🐱ガザ消滅不可避:Z世代の憂鬱2023年10月21日 03:36

ガザ消滅不可避:Z世代の憂鬱


(アングル:イスラエル支持の傾向弱まる米Z世代、友人間で亀裂も)
https://jp.reuters.com/economy/YK2DXYSEW5JHFNI7W2FAZLYMQA-2023-10-20/

「ユダヤ人とパレスチナ人、そしてそれ以外の18─26歳のZ世代に取材したところ、多くの人は、複雑な思いが押しつぶされていることへのいら立ちを口にした。」

Z世代というのは、どうやら1999年から2015年生まれの世代を指すらしい。

(Z世代)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Z%E4%B8%96%E4%BB%A3

「1999年から2015年生まれ。生まれた時点でインターネットが利用可能であった最初の世代」

「日本ではインターネットで活躍する若い世代を総称して幅広く使われていることも多く、明確な定義は存在しない。」

まあいい。

ロイターの記事では、この世代の揺らぎについて触れている。

「世論調査によるとこの世代は、年長の米国人に比べ、イスラエルのパレスチナ政策に懐疑的だ。」

「この世代の中でも、ハマスの行動は数十年にわたるイスラエルの抑圧への報復であり正当だと考える人もいれば、パレスチナ支持の抗議行動はテロ支援に等しいと考える人、さらに双方の罪なき市民がそれぞれの指導者の失政の板挟みになっていることを嘆く人まで、実にさまざまだ。」

浮沈子は、X世代の更に前だから、W世代という感じだが(そういうことかあ?)、もう、侵略者はイスラエルに入植したユダヤ人の方だと決めつけている。

実力行使で先住者を追い散らして、自らの領土としたのは、間違いなくイスラエルの方だ。

その背景にあるのは、列強の衰退とシオニズムの台頭、アラブの不甲斐なさだが、その辺りは議論があるかもしれない。

浮沈子は、アラブの大義を掲げる原理主義者じゃないけど、また、過激派が行った残虐行為に同調する気はないけれど、どっちに理があるかを考えれば、2000年前の歴史を持ち出す方に無理があると思っている。

世界の趨勢は、この地域における2国家並立だということになっているらしいが、今回の状況を見る限り、そういう落としどころになるのは100年先の話だろう。

が、そういう見方が、既に揺らいでいるというのがこの記事のポイントだ。

「イスラエル政府がハマス指導部の殲滅(せんめつ)を目指す中、ガザで包囲されているパレスチナ人への支援を表明するために、「せめてこれだけでも」という思いでイヤリングを着用している。」(セントルイス・ワシントン大学で学ぶイスラム教徒のハニヤさん)

「これはナチスのホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)以来最大の、反ユダヤ主義の波だ」(ボストン大学イスラエル支持学生同盟の会長を務めるヨナタン・マナーさん(20))

「米国で「紛争の責任はハマスにある」と考える人は40歳以上の年齢層では58%だったが、18―39歳では34%にとどまった。」(ロイター/イプソスが12―13日に実施した世論調査)

「米国人全体でみればイスラエル支持は増加している。だが若い世代における支持の拡大は限られており、2014年の14%に対し現在は20%に上昇しただけだ。上の世代の米国人では、2014年の28%から56%に上昇」

世代間の違いが浮き彫りだな。

「パレスチナ人には同情するものの、イスラエル・パレスチナ紛争についての広範な議論より、ハマスによる攻撃への恐怖の方が勝る」

「対話は行うべきだが、今はその時期ではない」

「パレスチナを支持する活動家は今回のような場合、ハマスを非難するよう求められるのに、イスラエル支持者はイスラエルのパレスチナ攻撃についての意見をほとんど求められないのは「ダブルスタンダード(二重基準)」だ」(シカゴ大学の博士課程に在籍するクリストファー・ヤコベッティさん)

「たとえ個々の行為が残虐なものだとしても、抑圧された人々の抵抗には正当性があると主張」(同上)

浮沈子的に注目したのは以下の話だ。

「「どちらかの側に完全に連帯すべし」というプレッシャーを特につらく感じているのが、イスラエルのこれまでのパレスチナ政策に批判的な一部のユダヤ人」

「イスラエルに封鎖されたガザ地区で死んでいく市民の姿が伝えられる中で、時には家族や友人からの反発を受ける危険を冒しつつ、イスラエルに封鎖解除を求める呼びかけに公然と参加したユダヤ人もいる。」

米国は、実に多様な意見を包含している。

しかし、先日にはこんな記事も読んだ。

(「戦争に人道的配慮などない」――イスラエルのガザ攻撃をアメリカが追認した理由)
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/51e6a5242652f69164318bf42a90c1c9607c6e42

「この紛争には二つの立場がある…もし我々の側に立たないなら、赤子や高齢者を殺す化け物の側に立つことだ。もし我々とともにテロと戦う側に立たないなら、テロリストと同じだ」(イスラエル外務省の報道官)

国家の選択に、両論併記はない。

歴史的経緯や目先の利害損得、将来の国益を慎重に天秤にかけ、唯一の選択を迫られる。

「我々の側に立つか、テロリストの側に立つか」(約20年前、対テロ戦争を開始しようとしていたアメリカのジョージ・ブッシュJr大統領(当時))

この歴史の皮肉は象徴的だ。

米国はまた、イスラエルに対して、イラクやアフガニスタンにおける米国の過ちを繰り返すなと警告したとも言われている。

(「怒りに飲み込まれないで」バイデン米大統領、過剰攻撃に自制促す イスラエル訪問演説で)
https://www.sankei.com/article/20231019-5DJFGVJ75BPI5GQDLKYTQJOWIY/

「怒りに飲み込まれないでほしい」

テロリストを殲滅することは難しい。

テロリズムを持続させるのは、恐怖を与えられる側の善良な市民の幸せな日常生活そのものだからな。

到底、理解できる話じゃない。

「こういう時期には、どちらか一方の側に偏った態度を取り、分かりやすいラベルを貼るのが楽だが、現実は微妙で不確実だ」(バーナード・カレッジの学生:中東出身のユダヤ人)

それは正論だが、その正論が通らない状況があることも事実だ。

イスラエルは、或いは米国という国家は、怒りをエネルギーとしてこの戦いを勝ち抜こうとしている。

ガザは消滅するだろう。

この地におけるパレスチナ人の生活が残る限り、イスラエルに対するテロは止まない。

それは、ヨルダン川西岸でも同じだし、レバノンでも、シリアでも、エジプトでも同じだ。

エジプトもかあ?。

アラブ(パレスチナ)の大義に殉じて、ガザの住民は留まるべきだと避難を拒否したのは、エジプトの大統領だからな。

事態は確かに複雑だが、イスラエルはとことんやる気だろう。

ガザ地区の中でも、特に北部ガザシティは消滅する。

そこに、新たな街が築かれることはない。

2014年の侵攻の際の不徹底さが、今回の襲撃を招いた。

イスラエルは、そのことを肝に銘じている。

人質は、いつの間にか200人を超えている(203人とも)。

そのうち何人が生きて帰ることが出来るかは不明だ。

いや、そもそも生きて帰ることが出来るかどうかが不明だろう。

イスラエルは、取引はしない。

その取引で解放されたテロリストのせいで、また、多くの人が犠牲になることは明らかだからな。

イスラエルが存在する限り、この地におけるテロリズムが消えることはない。

第5次中東戦争が起こり、侵略者(イスラエル)がパレスチナから完全に駆逐されればテロは治まる(ありえねー・・・)。

米国も、イスラエルも、そのことは分かっている。

自分たちが侵略者であり、その存在の正当化自体が無理筋だということを。

だからこそ、武力で圧倒し、封じ込めようとしている。

だが、ガザを消滅させることは出来ても、中東問題は解決しない。

それどころか、新たな火種を抱えることになる。

前にも書いたが、イスラエルの存在が容認されるまでには数世紀以上かかるだろう。

2000年の時が流れれば、それは新たな歴史となる。

しかし、パレスチナは、その2000年の歴史を覆して、再びこの地を取り戻しにかかるかもしれない。

イスラエルがそうしたようにな・・・。