🐱ウクライナ降伏不可避:ラインメタルの果敢な選択:中身は怪しいけど2023年07月04日 04:40

ウクライナ降伏不可避:ラインメタルの果敢な選択:中身は怪しいけど


(焦点:西側防衛企業、ウクライナでの武器生産実現は「戦後」か)
https://jp.reuters.com/article/defence-ukraine-idJPKBN2Y9062

「ドイツのラインメタルは先月、ウクライナ国有企業ウクルオボロンプロムと合弁事業を立ち上げ、ウクライナ国内で戦車の製造と修理を手がけると発表。」

ほかにも、BAEシステムズが名乗りを上げているようだが、実際に生産設備を整えられるかどうかはビミョーだ。

3月にウクライナ進出の意向を示していたラインメタルが、どういう判断をするかに注目していたんだが、合弁事業という無難な選択に落ち着いたようだ。

提携先のウクルオボロンプロムは、射程1000kmのドローンを開発するなど、今後の戦況を占う上でのキーパーソンになりそう。

が、記事のメインとしては、ウクライナにおける直接投資は見送りの空気が漂う。

「ラインメタルがウクライナに立ち上げた施設全てが報復攻撃対象」

「どこの国であれ、誰が適切なパートナーで、誰が何をできるのかを判断するのは時間がかかる。まして戦争が行われている中での作業は簡単ではない」

「(ウクライナでの生産が)絶対にないとは言えない。だが目下のところ、重視されているのは彼らが必要なものを確実に手に入るようにすることだ」

まあ、当然だろうな。

兵器産業にとって、戦争をしてくれる国家というのは神様と同じだ(お客様ですから・・・)。

現地生産が一番効率がいいかもしれないけど、それにはリスクも伴う。

まして、敵国がミサイル攻撃を仕掛けてくる中での生産になるわけだからな。

実際には、OEMみたいな感じで、現地企業が生産するのを支援するという名目上の進出に落ち着いたわけだ。

まあいい。

最後のレイセオンの発言にもある通り、発注されさえすれば、それでいいというのが本音なんだろう。

白い猫でも黒い猫でも、金を払ってくれるのがいい猫だ。

西側は、ウクライナに深く関与することを狙っているが、そのタイミングはビミョーなところもある。

記事中に登場する不規則発言で物議をかもすメドベージェフは、別記事でこんな発言もしている。

(ウクライナとの紛争、永久に続く可能性=メドベージェフ氏)
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-medvedev-idJPKBN2YJ0MN

「われわれの目標はウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟の脅威をなくすことだ」

「領土を巡る紛争中の国は加盟させないというNATOの方針に言及」

「ロシアとウクライナの紛争は「永久に」続く可能性がある」

まあ、ロジカルにはそうなるだろうが、実際にはどこかで停戦し、休戦に持ち込まれることになるだろう。

「業界幹部の多くは、戦争が終結した後なら、ウクライナは大きな商機を秘めているとみている。」(初出の記事より)

つまり、ロジカルには多くの兵器産業はウクライナへの投資を「永久に」見送ることにしているわけだ。

米国をはじめとする全世界(西側に限る)からの支援で代理戦争しているウクライナは、経済的には戦争当事国ですらない。

西側の兵器産業を潤すために機能している装置だ。

しかも、米国などからは、その兵器の使い道を事細かに規制されている。

ウクライナ降伏不可避。

浮沈子の見立ては変わらない。

国民の多大な犠牲の上に、戦争の継続を計っている(もちろん、それはロシアも同じだけど)。

浮沈子は、正義派じゃない。

ウクライナの統治がどうなろうと、知ったことではない(そんなあ!)。

人間同士がドンパチやって殺しあうことに、いささか疑問を感じているだけだ。

一刻も早い停戦と一刻も長い休戦を。

しかし、誰もがそれを願っているわけではないことを、ロイターの記事を読んで感じる。

お客様は神様だからな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(反転攻勢1カ月、進軍に遅れ ロシア、ウクライナ「息切れ」待つ)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023070400614&g=int

「反転攻勢の人的損失を最小限に抑えるべく、慎重に作戦を進めていることが、進軍の遅れにつながっている可能性」

「秋までに領土の大半を奪還し、年内にもロシアを和平交渉に臨ませる」

米軍は、ウクライナの人的損耗を懸念している。

バムフト攻防の際にも、戦術的重要性が低いところはさっさと撤収して南部の進軍に備えるようにアドバイスしていた。

ウクライナ側は、戦略的理由から、なかなか撤退しなかったがな。

西側の報道の中にも、ちらほらと真実が混じるようになってきている。

が、あまりにロシア寄りだと、逆に信ぴょう性を失いかねない。

(ハンガリー首相「ウクライナは主権国家ではない…プーチン大統領、戦犯扱いできない」)
https://news.yahoo.co.jp/articles/be84124902d36df9e007049584ea1edc786fd9db

「ウクライナと西側の協力はすでに失敗したのが現実。平和がいつ実現されるかは米国にかかっている」

浮沈子的にはもっともに聞こえるんだが、米国はウクライナがロシア相手に戦ってくれている限りは援助を続けるという。

ハンガリー首相は、もう、ロシアべったりだからな。

が、その主張は「正論」だ。

生殺与奪の権限を握る米国は、バーンズを派遣して真相を探ろうとしている。

国内向けに原則論を繰り返すだけの、「俳優」ゼレンスキーを操る政権幹部に対して、本音を聞き出そうというわけだ。

つーか、和平交渉(させない?)圧力を掛けに行ったと見るべきか。

米国は、既に政治の季節に入っている。

ハンガリー首相とはそりが合わないバイデンだが、余程のことがない限りは再選確実とされている。

ウクライナ支援そのものは変わらないだろうが、余りに早期の停戦というのは米国にとっても都合が悪いんだろう。

中国の仲介による和平交渉に踏み出そうとした際には、バイデン自ら説得に動いた経緯がある。

米国は、何年でも支援し続ける腹だ。

ウクライナという限定された地域で、ロシアの国力を削ぐ戦争を続けている限り、失うものは何もない。

ウクライナを含む欧州への支配は強化され、中国をけん制し、グローバルサウス(発展途上国?)への関与も拡大できる。

米国には、この戦争を終結させる動機は全くない。

ロシアは、それを見誤っている。

が、欧州は、また別の方向性を持っている。

ハンガリーほどではないにしても、それぞれの国内で、現在の支援や制裁に異論を唱える人々は少なくない。

旧ワルシャワ条約機構の国々との温度差も際立ってきている。

米国は、そういう「身内の反乱」をどう纏めていくんだろうか。

ワグネル(ワグナー)の反乱を非難している場合じゃないんじゃね?。

まあ、どうでもいいんですが。

局地戦の情勢は日々変化していくだろうが、西側がどこまで軍事支援を続けるかというのは大きな問題だ。

それは、ハンガリー首相が指摘しているように、ウクライナの生殺与奪に関わる。

一寸先は闇のウクライナ情勢。

長期戦を視野に、しかし、目先の情勢からも目が離せない。

膠着状態は、ロシアの勝利だ(そうなのかあ?)。

どっちにしても、いずれは中国が丸ごと平らげることになる。

南アジアから欧州、アフリカ全土にかけて、大帝国(経済圏)を樹立するだろう。

やれやれ・・・。

もちろん、その中にはかつてロシアと呼ばれていた地域も含まれる。

ああ、たぶん、我が国も入ってるだろうな・・・。