🐱ハッブルをリブーストせよ!2022年10月01日 10:55

ハッブルをリブーストせよ!
ハッブルをリブーストせよ!


(NASAとSpaceXがハッブル望遠鏡の再ブーストミッションを研究)
https://www.bbc.com/news/science-environment-63084707

「再ブーストするために何もしなければ、望遠鏡は最終的に大気中に落ちて燃え尽きます。」

NASAは、基本的にそうするつもりだ。

制御落下させるための捕獲リング(キャプチャーリング)も取り付けてある。

「ドラゴンを助ける要因の 1 つは、2009 年の最後のシャトル ミッションでハッブルに取り付けられた「捕獲リング」です。」

「このメカニズムは、将来のロボット クラフトが 12 トンの望遠鏡をつかみ、南太平洋で管理された処分のために空から引き上げることを可能にすることを目的としていました。」

このキャプチャーリングを使って、制御落下とは逆に、現在の軌道高度(540km)を打ち上げ時の600kmまで上げようという話なわけだ。

「これにより、さらに 20 ~ 30 年の寿命が得られる可能性がありますが、寿命は望遠鏡のシステム、特に 4 つの機器の継続的な良好な動作にも大きく依存します。」

「修理とアップグレード作業には、望遠鏡を星や銀河に向けるために使用され、時間の経過とともに故障する傾向があるジャイロスコープの交換が含まれる可能性があります。」

4つの機器とジャイロスコープの状況について調べた。

(ハッブル宇宙望遠鏡)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%83%E3%83%96%E3%83%AB%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%9C%9B%E9%81%A0%E9%8F%A1

「2009年の最後のサービスミッション以降、稼働しているものは、ACS、COS、STIS、WFC3で、残りのNICMOSは休止状態だがWFC3が故障した場合に稼働させる可能性がある。」

「現在の装備:
・掃天観測用高性能カメラ(ACS、2002–現在)
・宇宙起源分光器(英語版)(COS、2009–現在)
・宇宙望遠鏡撮像分光器(英語版)(STIS、1997–現在、非稼働期間:2004–2009)
・広視野カメラ3(WFC3、2009–現在)」

動いているのは、この4つなわけだ。

「・近赤外線カメラ・多天体分光器(英語版)(NICMOS、1997年–現在、2008年から休止状態)
・ファイン・ガイダンス・センサー(英語版)(FGS、1990–現在)」(ファイン・ガイダンス・センサー:望遠鏡の照準に使用され姿勢制御や正確な位置天文観測にも使用)

ジャイロスコープは悲惨だな・・・。

「【故障】2018年10月5日: SM4により旧式3基、改良型3基の計6基のジャイロスコープが搭載された。HSTは3基のジャイロを用いて姿勢制御を行うが、2018年10月までに既に旧式2基は故障しており、残る4基のうち旧式1基と改良型2基による運用がなされていた。この日、3基ある旧式ジャイロのうち稼働状態にあった最後の1基が故障したため、HSTは自動的にセーフモードへと移行した。この故障は既に予期されていたものであり、故障発生時には予備のジャイロを稼働させることとなっていた。しかし、予備の改良型1基に電源が投入された際に所期の性能を発揮できないことがHSTの自律診断で判明したため、HSTはセーフモードを継続した。」

「10月22日 過去に故障したジャイロのうち、状態の良かったものを修正してジャイロ3基体制を復旧させた。」

この他にも、昨年は電源周りのトラブルで、約1か月に渡り観測停止を余儀なくされている。

「【故障】2021年6月13日: ペイロードコンピューターとメインコンピューターとの間で行う「生存確認」信号が受信できなくなり、メモリモジュールに問題があると考えられた。」

「メインコンピューターによって全科学機器をセーフモードにして、ペイロードコンピューターも再起動させたが14日に停止した。6月18日、他の3つのバックアップメモリモジュールのうちの一つへの切り替えも失敗した。6月23・24日に、ペイロードコンピューターのバックアップに切り替えたが同様のエラーによって失敗している。6月28日に、エラーの原因調査をメモリモジュール以外にも広げるとしている。」

「復旧】2021年7月14日: 問題箇所を特定した。PCU (Power Control Unit) と呼ばれるペイロードコンピュータのハードウェアの電源となるユニットで、電圧が許容電圧範囲を外れた値を検出して停止していたことが判明した。」

「電源の検出回路が劣化したか電源に問題があると考え、問題の電源部をSI C&DHユニットごとバックアップに切り替え、7月15日に再起動を行い成功した」

もう、動いているのが不思議なくらいだな(そうなのかあ?)。

満身創痍のハッブルのリブーストに対して、NASAはあまり乗り気ではないようだ。

(NASAとSpaceXがハッブル望遠鏡のリブーストの可能性を研究)
https://www.nasa.gov/feature/goddard/2022/nasa-spacex-to-study-hubble-telescope-reboost-possibility

「政府の費用負担なしで NASA のハッブル宇宙望遠鏡をドラゴン宇宙船でより高い軌道に打ち上げるという SpaceX とポラリス プログラムのアイデアの実現可能性を調査」

「資金提供を受けていない宇宙法協定に署名」

「NASA がサービス ミッションを実施したり、資金を提供したり、この機会に競合したりする計画はありません。」

ここまでの短い記述の中に、金が掛からないというのが3回も出てくるのは異常だ。

それだけじゃない・・・。

「研究に最大 6 か月かかると予想」

「ハッブルとドラゴンはこの研究のテスト モデルとして機能」

「ミッションの概念の一部は他の宇宙船、特にハッブルのような近地球軌道にある宇宙船にも適用できる可能性」

そもそも金は掛からないし、やると決めたわけでもないし、やらない場合でも、成果は他に使いまわしできるというわけだ(もう、やる気なさ、満々だな・・・)。

逃げ道は幾通りも作ってある(そういうことかあ?)。

「ハッブルは 1990 年以来、地球から約 335 マイル上空で、時間の経過とともにゆっくりと崩壊する軌道上で動作しています。ハッブルをより高く、より安定した軌道に再加速することは、その寿命に数年間の運用を追加する可能性があります。」

BBCの記事では、「20 ~ 30 年」となっている点に注目だ(観測機器等の全とっ替えが必要かも)。

NASAは、その寿命の終わりに、ハッブルを安全に軌道から外すか処分することを計画しています。」

落下処分が基本であることも、これでもかと明記されている。

それに対して、S社やアイザックマンは、もう、やる気満々!。

「SpaceX と Polaris Program は、現在の技術の境界を広げ、商業的パートナーシップが挑戦的で複雑な問題を創造的に解決する方法を探求したいと考えています」

「ハッブルへのサービス提供などのミッションは、宇宙能力を拡大するのに役立ち、最終的には、宇宙を旅する多惑星文明になるという私たち全員の目標を達成するのに役立ちます。」

「私たち全員」の中には、浮沈子は入れないでおいてもらいたいものだ。

鼻息の荒い民間セクターとの温度差は歴然だな。

中間選挙前の政治の季節に、余計な手間掛けさせやがって・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

「搭載機器は基本的に故障以外での交換はされていないため、宇宙観測機器の根幹は打ち上げ当時の1990年における技術である」(ウィキの記述より)

30年以上も使われ続けている古臭い宇宙天文台を、さらに長期に渡って維持するメリットはない(断定的)。

余計なことはせずに、制御落下用の小型ロケットをドッキングして南太平洋のしかるべきところに落とすのが無難だ。

地上の天文台の観測能力の向上、他の宇宙天文台の展開など、ハッブルの歴史的役割の終了を促す要素はいくらもある。

随分前に、NASAはNRO(国家偵察局)から無償で未使用の偵察衛星を譲り受けている。

(米国国家偵察局(NRO)が、2基の高性能スパイ望遠鏡をNASAにプレゼントした。これらは米国の宇宙天文学にとって朗報だが、問題は転用にかかるコストだ。)
https://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v10/n1/%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%BC%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AF%E3%80%81%E3%82%B9%E3%83%91%E3%82%A4%E7%94%A8%E3%81%AE%E9%AB%98%E6%80%A7%E8%83%BD%E6%9C%9B%E9%81%A0%E9%8F%A1/44526

「室内の低い台の上には、2基の2.4m望遠鏡が載せてある。いずれもハッブル宇宙望遠鏡と同サイズのスパイ衛星用望遠鏡だが、一度も打ち上げられたことがない。」

「2012年6月、NASAはNROからこの望遠鏡を譲り受けたことを明らかにした。」

「最初の利用法として最も可能性が高いのは、2010年代の最重要天文ミッションとされている広視野赤外線宇宙望遠鏡(Wide-Field Infrared Space Telescope:WFIRST)の代替としてだ。」

この件については、ナンシーグレースローマン宇宙望遠鏡として実現することが決まっている(うち上げは、ファルコンヘビーで行われる)。

「NROの望遠鏡はもう1基ある」

このもう1基の望遠鏡の用途がどうなるのかについては、関連する情報が見つけられなかった(この記事の中では、地球のオーロラの観測や惑星科学に使用するというアイデアがあるという)。

「さらに、2基の望遠鏡のほかに、主鏡を含めて、3基目の望遠鏡を製作できるだけの部品もある」

おっと、3基目もあるのか(NASAにくれたかどうかは知らない)。

「こんな施設を見ていると、妬ましくなりますね。すばらしいというか、悲しいというか……」。

ローマン望遠鏡だって、総コストは43億ドルに膨れ上がっている(100億ドルのJWSTには敵いませんが)。

あるところにはあるのだ。

宇宙開発で30年前と言えば、もう、歴史の彼方だ。

ハッブルを延命させたところで、30年前の観測機器の性能が上がるわけではなく、ローマン望遠鏡に比べれば狭い視野(それでも、比較的広い方ではあるようですが)からくる観測効率の悪さが改善されるわけでもない。

ここは、大人しく地上に落として、NROがくれたもう1台のスパイ衛星の改造に大枚をはたいて家畜の餌な新古品の宇宙望遠鏡を作るか、スターシップの完成を見越して、スクラッチから直径9m(内径は少し狭いでしょうけど)のピッカピカの新品の巨大宇宙望遠鏡をぶち上げるのがよろしい。

(提案された宇宙観測所のリスト)
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_proposed_space_observatories

「開発中の宇宙観測所:
名前:エージェンシー:タイプ:提案された発売日:状態:提案された場所:
・トリマン NASA 可視光 2023年 工事中 地球低軌道
・迅天宇宙望遠鏡 CNSA 紫外線、可視、赤外線 2023年 工事中 地球低軌道
・スペクトル-UV (WSO-UV) ロスコスモス 紫外線 2025年 資金提供
・プラトン ESA 見える 2026年 太陽地球 L 2ラグランジュ点
・Nancy Grace Roman Space Telescope (旧 WFIRST) NASA 赤外線 2026-2027 2020年名付けられました 太陽地球 L 2ラグランジュ点
・ライトバード JAXA ミリ波ラジオ 2028年 開発承認済み 太陽地球 L 2ラグランジュ点
・レーザー干渉計宇宙アンテナ(LISA) ESA / NASA 重力波 2037年 太陽の地球追従軌道(約 1天文単位)
・アストロサット-2 ISRO 近紫外、遠紫外、可視 未定 – 地球低軌道
・未来の大天文台 1 ( LUVOIRやHabExなど) NASA 紫外線、可視、赤外線 2040年代初頭 初期計画「フェーズ 1」 おそらく太陽地球 L 2ラグランジュ点
・未来の大天文台 2 ( LynxやOriginsなど) NASA X線または遠赤外線 2040年代後半以降 初期計画「フェーズ 1」 おそらく太陽地球 L 2ラグランジュ点
・未来の大天文台 3 ( OriginsやLynxなど) NASA 遠赤外線またはX線 2040年代後半以降 初期計画「フェーズ 1」 おそらく太陽地球 L 2ラグランジュ点」

こうしてみると、未来の宇宙望遠鏡は太陽ー地球系のL2配置が当たり前な感じだな。

地球低軌道に留まるのは、中国やインドなどなわけだ。

トリマンというのが気になって調べたら、6U程度のキューブサットだった(ショボ・・・)。

まあいい。

ローマン望遠鏡は、ウィキでは2026から27年の打ち上げとなっている。

現段階では、設計が終了して打ち上げ機が決まった程度に過ぎないが、本格的な開発が始まってNASAの予算を圧迫するようになれば、また、記事が出てくるだろう(そういうことかあ?)。

43億ドルが、どれくらい膨らむかが見ものだな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(SpaceX、NASA がハッブル宇宙望遠鏡への商用乗組員ミッションを研究中)
https://spaceflightnow.com/2022/09/29/spacex-nasa-studying-commercial-crew-mission-to-hubble-space-telescope/

「この研究では、SpaceX のドラゴン宇宙船を使用して、現在地球の上空 530 キロメートル以上を周回しているハッブルにドッキングする技術的実現可能性を探ります。」

BBCの記事では、540kmとなっていたけどな(530 キロメートル「以上」だから、どちらも正しい?)。

まあ、どうでもいいんですが。

「ノースロップ・グラマンは今年初めに、NASA への同様の未承諾の提案に取り組んでおり、ロボット サービス宇宙船をチャンドラ X 線天文台に送ることに取り組んでいる」

記事を読むと、S社は主に無人のドラゴンを使って軌道を上げることに注目しているようだ。

「SpaceX のマネージャーである Jensen 氏は、ハッブル サービス ミッションの研究で考えられる結果の 1 つは、ロボット宇宙船がその仕事により適している可能性があると述べています。」

もちろん、有人サービスを加えられればなおいい。

「私たちはハッブルに利益をもたらしたいと考えています。ハッブルに利益をもたらすことが、それを後押しするだけでなく、何らかのサービスを提供することであり、それが有人宇宙飛行ミッションで実行できるのであれば、なおさらです」

新たな情報も確認できた。

「ハッブルが大気圏に再突入し、2037 年までに燃え尽きる可能性が 50% ある」

「ハッブルの高度は、2009 年の最後のシャトル サービス ミッション以来、約 18 マイル (30 キロメートル) 下がっています。ハッブルの軌道を 370 マイル以上、または 600 キロメートル近くまで加速すると、望遠鏡をさらに 15 年から 20 年間軌道上に保つことができます。」

観測機器とジャイロスコープがもったとしてもだ。

「まだ動作している 3 つのジャイロは強化された設計」

「エンジニアは、望遠鏡の科学的研究の一部を 1 つのジャイロで継続する方法を考案しましたが、それには、ハッブルが天体観測を行うために指し示すことができる場所に制限が伴います。」

「ハッブルの主鏡の開口部ドアを開閉する主モーターも昨年故障しました。しかし、望遠鏡にはドア用のバックアップ モーターがあり、これは動作」

「摩耗や裂け目が見られるのは、実際には宇宙船のコンポーネント、電気部品の経年劣化です」

記事は、関連情報の記述が多く、ハッブルのリブーストに伴うメリットが、ややわかりづらい感じだ。

が、民間有人ミッションがハッブルを長期に延命させるというのは、一般受けする話だ(ここ、重要です)。

それが、NASAの負担を伴わない形で行われれば、議会も口出しできないだろう(ぶつぶつ言う程度か:運用を延長するコストはかかるからな)。

ジャイロや観測機器の交換は行われるのか(つまり、有人ミッションになるのか)、それとも無人で軌道上昇だけが行われるのか。

6か月と言われる研究の成果が待たれる・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

(NASAとスペースXが「ハッブル」宇宙望遠鏡の軌道高度上昇ミッション検討へ)
https://sorae.info/space/20221002-nasa-spacex-hubble.html

「スペースシャトル「ディスカバリー」から放出された時の高度は約615kmでしたが、地球低軌道では希薄な大気との抵抗によって高度が少しずつ下がるため、現在のハッブル宇宙望遠鏡は高度約540kmを飛行しています。」

「近い将来、ハッブル宇宙望遠鏡が大気圏に再突入することは避けられず、NASAはその時期を2030年代半ばから後半と予測しています。」

「2011年にスペースシャトルが退役してからは、ハッブル宇宙望遠鏡のサービスミッションを実施できなくなっていました。」

目新しい情報はないけど、例によってボーっと記事を読んでいたら、あることを思いついた。

スターシップが出来れば、ハッブルを丸ごと回収して地上に持ち帰り、好きなだけ弄り回して、再び高度600km(615kmでもいいですけど)に配置することが出来るのではないか。

この10年でそれが可能になるなら、リブーストなど行わずに、放っておくというのも一つの選択しに違いない。

まあ、そういうことをする意義があるかどうかも含めて、地上回収再配置というのは、よーく考えて行う必要があるけどな。

スターシップは、この手の話にとって、ちゃぶ台返し的選択肢を与える。

初期のモデルは、もちろんカーゴベイにアクセスする巨大な開口部などないから、そういうのが登場するまでの繋ぎとして延命させるためのリブーストを行うというのはアリかも知れない。

いずれにしても、宇宙空間で修理したり、チマチマ高度を上げたりするというのは、これからの時代にそぐわない。

再配置の際には、太陽地球系のL2に持って行くのがいいかも知れない。

必要な改造を施してな。

まあ、そういうことなら、NROがくれたスパイ衛星を改造して作った方がいいかも知れない。

ナンシーグレースローマン宇宙望遠鏡が2つも必要かという話になるだろうから、用途を考えて、言い訳が立つようにする必要がある。

あーでもない、こーでもない・・・。

スターシップが飛ぶなら、9mのカーゴベイに収まるドデカい宇宙望遠鏡を作った方がいいに決まっている。

JWSTみたいに折り畳み式にすれば、ざっくり20m位の直径にすることが出来るかもしれない(展開の仕掛けを考えるだけでも、頭がパンクしそうだけど)。

それはもう、ハッブルの後継機というよりは、JWSTの後継機ということになる。

20世紀にうち上げられたハッブルは、歴史的使命を果たした。

今後も、退役まではそれが続くだろう。

リブーストは、限られた手段の中で行われる繋ぎだ。

21世紀の宇宙望遠鏡は、新しい酒だ。

新しい器に入れて、飲み干すのがよろしい。

100億ドルの金を掛けて、スターシップで飛ばす。

ああ、月面天文台という話もある。

殆ど大気のない月面からの観測は、星像の歪みや電磁波の透過という点では軌道からの観測に匹敵するし、地べたに設置ということなら、いろいろ都合のいい点もあるだろう(ジャイロとかの寿命に縛られないからな)。

月面に設置したからといって、別にそこに行かなければ観測できないという話ではない。

衛星経由でリモート操作する。

メンテナンスも、L2に置くよりは簡単だ(未確認)。

難点は、レゴリスによる機器への悪影響だが、そこはなんとかクリアしてもらいたいもんだな(すばる望遠鏡では、定期的に鏡面を二酸化炭素洗浄しているようですが、月ではこの手は使えないからな:ガスないし・・・)。

月面の重力というのも、鏡面の歪みを作る点では大きなネガだ。

しかし、これは地上望遠鏡のノウハウが生かせる。

宇宙望遠鏡や月面望遠鏡は、目的によって使い分けることになるんだろう。

技術の進歩を取り入れる点では、固定望遠鏡の方が有利だが、宇宙望遠鏡を消耗品と割り切れば、次々とうち上げることによって、新たな技術を盛り込んでいくことが出来るというメリットもあるわけだ。

ハッブルの度重なる修理は、その意味では邪道だ。

初期のピンボケ対策は、NASAの名誉をかけて行われたが、そのノウハウが確立した結果、それに続くメンテナンスが継続した(元々の設計にも、モジュール化など、ある程度はメンテナンス要素は盛り込まれていたようですが)。

リブーストによる延命も、その流れの延長線上にある。

視野角の問題や、重量(ハッブルは12トン、ローマン望遠鏡は設計上は4トン程度)、搭載観測機器などを考慮して、その時代時代に合った観測目的に沿い、最新技術を反映した宇宙望遠鏡を上げ続けるのがよろしい。

浮沈子的には、ハッブルはリブーストなどせず、早いとこ引導を渡してしまう方がいい気がしている。

業界は、これから最適解を探っていくことになるだろうが、JWSTが上がって、ローマン望遠鏡が具体化してきた段階だから、大きな動きにはならないだろう。

今回の話も、研究という位置付けで、具体なミッションの検討段階ではない。

ボツになる可能性は高い。

政策的にも、筋のいい話ではない(予算付かないし・・・)。

そういうのを、民間資本でやろうというところが話題なだけだ。

投資に見合った観測枠を獲得して、それを販売することでも検討しているんだろうか?。

天文業界にとっては、青天の霹靂になる(そうなのかあ?)。

それだけの市場があるかどうかも見えていない。

宇宙望遠鏡にも、民営化の波が押し寄せることになるのかも知れない。

NASAは、ISSの後継宇宙ステーション(地球低軌道配置)をそういう形に持って行こうとしている。

民営化され、NASAがクライアントとして使用していく。

まあ、業界にとっては、仕切っているのが政府なのか民間企業なのかということだけかもしれない。

黒い宇宙望遠鏡でも白い宇宙望遠鏡でも、ピントの合った星像を捉えてくれるのがいい宇宙望遠鏡なわけだ(やや舌噛みそう・・・)。

宇宙開発の大きな流れに沿っている話ではある。

人間の欲望に限界はない。

民営化の本質は、むき出しの欲望を、効率的に形にすることなわけだ。

まどろっこしいお役所の手続きやどろどろした政治過程を経ずに、スマホから申し込んで、仮想通貨でポチッとすれば手に入るサービス。

天体観測が、そういう時代になるかどうかは知らない。

ダイヤの指輪の代わりに、星雲丸ごとプレゼントしてプロポーズすることになるのかもな・・・。