入時)が続いているようなもんだ。
2段目を使い捨てにしながら、開発を継続する。
その間も、巨大打ち上げロケットとして稼ぎ続けることができる。
航空機のような継続運用は、21世紀後半になってからだろうな。
人間を乗せて飛ばせるようになるまでには、相当の紆余曲折が予想される。
3桁の使い捨てで収まるかどうか。
スターシップは、火星移民船としての使い方が想定されていると言われる。
断言しておこう。
そんな使い方では、21世紀中には決して飛ばない。
浮沈子は、ステンレス製の機体に変更した真の理由は、使い捨てロケットにした際の材料コストの低減を見据えているからだと見ている。
ラプターエンジンの構成だって、ひょっとしたら3基のまま運用に突入するかもしれない(ミッションによっては1基?)。
使い捨てにするエンジンは、少ない方がいいからな。
夢と現実とのギャップは、果てしなく広い。
実機サイズのスターシッププロトタンク(!)は、長時間燃焼試験さえ実施されてはいないのだ。
もちろん、1mmも上がってはいない。
給水塔タイプの寸詰まりのタンクでさえ、たった150mだからな。
今、火星は約6千万kmの彼方を通り過ぎようとしている(距離にしてざっと4億倍!)。
(2020年秋は、赤く輝く火星に注目!)
https://www.nao.ac.jp/astro/feature/mars2020/
「今回の火星と地球の最接近は、2020年10月6日に起こります。このときの火星と地球の間の距離は約6207万キロメートル」(距離は地心距離だそうです:表面からでも1万km弱しか違わない:地球6380km弱+火星3400km弱:いずれも赤道半径)
その差を埋めることは、果たして可能なのか。
不可能ではないにしても、誰かさんの思惑より時間がかかることだけは間違いない・・・。
打ち上げロケットの延期が続いていて、そっち方面のネタがないので、暇つぶしに書くにはちょうどいいかも。
だって、スターシップのプロトタイプは、当分の間飛ぶ心配(!?)はないからな・・・。
(SpaceX Starshipプロトタイプが5回目のテストのガントレットを開始)
https://www.teslarati.com/spacex-starship-test-gauntlet-fifth-prototype/
「SpaceXスターシッププロトタイプは、最初の飛行になることを期待して、5回目の挑戦的なテストのガントレットを開始しました。」
記事では、SN5が今にも飛びそうな感じで書かれてるが、浮沈子的には1mmも上がらない方に1票だな。
もちろん、SN4が達成した低温圧力試験や、実際の燃料を入れて短時間のエンジン点火を行うところまでは、まあ、やってできない話ではない。
問題は、エンジンに火が点いてから先の話だからな。
エンジンテスト用の施設とは異なり、それ自身が空中に浮かんで飛び上がる機体なわけだから、むやみやたらに頑丈にするわけにも行かず、さりとて強度を削ればぶっ壊れるわけで、匙加減というか頃合いというか、そのビミョーな最適化のプロセスが重要なわけだ。
今時、コンピューターの中で可能な限り詰めておく作業はしていても、実際に製造して重量や温度などの負荷を掛け、エンジン点火に伴う振動や熱的な衝撃を掛けて使い物になるかどうかを見極める作業は必要だ。
その耐久性や強度限界は、文字通り、壊してみなければ分からない。
出来上がった見かけは同じでも、製造方法によってばらつきが大きかったりすれば、実際の運用に当たっては信頼性の問題にもなりかねない。
飛び道具だから、冗長性を過度に持たせるわけにもいかないしな。
「宇宙船SN5は問題なく最初のテストに合格したようで、SpaceXは現在、ロケットタンクのセクションに、液体酸素とメタン推進薬の化学的に中性で非爆発性の代用として極低温液体窒素を装填する最中です。」
別記事によれば、既にその試験もパスした様だ。
(スターシップSN5が極低温証明を完了し、テストキャンペーンを開始)
https://www.nasaspaceflight.com/2020/06/starship-sn5-test-campaign/
「SpaceXのStarship SN5プロトタイプは、火曜日の夜に打ち上げプロバイダーのテキサス州ボカチカの施設で低温証明試験に成功しました。」
「次に、油圧ピストン(別名スラストシミュレータ)が車両のベースを押して、ラプターエンジンの力を模倣します。」
ほほう、芸が細かいな。
「6月30日までに予定されている極低温実証試験の後に、推力シミュレーターは削除され、ラプターエンジンが取り付けられます。SpaceXチームは、数日以内に、テストキャンペーンのエンジンテスト部分に移行する準備が整います。」
たぶん、今はこの段階なんだろう。
「車両がエンジン発射の準備ができたら、SN5の単一のRaptorエンジンを使用して複数の静的火災テストが実行される可能性があります。必要な静的火災の正確な数は確認されておらず、テスト結果に基づいて異なる可能性があります。」
飛ぶのは、これらのエンジンテストが無事に終了してからだし、それらが「無事に」クリアされる保証はない。
材料の問題(301鋼のまま)は別としても、SN5(SN6)に隠れた瑕疵が見つかるのはこれからだ。
エンジン自体の問題も、完全にクリアーになっているのかどうかは分からない(未確認)。
ここから先は、すべて「タラレバ」の話だ。
「すべてがSN5でうまくいけば、SN6はそのテストキャンペーンのフェアリングを受け取る最初のスターシッププロトタイプになる可能性があります。」
「フェアリングの追加により、SN6はより高い高度のテスト飛行を行うことができます。」
この辺りになると、もう完全に獲らぬ狸状態だからな。
浮沈子は、年内に1mm以上飛行する可能性は限りなくゼロに近いと考えている。
材料テスト用だったSN7は別としても、SN8やSN9が作られ(304L合金製?)、地上に括り付けられたままの状態でエンジンテストが繰り返され、そのうちのいくつかが火だるまになって吹っ飛んで、ようやく150mの飛行試験に至るんだろう。
1基のエンジンでテストを繰り返し、3基に増やして燃やしてみては爆発、墜落を繰り返す。
燃焼制御が上手くいけば、ようやく高高度試験飛行が始まるわけだが、機体周りの本格的な開発は、そこから始まると考えた方がいい。
熱的、機械的強度、大気圏外からの超高速での突入、高度なマニューバリングを支える翼の動的制御のノウハウの開発はそれ以降の重要な課題だ。
そんなもんに成功した機体は、皆無だからな。
10年でものになれば、NASAもびっくりの快挙だ。
どんだけの試験機が消耗されるかを考えれば、その間、再使用せずに使い捨てにした方がコスト的には少なくて済むほどになるだろう。
もっとも、商売上手なS社のことだからな。
スターシップ部分は、最初のうちは使い捨てにするかも知れない(ここ、重要です)。
衛星を打ち上げた後に、再突入試験を繰り返すという、いつか来た道なわけだ。
ちょうど、ファルコン9の1段目の回収を実現した時のようにな。
金を稼ぎながら、同時に実験開発を繰り返す。
スーパーヘビーは、図体がデカいだけで(そこも大変なんでしょうが)、特に新たな要素技術を投入しなければならないという話じゃない。
スターシップの運用上のコアな技術である軌道上の給油とかも関係ないしな(浮沈子的には、それがネックになりかねないと見ている)。
まあ、どうでもいいんですが。
最悪、スターシップの再使用がとん挫したとしても、現行のファルコンシリーズを置き換えて運用することは可能だ。
1段目のスーパーヘビーだけ回収して、2段目は捨てる。
軌道上給油が成功すれば、SLSもびっくりの輸送能力を獲得することになる。
工夫次第では、有人飛行にだって使える(カーゴベイに再突入カプセルを積んでいけばいいんだからな)。
ダッサ・・・。
まあいい。
スターシップは、複雑怪奇な運用じゃなくて、単なるデカい2段目としての開発が出来れば使い始めることができる。
スターリンク衛星を400機上げたり、月面基地の建設にも使える(重力小さいからな)。
弾道飛行して、低速での再突入までこぎつけることさえできれば、大陸間弾道旅客機として稼ぐことも可能だ。
軌道速度からの再突入、さらにそこから先の複雑なマニューバリングと巨大重力惑星(地球や火星)へのパワードランディングは宿題に出来る。
数百トンの巨体を時速数万キロで大気圏に突入させ、機体の健全性を保ったまま回収するというのはベラボーな話だ(スペースシャトルが、如何にずば抜けた存在だったかを思い知るな)。
一朝一夕にはできない。
そこは先送りして、とりあえず使い捨てで運用を開始する。
1回だけ回収できればいいというところまで持ち込めれば、さらに使い方は広がる。
使い捨てだが、軌道上からとてつもない量の物資を回収できることになる。
ハッブル宇宙望遠鏡を丸ごと回収することだって可能だ(たぶん)。
向きだけ変えて使っている光学スパイ衛星だって、軌道から持ち帰って修理したりすることも出来るようになる。
敵のスパイ衛星を鹵獲したりすることさえできるかもしれない(非協力的回収が可能かどうかは不明)。
軌道からのお持ち帰りが1回きりだったとしても、その効果は絶大だ。
スペースシャトルとの違いは、軌道上給油による運用高度の違いだからな。
シャトルは、せいぜい数百kmが限界だったが、スターシップなら火星軌道くらいまでは何とかなるかも知れない。
今年打ち上げられるパーセベランスが拾ってきたサンプルを、火星軌道上から回収するのは、ESAではなくスターシップになる可能性だってある(10年くらい掛ければ何とかなるでしょう?)。
最悪でも、再突入カプセル積んで行って、そのなかに回収して再突入させればいい(意味ねー・・・)。
さて、宵越しで書いてきたヨタ記事だが、言いたいことはただ一つ。
年内の打ち上げはない。
しかし、再突入させられなくても、上げることさえできれば使い捨て上段としての運用にはこぎつけられる。
軌道速度からの繰り返し回収という最終目標までの複数の中間のバリエーションの中で、様々な運用が可能になり、それを実施して稼ぎながら開発を継続することも可能だ。
スターシップの使い捨て運用の開始は、意外に早いかもしれない。
ステンレス製の使い捨て上段という点だけで見れば、もちろん、セントールロケットでの長年の実績があるしな。
決してゼロからの開発ではないのだ。
単にデカくしただけの話だ(そうなのかあ?)。
吹っ飛び続けるSNシリーズが2桁になり、3桁になる頃には、実機が登場することになる(たぶん)。
(まーたぶっ壊したのかあ?:という絶好のタイミングでスターシップ(用タンク?)のまとめを読む)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2020/06/25/9261471
「ぶっ壊れても、ニュース価値が乏しいスターシッププロトタイプ(プロト「タンク」?)。」
「タンクを含めて原形をとどめているのはSN7を含めて10基(機:スターホッパーは飛んだからな:タンクは2基とカウント)中2基(機)だけだ(SN2とスターホッパーだけ)。」
実機が上がるようになっても、実質的には破壊試験(再突入時)が続いているようなもんだ。
2段目を使い捨てにしながら、開発を継続する。
その間も、巨大打ち上げロケットとして稼ぎ続けることができる。
航空機のような継続運用は、21世紀後半になってからだろうな。
人間を乗せて飛ばせるようになるまでには、相当の紆余曲折が予想される。
3桁の使い捨てで収まるかどうか。
スターシップは、火星移民船としての使い方が想定されていると言われる。
断言しておこう。
そんな使い方では、21世紀中には決して飛ばない。
浮沈子は、ステンレス製の機体に変更した真の理由は、使い捨てロケットにした際の材料コストの低減を見据えているからだと見ている。
ラプターエンジンの構成だって、ひょっとしたら3基のまま運用に突入するかもしれない(ミッションによっては1基?)。
使い捨てにするエンジンは、少ない方がいいからな。
夢と現実とのギャップは、果てしなく広い。
実機サイズのスターシッププロトタンク(!)は、長時間燃焼試験さえ実施されてはいないのだ。
もちろん、1mmも上がってはいない。
給水塔タイプの寸詰まりのタンクでさえ、たった150mだからな。
今、火星は約6千万kmの彼方を通り過ぎようとしている(距離にしてざっと4億倍!)。
(2020年秋は、赤く輝く火星に注目!)
https://www.nao.ac.jp/astro/feature/mars2020/
「今回の火星と地球の最接近は、2020年10月6日に起こります。このときの火星と地球の間の距離は約6207万キロメートル」(距離は地心距離だそうです:表面からでも1万km弱しか違わない:地球6380km弱+火星3400km弱:いずれも赤道半径)
その差を埋めることは、果たして可能なのか。
不可能ではないにしても、誰かさんの思惑より時間がかかることだけは間違いない・・・。
最近のコメント