眩暈(めまい):衛星打ち上げも目の回るような忙しさだがな2020年08月31日 22:55

眩暈(めまい):衛星打ち上げも目の回るような忙しさだがな
眩暈(めまい):衛星打ち上げも目の回るような忙しさだがな


昨日の朝起きた時から、持病である回転性の眩暈が再発した。

このブログを書いている今現在も、改善してきたとはいえ、依然として続いている。

ガリレオになった気分だ(それでも地球は回っている?)。

(ガリレオ・ガリレイは本当に「それでも地球は回っている」と言ったのか?)
https://gigazine.net/news/20200519-galileo-and-yet-it-moves/

「仮にガリレオが『それでも地球は回っている』と口にしなかったとしても、証明可能な事実でさえ科学否定者の攻撃にあうようなこの時代においては、含蓄のある言葉に違いありません。」

どうやら、単なる伝説のようだが、新型コロナがらみでも怪しげな説が跋扈する現代では、新たな意味を持って捉え直されているようだ。

まあ、どうでもいいんですが。

1年から2年に1度、浮沈子はめまいに襲われる。

文字通り、地球どころか宇宙ごと回る。

人間の視覚的認識が、脳の作り出す虚構であると思い知るわけだ。

短ければ半日、長くても数日で収まる。

原因について、詳細に調べたことはないが、暑かったり寒かったり、極端な気候の時に起こる気がする(未確認)。

今回は、真夏だからな。

寒かったのかも知れない(ギンギンに冷房掛けてましたから)。

もちろん、フィットネスはサボリ。

外食も避け、買い出しのみで凌ぐ。

吐き気もするので、食欲もなかったが、さっきようやくまともな食事を48時間ぶりにした。

やれやれ・・・。

そんな中、浮世の雑事は相変わらずあって、銀行に3か所も行ったりして動き回っている(自転車には乗れます)。

土曜日にデルタ4ヘビーの打ち上げが寸止めで中止になり、天候の悪化でスターリンクV1L11が延期になった中で、アルゼンチンのレーダー観測衛星等(ファルコン9)と米国民間会社の小型レーダー観測衛星(エレクトロン)が上がった。

(SpaceXが数十年ぶりにフロリダから最初の極軌道ミッションを開始)
https://spaceflightnow.com/2020/08/31/spacex-launches-first-polar-orbit-mission-from-florida-in-decades/

「アルゼンチンのレーダー観測衛星を日曜日にSpaceXが100回目の打ち上げを行ったときに地球の極の軌道に打ち上げました。」

(カペラの打ち上げに成功し、ロケット研究所がサービスに復帰)
https://spaceflightnow.com/2020/08/31/rocket-lab-returns-to-service-with-successful-launch-for-capella/

「カペラスペース初の商用レーダーリモートセンシング衛星を日曜日に離陸した後、軌道に乗せました。」

ファルコン9の方は、久しぶりの陸上回収(1段目)と極軌道(南側打上げ)以外に、特筆すべき事項はない。

フェアリングの回収が、ミスチーフ1隻で行われたらしいが、結果は未発表だ。

ああ、スタティックファイアーテストが行われなかったことは書いておいた方がいいな。

(SAOCOMミッション1B)
https://www.elonx.cz/mise-saocom-1b/

「静的点火:行われません」(1段目はB1059.4)

スターリンクV1L8(B1059.3:スカイサット相乗り)では割愛されたし、明日上がる予定のV1L11(B1060.2)でも行われていないが、ペイロードが顧客のみのケースでは初めてとなる。

もう、そういう時代なんだろう。

今後も、省略されることが頻発するかもしれない(特に、再使用の場合:新品は例外なくスタティックファイアテストを行っているようですが:未確認)。

明日の打ち上げは、OCISLYによる1段目の回収と、ミスツリーによるフェアリング回収が予定されている。

3回ほど相乗りが続いたので、スターリンク60機フルセットでの打ち上げは久しぶりだ(6月4日のV1L7以来)。

まあいい。

エレクトロンの打ち上げは、前回の失敗以後初となる。

配線のコネクター不良という原因が特定されていたので、あっさりと打ち上がった。

今回は単独の打ち上げで、衛星は小型レーダー観測衛星らしい。

「カペラのセコイア衛星は日曜日のミッションの唯一のペイロードでした。約220ポンド(100キログラム)の打ち上げ重量で、カペラが建設して打ち上げた少なくとも7つの地球画像レーダー衛星の最初の製品であり、さまざまな政府や民間の顧客に鮮明な画像を提供しています。」

(カペラ、レーダー衛星のデザインを発表)
https://spacenews.com/capella-whitney-design/

「デナリのデザインに大きな変更を加えました。同社はソーラーアレイのサイズを2倍にし、2つ目のスタートラッカーを追加し、より大きなリアクションホイールを選択し、ホイットニーコンステレーション用にリフレクターアンテナを再設計しました。カペラの新しい3.5メートルの開口部が配備されたメッシュベースの反射アンテナは、50センチメートルを超える解像度で高コントラスト、低ノイズの画像を提供するように設計」

技術試験衛星だった1号機(デナリ)からの大幅な変更を受けて、満を持しての投入となった。

元々、サオコム1Bとの相乗りを予定されていたのが、紆余曲折を経て同じ日の数時間差でエレクトロンで打ち上げられたというのも何かの因縁か。

「カペラのお客様は、画像を電子的にリクエストします。その後、同社はインマルサット通信衛星を介してそのコンステレーションにリクエストをアップリンクします。レンツ氏によると、バックエンドでは、カペラはアマゾンウェブサービスとアマゾン地上局を利用して、衛星から地上に画像とデータを取得し、処理してユーザーに届けるまでの時間を短縮します。」

顧客が直接通信衛星経由でオーダーを衛星に出し、画像の取得、前加工、配信も衛星からの送信を受けて自動で行う・・・。

21世紀のリモートセンシングだな。

レーダー衛星の解像度は、夜間曇天に関わりなく最大0.5mという。

一昔前の光学衛星並みだ。

「カペラは2020年半ばにさらに3つのレーダー衛星を打ち上げる計画であり、年末までにさらに3つを打ち上げる」

やや遅れが出るのは仕方ないが、来年辺りまでには、今回を皮切りにした7機のコンステレーションが出来上がることは間違いなさそうだ。

民間企業が顧客を得て、高解像度レーダー画像を販売する時代になった。

しかも、高頻度観測が実現できる(将来は1時間に1回程度?)。

スターリンクにカメラが付くことになれば、リアルタイムの画像を取得することも可能になるかも知れないしな。

宇宙からの監視の目は、高解像度とともに高頻度になっていく。

スターリンクと言えば、光学ベースの天文観測のことばかりが騒がれているけど、電波天文学への影響だって半端ない気がしてちょっと調べた。

(【4回目の打ち上げ追記】議論を呼ぶスターリンク通信衛星 3回目の打ち上げ。2020年は月に2回実施へ)
https://news.yahoo.co.jp/byline/akiyamaayano/20200105-00157669/

「将来、スターリンク衛星が使用すると表明しているミリ波の帯域(V帯)は電波天文学で使用されている帯域にあたり、干渉が懸念されている。2017年にスペースXがV帯の使用についてFCC(米連邦通信委員会)に提出した文書では、電波天文学を尊重し、ITUのガイドラインに沿って必要な調整を行う旨が明記されていた。とはいえ、光害の件のように打ち上げてから表面化する問題もある。また過去には、イリジウム衛星が電波天文と隣接する帯域から発した電波が干渉を引き起こし、観測データから通信衛星の影響を取り除く「イリジウムフィルター」と呼ばれるソフトウェア処理を強いられたこともあった。」

Ku帯とかKa帯は、あんま関係ないのかも知れない(未確認)。

星空は、誰のものか。

んなもん、天文学者のものじゃないことだけは間違いない。

地上観測を妨害すればするほど、天文衛星や月などでの宇宙天文台建設の需要が喚起できるからな。

営業活動の一環みたいなもんだ(そんなあ!)。

明日もまた、営業活動衛星(?)60機が上がる・・・。

<以下追加>----------

(Now targeting Thursday, September 3 at 8:46 a.m. EDT for launch of Starlink from Launch Complex 39A, pending Range acceptance — team is using additional time for data review)
https://twitter.com/SpaceX/status/1300520230855172096

「9月3日木曜日の午前8:46にEDTを対象とし、射場コンプレックス39Aからのスターリンクの打ち上げを予定しており、射程の承認待ち—チームがデータレビューに追加の時間を使用している」

木曜日夜(日本時間)に延期になったようです。