ワクチンを巡るあれこれ:米国の至宝あるいはふつーの人々 ― 2020年09月30日 13:53
ワクチンを巡るあれこれ:米国の至宝あるいはふつーの人々
アンソニーファウチ、アンドリュークオモ。
メディアに登場する度に、浮沈子が感心する人たちだ。
(米ファウチ所長「大統領選前のワクチン完成は非現実的」)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/09/post-94575.php
「統領選前にワクチンの承認を強行する大統領令」
「ワクチンの安全性と有効性を確認するために何が必要かを理解する人々の手で打ち砕かれるだろう。世間に恥をさらすことになる」
(「政府の意見信頼できない」NY州 コロナワクチン独自検証へ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200925/k10012633821000.html
「新型コロナウイルスのワクチンの許可や承認の手続きについて、「政治的、党派的になり、人々の信頼を失っている」と懸念を示した」
「私も連邦政府の意見は信頼しないし、ニューヨーク州の住民にも政府の意見に基づいてワクチンを勧めることはしない」
発言の内容とか、その効果とか、そういう表層的なことは別にして、この2人は自らの職務に忠実だ。
米国には、そういう人々は大勢いるだろうが、この時期にこの2人が今の職務に付いているというのは幸運だろう。
勤勉で誠実でタフでブレない。
浮沈子は、トランプを非難しているわけではない。
自らをチアリーダーと位置づけ、人々に元気と希望を与えるマスコットとしては、よくやっていると感心している。
なにより、米国が選択したリーダーだしな。
ワクチンを早期に開発するという点について、彼らの間で意見の相違はない。
その効果と安全性を巡っては議論があるだろうし、接種の義務化について米国で実現することは困難だろう。
現時点のアンケート調査では、半数の人々が接種しないと回答しているそうだ。
(アメリカ 「ワクチン接種しない」 2人に1人 新型コロナ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200930/k10012640561000.html
「インフルエンザで義務化を認めれば、次は新型コロナウイルスのワクチンが義務化される。政府には自分の体のことを決める権限はない」
「専門家は、正しい情報を伝えることで信頼を得ることが重要」
せっかくワクチンが出来ても、これじゃあ効果は期待できない。
政治的動機から、早期にワクチンを展開したいトランプと、効果と安全性を見極めて慎重に導入したいファウチやクオモらが対立しているように見えるが、たぶん、それはメディアが作り上げている虚構だ。
誰もが、ワクチンの早期導入によって、この閉塞状態から抜け出したいに決まっている。
複雑に絡む動機が、事態を見えにくくしているだけだ。
トランプは、早期導入を掲げることによって、それに反対する陣営を非難することができると考えている。
ワクチンの安全性に関する議論は分かり辛い。
そういう話は、選挙で得票には繋がらない。
超法規的にワクチンを導入して、一刻も早く終息に導こうとしているポーズをとり、それに反対している勢力を不利なポジションに置きたいだけだ。
ファウチが言うように、実際にはそんなことはできない。
米国が如何にテキトーな国であったとしても、そこまでアホではない。
クオモは屋上屋を重ねる審査を行うと言っているが、それこそ政治的パフォーマンスかも知れない。
こういうやり取りが報じられる中で、国民はワクチンの効果や安全性に対する疑問を抱き、NHKが報じるように半数が接種しないなどというアンケート結果を生む。
実際に、接種が始まってみないと分からないが、相当数の非接種者が出ることは間違いない。
反ワクチン派とかもいるようだからな。
ファウチの懸念はそこにあるようだが、どんなワクチンでもないよりはマシという(70パーセントから75パーセント程度の効果)。
そのショボイワクチンを半数しか打たなければ、効果はさらに下がり、流行を食い止めることが難しくなる。
八方ふさがりのように見えるが、対立する両者の戦略の違いに過ぎない。
分かり辛い安全性の議論を飛ばして、ワクチンを打てばマスクしないで済む(とは言ってませんが)という分かりやすい話に持ち込んで、広く接種を促したいトランプと、根気よく事実に基づき説得を続け、信頼を勝ち取り、王道を歩んで正しくワクチンを普及させたい考えを持つファウチやクオモの違いだ。
浮沈子的には、どっちでもいいような気がする。
外野がどうであれ(ファウチはワクチン開発の当事者ですが)、出来上がるワクチンに違いはない。
また、副作用(副反応)が強く、ばったばったと犠牲者が出るようなワクチンが市場に出回ることはない。
新型コロナの毒性は、そうしなければならないほど強くはないからな。
抑制しようとする疾病の毒性よりも高い毒性のワクチンは、既にワクチンではない。
通常の審査を通って出回るワクチンは、その効果と毒性を評価されてから出てくる。
それを打たない合理的な理由はない。
我々は、科学的な合理性だけで行動しないというだけの話だ。
もちろん、一定の犠牲者は出る。
その副作用のルーレットに参加するか、新型コロナに罹って重症化するルーレットに参加するかどうかの選択なわけだ。
世の中には、様々な理由からワクチンを接種できない人々もいる。
彼らを守ることができるのは、ワクチンを打てる人々が作り上げる集団免疫のバリアーだ。
が、しかし、今の状況では、その集団免疫の獲得も難しいかも知れない。
どっちに転んでも、あまりいい結果にはならないかもしれない。
ワクチンを打っても打たなくても、流行は継続し、新型コロナの時代は続く。
米国大統領選挙では、新型コロナへの対応が政治的な争点になっているらしいが、誰がやっても同じことになるだろう。
ファウチが以前発言していたように、米国の流行は、米国人の気質によるところが大きいかも知れないしな。
それは、ワクチン接種についても同じだ。
ざっくり7割の効果のワクチンを、国民の半数しか打たなければ、全体の効果は3分の1程度ということになる。
それでは、流行は止められない。
が、しかし、考えようによっては、それでもないよりはマシなのかもしれない。
世界のどこかで(中国でもいいけど)、100パーセント近い接種を行い、流行を封じ込め、マスクなどせずにふつーの生活が始まれば、米国も目を覚ますかもしれない。
あー、いや、無理かな。
それは、ワクチン会社の陰謀だとか言ってな。
ワクチン打つくらいなら、新型コロナに罹った方がマシだとか言ってな。
だが、そうバカにしたものでもない。
米国は、我が国より先に風疹の撲滅に成功している(またぶり返したりしているみたいですが)。
我が国では、数年先に流行が繰り返されることがハッキリしている。
オヤジ世代の低抗体価連中は、一向にワクチン接種に応じないからな(10パーセント台だそうです)。
よその国の状況を嘆く前に、我が国の状況を何とかせんとな。
人の振り見て我が振り直せ。
他山の石(ちょっと意味違うか)。
まあ、どうでもいいんですが。
世界最大の確認感染者数と死者数を誇る米国が、かつての風疹の封じ込めに成功したような快挙をなしとげるのか、それともダラダラと山鳥の尾羽のような流行を引きずり続けるのか。
いずれにしても、ワクチンが出来なければ話は始まらない。
その頃には、米国は世界一の座にはいないだろう。
インドの新規感染者数は減ってきてはいるが、それでも7万人台は堅持しているし、米国のそれは3万人台に落ちている。
このまままの状態が続けば、遅くとも、来月中(明日から10月かあ)には逆転される。
そのこともまた、本質とは関係ないところで、大統領選挙に利用されるんだろうな。
やれやれ・・・。
ファウチとクオモは、米国の至宝だ。
時と所を得て、ふつーの人が輝いて見える。
トランプも、得難い存在かも知れない。
双方が功を奏して、早期の流行終息に貢献するのが理想だが、現状では足の引っ張り合いをしているように見える(事実、そうだし)。
新型コロナは米国にとっては戦争だ。
そして、20万人を超える多大の犠牲者を出し、敗戦国であることが決定している。
もっとも、この戦争に勝者はいない。
少なくとも今のところ。
ああ、感染者がいないと言ってる国があったような気もするけどな。
まあいい。
真の勝者は、この状況から見事に抜け出して見せ、世界に勇気を与える者だ。
あらゆる対立は、それを妨げることになる。
浮沈子には、そう思えるんだがな・・・。
アンソニーファウチ、アンドリュークオモ。
メディアに登場する度に、浮沈子が感心する人たちだ。
(米ファウチ所長「大統領選前のワクチン完成は非現実的」)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/09/post-94575.php
「統領選前にワクチンの承認を強行する大統領令」
「ワクチンの安全性と有効性を確認するために何が必要かを理解する人々の手で打ち砕かれるだろう。世間に恥をさらすことになる」
(「政府の意見信頼できない」NY州 コロナワクチン独自検証へ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200925/k10012633821000.html
「新型コロナウイルスのワクチンの許可や承認の手続きについて、「政治的、党派的になり、人々の信頼を失っている」と懸念を示した」
「私も連邦政府の意見は信頼しないし、ニューヨーク州の住民にも政府の意見に基づいてワクチンを勧めることはしない」
発言の内容とか、その効果とか、そういう表層的なことは別にして、この2人は自らの職務に忠実だ。
米国には、そういう人々は大勢いるだろうが、この時期にこの2人が今の職務に付いているというのは幸運だろう。
勤勉で誠実でタフでブレない。
浮沈子は、トランプを非難しているわけではない。
自らをチアリーダーと位置づけ、人々に元気と希望を与えるマスコットとしては、よくやっていると感心している。
なにより、米国が選択したリーダーだしな。
ワクチンを早期に開発するという点について、彼らの間で意見の相違はない。
その効果と安全性を巡っては議論があるだろうし、接種の義務化について米国で実現することは困難だろう。
現時点のアンケート調査では、半数の人々が接種しないと回答しているそうだ。
(アメリカ 「ワクチン接種しない」 2人に1人 新型コロナ)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200930/k10012640561000.html
「インフルエンザで義務化を認めれば、次は新型コロナウイルスのワクチンが義務化される。政府には自分の体のことを決める権限はない」
「専門家は、正しい情報を伝えることで信頼を得ることが重要」
せっかくワクチンが出来ても、これじゃあ効果は期待できない。
政治的動機から、早期にワクチンを展開したいトランプと、効果と安全性を見極めて慎重に導入したいファウチやクオモらが対立しているように見えるが、たぶん、それはメディアが作り上げている虚構だ。
誰もが、ワクチンの早期導入によって、この閉塞状態から抜け出したいに決まっている。
複雑に絡む動機が、事態を見えにくくしているだけだ。
トランプは、早期導入を掲げることによって、それに反対する陣営を非難することができると考えている。
ワクチンの安全性に関する議論は分かり辛い。
そういう話は、選挙で得票には繋がらない。
超法規的にワクチンを導入して、一刻も早く終息に導こうとしているポーズをとり、それに反対している勢力を不利なポジションに置きたいだけだ。
ファウチが言うように、実際にはそんなことはできない。
米国が如何にテキトーな国であったとしても、そこまでアホではない。
クオモは屋上屋を重ねる審査を行うと言っているが、それこそ政治的パフォーマンスかも知れない。
こういうやり取りが報じられる中で、国民はワクチンの効果や安全性に対する疑問を抱き、NHKが報じるように半数が接種しないなどというアンケート結果を生む。
実際に、接種が始まってみないと分からないが、相当数の非接種者が出ることは間違いない。
反ワクチン派とかもいるようだからな。
ファウチの懸念はそこにあるようだが、どんなワクチンでもないよりはマシという(70パーセントから75パーセント程度の効果)。
そのショボイワクチンを半数しか打たなければ、効果はさらに下がり、流行を食い止めることが難しくなる。
八方ふさがりのように見えるが、対立する両者の戦略の違いに過ぎない。
分かり辛い安全性の議論を飛ばして、ワクチンを打てばマスクしないで済む(とは言ってませんが)という分かりやすい話に持ち込んで、広く接種を促したいトランプと、根気よく事実に基づき説得を続け、信頼を勝ち取り、王道を歩んで正しくワクチンを普及させたい考えを持つファウチやクオモの違いだ。
浮沈子的には、どっちでもいいような気がする。
外野がどうであれ(ファウチはワクチン開発の当事者ですが)、出来上がるワクチンに違いはない。
また、副作用(副反応)が強く、ばったばったと犠牲者が出るようなワクチンが市場に出回ることはない。
新型コロナの毒性は、そうしなければならないほど強くはないからな。
抑制しようとする疾病の毒性よりも高い毒性のワクチンは、既にワクチンではない。
通常の審査を通って出回るワクチンは、その効果と毒性を評価されてから出てくる。
それを打たない合理的な理由はない。
我々は、科学的な合理性だけで行動しないというだけの話だ。
もちろん、一定の犠牲者は出る。
その副作用のルーレットに参加するか、新型コロナに罹って重症化するルーレットに参加するかどうかの選択なわけだ。
世の中には、様々な理由からワクチンを接種できない人々もいる。
彼らを守ることができるのは、ワクチンを打てる人々が作り上げる集団免疫のバリアーだ。
が、しかし、今の状況では、その集団免疫の獲得も難しいかも知れない。
どっちに転んでも、あまりいい結果にはならないかもしれない。
ワクチンを打っても打たなくても、流行は継続し、新型コロナの時代は続く。
米国大統領選挙では、新型コロナへの対応が政治的な争点になっているらしいが、誰がやっても同じことになるだろう。
ファウチが以前発言していたように、米国の流行は、米国人の気質によるところが大きいかも知れないしな。
それは、ワクチン接種についても同じだ。
ざっくり7割の効果のワクチンを、国民の半数しか打たなければ、全体の効果は3分の1程度ということになる。
それでは、流行は止められない。
が、しかし、考えようによっては、それでもないよりはマシなのかもしれない。
世界のどこかで(中国でもいいけど)、100パーセント近い接種を行い、流行を封じ込め、マスクなどせずにふつーの生活が始まれば、米国も目を覚ますかもしれない。
あー、いや、無理かな。
それは、ワクチン会社の陰謀だとか言ってな。
ワクチン打つくらいなら、新型コロナに罹った方がマシだとか言ってな。
だが、そうバカにしたものでもない。
米国は、我が国より先に風疹の撲滅に成功している(またぶり返したりしているみたいですが)。
我が国では、数年先に流行が繰り返されることがハッキリしている。
オヤジ世代の低抗体価連中は、一向にワクチン接種に応じないからな(10パーセント台だそうです)。
よその国の状況を嘆く前に、我が国の状況を何とかせんとな。
人の振り見て我が振り直せ。
他山の石(ちょっと意味違うか)。
まあ、どうでもいいんですが。
世界最大の確認感染者数と死者数を誇る米国が、かつての風疹の封じ込めに成功したような快挙をなしとげるのか、それともダラダラと山鳥の尾羽のような流行を引きずり続けるのか。
いずれにしても、ワクチンが出来なければ話は始まらない。
その頃には、米国は世界一の座にはいないだろう。
インドの新規感染者数は減ってきてはいるが、それでも7万人台は堅持しているし、米国のそれは3万人台に落ちている。
このまままの状態が続けば、遅くとも、来月中(明日から10月かあ)には逆転される。
そのこともまた、本質とは関係ないところで、大統領選挙に利用されるんだろうな。
やれやれ・・・。
ファウチとクオモは、米国の至宝だ。
時と所を得て、ふつーの人が輝いて見える。
トランプも、得難い存在かも知れない。
双方が功を奏して、早期の流行終息に貢献するのが理想だが、現状では足の引っ張り合いをしているように見える(事実、そうだし)。
新型コロナは米国にとっては戦争だ。
そして、20万人を超える多大の犠牲者を出し、敗戦国であることが決定している。
もっとも、この戦争に勝者はいない。
少なくとも今のところ。
ああ、感染者がいないと言ってる国があったような気もするけどな。
まあいい。
真の勝者は、この状況から見事に抜け出して見せ、世界に勇気を与える者だ。
あらゆる対立は、それを妨げることになる。
浮沈子には、そう思えるんだがな・・・。
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