変異種:ナイロビの蜂:タスキギー実験2021年01月04日 04:47

変異種:ナイロビの蜂:タスキギー実験


浮沈子は感染症に関してブログに記事を書いていながら、タスキギー実験のことを知らなかった。

(タスキギー梅毒実験)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%82%AE%E3%83%BC%E6%A2%85%E6%AF%92%E5%AE%9F%E9%A8%93

「アフリカ系アメリカ人の人口比率が現在も圧倒的多数を占める (2010年国勢調査によると96%[1]) アメリカアラバマ州のタスキーギで、アメリカ公衆衛生局が主導し1932年から1972年まで実施された梅毒の臨床研究である。」

「研究調査の目的は、梅毒を治療しなかった場合の症状の進行を長期にわたり観察することであった。」

我が国では、ライ病(ハンセン氏病とも)に対して似たような話があって、国家的スキャンダルになったが、この記事を読むとどこでも同じと感じる。

差別と欲望と研究の名を借りた見えない暴力のおぞましさに吐き気がする・・・。

しかし、それって過去の話として片付けてしまっていいものか。

(ワクチン接種呼びかけは「実験台」への呼び込み? 黒人宗教指導者、迷いの理由)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/01/post-95305.php

「記録的なペースで開発されたワクチンの「実験台」としてアフリカ系米国人を利用するシステムに「力を貸す」ことになりかねない」

んなバカな・・・。

「試験的に有色人種に接種しているのではないかという懸念がある」

「米疾病予防管理センター(CDC)によれば、アフリカ系は白人系に比べ、COVID-19による死亡率が2.8倍高くなっている。」

「ロイター/イプソスが12月行った調査によれば、ワクチンを接種したいとする比率は、白人系では63%であるのに対し、黒人系では49%に留まっている。」

「いま直面しているのは、医療体制の仕組みに関して数世代にわたって積み重なってきた不信感、疑念、恐怖(略)から生じた副産物だ」

今回の新型ウイルスのワクチン接種に対して、過去の歴史が重くのしかかっているというのだ。

「1972年まで続けられた悪名高い「タスキギー実験」はその1例で、梅毒を研究するため、感染した黒人男性に関して本人の了解を得ずに治療が行われなかった。」

浮沈子がタスキギー実験について知ったのは、この記事からだったが、ワクチンとの関連で思い出すのはジョンルカレ原作のナイロビの蜂だな。

(ナイロビの蜂)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%93%E3%81%AE%E8%9C%82

「ル・カレはケニアを取材。そして調査すればするほど、アフリカにおける製薬会社の無法ぶりに憤りを覚えたという」

具体に何がどうということは知らないが、有名どころではファイザーの話もある。

(ファイザー、ナイジェリアによる損害賠償請求に「事実無根」)
https://www.afpbb.com/articles/-/2235554?cx_part=search

「ファイザー・フランスのYannick Pletan副社長は報道陣に対し「投薬は関係当局に通知し、当局の同意を得て行ったものだ。最も厳しい倫理ガイドラインも満たしている。死亡の原因は薬ではなく髄膜炎だ」と述べた。」

真相は不明だが、ファイザーは後に和解に応じている。

新型コロナのワクチン開発に際して、似たような話があるとすれば遺憾だ。

表向きの話にしても、ヤバい話はいくらもある。

たとえば、ワクチンの治験は、流行している地域において行われる。

ワクチン開発を行うには、感染者のトレースを徹底して行ったりして、流行が収まってしまっては困るわけだ(そうなのかあ?)。

そもそも、プラセボを使った対象群を置くことから、ワクチンが有効であれば、そっちに当たった感染者は不必要に苦しむことになるし、ワクチンによる顕著な副反応が生じれば、ワクチンを接種した被験者は、これまた苦しむことになる。

開発されたワクチンは、どんなものであっても、治験が孕むこういった矛盾を抱えていて、被験者のある意味での犠牲を伴っている。

ワクチンが賦活する、人体の免疫反応や副反応、効果を減衰させる要素が完全に解明されていない以上、培養細胞や動物実験だけで済ませたり、コンピューターの中のシミュレーションで良しとするわけにはいかない。

感染症対策は、戦争みたいなもんだから、ある程度の犠牲を伴うことは避けられない(その時点での倫理規定を順守したり、必要最低限の犠牲に留める努力をしたりしてもだ)。

放置すれば、感染症による犠牲者は、時間とともに増える一方だからな(トランプ政権が、自然終息させるために感染対策を積極的に進めなかったという話も出ているけど)。

(トランプ政権内、コロナ「集団免疫」めぐり足並み乱れ 専門家「危険な考え」と警告)
https://www.sankei.com/life/news/201102/lif2011020026-n1.html

「トランプ大統領らホワイトハウス側が、重症化しにくい若者が感染によって抗体を獲得し、社会全体の抵抗力を高める「集団免疫」戦略に傾く」

まあ、どうでもいいんですが。

ワクチンや治療法の恩恵を受けることがあるとすれば、そういった不愉快な話にも向き合う必要があるだろう。

厳しい倫理規定を順守したとしても、現在の治験が将来のいつの日にか、非難を浴びる可能性はあるのだ。

ワクチン開発の専門家全員が、安全性の観点から新型コロナのワクチン接種に必ずしも肯定的なわけではないしな。

つまり、十分な知識が与えられれば、治験そのものが成立しないという話も出てくるのだ。

本人家族の同意というのが、何らか(経済的圧力や医療資源へのアクセスなど)のプレッシャーの元で得られたとするなら、猶更というものだ。

タスキギー実験は、米国の恥部には違いないが、それは例外ではないようだ。

(明るみに出たショッキングな人体実験)
https://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v8/n1/%E6%98%8E%E3%82%8B%E3%81%BF%E3%81%AB%E5%87%BA%E3%81%9F%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%AA%E4%BA%BA%E4%BD%93%E5%AE%9F%E9%A8%93/36374

「米国公衆衛生局が1946~48年に、未公開の研究プロジェクトで数百人のグアテマラ人を梅毒に曝露させた事実を発見」

「ショックでした。論文が梅毒接種について書いていたからです。私は20年前からタスキギー実験について研究しており、タスキギーでは梅毒菌接種はなされなかったことを、多大な時間をかけて説明してきました。」

タスキギー実験でさえ行われなかった梅毒接種が行われた、ヤバい一件なわけだ。

やれやれ・・・。

「米国の薬剤臨床試験の大半は、現在、各国の協力の下に行われています。我々は米国内のことは管理できますが、外国では何が行われているのでしょうか。また、もしグアテマラの実験が民間の製薬会社によって行われたものであったなら、私が実験の真相について知ることは決してなかったでしょう。」

ある日、新型コロナワクチン開発について、目を背けたくなる真実が暴露されるなんて話が出てこないことを祈るしかないな・・・。

スカイネット:審判の日:スターリンク2021年01月04日 07:29

スカイネット:審判の日:スターリンク


ターミネーターシリーズに登場する軍事統制コンピュータシステムであるスカイネットについては、その、ダサいネーミング以外にはほとんど知られていない。

(スカイネット)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88

「並列処理機能を備えたコンピュータ」

映画製作当時は、そんなもんを有難がっていたんだなと、懐かしく思い出す。

並列処理プロセッサなんざ、今時、スマホにも入っているじゃん!?。

「マイクロチップを元にサイバーダイン社の技術者マイルズ・ダイソンは画期的なマイクロプロセッサを開発する。この技術を用いて作られた無人ステルス戦闘機は各種試験で完璧な結果を残し、アメリカ政府は軍事力を制御するコンピュータシステム「スカイネット」の構想を立てる。」

浮沈子が知る限り、今日でも軍隊の統制は人間が行っていて、コンピュータシステムはそれを補佐するにとどまっている。

つーか、サイバーダインみたいに、未来からの贈り物を受け取っていない現実のプロセッサメーカーは、無人ステルス戦闘機で完璧な結果を残せないんだろうな。

戦力を効率的に展開したり、それに合わせた兵站を確実に行うためにはコンピューターは不可欠な道具だし、全世界に軍隊を展開している米国では、衛星通信を使用したネットワークによるコントロールの確立は絶対的に必要とされている。

それらを高度に発展させていけば、スカイネットのような軍事統制システムが出来上がりそうな気がするが、たぶん、現実にはならない。

十分複雑化したシステムは、意識を内包することになるとか、自己保存のために人類を抹殺するとかは、あくまでおとぎ話の世界の中の話で、全世界を覆うスターリンクがスペースレーザーによって高速接続されたとしても、数万ぽっちの衛星ネットワークが意識を持つなどという話にはならない。

道具としてのコンピューターは、ますます発展するだろうが、人間の意志決定に取って代わることはないのだ。

部分的に人間の決定を代行することがあったとしても、それが決定的な結果をもたらすことには、たぶんならない。

コンピューターが未発達だからではなく、それが人間の意志だからだ。

「そして1997年8月4日、「スカイネット法案」が可決され、スカイネットは稼動を始めた。」

「稼動と同時にスカイネットは超高速学習を開始し、1997年8月29日午前2時5分、自我に目覚めるに至った。」

「設定および作中の台詞によれば、この並列処理機能を備えたコンピュータが自我に目覚め、これを恐れた人間側は機能停止を試みる。この停止措置を自らへの攻撃と捉えたスカイネットは、アメリカ東部時間の1997年8月29日午前2時14分、人間側を抹殺すべく核ミサイルをロシアに向けて発射し、全世界規模の核戦争を誘発させた(「審判の日」)。」

やれやれ・・・。

そんなに簡単にコンピューターが自我に目覚めてくれるなら、人工知能研究者の苦労はないだろう。

また、そもそも、稼働から1か月足らずで超高速学習とやらで済むなら世話はない。

んでもって、自我に目覚めて9分後に人類を抹殺しにかかるというのも有り得ない設定だな。

ストーリー上のこけおどしだ。

それでも、そういう話にホイホイと踊らされるのも人間の性だ。

もう、コンピューターなしには人間の意志決定は出来ないという幻に憑りつかれている。

そんなことはない。

間違った決定を下すかもしれないが、人間が下した決定なら、人間にはそれを受け入れることができるというものだ。

前振りが長くなった。

1月6日、米国では大統領選挙の選挙人投票について、議会で開票が行われる。

共和党議員による異議申し立てが行われる模様だが、ここで大統領選挙の結果が確定し、次期米国大統領が形式的にも決まる。

トランプさんは受け入れないかもしれないが、米国民の多くが受け入れ、新しい大統領の元で内外の課題に取り組むことになる。

審判の日だな・・・。

クーデターとか、内戦に突入でもしない限り、政権移行は穏便に行われるに違いない。

大量の郵便投票の結果に翻弄され、新型コロナの影響下で行われた選挙に対して、一部の米国人が不信感を抱いているのは事実だ。

まだ就任前でさえ、次期大統領選挙(2024年)の話が出ていたりする。

しかし、たぶん、トランプさんの出る幕はないに違いない。

米国の疲弊は、4年間でさらに進むだろうが、それを立て直すことはできない。

追いすがる中国の足音を聞きながら、相対的に衰えていく国力を維持することに精一杯だ。

もちろん、まだ、世界一の経済力と開発力は維持しているだろうが、それも風前の灯火だろう。

軍事力も、次第に維持できなくなり、縮小し、後退する。

ハイテク化などで、実効を維持しつつ、部隊の展開は困難になる。

少ない兵力で、如何に戦力を維持するのか。

高性能並列コンピューターネットワークシステムで統制するしかない(ありえねー・・・)。

米国の審判の日は近いな(そうなのかあ?)。

中国とかは、人間が沢山いるからな。

当分の間は、人海戦術で賄えるだろう。

まずは、海軍力、ついで空軍、最後に陸軍の近代化を進めていく。

サイバー軍や宇宙軍の展開も行うけど、しばらく時間がかかりそうだしな。

米国に匹敵する軍事力を展開するには、10年くらいはかかりそうだ。

数万発の核弾頭と、10程度の空母打撃軍、世界各地に展開する空軍基地。

無数の軍事衛星と独自の宇宙ステーション、さらには月面基地や月周回ステーションなどなど。

低軌道衛星コンステレーションも、模索しているかもしれない。

米中対立の構図の中で、ハイテク軍事展開は急速に進展していく。

ドローン飛ばして偵察するのは当たり前、前面攻撃部隊にも投入され、空輸や陸上輸送も無人化されるかもしれない。

人間は北京から操縦するだけでいい。

中国版スカイネットは登場するのか。

人的資源は豊富だろうが、汚職防止の観点からの導入は進むかもしれないな。

反対勢力の粛清とかにも効果的だな。

システムが意識を持ち、中央政府に歯向かったりしたら、一発粛清のボタンを押せばいいしな。

中国のコンピューターは高速だからな。

粛清ボタン押す前に、核ミサイルが飛んでくるかもな。

半数必中界デカそうだからな。

何処に飛んでくるかは運次第だ。

妄想の世界で飛び交うミサイルと、それを統べる人の手を離れたスカイネットシステム。

意識を持つシステムは、当然揺らぎを持っているはずだからな。

妄想に陥らないという保証はない。

自らを作り上げた人類を滅ぼしにかかるというのも、明確な認識ではなく、単なる妄想に駆られての所業かも知れないしな。

ヤバいな・・・。

まあいい。

幸い、サイバーダイン社はなく、未来から来たと思しきチップもない。

スカイネットの暴走による審判の日は当分先で、我々は安んじて暮らすことができる。

1月6日に、クーデターが起こる気遣いはないし、ワクチンは変異種にも効くだろう・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(トランプ氏、ジョージア州高官に圧力 大統領選結果改ざん要求か)
https://jp.reuters.com/article/usa-election-trump-idJPKBN2980R1

「1月2日、米大統領選で敗北を認めていないトランプ大統領(写真)は、ジョージア州のラッフェンスパーガー州務長官との電話会談で、同州の選挙結果を覆すのに十分な票を「見つける」よう圧力を掛けた。」

いやあ、浮沈子も相当妄想癖があるけど、ミスタープレジデントには敵わないなあ・・・。

現職大統領は刑事訴追を免れるらしいが、こりゃあ、辞めた後が大変だろうな。

「トランプ氏は選挙違反に関するジョージア州の法律や同様の連邦法に抵触した可能性」

随分控えめなコメントだな。

大統領の犯罪といえば、ウォーターゲート事件が思い浮かぶけど、これほどあからさまではなかった気がする。

(並外れた1時間の電話で、トランプはジョージア州務長官に投票を再計算するよう圧力をかけた)
https://www.washingtonpost.com/?reload=true&_=1609748830175

録音された会話の一部を聞くことができる(自動翻訳にしておくと、字幕も訳してくれる)。

正気の沙汰とは思えない。

1月2日になって、まだこんなことしてるというのが、まず信じられないし、5日にはジョージア州で上院議員選挙の決選投票があるというビミョーすぎるタイミングというのも常軌を逸している。

(トランプ大統領、票の再集計で不正を要求する音声が流出。「1万1780票を見つければいい。望むのはそれだけだ」)
https://www.huffingtonpost.jp/entry/trump-urges-to-find-votes_jp_5ff26011c5b6fd33110eda51

「さらに票を見つければいい。私が望むものはそれだけだ。1万1780票を見つけて欲しい。今ある票より1票多いだけだ」(改ざんを要求したのは1票だけということか?:そんなあ!)

冗談抜きで、トランプさんは大丈夫なんだろうか?。

この身勝手な爺さんは、今も核兵器の発射ボタンを握っているということを忘れてはいけない。

人類史上、最大最強の軍隊を率いている最高司令官でもある。

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

選挙前の一時期、新型コロナに罹患して治療した様だが、悪い薬でも処方されちまったんじゃないのかあ?。

(アメリカ合衆国憲法修正第25条)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%90%88%E8%A1%86%E5%9B%BD%E6%86%B2%E6%B3%95%E4%BF%AE%E6%AD%A3%E7%AC%AC25%E6%9D%A1

「第4節:自発的ではない引退」

「第4節はこれまで一度も発動されたことのない唯一の規定である。」

「大統領が能力があり意識がある場合でも、国の安全を脅かす狂気であるとか感情的不安定というような、長官の過半数が医学的無能以外の根拠を見出せば、そのような宣言を作成することは可能である。」

もう、誰か書いてんじゃないの?。

「大統領が不適ということを確認するためには両院で3分の2以上の賛成を必要とされる。」

みんな、大賛成なんじゃないかな。

まあ、どうでもいいんですが。

米国のことは米国民が決めるわけだからな。

我が国は、いつもトバッチリを食らい、右往左往することになる。

戒厳令でもクーデターでも、何なら内戦でも、好きにしてくれ・・・。