マーリンエンジンの問題解決か:GPS衛星の打ち上げ決まる2020年10月27日 20:23

マーリンエンジンの問題解決か:GPS衛星の打ち上げ決まる
マーリンエンジンの問題解決か:GPS衛星の打ち上げ決まる


(ミッションGPSIII-SV04)
https://www.elonx.cz/mise-gpsiii-sv04/

「開始日: 6。11。2020 00:24 CET」

「2020年10月27日04:48 Petr Melechin
エンジンの問題はおそらく解決されています(または間もなく解決されます)。
6. 11. 00:24 CET。」

以外に早いな・・・。

日時にリンクが張られていたので、一応確認する。

(ケープカナベラルのロケット発射表示ガイドアトラス5、ファルコン9、デルタ4ヘビーを見るのに最適な場所)
http://www.launchphotography.com/Delta_4_Atlas_5_Falcon_9_Launch_Viewing.html

「FALCON9:
ケープカナベラルからの次のSpaceXFalcon 9ロケットは、11月5日午後6時24分ESTにパッド40から米国空軍/宇宙軍用の4番目のブロックIIIGPS衛星を打ち上げます。日没は午後5時34分です。打ち上げウィンドウは15分に広がっています。」

「パッド39Aからのファルコン9は、ISSにクルー1を発射します。11月中旬の未定、東部標準時午後7時30分頃。起動ウィンドウは瞬時に表示されます。打ち上げ時間は22〜26分です。毎日早く。」

「その他の今後のFalcon9の発売は未定です。Falcon 9は、11月のTBAに国家偵察局向けにNROL- 108を発売します。最初のステージは、打ち上げから約8分後にケープに着陸します。」

「Falcon 9は、11月の未定にスターリンク衛星の16番目のバッチを打ち上げます。」

「Falcon 9は、11月の未定にSiriusXM-7通信衛星を打ち上げます。おそらく東部標準時の深夜に打ち上げられます。」

「そしてファルコン9は12月の未定にパッド39AからISS、CRS-21に最初の貨物ドラゴン2を発射します、東部標準時の朝。起動時間は22〜26分です。毎日早く。」

この記事によれば、日時の確定している打ち上げはGPS衛星だけということになる。

ペトルメレチンは、ここからネタを仕入れていたわけだな。

まあいい。

虎の子のGPS衛星を上げるわけだから、実際の話、エンジンのトラブルは解決されたとみていい。

単に以前の設定に戻しただけかもしれないけどな(未確認)。

スタックしているのは、もちろんファルコン9だけじゃなく、再三再四延期が繰り返されているデルタ4ヘビーも同じだ。

こっちは、いつ上がるのかは未定だ。

ファルコン9の新品のブースターの問題が解決されて、つっかえていた打ち上げが再開されれば、余計目立つことになるけどな。

ロケット側の問題ではなく、概ね地上施設側の問題だ(天候(雷)とかもあったけど)。

<以下追加>----------

書きかけで放置して置いたら、今日になって、一斉に予定が決まった。

(SpaceXは、Falcon 9エンジンを交換した後、次のGPS衛星打ち上げの試みをスケジュールします)
https://www.teslarati.com/spacex-gps-satellite-launch-rescheduled-falcon-9-engine-swap/

「SpaceXが3回目の米軍GPS III衛星の打ち上げを11月5日木曜日の(NET)午後6時24分EDT(23時24分UTC)までに再スケジュールした」

まあ、これは既報の通りだ。

「11月3日火曜日の午後5時30分EDT(22:30 UTC)までに打ち上げられる予定のULAのNROL-101ミッションは、アトラスVロケットで飛行します。」

まあ、こっちは別のロケットだからな。

「Falcon 9 B1062が10月2日にまれなラストセカンドローンチアボートに見舞われたため、SpaceXはいくつかの新しいMerlin 1Dブースターエンジンの問題を発見し、影響を受けたエンジンをFalcon 9ブースターB1062から削除し、テストのためにテキサス州マグレゴーに出荷しました。は、悪い動作を特徴づけ、約3週間で最も厳しい顧客(NASAと米軍)を満足させることができる修正を実装しました。」

原文では、「SpaceX has discovered an issue with several new Merlin 1D booster engines and apparently removed affected engines from Falcon 9 booster B1062」となっていて、単一の事象が複数のエンジンで生じたということになっている。

マクレガーに送られて修正されたのも複数だ。

うーん、その修正の内容が知りたいんだがな。

「ほとんどの場合、Falcon 9 B1062は次の発射試行の前に再び静的に発射されます。つまり、物事が名目上進んでいる場合、ロケットは11月1日または2日頃に発射台に展開する可能性があります。」

前回の10月2日の打ち上げ前にも静的点火は行われている(9月25日実施)。

それは、問題なく通過していたわけだからな。

その後に何かを変えたということは考えづらいから、ガス発生器の異常圧力が生じるトラブルというのは必ず起こるわけではないようだ。

今回の打ち上げについても、スタティックファイアテストの結果が良好であったとしても、安心するのは早いかも知れない。

(野口聡一宇宙飛行士が搭乗するクルー・ドラゴン、11月15日に打ち上げへ)
https://sorae.info/space/20201027-crew-dragon.html

「NASA(アメリカ航空宇宙局)は、日本人宇宙飛行士野口聡一さんが搭乗する宇宙船「クルー・ドラゴン」の打ち上げを日本時間11月15日午前9時49分(現地時間11月14日午後7時49分)に設定したと発表しました。」

スタックしていたもう一つのミッションであるクルー1の日程も決まった。

その前のセンチネル6Aは、予定通り11月10日に上がって、クルー1の露払い(?)をする感じだ。

(ミッションセンチネル-6A)
https://www.elonx.cz/mise-sentinel-6a/

「開始日: 10。11。2020 20:45 CET」

来週辺りから、打上げラッシュが続きそうだな。

・NROL-108:10月31日(9時:日本時間):B1059.4:SLC-40
・NROL-101:11月3日~4日(2230-0110 GMT):アトラスV:SLC-41
・GPS3-SV04:11月5日(2324-2339 GMT):B1062.1:SLC-40
・センチネル6A:11月10日(1931 GMT):B1063.1:SLC-4E(バンデンバーグ)
・クルー1:11月15日(0049 GMT):B1061.1: LC-39

その他時期未定のファルコン9がらみの11月の打ち上げ

・SXM7:未定:未定:SLC-40
・スターリンクV1L15:未定:未定(再使用):SLC-40
・テュルクサット5A:未定:未定:SLC-40

こんな沢山上がるのかあ?。

まあ、どうでもいいんですが。

気になるのは、塩漬けが続いているNROL-44(デルタ4ヘビー)だな。

NROL-101と一瞬勘違いしたが、スタック状態がいつになったら解除されるかは見当もつかない。

ファルコン9の新品エンジントラブル絡みのスタックが一気に解除されて、残るのはこれだけになった。

やれやれ・・・。

<さらに追加>----------

NROL-108が延期されそうという情報がテスララティで上がっている。

この時期に無理やり突っ込んだんだから、多少の延期は仕方ないが、まさか、やっぱ新品がいいとかごねてるんじゃ。ないだろうな。

また、NROL-101が予定通り上がれば、GPS3-SV04が1日前倒しになるようだ(スペースフライトナウによる)。

いずれにしても、11月は忙しい。

<さらにさらに追加>----------

(ほんの少しのラッカーが新しいファルコン9ロケットを1か月間どのように接地したか)
https://arstechnica.com/science/2020/10/nasa-and-spacex-set-new-date-for-crew-launch-explain-merlin-engine-issue/

「彼らは、ガス発生器内の安全弁(エンジン内の小さなロケットが始動してその機械に動力を供給する)がマニキュアに似たマスキングラッカーで詰まっていることを発見しました。彼らは、ベントホールからラッカーを取り除くことでエンジンが正常に始動することを示すことができました。」

「このラッカーは、ガス発生器のアルミニウム部品を処理するために陽極酸化プロセス中に適用されます。その後除去されることになっているが、これら2つのエンジンの場合、わずかな量の材料が直径2mm未満のボアホール内に閉じ込められていた。」

「この特定の処理は外部のベンダーによって行われるため、小さなプロセスが変更されて、すべてのラッカーが除去されなかった可能性もあります。」

浮沈子の妄想は妄想に終わり、マーリン1Dエンジンのガス発生器の圧力異常は、直径2mmの穴(安全弁のベントホール)が、アルミニウムの陽極処理(マスキング剤として使用)に伴うラッカーの残りかすで詰まったことによる障害だった。

大山鳴動して鼠一匹。

GPS衛星とクルー1の打ち上げに使用されるエンジンは、それぞれ2基が交換されたという(センチネル6Aについては未記載)。

再使用に供されたエンジンは対象外とある。

「この後、SpaceXはフリート全体の他のエンジンを検査しました(すでに飛行したFalcon 9の最初のステージはこの問題の対象ではないため、同社は新しいブースターのみを検査しました)。」

「以前にその症例があった可能性は確かにあり、それらはかなり無害であったため、完全に見逃した」

これは、矛盾する記述ではないのか。

あるいは、再使用に当たって、ベントホールを交換なり清掃するなりしているのか。

再使用エンジンの方が問題がなく、新品のエンジンに問題があったことは確かだ。

使い捨てロケットの場合、不良というのは初期不良が全てだ。

それが除去されなければロケットは墜落するか爆発し、初期不良がなければ飛ぶ。

ファルコン9は、初期不良と経年劣化の両方のリスクを抱えている。

今回は、初期不良のくじを引いてしまった。

経年劣化のくじは、これから引くことになるのかも知れない(洗浄剤が残留して墜落したことはあったけどな)。

CRS7の墜落の時も、ヘリウムタンクを支えるビーム材の強度不足を、納品検査時に見逃していた。

今回も、外部処理の品質管理に問題があったことになる。

やれやれ・・・。

同じ様な話は、これからも出る可能性がある。

それにしても、すす払いの方はそのまま継続することになったわけだ。

そっちの方が解決するのは、ラプターエンジンの実用化を待つしかないのかも知れないな・・・。

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