変異種:CAL.20Cが蔓延するカリフォルニア:注目のL452R変異は感染力アップか:ワクチンへの影響は不明2021年01月22日 22:40

変異種:CAL.20Cが蔓延するカリフォルニア:注目のL452R変異は感染力アップか:ワクチンへの影響は不明


ファイザーとビオンテックのワクチンが、B.1.1.7(英国産)に効くかとか、501Y.V2(南ア産)に効くかとか、ブラジル産はどうなんだとか、モデルナやアストラゼネカ、J&Jは大丈夫なのかなど、様々な情報が飛び交い始めている(これについては、別記事で書きます)。

いろいろ調べていく中で、注目したのがカリフォルニアで流行しているCAL.20Cという変異種だ。

NYタイムズが報じていた。

(新しいカリフォルニアの亜種がウイルスの急増を引き起こしている可能性がある、と研究は示唆している
研究者は、亜種がカリフォルニアで発生し、ロサンゼルスの研究者によって先週テストされたサンプルの半分以上に現れたことを発見しました。)
https://www.nytimes.com/2021/01/19/health/coronavirus-variant-california.html

「CAL.20Cとして知られている系統に属するその突然変異体は、7月に出現したように見えましたが、11月まで低迷していました。それからそれはすぐに広がり始めました。」

「まだ発表されていない新しい研究によると、CAL.20Cは1月13日にロサンゼルスの研究所で収集されたウイルスゲノムサンプルの半分以上を占めました。」

マジか!?。

「これはウイルスのより感染性の高い株であると私はきちんと確信しています」

「私」というのは、カリフォルニアの病院の先生らしい。

(ロサンゼルスの患者の3分の1以上で見つかったローカルCOVID-19株)
https://www.cedars-sinai.org/newsroom/local-covid-19-strain-found-in-over-one-third-of-los-angeles-patients/

「L452Rと呼ばれるこの変異体は、ロサンゼルスを皮切りに全国に伝播しているCAL.20C株を構成する5つの繰り返し変異の1つです。」

NYタイムズの記事から、原論文を探した。

(米国南カリフォルニアでの新規SARS-CoV-2株の出現)
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2021.01.18.21249786v1

「2020年11月からCAL.20C株の相対的な割合が劇的に増加しました。この株の優勢は陽性率の増加と一致しています。」

まあ、必ずしも加州の爆発的な増加に寄与しているかどうかは分からないが、ダウンロードしたPDFのグラフを見ると、確かに変異種の割合は増えている。

5種類の変異は以下の通り。

・ORF1a:I4205V
・ORF1b:D1183Y
・S:
・・S13I
・・W152C
・・L452R

スパイクタンパクに係る変異は3つということだな。

他の2つの変異がどういう役割を果たしているのかは知らない。

(COVID-19バリアントは、他の国や州で最初に発見され、現在カリフォルニアでより頻繁に見られます)
https://www.sccgov.org/sites/covid19/Pages/press-release-01-17-2021-COVID-19-variant-more-frequent-in-CA.aspx

サンタクララ郡のページにも出ている。

「カリフォルニア州公衆衛生局(CDPH)は、サンタクララ郡およびカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)と協力して、COVID-19のL452Rバリアントが複数の郡でウイルスゲノム配列決定によってますます同定されていることを本日(1月17日)発表しました。」

まあいい。

変異種は、世界中で発生していて、流行の消長と深くかかわり始めている。

つーか、ようやく、我々がそれに気づいてきたわけだ。

ワクチンが出来上がり、初期の接種が始まっている中で、それが効くかどうかも含めて関心が高まっている。

今週のキーワードは、CAL.20Cで決まりだな。

と思って、さっきネットをチェックしたら、こんなん出てました。

(英国変異種、東京都内で経路不明の感染初確認)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG229HI0S1A120C2000000

「海外渡航歴がなく入国者との接触も確認できていない東京都の10歳未満の女児について、英国で流行する新型コロナウイルスの変異種への感染が確認された」

まあ、静岡県(東部だそうです)だけ別世界ということはあり得ないからな。

日本全国、何処へ行っても変異種だらけかもしれない。

感染研は、静岡県の全検体について遺伝子解析するらしいが(新開発したPCRだけかも)、東京都の全検体もやるのかなあ・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

「世界で広がる変異種は主に「英国型」と「南アフリカ型」の2種類がある。」

カリフォルニア産が入ってくるのは時間の問題のような気がするんだがな・・・。