スターシップ爆発寸止めのニュース価値はあるか2020年11月14日 10:26

スターシップ爆発寸止めのニュース価値はあるか


例によって、ファルコン9の1段目回収とスターシップの爆発にニュース価値はない(断言!)。

(ラプターの静的火災がひどく終わった後、「バーストディスク」によって保存されたスペースXスターシップ)
https://www.teslarati.com/spacex-starship-saved-by-burst-disk-static-fire-gone-wrong/

「イーロン・マスクは、ロケットの3回目のラプター静的火災の約1時間後にツイッターにアクセスし、スペースXがスターシップの空気圧の制御を失ったことを明らかにしました。」

「SN8のノーズコーンバーストディスクはまさに​​それを行い、ロケット内部に圧力をかけるための出口を作成するために破裂し、小さな機首ベースの液体酸素(LOx)タンクが爆発するのを防ぎました。」

おおっ、爆発しなかったのか!。

大ニュースだな・・・。

「残念ながら、スターシップがコントロールを失う前兆は、それほど前向きな話ではありません。ムスクによれば、SN8が点火したラプターエンジンの1つが重大な故障に見舞われ、1つまたは複数の重要なエンジンコンポーネントが溶けた可能性があります。」

やれやれ・・・。

着陸に失敗して地面に叩きつけられてぶっ壊れるか、発射台で爆発して吹っ飛ぶか。

SN8の末路は2つに1つだな(そんなあ!)。

今回、バーストディスクのおかげで、タンクの破裂は免れたようだが、その原因となったと思われるラプターの異常燃焼は問題だな。

SN8用のラプターは、何度か交換され、回収してはメンテされているようだが、未解決の問題を孕んでいるに違いない。

(スターシップSN8の静的点火中の異常はほとんど爆発を引き起こしました)
https://www.elonx.cz/anomalie-behem-statickeho-zazehu-starship-sn8-malem-vedla-k-vybuchu/

「スターシップSN8の3回目の静的点火(空力チップの取り付け以来2回目)がついに11月13日の02:14 CETに行われましたが、原因不明の異常がありました。」

「不明な理由で船の点火後に空気圧システムが機能しなくなった」

「タンク内の圧力を調整するバルブを制御する機能を失ったことを意味します。」

「液体酸素が加熱されて気体に変わるにつれて、船の先端にある小さな酸素タンク内の圧力が上昇し始めるという危険な状況につながりました。Elon Musekによると、タンクはシャンパンのボトルのように爆発する危険がありました。幸いなことに、最終的に安全ダイヤフラムが破裂し、船にそれ以上の損傷を与えることなく圧力を解放しました。」

ここでいうダイヤフラムとは、バーストディスクのことだ。

「Starship SN8の空気圧システムの問題は、点火直後に1つのラプターから溶銑が滴り落ちているように見えたことが原因である可能性があります。」

「これはRaptorの燃焼室または燃料ラインが溶けたことを示している可能性がある」

「スターシップとスーパーヘビーの最初の軌道上打ち上げは来年に予定されています。」

予定は未定だからな。

少なくとも、今回のトラブルで、年内のスターシップ単独の打ち上げは消えた(たぶん)。

着陸用のタンクから酸素と燃料(メタン)を供給して行われたであろう今回の燃焼試験の失敗の影響は大きい。

メインタンクからの供給では、ある程度成功しているわけだから、船体側の問題と考えるのが筋だが、当事者はエンジンの影響を懸念している。

これって、ひょっとしたら、解決が困難な状況であることを示唆しているのではないか。

仮に燃料の配管系統がエンジンの熱で損傷を受けたとしたら、設計自体を抜本的に見直す必要が出てくるかもしれない。

酸素リッチでさらに高温となり、エンジンが溶けたというシナリオもある。

ニワトリが先かタマゴが先か。

配管系統の見直しということになれば、既に作成が進んでいるといわれるSN9などの後継機の開発に影響が及ぶ可能性もある。

エンジンとのマッチングに問題があれば、トータルでの見直しがかかる。

いずれにしても、スケジュール的に大きく遅れる可能性は高い。

浮沈子は、このテスト(着陸用燃料系統による点火試験)はあっさりクリアすると思ってたんだがな。

まあ、ドカンといかなかったという点で、大ニュースには違いない。

バーストディスクさまさまというところか・・・。

米国の第3波は、波ではなく持続的な水位上昇かも2020年11月14日 22:07

米国の第3波は、波ではなく持続的な水位上昇かも
米国の第3波は、波ではなく持続的な水位上昇かも


ベラボーな増加が続いている米国の新型コロナ感染者。

(新型コロナ アメリカで1日15万人超が感染)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201114/k10012711861000.html

「ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、アメリカで12日に報告された1日当たりの新たな感染者は、これまでで最も多い15万3496人」

浮沈子がグラフのプロットに使用しているウィキのページでは、11月13日の新規感染者が16万人台後半に達している(166850人)。

やれやれ・・・。

英語版の米国感染者のウィキには、新規感染者数の推移が7日間移動平均と共にグラフ化されている。

(Progression charts)
https://en.wikipedia.org/wiki/COVID-19_pandemic_in_the_United_States#Progression_charts

これを見ると、第1波の終息も怪しい。

アベレージで2万人が感染している状態から、減少することなく第2波に突入している。

今回も、第2波の終息を待つことなく、第1波のピーク値と同等の4万人くらいから下がりきることなく、第3波へと急上昇を始めた。

これって、ひょっとして「波」ではなく、高潮みたいに継続的に増加し続ける「ステージ」なのではないか。

もしかすると、今後数か月にわたり、最低でも10万人越えのアベレージを保ちながら、高値安定で推移するかもしれない。

我が国でも同様の事象が始まっているが(規模的には米国の100分の1程度)、年末年始に向かって、また、冬の到来とともに増加した値を維持しながら継続し、波というよりは「台地」みたいな感じになるのではないかと懸念される。

まあ、どうでもいいんですが。

増えた感染者が大幅に減少することなく、次の増加に移るのには理由がある。

感染対策が不徹底なまま、社会的距離政策(いわゆるロックダウン)を緩めるからだな。

ロックダウンしっぱなしでは、経済が回らないし社会が不安定になる。

潜伏期間が2週間程度なので、厳格な隔離を行えば短期間で流行を終息させることが可能だ。

当初、最大の流行国であり、初発国とみなされている中国や、極めて早期に鎖国政策を採った台湾や人間より羊の方が多いニュージーランドなどは、今のところ成功している(羊が新型コロナに感染するかどうかは未確認)。

ああ、北朝鮮もそうか(そうなのかあ?)。

まあいい。

マスクをすることは呼吸を妨げ、神の意思に反すると主張している米国(一部でしょうけど)では、当分収まりそうもない。

現在の新規感染者の増加がいつまで続くかは分からないが、仮に来年の1月20日(次期大統領の就任式)までこのペースでいくと、感染者は1600万人を遥かに超えて、2000万人に近づくだろう。

浮沈子は、死者数についての予想は避けているが、30万人超えは確実だろうな。

現在増加している先に、減少が訪れれば波になるが、高い水準のまま台地のようになってしまえばステージ3ということになる。

次期大統領が誰になっても、この傾向に大きな変化は期待できない。

このままの情勢では、4年後に再びT政権が誕生するだろう(テキトーです)。

それまでにはワクチンが普及して、新型コロナの流行は終息しているはずなんだが、世の中、そう上手くはいかない。

開発中のワクチンで終息するかも知れないのはCOVID-19であって、その頃にはCOVIDー23とかが流行の真っ最中なわけだ(そんなあ!)。

歴史は繰り返す(なんか違うような・・・)。

そんでもって、その時の政権は、投票に不正があったとして訴訟を連発するに違いないのだ。

新新型コロナ対策で取られた郵便投票は違法だとか言ってな。

敗北宣言をしないのは、恥知らずだとか言われてな・・・。

繰り返し訪れる新たな感染症に対して、我々はなす術もなく立ちすくむだけなんだろうか?。

第1波を見事に乗り切って見せたNY州のクオモだが、再び増加に転じて来ていて、昨日の新規感染者は5000人を超えている。

ワクチンが出来ても、世界の多くの人々に届けられるようになるには早くても数年、悪くすると10年くらいかかるかも知れない。

そして、その頃には、再び新たな感染症を向き合うことになる。

振り返れば、人類の歴史はその繰り返しだった。

終わることのない、感染症との戦い・・・。

いや、人類が滅亡すれば、その戦いも終わる。

自然宿主である他の哺乳類との麗しい関係を保ちながら、ウイルスは栄え続けるに違いない。

哺乳類だって、いつまでも我が世の春を謳歌していられるわけではないだろう。

その時は、哺乳類に感染して増え続けるウイルスは共倒れだろうな。

ともあれ、この新型コロナとの付き合いは始まったばかりだ。

どんな展開になるかは分からないが、ワクチンや治療法の開発に成功すれば、一つの節目にはなる。

それらが実際に普及し、疫学的効果を発揮するまでには長い年月がかかる。

それまで生き延びられるかどうかが、最大の問題だ。

深刻な後遺症の話もあるしな。

(コロナ感染者 約半数に後遺症か)
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20201113/2000037226.html

「▼嗅覚障害が30人と最も多く、▼けん怠感が26人、▼味覚障害と呼吸困難がそれぞれ20人、▼脱毛が12人」

浮沈子は、脱毛だけは心配ない(抜けるべき頭髪が少ないしな)。

精神疾患まで出ているという。

(コロナで「精神疾患増加」約4割 医師ネット調査)
https://www.sankeibiz.jp/econome/news/200921/ecb2009210841005-n1.htm

「感染者の後遺症と思われるメンタル面の症状では「悪夢を見る」「鬱状態」「常にコロナにおびえている精神状態」などが多かった。」

うーん、それって後遺症なのかあ?。

浮沈子は、たぶん、新型コロナには罹っていないと思っているが、最近、しょっちゅう悪夢を見るし、うつ状態には3日に1度はなるし、常にコロナに怯えているからな。

脳に器質的障害を残したり、血管がボロボロになって将来的に脳血管疾患(脳梗塞など)に掛かりやすくなったりするという話もある。

ありとあらゆる後遺症が心配されているが、血巡りが悪くなれば、血液循環に頼って生きている多細胞生物は悉く後遺症のリスクを抱えていることになる。

この際、単細胞生物に逆戻りするのが得策かもしれない。

(呼吸には生物の「大きさ」が多大な影響を与えている、その理由とは?)
https://gigazine.net/news/20201112-kurzgesagt-how-large-bacteria-get/

「体内において拡散は1mmの距離にしか作用しません。これが、人体の全細胞が血管から1mm以内に存在している理由です。」

「地球上にはさまざまな生命が存在しており、呼吸法も複数存在します。しかし、いずれの呼吸法も拡散という基本原理を利用しているという点だけは、何十億年も変化していません。」

「体の大きな生き物は、単に複雑な配管が必要というだけ」

話が逸れた(まあ、いつものことですが)。

米国の憂鬱は、真の憂鬱。

ついこの間、1000万人を超えたと思ったら、今週末には1100万人に達する。

一週間で100万人の増加だ。

べらぼーめ・・・。

1月20日に就任する大統領は、2000万人の感染者を出した国を率いることになる。

繰り返すが、誰になっても大きな違いはない。

そうして、来年の暮れには新たに数千万人が米国だけで感染することになるのだ。

ワクチンがあるだろうって?。

国民の半分以下しか接種しない国じゃあ、効果は期待できないだろうな・・・。