変異種:南アフリカ産が熱いワケ:E484K変異 ― 2021年01月08日 01:06
変異種:南アフリカ産が熱いワケ:E484K変異
(新しいCovid-19バリアントがワクチン接種に脅威をもたらす可能性がある方法)
https://www.vox.com/22213033/covid-19-mutation-variant-vaccine-uk-south-africa
「「私たちは現在それを調査しており、[現在の]ワクチンが変異体に対して免疫するかどうかすぐにわかります」とBioNTechの広報担当者は電子メールでVoxに語った。」
メールのやり取りをした時期は不明だが、記事掲出の時点で米国のメディアでもビオンテックからの回答は得られていないということだな。
この記事の中では、E484K変異という南ア産の変異種にあって英国産にはない変異に注目している。
「南アフリカの亜種では、特に興味深い変更の1つは、ウイルスの受容体結合ドメインのE484K変異」
「E484K変異は抗体認識を低下させることが示されています」
「以前の感染またはワクチン接種によって提供された免疫保護を回避する」
「最初は、抗体がウイルスを打ち負かしたようでした。しかし、ウイルスが変異し、最終的にE484Kに置換されると、抗体の存在にもかかわらず増殖し始めました。」
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
「しかし、南アフリカと英国の亜種が登場したとき、私たちは[私たちのデータ]を見て、実際には、invitroで見たものの最初のステップが起こっていることを知りました。」
「他の科学者も同様の結論に達しています。」
「ここでの1つの注意点は、これらの研究では、ワクチンを接種した人の抗体ではなく、Covid-19感染を生き延びた人の血漿を調べたことです。」
限定的とはいえ、南ア産の変異種が、ワクチンを回避して感染を広げる可能性を示唆している。
(南アフリカ変異ウイルス、「ワクチンの効果“低下”するかも」=英メディア)
https://s.wowkorea.jp/news/read/283336/
「南アフリカ共和国で発見された変異ウイルスが、新型コロナウイルス感染症ワクチンの効果を低下させるかもしれないと、英国経済紙のファイナンシャルタイムズ(FT)が6日(現地時間)報道した。」
「現在としては、ワクチンが少し効果的でない可能性があると考える」
少しって、どんくらいよ!?。
「南アフリカの変異ウイルスは、英国の変異ウイルスとは異なり、E484Kという突然変異をもっている。この突然変異は、ウイルスが人間の細胞に浸透するために使われるスパイクたんぱく質を変化させ、ワクチン接種により形成された抗体を中和させる可能性がある」
「米シアトルのフレッドハッチンソン癌研究所は、新型コロナに感染した人々から採取した抗体を試験した結果、E484K突然変異をもった変異ウイルスが 中性化抗体数値を大きく減少させたという研究結果を、去る5日に発表した。」
「抗体中性化に対するこの発見は、我々の論文において かなり強調された」
以前確認したビオンテックの論文では、もちろん、N501Yと同様にE484K変異に対する効果は掲載されていない。
(変異種:ファイザー/ビオンテックは何か掴んでいるのではないか)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2020/12/23/9329859
12月11日投稿のビオンテックの論文に掲載されているワクチンが有効だった変異は以下の通り(記事の画像参照)。
Q321L
V341I
A348T
N354D
S359N
V367F
K378R
R408I
Q409E
A435S
N439K
K458R
I472V
G476S
S477N
V483A
Y508H
H519P
D614G(現行種を特徴づける変異)
もちろん、N501Y変異も、欠失69-70変異も、今回のE484K変異もないことは明らかで、現在調査中ということになっている(浮沈子は、ビオンテックは先刻承知だと妄想してるんだがな)。
スパイクタンパクに係る複数の変異が増幅し合ってワクチンによって生体が産生した抗体が効かなくなるということもあるだろうし、もちろん、感染力が増強するということもある。
大多数の変異は、単独では益も害もないのかも知れないが、組み合わせで来られるとヤバいのかもな。
書いていて気付いたんだが、ワクチンが効かない話と、生体が産生した抗体が効かないというのは液性免疫については同義だからな(mRNAワクチンが生体内で作らせた抗原(スパイクタンパク)に反応して、細胞免疫と液性免疫(抗体の生産)を獲得するわけだからな)。
感染力が高まっているということは、スパイクタンパクの結合力が高まっていることと、抗体による攻撃を回避する機能が相乗効果を上げているのかも知れない。
このことは、再感染のしやすさに繋がり、査読前だがそういう論文も上がっている。
(ブラジルにおけるE484Kスパイク変異を伴うSars-Cov-2再感染症例のゲノム証拠)
https://www.preprints.org/manuscript/202101.0132/v1
「現在まで、SARS-CoV-2に対する防御免疫反応が持続する期間については不確実性が残っており、最初のエピソードから数か月後に回復した患者で再感染が疑われるという最初の報告が報告され始めました。ウイルスの進化は再感染に有利に働く可能性があり、特に英国、南アフリカ、そして最近ではブラジルで循環しているSARS-CoV-2系統の受容体結合ドメイン(RBD)で最近報告されたスパイク変異は、それらの潜在的な影響について懸念を引き起こしています。感染性と免疫回避において。中和抗体からの脱出に関連する変異体であるブラジルでのE484Kスパイク変異を示す遺伝的に異なるSARS-CoV-2系統からの再感染の最初の症例を報告します。」
全文は読んでいない。
E484Kの外堀は埋まりつつある気がする。
英国産よりヤバいという話については、そんな証拠はないというレベルでしか反論されていない。
ワクチンの効きについても、完全に黒だというわけにはいかないかもしれない
だからといって、N501Yや欠失69-70の英国産が大丈夫というわけでもない。
変異種の広がりと、感染者数の増加に関係があるのかどうかさえ確定的なことは言えないのだ。
世界中で追求されているにもかかわらず、変異種のワクチン耐性が明らかにならないのには、それなりの理由があるに違いない。
科学的な証拠(エビデンス)ではなく、こう、もっと、どろどろした、金と政治にまつわる臭いがするのだ(嗅覚障害じゃね?)。
製薬会社の利益と、ワクチン開発を推進してきた当局のメンツ、ワクチンで経済を浮揚させたい政治家の思惑・・・。
ビオンテックが、最初から、変異に対応するには6週間あれば十分という話を持ち出したことも怪しい。
従来の変異に対応してきたように、変異に対する中和抗体の力価を調べてグラフに追加するだけでいいのだ。
「BioNTechの最高経営責任者であるUgurSahin氏は、同社はワクチンが変異株に対して有効かどうかをテストしており、今後2週間で結果が出ると予想していると語った。」(12月22日の会見より)
2週間はとっくに過ぎて、17日目になった(ドイツはまだ日付が変わってないけど)。
まあいい。
往生際が悪いのは、トランプさんだけじゃないってことか・・・。
(新しいCovid-19バリアントがワクチン接種に脅威をもたらす可能性がある方法)
https://www.vox.com/22213033/covid-19-mutation-variant-vaccine-uk-south-africa
「「私たちは現在それを調査しており、[現在の]ワクチンが変異体に対して免疫するかどうかすぐにわかります」とBioNTechの広報担当者は電子メールでVoxに語った。」
メールのやり取りをした時期は不明だが、記事掲出の時点で米国のメディアでもビオンテックからの回答は得られていないということだな。
この記事の中では、E484K変異という南ア産の変異種にあって英国産にはない変異に注目している。
「南アフリカの亜種では、特に興味深い変更の1つは、ウイルスの受容体結合ドメインのE484K変異」
「E484K変異は抗体認識を低下させることが示されています」
「以前の感染またはワクチン接種によって提供された免疫保護を回避する」
「最初は、抗体がウイルスを打ち負かしたようでした。しかし、ウイルスが変異し、最終的にE484Kに置換されると、抗体の存在にもかかわらず増殖し始めました。」
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
「しかし、南アフリカと英国の亜種が登場したとき、私たちは[私たちのデータ]を見て、実際には、invitroで見たものの最初のステップが起こっていることを知りました。」
「他の科学者も同様の結論に達しています。」
「ここでの1つの注意点は、これらの研究では、ワクチンを接種した人の抗体ではなく、Covid-19感染を生き延びた人の血漿を調べたことです。」
限定的とはいえ、南ア産の変異種が、ワクチンを回避して感染を広げる可能性を示唆している。
(南アフリカ変異ウイルス、「ワクチンの効果“低下”するかも」=英メディア)
https://s.wowkorea.jp/news/read/283336/
「南アフリカ共和国で発見された変異ウイルスが、新型コロナウイルス感染症ワクチンの効果を低下させるかもしれないと、英国経済紙のファイナンシャルタイムズ(FT)が6日(現地時間)報道した。」
「現在としては、ワクチンが少し効果的でない可能性があると考える」
少しって、どんくらいよ!?。
「南アフリカの変異ウイルスは、英国の変異ウイルスとは異なり、E484Kという突然変異をもっている。この突然変異は、ウイルスが人間の細胞に浸透するために使われるスパイクたんぱく質を変化させ、ワクチン接種により形成された抗体を中和させる可能性がある」
「米シアトルのフレッドハッチンソン癌研究所は、新型コロナに感染した人々から採取した抗体を試験した結果、E484K突然変異をもった変異ウイルスが 中性化抗体数値を大きく減少させたという研究結果を、去る5日に発表した。」
「抗体中性化に対するこの発見は、我々の論文において かなり強調された」
以前確認したビオンテックの論文では、もちろん、N501Yと同様にE484K変異に対する効果は掲載されていない。
(変異種:ファイザー/ビオンテックは何か掴んでいるのではないか)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2020/12/23/9329859
12月11日投稿のビオンテックの論文に掲載されているワクチンが有効だった変異は以下の通り(記事の画像参照)。
Q321L
V341I
A348T
N354D
S359N
V367F
K378R
R408I
Q409E
A435S
N439K
K458R
I472V
G476S
S477N
V483A
Y508H
H519P
D614G(現行種を特徴づける変異)
もちろん、N501Y変異も、欠失69-70変異も、今回のE484K変異もないことは明らかで、現在調査中ということになっている(浮沈子は、ビオンテックは先刻承知だと妄想してるんだがな)。
スパイクタンパクに係る複数の変異が増幅し合ってワクチンによって生体が産生した抗体が効かなくなるということもあるだろうし、もちろん、感染力が増強するということもある。
大多数の変異は、単独では益も害もないのかも知れないが、組み合わせで来られるとヤバいのかもな。
書いていて気付いたんだが、ワクチンが効かない話と、生体が産生した抗体が効かないというのは液性免疫については同義だからな(mRNAワクチンが生体内で作らせた抗原(スパイクタンパク)に反応して、細胞免疫と液性免疫(抗体の生産)を獲得するわけだからな)。
感染力が高まっているということは、スパイクタンパクの結合力が高まっていることと、抗体による攻撃を回避する機能が相乗効果を上げているのかも知れない。
このことは、再感染のしやすさに繋がり、査読前だがそういう論文も上がっている。
(ブラジルにおけるE484Kスパイク変異を伴うSars-Cov-2再感染症例のゲノム証拠)
https://www.preprints.org/manuscript/202101.0132/v1
「現在まで、SARS-CoV-2に対する防御免疫反応が持続する期間については不確実性が残っており、最初のエピソードから数か月後に回復した患者で再感染が疑われるという最初の報告が報告され始めました。ウイルスの進化は再感染に有利に働く可能性があり、特に英国、南アフリカ、そして最近ではブラジルで循環しているSARS-CoV-2系統の受容体結合ドメイン(RBD)で最近報告されたスパイク変異は、それらの潜在的な影響について懸念を引き起こしています。感染性と免疫回避において。中和抗体からの脱出に関連する変異体であるブラジルでのE484Kスパイク変異を示す遺伝的に異なるSARS-CoV-2系統からの再感染の最初の症例を報告します。」
全文は読んでいない。
E484Kの外堀は埋まりつつある気がする。
英国産よりヤバいという話については、そんな証拠はないというレベルでしか反論されていない。
ワクチンの効きについても、完全に黒だというわけにはいかないかもしれない
だからといって、N501Yや欠失69-70の英国産が大丈夫というわけでもない。
変異種の広がりと、感染者数の増加に関係があるのかどうかさえ確定的なことは言えないのだ。
世界中で追求されているにもかかわらず、変異種のワクチン耐性が明らかにならないのには、それなりの理由があるに違いない。
科学的な証拠(エビデンス)ではなく、こう、もっと、どろどろした、金と政治にまつわる臭いがするのだ(嗅覚障害じゃね?)。
製薬会社の利益と、ワクチン開発を推進してきた当局のメンツ、ワクチンで経済を浮揚させたい政治家の思惑・・・。
ビオンテックが、最初から、変異に対応するには6週間あれば十分という話を持ち出したことも怪しい。
従来の変異に対応してきたように、変異に対する中和抗体の力価を調べてグラフに追加するだけでいいのだ。
「BioNTechの最高経営責任者であるUgurSahin氏は、同社はワクチンが変異株に対して有効かどうかをテストしており、今後2週間で結果が出ると予想していると語った。」(12月22日の会見より)
2週間はとっくに過ぎて、17日目になった(ドイツはまだ日付が変わってないけど)。
まあいい。
往生際が悪いのは、トランプさんだけじゃないってことか・・・。
そういえばあれはどうなった:SLSのウェットドレスリハーサルの評価:ホットファイアーに突入 ― 2021年01月08日 03:57
そういえばあれはどうなった:SLSのウェットドレスリハーサルの評価:ホットファイアーに突入
(NASA新型ロケット「SLS」コアステージの地上試験が間もなく最終段階へ)
https://sorae.info/space/20210107-nasa-sls.html
「早ければ1月17日にも最終段階のエンジン燃焼試験「ホットファイア(hot fire)」が実施される見通し」
「試験は予定よりも数分早く自動停止したものの、NASAマーシャル飛行センターのJulie Bassler氏によると試験中のコアステージは正常に機能しており、タンクをおよそ2時間に渡り満たしていた推進剤の漏洩も認められなかったとのことです。」
うーん、チョイヤバな気がするんだがな。
この記事には、書かれていないんだが、NASAのページにはどっかのバルブの作動タイミングの問題とある。
(NASAスペースローンチシステムロケットがグリーンランホットファイアを進める:元記事)
https://www.nasa.gov/exploration/systems/sls/proceeding-with-green-run-hot-fire.html
「バルブが閉じるタイミングが原因で、テストの終了は数分早く自動的に停止されました。その後のデータの分析により、バルブの予測される閉鎖がほんの一瞬ずれていることがわかり、ハードウェア、ソフトウェア、およびステージコントローラーはすべて適切に実行されてテストが停止しました。」
そんなビミョーなずれ(ほんの一瞬とある)で、カウントダウンが停止するシステムなわけで、ホットファイアーはいいとしても、実運用に持ち込んだ段階で使い物にならなかったりしたらマズいんじゃないのかあ?。
まあ、どうでもいいんですが。
SLSについては、アルステクニカのエリックバーガーも記事にしている。
(2021年に起こっているクールなスペースの事柄の異常な量があります:アルテミス-1ミッション参照)
https://arstechnica.com/science/2021/01/there-are-an-insane-amount-of-cool-space-things-happening-in-2021/
「NASAはこの打ち上げの正式な日付を設定していません。それは、ミシシッピ州のステニス宇宙センターでのロケットのコアステージのホットファイアテストが完了するまで起こりません。」
「当初、このテストは2020年の夏に完了する予定でしたが、パンデミック、ハリケーン、および技術的な問題により、進行が遅れています。現在、1月中旬までに熱火テストが行われる可能性は低いと思われます。これにより、2021年の発売はほぼ不可能になります。」
書いているのは、NASAの記事が出る前だからな。
従来の経緯(予定は常に遅れる)やウェットドレスリハーサルの状況(早期のカウントダウン停止)から、直ちにホットファイアーに突入することはあり得ないと睨んでたんだろう。
浮沈子も同意見だったが、問題の特定とテストの目的を勘案して、ホットファイアーに進むことにしたわけだ。
テストの目的である低温推進剤の充填、排出、それに関する一連の動作確認や関連するハードウェア、ソフトウェアの作動をチェックしたということだな。
想定外のバルブの動作(閉鎖)タイミングに、どのように対処するつもりなのかは明らかにされていない。
何らかの作動条件を与えるのか、単に待ち時間を入れてタイミングを計るのか。
それらを実装した場合、他のシステムに影響があるのかないのか、本当に、その対応だけで上手くいくのか。
動いてしまえば、とりあえずは弄らずにそのままにしたいのは、テストに次ぐテストを繰り返すことで開発を進める立場としては人情というものだ。
動くように設計し、そのように制作し、そのように運用するわけだからな。
しかし、全ての動作には理由があり、そのタイミングや設定には、システム全体との整合性を取るための調整が必要なわけだ。
一瞬のバルブ閉鎖のタイミングのずれは、単独の事象としてみれば大したことはないのかも知れない。
グリーンランテストは、コアステージが実運用に耐えるかどうかを見るのが目的だからな。
テストが成功するというのは、最低限の条件なわけで、その成功の中身が重要だ。
動いているのが軌跡な状況でギリギリ通過したのか、テスト環境で生じた想定外の事態にも、システムが総合的に対応できて、余裕かませて成功したのかでは同じ成功でも雲泥の差がある。
チョイヤバな状況で通過したウェットドレスリハーサルが、将来に禍根を残さないことを祈るのみだ。
まあ、アルテミスが終わった頃には引退するかもしれないから、将来を心配してもしようがないかも知れないけどな(そんなあ!)。
まあいい。
政権交代が起こり、NASAの計画の見直しが始まろうとしている。
SLSの開発自体は、民主党が推し進めてきたわけだから、大きな影響は受けないだろうが、その目的として設定されたアルテミス計画はやり玉にあがるだろうな。
少なくとも、2024年に人類(初めは米国人限定ですが)を月におろすというのは見送りになるだろう。
いや、バイデン政権が、自らの政権の成果として使わないとも限らない。
4年後の再選を目指すかどうかは知らないが、共和党との接点として残す可能性はあるな。
宇宙開発のイニシャチブを握るという点では、他国に真似ができないミッションであることは確かだ。
中国は、10年くらいしたら実現するかもしれないけどな。
手ごろで、現実的で、差別化出来て、将来性もなくはない。
国際協力を得るにも適当だ。
そのためのツールとしてのSLSに対する期待は大きい。
打ち上げ時期が多少先送りになったとしても、時間と金を掛けて作り上げてきたロケットのテストは、慎重に、徹底的にやるべきだと思うんだがな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(NASAはSLSホットファイアテストの1月中旬の目標を設定します)
https://spaceflightnow.com/2021/01/06/nasa-sets-mid-january-target-for-sls-hot-fire-test/
「リハーサルはロケットの液体水素タンクと液体酸素タンクが完全に加圧される前のTマイナス4分40秒で中止されました。」
「NASAは声明の中で、「バルブ閉鎖のタイミング」のためにカウントダウンが停止されたと述べた。」
「チームはタイミングを修正し、グリーンランシリーズの最終テストに進む準備ができています。」
いいだろう。
バルブ閉鎖のタイミングは修正され、ホットファイア(テスト)に供される。
4分40秒から先は闇の中だが、元々、33秒前までしかカウントダウンしない予定だったからな。
33秒から先はそもそもホットファイアで確認する予定だったし、闇の中の時間が4分7秒伸びただけの話だ。
何か想定外の事象があった際に、システムがカウントダウンを中止することが確認激たのは、かえって良かったと考えることもできる。
ホットファイアで問題があっても、システムはキッチリ働いて、大きなトラブルが発生する前に止めてくれるに違いない。
ウェットドレスリハーサルの確認事項は、闇の4分7秒以外は全て正常だった。
ホットファイアに進んで、同時に検証すればいいだけの話だ。
ゴーだな・・・。
いやいや、詳細は知らないんだが、ホットファイアはカウントダウンを途中で止めることはしないだろう。
実運用でどういう事態が起こるかは予想が付かないが、何らかの事情で闇の4分7秒の間に止めなければならなくなった際に何が起こるかは分からないままになる。
どんなテストを行っても、あらゆる条件を設定することはできない。
だから、通常は運用で想定される最も厳しいと思われる条件(それは、メーカーに対して明示的に与えられる条件でもある)でテストし、その結果を評価してパスさせるかどうかを決定する。
33秒前までのカウントダウンというのは、おそらくそうして決められた条件だったんだろう(未確認)。
その原因が何であれ(バルブタイミングのズレだろうが何だろうが)、SLSコアステージは、それをクリアしないまま運用される。
「先月のウェットドレスリハーサルの早期終了にもかかわらず、NASAの当局者は、グリーンランキャンペーンの最終テストを進める計画を承認しました。」
ひょっとしたら、ホットファイアは、つつがなく終了するかもしれない。
そうなれば、ステニスにおけるグリーンランは終了し、コアステージは歓呼の声に包まれてフロリダに送られることになるだろう。
4分7秒の闇を抱えたままな・・・。
(NASA新型ロケット「SLS」コアステージの地上試験が間もなく最終段階へ)
https://sorae.info/space/20210107-nasa-sls.html
「早ければ1月17日にも最終段階のエンジン燃焼試験「ホットファイア(hot fire)」が実施される見通し」
「試験は予定よりも数分早く自動停止したものの、NASAマーシャル飛行センターのJulie Bassler氏によると試験中のコアステージは正常に機能しており、タンクをおよそ2時間に渡り満たしていた推進剤の漏洩も認められなかったとのことです。」
うーん、チョイヤバな気がするんだがな。
この記事には、書かれていないんだが、NASAのページにはどっかのバルブの作動タイミングの問題とある。
(NASAスペースローンチシステムロケットがグリーンランホットファイアを進める:元記事)
https://www.nasa.gov/exploration/systems/sls/proceeding-with-green-run-hot-fire.html
「バルブが閉じるタイミングが原因で、テストの終了は数分早く自動的に停止されました。その後のデータの分析により、バルブの予測される閉鎖がほんの一瞬ずれていることがわかり、ハードウェア、ソフトウェア、およびステージコントローラーはすべて適切に実行されてテストが停止しました。」
そんなビミョーなずれ(ほんの一瞬とある)で、カウントダウンが停止するシステムなわけで、ホットファイアーはいいとしても、実運用に持ち込んだ段階で使い物にならなかったりしたらマズいんじゃないのかあ?。
まあ、どうでもいいんですが。
SLSについては、アルステクニカのエリックバーガーも記事にしている。
(2021年に起こっているクールなスペースの事柄の異常な量があります:アルテミス-1ミッション参照)
https://arstechnica.com/science/2021/01/there-are-an-insane-amount-of-cool-space-things-happening-in-2021/
「NASAはこの打ち上げの正式な日付を設定していません。それは、ミシシッピ州のステニス宇宙センターでのロケットのコアステージのホットファイアテストが完了するまで起こりません。」
「当初、このテストは2020年の夏に完了する予定でしたが、パンデミック、ハリケーン、および技術的な問題により、進行が遅れています。現在、1月中旬までに熱火テストが行われる可能性は低いと思われます。これにより、2021年の発売はほぼ不可能になります。」
書いているのは、NASAの記事が出る前だからな。
従来の経緯(予定は常に遅れる)やウェットドレスリハーサルの状況(早期のカウントダウン停止)から、直ちにホットファイアーに突入することはあり得ないと睨んでたんだろう。
浮沈子も同意見だったが、問題の特定とテストの目的を勘案して、ホットファイアーに進むことにしたわけだ。
テストの目的である低温推進剤の充填、排出、それに関する一連の動作確認や関連するハードウェア、ソフトウェアの作動をチェックしたということだな。
想定外のバルブの動作(閉鎖)タイミングに、どのように対処するつもりなのかは明らかにされていない。
何らかの作動条件を与えるのか、単に待ち時間を入れてタイミングを計るのか。
それらを実装した場合、他のシステムに影響があるのかないのか、本当に、その対応だけで上手くいくのか。
動いてしまえば、とりあえずは弄らずにそのままにしたいのは、テストに次ぐテストを繰り返すことで開発を進める立場としては人情というものだ。
動くように設計し、そのように制作し、そのように運用するわけだからな。
しかし、全ての動作には理由があり、そのタイミングや設定には、システム全体との整合性を取るための調整が必要なわけだ。
一瞬のバルブ閉鎖のタイミングのずれは、単独の事象としてみれば大したことはないのかも知れない。
グリーンランテストは、コアステージが実運用に耐えるかどうかを見るのが目的だからな。
テストが成功するというのは、最低限の条件なわけで、その成功の中身が重要だ。
動いているのが軌跡な状況でギリギリ通過したのか、テスト環境で生じた想定外の事態にも、システムが総合的に対応できて、余裕かませて成功したのかでは同じ成功でも雲泥の差がある。
チョイヤバな状況で通過したウェットドレスリハーサルが、将来に禍根を残さないことを祈るのみだ。
まあ、アルテミスが終わった頃には引退するかもしれないから、将来を心配してもしようがないかも知れないけどな(そんなあ!)。
まあいい。
政権交代が起こり、NASAの計画の見直しが始まろうとしている。
SLSの開発自体は、民主党が推し進めてきたわけだから、大きな影響は受けないだろうが、その目的として設定されたアルテミス計画はやり玉にあがるだろうな。
少なくとも、2024年に人類(初めは米国人限定ですが)を月におろすというのは見送りになるだろう。
いや、バイデン政権が、自らの政権の成果として使わないとも限らない。
4年後の再選を目指すかどうかは知らないが、共和党との接点として残す可能性はあるな。
宇宙開発のイニシャチブを握るという点では、他国に真似ができないミッションであることは確かだ。
中国は、10年くらいしたら実現するかもしれないけどな。
手ごろで、現実的で、差別化出来て、将来性もなくはない。
国際協力を得るにも適当だ。
そのためのツールとしてのSLSに対する期待は大きい。
打ち上げ時期が多少先送りになったとしても、時間と金を掛けて作り上げてきたロケットのテストは、慎重に、徹底的にやるべきだと思うんだがな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(NASAはSLSホットファイアテストの1月中旬の目標を設定します)
https://spaceflightnow.com/2021/01/06/nasa-sets-mid-january-target-for-sls-hot-fire-test/
「リハーサルはロケットの液体水素タンクと液体酸素タンクが完全に加圧される前のTマイナス4分40秒で中止されました。」
「NASAは声明の中で、「バルブ閉鎖のタイミング」のためにカウントダウンが停止されたと述べた。」
「チームはタイミングを修正し、グリーンランシリーズの最終テストに進む準備ができています。」
いいだろう。
バルブ閉鎖のタイミングは修正され、ホットファイア(テスト)に供される。
4分40秒から先は闇の中だが、元々、33秒前までしかカウントダウンしない予定だったからな。
33秒から先はそもそもホットファイアで確認する予定だったし、闇の中の時間が4分7秒伸びただけの話だ。
何か想定外の事象があった際に、システムがカウントダウンを中止することが確認激たのは、かえって良かったと考えることもできる。
ホットファイアで問題があっても、システムはキッチリ働いて、大きなトラブルが発生する前に止めてくれるに違いない。
ウェットドレスリハーサルの確認事項は、闇の4分7秒以外は全て正常だった。
ホットファイアに進んで、同時に検証すればいいだけの話だ。
ゴーだな・・・。
いやいや、詳細は知らないんだが、ホットファイアはカウントダウンを途中で止めることはしないだろう。
実運用でどういう事態が起こるかは予想が付かないが、何らかの事情で闇の4分7秒の間に止めなければならなくなった際に何が起こるかは分からないままになる。
どんなテストを行っても、あらゆる条件を設定することはできない。
だから、通常は運用で想定される最も厳しいと思われる条件(それは、メーカーに対して明示的に与えられる条件でもある)でテストし、その結果を評価してパスさせるかどうかを決定する。
33秒前までのカウントダウンというのは、おそらくそうして決められた条件だったんだろう(未確認)。
その原因が何であれ(バルブタイミングのズレだろうが何だろうが)、SLSコアステージは、それをクリアしないまま運用される。
「先月のウェットドレスリハーサルの早期終了にもかかわらず、NASAの当局者は、グリーンランキャンペーンの最終テストを進める計画を承認しました。」
ひょっとしたら、ホットファイアは、つつがなく終了するかもしれない。
そうなれば、ステニスにおけるグリーンランは終了し、コアステージは歓呼の声に包まれてフロリダに送られることになるだろう。
4分7秒の闇を抱えたままな・・・。
変異種:悪夢の一つからは解放(N501Y):新たな懸念も(E484K) ― 2021年01月08日 19:39
変異種:悪夢の一つからは解放(N501Y):新たな懸念も(E484K)
(ファイザーのワクチン、英・南アのコロナ変異種にも効果=実験)
https://jp.reuters.com/article/covid-vaccine-idJPKBN29D0ES
「ファイザーは米テキサス大学医学部の研究者らと実験を実施。」
「「N501Y」と呼ばれる変異が見られるウイルスを中和する効果が示された」
やっと出たか・・・。
いい方の結果で良かった!。
「この変異は感染力の高まりに関連している可能性があり、ワクチンが誘発する抗体の中和作用を回避する機能を担っている可能性も懸念されてきた。」
「実験はワクチンを投与された人から採取した血液を使って行われた。」
従来の方法とは異なるんだろうか。
「17個目の変異もそうなるとは限らない」
ビオンテックでは、19個(イタリア産変異種のD614G:現行種含む)の変異に対する有効性を調べてたからな(数が合わないのはなぜ?)。
共同開発元であるファイザーからの発表だが、まあ、大どんでん返しはないだろう(わからんぞお?)。
「南アの変異種に見られた「E484K」という変異についても懸念」
そのとおり、やってみなけりゃ分らんのだ。
査読前ということで、留保は付いているものの、変異種に関する明るい話題であることは確かだ。
やれやれ・・・。
「英国と南アの変異種に見られた他の変異についてワクチンの有効性を確認する同様の実験を行う計画で、数週間以内にさらなるデータを得たい意向」
数週間だってえ!?。
まあいい。
眠れぬ夜が続くわけだが、次の変異種でヤバくなる前に、早いとこワクチンうっちまわないとな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ファイザーワクチンは、急速に広がるコロナウイルス変異体に対して効果的であるように思われます)
https://www.cnet.com/news/pfizer-vaccine-appears-effective-against-rapidly-spreading-coronavirus-variants/
Cネットには、少し詳しい記事が出ている。
「新しい亜種に対する現在のワクチンの能力をテストするために、ファイザーはワクチンを受けた20人の血清を使用しました。この血清にはワクチンに対する抗体が含まれており、実験室でさまざまな変異を持つウイルスに対してテストすることができます。」
ワクチンをうって、接種者の生体内で出来た抗体を、変異種(たぶん、偽のウイルスに発現させたN501Y変異があるスパイクタンパク)に振りかけて(!)受容体(アンジオテンシン変換酵素2)との結合を阻害するかどうかを調べたんだろう(未確認)。
原論文(プレプリント)へのリンクも貼ってあった(概要しか読んでません)。
(BNT162b2ワクチン誘発血清によるN501Y変異SARS-CoV-2の中和)
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2021.01.07.425740v1
「以前に報告されたmRNAベースのCOVID-19ワクチンBNT162b2の試験に参加した20人の血清は、N501およびY501ウイルスと同等の中和力価を示しました。」
(プラーク低減中和試験:図中のPRNT50の説明)
https://en.wikipedia.org/wiki/Plaque_reduction_neutralization_test
「プラーク減少中和試験を定量化するために使用される力価の中和抗体をウイルスについての。」(ワケワカの自動翻訳による。)
「現在、多くの病気を引き起こすウイルスを中和することができる抗体を検出および測定するための「ゴールドスタンダード」であると考えられています。」
とりあえずは、ほっと一安心というところか・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ファイザー “変異したコロナウイルスにもワクチンが効果”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210109/k10012805711000.html
「イギリスと南アフリカで見つかった変異したウイルスに対しても効果があることを示す実験結果」
「ワクチンに対する耐性につながっていないことを示す結果だ」
E484Kについては、何も触れられていない・・・。
N社は、今回の実験が限定的なものであることを理由に、重大な懸念を報じていない気がする。
欠失69-70についても同じだ。
「変異したウイルスに対するワクチンの有効性については引き続き調べる必要があるとしています。」
その一言で済ませちまっていいのかあ?。
どーせ、記者が書いた元原稿を、デスクがバッサリ切ったんだろう・・・。
(ファイザーのワクチン、英・南アのコロナ変異種にも効果=実験)
https://jp.reuters.com/article/covid-vaccine-idJPKBN29D0ES
「ファイザーは米テキサス大学医学部の研究者らと実験を実施。」
「「N501Y」と呼ばれる変異が見られるウイルスを中和する効果が示された」
やっと出たか・・・。
いい方の結果で良かった!。
「この変異は感染力の高まりに関連している可能性があり、ワクチンが誘発する抗体の中和作用を回避する機能を担っている可能性も懸念されてきた。」
「実験はワクチンを投与された人から採取した血液を使って行われた。」
従来の方法とは異なるんだろうか。
「17個目の変異もそうなるとは限らない」
ビオンテックでは、19個(イタリア産変異種のD614G:現行種含む)の変異に対する有効性を調べてたからな(数が合わないのはなぜ?)。
共同開発元であるファイザーからの発表だが、まあ、大どんでん返しはないだろう(わからんぞお?)。
「南アの変異種に見られた「E484K」という変異についても懸念」
そのとおり、やってみなけりゃ分らんのだ。
査読前ということで、留保は付いているものの、変異種に関する明るい話題であることは確かだ。
やれやれ・・・。
「英国と南アの変異種に見られた他の変異についてワクチンの有効性を確認する同様の実験を行う計画で、数週間以内にさらなるデータを得たい意向」
数週間だってえ!?。
まあいい。
眠れぬ夜が続くわけだが、次の変異種でヤバくなる前に、早いとこワクチンうっちまわないとな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ファイザーワクチンは、急速に広がるコロナウイルス変異体に対して効果的であるように思われます)
https://www.cnet.com/news/pfizer-vaccine-appears-effective-against-rapidly-spreading-coronavirus-variants/
Cネットには、少し詳しい記事が出ている。
「新しい亜種に対する現在のワクチンの能力をテストするために、ファイザーはワクチンを受けた20人の血清を使用しました。この血清にはワクチンに対する抗体が含まれており、実験室でさまざまな変異を持つウイルスに対してテストすることができます。」
ワクチンをうって、接種者の生体内で出来た抗体を、変異種(たぶん、偽のウイルスに発現させたN501Y変異があるスパイクタンパク)に振りかけて(!)受容体(アンジオテンシン変換酵素2)との結合を阻害するかどうかを調べたんだろう(未確認)。
原論文(プレプリント)へのリンクも貼ってあった(概要しか読んでません)。
(BNT162b2ワクチン誘発血清によるN501Y変異SARS-CoV-2の中和)
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2021.01.07.425740v1
「以前に報告されたmRNAベースのCOVID-19ワクチンBNT162b2の試験に参加した20人の血清は、N501およびY501ウイルスと同等の中和力価を示しました。」
(プラーク低減中和試験:図中のPRNT50の説明)
https://en.wikipedia.org/wiki/Plaque_reduction_neutralization_test
「プラーク減少中和試験を定量化するために使用される力価の中和抗体をウイルスについての。」(ワケワカの自動翻訳による。)
「現在、多くの病気を引き起こすウイルスを中和することができる抗体を検出および測定するための「ゴールドスタンダード」であると考えられています。」
とりあえずは、ほっと一安心というところか・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ファイザー “変異したコロナウイルスにもワクチンが効果”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210109/k10012805711000.html
「イギリスと南アフリカで見つかった変異したウイルスに対しても効果があることを示す実験結果」
「ワクチンに対する耐性につながっていないことを示す結果だ」
E484Kについては、何も触れられていない・・・。
N社は、今回の実験が限定的なものであることを理由に、重大な懸念を報じていない気がする。
欠失69-70についても同じだ。
「変異したウイルスに対するワクチンの有効性については引き続き調べる必要があるとしています。」
その一言で済ませちまっていいのかあ?。
どーせ、記者が書いた元原稿を、デスクがバッサリ切ったんだろう・・・。
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