🐱スターリンク:5-15:V1.5最後の打ち上げ2023年07月15日 03:39

スターリンク:5-15:V1.5最後の打ち上げ


(スターリンクミッション5-15)
https://www.elonx.cz/mise-starlink-5-15/

「基本情報:
・開始日: 15/07/2023 06:15:10 CEST
・起動ウィンドウ:即時 (起動ウィンドウとは)
・静的点火:実施しない(静的点火とは)
・一次貨物: Starlink衛星群用の衛星の別のバッチ(54 個)
・ペイロード重量:各 Starlink v1.5 衛星の重量は約 309 kg
・ロケット: Falcon 9 v1.2 ブロック 5 (すでに使用されているB1060.16第一段階)
・目標:地球低軌道 (339 km x 299 km、傾斜角 43°)
・発射台: SLC-40 (米国フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地)
・ステージ着陸の試み:はい、ASOG Sea Platform 上で」

おっと、この1段目(B1060)も16回目の運用なわけだ(再使用回数としては15回だけどな)。

フロリダからのスターリンク打ち上げなんて、もはやニュース価値はないし、再使用回数が20回まで延長されてからも、既に2度目になるわけだからなんらユニークな話ではない。

が、しかし、この打ち上げは特別だ。

「これは、v1.5 タイプの衛星による最後の打ち上げです。その後、より大型のv2-mini衛星のみが打ち上げられ、その後、さらに大型で Starship によってのみ打ち上げられる本格的な v2 も打ち上げられます。」

太陽電池パネルが1枚の見慣れたスターリンクが打ち上げられるのは、これで最後。

見納めだな。

もう、V1.5は製造されていないらしいからな。

泣いても笑っても、後はV2ミニで凌ぐしかない。

最近、V2ミニの軌道を追っかけていないけど、どうなってんだろうか。

(スターリンクの統計)
https://www.planet4589.org/space/con/star/stats.html

<Starlink Group 6 V2.0F9-2 の発売 (V2 Mini、Gen2 G6 シェル)>
・打ち上げられた衛星の総数:108
・周回に失敗しました:0
・初期の軌道離脱:10
・廃棄完了:0
・失敗後の再エントリ:0
・トータルダウン:10
・軌道上の合計:98
・上映済み:1
・失敗した、朽ち果てた:0
・墓地:0
・合計作業時間:97
・処分中:0
・星座から外れています:4
・アノム。:0
・予約、移転:0
・特別:0
・ドリフト:16
・上昇:30
・運用軌道:47

うーん、まともに動いているのは半分以下だな(上昇中除く)。

いずれにしても、これから先はこのV2ミニで凌いでいかなければならない。

4月のスターシップの打ち上げ試験を見る限り、本家のV2が上がるのは、早くても2年後だろう(もちろん、2段目は使い捨てです)。

軌道高度も、グループ6内で2種類あるようだ(523kmと553km)。

まあ、どうでもいいんですが。

V2ミニの展開された衛星画像は、未だに公表されていない。

(Starlink V2 Mini 衛星が軌道画像用にポーズをとる)
https://universemagazine.com/en/starlink-v2-mini-satellite-poses-for-an-orbital-image/

「この写真は、HEO Robotics衛星によって約139キロメートルの距離から撮影された。」

「これは、Starlink V2 Mini の最初の直接観察でした。写真のおかげで、他の同様の Starlink 衛星とは異なる 2 つのソーラー パネルを特定できます」

不鮮明なこの画像だけが頼りだ。

まあ、どこかの時点で公表されることになるだろう。

もう、V1.5は上がらないからな。

どれだけの期間、V2ミニが使われることになるかは分からないが、スターシップが上がらなければ、未来永劫続く可能性もある(そうなのかあ?)。

アマゾンのカイパーが上がる前にはケリをつけたいところだろう。

ミニのままでも、カイパー衛星の2倍程度のスループットを叩き出す可能性はある(衛星重量から推測したテキトーな予想です)。

V1.5の終焉は、何か象徴的な気がする。

全世界では、既に150万以上の顧客がスターリンクを使用していると言われる。

静止衛星がざっくり100万だからな。

既に追い抜いて、引き離しに掛かっている。

低軌道コンステレーションについては、新たな懸念も上がっている。

(衛星コンステレーションに新たな課題? “意図的ではない電磁放射”を電波望遠鏡が捉えた)
https://sorae.info/space/20230713-unintended-electromagnetic-radiation-emanating.html

「人工衛星からの非意図的な電磁放射が規制の対象外となっていることを憂慮し、光学観測だけでなく電波観測についても影響を軽減するための対策が必要」

「研究チームは2022年4月に電波望遠鏡「LOFAR(Low Frequency Array)」を使用して、衛星ブロードバンド「Starlink(スターリンク)」のサービスを提供するためにスペースXが運用しているスター。ンク衛星のうち68機を対象とした1時間の観測を実施」

「この周波数の範囲には、国際電気通信連合(ITU)によって電波天文学に割り当てられた150.05~153MHzの保護帯域が含まれています」

「人工衛星から通信などを行うために“意図的に”放射される電波とは違い、電子機器からの漏洩のように“意図的ではない”電波の放射が電波天文学の妨げになることを防ぐ規則は存在しない」

記事では、観測時期に伴うバージョンの違いについても言及していて、問題の解決が進んでいる可能性も指摘している。

「次世代スターリンク衛星(※2023年2月から打ち上げが始まった第2世代スターリンク衛星V2 Miniを指していると思われます)には、重要な天文学プロジェクトへの影響を軽減し得る変更がすでに導入されているといいます。」

「研究チームが今後の影響についてシミュレーションした結果、衛星コンステレーションの規模が大きくなればなるほど影響は見過ごせなくなることがわかったとした上で、今後の衛星コンステレーションの計画や、非意図的な電磁放射から電波天文学の帯域を保護する明確な規制が存在しないことを心配している」

なーに、解決は簡単至極だ。

宇宙空間に電波天文台を構築すればいいだけじゃないの(そうなのかあ?)。

光学天文台も含めて、宇宙を観測するのに、なんで好き好んで地上に観測装置を置かなくてはならないのか。

みーんな、軌道上に上げちまえばいい話だ・・・。

まあ、そうも言ってられないだろうけどな。

地上ならば、観測装置の冷却とかも制限ないだろうし、機器の更新も頻繁に行える。

現在話題の、ハッブルを救えプロジェクト(つーのかあ?)みたいに、大騒ぎすることもない。

1兆円を掛けたJWSTだって、アリアンロケットのおかげで寿命が延びたとはいえ、20年経てばお払い箱だ(太陽地球系L2まで、修理に行くことはできないだろうしな)。

が、スターシップが飛べば話は変わる。

全てが仕切り直しとなり、宇宙開発は新たなパラダイムに突入することになる。

JWST級の宇宙望遠鏡なんて、毎年のように上がることになるだろう(作る方の予算次第ですけど)。

フルスペックのV2を初め、新たなアプリケーションが次々と登場して、大宇宙時代の幕開けとなるに違いない。

他国は、打ち上げロケットの開発につぎ込んでいた予算を、衛星などのアプリケーションに振り替えていくべきだろうな。

向こう半世紀は、スターシップに太刀打ちできるロケットは作られないだろう。

打ち上げ能力、打ち上げ頻度、コストパフォーマンス。

特に、コスパについては、2桁から3桁の差が生じる。

2倍とか3倍じゃない。

20倍でも30倍でもない。

100倍とか、1000倍な規模の差だ。

完全再使用だからな。

実現すれば、燃料代と整備コストだけだ(おっと、減価償却費も積まないとな)。

そんな時代に、ロケット開発にコストをつぎ込むのはばかげている。

スターシップの製造下請けでもして、打ち上げ枠をもらうのが正しい。

どーせ、衛星制作予算も取れずに、打ち上げ頻度も上げられないだろうから、その程度で十分だろう。

が、全てはラプター2エンジンの仕上がりに掛かっている。

信頼性の劇的向上が果たせなければ、システムとしてのスターシップは完成しないからな。

スターリンクは、次世代へと大きく舵を切った。

ちょっと中途半端だが、もう、事業として後戻りはない。

低軌道衛星コンステレーションによるインターネット接続は、事業としての成功を約束されている。

コンシューマー相手の10パーセント、バックボーンの半分を仕切るビジョンは健在だ。

今は6割を占めるが、競合他社が参入する余地はあると見ている。

スターレーザーを使ったクロスリンクの実力が発揮されるのは、これからの話になる。

地上と洋上のあらゆる場所(文字通り)が高速回線で結ばれれば、世界は二度変わるだろう。

接続サービスを受ける人々の暮らしと、その人々が、ネットワークを通じて世界の仕組みそのものを変えていく動きだ。

統治機構そのものが、大きな変革を求められる。

スマホも弄れないジジババの出る幕はないだろうな・・・。

🐱爆発炎上木っ端微塵:イプシロンSの蹉跌2023年07月15日 10:29

爆発炎上木っ端微塵:イプシロンSの蹉跌


(点火から57秒…新型ロケット『イプシロンS』実験中に爆発 国産ロケット産業に影響は(2023年7月14日))
https://www.youtube.com/watch?v=j-w2D5wTYzY

「爆発が起きたのは、日本には種子島と能代市にしかない、固体燃料ロケット用の燃焼試験棟です。今回は、イプシロンSの第2段“エンジン”の性能を確認する実験中でした。」

「JAXAは、点火から20秒後、燃焼圧力が想定を上回る値だったことから、“エンジン”を覆っている圧力容器が壊れた可能性もあると説明」

米国辺りだと、固体燃料ロケットの燃焼試験は剥き出しの状況で行っているけど(SRBの場合)、我が国ではちゃんとした建屋の中でやってるみたいだな(炎は剥き出しですが)。

爆発の映像は、確かに迫力がある。

ロケットは、爆発炎上してナンボだ(そうなのかあ?)。

圧力容器(つーか、固体ロケットの場合は燃料を入れている筒)の耐圧試験としては、貴重なデータを取得できたに違いない。

壊してみなけりゃ、分からんだろう?。

まあいい。

イプシロンSなんて、風邪薬と間違えそうな名前を付けるからいけないんじゃないのかあ?。

(イプシロンロケット:イプシロンSロケットプロジェクト参照)
https://www.rocket.jaxa.jp/rocket/epsilon/

「①名称の変更
イプシロンSロケットと「S」が付きました。 その背景にはH3ロケットとのシナジー効果を発揮して国際競争力を強化するという思いが込められています。 他にも以下の通り、様々な意味を持ち合わせています」

Synergy (シナジー)
Speed (即応性)
Smart (高性能)
Superior (競争力)
Service (打上げ輸送サービス)

まあ、どうでもいいんですが。

比較表を見ると、今回爆発炎上した2段目は、大きな変更は受けていない。

2段:
・推進薬量:15.0トン(変わらず)
・姿勢制御:TVC+RCS(変わらず)

その下に掲げられている図には、以下の記述もある。

「2段モータ/3段モータ:SRB-3と推進薬共通化」

2段目については、既に「強化型」の導入に際して大きな改良を受けている。

「これまで複数の層だった、この耐熱材を単層にしました。また機体には炭素繊維を用いていますが、繊維の積層方向を見直しました。 これらの改良により機体の軽量化及び製造コストの低減につながりました。」

「強化型開発では直径を約2.6mに拡大し、フェアリングの外に出すことによって、2段に搭載できる推進薬(燃料)量を約1.4倍(約10.7t→約15t)に増加させることが可能となりました。 これにより、打ち上げ能力が向上しました。」

失敗した6号機では2段目の点火はなかったけど、2、3、4、5号機で、2段目の燃焼異常は認められなかったようだからな。

(イプシロンロケット:第2段の強化)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88#%E7%AC%AC2%E6%AE%B5%E3%81%AE%E5%BC%B7%E5%8C%96

「推進薬の一つのアルミニウム粉末をSRB-Aと共通化し、推進薬燃焼速度の調整方式と推進薬充填形状を変更することで低廉化を図る。」

「モーターケースの更なる軽量化も図られる。モーターケースはCFRP製で、従来までは設計係数(安全係数)が1.5に設定されていたが、技術の進歩によりCFRPの品質の誤差が十分に解消されているとして、M-35のモーターケースでは設計係数を金属製と同様の1.25に落とす。」

「モーターケースと推進剤の間の断熱・水密・気密の3層構造を単層化して軽量化する」

モーターケースの安全率を落とすにあたっては、製造誤差を考慮して無理のない範囲で対応しているように見える。

推進薬の製造過程に問題があるとすると、1段目や3段目の運用に影響が出るのみならず、H3の固体燃料ブースターにも及ぶ可能性が出てくる。

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

「M-35の初の燃焼試験は2015年12月21日に能代ロケット実験場で行われた」

今回のテストの内容は不明だが、何か余計なこと(!)をしていたのかもしれない(未確認)。

7年以上前から行われている燃焼試験で、何か問題が起きたという話は聞かないしな。

イプシロンSは、官需だけでなく民需を取り込んで、産業としての育成を図ることを目的としている。

「イプシロンSロケットプロジェクトでは、イプシロンロケットの民間移管を実現し、自立的かつ持続可能な輸送システムに育て上げることで、日本の宇宙輸送における産業規模の拡大を目指します。」(JAXAのページより)

低軌道に1トン程度の打ち上げ能力で何十億円も使うコスト設計で、国際競争力が獲得できるわけはない。

出来もしないことを、あたかも可能であるかのように装って、背伸びして開発を繰り返しても、自ら墓穴を掘ることになるだけだ(そんなあ!)。

基幹ロケットというのは、官需を確実にこなせればそれでいい。

我が国初の人工衛星「おおすみ」が打ち上げられた時には、中国と同等の技術力を誇っていたけど、現在は大きく水を開けられている(そうなのかあ?)。

火星探査機の着陸、月からのサンプルリターン、宇宙ステーションの独自運用など、我が国が望んでも得られなかった成果を次々と上げている。

勢い的には、ロシアを抜いて、米国に次ぐ世界第2の宇宙大国になったと言っていい。

後ろには、低コストなロケットを次々と繰り出すインドも控えている。

(月面着陸ミッションがやってくる(おそらく)
NASAに3件、インド、ロシア、日本に1件ずつ。)
https://arstechnica.com/space/2023/07/here-come-the-moon-landing-missions-probably/

「チャンドラヤーン-3 (7 月)
まずはインド宇宙機関の月面探査ミッション「チャンドラヤーン3号」で、金曜早朝に打上げロケットMark-IIIで打ち上げられる予定」

(インドは2度目の着陸船打ち上げで月ミッション成功を目指す)
https://spaceflightnow.com/2023/07/14/india-tries-for-successful-moon-mission-with-second-lander-launch/

「この新しいミッションは「チャンドラヤーン-3」と呼ばれ、IST 午後 2 時 35 分 (東部夏時間午前 5 時 5 分) に打ち上げられました。」

おっと、もう上がったわけだ。

着陸予定がいつかは未確認(<以下追加>参照)だが、月面着陸についてもインドに先を越されることになりそうだな(火星周回軌道投入では、まんまと先を越された:我が国の「のぞみ」は大失敗!)。

まあ、どうでもいいんですが。

出来ることだけきっちりやって、ママ(米国)のスカートの陰に隠れているのが丁度いい。

我が国の宇宙開発は、そのポジションがお似合いかもな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(インド、月面着陸の二度目の試みに向けて重要な第一歩を踏み出す)
https://arstechnica.com/space/2023/07/india-takes-a-critical-first-step-toward-a-second-attempt-to-land-on-the-moon/

「8月5日に月周回軌道に到達する予定で、早ければ8月23日には着陸を試みる準備が整っている。」

我が国のスリムが打ち上げられる前ということなわけだ(そっちは8月26日らしい)。

アルスの記事には、重要なことが書かれている・・・。

「ネルソン氏はアルスに対し、インドは人類を軌道に打ち上げる能力に向けて取り組んでいるアルテミス協定の他の署名国としては他に唯一あるため、インドとの協力は注目に値すると語った。」

「彼らが将来的に自国の宇宙飛行士を飛ばすつもりの国であるという事実は、それほど重要なことなのでしょうか?答えはイエスです」

米国が、インドをロシアから引きはがすことに成功するかどうかは分からない。

そういう戦略的な話とは別に、宇宙開発の世界では有人打ち上げの手段を持つかどうかが主要国であるかどうかを評価する際の基準の一つであるということが明白になっている(そうなのかあ?)。

どれだけ精緻な着陸を実現して見せたとしても、無人探査機だけでは一人前とはみなされない。

いや、JAXAは、ISSのきぼうモジュールが「有人宇宙船」だと強弁するかもしれないが、世間はそれでは通用しない。

欧州もまた、同じような立場に置かれている。

ISSのコロンバスモジュールは、確かにESAが提供していて、そこでは「有人宇宙活動」が行われているが、ESAは独自の有人宇宙船を打ち上げる手段を持っていないからな。

それは、今後、少なくとも20年間は変わることのない事実だ(日本も欧州も)。

インドが、どこまで米国の戦略に乗ってくるかは分からない。

世界最大の人口を抱えるこの国が、どちらの陣営に付くかは極めて重要だ。

浮沈子は、インドは両陣営を手玉に取って、「最良の選択」を行い続けると見ている。

ロシアからも、中国からも、欧州からも、米国からも、その時々で最良な資源を譲り受け、購入し、利用するだろう。

もちろん、我が国からも。

21世紀が中国の世紀になることは確実だが、22世紀はインドの世紀になるかもしれない。

その先駆けとなる月面探査機は、今、静かに月に向かって飛び続けている・・・。