冬の兆し:最低気温が10度を下回る朝2020年11月01日 08:42

冬の兆し:最低気温が10度を下回る朝


昨日今日と、2日続けて最低気温が10度を下回った(それぞれ9.2度と9.0度)。

季節は確実に進み、冬の兆しを見せている。

自転車に乗るのに手袋をしなければならない状況を、浮沈子的には冬という(今期は、まだしてません)。

したがって、まだ秋というわけだな(ちなみに、Tシャツ短パンサンダル履きが夏で、自転車に乗るのに手袋をしなくてよくなれば春)。

日付が変わって、11月になった。

ファルコン9(1段目はB1059.5)で打ち上げ予定のNROLー108スパイ衛星は、予想通り延期されて11月18日になった。

(ミッションNROL-108)
https://www.elonx.cz/mise-nrol-108/

「開始日: 2020年11月18日」

「開始ランプ: SLC-40」

発射台も変わった様だ。

SLC-39Aからは、数日前(14日:東部時間)にクルー1が上がるからな。

直近で上がるのは、GPS衛星になった。

(ミッションGPSIII-SV04)
https://www.elonx.cz/mise-gpsiii-sv04/

「開始日: 5。11。2020 00:28 CET」

日本時間だと、5日の朝7時半か。

この打ち上げには条件が付いていて、アトラスVによるNROLー101が予定通り上がったらということになっているようだ。

一方、NROLー44(デルタ4ヘビー)がいつ上がるかはまだ見えない。

スタックしていたS社の(新品の1段目による)打ち上げが再開され、つっかえていたスケジュールが動き出す(たぶん)。

少しは気が晴れるかもしれないな。

SLSのコアブースター(B社が作っている1段目)の燃料注入テストが遅れるという話もある。

(グリーンランタンキングテストのためのホームストレッチに近いSLSコアステージ)
https://www.nasaspaceflight.com/2020/10/sls-core-stage-green-run-tanking-test/

「11月初旬に暫定的に目標とされている重要なウェットドレスリハーサル(WDR)」

「WDRでは、コアステージは、ホットファイアと起動の場合とまったく同じように点火の準備が整い、エンジン始動の数秒前にカウントダウンが停止する前に、すべてのシステムが一緒に実行され、すべての発射基準を満たすようにアクティブ化されます。」

「ハリケーンデルタはステニスでの作業スケジュールを混乱させる5番目の熱帯気象システムになりました。」

「次にやらなければならなかったのは、新しいバージョンのStage Controllerソフトウェアをロードすることでした。それは私たちの背後にあり、現在、ソフトウェアの新しいロードが機能していることを基本的に検証する最後の一連の安全チェックを行っています。古いものと同じように」

なんだかんだと理由を付けて、燃焼試験を遅らせているように見えるんだがな(そんなあ!)。

メンテナンスのためにアクセスする足場の撤去作業についても、うだうだと書かれている。

一撃必殺、一発必中の使い捨てロケットは大変だな。

「ステージは2020年1月12日にステニスにあるNASAのペガサスバージに到着しました。現在の計画では、ペガサスは2021年1月中旬にSLSコアで出発し、最後の2回のグリーンランテストでうまくいくと仮定しています。」

今後も、何かと理由を付けて延期が繰り返されるに違いない。

まあ、どうでもいいんですが。

我が国では、光データ中継衛星が月末近くに上がる。

(「光データ中継衛星」の打上げについて)
https://www.jaxa.jp/press/2020/10/20201030-1_j.html

「打上げ予定日: 2020年11月29日(日)
打上げ予定時間帯: 16時15分~18時15分(日本標準時)」

(光衛星間通信システム(LUCAS))
http://www.satnavi.jaxa.jp/project/lucas/

「地球観測衛星(低軌道衛星)⇔光データ中継衛星(静止衛星)間のデータ中継を、 波長1.5µmの目に見えないレーザ光を用いた宇宙空間での光通信により実現するシステムです。」

スパイ衛星が取得した大量のデータを、中継衛星に素早く上げて(クロスリンク)、地上へ送る方(ダウンリンク)は、Ka帯とか使ってちんたらやるんだろう。

ついでに、地球観測衛星の分も乗せようという話だ(そうなのかあ?)。

軍需先行、民需追随・・・。

「これからの地球観測衛星のデータ伝送の大容量化、即時性要求に対するソリューションとして多大な期待が寄せられています。」

浮沈子は、宇宙の軍事利用が悪いといっているわけではない。

そこに、何らかの区別を持ち込もうとするのは、あまり意味がない。

トヨタのランクルが、輸出国で改造されて、マシンガン付けてブッ飛ばしていたとしても文句を言う筋合いじゃあない。

抗堪性の点では、レーザーを使った光通信が優れていて、大容量通信のメリットと共に、軍事利用に向いているのは当然の話だ。

スパイ衛星を倍増させる方針もあるようだしな。

もっとも、大量のデータを降ろして、そいつをリアルタイムに解析するだけのシステムがあるかと言えば、いささか心もとないけどな。

外惑星探査みたいに、何十年もかけて解析するようでは、即時対応は出来ない。

「通信可能なユーザ衛星 同時1機
軌道高度:200-1000km(地球周回軌道)」

まあ、実用化は初めてだからな。

そのうち、同時に複数の衛星からのデータを中継することができるようになるかもしれない。

「(注)ユーザ衛星から光データ中継衛星への回線:リターン 光データ中継衛星からユーザ衛星への回線:フォワード」

これからは、リターンとかフォワードとかいう用語も目にする機会が増えるかもしれない。

スターリンクでは、低軌道衛星同士の通信実験が行われ、ある程度成功しているといわれる。

第2世代のスターリンク衛星には、光通信によるクロスリンクが実装され、軌道上にインターネットバックボーンが形成される予定だ。

高速低遅延のルートが出来るわけで、しかも、地球上どこからでも通信可能ということになり、この惑星のインターネット環境は激変する。

浮沈子は、ワイマックスを使用しているが、将来的には5Gなどに置き換えられていくといわれている。

(LinuxカーネルがWiMAXのサポートを段階的に廃止)
https://gigazine.net/amp/20201030-linux-drop-wimax-support/

「2009年から続いているLinuxカーネルのWiMAXサポートを段階的に終了していくことを示唆しました。」

「固定回線の敷設が困難な地域へインターネットを提供できる手段として注目されていました。」

「記事作成時点でLinuxカーネルがドライバーを提供しているWiMAXデバイスは、現在でも空港などで利用されているWiMAXの周波数帯を利用できないIntel 2400mだけ」

一部の古いデバイスへの対応が終了するということだが、ワイマックス自体への対応が縮小していく感じで書かれている。

そうなのかあ?。

(5Gの登場でどうなる?今最も選ぶべきおすすめのWiMAXとは)
https://internet-kyokasho.com/wimax-5g/

「結論から言うと、現在は準備中ですが、今後5Gに対応したWiMAXが登場すると思われます。」

ワイマックスの販売員の記事だから、どこまで信じていいものやら・・・。

ただ、ワイマックスが5Gと排他的なものでないことは分かった。

ギガジンの記事は、特定の古いデバイスのサポートをリナックスカーネルから排除することを、過大評価しているのかも知れない。

記事にもあるように、カーネルサイズを適正にすることは必要だからな。

浮沈子は、インターネットのヘビーユーザーだから、何処へ行くにも基本的にはワイマックスルーターを持ち歩くことになる。

ダイビングサイトでは、繋がらないことが多く、小笠原には持って行かなかった。

最近、たまにしか行かない富戸でも繋がらない。

まあ、あそこはクラブハウスの無線LANが繋がるからいいけど(台風の後とかは繋がらないことも)。

光回線を引いていたころは、ダウンロードとかも何も考えずにしていたけど、最近は用心するようになった。

動画とか、最近高画質になって、一発数ギガとかあるしな。

通信の需要は、これからも伸び続けていくことになる。

そのバックボーンを拡張するスターリンクの第2世代に期待だ。

デジタルデバイドを解消する点では、浮沈子とはあまり縁はないけど。

IoTが本格化すれば、バックボーンの枯渇はあっという間だろう。

特に映像系のデバイスが、大量のデータをネットに垂れ流すようになれば、数桁変わることは目に見えている。

あらゆるところにカメラが据え付けられ、AIが画像を解析し続け、フィードバックが欠けられる時代だ。

マイノリティーリポートの世界だな。

(マイノリティ・リポート)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88

「2002年に公開されたアメリカのSF映画。」

映画のストーリーは複雑を極め、DVDで何度か観返してようやく理解できた。

犯罪予知がテーマだが、背景となっている2050年代のワシントンDCは、高度にネットワーク化された未来都市だ。

網膜スキャナーがそこいらじゅうに張り巡らされていて、誰がどこにいるかは瞬時に把握される。

(網膜スキャン)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B6%B2%E8%86%9C%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3

「網膜に血液を供給する毛細血管は複雑な構造であり、個人によってそのパターンが異なる。網膜上の血管のネットワークは、双生児であっても類似性がないほど複雑である。」

「網膜パターンは基本的には生まれてから死ぬまで変化しない(ただし、糖尿病、緑内障、白内障などの疾患によって変化することがある)。不変性と唯一性から、生体認証の対象としては最も正確で信頼できるとされている」

顔認証も似たようなもんだろうが、遥かに精度は高い(たぶん)。

物語の中では、その網をかいくぐるために眼球移植をするというカルトな状況が出てくる(浮沈子が苦手な、痛そうなシーン・・・)。

マックスフォンシドーの怪演も見ものだ。

まあ、どうでもいいんですが。

光通信衛星は、21世紀のキーワードとなるだろうな。

クロスリンクは真空中だからいいとしても、アップリンクやダウンリンクは、大気や雲の影響があるから通信速度の遅いKa帯などの電波で行うことになるんだろう。

メガコンステレーションのメリットは、そこで発揮される。

パケットを複数のノードに分割して上げ下ろしすれば、地上基地局の回線と連動して最大の効率を発揮できるからな。

ルーティングを動的に最適化できればなおいい。

衛星回線だけがバックボーンじゃないからな。

地上(海中もかあ?)と宇宙が、シームレスに繋がって、この星のネットワークを形成する。

それは、月や火星に展開して(いったい誰が使うんだあ?)、やがて太陽系全体がネットワーク化されるかもしれない。

まあ、そんときゃ、「低遅延」というのは、あまり意味がないけどな・・・。

(地球上のインターネットの基礎を作った「インターネットの父」が「惑星間インターネット」について語る)
https://gigazine.net/news/20201023-vint-cerfs-internet-in-space/

「例えば火星上のロボット車両を地球から遠隔操縦する場合、地球から放たれた信号がロボット車両に到達するまでには20分ほどかかります。そのため、火星上で車両が予想だにしない挙動を取った場合に地球から対処することは不可能です。」

当分は、月周回軌道や月面だけ、あるいは、火星周回軌道と火星上だけの通信ということになるのかも知れない。

別に、そこに人間がいなくてもいい。

車両やロボット、人工衛星上のノードが通信し合うインフラを提供できればいいのだ。

月や火星は、大気の影響が少ないからな。

アップリンクやダウンリンクも、光通信で行うようになるだろう。

浮沈子的には、水中へのインターネットの導入に関心があるんだが、超音波などを使うとクジラたちのエコロケーションに影響を与えるのではないかという心配もある。

オープンサーキットスクーバの場合、排気した泡に何らかのデータを乗せて、水面に達した時に衛星と通信できたりするといいんだがな(水面と衛星を結ぶ仕掛けはどーする?)。

もちろん、ダウンリンク(水面から水中へ)については、いい方法がない。

水中で悪さをしない、近距離通信のノード(透視度良ければ光も届くし)を、数珠つなぎにしていくなどの方法が考えられる。

それらが、自律的に動き回れる水中ドローンで、伝言ゲームのようにデータを中継し合っていけばいいのではないか。

ドローンの位置や動きも、起点となる水面のノードからの連続した相対位置の測定で管理すればいい。

もちろん、ダイビングが終われば自動で回収される。

潮流などの問題もあるので、そう簡単にはいかないと思うけど、限られたエリアでの運用なら、それ程難しくはないだろう。

たとえば、洞窟などの閉鎖空間での運用には有効なのではないか。

新型コロナの時代であっても、人は人と繋がりたがる。

密に接触できないからこそ、通信という代替手段が効いてくる。

宇宙や水中へ広がるネットワークが、人と人との繋がりを豊かにするかどうかは知らない。

適度な距離感も必要かもな。

離れていれば、或いは暫く疎遠であった方が、再開した際の感動は大きいともいえる。

もっとも、覚えていられればの話だがな。

えーと、どちらさんでしたっけえ?。

まあいい。

AIは、そんな時でも適切なサポートをしてくれるだろう。

忘却の彼方の知人を、思い出させてくれるかもしれない(名前が出てこないだけならいいが、顔を忘れちまうことが多くなってきたからな:相手が老けて容貌が変わってきているということもあるし)。

電脳システムの助けを得なければ、日常生活もままならない時代だ。

いや、それは、偽りの日常なのかもしれない。

忘れるべきことを、ちゃんと忘れる。

老いを受け入れ、この世に対する未練のない達観の境地を得るためには、そういうことも必要なのかもしれない。

ジジババが、何でも覚えていたら不気味だからな。

昔のことは覚えているが、さっき食ったメシのことは忘れているのが丁度いいかも・・・。

サイドマウント急遽連続に2020年11月01日 16:01

サイドマウント急遽連続に
サイドマウント急遽連続に


サイドマウントの自主練習に続いて、急遽、竹内軍曹から招集され、自主練習の成果を見せろとプレッシャーが掛かる。

ご本人は、そんなつもり毛頭はないんだろうが、近いうちに正規の講習を受ける身にしてみれば、きびしー目で見られるチェックダイビング以外の何物でもない。

いつもは、間際までセッティングの準備をしないんだが、今回は早々にレギュレーターを組み替えたりして準備を始める。

ダブルタンク用の標準の設えからサイドマウントへは、ファーストステージにもよるんだろうが、それ程手間じゃない。

オーリングをチェックしたり、グリスアップしつつ、SPG用高圧ホース1本→2本へ、レギュレーター用中圧ホース2本を交換(ロングホースを替えてるので)、浮沈子の場合はセカンドステージ1個を付け替えればOK(ロングホース側セカンドは共用:ケチ・・・)。

前回サイドマウントで使用した時にピーピー鳴っていた方のファーストステージは、その後のメーカー出しした点検でも原因不明で、戻ってからダブルタンク用に組み替えて使用した時には1度しか鳴らなかった。

ビミョーだな・・・。

今回の組み換えで、どういう結果になるかは不明だ。

セカンドステージとの相性もあるかも知れないので、もし鳴るようなら入れ替えてみよう。

浮沈子のバンジーは、リングバンジーっぽく、少し脇の後方でバルブに引っ掛けるようになっている。

前回35cm(バルブ中央から持ち上げたスナップリングクリップの内側まで:これは、人によって、或いは器材によって変わるので参考にはなりません)でタンクベルトを締めたら、もう少し後ろ側がいいと言われたので今回は33cmで塩梅を試してみようと考えている。

ウエイトも、左右のバランスを考えながら付けた上で、調整用の500gのアンクルウエイトをダブルエンダーを使ってをあちこちに付けてみて、適正なポイントを探る(そこにどうやってつけるかは未定:軍曹からは背中のBCの範囲内に付けるように言われている)。

じっくりと時間を掛けて、一つ一つ詰める。

自主練習でもなければ、出来ない作業だからな・・・。

一度決まったからといって、いつもそれでいいとは限らない。

借りるタンクは毎回違うし、体形は変わるし、ダイビング中にもエアの消費などで、少なくともトリムは変わる(それはダイビング中はどうしようもないけど:許容範囲に追い込んでおく必要はある)。

Dリングの場所とかも、ビミョーに探らなければならないんだろうが、一度に何か所も弄ると混乱を助長するだけだ。

今回は、ウエイトの位置決めとタンクベルトの位置の変更だけ。

スキル的には、課題のロングホース収納と、SMB打ち上げ。

まあ、SMBは講習でやることはないだろうが(ケーブダイビングなんで)、ダブルタンクなどでは使うわけだから、どーせ水に浸かるなら毎回やろうかなと。

流されて使うようなところで潜るわけではないから、あくまで練習ということで。

苦手意識をなくして、慌てて取り出しておっこどしたりしないようにということもある(前回、テック45のダイブ3では、ものの見事に落としたからな)。

やれやれ・・・。

フロートアップは、毎回のダイビング(ボートでは当然)で使うスキルだからな。

やる機会があれば、やっておくに越したことはない。

バックアップの浮力体として使うのは、PADI的には御法度だが、テック45の時に練習した(オプションかあ?)。

SDIのソロダイバーの講習では、正規のスキルとして練習する。

今回は、自主練習ではやらない(たぶん)。

ロングホースの収納が完璧に出来過ぎて(ありえねー)、他にやることがなければやるかも知れない。

浮力を失った場合、泳いで戻ることが出来なくなるので、閉鎖空間でも有効なスキルではある。

そういう事態には遭遇したくないけど、正規の講習では練習するかもしれない(未確認:レイザーなら、バックアップの浮力体はBCに入ってるけどな)。

リールは、ウエイト代わりに持ち込むけど、自主練習では使わない。

リールワークは、ちゃんと指導してもらいながらやらないと、水中では危険なこともあるからな。

浮沈子的には、自主練習できるレベルじゃない。

とにかく、鬱陶しいロングホースの捌きに慣れ、ストレスなく繰り出しや収納できるようになることが現状の課題だ(初級レベルなんで)。

先月のサイドマウント講習が台風で流れたので、自主練習ということにしたんだが、3日間集中してできるわけで、貴重な機会だ。

購入した新品のプライマリーライトのデビューでもある。

うーん、期待だな。

適度なややっこしさと、水中での快適さ、陸上での運搬のしやすさ(1本ずつ運んだ場合)、とりあえずアルミタンクが手に入れば、1本差ししてどこでも潜れる気安さ(海洋とかですけど)は、遊びとしてはちょうどいいかもしれない。

新型コロナで海外へ行けず、アルミタンクの使用が限られている我が国では、どこでもできるというわけにはいかないけど。

そういう機会があれば、なるべく参加して慣れるようにしよう・・・。

火星は初めから独立国家として居住者を受け入れる:植民地化を否定するビジョンを展開するS社:それが受け入れられないならスターリンクは契約できないのかあ?2020年11月01日 23:02

火星は初めから独立国家として居住者を受け入れる:植民地化を否定するビジョンを展開するS社:それが受け入れられないならスターリンクは契約できないのかあ?


(スペースX社のイーロン・マスクCEOは、同氏が建設を計画する未来の火星コロニーに地球の法律を適用することを拒否。火星は自由であると同氏は主張した。デイリー・メール紙が報じた。)
https://jp.sputniknews.com/life/202010317899127/

「「Starlink」のユーザーサービスのソフトウェアリリースライフサイクルの条件の中で公表」

「都市の建設は、マスク氏は決して起こらないことを望んでいるが、第3次世界大戦までに行う必要」

うーん、なんか途方もない話のような気がする。

「2050年までに100万人を火星に送る計画」

計画するのは自由だがな。

ありえねー・・・。

スターリンクの上りが、ごっそり宇宙のどぶに捨てられることに同意できなければ、契約しなければいいだけの話だ。

ワンウェブやカイパーが登場するのを待つしかない。

この話は、テスララティ上でも紹介されている。

(イーロンマスクのスターリンクユーザードキュメントは、ミームに値するイースターエッグでいっぱいです)
https://www.teslarati.com/elon-musk-starlink-terms-and-conditions-easter-eggs/

「スターリンクの利用規約には、いくつかのかなりユニークなセクションも含まれており、その中で最も注目すべきものは「準拠法」に基づいて書かれています。その中で、マスクの民間宇宙企業は、スターリンクのユーザーは火星が自由な惑星であり、地球を拠点とする政府当局によって統治されていないことを認識しなければならないと説明しました。」

法律はからきしだが、確かに国家権力の及ぶ範囲でなければ適用できない。

ふつーは、領土、領海、領空に限られる。

宇宙開発が進むにつれて、話はややっこしくなってくるだろうが、今のところは宇宙船の中だけに限られた話だ。

有人の月面基地とか出来れば、その基地内での適用があるだろう。

惑星丸ごとやそこへ至る宇宙船の中ということになれば、しかも、滞在が長期になってくれば、適用される法や統治が問題になるだろうな。

スプートニクの元記事であるデイリーメールには、準拠法なるお約束が書かれている。

(SpaceXは独立を宣言します:Elon Muskの会社は、計画された火星の植民地で地球法を認めないと言い、「自由惑星」は「自治原則」を採用すると言います)
https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-8897601/Elon-Musks-SpaceX-says-not-recognize-Earth-laws-planned-Mars-colony.html

「(ヘッドラインより)
・SpaceXは、火星は自由な惑星であり、地球ベースの法則を認識しないと感じています
・クレームは最近、スターリンクのベータ消費者サービス条件で発見されました
・SpaceXは、地球と月で運用している間、国際法を順守します
・ただし、火星では、誠意に基づいた自治の原則に従います。
・マスクがスペースXが生き残るために地球からの助けに依存しない火星に自給自足の都市を建設することを目指していると言った1週間後にニュースが来ます」

「準拠法:
地球または月の軌道上、軌道上、または軌道上で提供されるサービスの場合、本規約、および本規約に起因または関連する当社間の紛争(「紛争」)は、以下に準拠し、米国のカリフォルニア州の法律に従います。
火星で提供されるサービス、またはスターシップやその他の植民地化宇宙船を介して火星に輸送中のサービスの場合、当事者は火星を自由な惑星として認識し、地球に拠点を置く政府は火星の活動に対する権限や主権を持っていません。
したがって、紛争は火星の和解時に誠意を持って確立された自治の原則を通じて解決されます。」

そんな麗しい方法で紛争解決が出来るなら、第3次(大惨事?)世界大戦なんて起きっこないと思うんだがな。

まあいい。

火星を植民地化して収奪の限りを尽くした挙句、惑星間独立戦争を引き起こして両方の星が全滅するなんて結末よりは、すんなり火星の独立を認めた方がいいかも知れない。

コロニー落としならぬ、惑星落としとかやったりしたら、「大惨事」世界大戦どころでは済まない。

(コロニー落とし)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%83%BC%E8%90%BD%E3%81%A8%E3%81%97

「アニメ『機動戦士ガンダム』シリーズで用いられる攻撃方法及び作戦。スペースコロニーを質量兵器として地球や月の目標地点に落下させて目標を含む一帯を破壊する。」

まあ、どうでもいいんですが。

S社は、途方もないことを考え、実際、途方もないことを実現しているが、その間には惑星間空間ほどの隔たりがある。

再使用ロケットや低軌道通信衛星は、カタチこそ違ってもいつかどこかで行われたことのブラッシュアップに過ぎない。

スペースシャトルやイリジウムの発展型ともいえる。

その意味では手堅く、コツコツと積み上げている。

スターシップは例外的にアグレッシブだがな。

浮沈子は、2段目の完全回収まで、最短でも10年掛かると見ている。

技術的開発要素はそれ程数多く、解決すべき困難は果てしない。

アジャイル開発で高速化しても、2段目使い捨てで上がるまでに5年、回収の実績を積んで、有人運用が可能になるまでに更に5年は掛かるだろう。

2030年代の半ば頃になれば、商業運用が始まるかも知れないが、それはあくまでも大陸間弾道旅客機としての利用だ。

軌道上の給油が実現すれば、とりあえず月まで位は運用できるに違いない(これは、タンカーバージョンを再使用できなくても可能だ)。

宇宙空間に出ちまえば、宇宙船の方は大気圏に再突入させて再使用することなく、地球低軌道と月軌道を往復させて使えるからな。

そっちの実現の方が早いだろう。

完全再使用が出来たとして、それは1970年代に開発されたスペースシャトルのビジョンの実現に過ぎない。

なんと、半世紀後にやっと実現することになる。

スターリンクだって、静止衛星による通信は、何十年も前に行われていて、技術の進歩と軌道へのアクセスが安上がりになったことを受けて実現しているわけだからな。

どちらも、いつか誰かがやるだろうことを、一足先に実現しているだけだ。

しかし、その先にある火星移民(移民じゃないけど)は、全く別の次元になる。

そもそも、人間(地球人)が適応できない。

浮沈子に言わせれば、単なる与太話以上の何物でもない。

火星に住もうというなら、微生物を遺伝子操作して送り込み、惑星改造しながら進化させ、数億年掛けて取り組むのがよろしい。

微生物から進化したイカタコ星人が、準拠法を守ってくれるかどうかは知らない。

数億年後には、地球は住めたもんじゃなくなってるかもしれないから、別に問題はないかもな。

低軌道を回っているスターリンクは、地球や月や火星では、補充しない限りどんどん落ちてくるだろうから、そのうち消えてなくなる(かぐやだって、直ぐ落ちちゃったしな)。

火星にコロニーを築くというのは、S社のはったりに違いない。

対内的には従業員をこき使い、対外的にはイメージ先行で企業活動を継続するための広報戦略のようなもんだ(そうなのかあ?)。

スターリンク事業と火星の自治の間には、何の関係もない。

よーく考えて、騙されないようにしないとな・・・。