不都合な真実なのか:幼児(ここでは5歳未満)感染者の新型コロナ伝播に再び懸念 ― 2020年07月31日 23:09
不都合な真実なのか:幼児(ここでは5歳未満)感染者の新型コロナ伝播に再び懸念
「PCR増幅サイクルしきい値(CT)値が記録され、値が低いほどウイルス核酸の量が多いことを示していました。」
(軽度から中等度のコロナウイルス疾患2019(COVID-19)の患者における上咽頭重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)レベルの年齢関連の違い)
https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/fullarticle/2768952
論文の標題にもある通り、このサンプルからは、重症者と無症候性キャリアは慎重に除外されている。
原論文を当たる気になったのは、AFPの報道がきっかけだった。
(幼児が新型コロナ媒介か 上気道に年長者の最大100倍の遺伝物質 米研究)
https://www.afpbb.com/articles/-/3296698
「5歳未満の幼児の上気道には、5歳以上の子どもや大人の10~100倍の量の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の遺伝物質があるとする研究結果が30日、米国医師会(AMA)発行の医学誌「JAMA小児科学(JAMA Pediatrics)」に発表された。」
「地域社会での感染拡大において、幼児が重要な媒介者となっている恐れがあると指摘している。」
記事中に引用されている以前の報道では、検体中のウイルス遺伝物質の多寡が、感染力の強弱に繋がるかどうかは不明とある。
(【解説】新型コロナ、子どもへの危険性は? 学校には行くべき?:2ページ目)
https://www.afpbb.com/articles/-/3282245?page=2
「ただ、研究結果が正しかったとしても、ウイルス量が多い人は感染力も強いという確証はない。」
今回の記事では、その因果関係が明らかになっているという。
「研究チームによると、ウイルスの遺伝物質が多く存在するほど感染力のあるウイルスが多く培養されることが、最近の実験室研究で確認されている。」
まあ、常識的に考えても納得のいく話だ。
我が国でも、3月ごろから長い長い春休みに入り、5月になってようやく学校再開となったいきさつがあるが、米国でも同じ流れがあったようで、今まで子供たちの感染については体系的な調査・研究が行われにくい環境だった。
今回の研究は、米国の感染初期(3月23日~4月27日)のものだが、社会的要請から不都合な真実に目を背けるのではなく、科学的なエビデンスに基づいた的確な対応を取っていくためにもこの手の報告には注目だな。
「これは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかっても重症化しにくい幼い子どもたちは、他人にうつすこともあまりないという現在一般的な保健当局の認識とは食い違っている。」
このブログでは、何度か子供(概ね10歳未満?)からの感染の拡大に懸念を表明してきた。
もちろん、流行の真っただ中だったころのNYの医師の印象だけが根拠だが、小児の8割は感染しているに違いないという話はショックだった。
子供は症状が出にくい。
無症候性キャリアとなって、子供同士、その親の世代に感染させ続ける(以前のAFPの記事には、そうでない事例が示されているが)。
親だって若いからな。
無症状や軽症で済んでしまうに違いない(そうなのかあ?)。
それが、新型コロナの遺伝子プールになってるのではないか。
目に見えない市中感染の糸を手繰ると、子供たちに繋がっているに違いない(そうなのかあ?)。
我が国の検査態勢(多くの国々がそうでしょうが)では、症状のない感染者(特に子供たち)を確定することは困難だ。
検査態勢が貧弱なこと、無症状なのに検査を受ける動機がないこと、そして何より、子供が感染の重要なファクターだという不都合な真実に向き合いたくないこと。
当局も、親たちも、そんな事態に直面したくはないだろう。
重症化しにくいことをいいことに、頬かむりを続けていたわけだが、次々と明らかになる真実に、いつか正面から向き合わなければならなくなる時が来るに違いない。
現在の感染者は、氷山の一角だ。
年内にワクチンが出来上がれば、その問題は直ちに表面化する。
誰から接種するのか。
最も効果的なバリアは、どうやったら形成できるのか。
ジジババがワクチンに対して反応しにくいことも懸念されている。
若い人たちに射ってもらって、ジジババを守ってもらうしかないかもしれない。
どのくらい若ければいいのか。
そういう議論が、きっと、どこかで行われているに違いないのだ。
もちろん、最優先されるべきなのは医療従事者や社会のインフラを支える人々になるのかも知れない。
彼らがいなければ、世の中は回らないからな。
ジジババは、最後の最後になる(たぶん)。
効果が限定的で、引きこもってもらっても、世の中に影響が少ないからな。
小児の感染率が十分に高ければ、ワクチンの対象から当面外すことも考えられなくはない。
当人たちにとって、メリットは余りないしな。
社会として、子供たちの感染にどう向き合うかというのは重要なテーマだ。
それにはまず、その実態を正確に把握するところから始めなければなるまい。
浮沈子の棲息する大田区の隣の世田谷区では、PCR検査に対する積極的な取り組みが始まろうとしている。
(政府の無策に区長が反旗 独自の「世田谷モデル」でPCR検査の大量拡充に向け検討へ)
https://news.nifty.com/article/domestic/government/12136-745892/
「「世田谷モデル」では、PCR検査を大量に拡充することで、まずは感染者拡大で膨らむ需要に対応。次に、病院や介護現場などエッセンシャルワーカーが無症状でも定期的に検査を受けられるようにする。その先には、米ニューヨークで実施されているような「誰でも、どこでも、何度でも」検査できる体制を目指す。」
パンドラの箱をこじ開ける禁断の政策だな。
どこまで本気なのかは分からない。
財源の裏付けなく、検査の精度管理の保証もなく(未確認)、実際に実現できるかどうかはあくまで未定だ。
「無症状で元気でも陽性の人がいるのですから、いつでも検査ができる体制を射程に入れる。」
心意気だけは買っておこう。
対象無制限(居住者に限る)、回数無制限、検査料無料の元祖であるロサンゼルス郡の感染者が、その後爆増したことを考えると、世田谷区の将来が明るいとは言えないからな。
仮に1日に3000件の検査が可能になったとしても、90万人以上の区民が全員検査を終えるのには1年近くかかるし、何度も検査する必要性がある人々も多い(医療関係者など)。
何万人もの陽性者を同時に収容する施設はあるのか。
食事などの供給体制はどうなるのか。
学校で大量に感染者が確認されたらどーする?。
ヤバくなったら都や国に縋るクセに、威勢のいいセリフだけじゃマズいんじゃね?。
まあ、どうでもいいんですが。
世田谷区(昨日までの感染者数:971人)は、絶対数でも新宿区(同:1773人)に抜かれている(3月31日には44人で最多だったけどな)。
いずれにしても、調査や検査の対象に子供たちを含める観点を忘れないでもらいたいもんだ・・・。
<以下追加>----------
(米サマーキャンプで数百人感染 子どもにもコロナ媒介リスク)
https://www.afpbb.com/articles/-/3296834
「子どもたちとスタッフ合わせて597人参加。うち少なくとも260人の感染が確認された。検査を受けられたのは全参加者の58%のみ」
陽性率75パーセントかあ・・・。
凄まじい感染力だが、これだけの集団感染事例は初めてだろうな。
「全年齢の子どもが新型コロナウイルスに感染し得ること、また当初の情報とは裏腹に、伝染で重大な役割を果たすことを示す」
CDCのお墨付きが出たわけだが、今のところ軽症者や無症状で済んでいるのは幸いだ。
それだけ、他者への感染機会が増えることになるので、本人はともかく伝される方はたまらんけどな・・・。
(SARS-CoV-2感染と一晩キャンプの出席者間の感染—ジョージア州、2020年6月:元記事)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/wr/mm6931e1.htm
「物理的な距離と布マスクの一貫した正しい使用は、集合環境での感染を軽減するための重要な戦略として強調されるべきです。」
うーん、ポイントはそこじゃないような気がするんだがな・・・。
(アメリカ 子どもたちのサマーキャンプで260人集団感染)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200801/k10012545091000.html
「アメリカCDC=疾病対策センターは対面での授業の再開に向けたガイドラインを発表し、「子どもたちが感染し、重症化するリスクは比較的低い」としています。」
今回明らかになった事例でも、重症化は見られない(捕捉されていない可能性はあるけどな)。
そのことが、対応をより困難なものにしているのかも知れないな・・・。
「PCR増幅サイクルしきい値(CT)値が記録され、値が低いほどウイルス核酸の量が多いことを示していました。」
(軽度から中等度のコロナウイルス疾患2019(COVID-19)の患者における上咽頭重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)レベルの年齢関連の違い)
https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/fullarticle/2768952
論文の標題にもある通り、このサンプルからは、重症者と無症候性キャリアは慎重に除外されている。
原論文を当たる気になったのは、AFPの報道がきっかけだった。
(幼児が新型コロナ媒介か 上気道に年長者の最大100倍の遺伝物質 米研究)
https://www.afpbb.com/articles/-/3296698
「5歳未満の幼児の上気道には、5歳以上の子どもや大人の10~100倍の量の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の遺伝物質があるとする研究結果が30日、米国医師会(AMA)発行の医学誌「JAMA小児科学(JAMA Pediatrics)」に発表された。」
「地域社会での感染拡大において、幼児が重要な媒介者となっている恐れがあると指摘している。」
記事中に引用されている以前の報道では、検体中のウイルス遺伝物質の多寡が、感染力の強弱に繋がるかどうかは不明とある。
(【解説】新型コロナ、子どもへの危険性は? 学校には行くべき?:2ページ目)
https://www.afpbb.com/articles/-/3282245?page=2
「ただ、研究結果が正しかったとしても、ウイルス量が多い人は感染力も強いという確証はない。」
今回の記事では、その因果関係が明らかになっているという。
「研究チームによると、ウイルスの遺伝物質が多く存在するほど感染力のあるウイルスが多く培養されることが、最近の実験室研究で確認されている。」
まあ、常識的に考えても納得のいく話だ。
我が国でも、3月ごろから長い長い春休みに入り、5月になってようやく学校再開となったいきさつがあるが、米国でも同じ流れがあったようで、今まで子供たちの感染については体系的な調査・研究が行われにくい環境だった。
今回の研究は、米国の感染初期(3月23日~4月27日)のものだが、社会的要請から不都合な真実に目を背けるのではなく、科学的なエビデンスに基づいた的確な対応を取っていくためにもこの手の報告には注目だな。
「これは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかっても重症化しにくい幼い子どもたちは、他人にうつすこともあまりないという現在一般的な保健当局の認識とは食い違っている。」
このブログでは、何度か子供(概ね10歳未満?)からの感染の拡大に懸念を表明してきた。
もちろん、流行の真っただ中だったころのNYの医師の印象だけが根拠だが、小児の8割は感染しているに違いないという話はショックだった。
子供は症状が出にくい。
無症候性キャリアとなって、子供同士、その親の世代に感染させ続ける(以前のAFPの記事には、そうでない事例が示されているが)。
親だって若いからな。
無症状や軽症で済んでしまうに違いない(そうなのかあ?)。
それが、新型コロナの遺伝子プールになってるのではないか。
目に見えない市中感染の糸を手繰ると、子供たちに繋がっているに違いない(そうなのかあ?)。
我が国の検査態勢(多くの国々がそうでしょうが)では、症状のない感染者(特に子供たち)を確定することは困難だ。
検査態勢が貧弱なこと、無症状なのに検査を受ける動機がないこと、そして何より、子供が感染の重要なファクターだという不都合な真実に向き合いたくないこと。
当局も、親たちも、そんな事態に直面したくはないだろう。
重症化しにくいことをいいことに、頬かむりを続けていたわけだが、次々と明らかになる真実に、いつか正面から向き合わなければならなくなる時が来るに違いない。
現在の感染者は、氷山の一角だ。
年内にワクチンが出来上がれば、その問題は直ちに表面化する。
誰から接種するのか。
最も効果的なバリアは、どうやったら形成できるのか。
ジジババがワクチンに対して反応しにくいことも懸念されている。
若い人たちに射ってもらって、ジジババを守ってもらうしかないかもしれない。
どのくらい若ければいいのか。
そういう議論が、きっと、どこかで行われているに違いないのだ。
もちろん、最優先されるべきなのは医療従事者や社会のインフラを支える人々になるのかも知れない。
彼らがいなければ、世の中は回らないからな。
ジジババは、最後の最後になる(たぶん)。
効果が限定的で、引きこもってもらっても、世の中に影響が少ないからな。
小児の感染率が十分に高ければ、ワクチンの対象から当面外すことも考えられなくはない。
当人たちにとって、メリットは余りないしな。
社会として、子供たちの感染にどう向き合うかというのは重要なテーマだ。
それにはまず、その実態を正確に把握するところから始めなければなるまい。
浮沈子の棲息する大田区の隣の世田谷区では、PCR検査に対する積極的な取り組みが始まろうとしている。
(政府の無策に区長が反旗 独自の「世田谷モデル」でPCR検査の大量拡充に向け検討へ)
https://news.nifty.com/article/domestic/government/12136-745892/
「「世田谷モデル」では、PCR検査を大量に拡充することで、まずは感染者拡大で膨らむ需要に対応。次に、病院や介護現場などエッセンシャルワーカーが無症状でも定期的に検査を受けられるようにする。その先には、米ニューヨークで実施されているような「誰でも、どこでも、何度でも」検査できる体制を目指す。」
パンドラの箱をこじ開ける禁断の政策だな。
どこまで本気なのかは分からない。
財源の裏付けなく、検査の精度管理の保証もなく(未確認)、実際に実現できるかどうかはあくまで未定だ。
「無症状で元気でも陽性の人がいるのですから、いつでも検査ができる体制を射程に入れる。」
心意気だけは買っておこう。
対象無制限(居住者に限る)、回数無制限、検査料無料の元祖であるロサンゼルス郡の感染者が、その後爆増したことを考えると、世田谷区の将来が明るいとは言えないからな。
仮に1日に3000件の検査が可能になったとしても、90万人以上の区民が全員検査を終えるのには1年近くかかるし、何度も検査する必要性がある人々も多い(医療関係者など)。
何万人もの陽性者を同時に収容する施設はあるのか。
食事などの供給体制はどうなるのか。
学校で大量に感染者が確認されたらどーする?。
ヤバくなったら都や国に縋るクセに、威勢のいいセリフだけじゃマズいんじゃね?。
まあ、どうでもいいんですが。
世田谷区(昨日までの感染者数:971人)は、絶対数でも新宿区(同:1773人)に抜かれている(3月31日には44人で最多だったけどな)。
いずれにしても、調査や検査の対象に子供たちを含める観点を忘れないでもらいたいもんだ・・・。
<以下追加>----------
(米サマーキャンプで数百人感染 子どもにもコロナ媒介リスク)
https://www.afpbb.com/articles/-/3296834
「子どもたちとスタッフ合わせて597人参加。うち少なくとも260人の感染が確認された。検査を受けられたのは全参加者の58%のみ」
陽性率75パーセントかあ・・・。
凄まじい感染力だが、これだけの集団感染事例は初めてだろうな。
「全年齢の子どもが新型コロナウイルスに感染し得ること、また当初の情報とは裏腹に、伝染で重大な役割を果たすことを示す」
CDCのお墨付きが出たわけだが、今のところ軽症者や無症状で済んでいるのは幸いだ。
それだけ、他者への感染機会が増えることになるので、本人はともかく伝される方はたまらんけどな・・・。
(SARS-CoV-2感染と一晩キャンプの出席者間の感染—ジョージア州、2020年6月:元記事)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/wr/mm6931e1.htm
「物理的な距離と布マスクの一貫した正しい使用は、集合環境での感染を軽減するための重要な戦略として強調されるべきです。」
うーん、ポイントはそこじゃないような気がするんだがな・・・。
(アメリカ 子どもたちのサマーキャンプで260人集団感染)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200801/k10012545091000.html
「アメリカCDC=疾病対策センターは対面での授業の再開に向けたガイドラインを発表し、「子どもたちが感染し、重症化するリスクは比較的低い」としています。」
今回明らかになった事例でも、重症化は見られない(捕捉されていない可能性はあるけどな)。
そのことが、対応をより困難なものにしているのかも知れないな・・・。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。