火星の毒水:金星に負けてなるものか:火星人対金星人の泥仕合の行方 ― 2020年10月01日 00:13
火星の毒水:金星に負けてなるものか:火星人対金星人の泥仕合の行方
<はじめに>
火星人:
概ね火星探査に熱心な業界人:自分は地球外生命探査のメジャーだと自任している(そうなのかあ?)。
金星人:
ここ何十年か干されてひねくれてしまった業界人:ホスフィンの発見で潮目が変わったと攻勢に出ている(やっぱ無理筋じゃね)。
その他:
エウロパ、エンケラドゥス、タイタンなど、外惑星の衛星での地球外生命探査を、自分が生きているうちに是非やりたいと願っている。
<本文>
長年、火星の陰に隠れ、日の目を見なかった金星が、ホスフィンの発見でにわかに脚光を浴びた直後、満を持して公開された火星の南極の地下に湖があり、液体の水を満々とたたえているという話・・・。
(火星の地下に複数の湖が存在か、幅20キロに広がる毒性の水)
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/093000569/?P=1
「湖が一つだけポツンとあるのではなく、水系が存在すると思われます」
この話には前日譚があり、数年前から取りざたされている。
(火星に「液体の水でできた湖」が存在する証拠が見つかる:2年前の記事)
https://gigazine.net/news/20180726-mars-liquid-water-lake/
「液体の状態にある水が存在している証拠がイタリアの研究チームの分析によって明らかに」
どうやら、マーズエクスプレス繋がりのネタのようだ。
(火星の地下に塩水の湖がいくつも存在することが判明、生命が発見できる可能性が高まる)
https://gigazine.net/news/20200929-mars-subsurface-salty-lakes/
「2018年に見つかった火星の南極の氷底湖は、2012年から2015年の間に実施されたわずか29回の観測で特定されたものであることから、オロセイ氏らは発見を裏付ける証拠とすべく、さらなる観測を実施。2012年から2019年までの合計134回の観測で得られたデータセットを元に、前回より広範囲な捜索を行いました。」
「その結果、前回見つかった直径約30キロメートルの氷底湖の周囲に、直径数キロメートルの氷底湖が3つ存在していることが、新たに判明」
「私たちは今回、以前よりはるかに強い自信を持っています。我々はより多くの観測を行っただけでなく、以前とは全く異なる方法でデータを処理しました」
発表直後だからな。
どういう評価になるかは今後の議論を待たなければならないが、さっそく突っ込みが行われている。
「地球の海の5倍程度の塩分濃度なら生命を維持することができますが、もし海水の20倍程度の濃度になると、もはや生命は存在できないでしょう」
「氷帽の下に、液体の塩水を維持できるような熱の流れがあるとは思えないので、私は氷底湖は存在しないと思います。あったとしても、湿った堆積物で、湖というのは誤解を招く表現ではないでしょうか」
NASAの火星探査計画マーズ・リコネサンス・オービターの一員であるアリゾナ大学の惑星科学者ジャック・ホルト氏のコメントだが、自分ちの衛星のレーダーで見つけられなかった悔しさがにじみ出ていて、いい味出してる・・・。
(火星の地下に複数の湖が存在か、幅20キロに広がる毒性の水:2ページ目)
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/093000569/?P=2
「米アリゾナ大学の火星研究者ジャック・ホルト氏は、新しいデータは以前のものよりも説得力はあるものの、観測結果をチームが正しく解釈したかどうかは疑問だとしている。というのも、別の探査機マーズ・リコネッサンス・オービターのレーダー装置は、この明るい領域をとらえていないのだ。こちらの装置は観測している周波数が異なるため、堆積層の底まで見通せない可能性はある。しかし、そうだとしても湖ほどの強い反射は見えるはずだと、ホルト氏は言う。」
ギリギリという歯ぎしりが聞こえてきそうだな。
「マーシスがその付近で観測した同様の明るい領域に関しても、その正体が何なのか説明されていない。こちらは氷床の端の方まで広がっているが、これが液体であれば氷床の端から外へ流れ出ているはず」(マーシス:MARSIS:マーズエクスプレスに搭載されたレーダー観測装置)
「彼らの理論を適用すれば、氷河の端に沿って水が湧き出るはずですが、それは観測されていません」
他にも、誘電率が低すぎたり、液体として存在するための熱源など、突っ込みどころは満載だ。
火星の謎は深まるばかり。
金星に説明不能の化学物質がちょろっと見つかったくらいで、地球外生命の王座を明け渡すわけにはいかない。
「もしそれが液体の水であれば、面白いことになりそうです」
「私たちは皆、液体の水であってほしいと思っているはずです」
いいだろう。
液体の水が、今も火星にあるとして、だからどうだというのだ。
地球外生命に懐疑的な浮沈子は、この手の話に乗るわけにはいかない。
とてもとても、地球型生命が生きられるような環境でないことは確かだ。
そして、過去にどれ程の水があったにせよ、そこで生命が誕生したプロセスを解明することは不可能だ。
火星は、数千万キロの彼方にあり、数億キロの彼方に遠ざかりつつある(今年の再接近は10月6日だから遠ざかるのはしばらくしてからだな)。
ワケワカの探査機の観測器では、現在の環境を解き明かすことさえままならない。
我々は、地球という紛れもなく生命に満ち溢れた星に住み、欲しいままその環境を理解できる立場にいる。
にも拘らず、科学は地球生命の起源を解き明かすことさえできない。
地球で理解出来ないことが、なぜ火星でできるなどと考えるのか。
火星にあると分かっているのは過塩素酸塩が溶解している毒性の高い水だ。
地球型生命は、そこで生き長らえることはできない。
現在の火星は、少なくとも生命を育める環境ではない。
その環境を理解し、星の歴史を紐解くことは重要だ。
しかし、それは地球外生命探査とは別の話だ。
浮沈子は、穴掘りインサイトに好意的だ。
たった5mの穴を掘るのに、2年間も苦労している。
微笑ましいな。
この探査機は、地球外生命の探索など毛ほども行わない。
ひたすらに地震を計測し、穴が掘れた暁には地下の熱流量を測る(ジミーな話だ)。
反射器を使って、惑星の歳差運動を計測したりしたかもしれない(未確認)。
真に科学的な理解のために、ほこりをかぶっていた探査機(ロッキードマーチン制作)を掘り出して(そうだったかな)、なんとか2018年の打ち上げに乗せた(浮沈子の勘違いで、お古の探査機を使ったのはフェニックスでした)。
色気もなければ食い気もない。
火星という星を知る。
ただ、それだけのための探査機だ。
そこに火星人がいようがいまいが関係ない。
その潔さが爽やかだな。
金星探査だって、そういう観点から見直すべきだ。
上空の雲の中にプローブを飛ばすのはいいが、そこにいるはずのない有機体を見つけようなどとは思わないことだな。
ホスフィンの生成よりも、はるかに複雑な化学進化を説明できなければ、地球外生命の存在を前提にした議論などできっこないだろう?。
(解説:金星の大気中に生命が存在か、ホスフィンを検出)
https://news.yahoo.co.jp/articles/4c47b4f3f19135362881698802e5c6f074d56fff
「金星の表面環境に生命が存在するとの仮説は非現実的だが、金星の雲となると話は全く別だ」
地球外生命探査は、正しい惑星探査(衛星でもいいですが)を駆逐しつつある。
それは、毒だ。
他の天体の理解をゆがめ、不毛な議論を掻き立て、大衆に阿って、なけなしの予算を獲得しようという浅ましい行為だ(そうなのかあ?)。
火星の極冠の下に、液体の水があるかも知れないという知見は重要だ。
かつて、水の惑星だった火星の姿を思い描くことができる。
その水の中に、生命が満ち溢れていたかどうかとは別に、美しい星の姿を想像させてくれることで、大衆は満足しなければならない。
火星人の存在に関わらず、美しいものは美しいのだ。
金星も、かつては水の惑星だったかもしれない(未確認)。
鉛も溶ける灼熱地獄は、温暖化が進む地球の未来を暗示している。
もっとも、地球温暖化など出まかせだという話もあるけどな。
(テスラのイーロン・マスクCEOは「温暖化は存在しない」と語るトランプ大統領に投票する可能性がある)
https://gigazine.net/news/20200930-elon-musk-climate-crisis-trump/
「「温暖化は存在しない」と考えるトランプ大統領」
イーロンマスクにとっては、黒い猫でも白い猫でも、自分の事業を支援してくれるネコがいい猫というわけか(米国大統領はネコではありませんが)。
まあいい。
地球外生命探査と、それ以外の惑星(衛星)探査は峻別すべきだろう。
搭載する観測機器の選定、探査機全体の計画、地球からの天文観測などとの連携、シリーズ化に伴う制約など、生命探査を外せば随分シンプルになりそうな気がするがな。
毒水の中に生命を見つけようと大枚をはたくより、その毒水の由来、現状の探査に全力を尽くすべきだろう。
地中の石ころにショボいペグをはじき返されながら、シコシコと穴を掘るインサイトこそ、惑星探査の王道だ。
火星の地上に無事に着陸た探査機は、数える程しかない。
月面はともかく、火星となると国家規模の金がかかるからな。
そういう地道な探査を途絶えさせてはならないのだ。
浮沈子がどう思おうが、人類はやがて火星に辿り着くだろう(帰ってこられるかどうかは別ですが)。
ぐるっと回って戻るところまでは可能かもしれない(結構、寿命縮まりそうですが)。
そこに降り立ち、時を過ごし、再び地球に帰還することはない。
そこが人類の地平だ。
その先(例えば木星圏とか)に進むことはない(断定的!)。
なぜなら、惑星探査が進めば進むほど、そこに地球外生命などいないことが明らかとなり、また、人類が移住するには過酷過ぎることが分かり、ついこの間までの金星探査のように見捨てられていくに違いないからだ。
技術的限界ではなく、関心の欠如が限界を決める。
業界は、そのことをよく分かっている(NASA長官がホスフィンの話に、間髪を入れずにコメントした理由もそこにある:たぶん)。
人類の知的好奇心は、宇宙の果てのゴミのような天体ではなく、近所のスーパーの特売と、せいぜいスマホゲームや倍返しのテレビドラマ止まりだからな(そんなあ!)。
宇宙をいくらほっつき歩いたとしても、どれだけ星の地面や大気の中を突いてみても、生命のカケラすら見つけられなければ、関心は急速に薄れていき、地球低軌道の衛星コンステレーションの実利的利用以外に興味は無くなるのだ。
いつか、スターリンク衛星のバイザーだって、取っ払われてしまうに決まっている(そうなのかあ?)。
星空は、インターネット衛星会社のもので、天文愛好家のものじゃない。
ああ、自分で書いていて嫌になってきたけどな。
パラオからヘレンツアーに出かけた時に、夜中にデッキに上がって、人工衛星が時折星空を横切るのを横になりながら眺めた。
降るような天然の星々の光を縫って、人工の星の光が通り過ぎていく。
手を伸ばせば届きそうだが、何百キロも彼方の宝石だ(値段も高そうだしな)。
やがては、うるさいほど低軌道衛星が見えるようになるに違いない。
低軌道を周回する衛星だけが、人類の放った星になるというのは悲しい(たぶん、静止軌道は満員御礼だろうが、肉眼では見えないしな)。
他の惑星や衛星を探査する話が、直ちになくなるとは思えないけど、いつかそんな日が来るような気がしてならない。
我々が、地球外生命の幻に踊らされ、それに引きずられて探査機を飛ばし続ければ、いつかそうなる。
遠い未来の話だ。
浮沈子が、それを目にすることはないだろうけどな・・・。
<はじめに>
火星人:
概ね火星探査に熱心な業界人:自分は地球外生命探査のメジャーだと自任している(そうなのかあ?)。
金星人:
ここ何十年か干されてひねくれてしまった業界人:ホスフィンの発見で潮目が変わったと攻勢に出ている(やっぱ無理筋じゃね)。
その他:
エウロパ、エンケラドゥス、タイタンなど、外惑星の衛星での地球外生命探査を、自分が生きているうちに是非やりたいと願っている。
<本文>
長年、火星の陰に隠れ、日の目を見なかった金星が、ホスフィンの発見でにわかに脚光を浴びた直後、満を持して公開された火星の南極の地下に湖があり、液体の水を満々とたたえているという話・・・。
(火星の地下に複数の湖が存在か、幅20キロに広がる毒性の水)
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/093000569/?P=1
「湖が一つだけポツンとあるのではなく、水系が存在すると思われます」
この話には前日譚があり、数年前から取りざたされている。
(火星に「液体の水でできた湖」が存在する証拠が見つかる:2年前の記事)
https://gigazine.net/news/20180726-mars-liquid-water-lake/
「液体の状態にある水が存在している証拠がイタリアの研究チームの分析によって明らかに」
どうやら、マーズエクスプレス繋がりのネタのようだ。
(火星の地下に塩水の湖がいくつも存在することが判明、生命が発見できる可能性が高まる)
https://gigazine.net/news/20200929-mars-subsurface-salty-lakes/
「2018年に見つかった火星の南極の氷底湖は、2012年から2015年の間に実施されたわずか29回の観測で特定されたものであることから、オロセイ氏らは発見を裏付ける証拠とすべく、さらなる観測を実施。2012年から2019年までの合計134回の観測で得られたデータセットを元に、前回より広範囲な捜索を行いました。」
「その結果、前回見つかった直径約30キロメートルの氷底湖の周囲に、直径数キロメートルの氷底湖が3つ存在していることが、新たに判明」
「私たちは今回、以前よりはるかに強い自信を持っています。我々はより多くの観測を行っただけでなく、以前とは全く異なる方法でデータを処理しました」
発表直後だからな。
どういう評価になるかは今後の議論を待たなければならないが、さっそく突っ込みが行われている。
「地球の海の5倍程度の塩分濃度なら生命を維持することができますが、もし海水の20倍程度の濃度になると、もはや生命は存在できないでしょう」
「氷帽の下に、液体の塩水を維持できるような熱の流れがあるとは思えないので、私は氷底湖は存在しないと思います。あったとしても、湿った堆積物で、湖というのは誤解を招く表現ではないでしょうか」
NASAの火星探査計画マーズ・リコネサンス・オービターの一員であるアリゾナ大学の惑星科学者ジャック・ホルト氏のコメントだが、自分ちの衛星のレーダーで見つけられなかった悔しさがにじみ出ていて、いい味出してる・・・。
(火星の地下に複数の湖が存在か、幅20キロに広がる毒性の水:2ページ目)
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/093000569/?P=2
「米アリゾナ大学の火星研究者ジャック・ホルト氏は、新しいデータは以前のものよりも説得力はあるものの、観測結果をチームが正しく解釈したかどうかは疑問だとしている。というのも、別の探査機マーズ・リコネッサンス・オービターのレーダー装置は、この明るい領域をとらえていないのだ。こちらの装置は観測している周波数が異なるため、堆積層の底まで見通せない可能性はある。しかし、そうだとしても湖ほどの強い反射は見えるはずだと、ホルト氏は言う。」
ギリギリという歯ぎしりが聞こえてきそうだな。
「マーシスがその付近で観測した同様の明るい領域に関しても、その正体が何なのか説明されていない。こちらは氷床の端の方まで広がっているが、これが液体であれば氷床の端から外へ流れ出ているはず」(マーシス:MARSIS:マーズエクスプレスに搭載されたレーダー観測装置)
「彼らの理論を適用すれば、氷河の端に沿って水が湧き出るはずですが、それは観測されていません」
他にも、誘電率が低すぎたり、液体として存在するための熱源など、突っ込みどころは満載だ。
火星の謎は深まるばかり。
金星に説明不能の化学物質がちょろっと見つかったくらいで、地球外生命の王座を明け渡すわけにはいかない。
「もしそれが液体の水であれば、面白いことになりそうです」
「私たちは皆、液体の水であってほしいと思っているはずです」
いいだろう。
液体の水が、今も火星にあるとして、だからどうだというのだ。
地球外生命に懐疑的な浮沈子は、この手の話に乗るわけにはいかない。
とてもとても、地球型生命が生きられるような環境でないことは確かだ。
そして、過去にどれ程の水があったにせよ、そこで生命が誕生したプロセスを解明することは不可能だ。
火星は、数千万キロの彼方にあり、数億キロの彼方に遠ざかりつつある(今年の再接近は10月6日だから遠ざかるのはしばらくしてからだな)。
ワケワカの探査機の観測器では、現在の環境を解き明かすことさえままならない。
我々は、地球という紛れもなく生命に満ち溢れた星に住み、欲しいままその環境を理解できる立場にいる。
にも拘らず、科学は地球生命の起源を解き明かすことさえできない。
地球で理解出来ないことが、なぜ火星でできるなどと考えるのか。
火星にあると分かっているのは過塩素酸塩が溶解している毒性の高い水だ。
地球型生命は、そこで生き長らえることはできない。
現在の火星は、少なくとも生命を育める環境ではない。
その環境を理解し、星の歴史を紐解くことは重要だ。
しかし、それは地球外生命探査とは別の話だ。
浮沈子は、穴掘りインサイトに好意的だ。
たった5mの穴を掘るのに、2年間も苦労している。
微笑ましいな。
この探査機は、地球外生命の探索など毛ほども行わない。
ひたすらに地震を計測し、穴が掘れた暁には地下の熱流量を測る(ジミーな話だ)。
反射器を使って、惑星の歳差運動を計測したりしたかもしれない(未確認)。
真に科学的な理解のために、ほこりをかぶっていた探査機(ロッキードマーチン制作)を掘り出して(そうだったかな)、なんとか2018年の打ち上げに乗せた(浮沈子の勘違いで、お古の探査機を使ったのはフェニックスでした)。
色気もなければ食い気もない。
火星という星を知る。
ただ、それだけのための探査機だ。
そこに火星人がいようがいまいが関係ない。
その潔さが爽やかだな。
金星探査だって、そういう観点から見直すべきだ。
上空の雲の中にプローブを飛ばすのはいいが、そこにいるはずのない有機体を見つけようなどとは思わないことだな。
ホスフィンの生成よりも、はるかに複雑な化学進化を説明できなければ、地球外生命の存在を前提にした議論などできっこないだろう?。
(解説:金星の大気中に生命が存在か、ホスフィンを検出)
https://news.yahoo.co.jp/articles/4c47b4f3f19135362881698802e5c6f074d56fff
「金星の表面環境に生命が存在するとの仮説は非現実的だが、金星の雲となると話は全く別だ」
地球外生命探査は、正しい惑星探査(衛星でもいいですが)を駆逐しつつある。
それは、毒だ。
他の天体の理解をゆがめ、不毛な議論を掻き立て、大衆に阿って、なけなしの予算を獲得しようという浅ましい行為だ(そうなのかあ?)。
火星の極冠の下に、液体の水があるかも知れないという知見は重要だ。
かつて、水の惑星だった火星の姿を思い描くことができる。
その水の中に、生命が満ち溢れていたかどうかとは別に、美しい星の姿を想像させてくれることで、大衆は満足しなければならない。
火星人の存在に関わらず、美しいものは美しいのだ。
金星も、かつては水の惑星だったかもしれない(未確認)。
鉛も溶ける灼熱地獄は、温暖化が進む地球の未来を暗示している。
もっとも、地球温暖化など出まかせだという話もあるけどな。
(テスラのイーロン・マスクCEOは「温暖化は存在しない」と語るトランプ大統領に投票する可能性がある)
https://gigazine.net/news/20200930-elon-musk-climate-crisis-trump/
「「温暖化は存在しない」と考えるトランプ大統領」
イーロンマスクにとっては、黒い猫でも白い猫でも、自分の事業を支援してくれるネコがいい猫というわけか(米国大統領はネコではありませんが)。
まあいい。
地球外生命探査と、それ以外の惑星(衛星)探査は峻別すべきだろう。
搭載する観測機器の選定、探査機全体の計画、地球からの天文観測などとの連携、シリーズ化に伴う制約など、生命探査を外せば随分シンプルになりそうな気がするがな。
毒水の中に生命を見つけようと大枚をはたくより、その毒水の由来、現状の探査に全力を尽くすべきだろう。
地中の石ころにショボいペグをはじき返されながら、シコシコと穴を掘るインサイトこそ、惑星探査の王道だ。
火星の地上に無事に着陸た探査機は、数える程しかない。
月面はともかく、火星となると国家規模の金がかかるからな。
そういう地道な探査を途絶えさせてはならないのだ。
浮沈子がどう思おうが、人類はやがて火星に辿り着くだろう(帰ってこられるかどうかは別ですが)。
ぐるっと回って戻るところまでは可能かもしれない(結構、寿命縮まりそうですが)。
そこに降り立ち、時を過ごし、再び地球に帰還することはない。
そこが人類の地平だ。
その先(例えば木星圏とか)に進むことはない(断定的!)。
なぜなら、惑星探査が進めば進むほど、そこに地球外生命などいないことが明らかとなり、また、人類が移住するには過酷過ぎることが分かり、ついこの間までの金星探査のように見捨てられていくに違いないからだ。
技術的限界ではなく、関心の欠如が限界を決める。
業界は、そのことをよく分かっている(NASA長官がホスフィンの話に、間髪を入れずにコメントした理由もそこにある:たぶん)。
人類の知的好奇心は、宇宙の果てのゴミのような天体ではなく、近所のスーパーの特売と、せいぜいスマホゲームや倍返しのテレビドラマ止まりだからな(そんなあ!)。
宇宙をいくらほっつき歩いたとしても、どれだけ星の地面や大気の中を突いてみても、生命のカケラすら見つけられなければ、関心は急速に薄れていき、地球低軌道の衛星コンステレーションの実利的利用以外に興味は無くなるのだ。
いつか、スターリンク衛星のバイザーだって、取っ払われてしまうに決まっている(そうなのかあ?)。
星空は、インターネット衛星会社のもので、天文愛好家のものじゃない。
ああ、自分で書いていて嫌になってきたけどな。
パラオからヘレンツアーに出かけた時に、夜中にデッキに上がって、人工衛星が時折星空を横切るのを横になりながら眺めた。
降るような天然の星々の光を縫って、人工の星の光が通り過ぎていく。
手を伸ばせば届きそうだが、何百キロも彼方の宝石だ(値段も高そうだしな)。
やがては、うるさいほど低軌道衛星が見えるようになるに違いない。
低軌道を周回する衛星だけが、人類の放った星になるというのは悲しい(たぶん、静止軌道は満員御礼だろうが、肉眼では見えないしな)。
他の惑星や衛星を探査する話が、直ちになくなるとは思えないけど、いつかそんな日が来るような気がしてならない。
我々が、地球外生命の幻に踊らされ、それに引きずられて探査機を飛ばし続ければ、いつかそうなる。
遠い未来の話だ。
浮沈子が、それを目にすることはないだろうけどな・・・。
そういえばあれはどーなった?:ズーマの亡霊現る ― 2020年10月01日 23:08
そういえばあれはどーなった?:ズーマの亡霊現る
折り畳み衛星(スターリンク衛星)とか、電気自動車(テスラロードスター)とか、ゲテモノばかり打ち上げてるスペースXだが、過去、最もミステリアスな打ち上げとなったのは、何と言ってもズーマだろう。
ノースロップグラマンが主契約者で作られた衛星は、どの国家機関のものかは分からない(浮沈子はCIAだと睨んでるんだがな)。
打ち上げ直後に消息を絶ち、世間からはロケットとの分離に失敗したと思われている。
突如としてマニュフェスト(打ち上げ予定表)に収載され、フェアリングにいちゃもんを付けた挙句、数か月置いて極秘のうちに打ち上げとなった。
もう、3年近くになる。
(ズマ(衛星))
https://en.wikipedia.org/wiki/Zuma_(satellite)
「2018年1月8日にSpaceXによって打ち上げられた米国政府の 分類衛星でした。Zumaプロジェクトを担当する特定の機関も、その目的も明らかにされていません。」(classifiedはここでは「極秘」の意)
ミッションパッチは空軍の土産物店から消え、人々の記憶も薄れ、このまま歴史の闇に紛れてしまうと思われていたが、なんと、その亡霊がよみがえるかも知れないという。
(SpaceXはパックされた10月のマニフェストに謎のファルコン9の打ち上げを追加します)
https://www.teslarati.com/spacex-mystery-falcon-9-launch-october-plans/
この記事の書き方自体がミステリアスだ。
「米国連邦通信委員会(FCC)の下では、企業は打ち上げごとにロケットと通信する許可の申請書を提出する必要があります。」
そう、我々は、ズーマが2.2GHzの周波数帯の一時申請から始まったことを知っている。
「2017年9月、SpaceXは、2017年11月から2018年4月までの期間、「ミッション1390」の打ち上げ時に、2.2GHzで信号を送信する特別な一時的権限を求める申請書を連邦通信委員会に送信しました。」(ウィキより)
「同社の10月のマニフェストに未確認のファルコン9の打ち上げが追加されたことが明らかになりました。」
「SpaceXはすでに10月に5回の打ち上げが予定されており、11月に4回の打ち上げが予定されています。SpaceXは間違いなく多作ですが、1か月に3回以上打ち上げられたことはありません。」
つまり、このクソ忙しいさ中に、未確認の打ち上げが挿入されたということになる・・・。
こんなことは、今までにないことだ。
いや、1回だけ例外があったな。
それがズーマだ!(ゾクッ・・・)。
「ミッションは10月3日(NET)までに(6か月の期間で)打ち上げられる予定であり、打ち上げ場所に戻る(RTLS)Falcon9ブースターの着陸が含まれます。」
ランディングゾーン1に降りるのは、極軌道衛星かISSへ貨物を運ぶミッションか、ズーマしかない(有人宇宙船は重いからドローン船着陸だそうだ)。
「SpaceXの歴史の中で一度だけ、同社は予告なしに打ち上げを実施しました–当然のことながら、米軍またはスパイ装置のいくつかの未知の部門に対して。ズマとして知られ、まだ秘密に包まれており、ほぼ同じパターンに従い、 2018年1月の打ち上げ前の2017年のFCCの打ち上げと着陸の通信要求と噂によってのみ明らかになりました。」
「当時、Redditで発表された非公式の噂は、ズマが多くの同様のミッションの最初のものにすぎないことを暗示していました。」
ほほう、シリーズものという噂は知らなかったな。
「さて、ほぼ3年後、いくつかの重要な打ち上げの非常に忙しい時期の真っ只中に、SpaceXはZuma-2の準備をすることができましたか?」
衛星の価格は10億ドルから数十億ドルと言われている(一説には35億ドルというもっともらしい数字も出ている)。
打上げだって、たんまり貰っているだろう。
金にならないスターリンクなんて後回しにしたって、ズーマ2(仮称)に資源をつぎ込むだろうな。
新型コロナ不況の中、渡りに船(渡りに衛星?)だ。
3年前と時期も近いしな。
この話は、エリックラルフの妄想ではない。
(イーロンマスクのSPACEXは神秘的な10月のロケット打ち上げを追加します
オブザーバーは、それが秘密の国家安全保障の打ち上げかもしれないと推測している)
https://www.independent.co.uk/life-style/gadgets-and-tech/elon-musk-spacex-falcon-launch-rocket-b722991.html
「しかし、ロケットがインド洋に衝突したときにノースロップグラマンによって構築された「ズマ」衛星が失われたため、2018年の打ち上げは失敗に終わりました。」
「伝えられるところによると、問題はノースロップ・グラマンによるエンジニアリングエラーであることが判明したため、SpaceXは責任を免除されました。」
あっさり書いてくれちゃってるが、英国紙も注目している。
FCCへのリンクは繋がらなかったが、SpaceX Mission 1512の申請は実在するからな(10月3日に以下のリンクで確認できました)。
(特別な一時的な権限のための 連邦通信委員会の申請)
https://apps.fcc.gov/oetcf/els/reports/STA_Print.cfm?mode=current&application_seq=102332
「このSTAは、LC-40CCAFSまたはLC-39AKSCでのケープカナベラルFLからのSpaceXMission 1512のロケット通信、およびFalcon9の打ち上げ後の実験的回復を承認するために必要です。」
「運用開始日: 2020年10月3日
運用終了日: 2021年4月3日」
ズーマはシリーズ化され、2機目、3機目が上がるんだろう。
誰が、何の目的で、どんな衛星を上げるのかは知る由もない。
今回もまた、ノースロップグラマンなのか。
はたまたロッキードマーチンに差し替えられちまったのかは知らない。
半年以内には打ち上げられるだろう。
早ければ年内か。
そして、また失敗する・・・。
追跡の目を逃れるためには、そうするのが一番だ。
米国の敵を監視するのが目的だとしても、敵を欺くにはまず味方からというしな。
いや、ひょっとしたら監視の対象は米国民なのかもしれないぞ。
そういうことなら、極秘扱いしている意味はあるかもな。
この話がどういう展開になるかは分からない。
前回と同じく、極秘のうちに事は進み、宵闇に紛れて打ち上げられる(前回は夜間打ち上げ)。
闇に生まれ、闇に紛れて打ち上げられ、闇に消えていったズーマ。
数奇な衛星の後を継ぐのは、どんな衛星なのか。
暫く注目というところか・・・。
折り畳み衛星(スターリンク衛星)とか、電気自動車(テスラロードスター)とか、ゲテモノばかり打ち上げてるスペースXだが、過去、最もミステリアスな打ち上げとなったのは、何と言ってもズーマだろう。
ノースロップグラマンが主契約者で作られた衛星は、どの国家機関のものかは分からない(浮沈子はCIAだと睨んでるんだがな)。
打ち上げ直後に消息を絶ち、世間からはロケットとの分離に失敗したと思われている。
突如としてマニュフェスト(打ち上げ予定表)に収載され、フェアリングにいちゃもんを付けた挙句、数か月置いて極秘のうちに打ち上げとなった。
もう、3年近くになる。
(ズマ(衛星))
https://en.wikipedia.org/wiki/Zuma_(satellite)
「2018年1月8日にSpaceXによって打ち上げられた米国政府の 分類衛星でした。Zumaプロジェクトを担当する特定の機関も、その目的も明らかにされていません。」(classifiedはここでは「極秘」の意)
ミッションパッチは空軍の土産物店から消え、人々の記憶も薄れ、このまま歴史の闇に紛れてしまうと思われていたが、なんと、その亡霊がよみがえるかも知れないという。
(SpaceXはパックされた10月のマニフェストに謎のファルコン9の打ち上げを追加します)
https://www.teslarati.com/spacex-mystery-falcon-9-launch-october-plans/
この記事の書き方自体がミステリアスだ。
「米国連邦通信委員会(FCC)の下では、企業は打ち上げごとにロケットと通信する許可の申請書を提出する必要があります。」
そう、我々は、ズーマが2.2GHzの周波数帯の一時申請から始まったことを知っている。
「2017年9月、SpaceXは、2017年11月から2018年4月までの期間、「ミッション1390」の打ち上げ時に、2.2GHzで信号を送信する特別な一時的権限を求める申請書を連邦通信委員会に送信しました。」(ウィキより)
「同社の10月のマニフェストに未確認のファルコン9の打ち上げが追加されたことが明らかになりました。」
「SpaceXはすでに10月に5回の打ち上げが予定されており、11月に4回の打ち上げが予定されています。SpaceXは間違いなく多作ですが、1か月に3回以上打ち上げられたことはありません。」
つまり、このクソ忙しいさ中に、未確認の打ち上げが挿入されたということになる・・・。
こんなことは、今までにないことだ。
いや、1回だけ例外があったな。
それがズーマだ!(ゾクッ・・・)。
「ミッションは10月3日(NET)までに(6か月の期間で)打ち上げられる予定であり、打ち上げ場所に戻る(RTLS)Falcon9ブースターの着陸が含まれます。」
ランディングゾーン1に降りるのは、極軌道衛星かISSへ貨物を運ぶミッションか、ズーマしかない(有人宇宙船は重いからドローン船着陸だそうだ)。
「SpaceXの歴史の中で一度だけ、同社は予告なしに打ち上げを実施しました–当然のことながら、米軍またはスパイ装置のいくつかの未知の部門に対して。ズマとして知られ、まだ秘密に包まれており、ほぼ同じパターンに従い、 2018年1月の打ち上げ前の2017年のFCCの打ち上げと着陸の通信要求と噂によってのみ明らかになりました。」
「当時、Redditで発表された非公式の噂は、ズマが多くの同様のミッションの最初のものにすぎないことを暗示していました。」
ほほう、シリーズものという噂は知らなかったな。
「さて、ほぼ3年後、いくつかの重要な打ち上げの非常に忙しい時期の真っ只中に、SpaceXはZuma-2の準備をすることができましたか?」
衛星の価格は10億ドルから数十億ドルと言われている(一説には35億ドルというもっともらしい数字も出ている)。
打上げだって、たんまり貰っているだろう。
金にならないスターリンクなんて後回しにしたって、ズーマ2(仮称)に資源をつぎ込むだろうな。
新型コロナ不況の中、渡りに船(渡りに衛星?)だ。
3年前と時期も近いしな。
この話は、エリックラルフの妄想ではない。
(イーロンマスクのSPACEXは神秘的な10月のロケット打ち上げを追加します
オブザーバーは、それが秘密の国家安全保障の打ち上げかもしれないと推測している)
https://www.independent.co.uk/life-style/gadgets-and-tech/elon-musk-spacex-falcon-launch-rocket-b722991.html
「しかし、ロケットがインド洋に衝突したときにノースロップグラマンによって構築された「ズマ」衛星が失われたため、2018年の打ち上げは失敗に終わりました。」
「伝えられるところによると、問題はノースロップ・グラマンによるエンジニアリングエラーであることが判明したため、SpaceXは責任を免除されました。」
あっさり書いてくれちゃってるが、英国紙も注目している。
FCCへのリンクは繋がらなかったが、SpaceX Mission 1512の申請は実在するからな(10月3日に以下のリンクで確認できました)。
(特別な一時的な権限のための 連邦通信委員会の申請)
https://apps.fcc.gov/oetcf/els/reports/STA_Print.cfm?mode=current&application_seq=102332
「このSTAは、LC-40CCAFSまたはLC-39AKSCでのケープカナベラルFLからのSpaceXMission 1512のロケット通信、およびFalcon9の打ち上げ後の実験的回復を承認するために必要です。」
「運用開始日: 2020年10月3日
運用終了日: 2021年4月3日」
ズーマはシリーズ化され、2機目、3機目が上がるんだろう。
誰が、何の目的で、どんな衛星を上げるのかは知る由もない。
今回もまた、ノースロップグラマンなのか。
はたまたロッキードマーチンに差し替えられちまったのかは知らない。
半年以内には打ち上げられるだろう。
早ければ年内か。
そして、また失敗する・・・。
追跡の目を逃れるためには、そうするのが一番だ。
米国の敵を監視するのが目的だとしても、敵を欺くにはまず味方からというしな。
いや、ひょっとしたら監視の対象は米国民なのかもしれないぞ。
そういうことなら、極秘扱いしている意味はあるかもな。
この話がどういう展開になるかは分からない。
前回と同じく、極秘のうちに事は進み、宵闇に紛れて打ち上げられる(前回は夜間打ち上げ)。
闇に生まれ、闇に紛れて打ち上げられ、闇に消えていったズーマ。
数奇な衛星の後を継ぐのは、どんな衛星なのか。
暫く注目というところか・・・。
酸素毒性関係全滅で再テスト:合格点には達したが納得いかず ― 2020年10月03日 23:39
酸素毒性関係全滅で再テスト:合格点には達したが納得いかず
テック45のファイナルエグザムの再テストを受けることにした。
まあ、補習みたいなものか。
OTUの計算、CNSクロックの計算問題で全滅。
テクニカルダイビングの呪文(?)の記述問題もパス(テック40の時も、確信犯的にパスしたような記憶が・・・)。
その他数問については、間違えはしたが納得した。
一応、合格点には達しているので申請手続きは取ってもらう。
昨日は章末問題(ナレッジレビュー)の答え合わせと試験疲れで爆睡し(その前に、フィットネスも行ったしな)、今日は浮世の雑事で昼過ぎまで飛び回っていたので、明日からお勉強のし直しだな。
OTUとCNSクロックについては、ネットにもかいつまんだ情報が出ている。
(ダイビングで使う呼吸ガスについて)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/medicalgases/16/1/16_15/_pdf/-char/ja
資料ページで20ページには、酸素中毒のことが書かれており、中枢神経系(CNS)への影響、肺への影響の評価(OTU:Oxygen Tolerance Unit:Oxygen Toxicity Unitsとも)についてもちょろっと触れられている。
表4には、浮沈子が使いこなせなかった曝露日数毎のOTUの値が出ている。
「1UPTD (OTU) とは,100% 酸素を 1ata の環境で 1 分間呼吸した場合の規準単位で,PO2 が 0.5ata を超える高濃度酸素を一定時間呼吸した場合に,肺の酸素中毒を考えることになっている。」
(酸素毒性再び(CNS計算とか))
https://charopapa.blog.fc2.com/blog-entry-103.html
蘊蓄は沢山書いてあるけど、この記事は実用にはならない。
酸素毒性については、テック40を受講すれば、学習範囲には入ってくる。
実際に使うためには、運用上の注意事項も含めて、正規のテクニカルダイビングコースを受講すべきだ(生半可な知識と技能で真似をすると、簡単に死ねます!)。
中性浮力や、ガス交換手順のトレーニングもやってくれる。
できなければ認定されない(!)ので、安心と言えば安心だ(テクニカルダイビング固有のリスクは受け入れる必要があります)。
浮沈子は、少なくとも形式的には、既にテック45ダイバーだから、小笠原ではデコタンに純酸素詰めてもらってバコバコ吸うつもりだ。
バックガスも、ナイトロックスを頼んでいる。
3日間酸素漬けだが、小笠原でのレクリエーショナルダイビングの範囲では、OTUが1日620を超える気遣いはない(たぶん:未確認)。
CNS的にはPO2が限界値を超えないように、深度管理をしっかり行うことが重要になる。
純酸素は安全停止で吸うだけだから、累積値でCNSクロックが問題になることはないだろう(たぶん:未確認)。
何か分からないことがあれば、周りはテクニカルダイバーばっかだし(100mダイバーごろごろ)、今回のインストラクターの方も行くので確認することはできる(バックアップブレインだらけ:そういうことかあ?)。
そういう人頼みなことではいけないって、テキストには書いてあるけどな(陸上でのバックアップ脳はどうなんだあ?)。
気分的に安心という点では、成り立てほやほやの純酸素ダイバーにとってはちょうどいい環境だ(周り中からプレッシャー受けたりして!)。
いずれにせよ、小笠原に合わせて頑張った甲斐があった。
酸素毒性以外で全面降伏したテクニカルダイビングの呪文については、割愛する。
余り書くと、P社からクレームが来そうだからな。
まあいい。
一般に、レジャーとして、重篤な障害や死亡のリスクが高いテクニカルダイビングを志すかどうかは考え物だ。
今回テック45を受講して、改めて、限られた環境に留まり、シンプルな装備と比較的簡単なトレーニングで世界の海を潜ることができ、おさかなの写真もたくさん撮れたりするレクリエーショナルダイビング(スポーツダイビングとも)の価値を再認識する。
テクニカルダイビングは、冒険心旺盛で、人が行ったことがないところへどーしても行きたいという人以外にはおススメ出来ないかもしれない。
どれだけトレーニングを積み、知識を得てチャレンジしても、絶対的なリスクは消えないからな。
長時間水中にいること自体のリスクもあるし、減圧停止というシビアな制約を制御し続けるスキルも必要だ。
ガスの交換、様々なリスクの管理、そのための計画や準備。
テクニカルダイビングって、そういう世界だ。
つーか、本来はダイビング全般がそういう世界なわけだ。
レクリエーショナルレベルのダイビングは、その中から美味しいところだけ切り出して、いろいろトッピング(スペシャルティとか)して提供されている。
万人にお勧めするならこれしかないということが、その外のテクニカルダイビングの世界を覗いてみることで徐々に分かってきた気がする。
レクリエーショナルとはいえ、そのダイビングの世界は広い。
運転免許で言えば、普通免許(シングルタンク?)だけじゃないからな。
特殊車両(リブリーザー?)とか、けん引(サイドマウント?)みたいな免許に相当するダイビングもある。
指導団体にも依るけど、それらをレクリエーショナルの範囲で楽しむこともできる。
多様なダイビングを比較的安全な範囲で楽しみ、それを続けるために健康を維持しようと努力する。
浮沈子的には、テクニカルダイビングはトレーニングの範囲に留めておいた方が無難な気がする。
それでも、その中でいろいろな知識やスキルを身に付けることができるし、レクリエーショナルダイビングの中で大いに生かすことができる。
中性浮力、トリム、フィンワーク、アウェアネス・・・。
シェルドライにチャレンジしたのも、その一つかもしれない。
いい時期に始めたかもな。
今は、新型コロナで海外行けないからな。
今回、水中で純酸素を吸うことを目標にして頑張ったが、次は2本のデコタン持ち込んで、切り替えて使うというスキルを要求される。
まあ、面倒くさそうだし、トータルでのメリットが良く理解できていないので、取り組むかどうかは未定だ。
それまでに、1本持ちのスキルを体に覚え込ませる方が先だからな。
減圧ダイビングでなくても、練習で持ち込んでスキルを安定させることは可能だ。
練習、練習、また練習・・・。
それのどこが楽しいかってえ?。
やっぱ、ヘンタイなのかな・・・。
<以下追加>----------
(ダイバーがTec40の使用を検討すべき3つの理由)
https://tecrec.padi.com/2018/03/07/3-reasons-any-diver-should-consider-taking-tec-40/
テクニカルダイビングを日常的に行わなくても、テクニカルダイビングの講習を受けるメリットはあるという記事。
まあ、ヨイショしてる感じはあるが、浮沈子の考えと似たところもあるのでリンクした。
テクニカルダイビング講習を受ける3つの理由とは・・・。
・完璧なダイビングプランニング
・設備の卓越性
・優れたスキル
まあ、浮沈子の場合はダイブプランニングに問題があるみたいだがな(完ぺきとは程遠い:テックCカード返上かあ?)。
器材に関しては適材適所と言える。
レクリエーショナルダイビングで装備が少なくて軽ければ、テクニカルダイビングの器材が最も優れているかどうかは異なる評価になるかも知れない。
シンプルであるとか、コンパクトにまとまっていてぶらぶらさせないなどの考え方は大いに参考になる。
スキルについては、まさにその通りと感じる。
つーか、テックのトレーニングの後の、レクリエーショナルのファンダイブが楽ちんなこと(きー抜くんじゃねー!)。
腑抜けのようにリラックスして潜れる(テックでこそ、リラックスできなければならんがな)。
ダイビングの知識とスキルを飛躍的に上げようと考えているなら、どの指導団体でもいいから、初級のテクニカルダイビングコースを受講するのが早道かも知れない。
簡単に合格させてくれないところがいいかもな。
体験テクニカルコースではなく、正規のコースがおススメかも。
指導団体によっては、体験テクニカルコースの受講が、正規のコースのクレジットになるところもあるようだ。
それならそれでもいいかも知れないが、キッチリ正規のコースを受講しなければ、神髄には触れられない。
浮沈子なんて、神髄ばっか・・・。
テクニカルのインストラクターは、行うダイビングがヤバいこともあって、ホイホイと認定してくれるとは限らない。
何か起こっても、化けて出なくなる程度までは仕込んでくれるはずだ。
自身で納得いかなければ、カード出てから再受講してもいいし、他のダイバーの受講にサポートとして参加してもいい(インストラクターによると思います)。
ファンダイブとトレーニングの中間のような練習会も開催されるかもしれない。
浮沈子のようなジジイでも、時間(と手間と金)を掛ければ、それなりに知識も定着し、スキルアップもある程度は果たせる。
事実、テック40を取った4年前と現在とでは、雲泥の差だ(誰も言ってくれないけどな)。
レクリエーショナルのファンダイブと、テクニカルダイビングの講習や練習会との組み合わせが、今の浮沈子には性に合っている(つーか、それが精一杯の背伸びだ)。
いつか、タンクをおろすその日まで、つつがなくダイビングを続けたいものだ・・・。
テック45のファイナルエグザムの再テストを受けることにした。
まあ、補習みたいなものか。
OTUの計算、CNSクロックの計算問題で全滅。
テクニカルダイビングの呪文(?)の記述問題もパス(テック40の時も、確信犯的にパスしたような記憶が・・・)。
その他数問については、間違えはしたが納得した。
一応、合格点には達しているので申請手続きは取ってもらう。
昨日は章末問題(ナレッジレビュー)の答え合わせと試験疲れで爆睡し(その前に、フィットネスも行ったしな)、今日は浮世の雑事で昼過ぎまで飛び回っていたので、明日からお勉強のし直しだな。
OTUとCNSクロックについては、ネットにもかいつまんだ情報が出ている。
(ダイビングで使う呼吸ガスについて)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/medicalgases/16/1/16_15/_pdf/-char/ja
資料ページで20ページには、酸素中毒のことが書かれており、中枢神経系(CNS)への影響、肺への影響の評価(OTU:Oxygen Tolerance Unit:Oxygen Toxicity Unitsとも)についてもちょろっと触れられている。
表4には、浮沈子が使いこなせなかった曝露日数毎のOTUの値が出ている。
「1UPTD (OTU) とは,100% 酸素を 1ata の環境で 1 分間呼吸した場合の規準単位で,PO2 が 0.5ata を超える高濃度酸素を一定時間呼吸した場合に,肺の酸素中毒を考えることになっている。」
(酸素毒性再び(CNS計算とか))
https://charopapa.blog.fc2.com/blog-entry-103.html
蘊蓄は沢山書いてあるけど、この記事は実用にはならない。
酸素毒性については、テック40を受講すれば、学習範囲には入ってくる。
実際に使うためには、運用上の注意事項も含めて、正規のテクニカルダイビングコースを受講すべきだ(生半可な知識と技能で真似をすると、簡単に死ねます!)。
中性浮力や、ガス交換手順のトレーニングもやってくれる。
できなければ認定されない(!)ので、安心と言えば安心だ(テクニカルダイビング固有のリスクは受け入れる必要があります)。
浮沈子は、少なくとも形式的には、既にテック45ダイバーだから、小笠原ではデコタンに純酸素詰めてもらってバコバコ吸うつもりだ。
バックガスも、ナイトロックスを頼んでいる。
3日間酸素漬けだが、小笠原でのレクリエーショナルダイビングの範囲では、OTUが1日620を超える気遣いはない(たぶん:未確認)。
CNS的にはPO2が限界値を超えないように、深度管理をしっかり行うことが重要になる。
純酸素は安全停止で吸うだけだから、累積値でCNSクロックが問題になることはないだろう(たぶん:未確認)。
何か分からないことがあれば、周りはテクニカルダイバーばっかだし(100mダイバーごろごろ)、今回のインストラクターの方も行くので確認することはできる(バックアップブレインだらけ:そういうことかあ?)。
そういう人頼みなことではいけないって、テキストには書いてあるけどな(陸上でのバックアップ脳はどうなんだあ?)。
気分的に安心という点では、成り立てほやほやの純酸素ダイバーにとってはちょうどいい環境だ(周り中からプレッシャー受けたりして!)。
いずれにせよ、小笠原に合わせて頑張った甲斐があった。
酸素毒性以外で全面降伏したテクニカルダイビングの呪文については、割愛する。
余り書くと、P社からクレームが来そうだからな。
まあいい。
一般に、レジャーとして、重篤な障害や死亡のリスクが高いテクニカルダイビングを志すかどうかは考え物だ。
今回テック45を受講して、改めて、限られた環境に留まり、シンプルな装備と比較的簡単なトレーニングで世界の海を潜ることができ、おさかなの写真もたくさん撮れたりするレクリエーショナルダイビング(スポーツダイビングとも)の価値を再認識する。
テクニカルダイビングは、冒険心旺盛で、人が行ったことがないところへどーしても行きたいという人以外にはおススメ出来ないかもしれない。
どれだけトレーニングを積み、知識を得てチャレンジしても、絶対的なリスクは消えないからな。
長時間水中にいること自体のリスクもあるし、減圧停止というシビアな制約を制御し続けるスキルも必要だ。
ガスの交換、様々なリスクの管理、そのための計画や準備。
テクニカルダイビングって、そういう世界だ。
つーか、本来はダイビング全般がそういう世界なわけだ。
レクリエーショナルレベルのダイビングは、その中から美味しいところだけ切り出して、いろいろトッピング(スペシャルティとか)して提供されている。
万人にお勧めするならこれしかないということが、その外のテクニカルダイビングの世界を覗いてみることで徐々に分かってきた気がする。
レクリエーショナルとはいえ、そのダイビングの世界は広い。
運転免許で言えば、普通免許(シングルタンク?)だけじゃないからな。
特殊車両(リブリーザー?)とか、けん引(サイドマウント?)みたいな免許に相当するダイビングもある。
指導団体にも依るけど、それらをレクリエーショナルの範囲で楽しむこともできる。
多様なダイビングを比較的安全な範囲で楽しみ、それを続けるために健康を維持しようと努力する。
浮沈子的には、テクニカルダイビングはトレーニングの範囲に留めておいた方が無難な気がする。
それでも、その中でいろいろな知識やスキルを身に付けることができるし、レクリエーショナルダイビングの中で大いに生かすことができる。
中性浮力、トリム、フィンワーク、アウェアネス・・・。
シェルドライにチャレンジしたのも、その一つかもしれない。
いい時期に始めたかもな。
今は、新型コロナで海外行けないからな。
今回、水中で純酸素を吸うことを目標にして頑張ったが、次は2本のデコタン持ち込んで、切り替えて使うというスキルを要求される。
まあ、面倒くさそうだし、トータルでのメリットが良く理解できていないので、取り組むかどうかは未定だ。
それまでに、1本持ちのスキルを体に覚え込ませる方が先だからな。
減圧ダイビングでなくても、練習で持ち込んでスキルを安定させることは可能だ。
練習、練習、また練習・・・。
それのどこが楽しいかってえ?。
やっぱ、ヘンタイなのかな・・・。
<以下追加>----------
(ダイバーがTec40の使用を検討すべき3つの理由)
https://tecrec.padi.com/2018/03/07/3-reasons-any-diver-should-consider-taking-tec-40/
テクニカルダイビングを日常的に行わなくても、テクニカルダイビングの講習を受けるメリットはあるという記事。
まあ、ヨイショしてる感じはあるが、浮沈子の考えと似たところもあるのでリンクした。
テクニカルダイビング講習を受ける3つの理由とは・・・。
・完璧なダイビングプランニング
・設備の卓越性
・優れたスキル
まあ、浮沈子の場合はダイブプランニングに問題があるみたいだがな(完ぺきとは程遠い:テックCカード返上かあ?)。
器材に関しては適材適所と言える。
レクリエーショナルダイビングで装備が少なくて軽ければ、テクニカルダイビングの器材が最も優れているかどうかは異なる評価になるかも知れない。
シンプルであるとか、コンパクトにまとまっていてぶらぶらさせないなどの考え方は大いに参考になる。
スキルについては、まさにその通りと感じる。
つーか、テックのトレーニングの後の、レクリエーショナルのファンダイブが楽ちんなこと(きー抜くんじゃねー!)。
腑抜けのようにリラックスして潜れる(テックでこそ、リラックスできなければならんがな)。
ダイビングの知識とスキルを飛躍的に上げようと考えているなら、どの指導団体でもいいから、初級のテクニカルダイビングコースを受講するのが早道かも知れない。
簡単に合格させてくれないところがいいかもな。
体験テクニカルコースではなく、正規のコースがおススメかも。
指導団体によっては、体験テクニカルコースの受講が、正規のコースのクレジットになるところもあるようだ。
それならそれでもいいかも知れないが、キッチリ正規のコースを受講しなければ、神髄には触れられない。
浮沈子なんて、神髄ばっか・・・。
テクニカルのインストラクターは、行うダイビングがヤバいこともあって、ホイホイと認定してくれるとは限らない。
何か起こっても、化けて出なくなる程度までは仕込んでくれるはずだ。
自身で納得いかなければ、カード出てから再受講してもいいし、他のダイバーの受講にサポートとして参加してもいい(インストラクターによると思います)。
ファンダイブとトレーニングの中間のような練習会も開催されるかもしれない。
浮沈子のようなジジイでも、時間(と手間と金)を掛ければ、それなりに知識も定着し、スキルアップもある程度は果たせる。
事実、テック40を取った4年前と現在とでは、雲泥の差だ(誰も言ってくれないけどな)。
レクリエーショナルのファンダイブと、テクニカルダイビングの講習や練習会との組み合わせが、今の浮沈子には性に合っている(つーか、それが精一杯の背伸びだ)。
いつか、タンクをおろすその日まで、つつがなくダイビングを続けたいものだ・・・。
ファームウェアの更新:初代ペトレルで頑張る:いつまで? ― 2020年10月05日 13:34
ファームウェアの更新:初代ペトレルで頑張る:いつまで?
グアムで手に入れた時は既に型落ち。
それ以来、せっせと潜って370時間。
しばらくぶりにファームウェアを更新した。
バージョン72。
シェアウォーターのホームページでは、V71になってるんだが、ブルートゥースでつないで落としたら1つ上がっていた。
なんか得した感じ。
バージョンアップしたりゲージモードにすると、窒素の蓄積とかがリセットされるので潜る直前のタイミングがいいようだが、まあ、連続で潜っている最中でなければ問題はない(たぶん)。
地球の大気で飽和状態だから、宇宙遊泳でもやらなければ支障はないだろう。
ISS船内はほぼ1気圧の21パーセント酸素の空気だ。
船外活動は、純酸素を低圧にして吸っているから、船外活動の際には減圧(!)する必要がある(でないと、減圧症に罹っちまう)。
純酸素を吸っている時のEADは、10m相当(水深で言えばマイナス10m:つまり、水面で空気吸うより窒素の排出を促す)と習う。
高度400kmの宇宙空間では何て言うんだろうな。
まあ、どうでもいいんですが。
今日は、フィットネスの公休日。
良心の呵責を感じないで、大っぴらに爆食できる(爆食とは関係ないんじゃね?)。
昨日は、気分転換に筋トレハーフと軽く350m泳いだあと、床屋に行ってバリカンで3mmに短く刈ってもらった。
その後、せっせと酸素毒性のお勉強。
これって、テック40の範囲なんだが、定量的に細かく計算するのは初めてだ。
やれやれ・・・。
頭はパンク状態で、テクニカルダイビングの呪文2つ(ダイブプランニングとガス交換)は、覚えられそうもない。
呪文だけ覚えてもダメだしな。
アクロニムになっているアルファベットが象徴している本来の意味を理解していなければ、くその役にも立たない。
浮沈子的には、呪文を覚えるだけでも精一杯だ(そんなことでどーする!?)。
いざとなったら、チームメイトを頼ろう(それじゃダメだってば!)。
人頼りのダイビングを続けてきた癖が直らない。
レクリエーショナルレベルでも、認定ダイバーは、その認定の範囲、トレーニングした環境の範囲で、バディ潜水を行うことが出来なければならない。
つーか、そうでなければ認定してはならないのだ(制限付きの認定レベルもありますが)。
認定テクニカルダイバーが、人頼りしていいわけはない。
ダイビングの認定は、一部の指導団体を除いて更新がないからな。
一生もんだ。
が、しかし、ダイバーはいつか陸に上がる日を迎える。
それは、人によって個人差が大きく、一概に何歳とは言えない。
目がかすみ、足元がふらつき、バルブを開けたかどうかも定かではなくなり、バディに向かって危ないせりふを吐くのだ・・・。
あんた、誰?(そんなあ!)。
まあいい。
浮沈子がお世話になっているショップの現地ファシリティのスタッフには、サービスで出されてるお昼のカレーライスを、食べたにも関わらず、俺は食ってないと言い出したら、ダイビングを止めてくれと頼んである。
当日のダイビングフィーを払ってもう一杯カレーを食い(やっぱ食うのかあ?)、以後、タンクを担ぐことはない。
それでも、水から上がることはないだろう。
水泳教室で水に親しむ。
それだって、いつまでも続くわけではない。
先日、水着を脱いで手に持ったまま、プールサイドから更衣室に続く廊下を歩いてきた会員とすれ違った(本当です!)。
やれやれ・・・。
せっせと覚えたテクニカルダイビングの呪文や、水中で安全に純酸素を呼吸するための知識、テクニックも、いつか忘却の彼方に消え去る。
浮沈子が、それを次の世代に伝えることはない。
しかし、いい歳こいて、苦労しながら新たなダイビングにチャレンジしている姿を見せることは出来る。
年寄りの冷や水と思われてもいい。
教える方だって、若いダイバーを育てた方が教え甲斐があるだろうしな。
商売的にも、先がある話だし・・・。
ジジイに教えても、すぐに忘れちゃうし、先がないから投資価値は低い。
それでも、老いらくのダイバーとしての姿を見せ続ける意味はあると信じている。
迷惑を掛けない範囲で、潜り続けられる限りは潜ろう。
講習も、受けられる限りは続けていこう。
いつか、どこかで3歩進んで4歩下がる日が来る(現在は、3歩進んで3歩下がる程度)。
そうなれば、講習を受けても先に進むことは出来なくなる。
その講習を修了することはない。
永遠に・・・。
そこが浮沈子のダイビングにおける地平だ。
ゆるやかな撤退の始まり。
最も厳しいテクニカルダイビングのトレーニングを続けながら、その限界を見極める。
そして少しずつ、ダイビングの世界を閉じていく。
カレーライスを食うだけの生活(そうなのかあ?)。
明日の試験が終わったら、週末のサイドマウントの講習会の準備をしよう。
浮沈子は、認定は持っているので一緒に講習を受けるだけ。
それでも、毎回異なったコンフィギュレーションを試し、器材が変わり、飽きることはない。
先日買ったキャニスターライトのデビュー準備や、ヘルメットの追加の加工も必要だ。
インフレーターホースも、少し短めのに変えてみようか・・・。
汲めども尽きぬダイビングの楽しみ。
おさかなの写真撮ったり、名前覚えたりしないのかってえ?。
そういう面倒くさいことは、得意なダイバーに任せる。
他に覚えることややることが多すぎて、手が(頭も)回らないからな・・・。
グアムで手に入れた時は既に型落ち。
それ以来、せっせと潜って370時間。
しばらくぶりにファームウェアを更新した。
バージョン72。
シェアウォーターのホームページでは、V71になってるんだが、ブルートゥースでつないで落としたら1つ上がっていた。
なんか得した感じ。
バージョンアップしたりゲージモードにすると、窒素の蓄積とかがリセットされるので潜る直前のタイミングがいいようだが、まあ、連続で潜っている最中でなければ問題はない(たぶん)。
地球の大気で飽和状態だから、宇宙遊泳でもやらなければ支障はないだろう。
ISS船内はほぼ1気圧の21パーセント酸素の空気だ。
船外活動は、純酸素を低圧にして吸っているから、船外活動の際には減圧(!)する必要がある(でないと、減圧症に罹っちまう)。
純酸素を吸っている時のEADは、10m相当(水深で言えばマイナス10m:つまり、水面で空気吸うより窒素の排出を促す)と習う。
高度400kmの宇宙空間では何て言うんだろうな。
まあ、どうでもいいんですが。
今日は、フィットネスの公休日。
良心の呵責を感じないで、大っぴらに爆食できる(爆食とは関係ないんじゃね?)。
昨日は、気分転換に筋トレハーフと軽く350m泳いだあと、床屋に行ってバリカンで3mmに短く刈ってもらった。
その後、せっせと酸素毒性のお勉強。
これって、テック40の範囲なんだが、定量的に細かく計算するのは初めてだ。
やれやれ・・・。
頭はパンク状態で、テクニカルダイビングの呪文2つ(ダイブプランニングとガス交換)は、覚えられそうもない。
呪文だけ覚えてもダメだしな。
アクロニムになっているアルファベットが象徴している本来の意味を理解していなければ、くその役にも立たない。
浮沈子的には、呪文を覚えるだけでも精一杯だ(そんなことでどーする!?)。
いざとなったら、チームメイトを頼ろう(それじゃダメだってば!)。
人頼りのダイビングを続けてきた癖が直らない。
レクリエーショナルレベルでも、認定ダイバーは、その認定の範囲、トレーニングした環境の範囲で、バディ潜水を行うことが出来なければならない。
つーか、そうでなければ認定してはならないのだ(制限付きの認定レベルもありますが)。
認定テクニカルダイバーが、人頼りしていいわけはない。
ダイビングの認定は、一部の指導団体を除いて更新がないからな。
一生もんだ。
が、しかし、ダイバーはいつか陸に上がる日を迎える。
それは、人によって個人差が大きく、一概に何歳とは言えない。
目がかすみ、足元がふらつき、バルブを開けたかどうかも定かではなくなり、バディに向かって危ないせりふを吐くのだ・・・。
あんた、誰?(そんなあ!)。
まあいい。
浮沈子がお世話になっているショップの現地ファシリティのスタッフには、サービスで出されてるお昼のカレーライスを、食べたにも関わらず、俺は食ってないと言い出したら、ダイビングを止めてくれと頼んである。
当日のダイビングフィーを払ってもう一杯カレーを食い(やっぱ食うのかあ?)、以後、タンクを担ぐことはない。
それでも、水から上がることはないだろう。
水泳教室で水に親しむ。
それだって、いつまでも続くわけではない。
先日、水着を脱いで手に持ったまま、プールサイドから更衣室に続く廊下を歩いてきた会員とすれ違った(本当です!)。
やれやれ・・・。
せっせと覚えたテクニカルダイビングの呪文や、水中で安全に純酸素を呼吸するための知識、テクニックも、いつか忘却の彼方に消え去る。
浮沈子が、それを次の世代に伝えることはない。
しかし、いい歳こいて、苦労しながら新たなダイビングにチャレンジしている姿を見せることは出来る。
年寄りの冷や水と思われてもいい。
教える方だって、若いダイバーを育てた方が教え甲斐があるだろうしな。
商売的にも、先がある話だし・・・。
ジジイに教えても、すぐに忘れちゃうし、先がないから投資価値は低い。
それでも、老いらくのダイバーとしての姿を見せ続ける意味はあると信じている。
迷惑を掛けない範囲で、潜り続けられる限りは潜ろう。
講習も、受けられる限りは続けていこう。
いつか、どこかで3歩進んで4歩下がる日が来る(現在は、3歩進んで3歩下がる程度)。
そうなれば、講習を受けても先に進むことは出来なくなる。
その講習を修了することはない。
永遠に・・・。
そこが浮沈子のダイビングにおける地平だ。
ゆるやかな撤退の始まり。
最も厳しいテクニカルダイビングのトレーニングを続けながら、その限界を見極める。
そして少しずつ、ダイビングの世界を閉じていく。
カレーライスを食うだけの生活(そうなのかあ?)。
明日の試験が終わったら、週末のサイドマウントの講習会の準備をしよう。
浮沈子は、認定は持っているので一緒に講習を受けるだけ。
それでも、毎回異なったコンフィギュレーションを試し、器材が変わり、飽きることはない。
先日買ったキャニスターライトのデビュー準備や、ヘルメットの追加の加工も必要だ。
インフレーターホースも、少し短めのに変えてみようか・・・。
汲めども尽きぬダイビングの楽しみ。
おさかなの写真撮ったり、名前覚えたりしないのかってえ?。
そういう面倒くさいことは、得意なダイバーに任せる。
他に覚えることややることが多すぎて、手が(頭も)回らないからな・・・。
空中発射ロケット再考:地上施設の不具合や天候不良に泣くフロリダの打ち上げ ― 2020年10月05日 22:47
空中発射ロケット再考:地上施設の不具合や天候不良に泣くフロリダの打ち上げ
先月からの打ち上げ延期が続いている(まあ、発端は先々月末からだがな)。
NROL-44は、8月から延々と延期が続いているし、スターリンクV1L12はさっきも延期された。
GPS-3も延期中。
唯一上がったのは、ワロップスからのシグナス補給船だけ。
米軍がペガサスロケットを維持していたり、XS-1やラウンチャーワンに注目するわけが分かるような気がする。
(LauncherOne)
https://en.wikipedia.org/wiki/LauncherOne#List_of_Launches
「メーカー ヴァージンオービット」
「・高度500km(SSO)へのペイロード:
質量 300キログラム」
「・高度230km(SSO)のペイロード:
質量 500キログラム」
有事の際に、偵察衛星を好きなタイミングで上げられル手段を欲している。
XS-1の開発は中止されたが、ラウンチャーワンは、その運用思想を継ぐものだ。
コンセプト的に精彩を欠くきらいはあるけどな。
(XS-1 (宇宙機))
https://ja.wikipedia.org/wiki/XS-1_(%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%A9%9F)
「・マッハ10 (12,250 km/h) 以上の極超音速飛行。
・最短1日のターンアラウンドタイム。10日間で10回の飛行を可能とする。
・低軌道に1800 kgのペイロードを投入。
・1フライト辺りの打ち上げコストを、現在の10分の1となる500万ドルに抑える。
・無人機であること。
・再使用可能な1段目を準軌道飛行の高度で極超音速飛行させ、1つないし複数の上段を用いて衛星を軌道に投入する」
実現すれば、画期的な性能とコストだが、開発は中止、ラウンチャーワンは墜落(エンジンが途中で停止)、米軍は泣く泣く時代遅れのペガサスを維持するしかない。
(ペガサス (ロケット))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%82%AC%E3%82%B5%E3%82%B9_(%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88)
「LEOへのペイロード 443 kg」
能力的にも不満だし、高頻度打上げには向かない。
「発射は高度12kmの成層圏において行われるため、天候によって発射が制限されないという利点がある。これは打ち上げ時間帯が制限される科学衛星や即応性が求められる衛星の打ち上げにおいて有利になる。」
スターゲイザー(母機)の老朽化の懸念もある。
ストラトローンチを使う案もあったみたいだがな。
(ストラトローンチシステムズ)
https://en.wikipedia.org/wiki/Stratolaunch_Systems
「ストラトローンチ独自のロケットファミリーの開発作業はすべて2019年1月に終了しましたが、その時点で、同社は艦載機からペガサスXLロケットを打ち上げる計画を継続していると述べました。」
その後の話は聞かない。
現在のところ、空中発射ロケットの最右翼はバージンオービットのラウンチャーワンだろう。
これは、ペガサスを置き換え得る唯一の選択だ。
打ち上げ能力的にはショボイが、当面の対策としては致し方ないだろう。
民間需要を掬い上げられれば、運用の柔軟性を売りにして商売できるかもしれず、軍事需要を安価に賄える可能性もある。
ペガサスで民間衛星を上げるという選択肢もないわけじゃないだろうが、そういう仕様になっていないのかも知れない。
天候と地上施設に左右されず、高頻度で安価な打ち上げ手段を提供する。
先日読んだズーマ2にしても、突然割り込んだって打ち上げられるのは半年先かもしれない。
こう打ち上げが延期され続けると、空中発射ロケットの意義が見えてくる気がする。
衛星打ち上げロケットの話じゃないが、ICBMとかは、天候がどうだとか言ってられないからな。
一定の損耗を覚悟して、片っ端から上げる。
ギガジンには、終末戦争を防いだ男の話が載っていた。
(30年以上前に人類を核戦争による絶滅から守った1人の男とは?)
https://gigazine.net/news/20191005-nuclear-war-stanislav-petrov/
「1983年9月26日」
「この日、ソビエト連邦のミサイル攻撃警告システムは「LAUNCH(発射)」という言葉を表示しました。これは非常に高い確率で大陸間弾道ミサイルがアメリカからロシアに向けて発射されたことを意味するもの。そして、この警告は次から次に、計5発分表示されることになりました。」
「当時、ソビエト連邦の軍に従事していたスタニスラフ・ペトロフ中佐は、この表示を目にし、決断を迫られました。警告があったことを上に報告すれば報復としてのミサイル発射が行われることになります。ダブルチェックを行う時間や、アメリカと交渉する時間はありません。」
「しかし、ペトロフ中佐と彼のチームは5度にわたって表示された警告を「誤報」だと判断し、上へ報告しませんでした。」
別に、彼と彼のチームがサボタージュしたわけでもなければ、米国のシンパだったわけでもない。
彼らは、与えられた仕事をしただけのふつーの公務員(軍人)だ。
「私はちょうどその時、その場所にいただけです」
(スタニスラフ・ペトロフ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%9A%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%95
「0時40分、バンカーのコンピュータは米国からソ連に向けて飛来する一発のミサイルを識別した。ペトロフはこれをコンピュータのエラーだと考えた。何故なら、理論上、米国からの先制核攻撃は、何千発とは言わずとも何百発ものミサイルの同時発射によるソ連側反撃力の殲滅を含むはずだからである。また人工衛星システムの信頼性にも以前から疑問があった。ペトロフはこれを誤警報として退けた」
飛来したミサイルの数が少な過ぎる。
「この後、コンピュータは空中にあるミサイルをさらに4発(1発目と合わせて計5発)識別し、いずれもソ連に向けて飛来しつつあるとした。再びペトロフはコンピュータシステムの誤動作と断定したが、彼の判断を裏付ける情報源は実は何一つなかった。」
「ペトロフは自身の直感を信じ、システムの表示は誤警報であると宣言した。」
「ペトロフが後に述べたところによると、彼のこの重大な決断は、次のような事柄を根拠にしていたという。1つには米国の攻撃があるとすればそれは総攻撃になるはずだと告げられていたこと。5発のミサイルというのは先制としては非論理的に思われた。発射検知システムはまだ新しく、彼から見て未だ完全には信頼するに足りなかったこと。そして地上のレーダーはその後何分間かが経過しても何ら追加証拠を拾わなかったこと」
運命は、一人の男を座るべき時に座るべき椅子に座らせていたわけだ。
この話を持ち出したのは、ICBMの即時発射性からの連想だが、それを探知する衛星システムの信頼性にも関わる。
現在も、衛星によってロケットの発射は監視されているし、緊張が高まれば、より精密な観測が必要になる。
発射したかだけでなく、準備や兆候も見極める必要があるからな。
そして、平和を維持するためには座るべき軌道に、座るべき衛星を配置しておかなければならない。
運命の手に委ねるには、あまりに代償が大き過ぎるからな。
ペトロフだけでなく、多くの危機が冷静な判断によって防がれてきた。
ある意味、人類は幸運だったとも言える。
我々は、ともすれば軍事衛星に批判的になる。
しかし、複雑さを増す世界情勢に的確に対応していくためには、正しい情報の確保が最優先だ。
かつてのソ連のように、中途半端な衛星システムを配備していたのでは、世界の平和は守れない。
常時、衛星を配備しておくに越したことはないが、負担もそれなりに大きくなる。
必要最小限の常時配備と、緊張が高まった際の臨時配備を組み合わせて、ベストミックスにするというのがいいのかも知れない。
空中発射ロケットは、継子扱いだが、そういう運用を考えれば十分検討に値するだろう。
巡航ミサイルを腹一杯抱えて飛び立つ爆撃機の前に、敵情を探る衛星を打ち上げるロケットを抱えて飛び立つ。
まあ、それを爆撃機と誤認して核ミサイルの発射ボタンを押さないように、よくよく注意してもらいたいもんだな・・・。
先月からの打ち上げ延期が続いている(まあ、発端は先々月末からだがな)。
NROL-44は、8月から延々と延期が続いているし、スターリンクV1L12はさっきも延期された。
GPS-3も延期中。
唯一上がったのは、ワロップスからのシグナス補給船だけ。
米軍がペガサスロケットを維持していたり、XS-1やラウンチャーワンに注目するわけが分かるような気がする。
(LauncherOne)
https://en.wikipedia.org/wiki/LauncherOne#List_of_Launches
「メーカー ヴァージンオービット」
「・高度500km(SSO)へのペイロード:
質量 300キログラム」
「・高度230km(SSO)のペイロード:
質量 500キログラム」
有事の際に、偵察衛星を好きなタイミングで上げられル手段を欲している。
XS-1の開発は中止されたが、ラウンチャーワンは、その運用思想を継ぐものだ。
コンセプト的に精彩を欠くきらいはあるけどな。
(XS-1 (宇宙機))
https://ja.wikipedia.org/wiki/XS-1_(%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%A9%9F)
「・マッハ10 (12,250 km/h) 以上の極超音速飛行。
・最短1日のターンアラウンドタイム。10日間で10回の飛行を可能とする。
・低軌道に1800 kgのペイロードを投入。
・1フライト辺りの打ち上げコストを、現在の10分の1となる500万ドルに抑える。
・無人機であること。
・再使用可能な1段目を準軌道飛行の高度で極超音速飛行させ、1つないし複数の上段を用いて衛星を軌道に投入する」
実現すれば、画期的な性能とコストだが、開発は中止、ラウンチャーワンは墜落(エンジンが途中で停止)、米軍は泣く泣く時代遅れのペガサスを維持するしかない。
(ペガサス (ロケット))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%82%AC%E3%82%B5%E3%82%B9_(%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88)
「LEOへのペイロード 443 kg」
能力的にも不満だし、高頻度打上げには向かない。
「発射は高度12kmの成層圏において行われるため、天候によって発射が制限されないという利点がある。これは打ち上げ時間帯が制限される科学衛星や即応性が求められる衛星の打ち上げにおいて有利になる。」
スターゲイザー(母機)の老朽化の懸念もある。
ストラトローンチを使う案もあったみたいだがな。
(ストラトローンチシステムズ)
https://en.wikipedia.org/wiki/Stratolaunch_Systems
「ストラトローンチ独自のロケットファミリーの開発作業はすべて2019年1月に終了しましたが、その時点で、同社は艦載機からペガサスXLロケットを打ち上げる計画を継続していると述べました。」
その後の話は聞かない。
現在のところ、空中発射ロケットの最右翼はバージンオービットのラウンチャーワンだろう。
これは、ペガサスを置き換え得る唯一の選択だ。
打ち上げ能力的にはショボイが、当面の対策としては致し方ないだろう。
民間需要を掬い上げられれば、運用の柔軟性を売りにして商売できるかもしれず、軍事需要を安価に賄える可能性もある。
ペガサスで民間衛星を上げるという選択肢もないわけじゃないだろうが、そういう仕様になっていないのかも知れない。
天候と地上施設に左右されず、高頻度で安価な打ち上げ手段を提供する。
先日読んだズーマ2にしても、突然割り込んだって打ち上げられるのは半年先かもしれない。
こう打ち上げが延期され続けると、空中発射ロケットの意義が見えてくる気がする。
衛星打ち上げロケットの話じゃないが、ICBMとかは、天候がどうだとか言ってられないからな。
一定の損耗を覚悟して、片っ端から上げる。
ギガジンには、終末戦争を防いだ男の話が載っていた。
(30年以上前に人類を核戦争による絶滅から守った1人の男とは?)
https://gigazine.net/news/20191005-nuclear-war-stanislav-petrov/
「1983年9月26日」
「この日、ソビエト連邦のミサイル攻撃警告システムは「LAUNCH(発射)」という言葉を表示しました。これは非常に高い確率で大陸間弾道ミサイルがアメリカからロシアに向けて発射されたことを意味するもの。そして、この警告は次から次に、計5発分表示されることになりました。」
「当時、ソビエト連邦の軍に従事していたスタニスラフ・ペトロフ中佐は、この表示を目にし、決断を迫られました。警告があったことを上に報告すれば報復としてのミサイル発射が行われることになります。ダブルチェックを行う時間や、アメリカと交渉する時間はありません。」
「しかし、ペトロフ中佐と彼のチームは5度にわたって表示された警告を「誤報」だと判断し、上へ報告しませんでした。」
別に、彼と彼のチームがサボタージュしたわけでもなければ、米国のシンパだったわけでもない。
彼らは、与えられた仕事をしただけのふつーの公務員(軍人)だ。
「私はちょうどその時、その場所にいただけです」
(スタニスラフ・ペトロフ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%9A%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%95
「0時40分、バンカーのコンピュータは米国からソ連に向けて飛来する一発のミサイルを識別した。ペトロフはこれをコンピュータのエラーだと考えた。何故なら、理論上、米国からの先制核攻撃は、何千発とは言わずとも何百発ものミサイルの同時発射によるソ連側反撃力の殲滅を含むはずだからである。また人工衛星システムの信頼性にも以前から疑問があった。ペトロフはこれを誤警報として退けた」
飛来したミサイルの数が少な過ぎる。
「この後、コンピュータは空中にあるミサイルをさらに4発(1発目と合わせて計5発)識別し、いずれもソ連に向けて飛来しつつあるとした。再びペトロフはコンピュータシステムの誤動作と断定したが、彼の判断を裏付ける情報源は実は何一つなかった。」
「ペトロフは自身の直感を信じ、システムの表示は誤警報であると宣言した。」
「ペトロフが後に述べたところによると、彼のこの重大な決断は、次のような事柄を根拠にしていたという。1つには米国の攻撃があるとすればそれは総攻撃になるはずだと告げられていたこと。5発のミサイルというのは先制としては非論理的に思われた。発射検知システムはまだ新しく、彼から見て未だ完全には信頼するに足りなかったこと。そして地上のレーダーはその後何分間かが経過しても何ら追加証拠を拾わなかったこと」
運命は、一人の男を座るべき時に座るべき椅子に座らせていたわけだ。
この話を持ち出したのは、ICBMの即時発射性からの連想だが、それを探知する衛星システムの信頼性にも関わる。
現在も、衛星によってロケットの発射は監視されているし、緊張が高まれば、より精密な観測が必要になる。
発射したかだけでなく、準備や兆候も見極める必要があるからな。
そして、平和を維持するためには座るべき軌道に、座るべき衛星を配置しておかなければならない。
運命の手に委ねるには、あまりに代償が大き過ぎるからな。
ペトロフだけでなく、多くの危機が冷静な判断によって防がれてきた。
ある意味、人類は幸運だったとも言える。
我々は、ともすれば軍事衛星に批判的になる。
しかし、複雑さを増す世界情勢に的確に対応していくためには、正しい情報の確保が最優先だ。
かつてのソ連のように、中途半端な衛星システムを配備していたのでは、世界の平和は守れない。
常時、衛星を配備しておくに越したことはないが、負担もそれなりに大きくなる。
必要最小限の常時配備と、緊張が高まった際の臨時配備を組み合わせて、ベストミックスにするというのがいいのかも知れない。
空中発射ロケットは、継子扱いだが、そういう運用を考えれば十分検討に値するだろう。
巡航ミサイルを腹一杯抱えて飛び立つ爆撃機の前に、敵情を探る衛星を打ち上げるロケットを抱えて飛び立つ。
まあ、それを爆撃機と誤認して核ミサイルの発射ボタンを押さないように、よくよく注意してもらいたいもんだな・・・。
最近のコメント