🐼メキシコへの道:第2章:補遺4:往復ルート2022年03月13日 05:17

メキシコへの道:第2章:補遺4:往復ルート
メキシコへの道:第2章:補遺4:往復ルート


竹内インストラクターによれば、セノーテダイビングの際は、ダラスとか経由してカンクン入りするというのが通常ルートなんだそうだ。

理由は2つ。

航空運賃が若干安いこと、帰路でメキシコシティが高所(標高2230mくらい)なので、少しでも高所移動を避けたいということ。

後者については、既にカンクンから航空機で飛行しているわけだから、あまり関係ない気がするんだがな。

今回の機材は、アエロメヒコが往路B737ー800、復路B737-8(MAX)だった。

もちろん、例のMCAS対策済みの機体だと思うけど、MAXで離陸する際は多少緊張した(突然、機首下げとかあ?)。

やれやれ・・・。

最新の機体だから、機内の与圧に関しては以前より高く設定されているのかも知れないが、それでもメキシコシティの標高と同じ程度だろう(MAXは未確認)。

ちなみに、メキシコシティまでANAが運航しているB787は、標高1800m程度まで機内を与圧している。

(ボーイング787型機の客室内の気圧は、高さ何メートルの山頂と同程度に保たれているでしょう?)
https://www.ana.co.jp/travelandlife/article/001746/#:~:text=1.%E7%B4%841%2C500%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AB&text=%E5%BE%93%E6%9D%A5%E3%81%AF%E6%A8%99%E9%AB%982%2C400m,%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82

「A: 約1,800メートル
ANAが開発段階から参画したボーイング787型機。従来は標高2,400mと同じだった機内の気圧が、ボーイング787型機では機体を構成する部材が強化され、高さ1,800mの山頂と同程度に与圧が可能になりました。その結果、耳が痛くなりにくく、より快適な機内環境をつくり出しています。」

クイズに正解すると、答えが表示される。

MAXは確認できなかったが、従来のNGについては、ANAのページに出ている。

(B737-800/ボーイング737-800:機内環境を参照)
https://www.skymark.co.jp/ja/service/seatmap.html

「客室内の気圧は地上より低く、標高2,000~2,500メートルの山(富士山の5合目程度)に登っているのと等しい状況です。」

あんま変わんないな。

MAXも、機体構造自体はNGと大体同じだから、与圧も同程度かも知れない。

減圧症を避ける観点からは、メキシコシティ経由にする高所ネガを考慮するよりも、ダイビングプロファイルやナイトロックスの使用、最終ダイビング後に十分なガス抜きの時間を取ることの方が重要な気がする。

今回は、竹内インストラクターのご配慮により、最終ダイビング(ノホッチナチッチ)のエキジットが3月6日12時28分、しかも、最大水深5.6mでナイトロックス使用。

カンクン離陸は翌日夕方(夜?)午後6時半くらいだから、30時間程度は空いている。

11日間連続でダイビングし、窒素溜めまくっていることは事実だが、現実的な高所移動対策としては十分な気がする。

米国経由のルートについては、浮沈子は調べていないけど、新型コロナ対策で、米国で有効なワクチン接種証明書を取得したり、入国に必要な手続きなどが面倒な気がする(トランジットの場合どうなるかは未調査)。

メキシコは、自由の国だ(=自己責任の国)。

成田でANAに搭乗する際にも、ワクチン接種証明とかPCR陰性証明書を求められることはない。

どころか、検温すらない!。

そりゃあ、発熱してハアハアしていれば別かも知れないけど。

メキシコシティの入国に際しても、税関申告書を書くこともない。

今回も、事前に入国書類をネットで作成して、今度は両面印刷して持って行ったんだが、入国管理官は手書きのを出せという(なんでやあ!?)。

ダブルスタンダードでアナログな対応・・・。

まあ、そんなこともあろうかと、機内で配られた入国書類にも記載しておいたので、にっこり笑ってそっちを出して、バッチグー!。

浮沈子も、2度目の渡航でメキシコ慣れしてきたわけだな。

もちろん、入国に際して、それ以外の書類手続きはない。

メキシコ万歳!。

国際線では検温すらなかったが、前回は国内線の搭乗に際しては、手荷物検査の前に検温と健康申告書の提出を求められた。

ネットで事前に登録し、搭乗の際にQRコードを提示するか、その場で手書きの書類を作成するわけだが、今回はこれもなかった。

検温だけ。

メキシコ万万歳!!。

航空機内や空港、ホテル内などでは、マスクの着用が義務付けられ、ビュッフェ形式の朝食の際にも食材を取りに行く時ですら着用を求められる点は我が国と同じだが、屋外でマスクをしている人を見かけることは稀だ。

運賃を考えれば、違うルートもあるだろうし、メキシコシティの空港では、ANAに搭乗する第1ターミナルとアエロメヒコに搭乗する第2ターミナルの移動にモノレールで10分ほど移動しなければならない点は若干のネガだが、入国のしやすさを考えれば、メキシコシティ経由は十分ありうる。

預託荷物が多いと、ターミナル間の移動が面倒だけどな。

乗り継ぎ便ではないので、遅延などが発生すれば、自分で対応しなければならない。

今回は個人手配だったので、往路ならアエロメヒコのチケットを別途購入するとか、復路なら1日1便しか飛ばないANAのチケットをキャンセルして片道取り直したり、ホテルを探したりすることになる。

PCR検査で陽性になれば、プラヤなどでホテルに泊まり、発症すれば医療機関のお世話になる。

幸い、今回はそのようなことにはならなかったけど、往復に当たっては、それなりのリスクを考えておかなければならない。

言ってみれば、洞窟潜水並みの事前準備と現地対策が求められるわけだな。

メキシコへの入国は簡単だが、日本に帰国するための障壁は、現在も高い。

入国の際の施設待機とかに影響する指定国の設定は、浮沈子たちが入国した翌日の3月10日に解除された(メキシコは、3月9日まで指定国)。

ワクチン3回うっている浮沈子は、1日後の入国なら、自宅待機をしないでよかったんだが、ものは考えようだ。

現在も、東京都では感染が継続していて、毎日8千人くらいが新規に感染し、30人弱が死亡している大流行状態だ(人口当たりでは、メキシコより多い)。

国内の感染は、徐々に収まってきているわけだから、自宅待機をしていることで、国内感染から守られているということになる。

1日後に帰ってきて、自宅待機なしで国内で感染しちまったりしたら、目も当てられないしな。

まあ、メキシコはろくすっぽ検査なんてしてないだろうし、観光客が帰国して発症してもカウントされないだろうから、どっちが流行国なのかはビミョーだ。

自宅待機の浮沈子は、国が指定した検査を自費で受け、陰性ならば今日から解除されるわけだが、おとなしく7日間待機することにしている。

幸い、帰国してから感染した兆候はない(毎日、検温もしているし、体調も良好、食欲旺盛!)。

現地でPCR検査が陽性だったら、今ごろはまだプラヤのホテルにいたかもしれない。

そう考えると、この時期の海外渡航は、依然としてリスキーなわけだ。

出国は可能でも帰国は難しい。

往きはよいよい、帰りはこわい。

とおりゃんせなメキシコ行き。

荷物は、メキシコシティ経由の場合、トランジットにならないので空港で引き出して、預け直さなければならない。

まあ、それはネガだな。

米国経由で入れば、トランジット出来る便もあるかもしれない(未確認)。

ケーブダイビングでは、どうしても荷物が多くなる。

今回は、講習ということで、予備機材一式(レギュレーター2セットなど)や、関連するテキスト(TDIのカバーン講習のとか、サイドマウント関連なども)を持って行ったので、その分は重くなっているし、ダイビング器材用の重いケースを使ったので、23kg2個と、10kg近い手荷物になった。

軽めのスーツケースに、バックアップ一式程度なら余裕で収まるだろう。

ちなみに、アエロメヒコの国内線は、1個当たり25kgまでの重量制限だそうだ。

昨年から値上げして、今回は1個当たり1100ペソもふんだくられた(昨年は900ペソ)。

支払は、クレジットカードで行う。

順不同で恐縮だが、帰国の際に手荷物検査で引っかかった。

カンクンで、機内持ち込みのバッテリーが多過ぎるというのだ。

数かあ?。

リチウムイオンバッテリーが9個(26650×4、18650×4、単3×1)と、単2の乾電池4個、ダイコン用リチウムバッテリー(単3)1個で、合計14個。

ふつーだろう!?(でも、まあ、やっぱ、ふつーの人から見たら多いかもな・・・)。

しかも、預託荷物ならOKだという(そんなあ!)。

マジか!?。

文句があるなら全部捨てろとまで言われた(トホホ・・・)。

仕方ないので、アエロメヒコのカウンターに戻って相談したら、既に預けた預託荷物は戻せないので、追加で手荷物(リュック1個)を預託することで対応してくれるという。

無料で!

神対応だあ!!。

しかも、与圧区画で預かってもらえた(マスクの曇り止めなどの液体類もあるからな)。

つーことは、結局手荷物として持ち込むことと同じなわけだ。

空港係官の対応ミスを、顧客の利便性と航空機の安全を確保しながらキャリアがカバーしたことになる。

念のため、メキシコシティでANAに乗る際に再度確認したら、リチウムイオン電池などは、やはり預託荷物ではなく、手荷物にしなければならないとのこと。

カンクン国際空港の対応は、どう考えても間違っている。

まあ、メキシコだからな。

何でもアリなわけだ。

預託荷物に関しては、帰路のANA搭乗の際に、ダイビング器材として申告したら、大型荷物検査場で事前検査された(ごっついケースの方だけ)。

蓋は空けられなかったけど、X線検査を目の前で受けることになった。

成田では、そんなことはなかったけどな。

どうも、圧力タンクとかに神経質になっている感じだ。

オキシジェンタンクは入っていないかとか、しつこく聞かれたからな。

帰路は、ウエットスーツが生乾きだったり、お土産とかも買ったので、預託荷物の重量を減らすために、レギュレーターのファーストステージ4個を手荷物にした(ゲージも意外と重い。予備含めて5個持って行ったし:多過ぎ!)。

手荷物検査では、必ず開けられたが、手りゅう弾でないことを確認して(そうなのかあ?:X線で見ると似てるかも!)、問題なく通過できた。

開ける時は、必ず爆発物検査(検査用紙で拭ってから機械に掛ける)をしてから開けてたからな。

まあ、どうでもいいですが。

繰り返しになるが、今の時期にメキシコへケーブダイビングに行くことは、ダイビングそのものと同じくらいな冒険だ。

これって、インストラクターとかはいないしな。

自分で何とかしなければならない。

現地で罹患して入院などということになれば、また、その際に重症化してしまえば、ダイビングどころではない。

今回は、竹内さんのインストラクター認定講習ということで、浮沈子個人だけではなく、コースディレクターやアテンドしてくれたヒデさんを含め、全員が無事であることが必須なわけだ。

浮沈子は、ワクチン3回うって行ったが、同行2人は2回接種(ヒデさんは、現地で3回だそうです)。

浮沈子は、来年はれっきとした高齢者になるしな。

ミッションコンプリート出来たのは、単なる偶然か幸運なだけだったのかも知れない。

帰国1日違いでメキシコが指定国解除になったことも、決してアンラッキーとは言えないだろう。

運の女神に愛されて、守られて、今、浮沈子は無事帰国して、のんびりと自宅待機中だ。

書き忘れたが、空港とプラヤデルカルメンの移動は、竹内インストラクターが手配してくれた送迎会社のワンボックスで快適だった(3人なら十分割安)。

重い荷物を抱えてアデオのバスに乗るより楽ちんで安心で、冷房効き過ぎもなく、横になってうとうとすることもできた。

最終日は、トゥルムで遺跡観光してから市内のメキシコ料理店で三保先生と会食し、そこからカンクンまで2時間以上掛けて移動したんだが、疲れることもなかった(カンクンの空港での電池トラブルの方が余程疲れた!)。

複数人で大量のダイビング器材抱えて移動するなら、送迎会社を使うというのはリーズナブルな気がする。

運転手一人だけど、会社には日本人がいて、電話で連絡とか細かい調整をしてくれる。

場慣れしている竹内インストラクターの回しも安心できた。

今後、もし浮沈子一人で来るなら、荷物をコンパクトにしてアデオのバスにするかも知れない。

前回行きそびれた、カンクンのマヤ博物館にも行ってみたいしな(今回も行けませんでした)。

もちろん、コスメルとかにも渡って、カリブ海にも潜るぞ・・・。

🐼メキシコへの道:第2章:補遺5:持ち物失せ物土産物:命と物2022年03月13日 11:36

メキシコへの道:第2章:補遺5:持ち物失せ物土産物:命と物
メキシコへの道:第2章:補遺5:持ち物失せ物土産物:命と物


次回のために、まず、忘れ物から書いておこう。

まあ、忘れたわけじゃないんだが、現地でなくて困ったのが予備のバンジーだ。

えーと、ダイビング中にサイドマウントバンジーが切れた際のバックアップバンジーは、ポーチの中に1本入っている。

その交換スキルに手間取り、再度チャレンジしてクリアした話は既に書いた。

そうじゃなくて、初日のダイビングが終わった際に、竹内インストラクターから、右側のバンジーの付け根が擦れていて、布製のカバーが切れ、内部のゴムがむき出しになっていると指摘された(老眼なので、気付かなかったな)。

このまま使い続ければ、マジで水中で切れるかもしれない。

もちろん、そんな状態で講習を続けるわけにはいかない。

太いバンジーの予備は持ってきていなかったからな(中くらいのは持参していましたけど)。

さてどうしたものか・・・。

助け舟を出してくれたのは、コースディレクターの鷹野さんだ。

自身の予備として持参していた太いバンジーを提供して頂いた。

物は違っていたけど(浮沈子が使っていたのは、中のゴムが黒いけど、頂いたのは白いゴム)、太さは同じで、引っ張ってみた感じも同じ程度のテンションだった。

ラッキー!!。

竹内インストラクターは、両側とも変えてしまうのがいいと言っていたけど、不良受講生の浮沈子は、逆らって、切れそうな右側だけ替えた。

その代わり、持参したビニールテープで付け根の部分を補強しておいたんだが、引っ張ると補強したところが金属部分から外れてしまい、役に立たなかったけどな。

まあいい。

ループバンジーの付け根部分をどうするかは、今後の検討課題だ。

左右独立しているから、バルブ部分を外す際にも、反対側が緩んだりすることはないので、左右が繋がったタイプのスタンダードバンジーに比べて運用上のストレスは少ない(まあ、大した話じゃないんでしょうけど)。

浮沈子の場合、バルブを後方に押しやりたいので、そのスタイルにしている(つーか、竹内インストラクターの好みか)。

コンフィギュレーションには、まだまだ改善の余地があるな。

無くて困ったものは他にもある。

予備のОリング。

DINバルブのところに付ける、ファースト側のOリングが、都合3個なくなった(無くしたと、正直に言いなさい!)。

レギュレーターは、今回、ダイブウェイズのやつを新規に購入した。

竹内インストラクターによれば、Oリングが付いている溝が浅く、外れやすい傾向があるのだという(買った時には、聞いてなかったけどお?)。

確かに、國富のプールで練習してた時にも一度だけプールサイドで外れたことがあった。

もちろん、その時には無くすことはなかったから、気に留めていなかったわけだが、予兆はあったわけだから、予備のOリングを持参しなかったことは不注意と言われても仕方ない。

ここは、ヒデさんの助けを借りて、提供して頂いた。

それにしても、3個っって多過ぎねえかあ?。

2個無くしたのは同時だったけど、3個目は翌日に無くした。

用心して、DINのキャップを外すときに気をつけていたんだが、付いていたのを確認した後、下を向けた際に落としたようだ。

やれやれ・・・。

異次元空間に消えたOリング・・・。

異次元に消えたと言えば、プライマリーリールのダブルエンダーも、エルエデンのオープンウォーターエリアで消えた。

講習2日目に、浮沈子が矩形にラインを張って練習エリアを作ったわけだが、回収して収容しようとした際に手が滑って落とした。

名前のシールが貼ってあったやつだが、岩の隙間に落ちてしまって、回収不能になった。

もちろん、予備のダブルエンダーは、ポーチをつけるところ(右のお尻)に付けているから、それを使って事なきを得た。

何万年後かには、岩の中に埋もれて地球の一部になるだろう。

人の作りしものは、いずれは全て壊れ、神の作りし元の姿に還る。

ステンレス製のダブルエンダーもまた、鉄鉱石から製錬される前の姿に戻っていくのだ。

手元にあるのは、その悠久の流れの中の一瞬に過ぎない・・・。

って、単におっこどして無くしただけの話だけどな(ちゃんちゃん・・・)。

落したと言えば、フィンガースプールも何度も落とした。

ダブルエンダーから外れて落ちるわけで、スプールの穴からちょとっと外に出して、チョン掛けしていただけだからな。

竹内インストラクターは、それはそれでいいということだったが(落としたら、新しく買えばいいじゃん)、講習中にポロポロ落ちるのは好ましくない。

環境保護の観点からも、推奨されることではない。

チョン掛けするやり方は、大量のフィンガースプールを携行する時には最も効果的だろうけど、外れやすいという点では最良の選択ではない。

今回は、講習ということなので、ヒデさんのアドバイスに従って、少し外側に引き出してからスプールの穴に共掛けする方法にした。

あまり長く引き出すと、それはそれで問題だし、先端近くに作った瘤を穴の外まで引き出してしまうと、ラインをスプールから出す際に引っかかって出しづらくなる。

先端の輪っかをやや大きめに(2cmくらい)にして、その瘤を穴から出さないようにして共掛けするようにしたら、満足のいく状態になった。

ちなみに、フィンガースプールは、講習では最大4個携行している(ポーチの中に入れませんでした)。

ジャンプやギャップを多数飛びたい場合には、10個以上付ける場合もあるらしいが、その時は、確かにチョン掛けの方が沢山付けられるかもしれない。

スプールの付け方については、他にもいろいろな方法があるらしく、日々進化しているようだ。

肝心なことは、ラインをしっかり抜いておくこと。

けば立ったラインを使い続けないこと。

消耗品と割り切って、ラインだけは定期的に交換する習慣を身につけることだな(スプールの方が耐久性は高い)。

最近は、金属製のスプールもあるけど、嵩張るし、きし麺タイプのラインだと、引っ張ってもあまり伸びないので嫌う人もいる(SMBの打ち上げには向いているかも)。

繰り出したラインの撚りは、毎回解いて取っておくのが望ましい。

片巻きになっていたりすると、食い込んでスムーズに繰り出せなくなり、引いている最中に落とす可能性もある。

たかがフィンガースプール、されどフィンガースプール。

洞窟の中で、命を預けるアイテムの一つなわけだから、あだや疎かにはできない。

ロストラインの時に使うセーフティースプールとしては、文字通り生死を左右することになる。

今回は、スプールを3回くらい落したけど、無事に拾えて無くすことはなかった。

コースディレクターからは、落とした際の浮沈子の落ち着いた対応を肯定的に評価された。

思わず慌てて拾いに行ったりしない、ってな。

うーん、単に反応が鈍いだけなんだけどなあ・・・。

黙って頷いて、敢えて反論したりはしない。

世知に長けた浮沈子(御内密に・・・)。

持って行って、結局使わなかったものは多い。

予備のマウスピース、パワーインフレーター(2個)、レギュレーター(2セット)、ホース類(多数)、ゲージ(3個)、工具、巻き尺(2個:タンクバンドの位置決め用:長さを測って作っていった紐で代用)、プライマリーライト(乾電池駆動)、予備バッテリー(10本:ライト及びダイコン用)、予備のダイコン、予備の水中ノート、鉛筆(水中ノート用)、鉛筆削り、Wi-Fiルーター(施設待機になった際用)、中くらいの太さのバンジー2m、ホワイトマジック(プライマリーリール、フィンガースプール用)、細い黒マジック(ラインマーカー用)、予備のバッテリー充電器(3個)などなど。

現地に置いて来たり、使って消耗したものもある。

例によって、着替えなどに使う小さいブルーシート(1.8m四方:色は銀色ですが:今回は、三保先生が貰ってくれました)、新型コロナ簡易検査キット(5個:3個は日本から行った3人が、現地でのPCR検査の前の気休めに使用:2個はヒデさんへのお土産)、不織布マスク(浮沈子が使った残りの分:ヒデさんへのお土産)。

浮沈子のお土産として買ったのは、ビニール製のセノーテ地図(チャックモール)、ハルシオン製のスプール(軸があって、撚りを入れずに巻き取れるタイプ)、トゥルム遺跡の簡易解説書(英語版:地図入り)、ショルダーバッグ用のベルト(3本:現地模様で編んであるやつ:安物です)。

物はみんな、やがてどこかに消え、淡い思い出だけが残る。

筋肉の記憶も、たぶん、使い続けなければやがて消えていくに違いない。

人生の中で過ごした時間だけが、その儚い記憶だけが、ぼんやりと残るだけになる。

人生の中で得た物の意味とは何だろう?。

講習の終わり近く(確か、最終日の9日目)、トラバースするために分岐(T)を超えて目的とするセノーテに向かった。

そろそろ、明かりが見えてくる頃だと思って、プライマリーライトを胸に押し当てて明かりを消し、ラインの先を見ると、遠くにうっすらと明かりが見えた。

それが目的とするセノーテだと分かるまでに、数秒かかった。

ぼんやりとした薄明りは、漆黒の闇の中に幻のように浮かんでいる。

あれは、明かりなのか、それとも目の錯覚なのか。

このまま向かっていいのか、単に通り過ぎていくだけなのか。

ライトを戻して、ラインを確認する。

確かに、明かりと思しき方角に繋がっている。

全てが正しく、明らかに目的地に向かっていることを示している。

ダイコンの示す時間も、ゲージの残圧も・・・。

そこに辿り着くために、全ての器材が正常に稼働し、そこから帰ってくるために、引き続き機能し続けることを願う。

物とは、そういうものなのかもしれない。

その時々で役割を果たし、消えていく。

思い出を辿るよすがとなることはあっても、役割を終えた物にはすでに魂は宿っていない。

使うことによって、使い続けることによって、物は意味を持ち、人の作りしものとしての価値を生じるのだ。

長い長い人生の旅の終わりに、全てのものは価値を失う。

人は、物の価値を捨て去ることで終着駅に辿り着くのだ。

土産に買った品物の一つを渡そうと思っていた知人は、この旅行中に持病が悪化して、既に会うことも適わない状態になってしまった。

その土産は、浮沈子の手元に残ることになるだろう。

その記憶も、やがて消える時が来る。

しかし、まだ早いな。

もう暫くの間は、浮沈子の周りの物には、大いに活躍してもらわなければならない。

ジタバタと、せわしなく旅を続ける間、しっかりと機能して、人の作りしものとしての役割を果たしてもらわなければならない。

人もまた、神の作りしものの一部として、やがて宇宙の塵に還る。

生命は、宇宙の塵から生まれ、輝き、少しずつ光を失い、静かに消えていく存在なのだろう。

メキシコ行きの間に手に取った物たちと同じように、数十億年後には、区別がつかなくなっているに違いないのだ。

その一瞬の同時的存在の中で、命と物とは区別されるだけだ。

消えていく命、消えていくものたち・・・。

🐼メキシコへの道:第2章:補遺6:愛(I)が足りない2022年03月13日 16:24

メキシコへの道:第2章:補遺6:愛(I)が足りない
メキシコへの道:第2章:補遺6:愛(I)が足りない


講習内容について詳細に書くことは控える。

が、どこで潜ったかくらいはいいだろう。

記憶では、それも、既にやや怪しくなってきている(揮発メモリーだから、仕方ないか・・・)。

講習メモを頼りに、思い出しながら書いておく。

・1日目(2月24日):カバーン
エルエデン(オープンウォーターエリア)
・2日目(2月25日):カバーン
エルエデン(オープンウォーターエリア、最後にちょこっとケーブラインの入口まで竹内インストラクターがプライマリーライン引く)
・3日目(2月26日):イントロケーブ
タジマハ(カバーンライン、ゴールデンライン)
・4日目(2月27日):イントロケーブ
タジマハ(カバーンライン、ゴールデンライン)
・5日目(2月28日):イントロケーブ
エルエデン(ケーブライン:2本目は違うケーブライン)
・6日目(3月1日):イントロケーブ+フルケーブ
エルエデン(ケーブライン:2本目も同じケーブライン)
・7日目(3月2日):フルケーブ
エルエデン(ケーブライン:初コース:2本目はカバーンラインからケーブラインへ)
・8日目(3月3日):フルケーブ
タジマハ(記録なし:記憶もなし)
・9日目(3月4日):フルケーブ(講習修了)
エルエデン(トラバース:2本目はカバーンライン)
・10日目(3月5日):ファンダイブ
ナイトゥチャ(Nai-Tucha:2本)
・11日目(3月6日):ファンダイブ
ノホッチナチッチ(Nohoch Nah Chich:1本)

なんと、8日目の記録がなく、記憶にもない。

頂いた写真(画像参照)から、この日はタジマハに潜ったことが確認できるだけだ。

フルケーブ講習だから、ジャンプしたりしているんだろうけど、記憶にはない(記憶も「飛んで」るってことか)。

陸上で、タジマハの写真を撮っていた記憶は鮮明に残っている。

絶好調でポーズをとっているコースディレクターと対照的に、歯の抜けた口を力なく開いてモニュメントに寄りかかっている浮沈子・・・。

この時に、あることに気付いてそのことについて話した記憶があるのだ。

アイ(I)がない!。

タジマハのスペリングのモニュメントの中で、TAJIMAHAのIの文字が抜けているのだ。

何かの間違いかと思って確認すると、確かに、現地の他の綴りにもIがないのだ。

(エデン & タシマハ – セノーテ ダイブ)
https://aquappli.com/product/ednf/

「セノーテ タシマハ Tajma Ha」

ヒデさんのページでは、タ「シ」マハとなっている(今気が付きました!)。

(死ぬまでに行きたい世界の絶景“セノーテ”の超穴場・タージマハを潜ってみた!)
https://oceana.ne.jp/from_ocean/54672

「超穴場セノーテ「タージマハ(Tajima Ha)」へ潜ってみることにしました!」

うーん、この記事では、Iがついているしな(後で気付いたんだが、この取材のアテンドはヒデさんがしている)。

晩飯をご一緒した松永さんのページはどうか。

(セノーテダイビング)
https://www.iguana-divers.com/cenote-diving

「タージマ・ハ(Tajma Ha)」

日本語の表記はともかく、Iがないのが正しいようだ。

このブログでは、タジマハと表記することにする。

しかしなあ、メモも付けず、記憶からも消えているというのは問題だ。

Iが足りないだけではなく、愛(洞窟愛)が足りない証拠だな。

まあ、どうでもいいんですが。

講習の概要としては、1日目、2日目がカバーン講習。

3日目からがイントロケーブ講習で徐々にストレスを上げていく構成。

5日目にロストバディ、6日目(2本目)にロストラインをやっている。

ロストラインをやるのは、2本目と決まっているらしい(シルト巻き上げてしまうからな)。

6日目の1本目からは、ジャンプやギャップをやっているから、この日からは実質的にはフルケーブ講習が始まっていることになる。

コンバインドなので、日程を効率的に使うことが出来るメリットもあるわけだ。

単独では、フルケーブ講習に5日間以上かかることになる。

(ケーブダイビング)
https://aquappli.com/product/cavedive/

ページ下の方の料金が出ているリンクを辿ると、それぞればらした時の講習期間を確認することが出来る。

・カバーンダイバー取得コース:3日間~
・イントロケーブ取得コース:3日間~
・フルケーブ取得コース:5日間~

コンバインドしない場合、最低でも11日間の日程になる。

今回、浮沈子はカバーンについては2日間のスキルの確認程度だったけど、それでも9日間かかって終了した。

洞窟内でのストレストレーニングが中心の、イントロケーブ講習の重要性が分かる気がする。

前にも書いたが、ここで足切りをすることになるわけだからな。

フルケーブダイバーといっても、水深40m以内、減圧停止がないことが条件だし、それ以外にも様々な実質的な制限がある。

竹内インストラクターから申し渡されていることの一つに、安易にケーブシステムに挑戦しないということがある。

詳細は割愛するけど、分かっている人と経験を積んで、徐々に理解していくことが重要なわけだ。

確認しておこう。

フルケーブダイバーは、ケーブダイビングの初心者に過ぎない。

良く見れば、浮沈子のお尻の辺りには、卵の殻がくっ付いているに違いない(そんなあ!)。

ファンダイブ1日目の2本目。

三保先生のガイドで、ナイトゥチャセノーテから、隘路を抜けて三ツ星(Tres Estrellas)セノーテまでのトラバースを試みる。

浮沈子的には、ケーブダイビングにおけるファンダイブ2本目になるわけで、緊張しまくり!。

右のタンクを外して通過するリストリクション(制限区域)もあるという。

海洋やプールで、お遊びレベルで隘路通過したことはあるけれど、ヘマすればスタックの可能性もある本物の洞窟の中で、実戦で行うのは初めてのことになる。

三保先生からは、通り抜けられそうもないと思ったら、遠慮なく別ルートへ行く選択をしてもらって構わないと、心強いお言葉を頂く。

でも、まあ、それって、安全管理というよか、浮沈子の性格を読んだ上での挑発だったかも知れない(断念していいと言われると、意地でも挑戦したくなるじゃん!?)。

比較的小柄でスリム(体脂肪率一桁!)な三保先生が通れたとしても、デブで体が固い浮沈子が通れるとは限らない。

ダブルタンクでは通れない、ハードなメジャーリストリクションなわけだ。

ワンジャンプして、いよいよ隘路に差し掛かる。

突然天地が狭くなって、身体を斜めから殆ど真横にしなければ通り抜けできないエリアに差し掛かる。

ええーっ!?。

これって、聞いてないんだけどお!!!!????。

後で聞いたら、この程度のところまでいちいち説明していたら、キリかないから省略したんだとさ!(やっぱ、探検家は違うな・・・)。

既にここだけでも、ダブルタンクでは絶対抜けられない(幅は十分あるので、サイドマウントならプルアンドグライドで抜けることは比較的簡単でした)。

ホンモノの隘路は、その先だった。

クランクしていて、幅も狭く、距離は短いけど、前にタンクを突きだす方法では通れない感じだ(事前に、外したタンクは立てて持つように指導されています)。

引き返そうか、どうしようか・・・。

さらっとタンクを外して、するっと通り抜ける三保先生。

合図を出す暇もない!。

行くっきゃないじゃん!?。

果敢に右のタンクを外して、立てて持ち、右側を下にして突入する。

ガキッ!。

鈍い音を立てて、左側のタンクが挟まってスタックする。

おかしいなあ・・・。

三保先生が付けているタンクが通れて、浮沈子のタンクが通れないはずはないんだがなあ・・・。

真横の状態では、タンクの長さを回すことが出来ない隘路だったわけだ。

早く言ってよ!。

少し体を斜めにすると、するりとタンクが回った。

やれやれ・・・。

天地は十分あったから、上手く回れば、外さないでも行けるのではないか(まあ、三保先生が外して回っているくらいだから、たぶんムリポなんでしょうけど)。

スタックした時には、一巻の終わりかと思ったけど、まあ、何とか通り抜けすることが出来て一安心。

しかし、好事魔多し。

その先でジャンプするときに、不用意に手を動かした浮沈子のせいで、堆積したシルトがもうもうと巻き上がるというトラブルが発生。

ヒデさんがすっ飛んできて、手を使うなと、キビシーご指導。

もう、心臓バクバク・・・。

そんなこんなで、ガバガバとガスを吸いまくり、もうそろそろトラバースできそうなところに辿り着いたところで、浮沈子のガスが規定量(ターンプレッシャー)に達した。

躊躇うことなく、ダイビング終了のサインをぶっ放す!。

やっと帰れるという、ほっとした気分(そんなことでいいのかあ?)。

しかし、だが、つーことは、あれだな、さっき自分が巻き上げたシルトの中を抜け、あの超ヤバのクランクを抜けて、その先の薄べったいところをプルアンドグライドしながら通過して帰ることになるわけだ。

やれやれ・・・。

幸いなことに、さっき巻き上げたシルトは収まっていて、ジャンプしたところは無事に通過。

次はクランクというところで、帰りに先頭になっていた竹内インストラクターが、2本差しのまま突入してあえなくスタック!!。

そのまま強行して、石柱ぶっ壊して通過するかと思ったが(ホントかあ?)、下がれ下がれと合図している。

やっぱ、無理かあ・・・。

で、後ろを気にしながらバックして、右タンクを外すスペースを確保して、仕切り直しで通過して行った。

そん時、ちゃんと見とけばよかったんだがな・・・。

往路と同じように、右を下にして入って行ったんだが、身体がエビぞり状態になって往生した。

まあ、何とか通れることは通れたんだが、学習能力がないというか、先読みが出来ないというか・・・。

まあいい。

ファンダイブ2本目の初心者マーク付きフルケーブダイバーだからな。

無事に出口に辿り着き、全員から手を使ってシルトを巻き上げた件を厳しく指導される。

「この前も言ったでしょう!?」

「プルアンドグライドはいいけど、手で掻いちゃダメ!」

グサッ、グサッ、グサッ!!!。

キビシーご指導、ありがとうございます!。

半べそ状態の浮沈子に、三保先生が優しくご指導。

手を使わない習慣が身に着くまでは、ライトヘッドを両手で持ってください、って。

なーる・・・。

で、話は飛んで、翌日のノホッチナチッチのラストダイブ。

前日に指摘されたフィンキックの幅を広げ過ぎないことと、ライトヘッドを両手で持って、手を使わないよう気をつけて泳いだ(ぶっちゃけ、ちっとは使いましたが)。

三保先生は、帰路に後ろからそのことを見ていてくださって、前日の注意を直ちに実践していたことに感心していた(例の肯定的補強というやつだな・・・)。

まだ、トリムが前下がりになってるようで、BCの位置を少し上にした方がいいとか、ウエイトはもっと落とせるはずだとか、その他のご指導も頂く(指導者は、いつもウエイト落せって言うみたいだな・・・)。

しかし、誰一人として、三ツ星セノーテにトラバースできなかったことを口にはしなかった。

それって、やっぱ、ケーブダイビングの基本なんだろうな。

ゴールデンサインは、無条件に認められる。

チームの安全を担保する、黄金律なわけだ。

もっとも、浮沈子のガス量がターンプレッシャーになったからということは、エキジット後に全員に申告したけどな。

9日目に講習の日程を終了し、あと2日間は、ひょっとしたらカリブ海で潜れるかもしれないと、あまり期待しないで夢見ていたんだが、この連中といると、そんなことは、それこそ冗談でも口に出せそうもない気がした。

ちなみに、竹内インストラクターは、何十回もメキシコに来ているのに、未だにカリブ海で潜ったことがないそうだ(マジか!?)。

愛すべきヘンタイどもめ・・・。

タジマハにはIが足りないけど、浮沈子がここで出会った連中は、みんな、洞窟愛に溢れている(溢れ過ぎ!)。

まあ、浮沈子一人で来ない限りは、コスメルのおさかなダイビングなんて夢のまた夢になりそうだな。

(コスメルダイビング)
https://www.iguana-divers.com/cozmel-diving

「コスメル島の固有種トードフィッシュやカリブ海の固有種クイーンエンジェルフィッシュなどが見られ、季節を問わず一年中ダイビングを楽しむことができます。」

「コスメルブルーと呼ばれる透明度抜群の海でのダイビングは、まるで宇宙飛行をしているかのような浮遊感をお楽しみいただけます。」

「コスメル(チャンカナブ公園)ダイビング(1ダイブ)$155:
ダイビングライセンスとりたての方やブランクダイバーにはチャンカナブ公園でのダイビングでまずはスキルアップ。ビーチエントリーで湾内の浅めの水深でのダイビングですが可愛いお魚や水中マリア像・キリスト像もしっかり見ることができます。ダイビングの後は公園内でのんびりスノーケリングを楽しんだり、まだまだ元気のある方はもう1本ダイビングもできます(ダイビング2本目追加料金$30)」

やっぱ、浮沈子はこっちかな・・・。

南の島の浅く明るく暖かいリゾートダイビング(基本ですな・・・)。

洞窟愛になかなか目覚めない晩熟のフルケーブダイバーは、おさかなダイビングの夢を見ながら穴の中に入っていくしかないのかも知れないな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

聞いた話だから、書こうかどうか迷ったんだが、イントロケーブ講習の重要性を彷彿とさせる話がある。

現地のインストラクターが講習する際には、目隠し状態で往路50分、帰路50分をラインコンタクトして泳がせるという(エアシェアしながらかどうかは忘れました)。

長時間、安定してラインコンタクトして泳ぐことが出来なければ、あるいは、その間に必要なポジションの移動をスムーズにバディコンタクトしながら行うことが出来なければ、決して合格させることはないのだ。

遊泳する速度も重要だしな。

曖昧な記憶だから、細部は違っているかもしれない。

爆速でぶっ飛んで行った先で、エアシェアしながらラインコンタクトして帰ってくるときは、爆速で戻らなければならないわけだ。

うーん、そういうトレーニングはしてないからなあ・・・。

往路の速度超過には、くれぐれもご注意を!。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

講習に使うセノーテの中には、当初カラベラが予定されていた(フルケーブ講習の後半に使う予定だったそうです)。

しかし、ヒデさんからの現地情報によれば、原因不明の濁りが発生していて、どこかで崩落が起こっている可能性があるとのこと。

というわけで、今回の講習で使ったのは、ブログ本文に書いた通り、エルエデンとタジマハだけになった。

もっとも、両方とも、ケーブラインの奥は深く、さまざまなケーブ環境を経験することが出来る。

前回、カラベラはダイコン着けずにエントリーして、ドジったからな(しかも、気付いたのはエキジット直前の安全停止の時!)。

今度こそ、華麗にエントリーしようと決めていたのに、残念な結果になった。

まあ、どうでもいいんですが。

次回来る機会があったら、そして、その際に潜ることが出来る状態だったら、カラベラのケーブラインも覗いてみたい気もするな・・・。

🐼メキシコへの道:第2章:補遺7:巨大ケーブシステム2022年03月13日 22:27

メキシコへの道:第2章:補遺7:巨大ケーブシステム
メキシコへの道:第2章:補遺7:巨大ケーブシステム


ダイビング最終日(3月6日)。

メキシコのケーブに潜る人々にとって、ある意味、聖地ともいえる超有名ケーブにやってきた。

システマノホッチナチッチ(Sistema Nohoch Nah Chich)。

もう一つの巨大ケーブシステムであるシステマサクアクタン(Sistema Sac Actun)との接続が確認され(2007年)、現在のところ、世界最大の水中ケーブシステムということになっているようだ(陸上部を含めると、米国のケーブの方が長いようです)。

(Sistema Nohoch Nah Chich)
https://en.wikipedia.org/wiki/Sistema_Nohoch_Nah_Chich

「これは、Sistema Sac Actunの水中洞窟システムの一部です」

「スペイン語とユカテコ語で「巨大な鳥かごシステム」を意味する」

ヘンタイどもの鳥かごだな(そうなのかあ?)。

聞いたところによると、メキシコのケーブに潜りに来て、ここに潜っていないダイバーは「潜り」なんだそうな(ややっこしいな・・・)。

サクアクタンは、さらには、ドスオホスとの接続も確認されている。

(Sistema Sac Actun)
https://en.wikipedia.org/wiki/Sistema_Sac_Actun

「2008年にSistema Dos Ojosとの接続が発見された」(2018年の間違いかあ?)

「2018年に、Sac Actunシステム(長さ263 kmと報告)とトゥルムのDos Ojosシステム(長さ84 km)の間のリンクの発見が報告されました。このつながりは、洞窟のダイバー兼探検家であるロビー・シュミットナーが率いるグランマヤ帯水層プロジェクト(GAM)によって発見されました。複合システムは、世界最大の水中洞窟システムとして知られていると報告されています。」(地元紙とナショジオが出典)

ドスオホスの方にも、2018年という記述がある(出典はナショジオ)。

(Sistema Dos Ojos)
https://en.wikipedia.org/wiki/Sistema_Dos_Ojos

「2018年1月、SistemaDosOjosとSistemaSacActunの間に接続が見つかりました。」

2008年と2018年のどっち!?(<以下追加>参照)。

まあ、どっちでもいいんですが。

まあ、みんな繋がってると思ってた方がいいだろうな(これからも、続々と接続が発見されていくんだろう)。

地元では、ユカタン半島を走る鉄道建設が話題で、カンクンからトゥルムに掛けてもその路線が予定されている。

(トレンマヤ)
https://en.wikipedia.org/wiki/Tren_Maya

「ユカタン半島を横断するメキシコの1,525キロメートル(948マイル)の都市間鉄道です。2020年6月に欧州企業が着工しました。」

ユカタン半島のケーブシステムに、どんな影響をもたらすことになるかは分からない。

洞窟愛が足りない浮沈子などは、グサグサの地面の上に鉄道なんて通して、陥没とか起こったらヤバいんじゃないかと、そっちの方が心配になるけどな。

カリブ海で潜れればいいや(そんなあ!)。

で、そのケーブシステムの入口である、セノーテノホッチナチッチは、前日に潜ったナイトゥチャの南にある。

幹線道路で言えば、ナイトゥチャに行くために曲がったチャムイルとトゥルムの間を右折(プラヤからきて)し、ちょろっと入ってから青い門柱のところを右に入ったところにある。

途中には、ジャングルを4輪バギーで走り回るアトラクションもあり(こっちの方がいいなあ・・・)、何度かすれ違ったりした。

施設は、よく整備されていて、水辺までは木製の階段、エントリー口には木製のステージが作られていた(以前は、滑車でタンクを吊り下げていたそうです)。

(セノーテノホックナチッチ。SISTEMA SAC AKTUN)
https://psai.com/2016/02/09/cenote-nohoch-nah-chich/

「機器を木製のプラットフォームに降ろすには2つの方法があります。1つは、ロープとプーリーが用意されているため、セノーテリムの手前側の端でロープでギアを下げることです。または、セノーテの左側から裏側まで機器を持ち運び、木製の階段を使用することもできます。」(2016年の記事)

2022年現在、滑車によるオペレーションはなかった。

記事には多くの写真が添えられているが、まあ、概ねこんな感じか。

水深は浅く、5m前後で、高低差は殆どない。

鍾乳石で特徴的なのは、まるでクリスマスツリーのように円錐形に成長したもの、カーテン(つーか、立てかけた葦簀(よしず))のように、壁状に成長したもの、脚付きのテントのように、屋根と柱のような感じで成長したものなどが見られる。

内部は広く、泳ぎやすい。

竹内インストラクターが三保先生に話しておいてくれたおかげで、スピードは適当に押さえられ、爆速キックではなくなっていたしな。

のんびりと、鍾乳石の造形を楽しみながら進む。

途中、左に曲がって、繊細な鍾乳石があるエリアも探検した。

リターンは、再び浮沈子のガス量。

時間的にも60分が経過していたしな。

途中の寄り道をしないで戻ったので、ダイブタイムは安全停止入れて103分となった。

最大水深は、5.6m。

前日からウエイトを2ポンド落し、左右2ポンドずつと、キャニスターの上に3ポンドで潜れた。

三保先生からは、まだ落とせると言われたからな。

やれやれ・・・。

さすがに、体温を奪われ、寒さを感じる程だったが、往路がゆっくりだったため、帰路もスピードが上がらず、さらに先頭を行く竹内インストラクターは、途中で写真を取るために、何度も止まっちまったしな。

帰路は、余計な事せず、ひたすら帰るって、講習の時に言ってなかったっけえ?。

もちろん、往きに寄り道したエリアを帰りにはパスして直帰しているので、その分のアドバンテージがあるわけだけどな。

まあ、どうでもいいんですが。

世界最大の水中洞窟の一部を(本当に、ほんの入口だけですが)、実際に潜った。

洞窟愛に溢れる人なら、大感激で震えるところだが、愛に目覚めていない浮沈子は、寒さで震えが出そうだった(まあ、それほどでもありませんでしたけど)。

ログを見ると、水温は25度。

画像は、エキジット間際に撮っていただいたものだが、目が死んでる・・・。

さすがにこの水深では安全停止は必要なく、そのままエキジットした。

ラストダイブ。

メキシコへの道(第2章)のダイビングは、全て終わった。

器材の片付けの際、ハーネスに取り付けていたウエイトを外す。

サイドマウントのいつもの儀式だ。

次回、いつ来ることになるかは分からない。

メキシコへの道、第3章はあるのか。

せっかく手にした(まあ、正確にはまだ貰ってませんが)フルケーブダイバーのCカードを、使うことはあるのだろうか?。

光が届かない洞窟の奥には、どこまでも洞窟が続いていた。

マストドンの骨も見たけど、その奥にも洞窟は続いていた。

現在確認されている、このシステムの総延長は347km(地元紙Mexico News Dailyの記述による。ナショジオでは215マイルとなっていて換算すると346km)に渡る。

たぶん、一生かかっても潜ることはできないに違いない。

曼荼羅のように広がる水中洞窟の世界。

昨年潜った光あふれる美しいカバーンエリアのさらに奥、真っ暗闇の洞窟の中に何があるかを見るために、そのためだけにメキシコに再びやってきた。

死神がいるとか、悪魔がいるとか、そんなことはなかった。

洞窟の奥には何があるのか。

浮沈子の得た答えは、洞窟の奥には洞窟があるということに尽きる。

何処までも続く洞窟・・・。

しかし、何の準備もなく、知識も器材もスキルも態度も身につけることなく奥へ奥へと入って行けば、本当の死神と出会うことになることは分かった。

そこへ誘い込む悪魔に出会うことにもなる。

浮沈子は、今のところ、彼らの姿を見ることなく、無事に日本に帰ってきた。

第2章は、これで終わり。

器材を片付け、一段落する。

帰国してから、講習の中で出てきたREMについて調べた。

(洞窟ダイビング:指向性および非指向性マーカー101)
https://www.tdisdi.com/tdi-diver-news/cave-diving-directional-and-non-directional-markers-101/

「ハイブリッドマーカーまたはREM (Referencing Exit Marker:参照出口マーカー)–
参照出口マーカーまたはREMは、ダイバーがそれを配置することによって矢印として使用され、他の人によってCookieとして使用されるように設計された比較的新しいマーカーです。そのため、これをハイブリッドマーカーと呼んでいます。REMは長方形で、ダイバーがラインに取り付けることができるようにスロットが含まれています。また、調査作業、チームの分離(つまり、37分で洞窟を出た)などの理由で、片側に個人またはチームの識別情報を含め、もう一方の側に小さなスレートを書き込むための空白スペースがあります。」

竹内インストラクターからは、開発者本人の出ている動画を紹介された。

(Cave Explorer and Cave Instructor Bil Phillips introduces the REM (Referencing Exit Marker):動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=jOq828tU7lQ

投稿は2011年8月だが、開発者のビルフィリップスは既に病没している。

(美しさのために–ビルフィリップスを思い出す)
https://www.intotheplanet.com/bil-phillips/

「洞窟探検家、マスターカートグラファー、非常に尊敬されているインストラクター兼インフルエンサーであるビルフィリップスは、2017年11月下旬に短い病気で亡くなりました。」

浮沈子も、何枚かREMを持っているし、多くのREMを洞窟の中でも見た(うーん、まだクッキーほど普及している感じはしなかったけどな)。

指向性を持たせたプライベートなラインマーカーとしては、加工したクッキーも有用な気がする。

もちろん、裏面にメモを書き込むことが出来る点こそ、柔軟な使い方ができる最大の利点であることは間違いない。

ビデオの中で、開発者が洞窟の出口を見出すために有用だと主張しているのが印象的だった。

このアイテムには、命を守りたい、洞窟での事故を無くしたいという願いが込められているのだ。

ダイビングの第一の目的は、生きて還ることだと教わる。

レクリエーショナルレベルでも、テクニカルレベルでも、それは同じだ。

おさかなの写真を撮ったり、減圧ダイビングをして沈船の中に入ったり、洞窟の奥深くに侵入するとしても、そのことは一切変わらない。

生きて還る。

そのために必要な知識を得、そのために必要な器材を揃え、そのために必要なスキルを磨き、そのために必要な態度を養う。

程度の差、レベルの差はあれ、生きて還るための手段であることは間違いない。

ダイビングは、本質的に危険を伴うレジャーだ。

我々は、水中で生きることはできない。

器材の助けを借り、それを使いこなす技術を身につけることによって、一時的に水中に留まることが出来るに過ぎない。

錯覚してはいけない。

ダイビングのレベルが上がると、或いは経験が豊かになると、人間は万能感に囚われだす。

俺様は死なない症候群だ。

浮沈子は、以前、それをキャプテンスカーレット症候群と呼んだこともある(昔の人形劇に出てくる、不死身のヒーローだ)。

現実の世界に、そんな人間はいない。

ダイビングを続けて、経験を積み、スキルも上がって、今まで無事でいられるのは、致命的な器材の故障や、急な流れなどの想定外の環境変化、水中危険生物や、一緒に潜っているダイバーのパニックに巻き込まれなかっただけに過ぎない。

洞窟の中は、一見穏やかだが、流れもあり、透視度が急激に悪くなることもある。

浮沈子が不用意に手を動かしてシルトを巻き上げ、視界の低下を招いたことを厳しく指導されたのだって、ちゃんとした理由があるからだ。

危険は、あなたの隣にいる。

人間は、情報の多くを視覚から得ているが、洞窟の中は真っ暗だ。

視界を奪われてしまえば、たった1本の細いラインが、生きて還るための命綱になる。

数日前の記事で、浮沈子は洞窟の中は怖かったと書いた。

講習を受けても、まだ怖い。

いや、怖さは増した気がする。

冗談めかして、洞窟愛が足りないとか書いているが、そんなものは、何の役にも立たないだろう。

愛だけでは、生きて還ることはできない。

海洋ダイビングなどでも、危険なことは沢山ある。

しかし、洞窟ダイビングは、洞窟そのものが危険なのだ。

嵐であり、危険生物であり、絶体絶命な環境であり、パニックを引き起こす要因そのものなのだ。

今回、浮沈子は少しずつストレスを増やしていくことで、なんとかパニックにならずに講習を終え、ファンダイブまで行うことが出来たが、それは偏に周りに多くの信頼できるダイバー達がいてくれたことによるものだと思っている。

危険は、あなたの隣にいるだけではない。

洞窟の中では、あなた自身が危険なのだ。

それでも、洞窟潜水を続けたいのか?。

今は、分からないとしか言えない。

せっかく、フルケーブダイバーになったのに・・・。

三保先生が言った言葉がよみがえる。

洞窟ダイバーは、陸上で死ななければならない。

REMの開発者であったビルフィリップスは、残念ながら病で逝ったが、その意味でも立派な洞窟ダイバーだったわけだ。

死に、最も近いダイビングであるからこそ、その言葉は重い。

精進を重ね、自分の限界を見極め、独善に陥ることなく心ある人の言葉に耳を傾け、引くべき時を知り、静かにタンクを置くことが出来るだろうか?。

自分の慢心を百叩きして、いつか、もう一度問いたい。

それでも、洞窟潜水を続けたいのか?。

まあいい。

せっかく教わったスキルだから、定着を図るために何度か復習を兼ねてプールトレーニングすることは決めている。

鉄は熱いうちに打て!。

既に、だいぶ冷めてきているような気もするけどな。

その中で、もう一度、洞窟潜水を続けるかどうかを考えてもいい。

確認しておこう。

洞窟潜水は危険だ。

その危険をしっかりと見据え、誤魔化すことなく正面から取り組み、逃げることなく克服することが出来ないのなら、洞窟潜水などすべきではない。

フルケーブ講習は、それに応えてくれる本物の講習だ。

費用も時間も手間暇も掛かるし、講習それ自体にもリクスを内包している。

インストラクターも受講生も、真剣勝負で取り組まなければ命に係わる。

合否に関わらず、やって後悔することは絶対ない。

合格したからといって、別に洞窟潜水を続けなければならないということはない。

一度で合格しなかったからといって、諦めなければならないということもない。

洞窟潜水をしていいかどうかを決めるのは、認定するインストラクターの仕事だが、洞窟潜水をするかどうかを決めるのはダイバー自身だ。

洞窟の奥にあるのは洞窟だ。

その更に奥にも、さらにさらに洞窟は続いている。

果てしない書物を読み解くように、その無限の曼荼羅に取り組むのか。

世界最大の洞窟の入口で、立ち往生している浮沈子。

メキシコへの道が続いているのかどうか。

その答えは、まだ、誰も知らない・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(発見された世界最大の水中洞窟)
https://www.nationalgeographic.com/science/article/largest-underwater-cave-system-in-the-world-discovered-in-mexico-spd

「プロジェクトのこのフェーズは、2017年3月に、GAMの探査ディレクターであるRobert Schmittnerと洞窟を専門とするダイバーのチームの作業で始まりました。」

ドスオホスとの接続の発見は、どうやら2018年のようだな。

映像を見ると、タンク4本持ったダイバー(ロビーさん?)が泳いでいる。

REMの開発者のビルフィリップスの話も出てくる。

「トゥルムは洞窟ダイビングのメッカになっています。さまざまな緯度の水中探検家は、人生の大部分をこの風景の探検に捧げてきました。その中で、洞窟探検家のビル・フィリップスは、地域を理解して保護するためのツールである、これらの複雑なシステムの詳細な地図を含むデータベースであるキンタナロー州の洞穴調査を共同設立しました。」

「2017年11月に亡くなったフィリップスは、最後の日までこの水中世界を探索しました。彼は40年以上にわたり、これらの先祖代々の海域の調査を通じて、その場所の深さを理解することに専念してきました。GAMチームは、プロジェクトの水中地図製作者であるフィリップスにその成果を捧げました。」

ビッグネームだったんだな・・・。

(水中洞窟は世界最大です
キンタナロー洞窟「世界で最も重要な水没した遺跡」
2018年1月15日月曜日に公開:地元紙の記事)
https://mexiconewsdaily.com/news/underwater-cave-is-worlds-biggest/

「ダイビングチームを率いるドイツの探検家ロバートシュミットナーは、2つのシステム間のリンクの発見は、長年の努力と彼のチームの献身、情熱、そしてそれを見つけたいという願望の結果であると述べました。」

「これはチーム全体の多大な努力です。。。相互接続を見つけるまで、私は14年間休むことはありませんでした。。。」

浮沈子から見れば、超が付くヘンタイぶりだ(洞窟愛に溢れている!)。

サクアクタン(Sac Actun)は、オックスベルハ(Ox Bel Ha)というケーブシステムと、最長を争っていたらしい。

(オックス・ベル・ハ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8F

「世界で最も長い、探検済みの水中洞窟であり、地上の洞窟も含めて4番目に長い。2017年5月時点で、水中の通路の調査された長さは270.2 kilometers (167.9 mi)である。」

まあ、どっちもトゥルムの近くだから、そのうち全部繋がってることになるに違いない(そうなのかあ?)。

全長600kmを超えることになる。

陸上を含む洞窟では、米国ケンタッキー州のマンモスケーブが最長とされている。

(マンモスケーブ国立公園)
https://en.wikipedia.org/wiki/Mammoth_Cave_National_Park

「マンモスケーブは、調査対象の通路が420マイル(680 km)を超える、世界で最も長い既知の洞窟システムです。これは、2番目に長い洞窟システムであるメキシコのサックアクトゥン水中洞窟のほぼ2倍の長さです。」

うーん、仮に繋がってたとしても、陸上含めた世界一はムリポだ。

水中洞窟としての総延長世界一という条件は取れないだろうな。

マンモスケーブの探査も続いているしな。

洞窟も、長きがゆえに尊からずなんだろうが、これからも人間に発見されることを待っているところも多いに違いない。

人様が引いたラインを辿るだけでもヒイヒイ言ってる浮沈子とは、次元が違う話だ。

セノーテの入口近くで楽しんで、さっさとエキジットするのが正解だな・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

セノーテの中の生き物について、簡単に触れておきたい。

エルエデンとか、オープンウォーターエリアがあるところには、小さな魚たちが泳いでいる。

中には、メダカそっくりのやつもいた。

セノーテの浅い水深(およそ12m以浅)は淡水(溶解物があるので、比重は淡水よりやや重い)だからな。

大きさは、数センチ程度で、ペアで泳いでいたり、小さな群れを作っているものもいたけど、100匹を超える群れはいなかった。

イセエビサイズの超デカいエビも見た(1匹だけ)。

洞窟の中に行くと、生物は激減する。

目を失った魚とかもいると聞いていたけど、今回は見なかったな。

聞いた話では、ダイバーのライトにくっ付いて洞窟の中に入り、出口が分からなくなって死んじまう魚もいるそうだ。

罪な話だ・・・。

ノホッチナチッチの帰路、洞窟の中で奇妙なものを見た。

桜の花びら程度の大きさの白い剥片が、ひらひらと舞い落ちていたのだ(1枚だけですが:2度ほど見ました)。

もちろん、洞窟の中にサクラは咲いていないからな(トーゼンです!)。

天井から落ちた薄片にしては、動きが不自然な気がした。

こっちも泳ぎながらなので、詳細に確認したわけではないけど、なにかの生き物のような気がして、エキジットしてから三保先生に尋ねたところ、エビの一種かも知れないという。

ネットを調べてみると、セノーテの内部には、甲殻類が数十種類ほど棲息していることが確認されている。

洞窟潜水を行う連中の中には、そういうのを見つけると心臓バクバク、呼吸もハアハアして興奮する超ヘンタイがいるに違いない。

ヘンタイの中のヘンタイだな(そうなのかあ?)。

しかし、基本的にライン上で停止することは禁じられている。

ジャンプした直後とか、ラインマーカーを設置したり回収したりする時、フィンガースプールを設置・回収している時など、限られた場合を除いて泳ぎ続けなければならない。

大瀬などで時々見かける、畳一畳ダイバー(じーっと水底に張り付いて、浮沈子には見えないサイズのウミウシなどを撮影していたりする)のようなことはできないのだ(研究目的で、特別の許可を得て行う場合などは異なるのかも知れませんが:未確認)。

その他にも、目に見えないサイズの生物はいるに違いない。

12mから下は海水層だから、また異なる生物相になるのかも知れないしな。

地上と通じるセノーテがある周辺のエリアでは、完全な洞窟中とは異なるだろうし。

洞窟生物学という、独立した研究分野もあるようだ。

超ヘンタイどもの寄り合いか・・・。

まあいい。

しかし、何と言っても、洞窟内で目立つのは人間だな。

ライトを光らせ、タンクを携えて、うろうろと泳ぎ回っている。

概ね、2匹から3匹の群れで泳ぎまわっているが、自然光が見えるカバーンエリアでは5匹ほどの群れになることもある(ガイド1人にお客さん4人までが限度だそうです)。

セノーテにも依るけど、午後4時頃までには陸に上がって、水中からはいなくなるようだ。

オープンウォーターエリアがあるところでは、水面をバシャバシャ泳ぎ回っていたりする。

洞窟最大の生物であることは間違いない。

サイズもデカいし、老眼でも見えるからな。

浮沈子向きだな・・・。