🐱ウクライナ降伏不可避:今年の目標は領土奪還から国家存続へと後退 ― 2023年11月02日 01:15
ウクライナ降伏不可避:今年の目標は領土奪還から国家存続へと後退
(対ロ反攻、早急な成功期待すべきでない=ゼレンスキー大統領)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/T7MWJLNJTFIHDM5TZ2DH23UZJU-2023-11-01/
「われわれは、あまりにも早急な成功に慣れてしまった世界に住んでいる。本格的な侵攻が始まったとき、世界中の多くの人はウクライナが生き残れるとは思っていなかった」
「同盟国の支援拡大でウクライナは最終的にはロシアに勝利する」
「黒海の戦いでのウクライナの成功は、今日多くは語られていないが、歴史書に載るだろう」
うーん、どこの国の歴史書かが問題だな。
(ガザ攻撃で深まるウクライナ支援国の分断と離反 ゼレンスキー大統領は苦渋の発言修正)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/900000690.html
「アラブとイスラムの国々にとっては、いまやイスラエルはロシアと同じ無慈悲な「民間人を殺害する戦争犯罪人」に見えているにもかかわらず、ゼレンスキー大統領としては「イスラエルはロシアがウクライナでやっていることと同じことをガザでしている」と訴えかけることはできない立場だ。」
イスラエル情勢で、浮沈子はゼレンスキーがイスラエル支持なことが疑問だったが、全てはロシアに対抗する基準で計られているとすれば理解できないではない。
「ハマスとロシアは「同じ悪であり、違いはイスラエルを攻撃したテロリスト集団とウクライナを攻撃したテロリスト国家だというにすぎない」」
「世界の結束を弱めるため中東で戦争をあおることはロシアの利益になる」
まあ、記事にもあるように、その後、イスラエルは侵略者としての本性を露わにし、暴虐の限りを尽くしている。
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子がこの記事で注目したのは、末尾の記述だ。
長いが引用する。
「1990年代の混乱するロシアで、プーチン大統領は西側の民主主義、自由主義の身勝手さを骨身にしみて経験してきた。」
「「民主主義」を標榜する西側は、選挙での政権維持に腐心せざるをえず、不安定な民意などというものは、戦争の長期化によるエネルギーの高騰や穀物不足に音を上げ、そのうち自国利益中心に変わり、ウクライナへの支援も先細っていくに違いない、欧米の言う「民主主義」などその程度のものだ、とタカをくくりながら長期戦を睨んでいるのだろう。」
エネルギーの高騰と穀物不足が主たる要因になるのかは知らない。
が、ウクライナへの支援が、量的にはともかく、質的変化を伴い、その意味を変えていく兆候は既にEUでも現れている。
戦場で勝てないウクライナを、どう支援していくのか。
それは、単にウクライナをどうするかという問題ではなく、動乱の時代において、「専制主義」に対して「民主主義」をどう守るかという話につながる。
つーか、単に西側が中露に対してどう対抗するかという話だ。
たぶん、イデオロギーの問題じゃない。
この間、ウクライナ情勢は大きく転換している。
(ロシア軍 ウクライナ各地を夜間に攻撃 製油所が破壊され火災)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231101/k10014244621000.html
「ロシア軍は、東部ドネツク州のウクライナ側の拠点、アウディーイウカでも掌握をねらって部隊を増強」
「敵はアウディーイウカの包囲を諦めておらず、航空戦力を使って攻撃を支援している」
スホーイ25も撃墜されているらしいから、まともな地上戦(つまり、ちゃんとした航空支援も受けている)を展開しているということだろう。
「ドネツク州のバフムトでの戦闘について、「ロシア軍が防衛から積極的な攻勢へと移行した」」
(ロシア軍 ウクライナ東部で攻勢強めるも 南部では守りを強化か)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231101/k10014243741000.html
「ロシア軍は、クピヤンシクで活発に活動し、バフムトでは防衛から積極的な攻勢へと移行した」
「ハルキウ州クピヤンシクやドネツク州バフムトでロシア軍が攻勢を強めている」
「ロシア軍が南部ヘルソン州で作戦指揮をとる司令官に、精鋭とされる空てい部隊の司令官で、参謀本部の評価が高い、テプリンスキー氏を新たに任命」
「ロシアにとって、ヘルソン州の占領地域の維持が優先課題となっている」
占領地域の維持で、エースを投入するというのは考えづらい。
ここはズバリ、南部でも逆「反転攻勢」を掛けるつもりだろう。
一度は占領しながら苦渋の撤退をしたヘルソン市の再占領と、オデッサへの侵攻を睨んでいるに違いない(テキトーです)。
今年中に、ウクライナが領土奪還を果たし、ロシアを交渉に引きずり出すという目論見はどこへ?。
最近の報道では、「反転攻勢」という威勢のいい表現も見られなくなりつつある(そうなのかあ?)。
反転攻勢しているのは、ロシアの方だしな。
迂闊に使うと、敵を利することにもなりかねない。
「ウクライナ軍の部隊は、ヘルソン州を流れるドニプロ川でロシア側が占領する東岸に渡って反転攻勢を続けていて・・・」(ちゃんと使ってるじゃん!。)
まあ、どうでもいいんですが。
ゼレンスキーは、年内の目標を「領土の完全奪還」から「ウクライナ存続」に引き下げたようだが(そういうことかあ?)、浮沈子には妥当に思える。
([FT]ウクライナ、兵器の自前調達へ 防衛産業の構築急ぐ)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB011ZU0R01C23A1000000/
「西側の支援国への依存を減らすために、ウクライナは国内防衛産業の構築を模索する。」
「世界中で弾薬が枯渇しており、ここウクライナで生産すべきだということは理解している」
分かっちゃいるけど、そう簡単には作れないだろう。
今は、西側の軍事援助や自国兵器の改良で凌いでいるだろうが、それがいつまでも続くわけではないことは分かっている。
ロシアとの戦争を、どれ程長期に想定しているかにもよるけど、戦車や戦闘機などは到底、自前で作ることは難しいだろう(戦車とかは、ラインメタルと提携して国内生産できるようにするかもしれない)。
装甲車両、陸海空のドローン、大砲、弾薬といった、いわば消耗兵器が主たる生産品になる。
航空宇宙産業もあるくらいだから、基本的な技術力は高い。
(ウクライナの宇宙開発)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%81%AE%E5%AE%87%E5%AE%99%E9%96%8B%E7%99%BA
「ソビエト連邦の宇宙開発のうち約 30 % がウクライナにおける研究の成果」
しかし、軍事産業として展開するということになれば、様々な問題をクリアしていかなければならないだろう。
実際には、ラインメタルの話のように、西側防衛産業の呼び込みという形になるんだろう。
それも、実際には「戦後」ということになるらしい。
(焦点:西側防衛企業、ウクライナでの武器生産実現は「戦後」か)
https://jp.reuters.com/article/defence-ukraine-idJPKBN2Y9062
「西側の防衛関連企業はウクライナでの武器生産に関心を持っているが、あくまで「戦後」になってからの話」
「侵攻してきたロシアを押し返す戦いを続けているウクライナは、ドローンや弾薬から戦車まで、国内における武器生産能力の拡充を渇望している。」
「しかし話を聞いた業界幹部は、現時点ではリスクがあまりに大きい」
「クライナと共同生産事業に関して直接話し合っているとは承知していない」(米防衛大手ロッキード・マーチンの航空宇宙事業を率いるグレッグ・ウルマー氏)
「戦争が続いている間に直接投資への意欲を見せた業界幹部はゼロ」
浮沈子が注目していた、ラインメタルの現地生産についても出ている。
「ドイツのラインメタルは先月、ウクライナ国有企業ウクルオボロンプロムと合弁事業を立ち上げ、ウクライナ国内で戦車の製造と修理を手がけると発表。」
「業界幹部によると、修理施設に比べて全面的な組み立てラインを設置するのは難しい。」
つまりだな、消費地に近いところでの生産は有利には違いないが、問題は「近過ぎる」ことなわけだ。
「メドベージェフ前大統領は、ラインメタルがウクライナに立ち上げた施設全てが報復攻撃対象になると警告」
やれやれ・・・。
「主要保険会社が、リスクが高すぎるとして戦時下のウクライナを総じて保険対象から除外しているという問題もある。」
つまり、当面の需要を賄うためにウクライナが自国で必要な兵器を生産できる目途はない、ということになる。
「大半の西側防衛企業は当面、ウクライナ国外からの支援を続けたい様子」
この記事は、以前にも読んだ記憶がある(6月頃の記事)。
状況は変わっていないからな。
「リスク」という点では、むしろ増大しているだろう。
要するに、西側の援助に頼る以外に方法はないということになる。
で、その西側の援助が変質しつつあるわけだ。
その原因は、ウクライナが戦場で勝てなくなったからだが、その状況を作ったのはロシアが戦闘国家としての態勢を立て直したからということになる(ロシアの消耗も激しいだろうが、それに耐える態勢を作り上げてしまった!)。
検証が困難な海洋での戦果を誇張するしかないゼレンスキー政権は、今年に限って言えば、完全に敗北している。
西側は、戦略を見直す必要が出ている。
勝てないウクライナを使って、どう勝利するかという難しい対応だ。
支援は継続し、見かけは同じだろうが、その目的とするところは変わる。
ウクライナにとっては、質的変化というのは死活問題だ。
領土分断は当然として、残る自国領土での統治の問題も出てくる。
少なくとも、現在の政権がそのままの形で存続することはない。
経済圏としては、EUに取り込まれることになるかもしれないし、それはロシアも認めているが、国家のカタチとして、あくまで領土奪還を目指して戦闘を継続する姿勢は取れないだろう。
安全保障上の、(素のNATOではない)何らかの枠組みの中で、ロシアとの共存を図ることになる。
それは、事実上の降伏に等しい。
いや、その線で合意に漕ぎ着けられれば、大勝利かも知れない。
そもそも、浮沈子の妄想の中では、米国は戦場でロシアが相応の犠牲を払えば、ウクライナをくれてやることになっている。
そもそも、軍事的に非対称な戦争が継続できるわけはなく、西側の援助はNATOに火の粉が掛からないことを大前提とした制約が大きい形で行われている。
その限界が見えてきたということなわけだ。
そろそろ、収束(停戦や休戦)を真剣に考えておかないと、完全な敗戦ということになりかねない。
ロシアは、戦場でケリと付けようと言い放っている。
アウディーイウカでの戦闘では、犠牲を厭わず、きっちり航空戦力も投入して、まともな戦争(まあ、ロシアにとってですが)をしている。
近接肉弾戦な状況では、期待の新兵器(?)であるエイタクムスも役には立たない。
もちろん、戦争だからな。
前線の情報が正確に伝えられているとは限らないし、戦略的な話になれば、なおのこと情報戦が活発になる(特に、西側は「民主主義」だそうだからな)。
それでも、本来なら徹底抗戦をアピールして、戦果を強調したい一方の当事者が、戦略目標を引き下げたり、検証困難な戦域での勝利を喧伝しだしている状況を見れば、戦況はおのずと明らかだ。
今日は11月。
マークミリーが期限を切った、反転攻勢の期限は過ぎた。
それは同時に、浮沈子の妄想の中で、クリミアに核爆弾が投下されるタイミングが訪れたということでもある。
起死回生の、一発の核(もちろん、複数でもいいんですが)。
もっとも、それが戦況を変えるきっかけになるためには、ヘルソン州の大部分がロシアに占領されている中で、海上からクリミアに大量の兵力を揚陸しなければならない。
21世紀版、ノルマンディー上陸作戦が必要なわけで、西側の情報戦がどれほど成功しているかは知らないが、そんな気配は毛ほどもない。
ちょっと待てよ、ガザのハマスの襲撃は、そのカムフラージュとしてやらせたのかもしれないな(そうなのかあ?)。
陽動としては、ちょっとインパクトがありすぎる気がするけど、ノルマンディでも陽動作戦が行われたからな。
「黒海の戦いでのウクライナの成功は、今日多くは語られていないが、歴史書に載るだろう」(再掲)
うーん、怪しい・・・。
実に怪しい!。
月が替わって、今年も残るところ2か月を切った。
ウクライナの反転攻勢は、少なくとも今年は終わった。
冬に向けて、インフラに対する攻撃に備える季節がやってきたわけだ。
「中部ポルタワ州では製油所が破壊されて火災が起きました。ウクライナ側は本格的な冬が迫る中、防空システムの強化に向けて欧米各国に支援を求めています。」(前出のNHKの記事より)
「ロシア側からの無人機による攻撃でクレメンチュクにある製油所が破壊されて火災が起きた」
電力施設だけではなく、燃料関係の施設にも攻撃が及んでいる。
報じられている事実だけの現実の世界では、今年はこのまま大規模な地上戦闘は収束し、飛び道具中心の攻防に移るだろう。
反転攻勢は功を奏せず、ウクライナは残りの領土を維持しただけで、失意の中で年を越すことにる。
来年2月になれば、ロシアのウクライナ侵攻は3年目を迎えることになる。
反転攻勢の失敗、ロシアの強靭化を許した1年が終わり、西側に支援の見直しを促すことになる。
3年目は厳しいだろうな。
ゼレンスキー政権は、来年も、領土の完全な奪還と、ウクライナの勝利を訴え続けるんだろうか。
ウクライナへの援助が、西側にとってお得な投資ですと、売り込み続けるつもりなんだろうか。
ロシアは、現在、多大の犠牲を払って逆「反転攻勢」を掛けている。
ロシアにとっての「勝利」に必要なものが何かが分かっているのだ。
確かに、作戦は無謀で兵士を使い捨てにし、命令不服従や投降者も多数に及び、虎の子の航空機の損耗もあるだろうが、それによって得るものが何かは明確に分かっている。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
停戦交渉が、水面下でどの程度進んでいるかは分からない。
ひょっとしたら、無条件全面降伏でなければ、ロシアは呑まないかもしれないしな。
侵略者は占領者となり、それらしく振舞う。
ロシアも、ウクライナ地域と敵対ばかりはしていられないだろうから、戦後の統治についてはそれなりのビジョンを持っているに違いない。
ウクライナの明日がどうなるかは、ウクライナが決める。
「後退せず、燃え尽きない全ての人々に栄光あれ」(初出のロイターの記事)
米国にそそのかされ、占領地を奪還できると吹き込まれ、戦争に駆り出されて死んじまったり負傷したりした多くの国民が、栄光だけで報われるかどうかは知らない。
浮沈子は正義派じゃない。
ウクライナの地でどのような統治が行われようと、知ったことではない。
宇宙でたった一つしかない人間の住む星の上で、互いに武器を振りかざし、ドンパチやらかす愚かさを嘆くだけだ。
ガザ侵攻で、侵略者であるイスラエルのネタニヤフは、停戦は敗北と同じだと言い切った。
テロ攻撃を受けた自衛戦争として、いささかやり過ぎの感がある報復戦だが、武力を行使する国家の権力者がそう思っている以上、それを止めることは誰にもできない。
イスラエルは、自由な民主国家だからな。
やれやれ・・・。
ウクライナも同じだな。
その未来をどうするか、も一度、じっくりと考え直してみる必要があるような気がするんだがな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(北朝鮮、ロシアに100万発超の砲弾を供与-韓国情報機関)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-01/S3FXELT0G1KW01
「北朝鮮からロシアへの武器供与は8月から10回程度行われている」
「北朝鮮が供与した砲弾は約2カ月の戦闘に十分な量」
先日の記事では30万発と言ってたけど、もっと多かったわけだな。
やれやれ・・・。
それを、たった2か月で撃っちまうというのもべらぼうな話だ。
もちろん、それで終わりではないだろう。
ロシアは、ロケット技術を提供し、北朝鮮の軍事衛星の打ち上げを支援する。
んでもって、上手く上がれば、打ち上げにもう100万発だろう(そうなのかあ?)。
今後も、継続的に供給が続くものとみられる。
ロシアは、具体的に戦争継続の手立てを進めている。
囚人の徴兵や志願兵の募集、来年の選挙が終われば、新たな予備役の招集(たぶんね)。
イランや中国からの必要な物品の調達(ドローンとか)。
国内の兵器産業は、活況を呈しているだろうしな。
世界最大の人口を誇るインドなどへの石油の輸出も順調だ。
攻者3倍の法則に従えば、逆「反転攻勢」に伴うロシアの損耗はウクライナのそれを数倍上回るに違いない(6倍とも言われている)。
政治要請があれば、軍事常識を無視してリソースを投入する無茶苦茶な用兵をするお国柄だから、場合によっては10倍くらいの損失を出すことだってあるかもしれない。
それに耐えられる、そして、数十年に渡る長期的な戦闘を可能にする戦時体制を、この2年間に作り上げている。
イスラエルは、国連や場合によっては米国をさえ敵に回しても国家の意思を貫徹しようとしているけど、ロシアは安保理の常任理事国でもあるからな。
中国というお友達もいるし、インドをはじめとするグローバルサウスのファンも多い(ここは、数が勝負ですから)。
厄介だ・・・。
仮に、ウクライナが停戦に応じれば、ロシアのこうした投資や能力は一時的には宙に浮く。
つまり、余剰の武器生産能力なり調達能力が生まれることになる。
それは、実戦証明された(コンバットプローブンな)兵器の在庫増加と、それを求める他国への供給につながるだろう。
世界は不安定さを増し、混乱の火種が増えていく。
西側はこの間、短期の収束を前提として、生産設備の増強や投資を行っていないからな。
在庫の更新と、既存の生産力で賄っている。
彼我の差は、開くばかりだ・・・。
状況の長期化が進めば進むほど、不安定さは増大し、一触即発になっていく。
西側もどこかで兵器の生産力事態を増強する方向へと転換せざるを得なくなるだろうが、それには時間が掛かるからな。
その差が最大になったところで、再び戦闘が再開されるわけだ(そんなあ!)。
今度はウクライナだけではないだろう。
北朝鮮、台湾、東シナ海、南シナ海などの東アジア、アフリカ、東南アジア、南アメリカなど、紛争の火種を抱える地域で同時多発的に軍事衝突が発生する。
悪夢だ・・・。
これでは、迂闊に停戦などできないではないか(そういうことかあ?)。
西側には、始まっちまった戦争を継続させようというインセンティブが働いている。
ロシアを疲弊させようという試みは潰えたが、今ここでやめれば、世界の(西側にとっての)リスクを増加させるだけになってしまう。
少なくとも、西側が戦時態勢を整えて、長期戦に臨むことが出来るようになるまでは、ロシアを消耗させ続けなければならない。
更に、可能であれば、西側が再びアットーできるようになるまで、ウクライナには戦い続けてもらうのがよろしい(そうなのかあ?)。
戦場で勝てないウクライナであっても、大負けして崩れない程度に持ちこたえてくれれば、それは西側の利益につながる。
勝てないウクライナに、領土分割を前提とした停戦の圧力がかかるとは限らない(現に、中国の仲介で鄭セインしようとした時、米国は大統領まで動員して止めに入っているしな)。
「同盟国の支援拡大でウクライナは最終的にはロシアに勝利する」(再掲)
結論から言えば、勝利に必要な支援拡大はない。
西側に、その余力はないのだ(その余力があれば、自国の兵器を積み増す)。
見かけ上は、数パーセントの金額が上乗せされたり、若干兵器の増強はあるかも知れないが、攻め込んでくるロシアの勢いを弱めることが出来る程度だろう。
しかし、それは領土奪還には程遠いだろう。
今、再び攻め込まれているウクライナは、西側の支援の下、崩壊せずに持ちこたえることが出来るだろうか。
それすらも怪しい。
それはひとえにロシアの意思による。
まあ、ロシアのことだからな。
再び慢心して、拙攻をやらかさないという保証はない!。
が、ふつーに戦っていれば、ぼろ負けする気遣いはない。
じりじりと占領地を拡大し、ウクライナの産業自体を弱体化させ、西側の支援の意欲にボディーブローを与えつつ、政治的自滅を待つだけでいいのだ。
それは、ロシアの侵攻前に、西側がロシアに対して繰り出していた戦術そのものでもある。
双方がクリティカルな時期を乗り越えた後には、地力の差が出るのだ。
現代の戦争は総力戦だ。
兵を養い、武器を与え、突撃させて、以上終わりではない。
持続可能な産業態勢、民間軍事部門を絡めた複合的重層的な戦力の育成、安定的な国際関係、戦術や戦略を支える多様な兵器の開発、ある意味で最も重要な、情報戦を制する能力、エトセエトセ・・・。
個別に見れば、ドローンや衛星インターネット、衛星情報や電力インフラなど、21世紀らしいド派手な話はあるし、携行対戦車ミサイルや最新鋭の戦車、戦闘機、一発で戦艦を撃沈する長距離巡航ミサイルなど、ミリオタを刺激してやまない話は枚挙にいとまはないだろうが、戦いの帰趨を担っているのは大砲と地雷、突撃する歩兵や塹壕といったジミーな話だ(つまらん・・・)。
高度に訓練された、つまり、コストの掛かった兵隊ではなく、畑で取れたばかりの、安上がりで軍服さえ満足に支給されていない、訓練不足の大量の兵士が戦場の動向を左右している。
浮沈子は専門家じゃないんで詳しくはないんだが、兵站を担っているのもどうやら昔ながらの鉄道らしい。
ジャストインタイムで供給されるわけでもなく、後方に備蓄して、集積されてから車両で供給されているようだ。
ロシアは、自前で全てが差配できる(もちろん、輸入もある)が、ウクライナは支援国との調整や受け入れの問題も抱えている。
実務的にも複雑な問題を処理していかなければ、統制の取れた戦いは難しい。
本格的な侵攻から2年近く、ウクライナは戦術的にも戦略的にも、良くやってきたと言っていい(浮沈子は、昨年2月の侵攻後、10日以内にケリがつくと見ていた)。
これまでは、侵略された祖国を守るとか、領土を取り返すとか、戦闘のモチベーションを高めるのに苦労する状況ではなかったが、これからは祖国の存続をかけて戦うことになる(そうなのかあ?)。
負けないこと、抵抗し続けることが戦略目標になる。
難しいなあ・・・。
ロシアの強力な逆「反転攻勢」を受けて、戦略的退却を迫られる場面も多くなるに違いない。
侵攻1年目のロシアと同じだ(最大版図の約半分からの撤退を余儀なくされている)。
兵員について、ロシアは大規模な予備役の招集や民間軍事部門の活用で凌ぐことが出来たが、ウクライナは戦闘員の不足も深刻だろう(未確認)。
確認しておこう。
今ウクライナが勝てないのは、ロシアが犠牲を厭わずに無謀な用兵をしているとか、西側の援助が滞っていて、投入している戦力が活用できていないからではない。
もちろん、一部にはそういうことがあるかもしれないが、国力の差が歴然と現れているということに他ならない。
ここで、西側の支援に変化が現れるとか、停戦の動きが出てきたりすれば、ラクダの背中に藁を1本置くことになる。
この状況での停戦は、ウクライナにとっては敗北と同じだ(そうなのかあ?)。
おいそれと応じることはできないだろう。
しかし、そうしなければ戦場で負け続けるだけになる。
元々、非対称戦を強いられている中で、撤退が続けば踏みとどまることに困難が生じる。
ウクライナの内陸には、強固な防衛線を設定しにくいからな(ドニプロ川とかありますが)。
それとも、前線でロシア軍の攻勢を凌いでいる間に、新たな防衛線を早急に築いているんだろうか。
そうして、来年もまた、ロシアを領内から追い出して、占領されている領土を完全に奪還すると宣言するつもりなんだろうか(ありえねー・・・)。
ロシアの占領地を分断して、アゾフ海へ通じ、クリミア半島を孤立させて奪還するというグランドデザインだったが(浮沈子的には、分断した部隊の補給線を考えれば無謀に思えるけど)、少なくとも今年はその片鱗を見たに留まった。
ロシアは反転攻勢を良く凌ぎ、限定的な前進にとどめている。
今後、逆「反転攻勢」を食らい続けるウクライナが、同様の防御力を発揮できるかどうかは疑問だ。
唯一の強みは、ロジスティクス上のあい路がない点だが、そもそもの兵器や弾薬をどーするという問題は未解決なままだ。
押し戻されて、ロシア国境と前線の距離が増えれば、長距離射程のミサイルとかロケット弾の供与は受けやすくなるかもしれない(それって、メリットなのかあ?)。
ロシアは、100万発の砲弾を2か月で撃ち尽くす。
その弾幕の向こう側に、ウクライナのアスがあるのかは、誰も知らない・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーー
(ロシア、1日で118カ所の集落を攻撃=ウクライナ内相)
https://www.bbc.com/japanese/67294264
「ロシアは大きな損害にもかかわらず、依然として「武器や装備、ミサイル、弾薬において優位に立っている」」(ウクライナ軍のヴァレリー・ザルジニー総司令官)
「(アウディイウカは)消され、破壊された。この1日で40回の大きな爆撃があった」(アウディイウカの地域指導者ヴィタリ・バラバシュ氏)
「ロシアは攻撃の第3波を用意していると警告した。ウクライナ当局は、ロシアがこの町を包囲し占領するため、増援部隊を投入しているとしている。」
「ウクライナ軍参謀は、10月31日にアウディイウカ周辺だけで20回の攻撃があったと述べた。」
情報の正確さはともかく、ロシアが東部で攻勢を強めていることは間違いない。
「ロシアはまた、北東部ハルキウ州のクピヤンスクでも攻撃を激化させており、バフムート周辺の領土の奪還を阻止しようとしている。」
が、別の記事では、ウクライナが善戦している様子も伝えられている。
(トラックで駆け回るりゅう弾砲「カエサル」 激戦地でロシア部隊を次々に撃破)
https://forbesjapan.com/articles/detail/67056
「ウクライナ側はこれまで、ロシア軍の前進をおおむね押しとどめている。」
「ウクライナの守備隊は3週間にわたり、攻撃してくるロシア軍の縦隊を砲撃で次々につぶし、兵士2000人・車両数百台という1個旅団規模の損害を与えた」
「ロシア軍がアウジーイウカでの作戦に先立ち対砲兵戦術を練り上げたにもかかわらず、第55旅団のカエサルを1両も撃破できていないとみられる」
「狙いすました場所にクラスター弾を雨のように降らせれば、敵の数個小隊を壊滅させることができる。」
「カエサル自走りゅう弾砲を運用する砲兵部隊のメッセージは明確だ。家に帰れ。さもなくば155mm弾は容赦しない、と」
なんとも勇ましい発言だが、家に帰るのがどっちかは分からない。
「ウクライナの反転攻勢は今のところ、南部と東部でロシア軍に占領された領土の奪還にほとんど進展しておらず、西側諸国が戦争に疲弊することを懸念している。」(BBC)
「ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)からの兵器供与にもかかわらず、戦争に負け始めている」(ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相)
「ウクライナがザポリッジャやヘルソン、ドネツクの奪還作戦で大きな損害を被ったと発言。「兵士の士気も下がっている」と述べた。一方で、ロシア部隊は前進している」(同上)
まあ、軍のトップが威勢のいいことを言い合うのは当たり前だ。
報道は、それらを伝えてくれるが、何がどうなっているかを知るすべはない。
「アメリカの支援がなければプーチンが成功してしまうと明言する」(ロイド・オースティン米国防長官)
米国議会に対する警告だが、ウクライナが支援頼みということは間違いないだろう。
「同盟国に対し、戦闘機やドローン、最新の電子兵器や地雷除去技術などを提供するよう呼びかけ」(ザルジニー総司令官)
アウディーイウカ周辺で大活躍の自走りゅう弾砲カエサルも、西側供与の兵器だし、発射されているクラスター弾も西側供与(米国製)だ。
まあいい。
東部での戦況は、いずれ明らかになるだろう。
家に帰るのがウクライナなのか、ロシアなのかも分かる。
混迷を深める欧州の支援体制や、米国の予算措置状況も、年内には決着する。
懸念が生じていることは事実だが、西側の支援が継続することは間違いない。
米国の支援がなければ、プーチンが成功することは確かだが、問題は支援があってもプーチンの成功が見えてきているという点だ(そうなのかあ?)。
誰が何を言っているかからは、本当のことは分からない。
重層的な情報戦が敷かれている中で、報道が伝えられるのは、現地からの伝聞、限られた現地取材、そして、大本営発表や政治的な意図満載の発言だけだ。
「本当のことを言うなら、全ての立場に疲れが見えている」(イタリアのジョルジャ・メローニ首相)
ポロリと漏らした本音だそうだが、短期決着を想定していた西側が、想定外の事態に陥っていることを示唆している。
投資の失敗に気が付き、早期に損切りするのか、際限のない穴につぎ込み続けるのかの判断を迫られている。
から手形(占領地の全面奪還)を発行し続けるゼレンスキーに、いつまで支援を続けるか、政治的には難しいところだ。
事業が成功しないのは、投資規模が足りないからだというが、規模に見合った戦果が上がっていないことも事実だ。
ウクライナの存続自体が戦果だと言われてもな・・・。
それが、台湾有事や朝鮮半島有事、南シナ海や東シナ海の衝突を防いでいるというのは、いささか桶屋が儲かる話に聞こえる。
現在の支援規模と内容を継続すれば、ウクライナはロシアの侵攻を食い止め、存続し続けることが出来るのかという問題もある。
戦争は相手のある話だから、ロシアがどうするかにもよるが、今の状況を見ていると、膠着状態が続くか、逆「反転攻勢」が占領地域の拡大やウクライナのインフラを圧迫して、国家としての息の根を止めに来る可能性が高い気がする。
ウクライナが、望み通りの領土奪還を実現するには、ロシア自らが占領地を放棄するしかないだろうし、自国兵士の血で贖った土地である以上、ウクライナ兵士の血で取り戻すしかない気がする。
この数か月の反転攻勢で見えてきたのは、それが不可能かもしれないことだ。
今年不可能なだけだったのではなく、未来永劫不可能かもしれないという、お先真っ暗な状況になっている(そんなあ!)。
ロシアだって、厳しい状況には違いない。
停戦や休戦に持ち込めれば、一息つくことが出来るだろう。
インセンティブがないわけではない。
しかし、別に戦い続けても構わない。
その態勢は築かれている。
ウクライナ側からすれば、停戦や休戦はロシアの軍事力を増強させるだけということになる。
「ウクライナ軍のヴァレリー・ザルジニー総司令官は1日、戦争は今や「位置関係の」、つまり静的な段階に移行していると警告した。(BBC:原文:the war was now moving to a "positional" or static stage.)
「英誌エコノミストへの寄稿でザルジニー氏は、これによってロシアに「軍事力を再建する」余裕を与えてしまうだろうと述べた。」(同上)
イスラエルと同じ言い回しに聞こえるな。
停戦はハマスに対する降伏と同じだ・・・。
ウクライナは戦い続けなければ、その存在意義を失う。
停戦や休戦しているウクライナに、支援の手は差し伸べられないだろう(そうなのかあ?)。
その間、ロシアの軍備は着々と進み、戦闘再開時には決定的な差が付いている可能性がある。
その一方で、戦闘を継続する中で膠着状態が続けば、長期化への懸念が生じてくることも確かだ。
時間は、常にロシアに味方しているように見える。
そう見えるのは、事態が短期の戦場の動向だけでは左右されない、新たなステージに進展したことを示唆している。
支援を含めたウクライナの国力と、ロシアの国力とのぶつかり合いになっている。
10両のカエサルの活躍では、どうしようもないわけだ。
この冬、ウクライナがどういうポジションになるかは大注目だな。
ロシアの攻勢が続き、西側の支援が見直される事態になれば、(西側の)想定外の事態が生じる。
状況が管理しきれなくなり、ウクライナがロシア本土に攻撃を仕掛けたり、中国の仲介で停戦するかもしれない。
一寸先は闇のウクライナ情勢。
ああ、もちろん、浮沈子の妄想の通り、クリミアに核爆弾が投下され、西側の支援で大規模部隊が揚陸されて、戦況が覆る可能性だってある(ねーよ・・・)。
陽動作戦に過ぎなかったガザ襲撃は、大成功だったからな(そうなのかあ?)。
それとも、ウクライナ侵攻自体が、イスラエルにおける占領強化の陽動作戦だったのか(そんなあ!)。
もう、ワケワカ・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ戦争の停止、露国民7割が支持 露世論調査)
https://www.sankei.com/article/20231102-D4JWS2I355PQFLVACIPWBLECFI/
「「仮にプーチン大統領がウクライナとの戦争停止を決めた場合、その決定を支持するか」とロシア国民に尋ねたところ、70%が「決定を支持する」と回答」
まあそうだろうな。
「レバダ・センターは10月19~25日、18歳以上の露国民約1600人を対象に世論調査を実施。結果を31日に公表」
どんな調査機関なのか気になったので、調べたら記事が上がっていた(今年1月の記事です)。
(ロシア社会は“プーチンの戦争”を止められない)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2023/01/27/28858.html
「2003年に設立された「レバダセンター」」
「「レバダセンター」は2016年、プーチン政権によって、いわゆる「外国のスパイ」を意味する「外国の代理人」に指定され、圧力を受けながらも独自の世論調査活動や分析を続けています。」
ロシア当局には、あまり人気がないようだな。
「政権に批判的な姿勢を変えることなく、世論調査や分析を続けてきた独立系の世論調査機関「レバダセンター」で、所長を務めてきたグドゥコフ氏」
「2021年5月に所長を退任したあとも、研究部長としてロシア社会について独自の分析を続け、リベラルな論客として活動」
「ロシアは民主主義国ではありませんし、世論は体制が下す決定に何の影響力も持っていません。」
そうはいっても、一応選挙はあるし、反体制派が活動もしている(すぐ、投獄されちゃいますけど)。
「ウクライナでの軍事活動の開始とともに、260以上の人気のある出版物、インターネットのポータルサイト、「モスクワのこだま」といったラジオ局、「ドーシチ」のようなテレビ局、ネットメディアの「メドゥーザ」などが閉鎖」
「国民の大多数はここへのアクセスを失い、国営テレビからすべての情報を得ています。これは非常に攻撃的で、うそが多くデマに満ちた、非常に強力な全体主義的なプロパガンダの影響力を持つチャンネルです。」
やれやれ・・・。
国民の多くは、国営テレビに洗脳され続け、正しい情報からは遠ざけられている。
レバダセンターのアンケートは、そうした中で行われていることに注意だ。
「仮にプーチン大統領がウクライナとの戦争停止と、併合したウクライナ領土の返還を決めた場合、その決定を支持するか」
「「完全に支持する」「おおむね支持する」とした回答者の割合は計34%」
「「あまり支持しない」「全く支持しない」との回答は計57%」
戦争の継続には反対だが、ロシアが血で贖った土地は返還したくないわけだ。
当然だろうな。
N社の記事によれば、ロシアでは面従腹背が定着しているそうだ。
「ソビエト時代の二重思考の技能はここに由来しています。自宅の台所でなら、罵ったり思っていることを話したりできます。ですが、公の場では人々は政権が彼らに期待している通りに行動するのです。」
レバダセンターのアンケートが、どっちの思考を反映しているのかは知らない。
「人々は戦争を望んでいませんし、そもそも自身の日和見主義と体制順応主義の下で、平和に暮らしたいと思っています。」
「クリミア併合は流血なしの素早い作戦でした。」
「2022年3月にはこれを期待していたものの、うまくいきませんでした。戦争は長期化し、損失の規模は大きくなっていく一方です。」
N社の記事からは、1年近くがたって行われた今回のアンケート。
「プーチン政権は従来、「国民の大多数がウクライナでの軍事作戦を支持している」と主張してきたが、今回の調査結果は露国民内での厭戦(えんせん)機運の高まりを示唆」(産経)
ロシアの一般市民の間では、ロシアが攻め込まれたわけでもないのに、隣国を攻撃し続けることに対する批判が渦巻いているんだろう。
当局のプロパガンダにもかかわらず、市民の間に常識が機能していることにホッとする。
と同時に、その常識は血で贖った土地の放棄を否定するわけだ。
停戦は遠いと感じざるを得ない。
記事では、ロシアの状況について、興味深い分析もあるが、ここでは触れない。
来年のロシア大統領選挙は滞りなく行われるだろうし、プーチンの再選は間違いない。
停戦は実現せず、ロシアが占領地を放棄することはない。
戦争は、構造的に長期化する。
おそらく、ウクライナの来年の目標も、「国家の存続」に留まるだろう(対外的には領土奪還というでしょうが)。
その間、じりじりとロシアに攻め込まれ続ければ、支援の形態に変化が生じ、国家の存続も危うくなるかもしれない。
翌年も、また翌年も、同じ状況が続けば危ないな。
ロシアには帰る家があるが、ウクライナ兵にはそれがなくなるかもしれない。
実際に、都市部への絶え間ない攻撃が続けば、文字通りな事態も生じる。
確認しておこう。
ロシアは民主国家じゃないそうだから、アンケートの結果が政策に反映されることはない。
戦争の継続は人気がないが、占領地を放棄して停戦することには反対だ。
いずれにしても、ウクライナ紛争は長期化する。
それを止められるのは米国だが、そんな気はさらさらない。
ロシアも米国も、戦場でケリをつける腹だ。
未だに、公式にエイタクムスの供与を認めていない米国の真意は分からない。
一発逆転の兵器にはなりそうもないし、今のところその気配もない。
近接戦闘では使えないから、遠隔地への攻撃を想定していることは確かだ。
やっぱ、クリミアかな。
今年の締めは、ショボい話に終わりそうだな・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア軍防空網、弱体化か 地対空ミサイル発射機4基失う 英分析)
https://news.yahoo.co.jp/articles/4d36b49dd579f1a4e83dc583cc8316addab02a45
「西側諸国の支援を受けたウクライナ軍の使用する「近代的な精密攻撃兵器に手を焼いている」」
防空システムに穴が空いたとか、モスクワが空爆し放題になったとかいう話ではない。
「ロシア軍が先週、ウクライナ軍の攻撃により同国東部ルガンスク州などで長距離地対空ミサイルの発射機を少なくとも4基失った」
「補充に伴い「他の作戦地域の防空態勢が弱体化する可能性が現実味を帯びている」」
うーん、「弱体化」する「可能性」が「現実味」を帯びているわけか。
影響がないわけでもないという程度なのかな。
「手を焼いている」程度では、軍事的には影響がないだろう。
英国民の税金で供与した兵器は、その程度しか機能していないのか。
もっと、こう、ド派手な絵面が欲しいな。
先日のセバストポリで、潜水艦のどてっぱらに開いた穴みたいなヤツ!。
EUを離脱した英国は、独自の立場で支援を展開している。
やっぱ、この時期、今年の支援の総決算みたいな話が必要だ。
「弱体化」、「可能性」、「現実味」、「手を焼いている」では弱いだろうな・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(消耗戦は「ロシアに有利」 空軍、電子戦強化が鍵)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ada832353103bd9caf4cd2d91b997d3761c3b1f4
「ロシアの侵攻が互いの陣地を奪い合う消耗戦に移行しており、軍事力を回復できるロシアにとって有利な状況が生まれる」(ウクライナ軍のザルジニー総司令官)
上記のBBCの記事の話の詳細が出ていた。
「ロシア軍の人的損失は甚大だが武器備蓄では今後も優位性を保つとして「ロシアを過小評価すべきでない」と強調」
支援を含めたウクライナ軍の総力として、ロシアに十分対抗できているわけではないということなわけだ(そうなのかあ?)。
政治家とは異なり、職業軍人はプロだからな。
強いものは強いと、正当に評価できる。
敵を貶める必要もないし、必要以上に味方を持ち上げることもしない。
が、正当に評価したとして、その支援が得られるかどうかは別問題だ。
「空軍や通信妨害などの電子戦の強化」
「ミサイルや砲弾などの兵器増強も重要」
「ロシア側の兵器を破壊するための武器や、地雷除去技術も必要」
それらを潤沢に提供できたとしても、肝心のウクライナの兵力が伴うかどうかは、さらに別の話だ。
戦場では、それらの総合力が問われる。
今年の戦略目標は達成できなかった。
浮沈子は、目標の設定自体が過大だったと見ている。
1年足らずでロシアの支配地域すべてを取り戻すことなどできはしない。
それは、これからますます難しくなるだろう。
ウクライナが核武装し、モスクワの防空システムを次々と破壊し、クレムリンをむき出しにして核ミサイルで恫喝でもしない限りは難しい。
もちろん、そんなことは現実には起きないし、地べたを這って進軍していく陸上部隊がその成果を得るには年単位の時間が掛かる。
それも、必要とされる兵器や兵力、支援が理想的に提供され、武運がもたらされた時の話だ。
対ロシア戦では、今後は難しい。
敵は、それらを悉く持っているしな(武運もかあ?)。
ロシアが逆「反転攻勢」に出た時、1000kmの戦線を維持しなければならないのはウクライナ側になる。
北東部は、ロシアのロジも強く、攻めやすいからな。
これからも、厳しい状況が続く。
ウクライナが来年以降、進軍したい南部には十分な兵力を回すことが出来なくなる可能性がある。
そこに、戦力に勝るロシアが増強した兵力を振り向けてくれば、反転攻勢どころか占領地を増やされる恐れがある。
ヘルソンからミコライウ、オデッサにかけての南部回廊を押さえられれば、内陸国となったウクライナの国力は激減する。
国力の低下は、戦力の低下を招き、負のスパイラルが始まって反転攻勢どころか、さらに戦争を継続すれば国家の維持も危うくなる。
どうなるかは、ロシア次第だ。
戦場でケリをつけるつもりなら、全面降伏するまで戦うしかない。
その後は、バルト3国、ポーランド、ドイツなどへと蚕食が続く。
まあ、それもロシア次第だがな。
ロシアを追い込んだツケを、西側がとことん喰らうことになる。
その頃は、もう、プーチンは存在しない。
この戦争がプーチンの戦争だと言っていた人々も、この世にはいなくなっている。
大ロシア帝国という怪物を産み出したのは確かにプーチンかも知れないが、飼い太らせたのは外ならぬ西側だ。
そして、そのツケは、自ら食い殺されることによって払うことになる。
西は大西洋から南はインド洋まで、大洋に阻まれて進軍が止まるまで、誰にもそれを止めることはできない。
ウクライナで我々が見ているのは、西側の軍事的常識を逸脱した、時代遅れの用兵から脱却できない頓珍漢な戦術を繰り返す、愚かなロシア軍に見える。
兵士の人命は鴻毛より軽く、次から次へと無尽蔵に供給される。
西側には理解できない、異次元の戦闘が延々と続くことになる。
ザルジニーが見ているのは、そういう世界だ。
もっとも、ウクライナだって人のことは言えないだろう。
ドローンの活用などで多少洗練されているとはいえ、航空支援無き陸上兵力の投入で、甚大な損亡を食らっている。
兵力の投入がいつまで続くかは分からないが、ウクライナは早晩、兵力不足に陥ることになる。
守りに入れば損耗を抑えることが出来るけど、戦略的に兵器などの支援を受け続けることが出来るかどうかという問題を抱えることになる。
自国内の生産は間に合わず、じり貧に陥る危険が出てくる。
ロシアは、最後まで押し切るかもしれない。
既に、次の戦略目標を西側に置いている可能性もある。
ロシアはすでに、NATOと直接対峙する大欧州戦争への準備を始めているのだ。
NATO諸国の司令官が、サルジニーと同じ世界を見ることになるだろう。
(【速報】ロシアがCTBT・包括的核実験禁止条約から事実上離脱へ プーチン大統領が法令に署名)
https://news.yahoo.co.jp/articles/d5c9bdcc89d35593df22fcff5a5ced0cda5d4004
「アメリカは長い間条約を批准せず、我々の共通の懸念を執拗に無視してきた。我々が目の当たりにしているのは偽善だ。アメリカが義務を果たす措置を講じなければ、この条約は見せかけとなる。ロシアがこのまねごとに参加する意味はない」(マトビエンコ上院議長)
ロシアがその際に対峙しようとしているのは米国だ。
欧州は、その通過地点に過ぎない。
NATO第5条が、張子の虎かどうかが試されるときは近いだろう。
ドーバー海峡が見える丘に(そんなところがあるかどうかは知りませんが)、ロシアの国旗が翻る妄想が見えてきた気がする・・・。
(対ロ反攻、早急な成功期待すべきでない=ゼレンスキー大統領)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/T7MWJLNJTFIHDM5TZ2DH23UZJU-2023-11-01/
「われわれは、あまりにも早急な成功に慣れてしまった世界に住んでいる。本格的な侵攻が始まったとき、世界中の多くの人はウクライナが生き残れるとは思っていなかった」
「同盟国の支援拡大でウクライナは最終的にはロシアに勝利する」
「黒海の戦いでのウクライナの成功は、今日多くは語られていないが、歴史書に載るだろう」
うーん、どこの国の歴史書かが問題だな。
(ガザ攻撃で深まるウクライナ支援国の分断と離反 ゼレンスキー大統領は苦渋の発言修正)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/900000690.html
「アラブとイスラムの国々にとっては、いまやイスラエルはロシアと同じ無慈悲な「民間人を殺害する戦争犯罪人」に見えているにもかかわらず、ゼレンスキー大統領としては「イスラエルはロシアがウクライナでやっていることと同じことをガザでしている」と訴えかけることはできない立場だ。」
イスラエル情勢で、浮沈子はゼレンスキーがイスラエル支持なことが疑問だったが、全てはロシアに対抗する基準で計られているとすれば理解できないではない。
「ハマスとロシアは「同じ悪であり、違いはイスラエルを攻撃したテロリスト集団とウクライナを攻撃したテロリスト国家だというにすぎない」」
「世界の結束を弱めるため中東で戦争をあおることはロシアの利益になる」
まあ、記事にもあるように、その後、イスラエルは侵略者としての本性を露わにし、暴虐の限りを尽くしている。
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子がこの記事で注目したのは、末尾の記述だ。
長いが引用する。
「1990年代の混乱するロシアで、プーチン大統領は西側の民主主義、自由主義の身勝手さを骨身にしみて経験してきた。」
「「民主主義」を標榜する西側は、選挙での政権維持に腐心せざるをえず、不安定な民意などというものは、戦争の長期化によるエネルギーの高騰や穀物不足に音を上げ、そのうち自国利益中心に変わり、ウクライナへの支援も先細っていくに違いない、欧米の言う「民主主義」などその程度のものだ、とタカをくくりながら長期戦を睨んでいるのだろう。」
エネルギーの高騰と穀物不足が主たる要因になるのかは知らない。
が、ウクライナへの支援が、量的にはともかく、質的変化を伴い、その意味を変えていく兆候は既にEUでも現れている。
戦場で勝てないウクライナを、どう支援していくのか。
それは、単にウクライナをどうするかという問題ではなく、動乱の時代において、「専制主義」に対して「民主主義」をどう守るかという話につながる。
つーか、単に西側が中露に対してどう対抗するかという話だ。
たぶん、イデオロギーの問題じゃない。
この間、ウクライナ情勢は大きく転換している。
(ロシア軍 ウクライナ各地を夜間に攻撃 製油所が破壊され火災)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231101/k10014244621000.html
「ロシア軍は、東部ドネツク州のウクライナ側の拠点、アウディーイウカでも掌握をねらって部隊を増強」
「敵はアウディーイウカの包囲を諦めておらず、航空戦力を使って攻撃を支援している」
スホーイ25も撃墜されているらしいから、まともな地上戦(つまり、ちゃんとした航空支援も受けている)を展開しているということだろう。
「ドネツク州のバフムトでの戦闘について、「ロシア軍が防衛から積極的な攻勢へと移行した」」
(ロシア軍 ウクライナ東部で攻勢強めるも 南部では守りを強化か)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231101/k10014243741000.html
「ロシア軍は、クピヤンシクで活発に活動し、バフムトでは防衛から積極的な攻勢へと移行した」
「ハルキウ州クピヤンシクやドネツク州バフムトでロシア軍が攻勢を強めている」
「ロシア軍が南部ヘルソン州で作戦指揮をとる司令官に、精鋭とされる空てい部隊の司令官で、参謀本部の評価が高い、テプリンスキー氏を新たに任命」
「ロシアにとって、ヘルソン州の占領地域の維持が優先課題となっている」
占領地域の維持で、エースを投入するというのは考えづらい。
ここはズバリ、南部でも逆「反転攻勢」を掛けるつもりだろう。
一度は占領しながら苦渋の撤退をしたヘルソン市の再占領と、オデッサへの侵攻を睨んでいるに違いない(テキトーです)。
今年中に、ウクライナが領土奪還を果たし、ロシアを交渉に引きずり出すという目論見はどこへ?。
最近の報道では、「反転攻勢」という威勢のいい表現も見られなくなりつつある(そうなのかあ?)。
反転攻勢しているのは、ロシアの方だしな。
迂闊に使うと、敵を利することにもなりかねない。
「ウクライナ軍の部隊は、ヘルソン州を流れるドニプロ川でロシア側が占領する東岸に渡って反転攻勢を続けていて・・・」(ちゃんと使ってるじゃん!。)
まあ、どうでもいいんですが。
ゼレンスキーは、年内の目標を「領土の完全奪還」から「ウクライナ存続」に引き下げたようだが(そういうことかあ?)、浮沈子には妥当に思える。
([FT]ウクライナ、兵器の自前調達へ 防衛産業の構築急ぐ)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB011ZU0R01C23A1000000/
「西側の支援国への依存を減らすために、ウクライナは国内防衛産業の構築を模索する。」
「世界中で弾薬が枯渇しており、ここウクライナで生産すべきだということは理解している」
分かっちゃいるけど、そう簡単には作れないだろう。
今は、西側の軍事援助や自国兵器の改良で凌いでいるだろうが、それがいつまでも続くわけではないことは分かっている。
ロシアとの戦争を、どれ程長期に想定しているかにもよるけど、戦車や戦闘機などは到底、自前で作ることは難しいだろう(戦車とかは、ラインメタルと提携して国内生産できるようにするかもしれない)。
装甲車両、陸海空のドローン、大砲、弾薬といった、いわば消耗兵器が主たる生産品になる。
航空宇宙産業もあるくらいだから、基本的な技術力は高い。
(ウクライナの宇宙開発)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%81%AE%E5%AE%87%E5%AE%99%E9%96%8B%E7%99%BA
「ソビエト連邦の宇宙開発のうち約 30 % がウクライナにおける研究の成果」
しかし、軍事産業として展開するということになれば、様々な問題をクリアしていかなければならないだろう。
実際には、ラインメタルの話のように、西側防衛産業の呼び込みという形になるんだろう。
それも、実際には「戦後」ということになるらしい。
(焦点:西側防衛企業、ウクライナでの武器生産実現は「戦後」か)
https://jp.reuters.com/article/defence-ukraine-idJPKBN2Y9062
「西側の防衛関連企業はウクライナでの武器生産に関心を持っているが、あくまで「戦後」になってからの話」
「侵攻してきたロシアを押し返す戦いを続けているウクライナは、ドローンや弾薬から戦車まで、国内における武器生産能力の拡充を渇望している。」
「しかし話を聞いた業界幹部は、現時点ではリスクがあまりに大きい」
「クライナと共同生産事業に関して直接話し合っているとは承知していない」(米防衛大手ロッキード・マーチンの航空宇宙事業を率いるグレッグ・ウルマー氏)
「戦争が続いている間に直接投資への意欲を見せた業界幹部はゼロ」
浮沈子が注目していた、ラインメタルの現地生産についても出ている。
「ドイツのラインメタルは先月、ウクライナ国有企業ウクルオボロンプロムと合弁事業を立ち上げ、ウクライナ国内で戦車の製造と修理を手がけると発表。」
「業界幹部によると、修理施設に比べて全面的な組み立てラインを設置するのは難しい。」
つまりだな、消費地に近いところでの生産は有利には違いないが、問題は「近過ぎる」ことなわけだ。
「メドベージェフ前大統領は、ラインメタルがウクライナに立ち上げた施設全てが報復攻撃対象になると警告」
やれやれ・・・。
「主要保険会社が、リスクが高すぎるとして戦時下のウクライナを総じて保険対象から除外しているという問題もある。」
つまり、当面の需要を賄うためにウクライナが自国で必要な兵器を生産できる目途はない、ということになる。
「大半の西側防衛企業は当面、ウクライナ国外からの支援を続けたい様子」
この記事は、以前にも読んだ記憶がある(6月頃の記事)。
状況は変わっていないからな。
「リスク」という点では、むしろ増大しているだろう。
要するに、西側の援助に頼る以外に方法はないということになる。
で、その西側の援助が変質しつつあるわけだ。
その原因は、ウクライナが戦場で勝てなくなったからだが、その状況を作ったのはロシアが戦闘国家としての態勢を立て直したからということになる(ロシアの消耗も激しいだろうが、それに耐える態勢を作り上げてしまった!)。
検証が困難な海洋での戦果を誇張するしかないゼレンスキー政権は、今年に限って言えば、完全に敗北している。
西側は、戦略を見直す必要が出ている。
勝てないウクライナを使って、どう勝利するかという難しい対応だ。
支援は継続し、見かけは同じだろうが、その目的とするところは変わる。
ウクライナにとっては、質的変化というのは死活問題だ。
領土分断は当然として、残る自国領土での統治の問題も出てくる。
少なくとも、現在の政権がそのままの形で存続することはない。
経済圏としては、EUに取り込まれることになるかもしれないし、それはロシアも認めているが、国家のカタチとして、あくまで領土奪還を目指して戦闘を継続する姿勢は取れないだろう。
安全保障上の、(素のNATOではない)何らかの枠組みの中で、ロシアとの共存を図ることになる。
それは、事実上の降伏に等しい。
いや、その線で合意に漕ぎ着けられれば、大勝利かも知れない。
そもそも、浮沈子の妄想の中では、米国は戦場でロシアが相応の犠牲を払えば、ウクライナをくれてやることになっている。
そもそも、軍事的に非対称な戦争が継続できるわけはなく、西側の援助はNATOに火の粉が掛からないことを大前提とした制約が大きい形で行われている。
その限界が見えてきたということなわけだ。
そろそろ、収束(停戦や休戦)を真剣に考えておかないと、完全な敗戦ということになりかねない。
ロシアは、戦場でケリと付けようと言い放っている。
アウディーイウカでの戦闘では、犠牲を厭わず、きっちり航空戦力も投入して、まともな戦争(まあ、ロシアにとってですが)をしている。
近接肉弾戦な状況では、期待の新兵器(?)であるエイタクムスも役には立たない。
もちろん、戦争だからな。
前線の情報が正確に伝えられているとは限らないし、戦略的な話になれば、なおのこと情報戦が活発になる(特に、西側は「民主主義」だそうだからな)。
それでも、本来なら徹底抗戦をアピールして、戦果を強調したい一方の当事者が、戦略目標を引き下げたり、検証困難な戦域での勝利を喧伝しだしている状況を見れば、戦況はおのずと明らかだ。
今日は11月。
マークミリーが期限を切った、反転攻勢の期限は過ぎた。
それは同時に、浮沈子の妄想の中で、クリミアに核爆弾が投下されるタイミングが訪れたということでもある。
起死回生の、一発の核(もちろん、複数でもいいんですが)。
もっとも、それが戦況を変えるきっかけになるためには、ヘルソン州の大部分がロシアに占領されている中で、海上からクリミアに大量の兵力を揚陸しなければならない。
21世紀版、ノルマンディー上陸作戦が必要なわけで、西側の情報戦がどれほど成功しているかは知らないが、そんな気配は毛ほどもない。
ちょっと待てよ、ガザのハマスの襲撃は、そのカムフラージュとしてやらせたのかもしれないな(そうなのかあ?)。
陽動としては、ちょっとインパクトがありすぎる気がするけど、ノルマンディでも陽動作戦が行われたからな。
「黒海の戦いでのウクライナの成功は、今日多くは語られていないが、歴史書に載るだろう」(再掲)
うーん、怪しい・・・。
実に怪しい!。
月が替わって、今年も残るところ2か月を切った。
ウクライナの反転攻勢は、少なくとも今年は終わった。
冬に向けて、インフラに対する攻撃に備える季節がやってきたわけだ。
「中部ポルタワ州では製油所が破壊されて火災が起きました。ウクライナ側は本格的な冬が迫る中、防空システムの強化に向けて欧米各国に支援を求めています。」(前出のNHKの記事より)
「ロシア側からの無人機による攻撃でクレメンチュクにある製油所が破壊されて火災が起きた」
電力施設だけではなく、燃料関係の施設にも攻撃が及んでいる。
報じられている事実だけの現実の世界では、今年はこのまま大規模な地上戦闘は収束し、飛び道具中心の攻防に移るだろう。
反転攻勢は功を奏せず、ウクライナは残りの領土を維持しただけで、失意の中で年を越すことにる。
来年2月になれば、ロシアのウクライナ侵攻は3年目を迎えることになる。
反転攻勢の失敗、ロシアの強靭化を許した1年が終わり、西側に支援の見直しを促すことになる。
3年目は厳しいだろうな。
ゼレンスキー政権は、来年も、領土の完全な奪還と、ウクライナの勝利を訴え続けるんだろうか。
ウクライナへの援助が、西側にとってお得な投資ですと、売り込み続けるつもりなんだろうか。
ロシアは、現在、多大の犠牲を払って逆「反転攻勢」を掛けている。
ロシアにとっての「勝利」に必要なものが何かが分かっているのだ。
確かに、作戦は無謀で兵士を使い捨てにし、命令不服従や投降者も多数に及び、虎の子の航空機の損耗もあるだろうが、それによって得るものが何かは明確に分かっている。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
停戦交渉が、水面下でどの程度進んでいるかは分からない。
ひょっとしたら、無条件全面降伏でなければ、ロシアは呑まないかもしれないしな。
侵略者は占領者となり、それらしく振舞う。
ロシアも、ウクライナ地域と敵対ばかりはしていられないだろうから、戦後の統治についてはそれなりのビジョンを持っているに違いない。
ウクライナの明日がどうなるかは、ウクライナが決める。
「後退せず、燃え尽きない全ての人々に栄光あれ」(初出のロイターの記事)
米国にそそのかされ、占領地を奪還できると吹き込まれ、戦争に駆り出されて死んじまったり負傷したりした多くの国民が、栄光だけで報われるかどうかは知らない。
浮沈子は正義派じゃない。
ウクライナの地でどのような統治が行われようと、知ったことではない。
宇宙でたった一つしかない人間の住む星の上で、互いに武器を振りかざし、ドンパチやらかす愚かさを嘆くだけだ。
ガザ侵攻で、侵略者であるイスラエルのネタニヤフは、停戦は敗北と同じだと言い切った。
テロ攻撃を受けた自衛戦争として、いささかやり過ぎの感がある報復戦だが、武力を行使する国家の権力者がそう思っている以上、それを止めることは誰にもできない。
イスラエルは、自由な民主国家だからな。
やれやれ・・・。
ウクライナも同じだな。
その未来をどうするか、も一度、じっくりと考え直してみる必要があるような気がするんだがな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(北朝鮮、ロシアに100万発超の砲弾を供与-韓国情報機関)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-01/S3FXELT0G1KW01
「北朝鮮からロシアへの武器供与は8月から10回程度行われている」
「北朝鮮が供与した砲弾は約2カ月の戦闘に十分な量」
先日の記事では30万発と言ってたけど、もっと多かったわけだな。
やれやれ・・・。
それを、たった2か月で撃っちまうというのもべらぼうな話だ。
もちろん、それで終わりではないだろう。
ロシアは、ロケット技術を提供し、北朝鮮の軍事衛星の打ち上げを支援する。
んでもって、上手く上がれば、打ち上げにもう100万発だろう(そうなのかあ?)。
今後も、継続的に供給が続くものとみられる。
ロシアは、具体的に戦争継続の手立てを進めている。
囚人の徴兵や志願兵の募集、来年の選挙が終われば、新たな予備役の招集(たぶんね)。
イランや中国からの必要な物品の調達(ドローンとか)。
国内の兵器産業は、活況を呈しているだろうしな。
世界最大の人口を誇るインドなどへの石油の輸出も順調だ。
攻者3倍の法則に従えば、逆「反転攻勢」に伴うロシアの損耗はウクライナのそれを数倍上回るに違いない(6倍とも言われている)。
政治要請があれば、軍事常識を無視してリソースを投入する無茶苦茶な用兵をするお国柄だから、場合によっては10倍くらいの損失を出すことだってあるかもしれない。
それに耐えられる、そして、数十年に渡る長期的な戦闘を可能にする戦時体制を、この2年間に作り上げている。
イスラエルは、国連や場合によっては米国をさえ敵に回しても国家の意思を貫徹しようとしているけど、ロシアは安保理の常任理事国でもあるからな。
中国というお友達もいるし、インドをはじめとするグローバルサウスのファンも多い(ここは、数が勝負ですから)。
厄介だ・・・。
仮に、ウクライナが停戦に応じれば、ロシアのこうした投資や能力は一時的には宙に浮く。
つまり、余剰の武器生産能力なり調達能力が生まれることになる。
それは、実戦証明された(コンバットプローブンな)兵器の在庫増加と、それを求める他国への供給につながるだろう。
世界は不安定さを増し、混乱の火種が増えていく。
西側はこの間、短期の収束を前提として、生産設備の増強や投資を行っていないからな。
在庫の更新と、既存の生産力で賄っている。
彼我の差は、開くばかりだ・・・。
状況の長期化が進めば進むほど、不安定さは増大し、一触即発になっていく。
西側もどこかで兵器の生産力事態を増強する方向へと転換せざるを得なくなるだろうが、それには時間が掛かるからな。
その差が最大になったところで、再び戦闘が再開されるわけだ(そんなあ!)。
今度はウクライナだけではないだろう。
北朝鮮、台湾、東シナ海、南シナ海などの東アジア、アフリカ、東南アジア、南アメリカなど、紛争の火種を抱える地域で同時多発的に軍事衝突が発生する。
悪夢だ・・・。
これでは、迂闊に停戦などできないではないか(そういうことかあ?)。
西側には、始まっちまった戦争を継続させようというインセンティブが働いている。
ロシアを疲弊させようという試みは潰えたが、今ここでやめれば、世界の(西側にとっての)リスクを増加させるだけになってしまう。
少なくとも、西側が戦時態勢を整えて、長期戦に臨むことが出来るようになるまでは、ロシアを消耗させ続けなければならない。
更に、可能であれば、西側が再びアットーできるようになるまで、ウクライナには戦い続けてもらうのがよろしい(そうなのかあ?)。
戦場で勝てないウクライナであっても、大負けして崩れない程度に持ちこたえてくれれば、それは西側の利益につながる。
勝てないウクライナに、領土分割を前提とした停戦の圧力がかかるとは限らない(現に、中国の仲介で鄭セインしようとした時、米国は大統領まで動員して止めに入っているしな)。
「同盟国の支援拡大でウクライナは最終的にはロシアに勝利する」(再掲)
結論から言えば、勝利に必要な支援拡大はない。
西側に、その余力はないのだ(その余力があれば、自国の兵器を積み増す)。
見かけ上は、数パーセントの金額が上乗せされたり、若干兵器の増強はあるかも知れないが、攻め込んでくるロシアの勢いを弱めることが出来る程度だろう。
しかし、それは領土奪還には程遠いだろう。
今、再び攻め込まれているウクライナは、西側の支援の下、崩壊せずに持ちこたえることが出来るだろうか。
それすらも怪しい。
それはひとえにロシアの意思による。
まあ、ロシアのことだからな。
再び慢心して、拙攻をやらかさないという保証はない!。
が、ふつーに戦っていれば、ぼろ負けする気遣いはない。
じりじりと占領地を拡大し、ウクライナの産業自体を弱体化させ、西側の支援の意欲にボディーブローを与えつつ、政治的自滅を待つだけでいいのだ。
それは、ロシアの侵攻前に、西側がロシアに対して繰り出していた戦術そのものでもある。
双方がクリティカルな時期を乗り越えた後には、地力の差が出るのだ。
現代の戦争は総力戦だ。
兵を養い、武器を与え、突撃させて、以上終わりではない。
持続可能な産業態勢、民間軍事部門を絡めた複合的重層的な戦力の育成、安定的な国際関係、戦術や戦略を支える多様な兵器の開発、ある意味で最も重要な、情報戦を制する能力、エトセエトセ・・・。
個別に見れば、ドローンや衛星インターネット、衛星情報や電力インフラなど、21世紀らしいド派手な話はあるし、携行対戦車ミサイルや最新鋭の戦車、戦闘機、一発で戦艦を撃沈する長距離巡航ミサイルなど、ミリオタを刺激してやまない話は枚挙にいとまはないだろうが、戦いの帰趨を担っているのは大砲と地雷、突撃する歩兵や塹壕といったジミーな話だ(つまらん・・・)。
高度に訓練された、つまり、コストの掛かった兵隊ではなく、畑で取れたばかりの、安上がりで軍服さえ満足に支給されていない、訓練不足の大量の兵士が戦場の動向を左右している。
浮沈子は専門家じゃないんで詳しくはないんだが、兵站を担っているのもどうやら昔ながらの鉄道らしい。
ジャストインタイムで供給されるわけでもなく、後方に備蓄して、集積されてから車両で供給されているようだ。
ロシアは、自前で全てが差配できる(もちろん、輸入もある)が、ウクライナは支援国との調整や受け入れの問題も抱えている。
実務的にも複雑な問題を処理していかなければ、統制の取れた戦いは難しい。
本格的な侵攻から2年近く、ウクライナは戦術的にも戦略的にも、良くやってきたと言っていい(浮沈子は、昨年2月の侵攻後、10日以内にケリがつくと見ていた)。
これまでは、侵略された祖国を守るとか、領土を取り返すとか、戦闘のモチベーションを高めるのに苦労する状況ではなかったが、これからは祖国の存続をかけて戦うことになる(そうなのかあ?)。
負けないこと、抵抗し続けることが戦略目標になる。
難しいなあ・・・。
ロシアの強力な逆「反転攻勢」を受けて、戦略的退却を迫られる場面も多くなるに違いない。
侵攻1年目のロシアと同じだ(最大版図の約半分からの撤退を余儀なくされている)。
兵員について、ロシアは大規模な予備役の招集や民間軍事部門の活用で凌ぐことが出来たが、ウクライナは戦闘員の不足も深刻だろう(未確認)。
確認しておこう。
今ウクライナが勝てないのは、ロシアが犠牲を厭わずに無謀な用兵をしているとか、西側の援助が滞っていて、投入している戦力が活用できていないからではない。
もちろん、一部にはそういうことがあるかもしれないが、国力の差が歴然と現れているということに他ならない。
ここで、西側の支援に変化が現れるとか、停戦の動きが出てきたりすれば、ラクダの背中に藁を1本置くことになる。
この状況での停戦は、ウクライナにとっては敗北と同じだ(そうなのかあ?)。
おいそれと応じることはできないだろう。
しかし、そうしなければ戦場で負け続けるだけになる。
元々、非対称戦を強いられている中で、撤退が続けば踏みとどまることに困難が生じる。
ウクライナの内陸には、強固な防衛線を設定しにくいからな(ドニプロ川とかありますが)。
それとも、前線でロシア軍の攻勢を凌いでいる間に、新たな防衛線を早急に築いているんだろうか。
そうして、来年もまた、ロシアを領内から追い出して、占領されている領土を完全に奪還すると宣言するつもりなんだろうか(ありえねー・・・)。
ロシアの占領地を分断して、アゾフ海へ通じ、クリミア半島を孤立させて奪還するというグランドデザインだったが(浮沈子的には、分断した部隊の補給線を考えれば無謀に思えるけど)、少なくとも今年はその片鱗を見たに留まった。
ロシアは反転攻勢を良く凌ぎ、限定的な前進にとどめている。
今後、逆「反転攻勢」を食らい続けるウクライナが、同様の防御力を発揮できるかどうかは疑問だ。
唯一の強みは、ロジスティクス上のあい路がない点だが、そもそもの兵器や弾薬をどーするという問題は未解決なままだ。
押し戻されて、ロシア国境と前線の距離が増えれば、長距離射程のミサイルとかロケット弾の供与は受けやすくなるかもしれない(それって、メリットなのかあ?)。
ロシアは、100万発の砲弾を2か月で撃ち尽くす。
その弾幕の向こう側に、ウクライナのアスがあるのかは、誰も知らない・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーー
(ロシア、1日で118カ所の集落を攻撃=ウクライナ内相)
https://www.bbc.com/japanese/67294264
「ロシアは大きな損害にもかかわらず、依然として「武器や装備、ミサイル、弾薬において優位に立っている」」(ウクライナ軍のヴァレリー・ザルジニー総司令官)
「(アウディイウカは)消され、破壊された。この1日で40回の大きな爆撃があった」(アウディイウカの地域指導者ヴィタリ・バラバシュ氏)
「ロシアは攻撃の第3波を用意していると警告した。ウクライナ当局は、ロシアがこの町を包囲し占領するため、増援部隊を投入しているとしている。」
「ウクライナ軍参謀は、10月31日にアウディイウカ周辺だけで20回の攻撃があったと述べた。」
情報の正確さはともかく、ロシアが東部で攻勢を強めていることは間違いない。
「ロシアはまた、北東部ハルキウ州のクピヤンスクでも攻撃を激化させており、バフムート周辺の領土の奪還を阻止しようとしている。」
が、別の記事では、ウクライナが善戦している様子も伝えられている。
(トラックで駆け回るりゅう弾砲「カエサル」 激戦地でロシア部隊を次々に撃破)
https://forbesjapan.com/articles/detail/67056
「ウクライナ側はこれまで、ロシア軍の前進をおおむね押しとどめている。」
「ウクライナの守備隊は3週間にわたり、攻撃してくるロシア軍の縦隊を砲撃で次々につぶし、兵士2000人・車両数百台という1個旅団規模の損害を与えた」
「ロシア軍がアウジーイウカでの作戦に先立ち対砲兵戦術を練り上げたにもかかわらず、第55旅団のカエサルを1両も撃破できていないとみられる」
「狙いすました場所にクラスター弾を雨のように降らせれば、敵の数個小隊を壊滅させることができる。」
「カエサル自走りゅう弾砲を運用する砲兵部隊のメッセージは明確だ。家に帰れ。さもなくば155mm弾は容赦しない、と」
なんとも勇ましい発言だが、家に帰るのがどっちかは分からない。
「ウクライナの反転攻勢は今のところ、南部と東部でロシア軍に占領された領土の奪還にほとんど進展しておらず、西側諸国が戦争に疲弊することを懸念している。」(BBC)
「ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)からの兵器供与にもかかわらず、戦争に負け始めている」(ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相)
「ウクライナがザポリッジャやヘルソン、ドネツクの奪還作戦で大きな損害を被ったと発言。「兵士の士気も下がっている」と述べた。一方で、ロシア部隊は前進している」(同上)
まあ、軍のトップが威勢のいいことを言い合うのは当たり前だ。
報道は、それらを伝えてくれるが、何がどうなっているかを知るすべはない。
「アメリカの支援がなければプーチンが成功してしまうと明言する」(ロイド・オースティン米国防長官)
米国議会に対する警告だが、ウクライナが支援頼みということは間違いないだろう。
「同盟国に対し、戦闘機やドローン、最新の電子兵器や地雷除去技術などを提供するよう呼びかけ」(ザルジニー総司令官)
アウディーイウカ周辺で大活躍の自走りゅう弾砲カエサルも、西側供与の兵器だし、発射されているクラスター弾も西側供与(米国製)だ。
まあいい。
東部での戦況は、いずれ明らかになるだろう。
家に帰るのがウクライナなのか、ロシアなのかも分かる。
混迷を深める欧州の支援体制や、米国の予算措置状況も、年内には決着する。
懸念が生じていることは事実だが、西側の支援が継続することは間違いない。
米国の支援がなければ、プーチンが成功することは確かだが、問題は支援があってもプーチンの成功が見えてきているという点だ(そうなのかあ?)。
誰が何を言っているかからは、本当のことは分からない。
重層的な情報戦が敷かれている中で、報道が伝えられるのは、現地からの伝聞、限られた現地取材、そして、大本営発表や政治的な意図満載の発言だけだ。
「本当のことを言うなら、全ての立場に疲れが見えている」(イタリアのジョルジャ・メローニ首相)
ポロリと漏らした本音だそうだが、短期決着を想定していた西側が、想定外の事態に陥っていることを示唆している。
投資の失敗に気が付き、早期に損切りするのか、際限のない穴につぎ込み続けるのかの判断を迫られている。
から手形(占領地の全面奪還)を発行し続けるゼレンスキーに、いつまで支援を続けるか、政治的には難しいところだ。
事業が成功しないのは、投資規模が足りないからだというが、規模に見合った戦果が上がっていないことも事実だ。
ウクライナの存続自体が戦果だと言われてもな・・・。
それが、台湾有事や朝鮮半島有事、南シナ海や東シナ海の衝突を防いでいるというのは、いささか桶屋が儲かる話に聞こえる。
現在の支援規模と内容を継続すれば、ウクライナはロシアの侵攻を食い止め、存続し続けることが出来るのかという問題もある。
戦争は相手のある話だから、ロシアがどうするかにもよるが、今の状況を見ていると、膠着状態が続くか、逆「反転攻勢」が占領地域の拡大やウクライナのインフラを圧迫して、国家としての息の根を止めに来る可能性が高い気がする。
ウクライナが、望み通りの領土奪還を実現するには、ロシア自らが占領地を放棄するしかないだろうし、自国兵士の血で贖った土地である以上、ウクライナ兵士の血で取り戻すしかない気がする。
この数か月の反転攻勢で見えてきたのは、それが不可能かもしれないことだ。
今年不可能なだけだったのではなく、未来永劫不可能かもしれないという、お先真っ暗な状況になっている(そんなあ!)。
ロシアだって、厳しい状況には違いない。
停戦や休戦に持ち込めれば、一息つくことが出来るだろう。
インセンティブがないわけではない。
しかし、別に戦い続けても構わない。
その態勢は築かれている。
ウクライナ側からすれば、停戦や休戦はロシアの軍事力を増強させるだけということになる。
「ウクライナ軍のヴァレリー・ザルジニー総司令官は1日、戦争は今や「位置関係の」、つまり静的な段階に移行していると警告した。(BBC:原文:the war was now moving to a "positional" or static stage.)
「英誌エコノミストへの寄稿でザルジニー氏は、これによってロシアに「軍事力を再建する」余裕を与えてしまうだろうと述べた。」(同上)
イスラエルと同じ言い回しに聞こえるな。
停戦はハマスに対する降伏と同じだ・・・。
ウクライナは戦い続けなければ、その存在意義を失う。
停戦や休戦しているウクライナに、支援の手は差し伸べられないだろう(そうなのかあ?)。
その間、ロシアの軍備は着々と進み、戦闘再開時には決定的な差が付いている可能性がある。
その一方で、戦闘を継続する中で膠着状態が続けば、長期化への懸念が生じてくることも確かだ。
時間は、常にロシアに味方しているように見える。
そう見えるのは、事態が短期の戦場の動向だけでは左右されない、新たなステージに進展したことを示唆している。
支援を含めたウクライナの国力と、ロシアの国力とのぶつかり合いになっている。
10両のカエサルの活躍では、どうしようもないわけだ。
この冬、ウクライナがどういうポジションになるかは大注目だな。
ロシアの攻勢が続き、西側の支援が見直される事態になれば、(西側の)想定外の事態が生じる。
状況が管理しきれなくなり、ウクライナがロシア本土に攻撃を仕掛けたり、中国の仲介で停戦するかもしれない。
一寸先は闇のウクライナ情勢。
ああ、もちろん、浮沈子の妄想の通り、クリミアに核爆弾が投下され、西側の支援で大規模部隊が揚陸されて、戦況が覆る可能性だってある(ねーよ・・・)。
陽動作戦に過ぎなかったガザ襲撃は、大成功だったからな(そうなのかあ?)。
それとも、ウクライナ侵攻自体が、イスラエルにおける占領強化の陽動作戦だったのか(そんなあ!)。
もう、ワケワカ・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ戦争の停止、露国民7割が支持 露世論調査)
https://www.sankei.com/article/20231102-D4JWS2I355PQFLVACIPWBLECFI/
「「仮にプーチン大統領がウクライナとの戦争停止を決めた場合、その決定を支持するか」とロシア国民に尋ねたところ、70%が「決定を支持する」と回答」
まあそうだろうな。
「レバダ・センターは10月19~25日、18歳以上の露国民約1600人を対象に世論調査を実施。結果を31日に公表」
どんな調査機関なのか気になったので、調べたら記事が上がっていた(今年1月の記事です)。
(ロシア社会は“プーチンの戦争”を止められない)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2023/01/27/28858.html
「2003年に設立された「レバダセンター」」
「「レバダセンター」は2016年、プーチン政権によって、いわゆる「外国のスパイ」を意味する「外国の代理人」に指定され、圧力を受けながらも独自の世論調査活動や分析を続けています。」
ロシア当局には、あまり人気がないようだな。
「政権に批判的な姿勢を変えることなく、世論調査や分析を続けてきた独立系の世論調査機関「レバダセンター」で、所長を務めてきたグドゥコフ氏」
「2021年5月に所長を退任したあとも、研究部長としてロシア社会について独自の分析を続け、リベラルな論客として活動」
「ロシアは民主主義国ではありませんし、世論は体制が下す決定に何の影響力も持っていません。」
そうはいっても、一応選挙はあるし、反体制派が活動もしている(すぐ、投獄されちゃいますけど)。
「ウクライナでの軍事活動の開始とともに、260以上の人気のある出版物、インターネットのポータルサイト、「モスクワのこだま」といったラジオ局、「ドーシチ」のようなテレビ局、ネットメディアの「メドゥーザ」などが閉鎖」
「国民の大多数はここへのアクセスを失い、国営テレビからすべての情報を得ています。これは非常に攻撃的で、うそが多くデマに満ちた、非常に強力な全体主義的なプロパガンダの影響力を持つチャンネルです。」
やれやれ・・・。
国民の多くは、国営テレビに洗脳され続け、正しい情報からは遠ざけられている。
レバダセンターのアンケートは、そうした中で行われていることに注意だ。
「仮にプーチン大統領がウクライナとの戦争停止と、併合したウクライナ領土の返還を決めた場合、その決定を支持するか」
「「完全に支持する」「おおむね支持する」とした回答者の割合は計34%」
「「あまり支持しない」「全く支持しない」との回答は計57%」
戦争の継続には反対だが、ロシアが血で贖った土地は返還したくないわけだ。
当然だろうな。
N社の記事によれば、ロシアでは面従腹背が定着しているそうだ。
「ソビエト時代の二重思考の技能はここに由来しています。自宅の台所でなら、罵ったり思っていることを話したりできます。ですが、公の場では人々は政権が彼らに期待している通りに行動するのです。」
レバダセンターのアンケートが、どっちの思考を反映しているのかは知らない。
「人々は戦争を望んでいませんし、そもそも自身の日和見主義と体制順応主義の下で、平和に暮らしたいと思っています。」
「クリミア併合は流血なしの素早い作戦でした。」
「2022年3月にはこれを期待していたものの、うまくいきませんでした。戦争は長期化し、損失の規模は大きくなっていく一方です。」
N社の記事からは、1年近くがたって行われた今回のアンケート。
「プーチン政権は従来、「国民の大多数がウクライナでの軍事作戦を支持している」と主張してきたが、今回の調査結果は露国民内での厭戦(えんせん)機運の高まりを示唆」(産経)
ロシアの一般市民の間では、ロシアが攻め込まれたわけでもないのに、隣国を攻撃し続けることに対する批判が渦巻いているんだろう。
当局のプロパガンダにもかかわらず、市民の間に常識が機能していることにホッとする。
と同時に、その常識は血で贖った土地の放棄を否定するわけだ。
停戦は遠いと感じざるを得ない。
記事では、ロシアの状況について、興味深い分析もあるが、ここでは触れない。
来年のロシア大統領選挙は滞りなく行われるだろうし、プーチンの再選は間違いない。
停戦は実現せず、ロシアが占領地を放棄することはない。
戦争は、構造的に長期化する。
おそらく、ウクライナの来年の目標も、「国家の存続」に留まるだろう(対外的には領土奪還というでしょうが)。
その間、じりじりとロシアに攻め込まれ続ければ、支援の形態に変化が生じ、国家の存続も危うくなるかもしれない。
翌年も、また翌年も、同じ状況が続けば危ないな。
ロシアには帰る家があるが、ウクライナ兵にはそれがなくなるかもしれない。
実際に、都市部への絶え間ない攻撃が続けば、文字通りな事態も生じる。
確認しておこう。
ロシアは民主国家じゃないそうだから、アンケートの結果が政策に反映されることはない。
戦争の継続は人気がないが、占領地を放棄して停戦することには反対だ。
いずれにしても、ウクライナ紛争は長期化する。
それを止められるのは米国だが、そんな気はさらさらない。
ロシアも米国も、戦場でケリをつける腹だ。
未だに、公式にエイタクムスの供与を認めていない米国の真意は分からない。
一発逆転の兵器にはなりそうもないし、今のところその気配もない。
近接戦闘では使えないから、遠隔地への攻撃を想定していることは確かだ。
やっぱ、クリミアかな。
今年の締めは、ショボい話に終わりそうだな・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア軍防空網、弱体化か 地対空ミサイル発射機4基失う 英分析)
https://news.yahoo.co.jp/articles/4d36b49dd579f1a4e83dc583cc8316addab02a45
「西側諸国の支援を受けたウクライナ軍の使用する「近代的な精密攻撃兵器に手を焼いている」」
防空システムに穴が空いたとか、モスクワが空爆し放題になったとかいう話ではない。
「ロシア軍が先週、ウクライナ軍の攻撃により同国東部ルガンスク州などで長距離地対空ミサイルの発射機を少なくとも4基失った」
「補充に伴い「他の作戦地域の防空態勢が弱体化する可能性が現実味を帯びている」」
うーん、「弱体化」する「可能性」が「現実味」を帯びているわけか。
影響がないわけでもないという程度なのかな。
「手を焼いている」程度では、軍事的には影響がないだろう。
英国民の税金で供与した兵器は、その程度しか機能していないのか。
もっと、こう、ド派手な絵面が欲しいな。
先日のセバストポリで、潜水艦のどてっぱらに開いた穴みたいなヤツ!。
EUを離脱した英国は、独自の立場で支援を展開している。
やっぱ、この時期、今年の支援の総決算みたいな話が必要だ。
「弱体化」、「可能性」、「現実味」、「手を焼いている」では弱いだろうな・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(消耗戦は「ロシアに有利」 空軍、電子戦強化が鍵)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ada832353103bd9caf4cd2d91b997d3761c3b1f4
「ロシアの侵攻が互いの陣地を奪い合う消耗戦に移行しており、軍事力を回復できるロシアにとって有利な状況が生まれる」(ウクライナ軍のザルジニー総司令官)
上記のBBCの記事の話の詳細が出ていた。
「ロシア軍の人的損失は甚大だが武器備蓄では今後も優位性を保つとして「ロシアを過小評価すべきでない」と強調」
支援を含めたウクライナ軍の総力として、ロシアに十分対抗できているわけではないということなわけだ(そうなのかあ?)。
政治家とは異なり、職業軍人はプロだからな。
強いものは強いと、正当に評価できる。
敵を貶める必要もないし、必要以上に味方を持ち上げることもしない。
が、正当に評価したとして、その支援が得られるかどうかは別問題だ。
「空軍や通信妨害などの電子戦の強化」
「ミサイルや砲弾などの兵器増強も重要」
「ロシア側の兵器を破壊するための武器や、地雷除去技術も必要」
それらを潤沢に提供できたとしても、肝心のウクライナの兵力が伴うかどうかは、さらに別の話だ。
戦場では、それらの総合力が問われる。
今年の戦略目標は達成できなかった。
浮沈子は、目標の設定自体が過大だったと見ている。
1年足らずでロシアの支配地域すべてを取り戻すことなどできはしない。
それは、これからますます難しくなるだろう。
ウクライナが核武装し、モスクワの防空システムを次々と破壊し、クレムリンをむき出しにして核ミサイルで恫喝でもしない限りは難しい。
もちろん、そんなことは現実には起きないし、地べたを這って進軍していく陸上部隊がその成果を得るには年単位の時間が掛かる。
それも、必要とされる兵器や兵力、支援が理想的に提供され、武運がもたらされた時の話だ。
対ロシア戦では、今後は難しい。
敵は、それらを悉く持っているしな(武運もかあ?)。
ロシアが逆「反転攻勢」に出た時、1000kmの戦線を維持しなければならないのはウクライナ側になる。
北東部は、ロシアのロジも強く、攻めやすいからな。
これからも、厳しい状況が続く。
ウクライナが来年以降、進軍したい南部には十分な兵力を回すことが出来なくなる可能性がある。
そこに、戦力に勝るロシアが増強した兵力を振り向けてくれば、反転攻勢どころか占領地を増やされる恐れがある。
ヘルソンからミコライウ、オデッサにかけての南部回廊を押さえられれば、内陸国となったウクライナの国力は激減する。
国力の低下は、戦力の低下を招き、負のスパイラルが始まって反転攻勢どころか、さらに戦争を継続すれば国家の維持も危うくなる。
どうなるかは、ロシア次第だ。
戦場でケリをつけるつもりなら、全面降伏するまで戦うしかない。
その後は、バルト3国、ポーランド、ドイツなどへと蚕食が続く。
まあ、それもロシア次第だがな。
ロシアを追い込んだツケを、西側がとことん喰らうことになる。
その頃は、もう、プーチンは存在しない。
この戦争がプーチンの戦争だと言っていた人々も、この世にはいなくなっている。
大ロシア帝国という怪物を産み出したのは確かにプーチンかも知れないが、飼い太らせたのは外ならぬ西側だ。
そして、そのツケは、自ら食い殺されることによって払うことになる。
西は大西洋から南はインド洋まで、大洋に阻まれて進軍が止まるまで、誰にもそれを止めることはできない。
ウクライナで我々が見ているのは、西側の軍事的常識を逸脱した、時代遅れの用兵から脱却できない頓珍漢な戦術を繰り返す、愚かなロシア軍に見える。
兵士の人命は鴻毛より軽く、次から次へと無尽蔵に供給される。
西側には理解できない、異次元の戦闘が延々と続くことになる。
ザルジニーが見ているのは、そういう世界だ。
もっとも、ウクライナだって人のことは言えないだろう。
ドローンの活用などで多少洗練されているとはいえ、航空支援無き陸上兵力の投入で、甚大な損亡を食らっている。
兵力の投入がいつまで続くかは分からないが、ウクライナは早晩、兵力不足に陥ることになる。
守りに入れば損耗を抑えることが出来るけど、戦略的に兵器などの支援を受け続けることが出来るかどうかという問題を抱えることになる。
自国内の生産は間に合わず、じり貧に陥る危険が出てくる。
ロシアは、最後まで押し切るかもしれない。
既に、次の戦略目標を西側に置いている可能性もある。
ロシアはすでに、NATOと直接対峙する大欧州戦争への準備を始めているのだ。
NATO諸国の司令官が、サルジニーと同じ世界を見ることになるだろう。
(【速報】ロシアがCTBT・包括的核実験禁止条約から事実上離脱へ プーチン大統領が法令に署名)
https://news.yahoo.co.jp/articles/d5c9bdcc89d35593df22fcff5a5ced0cda5d4004
「アメリカは長い間条約を批准せず、我々の共通の懸念を執拗に無視してきた。我々が目の当たりにしているのは偽善だ。アメリカが義務を果たす措置を講じなければ、この条約は見せかけとなる。ロシアがこのまねごとに参加する意味はない」(マトビエンコ上院議長)
ロシアがその際に対峙しようとしているのは米国だ。
欧州は、その通過地点に過ぎない。
NATO第5条が、張子の虎かどうかが試されるときは近いだろう。
ドーバー海峡が見える丘に(そんなところがあるかどうかは知りませんが)、ロシアの国旗が翻る妄想が見えてきた気がする・・・。
🐱ガザ消滅不可避:ガザシティ消える ― 2023年11月03日 02:49
ガザ消滅不可避:ガザシティ消える
(専門家「海岸部から進軍はイスラエル軍にとって非常に合理的)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231101/k10014245101000.html
「ハマスは建物があればその陰や屋上から攻撃を行うことができる。イスラエル軍としては兵士の犠牲を減らすためにも地上作戦に空爆を組み合わせ、建物を崩してより有利な環境を作りながら進んでいくと思う。住民の死傷者は増え続けるだろう」(防衛省防衛研究所の西野正巳主任研究官)
うーん、実に冷静かつ合理的な分析だな。
「ハマスにとって戦いやすいのは住宅など多くの施設があり、民間人がいて、身を隠す地下トンネルがある場所だ。海岸はその真逆なので、海岸部から進軍するのはイスラエル軍にとって非常に合理的だ。今後はハマスの本拠地であるガザ市の中心部に進んでいくと思われる。ガザ地区の北部にいる戦闘員が南部に撤退するのを封じる役割もあると思われ、当面は北部で戦闘員をたたくことになるだろう」(同上)
袋のネズミにして、その袋を徐々にすぼめていく寸法(戦法?)だ。
市街戦になるべく持ち込まずに、イスラエル側の損害を抑えるということなわけで、もっと言えば、「市街」そのものを破壊してしまえばいいということになる。
ロシアは、ウクライナで同じことをしているからな。
砲撃で破壊しているところが異なるけど、まず、がれきの山にしてから占領する。
地雷などで要塞化して、そこを拠点にヒットアンドアウェイで占領地を広げていくわけだ。
背後からの潤沢な武器弾薬兵員の供給が前提で、空爆と組み合わせている点は異なるが、イスラエルも同じと言える。
当初、イスラエル軍は夜間に限定的な地上侵攻を行い、その後はガザ地域外に撤退していたけど、現在は留まって作戦を継続しているようだ。
上記の専門家は、「当面は大規模な地上侵攻かを明らかにしないまま作戦を進める可能性がある」としており、いつの間にか本格的な地上戦に突入していたという形になるんだろう。
その頃には、北部ガザシティは、がれきの山だけになっちまってるに決まってる。
ハマスは、地下施設に数か月の戦闘が継続できるだけの備蓄をしているらしいから、それらを使い果たすのを待つかもしれない。
つーことは、数か月から1年程度の地上戦が続くということなわけだ。
長いな・・・。
200人以上の人質がどうなるか。
それよりも、230万人の「人質」(=ガザ市民)がどうなるかが問題だ。
(エジプト、ガザから7000人受け入れ準備 難民キャンプ空爆 死者195人に)
https://news.yahoo.co.jp/articles/719ebaf56848f92ab95037557054f69b4de5e913
「エジプト外務省は2日、ガザから外国籍保有者7千人を受け入れる準備を進めていると明らかにした。」
まずは、国際社会の批判をかわす目的で、限定的な域外退去を始めるということなんだろうが、230万人丸ごとの受け入れには踏み出していない。
イスラエルは、ガザ市民を守ることより、ハマス戦闘員掃討最優先で動いている。
つーか、それしか眼中にない。
もっとも、病院に対する燃料の供給については、一定の配慮を示している。
(イスラエルがハマスとの長期戦争を警告、ガザ危機:11月2日)
https://edition.cnn.com/middleeast/live-news/israel-hamas-war-gaza-news-11-02-23/index.html
「イスラエル軍はガザ市の「非常に重要な」地域に駐留しているとIDF参謀長が発言」
「イスラエルはガザ地区にいかなる燃料も供給していない」(ヘルジ・ハレヴィ中将)
「我々は毎日状況を確認している」
「燃料がなくなった場合は、監視の下で燃料が病院に届けられます。」
その一方で、半数の病院は閉鎖に追い込まれている。
「ラマラのパレスチナ保健省によると、爆撃と燃料不足のため、ガザ地区の主要ながん病院を含め、ガザ地区の全病院のほぼ半数が閉鎖している。同当局は水曜日、ガザ最大の病院アル・シファが間もなく運営停止に追い込まれる可能性があると警告した。」
エジプトは、今のところ、自国を通過する外国籍があるガザ市民を受け入れているに過ぎない。
難民じゃない。
受け入れ国の同意を確認しながら、慎重に対応している。
230万人の多くは、依然として空爆の危機にさらされ、地上戦に巻き込まれ、ガザに閉じ込められたままだ。
人道援助物資は増加しつつあるが、とてもとても十分とは言えない。
(ガザ人道物資搬入増加へ、31日はトラック66台=米政府)
https://jp.reuters.com/world/us/VIBBNBDBYROTHEOHR32CTEN2ZY-2023-10-31/
「過去24時間で人道支援物資を積載した66台のトラックが入ったと明らかにした。今後、ガザに入るトラックの台数は増える」
「ガザに搬入された支援物資は必要量の「ほんの一部」にすぎないとし、1日当たり100台のトラックがガザに支援物資を運び込めるようになることを望んでいる」(米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官)
この100台の中に、燃料が含まれているかどうかは知らないが、イスラエルが燃料を無制限に入れることはないだろう。
ロケット弾の燃料に化けるからな。
ハマスの掃討が早期に進めば、ガザ市民の受難が終わる日も早まる。
が、それは当分期待できない。
ハマスの備蓄が続く限り、イスラエルの地上侵攻も終わらないだろう。
人道支援物資が、ハマスに渡ることがあれば、それはさらに長引く。
前回の地上侵攻の際の不徹底、その後の対応の杜撰さが今回の紛争を招いている。
しかし、現在のハマスの戦闘員を殲滅できたとしても、イスラエルという国家がパレスチナの地にある限り、侵略者に反対する勢力が消えることはない。
今後も、幾度となく、イスラエルに対する襲撃が行われ、その度に同様の悲劇が繰り返されるだろう。
2国家並立が解決方法として模索されているが、その成れの果てが今回の事態だ(そうなのかあ?)。
未来の人類は、何らかの解決方法を見出すかもしれないが、少なくとも我々が生きているうちに根本的な解決が図られるとは思えない。
戦争が平和を生み、平和がまた、戦争を生む。
それは、単なる警句ではなく、人類の歴史に裏打ちされた真実だろう。
ガザ北部では、難民キャンプが爆撃されている。
イスラエルは、そこにもハマスがいるというだろうが、一人のハマスを殺すのに、1000人の市民を巻き添えにしなければならない。
(難民キャンプ空爆、2日で死者195人以上=ガザ当局)
https://jp.reuters.com/world/security/TBJXMN2OCJPC7M5MYIKZIVSAKU-2023-11-02/
「イスラエル軍によるガザ北部ジャバリヤ難民キャンプへの2日連続の空爆で少なくとも195人が死亡、777人以上が負傷したと明らかにした。120人ががれきの下敷きになり行方不明」
「イスラエル軍は1日、同キャンプを前日に続き攻撃し、ハマスの幹部を殺害したと発表」
やれやれ・・・。
ガザ地域北部のガザシティは消滅する。
それは、確定した未来だ。
イスラエル軍は、命じられた任務を忠実に果たすだろう。
前回の地上侵攻から9年間。
次は、いつになるんだろうな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(イスラエル軍が本格侵攻始めると表明 ガザ市の包囲認める)
https://mainichi.jp/articles/20231103/k00/00m/030/004000c
「イスラエル軍のハレビ参謀総長は2日、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区の最大都市ガザ市を包囲し、本格的な侵攻を始めると表明した。」
「イスラエル軍は10月27日夜から、ハマスの拠点が集中するガザ北部への侵攻を開始。北側からガザ市に向かって徐々に進軍」
「同31日には一部の部隊が市内に入っていた。」
「ガザ中部からも地上部隊を西方の海岸沿いに向けて進軍させており、ガザ市とガザ南部を切り離す目的」
この件について、CNNも報じている。
(イスラエルがハマスとの長期戦争を警告、ガザ危機:11月2日)
https://edition.cnn.com/middleeast/live-news/israel-hamas-war-gaza-news-11-02-23/index.html
「イスラエル軍がガザ市を包囲したとIDF報道官が発表」
「イスラエル国防軍報道官ダニエル・ハガリ少将は木曜日、イスラエル軍がガザ市の包囲を完了したと述べた。」
「イスラエル工兵隊は現在、イスラエル国防軍が地域内を自由に移動できるように、地下インフラ、爆発物、その他の脅威を発見し無力化することに取り組んでいる」
「木曜日初め、イスラエル国防軍参謀長ヘルジ・ハレヴィ中将は、イスラエル軍がガザ市を包囲し、そこでの作戦を「強化」していると述べた。」
「私たちの軍隊はガザ市の非常に重要な地域にいます」
本格的な地上侵攻が宣言されたという捉え方をしているようだ。
ガザ市が、がれきの山になり、そこに残っていた人々(ハマスの戦闘員含む)もろとも、崩れ去っていく。
戦場というより、解体工事の現場だな・・・。
(イスラエル軍、ガザ市包囲完了と発表 「死か降伏か」、ハマスに警告)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023110300234&g=int
「ガザ地区の地下には数百キロに及ぶトンネルが張り巡らされており、イスラエル軍にとってトンネル攻略がハマス掃討のカギとなる。」
「トンネルを解体する独自の解決策がある」(ガラント国防相)
「トンネル内で死ぬか、出てくるか。(トンネルから出た後)わが軍の砲撃で死ぬか、無条件降伏するかだ」
うーん、ハマスの戦闘員にとっては、どれをとってもあまり嬉しくない選択肢だな。
まあ、どうでもいいんですが。
「木曜深夜、激しいフレアがガザの空を照らす」(CNN)
「地面を覆う煙幕があるように見え、その地域で軍隊が移動する可能性を示唆」
ほほう、考えたな・・・。
対戦車砲による攻撃や狙撃をさせないための工夫だ。
が、移動する方も視界を失いかねないからな。
運用にはノウハウが必要な感じだ。
「この間にガザからロケット弾2発が発射されたようだ」(CNN国際外交編集長ニック・ロバートソン氏)
まだ、ロケット弾撃ってんのか!。
「イスラエル軍がガザ市を包囲したと発表した後に火災が激化した。」
一応、タイミングは合わせてるのかもしれない。
トンネル作戦がどうなるのかが焦点だが、中には人質もいるだろう。
どーするのか。
工兵隊担当だからな。
まとめて吹っ飛ばすしかないだろうな・・・。
(ハマスの地下トンネル内は?イスラエルどう攻撃?今後どうなる)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2023/11/01/35505.html
「ロスキン教授は地質学者としてガザ地区やその周辺の砂丘について調査するかたわら、およそ20年にわたってハマスの地下トンネルについて研究を続けています。」
へえーっ!、専門の研究者がいるんだ・・・。
「ガザ地区の地下トンネルはもともと1980年代から生活に困窮した住民が隣接するエジプトから食料や生活物資を密輸するために掘られ、武器も取り引きされるようになった」
「かつてのガザ地区は肥沃な土地で、地下浅くの地下水を利用した豊かな農業地帯でした。その後、エジプトと地区南部のラファの間の坑道がトンネルとして利用されました。そして、エジプト側から武器を含む密輸品の通り道となりました。2007年になると、トンネルはラファの街だけでなく、境界一帯にまで拡張しました」
「ガザ地区の土は粘土を含み、手やシャベルを使って簡単に掘ることができる上、崩れにくいという性質があります」
帯水層が浅いというのは、こうした地質も影響しているに違いない。
「トンネルの深さは20階建てのビルに相当する70メートル余りに達する」
ちなみに、東京で最も深いとされる大江戸線六本木駅は42.3m、道路ではアクアラインの川崎人工島直下が57mに過ぎない。
(B8には何が… 知られざる地下の背比べ:参考にしたページ)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO96054960T10C16A1TBQ000/
NHKの記事では、人質は、この最深部にいるとされている。
やれやれ・・・。
「トンネルの全長について、「300キロメートルから500キロメートルにおよぶと推測できる」」
「ガザ地区の市街地にある病院から垂直に延びる通路を下りると、ハマスの作戦本部や発電施設、それに、人質を収容するための部屋があるほか、住宅地の地表近くにはロケット弾の発射台がある」
「地中の穴にはロケット弾や迫撃砲が配備され、リモコンを使って地表のカバーを開けて発射できる性能もある」
まるで、サンダーバードだな(古っ!)。
「地下トンネルを軍事やテロのために活用するハマスの手口は非常に巧妙です。指令やロケット弾の発射、人質の収容にとどまらず、ゲリラ作戦にも使われていて、これほどまで多岐にわたる使い方をしているのは他に類を見ません」
「2014年に、イスラエル側は35本のトンネルを間違いなく破壊しました。しかし、より深い部分にはまだ多くのトンネルが残されていたのです。その後、ハマスはガザ地区内の地下トンネルの能力を再び強化し、残ったトンネルを活用しました。そして、10月7日に、それらのトンネルで兵士たちをイスラエルとの境界に近い場所に移動させ、イスラエル側の監視カメラの目を逃れて攻撃を開始したのでしょう」
問題は、今回どうやってこの「メトロ」を攻略するかだ。
・「バンカーバスター」(アメリカから供与か)を何度か投下し、地下トンネルに打撃を与える
・その後にイスラエル軍の特殊部隊「ヤハロム」(イスラエル軍の工兵部隊に所属し、地下トンネルでの戦闘を専門とするエリート部隊)が投入される
ハマスはどう対抗するのか。
・トンネル内に爆弾をしかけるなどあらゆる手段を使ってヤハロムを妨害
・民間人を、いわゆる「人間の盾」として使う
・・住宅地の中からロケット弾を発射
・・武器を学校の地下に隠す
・・本部は病院の地下施設
「北部から南部に住民が避難しようとしているのを妨害」
まあいい。
「地下トンネルが地中深くに複雑に掘られているため、イスラエル軍がトンネルを特定し、破壊するための軍事作戦は「数か月かかる」との見方」
記事の最後の方にはこんな記述があって、深く考えさせられた。
「「ハマスのイスラエルに対する憎しみが生み出した」とロスキン教授が指摘する地下トンネル」
トンネルの深さは、憎しみの深さというところか・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(イスラエル軍、ガザ市包囲と発表 ハマスはトンネルから攻撃)
https://jp.reuters.com/world/security/USAEQBJB4FOFJB2LC3I6QKO6HU-2023-11-03/
「イスラエルは先月27日に地上作戦を拡大して以降、18人の兵士を失った一方、武装勢力の数十人を殺害したと発表」
「ガザでのイスラエル側の死者数は軍の発表よりもはるかに多い」(ハマス軍事部門の広報官アブ・ウバイダ氏)
大本営発表は、いつの時代も、洋の東西を問わず同じだな。
「ハマスは地下トンネルから一撃離脱攻撃を行っている。」
「ハマスとイスラム聖戦の映像では両組織の戦闘員がトンネルから出て戦車に発砲し、退避する様子が確認できる。」
想定の範囲内だが、この戦争の勝敗は始まる前から分かっている。
イスラエル側も、自軍の損害は想定の範囲だし、市民が巻き添えになることも織り込み済みだ。
人質解放の交渉はしないし、それを理由に軍事作戦が変更されることはない。
「部隊は仕掛けられた地雷などに遭遇している」(イスラエル軍高官)
問題は、総延長500kmとも言われる地下道での攻防だろうな。
ちなみに東京の地下鉄の総延長は、東京メトロ194.6km、都営地下鉄106.7kmの計301.3kmと言われている。
(東京都の地下鉄について、総延長は現在何キロメートルなのですか?)
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1352900848
べらぼーめ・・・。
目に見える地上戦は、ほんの始まりに過ぎない。
地下道での戦闘は、もちろん、守る方が有利だ。
様々なトラップが仕掛けられ、立ち往生したところを攻撃されて一巻の終わりだからな。
数限りないトラップを潜り抜けても、どこにもたどり着けないことだって有り得る。
狭いトンネルが迷路のように走り、無数の分岐(Tですな)、側道、3次元の展開が待ち受けている。
浮沈子は、なり立てのフルケーブダイバーだけど、洞窟の奥から小銃持ったハマスの戦闘員が出てきたら手も足も出ないだろう(水中だから、発砲できないだろうけど)。
まあ、どうでもいいんですが。
長い長い戦いが始まる。
2014年の前回の地上侵攻では、見逃したトンネルが多かったらしい。
今回も、全てを掌握できるとは限らない。
イスラエル側は、ひょっとしたら、自前のトンネルを掘るかもしれない。
自分で掘ったところだから、まあ、安全は確保されている(崩れなければね)。
毒を以て毒を制すに倣い、穴を掘って穴を制すだ(そうなのかあ?)。
精密な測量、敵の裏をかく戦術、練度の高い兵士同士の超近接戦(狭っ!)。
実際どうなるかは、皆目見当つかない。
浮沈子がメキシコ行ってる間も、ずーっとドンパチやってるんだろうな・・・。
(専門家「海岸部から進軍はイスラエル軍にとって非常に合理的)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231101/k10014245101000.html
「ハマスは建物があればその陰や屋上から攻撃を行うことができる。イスラエル軍としては兵士の犠牲を減らすためにも地上作戦に空爆を組み合わせ、建物を崩してより有利な環境を作りながら進んでいくと思う。住民の死傷者は増え続けるだろう」(防衛省防衛研究所の西野正巳主任研究官)
うーん、実に冷静かつ合理的な分析だな。
「ハマスにとって戦いやすいのは住宅など多くの施設があり、民間人がいて、身を隠す地下トンネルがある場所だ。海岸はその真逆なので、海岸部から進軍するのはイスラエル軍にとって非常に合理的だ。今後はハマスの本拠地であるガザ市の中心部に進んでいくと思われる。ガザ地区の北部にいる戦闘員が南部に撤退するのを封じる役割もあると思われ、当面は北部で戦闘員をたたくことになるだろう」(同上)
袋のネズミにして、その袋を徐々にすぼめていく寸法(戦法?)だ。
市街戦になるべく持ち込まずに、イスラエル側の損害を抑えるということなわけで、もっと言えば、「市街」そのものを破壊してしまえばいいということになる。
ロシアは、ウクライナで同じことをしているからな。
砲撃で破壊しているところが異なるけど、まず、がれきの山にしてから占領する。
地雷などで要塞化して、そこを拠点にヒットアンドアウェイで占領地を広げていくわけだ。
背後からの潤沢な武器弾薬兵員の供給が前提で、空爆と組み合わせている点は異なるが、イスラエルも同じと言える。
当初、イスラエル軍は夜間に限定的な地上侵攻を行い、その後はガザ地域外に撤退していたけど、現在は留まって作戦を継続しているようだ。
上記の専門家は、「当面は大規模な地上侵攻かを明らかにしないまま作戦を進める可能性がある」としており、いつの間にか本格的な地上戦に突入していたという形になるんだろう。
その頃には、北部ガザシティは、がれきの山だけになっちまってるに決まってる。
ハマスは、地下施設に数か月の戦闘が継続できるだけの備蓄をしているらしいから、それらを使い果たすのを待つかもしれない。
つーことは、数か月から1年程度の地上戦が続くということなわけだ。
長いな・・・。
200人以上の人質がどうなるか。
それよりも、230万人の「人質」(=ガザ市民)がどうなるかが問題だ。
(エジプト、ガザから7000人受け入れ準備 難民キャンプ空爆 死者195人に)
https://news.yahoo.co.jp/articles/719ebaf56848f92ab95037557054f69b4de5e913
「エジプト外務省は2日、ガザから外国籍保有者7千人を受け入れる準備を進めていると明らかにした。」
まずは、国際社会の批判をかわす目的で、限定的な域外退去を始めるということなんだろうが、230万人丸ごとの受け入れには踏み出していない。
イスラエルは、ガザ市民を守ることより、ハマス戦闘員掃討最優先で動いている。
つーか、それしか眼中にない。
もっとも、病院に対する燃料の供給については、一定の配慮を示している。
(イスラエルがハマスとの長期戦争を警告、ガザ危機:11月2日)
https://edition.cnn.com/middleeast/live-news/israel-hamas-war-gaza-news-11-02-23/index.html
「イスラエル軍はガザ市の「非常に重要な」地域に駐留しているとIDF参謀長が発言」
「イスラエルはガザ地区にいかなる燃料も供給していない」(ヘルジ・ハレヴィ中将)
「我々は毎日状況を確認している」
「燃料がなくなった場合は、監視の下で燃料が病院に届けられます。」
その一方で、半数の病院は閉鎖に追い込まれている。
「ラマラのパレスチナ保健省によると、爆撃と燃料不足のため、ガザ地区の主要ながん病院を含め、ガザ地区の全病院のほぼ半数が閉鎖している。同当局は水曜日、ガザ最大の病院アル・シファが間もなく運営停止に追い込まれる可能性があると警告した。」
エジプトは、今のところ、自国を通過する外国籍があるガザ市民を受け入れているに過ぎない。
難民じゃない。
受け入れ国の同意を確認しながら、慎重に対応している。
230万人の多くは、依然として空爆の危機にさらされ、地上戦に巻き込まれ、ガザに閉じ込められたままだ。
人道援助物資は増加しつつあるが、とてもとても十分とは言えない。
(ガザ人道物資搬入増加へ、31日はトラック66台=米政府)
https://jp.reuters.com/world/us/VIBBNBDBYROTHEOHR32CTEN2ZY-2023-10-31/
「過去24時間で人道支援物資を積載した66台のトラックが入ったと明らかにした。今後、ガザに入るトラックの台数は増える」
「ガザに搬入された支援物資は必要量の「ほんの一部」にすぎないとし、1日当たり100台のトラックがガザに支援物資を運び込めるようになることを望んでいる」(米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官)
この100台の中に、燃料が含まれているかどうかは知らないが、イスラエルが燃料を無制限に入れることはないだろう。
ロケット弾の燃料に化けるからな。
ハマスの掃討が早期に進めば、ガザ市民の受難が終わる日も早まる。
が、それは当分期待できない。
ハマスの備蓄が続く限り、イスラエルの地上侵攻も終わらないだろう。
人道支援物資が、ハマスに渡ることがあれば、それはさらに長引く。
前回の地上侵攻の際の不徹底、その後の対応の杜撰さが今回の紛争を招いている。
しかし、現在のハマスの戦闘員を殲滅できたとしても、イスラエルという国家がパレスチナの地にある限り、侵略者に反対する勢力が消えることはない。
今後も、幾度となく、イスラエルに対する襲撃が行われ、その度に同様の悲劇が繰り返されるだろう。
2国家並立が解決方法として模索されているが、その成れの果てが今回の事態だ(そうなのかあ?)。
未来の人類は、何らかの解決方法を見出すかもしれないが、少なくとも我々が生きているうちに根本的な解決が図られるとは思えない。
戦争が平和を生み、平和がまた、戦争を生む。
それは、単なる警句ではなく、人類の歴史に裏打ちされた真実だろう。
ガザ北部では、難民キャンプが爆撃されている。
イスラエルは、そこにもハマスがいるというだろうが、一人のハマスを殺すのに、1000人の市民を巻き添えにしなければならない。
(難民キャンプ空爆、2日で死者195人以上=ガザ当局)
https://jp.reuters.com/world/security/TBJXMN2OCJPC7M5MYIKZIVSAKU-2023-11-02/
「イスラエル軍によるガザ北部ジャバリヤ難民キャンプへの2日連続の空爆で少なくとも195人が死亡、777人以上が負傷したと明らかにした。120人ががれきの下敷きになり行方不明」
「イスラエル軍は1日、同キャンプを前日に続き攻撃し、ハマスの幹部を殺害したと発表」
やれやれ・・・。
ガザ地域北部のガザシティは消滅する。
それは、確定した未来だ。
イスラエル軍は、命じられた任務を忠実に果たすだろう。
前回の地上侵攻から9年間。
次は、いつになるんだろうな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(イスラエル軍が本格侵攻始めると表明 ガザ市の包囲認める)
https://mainichi.jp/articles/20231103/k00/00m/030/004000c
「イスラエル軍のハレビ参謀総長は2日、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区の最大都市ガザ市を包囲し、本格的な侵攻を始めると表明した。」
「イスラエル軍は10月27日夜から、ハマスの拠点が集中するガザ北部への侵攻を開始。北側からガザ市に向かって徐々に進軍」
「同31日には一部の部隊が市内に入っていた。」
「ガザ中部からも地上部隊を西方の海岸沿いに向けて進軍させており、ガザ市とガザ南部を切り離す目的」
この件について、CNNも報じている。
(イスラエルがハマスとの長期戦争を警告、ガザ危機:11月2日)
https://edition.cnn.com/middleeast/live-news/israel-hamas-war-gaza-news-11-02-23/index.html
「イスラエル軍がガザ市を包囲したとIDF報道官が発表」
「イスラエル国防軍報道官ダニエル・ハガリ少将は木曜日、イスラエル軍がガザ市の包囲を完了したと述べた。」
「イスラエル工兵隊は現在、イスラエル国防軍が地域内を自由に移動できるように、地下インフラ、爆発物、その他の脅威を発見し無力化することに取り組んでいる」
「木曜日初め、イスラエル国防軍参謀長ヘルジ・ハレヴィ中将は、イスラエル軍がガザ市を包囲し、そこでの作戦を「強化」していると述べた。」
「私たちの軍隊はガザ市の非常に重要な地域にいます」
本格的な地上侵攻が宣言されたという捉え方をしているようだ。
ガザ市が、がれきの山になり、そこに残っていた人々(ハマスの戦闘員含む)もろとも、崩れ去っていく。
戦場というより、解体工事の現場だな・・・。
(イスラエル軍、ガザ市包囲完了と発表 「死か降伏か」、ハマスに警告)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023110300234&g=int
「ガザ地区の地下には数百キロに及ぶトンネルが張り巡らされており、イスラエル軍にとってトンネル攻略がハマス掃討のカギとなる。」
「トンネルを解体する独自の解決策がある」(ガラント国防相)
「トンネル内で死ぬか、出てくるか。(トンネルから出た後)わが軍の砲撃で死ぬか、無条件降伏するかだ」
うーん、ハマスの戦闘員にとっては、どれをとってもあまり嬉しくない選択肢だな。
まあ、どうでもいいんですが。
「木曜深夜、激しいフレアがガザの空を照らす」(CNN)
「地面を覆う煙幕があるように見え、その地域で軍隊が移動する可能性を示唆」
ほほう、考えたな・・・。
対戦車砲による攻撃や狙撃をさせないための工夫だ。
が、移動する方も視界を失いかねないからな。
運用にはノウハウが必要な感じだ。
「この間にガザからロケット弾2発が発射されたようだ」(CNN国際外交編集長ニック・ロバートソン氏)
まだ、ロケット弾撃ってんのか!。
「イスラエル軍がガザ市を包囲したと発表した後に火災が激化した。」
一応、タイミングは合わせてるのかもしれない。
トンネル作戦がどうなるのかが焦点だが、中には人質もいるだろう。
どーするのか。
工兵隊担当だからな。
まとめて吹っ飛ばすしかないだろうな・・・。
(ハマスの地下トンネル内は?イスラエルどう攻撃?今後どうなる)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2023/11/01/35505.html
「ロスキン教授は地質学者としてガザ地区やその周辺の砂丘について調査するかたわら、およそ20年にわたってハマスの地下トンネルについて研究を続けています。」
へえーっ!、専門の研究者がいるんだ・・・。
「ガザ地区の地下トンネルはもともと1980年代から生活に困窮した住民が隣接するエジプトから食料や生活物資を密輸するために掘られ、武器も取り引きされるようになった」
「かつてのガザ地区は肥沃な土地で、地下浅くの地下水を利用した豊かな農業地帯でした。その後、エジプトと地区南部のラファの間の坑道がトンネルとして利用されました。そして、エジプト側から武器を含む密輸品の通り道となりました。2007年になると、トンネルはラファの街だけでなく、境界一帯にまで拡張しました」
「ガザ地区の土は粘土を含み、手やシャベルを使って簡単に掘ることができる上、崩れにくいという性質があります」
帯水層が浅いというのは、こうした地質も影響しているに違いない。
「トンネルの深さは20階建てのビルに相当する70メートル余りに達する」
ちなみに、東京で最も深いとされる大江戸線六本木駅は42.3m、道路ではアクアラインの川崎人工島直下が57mに過ぎない。
(B8には何が… 知られざる地下の背比べ:参考にしたページ)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO96054960T10C16A1TBQ000/
NHKの記事では、人質は、この最深部にいるとされている。
やれやれ・・・。
「トンネルの全長について、「300キロメートルから500キロメートルにおよぶと推測できる」」
「ガザ地区の市街地にある病院から垂直に延びる通路を下りると、ハマスの作戦本部や発電施設、それに、人質を収容するための部屋があるほか、住宅地の地表近くにはロケット弾の発射台がある」
「地中の穴にはロケット弾や迫撃砲が配備され、リモコンを使って地表のカバーを開けて発射できる性能もある」
まるで、サンダーバードだな(古っ!)。
「地下トンネルを軍事やテロのために活用するハマスの手口は非常に巧妙です。指令やロケット弾の発射、人質の収容にとどまらず、ゲリラ作戦にも使われていて、これほどまで多岐にわたる使い方をしているのは他に類を見ません」
「2014年に、イスラエル側は35本のトンネルを間違いなく破壊しました。しかし、より深い部分にはまだ多くのトンネルが残されていたのです。その後、ハマスはガザ地区内の地下トンネルの能力を再び強化し、残ったトンネルを活用しました。そして、10月7日に、それらのトンネルで兵士たちをイスラエルとの境界に近い場所に移動させ、イスラエル側の監視カメラの目を逃れて攻撃を開始したのでしょう」
問題は、今回どうやってこの「メトロ」を攻略するかだ。
・「バンカーバスター」(アメリカから供与か)を何度か投下し、地下トンネルに打撃を与える
・その後にイスラエル軍の特殊部隊「ヤハロム」(イスラエル軍の工兵部隊に所属し、地下トンネルでの戦闘を専門とするエリート部隊)が投入される
ハマスはどう対抗するのか。
・トンネル内に爆弾をしかけるなどあらゆる手段を使ってヤハロムを妨害
・民間人を、いわゆる「人間の盾」として使う
・・住宅地の中からロケット弾を発射
・・武器を学校の地下に隠す
・・本部は病院の地下施設
「北部から南部に住民が避難しようとしているのを妨害」
まあいい。
「地下トンネルが地中深くに複雑に掘られているため、イスラエル軍がトンネルを特定し、破壊するための軍事作戦は「数か月かかる」との見方」
記事の最後の方にはこんな記述があって、深く考えさせられた。
「「ハマスのイスラエルに対する憎しみが生み出した」とロスキン教授が指摘する地下トンネル」
トンネルの深さは、憎しみの深さというところか・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(イスラエル軍、ガザ市包囲と発表 ハマスはトンネルから攻撃)
https://jp.reuters.com/world/security/USAEQBJB4FOFJB2LC3I6QKO6HU-2023-11-03/
「イスラエルは先月27日に地上作戦を拡大して以降、18人の兵士を失った一方、武装勢力の数十人を殺害したと発表」
「ガザでのイスラエル側の死者数は軍の発表よりもはるかに多い」(ハマス軍事部門の広報官アブ・ウバイダ氏)
大本営発表は、いつの時代も、洋の東西を問わず同じだな。
「ハマスは地下トンネルから一撃離脱攻撃を行っている。」
「ハマスとイスラム聖戦の映像では両組織の戦闘員がトンネルから出て戦車に発砲し、退避する様子が確認できる。」
想定の範囲内だが、この戦争の勝敗は始まる前から分かっている。
イスラエル側も、自軍の損害は想定の範囲だし、市民が巻き添えになることも織り込み済みだ。
人質解放の交渉はしないし、それを理由に軍事作戦が変更されることはない。
「部隊は仕掛けられた地雷などに遭遇している」(イスラエル軍高官)
問題は、総延長500kmとも言われる地下道での攻防だろうな。
ちなみに東京の地下鉄の総延長は、東京メトロ194.6km、都営地下鉄106.7kmの計301.3kmと言われている。
(東京都の地下鉄について、総延長は現在何キロメートルなのですか?)
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1352900848
べらぼーめ・・・。
目に見える地上戦は、ほんの始まりに過ぎない。
地下道での戦闘は、もちろん、守る方が有利だ。
様々なトラップが仕掛けられ、立ち往生したところを攻撃されて一巻の終わりだからな。
数限りないトラップを潜り抜けても、どこにもたどり着けないことだって有り得る。
狭いトンネルが迷路のように走り、無数の分岐(Tですな)、側道、3次元の展開が待ち受けている。
浮沈子は、なり立てのフルケーブダイバーだけど、洞窟の奥から小銃持ったハマスの戦闘員が出てきたら手も足も出ないだろう(水中だから、発砲できないだろうけど)。
まあ、どうでもいいんですが。
長い長い戦いが始まる。
2014年の前回の地上侵攻では、見逃したトンネルが多かったらしい。
今回も、全てを掌握できるとは限らない。
イスラエル側は、ひょっとしたら、自前のトンネルを掘るかもしれない。
自分で掘ったところだから、まあ、安全は確保されている(崩れなければね)。
毒を以て毒を制すに倣い、穴を掘って穴を制すだ(そうなのかあ?)。
精密な測量、敵の裏をかく戦術、練度の高い兵士同士の超近接戦(狭っ!)。
実際どうなるかは、皆目見当つかない。
浮沈子がメキシコ行ってる間も、ずーっとドンパチやってるんだろうな・・・。
🐱ウクライナ降伏不可避:馬鹿げた話 ― 2023年11月03日 10:20
ウクライナ降伏不可避:馬鹿げた話
(ウクライナ「戦争膠着状態」…ロシア「馬鹿げた話」)
https://news.yahoo.co.jp/articles/b7cb53be504b86cabd59d6d0317f9f93db5ef308
「膠着状態ではない」(ペスコフ報道官)
「ロシアは特別軍事作戦を着実に遂行している」
「ウクライナがロシアに対する勝利を語るのは馬鹿げている」
「ウクライナがこれにいち早く気づけば気づくほど、さらに早く一部では展望が開かれる」
うーん、人的損耗は激しいようだし、今のところ、支配地域が拡大しているわけではない。
膠着状態というウクライナ側の主張は、妥当なのではないのかあ?。
「ロシアも東部バフムトの近隣で10カ月間戦闘を展開しているが大きな成果をあげることができないでいる。」
ただし、今後の展開は予断を許さないだろう。
こんなニュースが飛び込んできて、いささか驚いている!。
(韓国軍「北朝鮮、ロシアに短距離弾道ミサイルも輸出した情況」)
https://news.yahoo.co.jp/articles/547ba7ef8dbce02a27a1dbc3e7d67d07ea154f7b
「北朝鮮がロシアに支援していると推定される兵器・装備類」
・砲弾
・・両国間の互換が可能な122ミリ放射砲弾や152ミリ砲弾
・・T系列戦車砲弾
・大砲・銃器
・・放射砲(多連装ロケット砲)と野砲
・・小銃と機関銃
・・迫撃砲
・ミサイル
・・携帯用対空ミサイル
・・対戦車ミサイル
・短距離弾道ミサイル
SRBMだってえ!?。
なんで、そんなもん輸出するんだあ?。
「北朝鮮が2022年中旬からロシアに兵器を支援」
「8月から海上を利用した兵器取り引きがより活発に行われ始めた」
「今年8~9月に週1回、露朝間の船舶が運航する情況が識別されたとすれば、10月以降は3~4日置きに3~4隻が行き来するほど運航周期が短縮された」
うーん、SRBMの輸出ということになれば、実際に使うつもりということになる。
べ、べっ、べらぼーめい・・・。
(北朝鮮が短距離弾道ミサイル発射 在韓米軍基地などへの攻撃想定か 2023.02.20)
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20230220001600882
「短距離弾道ミサイル(SRBM)2発を朝鮮半島東の東海に向けて発射」
「北朝鮮は、このSRBMを「戦術核攻撃手段の口径600ミリ超大型放射砲(多連装ロケット砲)」と主張」
「この放射砲は誘導機能を持ち、弾道ミサイルと似た軌道で飛ぶため、短距離弾道ミサイルのカテゴリーに入る。」
「それぞれ約390キロ、約340キロ飛行し、東海上に着弾」
ひょっとすると、SRBMというのはこの手の兵器かも知れないな。
「恐るべき威力を誇る戦術核攻撃手段」
もちろん、核弾頭搭載可能なわけだ。
やれやれ・・・。
ロシアは、どさくさに紛れて、とんでもない兵器を手に入れている。
浮沈子の妄想の中では、戦術核を使うのは西側のはずだったんだが、現実の世界では、やっぱロシアが使うことになるんだろうな。
余談だが、先日、米国は新たな核兵器の開発に着手すると発表している。
(米政府 航空機搭載型の改良型核爆弾「B61-13」の開発へ)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/804406?display=1
「「B61-13」は最新の改良型の「B61-12」の威力を高め、より硬い標的やより面積の広い標的が攻撃可能になるとしています。旧型と置き換えることにより、核兵器の数は増えないとしています。」
「国防総省は特定の事象に対応するものではないとしています」
まあ、どうでもいいんですが。
ロシアは、実際に使うつもりかもしれない。
そうでなければ、わざわざ輸入する意味はないだろう。
数とかは分からないから、サンプルとして仕入れている可能性も排除できない。
北朝鮮からは、技術者もロシア入りしていると言われているからな。
占領地域が拡大し、長射程のミサイルを安価に使いたいということになれば、有効な選択肢になるだろうし、破壊力のある通常弾頭を載せて、インフラを標的にした攻撃を強化する選択肢もある。
北朝鮮側としては、貴重な実践データを取得することが出来る。
ウィンウィンの関係なわけだ(そうなのかあ?)。
いずれにしても、ロシアは余裕で構えている(ように見える)。
それとも、浮沈子のもう一つの妄想である大欧州戦争の準備に入っているのかもしれない。
ウクライナは、既にオワコンというわけだ。
SRBMは、本来の用途でバンバン使うぞと。
バルト3国やポーランドは朝飯前、ベルリンにも、パリにも、ロンドンにも、遠慮なくお見舞いして、大西洋に面した丘の上にロシア国旗が翻るぞと。
まあいい。
SRBMの使用用途は不明だ。
どんなタイプかも分からないしな。
ただ、北朝鮮が弾薬供給だけの役割ではないらしいことは確かなようだ。
今年の冬、ウクライナのインフラ攻撃に、SRBMが登場することになれば、その威力が確認できる。
もちろん、囮のドローンを飛ばして、防空システムを飽和させてから、最後の一発でお見舞いすることになる。
北朝鮮の宣伝通り精密誘導されれば、大いに威力を発揮するだろう。
膠着状態だってえ!?。
馬鹿げた話だ・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ向け西側供与の兵器の一部、タリバンの手に=ロシア大統領)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/2LFYCRR7HRKURNUFRFXBW26RAA-2023-11-03/
「ウクライナから中東に兵器が流れていると言われている。もちろんそうだ、売られているのだから」( ロシアのプーチン大統領)
「タリバンに売られ、そこからどこへでも流れる」
「ウクライナは供与された武器を厳重に管理しているとするものの、西側の安全保障当局者の一部は懸念」
浮沈子は、以前、AFPがそれらしい報道をしていたのを記憶している。
「現在、ウクライナ紛争地域からの武器の大量の流出はない」(国際組織犯罪に対抗するグローバル・イニシアティブ:今年3月にまとめたウクライナでの戦闘と違法な武器取引に関する報告書)
ホントかあ?。
この話は、西側が今後ウクライナに援助をする際に障害になるかもしれない。
特に、援助に慎重な立場の人々にとっては、それ見たことかという話になる。
「米国はウクライナに対して汚職問題により広く取り組むよう求めた。」
浮沈子には、この手の話がこれまで取り上げられてこなかったことの方が不思議だ。
具体的な話が出ているわけではないから、評価はできない。
プーチンがイスラエルの問題が出ている今、このタイミングで取り上げたのは、まあ、西側にとっては最悪だろう。
「タリバンに売られ、そこからどこへでも流れる」(再掲)
一体どこへ・・・。
まあいい。
ロシアに流れていないという保証はない(そうなのかあ?)。
そうだとしたら、プーチンは黙ってるかもな。
地域の情勢を不安定にする勢力に流れれば、ロシアにとっても好ましくないだろう。
今後も、武器の供与は続くだろう。
ウクライナに引き渡した後のことは、西側諸国は関与していないだろう。
性善説に従い、ロシアの侵攻を排除するためにのみ使われることが期待される。
横流しが事実だとすれば、そして、金銭が伴うということになれば、平時なら一大スキャンダルだ。
が、東部戦線では激戦が続き、南部での「反転攻勢」も続くだろう。
どさくさに紛れた横流しも続くんだろうな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーー
(ロシア軍の防衛線・人海戦術に苦戦、拠点都市の奪還進まず…ウクライナの反転攻勢5か月)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20231103-OYT1T50162/
「ウクライナ軍は主戦場と位置付ける南部ザポリージャ州一帯の戦線で、露軍の防衛線と人海戦術に手を焼き、戦況は 膠着こうちゃく 状態に陥っている。」
うーん、南部戦線で人海戦術を取っているという話は聞かないんだがなあ・・・。
この読売の記事は、一見、良くまとまっているように見えながら、西側の報道(わが国だけ?)の典型的な印象操作記事になっている気がする(そうなのかあ?)。
「東部では露軍が犠牲をいとわぬ攻勢に転じ、反攻の障害になっている。」
「反抗の障害」って、何なんだあ?。
反抗なんだから、敵の抗戦を受けるのは当たり前の話だ(しかも、攻撃を掛ける方は、通常、多大の犠牲を伴う)。
東部戦線では、ロシア軍の方が攻勢に出ている(さすがに、そこはしっかり押さえています)。
ハッキリ言って、ウクライナ側は、逆「反転攻勢」を受けて、「防御」に回っている。
東部戦線は、ロシアの兵站が充実していて攻撃しやすいということはある。
「露軍は10月10日頃から東部ドネツク州アウディーイウカで攻勢に出ている。」
「露軍がプーチン大統領の出馬が有力視される来年3月予定の大統領選に向け「戦果」を得ようとしているとの見方が根強い。」
浮沈子も、その要素はあると思っている。
手っ取り早く戦果を挙げたい時は、攻めやすいところにリソースを集中させて、取りやすいところで実績を上げてしまうというのがよろしい。
ドネツク州は、ロシアに併合済みの地域だ(最近は、「一方的に」という枕詞は、あまり見かけなくなった)。
そこで、攻勢をかけているというのは、ロシアにとっては国内向けに正当性をアピールしやすいし、併合の既成事実化につながるからな。
戦術的な重要性は、相対的に低くても、戦略的(政治的)には重要なんだろう。
と、ついさっきまでは思っていた。
しかし、もしかしたら、本当は戦術的にも極めて重要で、アウディーイウカを奪取することで、周辺の攻略が一気に進むのではないのか。
浮沈子は専門家じゃないので、実際のところは分からない。
が、西側のメディアが揃いも揃って同じ見立てを繰り出しているのを見ると、逆に、そう勘ぐってしまう。
南部戦線は、確かにウクライナにとっては戦略的に重要な意味があった(過去形かあ?)。
「ウクライナ軍の反攻は、ロシアが一方的に併合した南部クリミアと露本土の間にある拠点都市を奪還し、クリミアを孤立させる狙いだった」(こっちも過去形だからな。)
「ウクライナ軍は10月中旬以降、南部ヘルソン州ドニプロ川東岸の露軍占領地域への渡河作戦を実施して、拠点を維持しているとみられるが露軍は抵抗している。」
本来なら、こちらの方に兵力を集中させて、反転攻勢を食い止めるのに全力を尽くすのが筋だろう。
が、そっちの方はテキトーに済ませ、東部戦線に常識外のリソースを突っ込んでいるというのは解せない。
政治的要請に応えるというだけでは、到底説明できないだろう。
もちろん、南部戦線をほったらかしにしているわけではない。
司令官に、期待のエースを投入するなど、それなりの措置を講じてはいる。
しかし、軍隊は最終的には数の勝負だからな。
司令官の交代なんていうのは、気分を変える程度の効果しかない(そうなのかあ?)。
ロシアは、戦略的には南部戦線を重視したいところだし(黒海沿岸を支配したいからな)、もちろん、その気配はある。
一度は占領したヘルソン市を再占領し、ミコライウからオデッサにかけての回廊を確保ようと、郊外や市街地に攻撃を掛けてもいる。
陸上の補給線が長くなるので、途中で分断されないように、海岸線近くに鉄道を建設するなど、兵站の強化にも取り組んでいるからな。
本命は、確かにそっちだし、それは分かり切った話だ。
兵站は困難さを増すし、沿岸地方を失うウクライナの抵抗は激しいだろう。
東部戦線のロシアの攻勢が、ウクライナ軍をそちらに集中させて、南部を手薄にしたいというセコイ戦略に基づいているというのは、説得力がある。
ウクライナが、防衛にてこずっているのは、ロシアの常識はずれな人海戦術と併せて、東部戦線に十分な兵力を振り向けることができないことも大きな理由だろう。
確認しておこう。
ウクライナは、南部では人海戦術を使って攻勢を掛けてはいない。
東部では、反転攻勢どころか、逆にロシア側の攻勢を受けて「防御」にまわっている。
明確にそうだと報じているわけではないが、東部戦線の攻勢は、政治的要請に基づくものだしているが、それだけでは説明がつかない。
これらのことを総合的に見渡してみると、ウクライナでは重大な兵員不足に陥っている可能性が高い。
「総司令官が率直に苦境を認めたのは、米欧から迅速に高性能兵器の支援を受けなければ戦局を打開できないとの危機感があるため」
つまり、兵員当たりの戦力を増強しなければ、ロシアに対抗できないというわけだ(そうなのかあ?)。
ロシアは、戦時態勢を整え、兵器や兵員の調達の点で優位に立っている(質の問題は、とりあえず棚上げ!)。
同じ装備で立ち向かえば、膠着状態を維持するのがやっとで、反転攻勢など望むべくもない。
今年だけではない。
来年も、その翌年も、兵員の問題は深刻さを増す一方だからな。
そういう状況の中で、東部戦線で「後退」を余儀なくされることは死活的な問題になりかねない。
戦場で勝てないウクライナの評価が定着する懸念が生じる。
ザポリージャ州で、リスキーな渡河作戦を行っているのは、本格的な反転攻勢というより、クリミアのピンポイント攻撃と同じく、反撃してるぞというエクスキューズなのかもしれない。
ウクライナは、戦線の大部分で防御に回っている。
攻勢を掛けられずにいる。
西側の報道は、地雷やロシア側のヒットアンドウェイ攻撃を理由にしているが、実体は兵員不足の深刻化だろう。
東部戦線におけるロシアの無謀とも思える攻勢は、それを見越して一気呵成に畳みかけているのだ。
防御に必要な兵員さえ、投入することができない。
「戦況が「膠着状態にある」(ウクライナ軍のワレリー・ザルジニー総司令官)
違うな・・・。
既に、戦況はロシアの攻勢を受けて、後退一歩手前の状態だろう。
「膠着状態にある」というのは、決して苦境を認めたことにはらない。
ロシアの猛攻を受けて、総崩れ寸前なのだ(そうなのかあ?)。
ブログ本文の初出の記事で、ペスコフが「馬鹿げた話」(ウクライナがロシアに勝利するという文脈だけど)としたのは、的外れな強がりなどではない。
膠着状態というのは、双方の支配地域の面積に移動がないという意味ではその通りかもしれないが、今期、ウクライナの「敗北」は明白になっている。
反転攻勢は失敗に終わり、来期に好転する見通しはない。
武器弾薬の自前調達もめどが立たず、支援頼みなことは変わらない。
麗しき民主主義の国米国では、ウクライナに対する支援が打ち切られそうな話ばかりが出ている。
欧州でも、戦場で勝てないウクライナから、どうやって欧州の勝利を引き出すかに支援の焦点が移っている。
もちろん、浮沈子の見立てはテキトーだ。
報道で提供されている情報を曲解し、ロシアの情報戦に乗せられて、まんまと騙されてしまっているのかもしれない。
しかし、何がどうなっているかという事実を冷静に見れば、ウクライナに勝機はない。
いや、これはロシアによる侵略だから、勝ち負けではないのだと言われればそれまでだ。
それなら、75年間、イスラエルに一方的に侵略され続けているパレスチナも、勝ち負けではないだろう。
このまま行けば、ペスコフのいう通り、「立てたすべての目標が達成されるであろう」。
そのためにロシアが払った代償は小さくない。
力による現状変更は、現実の世界で行われている。
それは不幸なことだし、あって欲しくはないけれど、今、目の前で起こっている。
ウクライナは、今でも、ロシアを完全に押し返せると信じて戦い続けている。
侵略された側は、その思いを支えにして長い時間を過ごすことになる。
イスラエルは、2000年を過ごした。
が、その解決策は、自らが侵略者になるという皮肉な結果になった。
ウクライナが過ごした時間は、そりゃあ、十分長いかもしれないが、たったの2年だ。
わが国は、かつて侵略者として、また占領者として振舞った。
この国に、今、領土的野心があるとは思えないが、いつの時代でも、どんな国家でも、力による現状変更を試みる可能性はある。
21世紀も、既に初頭というには長い時間が経ち、第1クォーターが終わりつつある。
ここ数か月で、ロシアとウクライナの勢力図は、1パーセントも動いていないが、今後の数か月でどうなるかは分からない。
浮沈子の妄想の中では、クリミアへの核爆弾の投下が時限装置の時を刻んでいる(そうなのかあ?)。
イスラエルと呼応してガザ地区から勃発した陽動作戦は、見事に成功して、だれもウクライナ侵攻のことなど気に留めなくなった。
21世紀のノルマンディー上陸作戦は、穀物輸出のカモフラージュで、着々と進んでいる。
ウクライナの兵員不足は、そのための動員が原因に違いない・・・。
クリミアへの原爆投下
→大揚陸作戦
→クリミアの奪還とヘルソン、ザポリージャ両州の挟撃
→南部奪還
→南部から東部への進撃
→西部、南部からの東部挟撃
→東部奪還
→ロシアの撤退と、領土一体化を前提とした停戦協定の締結
なんか、自分で書いていても、リアリティの無さに愕然とする。
数か月を掛けて、支配地域の分断の「ぶ」の字も実現できない状況の中で、どうやったら絵にかいたような進撃ができるのやら。
やれやれ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
表面上、確かにロシアも苦労している。
西側の支援と、ウクライナ軍の士気の高さが相まって、物量で攻めてくるロシアを押し止めている。
守る側になれば、1200kmの戦線の維持は、ウクライナの大きな負担になる。
領土を取りかえそうという「攻め」の姿勢の時には、モチベーションを維持することに苦労はなかったろうが、「反転攻勢」の旗を降ろし、守勢に回った時に、従来の、いや、それ以上の能力を発揮するのは大変だろう。
いわんや撤退をや。
ロシアが、4州の完全な掌握以前に併合を宣言するというワケワカな手段に出た時には、なんでまた、そんなことをするとかと訝ったが、深慮遠謀があったわけだ(そうなのかあ?)。
米国が、今後、どんな支援を行い、それに対抗してロシアがどんな攻撃に出てくるかは分からない。
非対称戦を解消して、米国供与の武器でロシア本土への攻撃を容認するかもしれないし(エイタクムスの供与は、それが前提かも)、NATOへ電撃加盟させて、NATOの兵士を前線に送り込むかもしれない(ウクライナの空を、F-35が飛ぶのかあ?)。
ありえねー・・・、とは言い切れない。
戦場で勝てないウクライナが問題なら、勝てるようにすればいいだけの話だ。
西側による核兵器の使用も、北極海からインド洋に掛けての1万kmの戦線の展開も、何でもアリだろう。
もし、現実の世界でそれが難しいということなら、ウクライナの勝利は馬鹿馬げた話になりかねない。
オースチン(米国国防相)が言う通り、プーチンの成功は確実だ。
いま、勝利の方程式は、ロシアに傾いている。
西側は、戦略の見直しを迫られ、難しい対応に追い込まれる。
ウクライナを見捨てることは、信用問題になるからな。
舌噛んでも出来ない。
ずるずると、際限のない投資を続けるか、キッパリと損切りするか。
切る時は、ウクライナ側の都合にしないとな。
現政権では、そんなことはしないだろうから、CIAでも暗躍させて、クーデターでも起こさせるのがいいかもしれない(そんなあ!)。
最近、汚職の話が多いのは、そのための布石なのか。
一寸先は闇のウクライナ情勢。
(ウクライナ全域にイラン製の自爆型無人機でインフラ施設攻撃、西部リビウも標的に)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20231104-OYT1T50063/
「ウクライナ全域で無人機攻撃」
「イラン製自爆型無人機「シャヘド」約40機やミサイルが使われ、ウクライナ西部リビウも標的」
「冬が近づくにつれ、ロシアのテロリストはさらに被害を与えようとするだろう。」
「我々は反撃する」
どこで、どうやって?。
「露占領下にあるウクライナ南部ヘルソン州では、ウクライナ側のミサイル攻撃で7人が死亡」
そこは、ついこの間まで、自国の支配下にあった土地であり、住民はウクライナ人だったのではないのか。
事の真相は分からない。
が、正義と悪、市民とテロリストという単純化された対比では、何も見えてこない。
この冬も、ウクライナ全土は激しい空爆に晒され、電力をはじめとするインフラが損傷し、多数の国民は不自由な生活を余儀なくされるだろう。
その姿は、浮沈子にはガザ市民を連想させる。
ウクライナ紛争は長期に渡ると思っていたけど、思いのほか、短期で収束するかもしれない。
膨大な後始末は残るだろうけどな・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(“ゼレンスキー大統領 欧米に裏切られたと感じている” 米雑誌)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231104/k10014247161000.html
「欧米側は戦争に勝つ手段を与えずただ生き延びるだけの手段しか提供していない」(大統領の側近の1人)
なんだ、今頃気付いたのか・・・。
「戦況が芳しくない中であってもウクライナが最終的に勝利するという大統領の抱く信念が、周囲を心配させるほどにかたくなになっていて、そのことが新たな戦略などを打ち出そうとするチームの努力を損ねている」
うーん、ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
「汚職の問題を解決するようアメリカ側からの圧力が強まっている」
メディアは、やはりそこに注目している。
支援の行方ということもあるが、新たな不安要素も指摘されている。
「仕事への監視が強まり、官僚主義がまひし、士気が下がっている」
まあ、なんとなく、言いたいことは伝わるけどな。
タイムの原文を見ないと、正確な表現はチェックできないだろう(未確認)。
記事の全体のトーンも何となく拙い感じがする。
この記事を書いたN社の記者は、経験不足なんだろう。
それとも、編集の時点で何らかの手が入っているのかもしれない。
まあ、どうでもいいんですが。
「われわれのパートナーを裏切り者だとは考えていない」(ポドリャク大統領府顧問)
公式に、そんなこと(欧米が裏切り者だということ)を言うわけはない。
が、これまでも、そういう感触は十分にあったはずだ。
このタイミングで、この手の記事が出てきた理由は2つ。
・戦況が芳しくないこと
・戦争疲れの波が押し寄せていること
支援が不十分というのは、今に始まった話ではない。
ゼレンスキーは、口を開けば10倍の兵器をよこせと言い続けてきたからな。
戦争は、相手のある行為だ。
ロシアが態勢を立て直し、攻勢に出てきたことが状況の変化を生んでいる。
「最も恐ろしいことは戦争に対する慣れだ」
欧米の政治家との接触が多い大統領職にあるゼレンスキーが、そう感じるのは無理もない。
が、実際の支援が少なくなったりしているわけではないからな。
質的に義務的支援に変わりつつあるとはいえ、支援の内容も、金額も、決して減少したりはしていないだろう(未確認)。
ひょっとすると、この記事は、タイムにそう書かせることによって、西側の支援を引き出そうとする大統領府の情報戦(?)の一環かも知れない。
メディアは、現代の情報戦においても、依然として重要なツールの一つだからな。
SNSが大流行りだそうだが、世の中がそれで動いているわけではない(最近は、そうも言い切れなくなってるみたいですけど)。
まあいい。
「これまで作戦会議で雑談をしたり冗談を言ったりしていたゼレンスキー大統領について「今では最新の情報を聞いて指示を出し、そして会議の部屋を出るだけだ」と述べました」(大統領側近)
プレイヤーとしてのゼレンスキーが、追い詰められていることが伝わってくるエピソードだが、こんなセンシティブな情報が、戦争のビミョーな時期にメジャーなメディアに載ること自体、異例な話ではある。
つまり、ホントかどうかは分からないということなわけだ。
「独自の視点を持つジャーナリストの主観的な見方だ」
ポドリャクのコメント自体もわざとらしい(一歩引いて否定して見せるというのは、逆に記事で取り上げられている発言自体の信ぴょう性を高める効果があるしな)。
N社自体が、国策メディアだからな。
米国の他のメディアがどう伝えるかとか、その受け止めがどうかとか、フォローが大事だ。
浮沈子は、何となく胡散臭さを感じている。
この件、何かあればまた書く。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(欧米、ウクライナに停戦促す動き 米NBC報道)
https://www.sankei.com/article/20231104-Z7EEL7VOHBIBVPLUI3O7MVCLXY/
「停戦に関する欧米とウクライナの協議は、50カ国以上が参加した10月のウクライナ支援国の会合の中で行われた。」
タイムの記事との関連は不明だが、停戦について久しぶりにちゃんとした報道が出た感じだ。
「ウクライナ軍の反攻が進まず戦局が膠着(こうちゃく)していることや、ウクライナ軍の疲弊、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスとの交戦などを背景に、欧米側のウクライナ支援の余力が低下していることが背景だとしている。」
状況としては妥当な分析だが、具体な内容は知らない。
総崩れ寸前と見ている浮沈子にとっては、この時期の停戦交渉はウクライナにとっては不利だと思うんだがな。
伝えられている話では、双方とも戦争継続の意欲は満々だそうだから、そう簡単にはまとまらないだろう。
ロシアは、戦場でケリをつけると言い放っているしな。
「ウクライナがロシアに一定の譲歩をする見返りに、北大西洋条約機構(NATO)がウクライナの安全を保証し、ロシアの再侵略を防ぐ案が浮上しているという。」
浮沈子の妄想の中では、NATOはロシアの次の餌食になることになっているから、安全保障にはならないんじゃないのかあ?。
そもそも、ロシアはウクライナとNATOとの関係を断ち切るために、多大の犠牲を払っているわけだからな。
いい案とは思えない・・・。
「複数の米当局者ら」は、NBCに対してサウンドを掛けたのかもしれない。
世論の反応を見たい・・・。
「ウクライナも欧米側の意向を無視できない見通しで、今後、停戦に向けた動きが表面化する可能性もある。」
浮沈子は、少なくともこの案では無理だと考えている。
ウクライナ側が応じるかどうかは米国の圧力の掛け方次第だが、ロシアの方が応じないだろうな。
ラブロフのセリフが聞こえてきそうだ。
戦場でケリを付けよう!。
産経自体が、戦争継続について、予算面からの記事を上げている。
(ロシアとウクライナ 来年予算に巨額国防費、歳出の4~5割 総力戦の様相)
https://www.sankei.com/article/20231101-YL3DN4GDLFNO5CTLLHMCN4W4ZU/
「ロシアとウクライナの予算案は、国の総力をつぎ込んででも戦場で勝利し、相手に譲歩を迫ろうとする両国の方針を改めて示した。」
・ロシア:
国防関連費に計14兆2千億ルーブル(22兆7千億円)を計上。歳出全体の4割に達する規模
・ウクライナ:
歳出の5割以上に当たる1兆7千億フリブナ(約7兆円)を国防関連費に充て、戦闘のさらなる長期化に備える構え
「議会はプーチン大統領が示した課題に応える必要がある。第一は国防、軍需産業、経済発展だ」(露下院のマカロフ予算委員長)
ホワイトハウスが聞いたら、泣いて喜びそうな話だ。
もっとも、産経はチクリと針を刺している。
「ただ、産業振興に充てられる経済費は24年、23年の4兆1千億ルーブルから3兆9千億ルーブルに減額。経済より軍事を優先するロシアの実情を映し出した。」
戦時予算だから、当然と言えば当然だろう。
「支出の重点がますますウクライナ戦争への費用に置かれている」(英国防省)
「軍事費の増加はインフレの加速や経済悪化の要因になる可能性が高い」(同上)
心優しい英国は、ロシアの心配ばかりしているが、ウクライナの方はほったらかしだからな(そうなのかあ?)。
これだけの軍事費をつぎ込んでいて、モラトリアムが掛からないというのは大したものだと感じる。
通常経済の仕組みの中で、回していることになる。
つまり、戦時経済とはいえ、構造的に織り込むことに成功しているわけだ。
産業基盤そのものを脅かされているウクライナに、そもそも勝機などないことは、このことからも明らかだな。
ゼレンスキーの口数が少なくなるのも当然かもしれない。
確認しておこう。
ウクライナもロシアも、戦争を継続する意欲は高い。
が、それを裏打ちする国力には雲泥の差がある。
欧米からの支援だよりなウクライナは、このままでは屈辱的な敗北を喫することになりかねない。
このところの報道は、一気に潮目が変わったことを報じ出している。
ウクライナでも、大統領選挙の話がないわけではない。
(ウクライナ大統領、来春の大統領選実施「検討」)
https://www.afpbb.com/articles/-/3489644
「ロシアによる侵攻を考慮しつつ来年大統領選を実施できるか「検討」している」(ゼレンスキー)
今年の夏あたりから、時々報じられているが、まあ、戦況次第というところか。
「大統領選は来春に予定」
詳細な日程は知らないが、3月と言われているロシアの大統領選挙と近いんだろう。
「大統領府顧問を務めていたオレクシー・アレストビッチ(Oleksiy Arestovych)氏は今週、反攻が遅いとゼレンスキー氏を批判し、大統領選に出馬する意向を表明した。」
対抗馬からして、抗戦意欲満々という話だ。
やれやれ・・・。
経済状況だけではなく、政治状況も悲惨だな。
ウクライナは、妥当な敗北の準備ができないまま、一気に総崩れになりかねない。
浮沈子は、明日の朝、突然ウクライナの大統領府がもぬけのカラになっていたとしても驚かない。
ペスコフが言う「馬鹿げた話」(ロシアの敗北)が、リアリティをもって感じられる。
やっぱ、クリミアに核爆弾落とすしかないだろう(そうなのかあ?)。
んでもって、核汚染対策を施した宇宙服みたいな防護服を着た上陸部隊が、穀物輸送船に隠れて大量に上陸する・・・。
地中海東部に2セットの空母打撃群を配置していた米軍は、さっさと引き上げて黒海入りするのだ。
もともと、ガザ侵攻は陽動だからな。
そう考えでもしない限り、勝利の方程式は見えない。
マークミリーが切った反転攻勢の期限は既に過ぎた。
この間、西側のメディアが報じる限り、ウクライナ側が有効な反転攻勢の実を上げたということはない。
皆無だ(0.3パーセント程度か)。
ゼレンスキーは欧米に裏切られたと感じているかもしれないが、欧米もまた、ゼレンスキーに裏切られたと感じているに違いない(そうなのかあ?)。
ロシアが西側に叩き込んでいるボディーブローは、確実に効いていている。
戦況は、微視的にも、巨視的にも、膠着状態ではないんだろう。
ロシアは、そもそも長期戦の体制を組んでいるからな。
望まない条件で停戦に応じる必要は、一切ない。
「ウクライナがこれにいち早く気づけば気づくほど、さらに早く一部では展望が開かれる」(ブログ初出の記事でのペスコフ)
記事では、ペスコフの皮肉としているが、決してそうではないだろう。
ロシアは余裕の構えだ。
もちろん、西側は、その状況は認識している。
だからこそ、停戦の動きも進めているし、支援の見直しにも着手しているだろう(未確認)。
いくら支援しても、武器は横流しするし、戦場では勝てないウクライナから、どうやったら投資を回収できるかを、必死で模索している。
プーチンに完全勝利させないこと「だけ」が、今や西側の最大の目標だ。
上手くやれば、損失は最小限にとどめられるが、そのためにはウクライナの現政権が障害になる可能性もある。
10倍よこせのゼレンスキー節が聞かれるのも、あとわずかかも知れないな・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(和平交渉の可能性協議か 10月に米欧とウクライナ)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB0436W0U3A101C2000000/
「ゼレンスキー大統領は4日、米欧から交渉入りを求める圧力は受けていないとして「ロシアと交渉することはない」と述べた。」
「米欧とウクライナの協議では、ロシアとの交渉で合意に至るためにウクライナが何を放棄する必要があるか、幅広く話し合った。」
「ウクライナはロシア占領下の領土を全て奪還する見通しがない限り、交渉に応じない姿勢を示している。」
「見通し」があれば、一部奪還でも交渉に応じるということなわけだな。
以下の記述も気になる。
「米当局者はウクライナ軍の兵員不足を不安視している」
やっぱそうか・・・。
「バイデン政権はロシアのプーチン大統領がウクライナとの交渉に応じる用意はないとみている」
浮沈子の見立ては、クリミアの核爆弾投下以外は、概ね合っていたようだ(そうなのかあ?)。
ロシアが応じる気がない以上、ウクライナをいくら促しても無意味だ。
西側とウクライナの関係が、いつまで蜜月のまま続くかは分からなくなってきたな。
NBCの記事は、共同通信の配信で、全国のメディアが一斉に取り上げている。
(和平交渉の可能性協議か 10月に米欧とウクライナ)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/288059
「【キーウ共同】米NBCテレビ(電子版)は4日、米欧の当局者がウクライナ政府に対し、ロシアとの和平交渉の可能性について協議を持ちかけたと報じた。」
わが国でも、ウクライナ情勢に対する関心が失せていない証拠だが、今回の記事は具体的な進展を伴うものではない。
日経と読売が多少詳しく取り上げていたが、他はベタな配信記事を載せただけだ。
まあいい。
タイムが報じたゼレンスキーのかたくなな態度が、交渉の行方に暗雲を投げかけている。
浮沈子の見立ての通り、米国はウクライナの兵員不足を懸念していた。
やれやれ・・・。
いくら兵器を供与しても、それを使いこなして反転攻勢できなければ、何の意味もない(横流しするだけかあ?)。
それでも、西側の対抗勢力の軍事的な軸であるロシアを消耗させるという意味は依然としてある。
が、その結果として、ウクライナ軍自身の消耗が進めば、やがては崩壊の憂き目を見ることにつながる。
やはり、長期戦はロシアを利する。
時間は、常にロシアに味方している。
西側の兵器の増産についても、根本的に踏み切れない公算が高い。
節を屈して、力による現状変更を例外的に認め、ウクライナを人身御供として差し出して、経済成長につながらない軍事産業への投資を控えた方が得策だ・・・。
国家は正義では動かない。
損得で動く。
しかも、概ね、目先の損得でな。
ウクライナが消えてなくなったとしても、第三次世界大戦が起こるわけでもなく、欧州大戦争が明日にも勃発するわけでもない。
ロシアが物分かり良く振舞えば、バルト3国もポーランドも安泰だ。
仮にそう考えているとすれば、ゼレンスキーが訴え続けた未来とは異なる世界が生まれるかも知れない。
ヒトラーが欧州で台頭していた頃、英国のチェンバレンは、融和政策を採ってナチスドイツを増長させた。
欧州が、歴史を繰り返すのは確定した未来だ(そうなのかあ?)。
目先の損得で動く西側の行動原理を、プーチンは見抜いている。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンスキー氏、「疲れ切り西側に失望」 会見の米誌報道)
https://www.cnn.co.jp/world/35211088.html
「誰も私のようには我々の勝利を信じていない。誰もがだ」
「支援国にその信念をしみこませるためには私の全てのエネルギーが必要だ」
「大統領は疲れている。時には短気になる。支援国の援助がしぼむことを心配している」
「疲労感は波のように寄せている。米国や欧州でこれを見ることができる」
「当然、ウクライナの問題への関心は中東での事態のため薄れている」
大筋では、NHKが伝えたところと変わらないな。
「大統領は西側の支援国に裏切られたとも感じている」(側近の話)
この話も伝えられている。
ゼレンスキーが、全力で西側の指導者に勝利の核心を与えようとしているのは涙ぐましい。
まあ、ムリポだけどな・・・。
CNNは、エイタクムスの供与をもっと早く決定していれば、また、F-16の提供時期が早ければ、事態は違ったと考えているようだ。
が、しかし、たぶん、あまり変わらないだろう。
ウクライナの反転攻勢が失敗に終わったのは(終わったのかあ?)、戦争を継続するのに必要な人員が不足しているからに他ならない。
東部戦線が厳しい状況下にあり、年内にも突破されそうなのは、明らかな兵力不足による。
大統領はそれに対しては何もできない。
士気を高めるのは政治家の役割だが、高める相手がいるかどうかは時の運だ(運なのかあ?)。
兵力不足がどの程度かは分からないが、既に深刻化している可能性がある。
逆「反転攻勢」によって、領土を失うかどうかが一つの目安になるだろう。
戦場で勝てないウクライナから、西側が利益を得ることは難しいが、戦場で負けちゃうウクライナから利益を得ることは不可能だからな。
タイムの記事が出たことで、状況が好転するとは思えない。
ぼやいただけで終わりそうだ。
(ウクライナ戦争:ゼレンスキー大統領、イスラエル・ガザ紛争は戦闘から焦点をそらしていると発言)
https://www.bbc.com/news/world-europe-67321777
「ロシアとの交渉を検討するよう圧力が高まっているとするメディアの報道も否定」
「ロシア指導部は、わずかな領土獲得のためには多大な人員損失を受け入れる姿勢を示し続けている」
ウクライナは、領土奪還のための人的損失を受け入れることができないでいる。
そんなことをすれば、手薄になった戦線で、逆「反転攻勢」をうけて、防衛ラインを突破されかねない。
東部戦線の激化が何をもたらすかはやがて分かる。
「ロシア政府はここ数週間、ウクライナ東部と北東部への進出を試みているが、ウクライナ軍はすべての攻撃は拒否されたと述べている。」
守勢に回ったウクライナが、どの程度持ち堪えられるか、その間に状況を好転させる何らかの手立てが講じられるかが問題だ。
現在のスキーム(兵員の支援は行わない)を維持する限り、西側に兵員不足を解消する手立てはない。
支援のスキームを変えるか、目標(ウクライナの戦場での何らかの勝利)を変えるしかない。
「ウクライナの指導者は、昨年もウクライナの広大な戦場での膠着状態について多くの話題があったことを回想したが、その後、北東部のハリコフ地方と南部のヘルソンでキエフが大きな軍事的勝利を収めたことを指摘」
過去の栄光に縋るようになってはおしまいだな・・・。
<もっともっと追加>ーーーーーーーーーーー
(ロシア軍 大統領選も念頭にウクライナ東部へ大規模攻撃準備か)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231104/k10014247181000.html
N社が、東部戦線の状況などについて、海外の専門家(?)の見解を紹介している。
「政治的なものが主体だろう。プーチン大統領が掲げたドネツク州全域の占領という戦略目標の実現のために有利な条件を作ろうとするものだ」
「プーチン大統領にとって勝利が必要となっている。勝利がないままに大統領選挙のキャンペーンを開始するのは都合がよくないということだ」
浮沈子も、初めはそう思っていたが、逆「反転攻勢」に転じるには、兵站に強く、継続的な攻撃が可能な地点が望ましいからな。
そこを突破口にして、兵力不足なウクライナをさらに消耗させながら攻め続けるという手だ。
それは、たまたま政治要請と合致しているのかもしれないし、そっちが先で、戦略目標を合わせたのかもしれないが、主たる目的とは言えないかもしれない。
「軍事的にはアウディーイウカを占領してもロシア軍が先に進むにははるかに多くの兵力が必要となる。この街で終わりとなるだろう」
したがって、浮沈子的にはこの見解には賛同しかねる。
もちろん、アウディーイウカ占領後に、一時守勢に転じて、戦力の温存を計ることはあり得る。
「南部ザポリージャ州では今後、数週間や数か月でウクライナ軍が戦略的な状況を変えるような突破を実現するのは難しい」
逆に、一時的に守勢に持ち込んで余剰になった東部のリソースを、今度は南部に振り向けて、そちらに逆「反転攻勢」を掛けるかも知れない。
既に、エースの司令官を派遣して、準備は整えている。
南部は、ロシアにとっては重要な拠点だからな。
ヘルソン市は、一度撤退したところだし、再度占領する目標として存在し続けているし、南部の要衝オデッサを押さえれば、ウクライナの産業に対して大打撃を与えることが出来る。
「ロシア軍の黒海艦隊の存在を可能なかぎり最小化、排除し、その機能をクリミアのセバストポリからロシア南部のノボロシースクなどに移させることだ。そして、空軍能力を最小化させるため、基地の破壊や航空機を排除しようとしている」
浮沈子は、ロシアがクリミアの軍事的重要性を再評価したのではないかと見ている。
敵地の目の前に、静止目標を置くというのは愚の骨頂だ。
ウクライナは、ピンポイントで戦果を稼いだが、そのことは、ロシアの軍事インフラの適正化を促進することに貢献している。
やれやれ・・・。
軍事基地の後退と、制海・制空能力の排除がどれ程リンクしているのかは別の話になるだろう。
「ウクライナのエネルギーインフラに対する無人機やミサイルの攻撃は、前の冬よりも激しくなるかもしれない。」
「2つめの目標は物流輸送システムであり、主に鉄道だ。ウクライナ国民の覚悟を打ち砕くという目標が掲げられている」
ちゃんとしたインタビューの文脈を見なければ何とも言えないけど、頓珍漢な記述な気がする。
戦意を挫くのが目標というのは、インフラに対する西側の解説としてよく出てくるけど、浮沈子的には生産手段への実効ある打撃というロシアの主張の方が説得力がある気がする。
侵略者であるロシアは、ウクライナが支配している地域を統治する必要はない。
そこでの生産力を奪うことは、総力戦を戦う上では理に適っている。
ウクライナ側が、戦時産業に優先的に電力を回して、市民に不自由な思いをさせるのは、ハマスが備蓄燃料や食料を市民に配布しないのと同じだからな。
戦時の対応としては、どちらも当然かもしれない。
その結果、戦意喪失になるというなら、それは二次的効果だろう。
鉄道の破壊も同じだろうな。
まあいい。
海外からの支援頼みなウクライナは、支援のバルブを閉じられれば詰んでしまう。
(イスラエル支援で米公聴会 「敵は結託」とオースティン氏)
https://www.sankei.com/article/20231101-ZCJXT34IGJL7ZOYYSHQRGRBZ74/
「オースティン国防長官は、米国の支援がなければロシアはウクライナの侵略に「必ず成功する」と指摘」
「ハマスの後ろ盾イランからロシアに供給された無人機がウクライナ国民を攻撃するなど「彼らは結託している」と述べ、一括予算案に支持を求めた。」
うーん、なんか無理筋な気がするんだがな。
まあ、米国の未来は米国が決めるだろう。
そのとばっちりで、ウクライナの未来も決まっちまうかもな・・・。
(ウクライナ「戦争膠着状態」…ロシア「馬鹿げた話」)
https://news.yahoo.co.jp/articles/b7cb53be504b86cabd59d6d0317f9f93db5ef308
「膠着状態ではない」(ペスコフ報道官)
「ロシアは特別軍事作戦を着実に遂行している」
「ウクライナがロシアに対する勝利を語るのは馬鹿げている」
「ウクライナがこれにいち早く気づけば気づくほど、さらに早く一部では展望が開かれる」
うーん、人的損耗は激しいようだし、今のところ、支配地域が拡大しているわけではない。
膠着状態というウクライナ側の主張は、妥当なのではないのかあ?。
「ロシアも東部バフムトの近隣で10カ月間戦闘を展開しているが大きな成果をあげることができないでいる。」
ただし、今後の展開は予断を許さないだろう。
こんなニュースが飛び込んできて、いささか驚いている!。
(韓国軍「北朝鮮、ロシアに短距離弾道ミサイルも輸出した情況」)
https://news.yahoo.co.jp/articles/547ba7ef8dbce02a27a1dbc3e7d67d07ea154f7b
「北朝鮮がロシアに支援していると推定される兵器・装備類」
・砲弾
・・両国間の互換が可能な122ミリ放射砲弾や152ミリ砲弾
・・T系列戦車砲弾
・大砲・銃器
・・放射砲(多連装ロケット砲)と野砲
・・小銃と機関銃
・・迫撃砲
・ミサイル
・・携帯用対空ミサイル
・・対戦車ミサイル
・短距離弾道ミサイル
SRBMだってえ!?。
なんで、そんなもん輸出するんだあ?。
「北朝鮮が2022年中旬からロシアに兵器を支援」
「8月から海上を利用した兵器取り引きがより活発に行われ始めた」
「今年8~9月に週1回、露朝間の船舶が運航する情況が識別されたとすれば、10月以降は3~4日置きに3~4隻が行き来するほど運航周期が短縮された」
うーん、SRBMの輸出ということになれば、実際に使うつもりということになる。
べ、べっ、べらぼーめい・・・。
(北朝鮮が短距離弾道ミサイル発射 在韓米軍基地などへの攻撃想定か 2023.02.20)
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20230220001600882
「短距離弾道ミサイル(SRBM)2発を朝鮮半島東の東海に向けて発射」
「北朝鮮は、このSRBMを「戦術核攻撃手段の口径600ミリ超大型放射砲(多連装ロケット砲)」と主張」
「この放射砲は誘導機能を持ち、弾道ミサイルと似た軌道で飛ぶため、短距離弾道ミサイルのカテゴリーに入る。」
「それぞれ約390キロ、約340キロ飛行し、東海上に着弾」
ひょっとすると、SRBMというのはこの手の兵器かも知れないな。
「恐るべき威力を誇る戦術核攻撃手段」
もちろん、核弾頭搭載可能なわけだ。
やれやれ・・・。
ロシアは、どさくさに紛れて、とんでもない兵器を手に入れている。
浮沈子の妄想の中では、戦術核を使うのは西側のはずだったんだが、現実の世界では、やっぱロシアが使うことになるんだろうな。
余談だが、先日、米国は新たな核兵器の開発に着手すると発表している。
(米政府 航空機搭載型の改良型核爆弾「B61-13」の開発へ)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/804406?display=1
「「B61-13」は最新の改良型の「B61-12」の威力を高め、より硬い標的やより面積の広い標的が攻撃可能になるとしています。旧型と置き換えることにより、核兵器の数は増えないとしています。」
「国防総省は特定の事象に対応するものではないとしています」
まあ、どうでもいいんですが。
ロシアは、実際に使うつもりかもしれない。
そうでなければ、わざわざ輸入する意味はないだろう。
数とかは分からないから、サンプルとして仕入れている可能性も排除できない。
北朝鮮からは、技術者もロシア入りしていると言われているからな。
占領地域が拡大し、長射程のミサイルを安価に使いたいということになれば、有効な選択肢になるだろうし、破壊力のある通常弾頭を載せて、インフラを標的にした攻撃を強化する選択肢もある。
北朝鮮側としては、貴重な実践データを取得することが出来る。
ウィンウィンの関係なわけだ(そうなのかあ?)。
いずれにしても、ロシアは余裕で構えている(ように見える)。
それとも、浮沈子のもう一つの妄想である大欧州戦争の準備に入っているのかもしれない。
ウクライナは、既にオワコンというわけだ。
SRBMは、本来の用途でバンバン使うぞと。
バルト3国やポーランドは朝飯前、ベルリンにも、パリにも、ロンドンにも、遠慮なくお見舞いして、大西洋に面した丘の上にロシア国旗が翻るぞと。
まあいい。
SRBMの使用用途は不明だ。
どんなタイプかも分からないしな。
ただ、北朝鮮が弾薬供給だけの役割ではないらしいことは確かなようだ。
今年の冬、ウクライナのインフラ攻撃に、SRBMが登場することになれば、その威力が確認できる。
もちろん、囮のドローンを飛ばして、防空システムを飽和させてから、最後の一発でお見舞いすることになる。
北朝鮮の宣伝通り精密誘導されれば、大いに威力を発揮するだろう。
膠着状態だってえ!?。
馬鹿げた話だ・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ向け西側供与の兵器の一部、タリバンの手に=ロシア大統領)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/2LFYCRR7HRKURNUFRFXBW26RAA-2023-11-03/
「ウクライナから中東に兵器が流れていると言われている。もちろんそうだ、売られているのだから」( ロシアのプーチン大統領)
「タリバンに売られ、そこからどこへでも流れる」
「ウクライナは供与された武器を厳重に管理しているとするものの、西側の安全保障当局者の一部は懸念」
浮沈子は、以前、AFPがそれらしい報道をしていたのを記憶している。
「現在、ウクライナ紛争地域からの武器の大量の流出はない」(国際組織犯罪に対抗するグローバル・イニシアティブ:今年3月にまとめたウクライナでの戦闘と違法な武器取引に関する報告書)
ホントかあ?。
この話は、西側が今後ウクライナに援助をする際に障害になるかもしれない。
特に、援助に慎重な立場の人々にとっては、それ見たことかという話になる。
「米国はウクライナに対して汚職問題により広く取り組むよう求めた。」
浮沈子には、この手の話がこれまで取り上げられてこなかったことの方が不思議だ。
具体的な話が出ているわけではないから、評価はできない。
プーチンがイスラエルの問題が出ている今、このタイミングで取り上げたのは、まあ、西側にとっては最悪だろう。
「タリバンに売られ、そこからどこへでも流れる」(再掲)
一体どこへ・・・。
まあいい。
ロシアに流れていないという保証はない(そうなのかあ?)。
そうだとしたら、プーチンは黙ってるかもな。
地域の情勢を不安定にする勢力に流れれば、ロシアにとっても好ましくないだろう。
今後も、武器の供与は続くだろう。
ウクライナに引き渡した後のことは、西側諸国は関与していないだろう。
性善説に従い、ロシアの侵攻を排除するためにのみ使われることが期待される。
横流しが事実だとすれば、そして、金銭が伴うということになれば、平時なら一大スキャンダルだ。
が、東部戦線では激戦が続き、南部での「反転攻勢」も続くだろう。
どさくさに紛れた横流しも続くんだろうな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーー
(ロシア軍の防衛線・人海戦術に苦戦、拠点都市の奪還進まず…ウクライナの反転攻勢5か月)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20231103-OYT1T50162/
「ウクライナ軍は主戦場と位置付ける南部ザポリージャ州一帯の戦線で、露軍の防衛線と人海戦術に手を焼き、戦況は 膠着こうちゃく 状態に陥っている。」
うーん、南部戦線で人海戦術を取っているという話は聞かないんだがなあ・・・。
この読売の記事は、一見、良くまとまっているように見えながら、西側の報道(わが国だけ?)の典型的な印象操作記事になっている気がする(そうなのかあ?)。
「東部では露軍が犠牲をいとわぬ攻勢に転じ、反攻の障害になっている。」
「反抗の障害」って、何なんだあ?。
反抗なんだから、敵の抗戦を受けるのは当たり前の話だ(しかも、攻撃を掛ける方は、通常、多大の犠牲を伴う)。
東部戦線では、ロシア軍の方が攻勢に出ている(さすがに、そこはしっかり押さえています)。
ハッキリ言って、ウクライナ側は、逆「反転攻勢」を受けて、「防御」に回っている。
東部戦線は、ロシアの兵站が充実していて攻撃しやすいということはある。
「露軍は10月10日頃から東部ドネツク州アウディーイウカで攻勢に出ている。」
「露軍がプーチン大統領の出馬が有力視される来年3月予定の大統領選に向け「戦果」を得ようとしているとの見方が根強い。」
浮沈子も、その要素はあると思っている。
手っ取り早く戦果を挙げたい時は、攻めやすいところにリソースを集中させて、取りやすいところで実績を上げてしまうというのがよろしい。
ドネツク州は、ロシアに併合済みの地域だ(最近は、「一方的に」という枕詞は、あまり見かけなくなった)。
そこで、攻勢をかけているというのは、ロシアにとっては国内向けに正当性をアピールしやすいし、併合の既成事実化につながるからな。
戦術的な重要性は、相対的に低くても、戦略的(政治的)には重要なんだろう。
と、ついさっきまでは思っていた。
しかし、もしかしたら、本当は戦術的にも極めて重要で、アウディーイウカを奪取することで、周辺の攻略が一気に進むのではないのか。
浮沈子は専門家じゃないので、実際のところは分からない。
が、西側のメディアが揃いも揃って同じ見立てを繰り出しているのを見ると、逆に、そう勘ぐってしまう。
南部戦線は、確かにウクライナにとっては戦略的に重要な意味があった(過去形かあ?)。
「ウクライナ軍の反攻は、ロシアが一方的に併合した南部クリミアと露本土の間にある拠点都市を奪還し、クリミアを孤立させる狙いだった」(こっちも過去形だからな。)
「ウクライナ軍は10月中旬以降、南部ヘルソン州ドニプロ川東岸の露軍占領地域への渡河作戦を実施して、拠点を維持しているとみられるが露軍は抵抗している。」
本来なら、こちらの方に兵力を集中させて、反転攻勢を食い止めるのに全力を尽くすのが筋だろう。
が、そっちの方はテキトーに済ませ、東部戦線に常識外のリソースを突っ込んでいるというのは解せない。
政治的要請に応えるというだけでは、到底説明できないだろう。
もちろん、南部戦線をほったらかしにしているわけではない。
司令官に、期待のエースを投入するなど、それなりの措置を講じてはいる。
しかし、軍隊は最終的には数の勝負だからな。
司令官の交代なんていうのは、気分を変える程度の効果しかない(そうなのかあ?)。
ロシアは、戦略的には南部戦線を重視したいところだし(黒海沿岸を支配したいからな)、もちろん、その気配はある。
一度は占領したヘルソン市を再占領し、ミコライウからオデッサにかけての回廊を確保ようと、郊外や市街地に攻撃を掛けてもいる。
陸上の補給線が長くなるので、途中で分断されないように、海岸線近くに鉄道を建設するなど、兵站の強化にも取り組んでいるからな。
本命は、確かにそっちだし、それは分かり切った話だ。
兵站は困難さを増すし、沿岸地方を失うウクライナの抵抗は激しいだろう。
東部戦線のロシアの攻勢が、ウクライナ軍をそちらに集中させて、南部を手薄にしたいというセコイ戦略に基づいているというのは、説得力がある。
ウクライナが、防衛にてこずっているのは、ロシアの常識はずれな人海戦術と併せて、東部戦線に十分な兵力を振り向けることができないことも大きな理由だろう。
確認しておこう。
ウクライナは、南部では人海戦術を使って攻勢を掛けてはいない。
東部では、反転攻勢どころか、逆にロシア側の攻勢を受けて「防御」にまわっている。
明確にそうだと報じているわけではないが、東部戦線の攻勢は、政治的要請に基づくものだしているが、それだけでは説明がつかない。
これらのことを総合的に見渡してみると、ウクライナでは重大な兵員不足に陥っている可能性が高い。
「総司令官が率直に苦境を認めたのは、米欧から迅速に高性能兵器の支援を受けなければ戦局を打開できないとの危機感があるため」
つまり、兵員当たりの戦力を増強しなければ、ロシアに対抗できないというわけだ(そうなのかあ?)。
ロシアは、戦時態勢を整え、兵器や兵員の調達の点で優位に立っている(質の問題は、とりあえず棚上げ!)。
同じ装備で立ち向かえば、膠着状態を維持するのがやっとで、反転攻勢など望むべくもない。
今年だけではない。
来年も、その翌年も、兵員の問題は深刻さを増す一方だからな。
そういう状況の中で、東部戦線で「後退」を余儀なくされることは死活的な問題になりかねない。
戦場で勝てないウクライナの評価が定着する懸念が生じる。
ザポリージャ州で、リスキーな渡河作戦を行っているのは、本格的な反転攻勢というより、クリミアのピンポイント攻撃と同じく、反撃してるぞというエクスキューズなのかもしれない。
ウクライナは、戦線の大部分で防御に回っている。
攻勢を掛けられずにいる。
西側の報道は、地雷やロシア側のヒットアンドウェイ攻撃を理由にしているが、実体は兵員不足の深刻化だろう。
東部戦線におけるロシアの無謀とも思える攻勢は、それを見越して一気呵成に畳みかけているのだ。
防御に必要な兵員さえ、投入することができない。
「戦況が「膠着状態にある」(ウクライナ軍のワレリー・ザルジニー総司令官)
違うな・・・。
既に、戦況はロシアの攻勢を受けて、後退一歩手前の状態だろう。
「膠着状態にある」というのは、決して苦境を認めたことにはらない。
ロシアの猛攻を受けて、総崩れ寸前なのだ(そうなのかあ?)。
ブログ本文の初出の記事で、ペスコフが「馬鹿げた話」(ウクライナがロシアに勝利するという文脈だけど)としたのは、的外れな強がりなどではない。
膠着状態というのは、双方の支配地域の面積に移動がないという意味ではその通りかもしれないが、今期、ウクライナの「敗北」は明白になっている。
反転攻勢は失敗に終わり、来期に好転する見通しはない。
武器弾薬の自前調達もめどが立たず、支援頼みなことは変わらない。
麗しき民主主義の国米国では、ウクライナに対する支援が打ち切られそうな話ばかりが出ている。
欧州でも、戦場で勝てないウクライナから、どうやって欧州の勝利を引き出すかに支援の焦点が移っている。
もちろん、浮沈子の見立てはテキトーだ。
報道で提供されている情報を曲解し、ロシアの情報戦に乗せられて、まんまと騙されてしまっているのかもしれない。
しかし、何がどうなっているかという事実を冷静に見れば、ウクライナに勝機はない。
いや、これはロシアによる侵略だから、勝ち負けではないのだと言われればそれまでだ。
それなら、75年間、イスラエルに一方的に侵略され続けているパレスチナも、勝ち負けではないだろう。
このまま行けば、ペスコフのいう通り、「立てたすべての目標が達成されるであろう」。
そのためにロシアが払った代償は小さくない。
力による現状変更は、現実の世界で行われている。
それは不幸なことだし、あって欲しくはないけれど、今、目の前で起こっている。
ウクライナは、今でも、ロシアを完全に押し返せると信じて戦い続けている。
侵略された側は、その思いを支えにして長い時間を過ごすことになる。
イスラエルは、2000年を過ごした。
が、その解決策は、自らが侵略者になるという皮肉な結果になった。
ウクライナが過ごした時間は、そりゃあ、十分長いかもしれないが、たったの2年だ。
わが国は、かつて侵略者として、また占領者として振舞った。
この国に、今、領土的野心があるとは思えないが、いつの時代でも、どんな国家でも、力による現状変更を試みる可能性はある。
21世紀も、既に初頭というには長い時間が経ち、第1クォーターが終わりつつある。
ここ数か月で、ロシアとウクライナの勢力図は、1パーセントも動いていないが、今後の数か月でどうなるかは分からない。
浮沈子の妄想の中では、クリミアへの核爆弾の投下が時限装置の時を刻んでいる(そうなのかあ?)。
イスラエルと呼応してガザ地区から勃発した陽動作戦は、見事に成功して、だれもウクライナ侵攻のことなど気に留めなくなった。
21世紀のノルマンディー上陸作戦は、穀物輸出のカモフラージュで、着々と進んでいる。
ウクライナの兵員不足は、そのための動員が原因に違いない・・・。
クリミアへの原爆投下
→大揚陸作戦
→クリミアの奪還とヘルソン、ザポリージャ両州の挟撃
→南部奪還
→南部から東部への進撃
→西部、南部からの東部挟撃
→東部奪還
→ロシアの撤退と、領土一体化を前提とした停戦協定の締結
なんか、自分で書いていても、リアリティの無さに愕然とする。
数か月を掛けて、支配地域の分断の「ぶ」の字も実現できない状況の中で、どうやったら絵にかいたような進撃ができるのやら。
やれやれ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
表面上、確かにロシアも苦労している。
西側の支援と、ウクライナ軍の士気の高さが相まって、物量で攻めてくるロシアを押し止めている。
守る側になれば、1200kmの戦線の維持は、ウクライナの大きな負担になる。
領土を取りかえそうという「攻め」の姿勢の時には、モチベーションを維持することに苦労はなかったろうが、「反転攻勢」の旗を降ろし、守勢に回った時に、従来の、いや、それ以上の能力を発揮するのは大変だろう。
いわんや撤退をや。
ロシアが、4州の完全な掌握以前に併合を宣言するというワケワカな手段に出た時には、なんでまた、そんなことをするとかと訝ったが、深慮遠謀があったわけだ(そうなのかあ?)。
米国が、今後、どんな支援を行い、それに対抗してロシアがどんな攻撃に出てくるかは分からない。
非対称戦を解消して、米国供与の武器でロシア本土への攻撃を容認するかもしれないし(エイタクムスの供与は、それが前提かも)、NATOへ電撃加盟させて、NATOの兵士を前線に送り込むかもしれない(ウクライナの空を、F-35が飛ぶのかあ?)。
ありえねー・・・、とは言い切れない。
戦場で勝てないウクライナが問題なら、勝てるようにすればいいだけの話だ。
西側による核兵器の使用も、北極海からインド洋に掛けての1万kmの戦線の展開も、何でもアリだろう。
もし、現実の世界でそれが難しいということなら、ウクライナの勝利は馬鹿馬げた話になりかねない。
オースチン(米国国防相)が言う通り、プーチンの成功は確実だ。
いま、勝利の方程式は、ロシアに傾いている。
西側は、戦略の見直しを迫られ、難しい対応に追い込まれる。
ウクライナを見捨てることは、信用問題になるからな。
舌噛んでも出来ない。
ずるずると、際限のない投資を続けるか、キッパリと損切りするか。
切る時は、ウクライナ側の都合にしないとな。
現政権では、そんなことはしないだろうから、CIAでも暗躍させて、クーデターでも起こさせるのがいいかもしれない(そんなあ!)。
最近、汚職の話が多いのは、そのための布石なのか。
一寸先は闇のウクライナ情勢。
(ウクライナ全域にイラン製の自爆型無人機でインフラ施設攻撃、西部リビウも標的に)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20231104-OYT1T50063/
「ウクライナ全域で無人機攻撃」
「イラン製自爆型無人機「シャヘド」約40機やミサイルが使われ、ウクライナ西部リビウも標的」
「冬が近づくにつれ、ロシアのテロリストはさらに被害を与えようとするだろう。」
「我々は反撃する」
どこで、どうやって?。
「露占領下にあるウクライナ南部ヘルソン州では、ウクライナ側のミサイル攻撃で7人が死亡」
そこは、ついこの間まで、自国の支配下にあった土地であり、住民はウクライナ人だったのではないのか。
事の真相は分からない。
が、正義と悪、市民とテロリストという単純化された対比では、何も見えてこない。
この冬も、ウクライナ全土は激しい空爆に晒され、電力をはじめとするインフラが損傷し、多数の国民は不自由な生活を余儀なくされるだろう。
その姿は、浮沈子にはガザ市民を連想させる。
ウクライナ紛争は長期に渡ると思っていたけど、思いのほか、短期で収束するかもしれない。
膨大な後始末は残るだろうけどな・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(“ゼレンスキー大統領 欧米に裏切られたと感じている” 米雑誌)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231104/k10014247161000.html
「欧米側は戦争に勝つ手段を与えずただ生き延びるだけの手段しか提供していない」(大統領の側近の1人)
なんだ、今頃気付いたのか・・・。
「戦況が芳しくない中であってもウクライナが最終的に勝利するという大統領の抱く信念が、周囲を心配させるほどにかたくなになっていて、そのことが新たな戦略などを打ち出そうとするチームの努力を損ねている」
うーん、ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
「汚職の問題を解決するようアメリカ側からの圧力が強まっている」
メディアは、やはりそこに注目している。
支援の行方ということもあるが、新たな不安要素も指摘されている。
「仕事への監視が強まり、官僚主義がまひし、士気が下がっている」
まあ、なんとなく、言いたいことは伝わるけどな。
タイムの原文を見ないと、正確な表現はチェックできないだろう(未確認)。
記事の全体のトーンも何となく拙い感じがする。
この記事を書いたN社の記者は、経験不足なんだろう。
それとも、編集の時点で何らかの手が入っているのかもしれない。
まあ、どうでもいいんですが。
「われわれのパートナーを裏切り者だとは考えていない」(ポドリャク大統領府顧問)
公式に、そんなこと(欧米が裏切り者だということ)を言うわけはない。
が、これまでも、そういう感触は十分にあったはずだ。
このタイミングで、この手の記事が出てきた理由は2つ。
・戦況が芳しくないこと
・戦争疲れの波が押し寄せていること
支援が不十分というのは、今に始まった話ではない。
ゼレンスキーは、口を開けば10倍の兵器をよこせと言い続けてきたからな。
戦争は、相手のある行為だ。
ロシアが態勢を立て直し、攻勢に出てきたことが状況の変化を生んでいる。
「最も恐ろしいことは戦争に対する慣れだ」
欧米の政治家との接触が多い大統領職にあるゼレンスキーが、そう感じるのは無理もない。
が、実際の支援が少なくなったりしているわけではないからな。
質的に義務的支援に変わりつつあるとはいえ、支援の内容も、金額も、決して減少したりはしていないだろう(未確認)。
ひょっとすると、この記事は、タイムにそう書かせることによって、西側の支援を引き出そうとする大統領府の情報戦(?)の一環かも知れない。
メディアは、現代の情報戦においても、依然として重要なツールの一つだからな。
SNSが大流行りだそうだが、世の中がそれで動いているわけではない(最近は、そうも言い切れなくなってるみたいですけど)。
まあいい。
「これまで作戦会議で雑談をしたり冗談を言ったりしていたゼレンスキー大統領について「今では最新の情報を聞いて指示を出し、そして会議の部屋を出るだけだ」と述べました」(大統領側近)
プレイヤーとしてのゼレンスキーが、追い詰められていることが伝わってくるエピソードだが、こんなセンシティブな情報が、戦争のビミョーな時期にメジャーなメディアに載ること自体、異例な話ではある。
つまり、ホントかどうかは分からないということなわけだ。
「独自の視点を持つジャーナリストの主観的な見方だ」
ポドリャクのコメント自体もわざとらしい(一歩引いて否定して見せるというのは、逆に記事で取り上げられている発言自体の信ぴょう性を高める効果があるしな)。
N社自体が、国策メディアだからな。
米国の他のメディアがどう伝えるかとか、その受け止めがどうかとか、フォローが大事だ。
浮沈子は、何となく胡散臭さを感じている。
この件、何かあればまた書く。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(欧米、ウクライナに停戦促す動き 米NBC報道)
https://www.sankei.com/article/20231104-Z7EEL7VOHBIBVPLUI3O7MVCLXY/
「停戦に関する欧米とウクライナの協議は、50カ国以上が参加した10月のウクライナ支援国の会合の中で行われた。」
タイムの記事との関連は不明だが、停戦について久しぶりにちゃんとした報道が出た感じだ。
「ウクライナ軍の反攻が進まず戦局が膠着(こうちゃく)していることや、ウクライナ軍の疲弊、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスとの交戦などを背景に、欧米側のウクライナ支援の余力が低下していることが背景だとしている。」
状況としては妥当な分析だが、具体な内容は知らない。
総崩れ寸前と見ている浮沈子にとっては、この時期の停戦交渉はウクライナにとっては不利だと思うんだがな。
伝えられている話では、双方とも戦争継続の意欲は満々だそうだから、そう簡単にはまとまらないだろう。
ロシアは、戦場でケリをつけると言い放っているしな。
「ウクライナがロシアに一定の譲歩をする見返りに、北大西洋条約機構(NATO)がウクライナの安全を保証し、ロシアの再侵略を防ぐ案が浮上しているという。」
浮沈子の妄想の中では、NATOはロシアの次の餌食になることになっているから、安全保障にはならないんじゃないのかあ?。
そもそも、ロシアはウクライナとNATOとの関係を断ち切るために、多大の犠牲を払っているわけだからな。
いい案とは思えない・・・。
「複数の米当局者ら」は、NBCに対してサウンドを掛けたのかもしれない。
世論の反応を見たい・・・。
「ウクライナも欧米側の意向を無視できない見通しで、今後、停戦に向けた動きが表面化する可能性もある。」
浮沈子は、少なくともこの案では無理だと考えている。
ウクライナ側が応じるかどうかは米国の圧力の掛け方次第だが、ロシアの方が応じないだろうな。
ラブロフのセリフが聞こえてきそうだ。
戦場でケリを付けよう!。
産経自体が、戦争継続について、予算面からの記事を上げている。
(ロシアとウクライナ 来年予算に巨額国防費、歳出の4~5割 総力戦の様相)
https://www.sankei.com/article/20231101-YL3DN4GDLFNO5CTLLHMCN4W4ZU/
「ロシアとウクライナの予算案は、国の総力をつぎ込んででも戦場で勝利し、相手に譲歩を迫ろうとする両国の方針を改めて示した。」
・ロシア:
国防関連費に計14兆2千億ルーブル(22兆7千億円)を計上。歳出全体の4割に達する規模
・ウクライナ:
歳出の5割以上に当たる1兆7千億フリブナ(約7兆円)を国防関連費に充て、戦闘のさらなる長期化に備える構え
「議会はプーチン大統領が示した課題に応える必要がある。第一は国防、軍需産業、経済発展だ」(露下院のマカロフ予算委員長)
ホワイトハウスが聞いたら、泣いて喜びそうな話だ。
もっとも、産経はチクリと針を刺している。
「ただ、産業振興に充てられる経済費は24年、23年の4兆1千億ルーブルから3兆9千億ルーブルに減額。経済より軍事を優先するロシアの実情を映し出した。」
戦時予算だから、当然と言えば当然だろう。
「支出の重点がますますウクライナ戦争への費用に置かれている」(英国防省)
「軍事費の増加はインフレの加速や経済悪化の要因になる可能性が高い」(同上)
心優しい英国は、ロシアの心配ばかりしているが、ウクライナの方はほったらかしだからな(そうなのかあ?)。
これだけの軍事費をつぎ込んでいて、モラトリアムが掛からないというのは大したものだと感じる。
通常経済の仕組みの中で、回していることになる。
つまり、戦時経済とはいえ、構造的に織り込むことに成功しているわけだ。
産業基盤そのものを脅かされているウクライナに、そもそも勝機などないことは、このことからも明らかだな。
ゼレンスキーの口数が少なくなるのも当然かもしれない。
確認しておこう。
ウクライナもロシアも、戦争を継続する意欲は高い。
が、それを裏打ちする国力には雲泥の差がある。
欧米からの支援だよりなウクライナは、このままでは屈辱的な敗北を喫することになりかねない。
このところの報道は、一気に潮目が変わったことを報じ出している。
ウクライナでも、大統領選挙の話がないわけではない。
(ウクライナ大統領、来春の大統領選実施「検討」)
https://www.afpbb.com/articles/-/3489644
「ロシアによる侵攻を考慮しつつ来年大統領選を実施できるか「検討」している」(ゼレンスキー)
今年の夏あたりから、時々報じられているが、まあ、戦況次第というところか。
「大統領選は来春に予定」
詳細な日程は知らないが、3月と言われているロシアの大統領選挙と近いんだろう。
「大統領府顧問を務めていたオレクシー・アレストビッチ(Oleksiy Arestovych)氏は今週、反攻が遅いとゼレンスキー氏を批判し、大統領選に出馬する意向を表明した。」
対抗馬からして、抗戦意欲満々という話だ。
やれやれ・・・。
経済状況だけではなく、政治状況も悲惨だな。
ウクライナは、妥当な敗北の準備ができないまま、一気に総崩れになりかねない。
浮沈子は、明日の朝、突然ウクライナの大統領府がもぬけのカラになっていたとしても驚かない。
ペスコフが言う「馬鹿げた話」(ロシアの敗北)が、リアリティをもって感じられる。
やっぱ、クリミアに核爆弾落とすしかないだろう(そうなのかあ?)。
んでもって、核汚染対策を施した宇宙服みたいな防護服を着た上陸部隊が、穀物輸送船に隠れて大量に上陸する・・・。
地中海東部に2セットの空母打撃群を配置していた米軍は、さっさと引き上げて黒海入りするのだ。
もともと、ガザ侵攻は陽動だからな。
そう考えでもしない限り、勝利の方程式は見えない。
マークミリーが切った反転攻勢の期限は既に過ぎた。
この間、西側のメディアが報じる限り、ウクライナ側が有効な反転攻勢の実を上げたということはない。
皆無だ(0.3パーセント程度か)。
ゼレンスキーは欧米に裏切られたと感じているかもしれないが、欧米もまた、ゼレンスキーに裏切られたと感じているに違いない(そうなのかあ?)。
ロシアが西側に叩き込んでいるボディーブローは、確実に効いていている。
戦況は、微視的にも、巨視的にも、膠着状態ではないんだろう。
ロシアは、そもそも長期戦の体制を組んでいるからな。
望まない条件で停戦に応じる必要は、一切ない。
「ウクライナがこれにいち早く気づけば気づくほど、さらに早く一部では展望が開かれる」(ブログ初出の記事でのペスコフ)
記事では、ペスコフの皮肉としているが、決してそうではないだろう。
ロシアは余裕の構えだ。
もちろん、西側は、その状況は認識している。
だからこそ、停戦の動きも進めているし、支援の見直しにも着手しているだろう(未確認)。
いくら支援しても、武器は横流しするし、戦場では勝てないウクライナから、どうやったら投資を回収できるかを、必死で模索している。
プーチンに完全勝利させないこと「だけ」が、今や西側の最大の目標だ。
上手くやれば、損失は最小限にとどめられるが、そのためにはウクライナの現政権が障害になる可能性もある。
10倍よこせのゼレンスキー節が聞かれるのも、あとわずかかも知れないな・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(和平交渉の可能性協議か 10月に米欧とウクライナ)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB0436W0U3A101C2000000/
「ゼレンスキー大統領は4日、米欧から交渉入りを求める圧力は受けていないとして「ロシアと交渉することはない」と述べた。」
「米欧とウクライナの協議では、ロシアとの交渉で合意に至るためにウクライナが何を放棄する必要があるか、幅広く話し合った。」
「ウクライナはロシア占領下の領土を全て奪還する見通しがない限り、交渉に応じない姿勢を示している。」
「見通し」があれば、一部奪還でも交渉に応じるということなわけだな。
以下の記述も気になる。
「米当局者はウクライナ軍の兵員不足を不安視している」
やっぱそうか・・・。
「バイデン政権はロシアのプーチン大統領がウクライナとの交渉に応じる用意はないとみている」
浮沈子の見立ては、クリミアの核爆弾投下以外は、概ね合っていたようだ(そうなのかあ?)。
ロシアが応じる気がない以上、ウクライナをいくら促しても無意味だ。
西側とウクライナの関係が、いつまで蜜月のまま続くかは分からなくなってきたな。
NBCの記事は、共同通信の配信で、全国のメディアが一斉に取り上げている。
(和平交渉の可能性協議か 10月に米欧とウクライナ)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/288059
「【キーウ共同】米NBCテレビ(電子版)は4日、米欧の当局者がウクライナ政府に対し、ロシアとの和平交渉の可能性について協議を持ちかけたと報じた。」
わが国でも、ウクライナ情勢に対する関心が失せていない証拠だが、今回の記事は具体的な進展を伴うものではない。
日経と読売が多少詳しく取り上げていたが、他はベタな配信記事を載せただけだ。
まあいい。
タイムが報じたゼレンスキーのかたくなな態度が、交渉の行方に暗雲を投げかけている。
浮沈子の見立ての通り、米国はウクライナの兵員不足を懸念していた。
やれやれ・・・。
いくら兵器を供与しても、それを使いこなして反転攻勢できなければ、何の意味もない(横流しするだけかあ?)。
それでも、西側の対抗勢力の軍事的な軸であるロシアを消耗させるという意味は依然としてある。
が、その結果として、ウクライナ軍自身の消耗が進めば、やがては崩壊の憂き目を見ることにつながる。
やはり、長期戦はロシアを利する。
時間は、常にロシアに味方している。
西側の兵器の増産についても、根本的に踏み切れない公算が高い。
節を屈して、力による現状変更を例外的に認め、ウクライナを人身御供として差し出して、経済成長につながらない軍事産業への投資を控えた方が得策だ・・・。
国家は正義では動かない。
損得で動く。
しかも、概ね、目先の損得でな。
ウクライナが消えてなくなったとしても、第三次世界大戦が起こるわけでもなく、欧州大戦争が明日にも勃発するわけでもない。
ロシアが物分かり良く振舞えば、バルト3国もポーランドも安泰だ。
仮にそう考えているとすれば、ゼレンスキーが訴え続けた未来とは異なる世界が生まれるかも知れない。
ヒトラーが欧州で台頭していた頃、英国のチェンバレンは、融和政策を採ってナチスドイツを増長させた。
欧州が、歴史を繰り返すのは確定した未来だ(そうなのかあ?)。
目先の損得で動く西側の行動原理を、プーチンは見抜いている。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンスキー氏、「疲れ切り西側に失望」 会見の米誌報道)
https://www.cnn.co.jp/world/35211088.html
「誰も私のようには我々の勝利を信じていない。誰もがだ」
「支援国にその信念をしみこませるためには私の全てのエネルギーが必要だ」
「大統領は疲れている。時には短気になる。支援国の援助がしぼむことを心配している」
「疲労感は波のように寄せている。米国や欧州でこれを見ることができる」
「当然、ウクライナの問題への関心は中東での事態のため薄れている」
大筋では、NHKが伝えたところと変わらないな。
「大統領は西側の支援国に裏切られたとも感じている」(側近の話)
この話も伝えられている。
ゼレンスキーが、全力で西側の指導者に勝利の核心を与えようとしているのは涙ぐましい。
まあ、ムリポだけどな・・・。
CNNは、エイタクムスの供与をもっと早く決定していれば、また、F-16の提供時期が早ければ、事態は違ったと考えているようだ。
が、しかし、たぶん、あまり変わらないだろう。
ウクライナの反転攻勢が失敗に終わったのは(終わったのかあ?)、戦争を継続するのに必要な人員が不足しているからに他ならない。
東部戦線が厳しい状況下にあり、年内にも突破されそうなのは、明らかな兵力不足による。
大統領はそれに対しては何もできない。
士気を高めるのは政治家の役割だが、高める相手がいるかどうかは時の運だ(運なのかあ?)。
兵力不足がどの程度かは分からないが、既に深刻化している可能性がある。
逆「反転攻勢」によって、領土を失うかどうかが一つの目安になるだろう。
戦場で勝てないウクライナから、西側が利益を得ることは難しいが、戦場で負けちゃうウクライナから利益を得ることは不可能だからな。
タイムの記事が出たことで、状況が好転するとは思えない。
ぼやいただけで終わりそうだ。
(ウクライナ戦争:ゼレンスキー大統領、イスラエル・ガザ紛争は戦闘から焦点をそらしていると発言)
https://www.bbc.com/news/world-europe-67321777
「ロシアとの交渉を検討するよう圧力が高まっているとするメディアの報道も否定」
「ロシア指導部は、わずかな領土獲得のためには多大な人員損失を受け入れる姿勢を示し続けている」
ウクライナは、領土奪還のための人的損失を受け入れることができないでいる。
そんなことをすれば、手薄になった戦線で、逆「反転攻勢」をうけて、防衛ラインを突破されかねない。
東部戦線の激化が何をもたらすかはやがて分かる。
「ロシア政府はここ数週間、ウクライナ東部と北東部への進出を試みているが、ウクライナ軍はすべての攻撃は拒否されたと述べている。」
守勢に回ったウクライナが、どの程度持ち堪えられるか、その間に状況を好転させる何らかの手立てが講じられるかが問題だ。
現在のスキーム(兵員の支援は行わない)を維持する限り、西側に兵員不足を解消する手立てはない。
支援のスキームを変えるか、目標(ウクライナの戦場での何らかの勝利)を変えるしかない。
「ウクライナの指導者は、昨年もウクライナの広大な戦場での膠着状態について多くの話題があったことを回想したが、その後、北東部のハリコフ地方と南部のヘルソンでキエフが大きな軍事的勝利を収めたことを指摘」
過去の栄光に縋るようになってはおしまいだな・・・。
<もっともっと追加>ーーーーーーーーーーー
(ロシア軍 大統領選も念頭にウクライナ東部へ大規模攻撃準備か)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231104/k10014247181000.html
N社が、東部戦線の状況などについて、海外の専門家(?)の見解を紹介している。
「政治的なものが主体だろう。プーチン大統領が掲げたドネツク州全域の占領という戦略目標の実現のために有利な条件を作ろうとするものだ」
「プーチン大統領にとって勝利が必要となっている。勝利がないままに大統領選挙のキャンペーンを開始するのは都合がよくないということだ」
浮沈子も、初めはそう思っていたが、逆「反転攻勢」に転じるには、兵站に強く、継続的な攻撃が可能な地点が望ましいからな。
そこを突破口にして、兵力不足なウクライナをさらに消耗させながら攻め続けるという手だ。
それは、たまたま政治要請と合致しているのかもしれないし、そっちが先で、戦略目標を合わせたのかもしれないが、主たる目的とは言えないかもしれない。
「軍事的にはアウディーイウカを占領してもロシア軍が先に進むにははるかに多くの兵力が必要となる。この街で終わりとなるだろう」
したがって、浮沈子的にはこの見解には賛同しかねる。
もちろん、アウディーイウカ占領後に、一時守勢に転じて、戦力の温存を計ることはあり得る。
「南部ザポリージャ州では今後、数週間や数か月でウクライナ軍が戦略的な状況を変えるような突破を実現するのは難しい」
逆に、一時的に守勢に持ち込んで余剰になった東部のリソースを、今度は南部に振り向けて、そちらに逆「反転攻勢」を掛けるかも知れない。
既に、エースの司令官を派遣して、準備は整えている。
南部は、ロシアにとっては重要な拠点だからな。
ヘルソン市は、一度撤退したところだし、再度占領する目標として存在し続けているし、南部の要衝オデッサを押さえれば、ウクライナの産業に対して大打撃を与えることが出来る。
「ロシア軍の黒海艦隊の存在を可能なかぎり最小化、排除し、その機能をクリミアのセバストポリからロシア南部のノボロシースクなどに移させることだ。そして、空軍能力を最小化させるため、基地の破壊や航空機を排除しようとしている」
浮沈子は、ロシアがクリミアの軍事的重要性を再評価したのではないかと見ている。
敵地の目の前に、静止目標を置くというのは愚の骨頂だ。
ウクライナは、ピンポイントで戦果を稼いだが、そのことは、ロシアの軍事インフラの適正化を促進することに貢献している。
やれやれ・・・。
軍事基地の後退と、制海・制空能力の排除がどれ程リンクしているのかは別の話になるだろう。
「ウクライナのエネルギーインフラに対する無人機やミサイルの攻撃は、前の冬よりも激しくなるかもしれない。」
「2つめの目標は物流輸送システムであり、主に鉄道だ。ウクライナ国民の覚悟を打ち砕くという目標が掲げられている」
ちゃんとしたインタビューの文脈を見なければ何とも言えないけど、頓珍漢な記述な気がする。
戦意を挫くのが目標というのは、インフラに対する西側の解説としてよく出てくるけど、浮沈子的には生産手段への実効ある打撃というロシアの主張の方が説得力がある気がする。
侵略者であるロシアは、ウクライナが支配している地域を統治する必要はない。
そこでの生産力を奪うことは、総力戦を戦う上では理に適っている。
ウクライナ側が、戦時産業に優先的に電力を回して、市民に不自由な思いをさせるのは、ハマスが備蓄燃料や食料を市民に配布しないのと同じだからな。
戦時の対応としては、どちらも当然かもしれない。
その結果、戦意喪失になるというなら、それは二次的効果だろう。
鉄道の破壊も同じだろうな。
まあいい。
海外からの支援頼みなウクライナは、支援のバルブを閉じられれば詰んでしまう。
(イスラエル支援で米公聴会 「敵は結託」とオースティン氏)
https://www.sankei.com/article/20231101-ZCJXT34IGJL7ZOYYSHQRGRBZ74/
「オースティン国防長官は、米国の支援がなければロシアはウクライナの侵略に「必ず成功する」と指摘」
「ハマスの後ろ盾イランからロシアに供給された無人機がウクライナ国民を攻撃するなど「彼らは結託している」と述べ、一括予算案に支持を求めた。」
うーん、なんか無理筋な気がするんだがな。
まあ、米国の未来は米国が決めるだろう。
そのとばっちりで、ウクライナの未来も決まっちまうかもな・・・。
🐱スターシップ:発射台の上の2匹目のドジョウ ― 2023年11月04日 23:18
スターシップ:発射台の上の2匹目のドジョウ
(SpaceX、2回目のStarship試験飛行を「11月中旬」に打ち上げる準備を整える)
https://spaceflightnow.com/2023/11/04/spacex-poised-for-mid-november-of-second-starship-test-launch/
「打ち上げは早ければ11月13日になる可能性」
浮沈子は、来年の11月かと思った(そんなあ!)。
「スペースXはスターシップロケットの2回目の打ち上げが目前に迫っていると信じている。」
それは、信仰のようなもので、現実に起こるという意味でのリアリティはない。
(SpaceX の巨大な Starship ロケットのショータイムが近づいています)
https://arstechnica.com/space/2023/11/its-almost-showtime-for-spacexs-massive-starship-rocket/
「これは情報筋がアルスに語った内容と一致しており、スターシップの2回目の打ち上げに対する連邦政府の承認はほぼ完了しているという。」
浮沈子は、来年の第二四半期までは打ち上げはないと思っているんだがな。
「スーパーヘビーブースターを含むスターシップの最初のフルスタックが、2023 年 4 月 20 日に南テキサスから打ち上げられました。」
来年の4月20日というのが、一つの目安だ。
もちろん、S社はボカチカのスターベースで、年間5回までの打ち上げを行うことが認められている。
IFT-1からほぼ半年後の9月に打ち上げ準備が出来たそうだから、打ち上げ頻度的には問題ない。
問題なのは、打ち上げごとに周辺環境に甚大な影響を与えることなわけだ。
コンクリートが飛び散り、砂が舞い上がり、飛び上がったロケットは次々とエンジンが停止し、空中でふらついた挙句、意図したタイミングで自爆せずに迷走した。
S社は成功だと強弁するだろうが、誰がどう見ても失敗以外の何物でもない。
今回改善されたのは、項目としては多岐に渡っているだろうが、メインは発射台と自爆システムだけだ。
ロケット的には、ホットステージングの導入や多少はエンジン回りでの改善(電動ジンバルなど)は見られるだろうが、本質的に燃焼が不安定なエンジンは変わっていない(発射台のテストの際も、未着火のエンジンがみられた)。
仮に、年内の打ち上げが行われたとしても、2段目の分離にこぎつけられるかどうかは怪しい。
「マスク氏は、スターシップがこの便で目的地に到着する可能性は約60パーセントだと考えていると述べた。」
そりゃあ、前回は50パーセントと言ってたからな。
少しは改善して見せないとな(そういうことかあ?)。
浮沈子は、ホットステージングの導入は、十分な速度と高度が得られなくても強引に分離させるための方便だと見ている(そうなのかあ?)。
試験機だけに装備される仕掛けになるわけだ。
前回、4分間の燃焼の間に、最大8基のエンジンが停止した(復帰したのもあったようですが)。
燃料の配管の改善などで、今回は半分程度の停止で済むかもしれないが、エンジンそのものが改良されない限り、根本的な改善は望めない。
既にS社は現在のラプター2を見限り、ラプター3の開発に入っている。
それが完成するのは数年後だ。
それまでは、爆発炎上墜落木っ端微塵が繰り返されることになる。
もっとも、2段目を強引に分離してしまえば、1段目の再使用は当分先でも構わない。
イーロンマスクは、ファルコン1の時と同じような感覚でスターシップを開発しているような気がする。
エンジンは、1段目で33倍、2段目で6倍に増えている。
出力に至っては、何倍か知れない(未確認:200倍くらいかな:ウィキで調べたら、1段目で約157倍だそうです)。
失敗を繰り返して開発する手法は、ロケット開発においては馴染みがない。
要素開発の段階であらゆるトラブルを未然に潰し、インテグレートされた時には成功して当たり前な状況になっているのがこれまでの常識だ。
そこで失敗すれば、次の打ち上げまでには数年のブランクか空くか、開発自体が打ち切りになる。
IFTー1の失敗は、開発打ち切りになって当然な状況なわけで、1年以内に再度打ち上げが実現すれば、それは奇跡に近い。
2回目も失敗するのが当たり前という見通しの下で行うことなど、考えられない話なわけだ。
規制当局の頭は、そういう風に出来上がっている。
打ち上げは、来年の春までないだろう。
そして、再び、爆発炎上墜落木っ端微塵(激突はない)。
S社は、それを「成功」と評価し、世間は「大失敗」と揶揄するだろうが、真実はどちらでもない。
スターシップのスーパーヘビーブースターを、スタティックファイアーテストするステージは、地球上のどこを探してもない。
仕方がないから、打ち上げて、メキシコ湾上空でテストするわけだ。
それだけの話だ。
IFT-2とは名ばかりの、1段目エンジンの静的燃焼試験ということなわけだな。
今回は、何基のエンジンが止まっちまうんだろうな・・・。
(SpaceX、2回目のStarship試験飛行を「11月中旬」に打ち上げる準備を整える)
https://spaceflightnow.com/2023/11/04/spacex-poised-for-mid-november-of-second-starship-test-launch/
「打ち上げは早ければ11月13日になる可能性」
浮沈子は、来年の11月かと思った(そんなあ!)。
「スペースXはスターシップロケットの2回目の打ち上げが目前に迫っていると信じている。」
それは、信仰のようなもので、現実に起こるという意味でのリアリティはない。
(SpaceX の巨大な Starship ロケットのショータイムが近づいています)
https://arstechnica.com/space/2023/11/its-almost-showtime-for-spacexs-massive-starship-rocket/
「これは情報筋がアルスに語った内容と一致しており、スターシップの2回目の打ち上げに対する連邦政府の承認はほぼ完了しているという。」
浮沈子は、来年の第二四半期までは打ち上げはないと思っているんだがな。
「スーパーヘビーブースターを含むスターシップの最初のフルスタックが、2023 年 4 月 20 日に南テキサスから打ち上げられました。」
来年の4月20日というのが、一つの目安だ。
もちろん、S社はボカチカのスターベースで、年間5回までの打ち上げを行うことが認められている。
IFT-1からほぼ半年後の9月に打ち上げ準備が出来たそうだから、打ち上げ頻度的には問題ない。
問題なのは、打ち上げごとに周辺環境に甚大な影響を与えることなわけだ。
コンクリートが飛び散り、砂が舞い上がり、飛び上がったロケットは次々とエンジンが停止し、空中でふらついた挙句、意図したタイミングで自爆せずに迷走した。
S社は成功だと強弁するだろうが、誰がどう見ても失敗以外の何物でもない。
今回改善されたのは、項目としては多岐に渡っているだろうが、メインは発射台と自爆システムだけだ。
ロケット的には、ホットステージングの導入や多少はエンジン回りでの改善(電動ジンバルなど)は見られるだろうが、本質的に燃焼が不安定なエンジンは変わっていない(発射台のテストの際も、未着火のエンジンがみられた)。
仮に、年内の打ち上げが行われたとしても、2段目の分離にこぎつけられるかどうかは怪しい。
「マスク氏は、スターシップがこの便で目的地に到着する可能性は約60パーセントだと考えていると述べた。」
そりゃあ、前回は50パーセントと言ってたからな。
少しは改善して見せないとな(そういうことかあ?)。
浮沈子は、ホットステージングの導入は、十分な速度と高度が得られなくても強引に分離させるための方便だと見ている(そうなのかあ?)。
試験機だけに装備される仕掛けになるわけだ。
前回、4分間の燃焼の間に、最大8基のエンジンが停止した(復帰したのもあったようですが)。
燃料の配管の改善などで、今回は半分程度の停止で済むかもしれないが、エンジンそのものが改良されない限り、根本的な改善は望めない。
既にS社は現在のラプター2を見限り、ラプター3の開発に入っている。
それが完成するのは数年後だ。
それまでは、爆発炎上墜落木っ端微塵が繰り返されることになる。
もっとも、2段目を強引に分離してしまえば、1段目の再使用は当分先でも構わない。
イーロンマスクは、ファルコン1の時と同じような感覚でスターシップを開発しているような気がする。
エンジンは、1段目で33倍、2段目で6倍に増えている。
出力に至っては、何倍か知れない(未確認:200倍くらいかな:ウィキで調べたら、1段目で約157倍だそうです)。
失敗を繰り返して開発する手法は、ロケット開発においては馴染みがない。
要素開発の段階であらゆるトラブルを未然に潰し、インテグレートされた時には成功して当たり前な状況になっているのがこれまでの常識だ。
そこで失敗すれば、次の打ち上げまでには数年のブランクか空くか、開発自体が打ち切りになる。
IFTー1の失敗は、開発打ち切りになって当然な状況なわけで、1年以内に再度打ち上げが実現すれば、それは奇跡に近い。
2回目も失敗するのが当たり前という見通しの下で行うことなど、考えられない話なわけだ。
規制当局の頭は、そういう風に出来上がっている。
打ち上げは、来年の春までないだろう。
そして、再び、爆発炎上墜落木っ端微塵(激突はない)。
S社は、それを「成功」と評価し、世間は「大失敗」と揶揄するだろうが、真実はどちらでもない。
スターシップのスーパーヘビーブースターを、スタティックファイアーテストするステージは、地球上のどこを探してもない。
仕方がないから、打ち上げて、メキシコ湾上空でテストするわけだ。
それだけの話だ。
IFT-2とは名ばかりの、1段目エンジンの静的燃焼試験ということなわけだな。
今回は、何基のエンジンが止まっちまうんだろうな・・・。
🐱ウクライナ降伏不可避:不協和音 ― 2023年11月05日 17:32
ウクライナ降伏不可避:不協和音
(ウクライナ政権と軍に不協和音 大統領、求心力低下を警戒)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/288128?rct=world
「私が軍にいたら、前線で起きていることや今後の選択肢について報道機関に話したりしない」(大統領府高官)
浮沈子的には、ウクライナ軍のザルジニー総司令官の「膠着状態」という評価自体が、余りにも楽観的過ぎると思ってるんだがな。
ウクライナ軍は、ぶっちゃけ、崩壊寸前だろう。
「軍最高司令官を兼ねるゼレンスキー氏も4日の記者会見で「膠着状態ではない」と述べ、ザルジニー氏の戦況分析を否定する形となった。」
まあ、政治家は戦況分析する立場にはないからな。
それはプロの仕事だ。
それを踏まえて、どういう情報発信をするかとか、今のウクライナならどう支援を要請するかというのは、別の話になる。
政府高官が、メディアへの発信がコントロールされていない点を嘆いて見せるというのは、それ自体が情報戦の一環な可能性もあるけど、今回については単なるボヤキかも知れない。
やれやれ・・・。
ウクライナは、内外に対して情報戦を駆使し、上手く立ち回ってきたが、様々なほころびが露呈してきている。
戦闘の長期化と、支援に頼るロジスティクスの貧困さが背景にある。
「3日発表した特殊作戦軍の司令官人事では、交代となった前司令官が「理由が分からない。報道で(交代を)知った」と暴露」
まあ、誰がやっても同じだろうから、理由としては「気分を変える」程度で十分かも知れない。
が、暴露はまずいだろうな。
士気に影響しかねない。
せっかく、ザルジニー総司令官が、戦況を「膠着状態」と繕っているんだから。
「十分な意思疎通を欠いている」
意思疎通だけではなく、統制も欠いている。
上層部からしてこの体たらくなんだから、現場は推して知るべしだ。
この手の情報の扱いには慎重を期する必要があるが、ロシアは見逃さないだろう。
既に、現場士気には影響が出ている可能性が高い。
兵力不足を敏感に察知することが出来るからな。
反転攻勢どころの話ではないかもしれない。
適切な防御と困難な後退が出来なければ、前線が崩壊する可能性がある。
膠着状態という評価は、プロの評価として精一杯の背伸びだろう。
最高司令官であるゼレンスキーが、この事態を乗り切るには、これまでの「イケイケドンドン」な話とは異なる能力を要求される。
困難な状況を国民や世界に素直に語り掛け、脅しや煽りではなく、誠意で接していかなければならない。
政治家としての真価を問われる。
さもなければ、ウクライナは耐え難い代償を払うことになるだろう。
ウクライナだけではない。
ロシアに様々な制裁を科し、ウクライナを支援し続けてきた西側全体が代償を払うことになる。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
この2年弱の間、様々な展開が続いたが、今は最大の正念場だろう。
浮沈子は正義派じゃない。
ウクライナの地で、どのような統治が行われようが知ったことではない。
侵攻前の状態に世界を戻すことはできない。
ウクライナもロシアも、多くの血を流し、世界は分断された。
我々は、ここからスタートせざるを得ない。
さらに多くの血を流し、分断を進めるのか。
正義の戦争を捨て、不正義の平和を選ぶのか。
どちらも、つらい選択だ。
それを決めるのが、力の行使の結果だという現実を、どう受け止めたらいいのか。
NATOが、ロシアと本気で雌雄を決する覚悟なら、自軍を派遣して戦闘に加わるしかない(そうなのかあ?)。
そうでなければ、戦場で勝てない(負けちゃう?)ウクライナを降伏させるしかないだろう。
さもなければ、現状は、ウクライナ軍の崩壊につながっている。
浮沈子は、ロシアの情報戦に、まんまと乗せられているのかもしれない。
しかし、敢えて、ロシア系メディア(スプートニクとか)の発信は見ないようにしている(ちっとは見ますけど)。
西側のメディアが間接的に報じている情報だけだ。
それでも、現状はヤバ過ぎる気がしている。
ウクライナは、ロシアが提示する条件を丸呑みしてでも、停戦すべきだろう。
そうして、西側世界は、この間のツケをロシアに払うことになるのだ。
ウクライナをてこにした、米国のユーラシア制覇の夢は潰えた(そうなのかあ?)。
まあ、朝鮮半島とか、台湾とか、南シナ海とか、ネタはいくらでもある。
現に、イスラエルでもやってるしな。
手を変え品を変え、試みは続き、世界はその都度、巻き込まれては大迷惑を被る。
最近の円安は浮沈子にも直接影響している(メキシコ行きのドル替えはまだしてません)。
日頃の物価高も同じだ。
庶民が支払うこの手の落とし前は、誰もつけてはくれない。
確認しておこう。
ウクライナ政府内では、不協和音が響いている。
それは、真実を隠そうとする試みが失敗に終わろうとしている何よりの証拠だ。
戦線の膠着状態の原因は一つではないだろうが、最大のものは兵員不足だろう。
反転攻勢に必要な兵員だけではなく、ロシアの逆「反転攻勢」を凌ぐことさえ困難な状況にある(もちろん、未確認:アウディーイウカが奪われれば確認できるか)。
致命的だ。
この期に及んでも、西側首脳は誰一人としてゼレンスキーの首に鈴を付けようとはしていない(本人がそう言っているんだから、間違いはない)。
犯罪的な不作為が横行している。
事態の進展は、想像していたより速かったな。
浮沈子は、最初のころこそ10日程度でケリがつくと思っていたけど、ウクライナが粘り勝ちしているのを見て、最低でも10年は掛かると思い直した。
が、たった2年でケリがつきそうな気配だ(そうなのかあ?)。
核兵器は投下されず、大上陸作戦も行われなかった(まだ、わからんぞお!?)。
人命の損失がこれ以上拡大しないことは悪い話ではない。
現状をどう評価するかとか、今後、どういうプロセスで収束させるかは、まだ分からない。
両者の継戦意欲は旺盛だが、ウクライナの方は先が不安定な状況が続く。
ロシアは、うーん、どう見ても安定しているからな。
浮沈子の妄想はともかく、現実の世界の中で、実際に停戦が実現するかどうかは分からない。
不足する人員をやりくりして、何とかロシアの猛攻を防ぎ切り、西側の兵器を駆使して凌ぐことが出来れば、戦争を継続することも可能かもしれない。
かつて、我が国は米国の不沈空母となると言っていた首相を戴いたことがある(誰だったっけえ?)。
ウクライナは、実質的にその役割を果たしてきたが、持ち堪えることは出来なくなりつつある。
対応を間違えなければ、座礁するか、静かに沈没する程度で済むかもしれないが、粘っていれば魚雷を食らって轟沈することになる。
沈没するウクライナの渦に、巻き込まれないようにしないとな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(【解説】 ウクライナの反転攻勢、どうなれば成功なのか)
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-65887116
「ウクライナは士気の点で勝っている。兵士らのモチベーションは高く、侵略者から自分たちの国を解放しようと戦っている。」
5か月近く前の記事だが、状況は大きく変わっていない。
一向に進展しない反転攻勢は、僅かの前進で終わりつつある。
もちろん、泥濘期であれ、冬季であれ、進軍は可能だし、歩兵中心ということになればなおさらだ。
が、それで状況が大きく変わるわけではない。
いわゆる「膠着状態」が長引けば、兵士の士気は下がる。
まして、自分たちが攻勢を続けているはずの戦線で、守勢に回り、なおかつ援軍も来ないまま、次々と前線を突破され、後退を余儀なくされていけばどうなるかは明らかだ。
大本営発表は相変わらず威勢がいいだろうが、「転進」ばかりでは冴えないだろう。
ウクライナ軍の質は高いとされているから、ロシアのように敵方に投降したり、戦線離脱して脱走することは少ないかもしれない。
また、人命軽視の突撃などの戦術は、余程のことがなければ取らないだろうから、命令拒否などもないに違いない。
でだ、そういう麗しき軍隊が、頑なな最高指揮官の元、徹底抗戦の命令を受け続ければどうなるか。
ここから先は、例によって妄想の世界なんだが、密かに組織された反乱部隊によるクーデターの可能性が出てくる(そうなのかあ?)。
もちろん、現代の軍隊では、そう簡単に反乱を起こすことはできない。
軍内部の情報は統制され、反乱の芽は速やかに摘み取られる。
だが、漏れ聞こえてくる話は、そういう土壌が既に軍の内部に存在することを示唆している。
徴兵を巡る汚職の話や、兵器の横流しの話は、もちろん、一部の不心得者の仕業には違いないが、今回の総司令官の米国雑誌への投稿や、特殊部隊の司令官の人事に対する不満の暴露は懸念材料としては十分だ。
クーデターは、兵士の間から起こることはない。
指揮官の間で画策され、実行される。
また、上層部に対立が生じていることも必要だ。
今回、それが表沙汰になったということなわけだ。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
浮沈子は、詳細を知らないが、2014年の政変も、ロシアによって米国の画策による一種のクーデターとされている。
(尊厳の革命)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8A%E5%8E%B3%E3%81%AE%E9%9D%A9%E5%91%BD
「ユーロ・マイダン革命または、尊厳の革命は、2014年2月中下旬にウクライナで起こった革命」
「首都キーウで勃発したウクライナ政府側とユーロマイダンデモ参加者の暴力的衝突の結果、当時のヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領が失脚し、隣国ロシアへ亡命することになった」
「なお、このクーデターに背後でアメリカが関与していたことを、当時のバラク・オバマ米大統領が明言している」
さすが、ノーベル平和賞受賞者だな(2009年)。
まあ、どうでもいいんですが。
「ロシアは、ヤヌコーヴィチ政権の崩壊をクーデターによるものと位置付け、ウクライナへの軍事介入を行なった」
今日のウクライナ紛争は、延々と、この時から続いているともいえる。
つまりだな、米国の意のままにならない政権が続くことがあれば、同じことが、今度は軍隊を背景にして起こりかねないということなわけだ(そうなのかあ?)。
もちろん、何の根拠もない。
米国大統領は、ゼレンスキーに停戦を促してはいないし、ウクライナ軍の内部にクーデターの兆候があるわけではない(だいたい、そんなもんがあったとしても、浮沈子が知ることはできないだろうしな)。
あくまでも、妄想の世界の話だ。
しかし、ウクライナでクーデターを起こそうという話は、昨年の侵攻の際にもあった。
(ロシア・ウクライナ危機_(2021年-2022年):2022年1月)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E5%8D%B1%E6%A9%9F_(2021%E5%B9%B4-2022%E5%B9%B4)#2022%E5%B9%B41%E6%9C%88
「1月22日 - イギリス政府が情報機関から、ロシアがウクライナにゼレンスキー政権下の現ウクライナ政府を転覆させ、親露派政権下の新政府を樹立する計画を持っているという報告を受けたと発表」
(ウクライナへの攻撃を控えたロシアのレトリック:否定、そらし、誤解を招く)
https://www.factcheck.org/2022/02/russian-rhetoric-ahead-of-attack-against-ukraine-deny-deflect-mislead/
「11月26日– ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアが彼とその政府に対してクーデターを計画していることを証明する証拠を持っていると主張した。ペスコフ氏はロシアの関与を否定した。「ロシアには参加する計画は一度もなかった。ロシアは通常、そのような問題には決して関与しない」とペスコフ氏は語った。」
まあ、本当のところは分からない。
が、昨年2月の侵攻の際に、一部部隊がベラルーシからキエフを目指したことを考えれば、そして、4月には引き上げたことからも、何らかの政権転覆の策動があったと考えるのが自然だ(未確認)。
もっとも、この時動いたとすればロシアということになるけどな。
今のところ、軍事クーデターが起こるという兆候はない。
しかし、政治勢力でゼレンスキー政権に対抗しようという有力な候補がない以上、政変を起こすとしたらそれしかないだろう。
また、どさくさに紛れてロシアが余計なことをしないように調整する必要もあり、米国が影で糸を引くことになるのは間違いない。
最近、浮沈子の妄想は外れまくっているからな。
・ロシアはウクライナ西部に核攻撃を行う。
・米国から供与された武器を改造して、ロシア本土に対して攻撃を行う。
・クリミアに、隠し持った核爆弾を投下し、一発逆転を狙う。
・その後、クリミアに大規模な揚陸作戦を実施し、南部回廊を挟み撃ちにする。
どれも、大外れだ(ロシア本土への攻撃は、自前の兵器で行われているらしい)。
ウクライナの兵員不足は、妄想ではなかったが、それは、まあ、想定の範囲内だ。
軍事クーデターも、たぶん、外れだな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンスキー氏がトランプ氏招待の意向「侵攻処理できぬと説明する」)
https://mainichi.jp/articles/20231106/k00/00m/030/007000c
「ここに来ることができるなら、彼にはこの戦争を処理できない、平和をもたらすことはできないということを24分以内で説明する」
「もしロシアが私たちを皆殺しにしたら、彼らは北大西洋条約機構(NATO)諸国を攻撃し、あなたたちは自分の息子や娘たちを(戦場に)送ることになる」
「トランプ氏は米国のウクライナ支援に疑問を呈し、欧州が資金を援助すべきだと主張」
仮に米国が支援を打ち切れば、欧州はウクライナを支え切れるだろうか。
浮沈子は、戦争継続というレベルでは可能だろうと考えているが、欧州はウクライナに領土分断を受け入れて停戦するよう促すだろう。
それが欧州の利益であり、米国は支援の撤退で利権を失うことになる。
それでも、戦闘再開の懸念は残るし、むしろロシアとNATOとの直接対決のリスクは増加するかもしれない。
そこは、欧州の選択になる。
従来、欧州はウクライナをNATOに加盟させないと明言していた(メルケルはそう言ってたからな)。
ロシアが、明文化を求めた際に、それは原則としてウクライナの選択とNATOメンバーの承認だから、文書化はできないとしただけの話だ。
力による現状変更を認めることになるけど、んなことは現実世界ではいくらでも起こる。
経済制裁も骨抜きとなり、欧州はロシアの安い石油を仕入れて成長軌道に乗るだろう。
米国は、市場を失うことになる。
米国製の武器の供与も終わるから、米国の兵器産業にとっては面白くないだろうが、それも受け入れなければならない。
ゼレンスキーは、24分では説得できないだろうな。
内向きの米国は、欧州から手を引きたがっている。
バイデン政権は、トレンドに棹差してウクライナ支援を続けているだけで、国内対策に金を回すべきだというトランプさんの「正論」は、相変わらず米国内には訴求している。
既に、米国大統領選挙まで1年を切った。
ウクライナ支援は、政治の季節に吹き荒れる嵐にもみくちゃにされるだろう。
米国にとって、ウクライナはツールの一つに過ぎないのだ。
長いスパンで見た時、ゼレンスキーの懸念は的中するかもしれない。
だが、浮沈子はNATO第5条は、事実上空文になると見ている。
米国は、限定的な参戦に留まるだろう。
欧州内部でも分裂が起こる。
NATO軍は十分な抗戦が出来ず、大西洋まで撤退するに違いない(そうなのかあ?)。
米国には、それを押しとどめる力はない。
軍事的にも、政治的にも、経済的にも、欧州大戦争で勝てる見込みはないのだ。
だからこそ、ウクライナへの投資は正当化される。
ただ、その効果は短期的なものだ。
ロシアはいずれ、欧州に手を付ける。
ロシアの孤立化に失敗し、中国との結びつきを拡大させた結果、米国の当初の目論見は潰えた。
最近は、民主主義対専制主義という対立軸の話も聞かなくなってきたからな。
むしろ、それが当然となったからかもしれないが、グローバルサウスの動向を読み誤ったということがあるのかもしれない。
浮沈子の妄想の中では、米国はいずれウクライナをロシアにくれてやることになっていた。
その代償は十分払っただろうし、これ以上ウクライナに支援を続けても、ロシアは疲弊するどころか北朝鮮やイランとの結びつきを強め、意図したこととは異なる方向に突き進んでいる。
潮時だと考えても不思議ではない。
国家は正義では動かない。
損得で動く。
バイデン政権は、ウクライナ支援は安全保障上の長期的投資で、米国の利益になると説明しているけど、米国民に長期的な利益を理解させるのは困難だろうな。
トランプさんは、その代表的な存在だ。
24分ではムリポだ。
24年くらいはかかるかもな・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(司令官交代、当事者知らず ウクライナ軍、意思疎通に齟齬か)
https://news.yahoo.co.jp/articles/dc783b994b25fa5c57ec7c991b165965c4b75aed
「ザルジニー総司令官と話をしたが、ザルジニー氏も理由を説明できなかった。何が起きたのか理解できない」(ホレンコ前特殊作戦軍司令官)
プロの扱い方を知らないな。
「ゼレンスキー氏は声明で、ルパンチュク氏は「経験豊富で、特殊作戦軍に新たな力をもたらす」と述べたが、交代の理由は明らかにしなかった。」
対外的に明かせない理由があるのか、単なる意思疎通の祖語かは分からない。
浮沈子がこの話を知ったのは、ザルジニー総司令官が英国雑誌エコノミストに投稿したことを、政権幹部(ポドリャク辺りかあ?)が批判した記事だったが、どうやらそれとは無関係な話のようだ(未確認)。
陰謀論大好きな浮沈子は、早速、軍事クーデターの可能性という妄想に飛びついたが、背景はともかく、今のところ、不始末は単発で起こっている。
やれやれ・・・。
ちょっと気になるのは、特殊作戦軍というところかな。
(ウクライナ特殊作戦軍)
https://en.wikipedia.org/wiki/Special_Operations_Forces_(Ukraine)
「ウクライナ軍の特殊部隊。2016年に創設され、首都キーウに司令部を置く。」(日本語版ウィキより)
「兵力:4,000人」(同上:英語版では1000~2000となっている)
「役割:特殊作戦、対テロ直接行動、特殊偵察、情報収集、心理戦」
別記事によれば、ウクライナには、この国防省管轄のほかにも、国家警備隊や保安局など、複数の特殊部隊が存在する。
多くは、旧ソ連時代からの組織の引継ぎのようだ。
ウクライナが小回りの利く特殊作戦軍を使って、何かやらかそうとしているのかもしれないとも思ったが、歴代トップの階級と在籍期間が気になる。
「・イホル・ルニョフ中将 (2016–2020) :5年間
・フリホリー・ハラハン少将 (2020年8月25日 – 2022年7月26日) :1年11か月
・ヴィクトル・ホレンコ准将(2022年7月 – 2023年11月3日):1年4か月
・セルヒー・ラパンチク大佐(2023年11月3日):???」
階級は将官から佐官へと降格し、在任期間は短縮されている。
ウィキには、昨年のロシアの侵攻以降の活動に関する記述はない(外国人戦闘員からなる特殊部隊の発足だけ)
まあ、どうでもいいんですが。
報道されている通り、人事異動に伴う単なる意思疎通の齟齬かも知れないし、本人にも知らせることができない理由があるのかもしれない(ふつー、ねーよ・・・)。
佐官の登用は異例だろうが、ワンポイントで何かやらかす可能性は排除できない。
そのための任用で、作戦と密接に結びついているとすれば、人事異動の理由を明かさずに交代させることはあるかもしれない。
それならそれで、ゼレンスキーのセリフは余計だ。
「経験豊富で、特殊作戦軍に新たな力をもたらす」(再掲)
本人の経歴から、作戦の内容を推測されかねない。
まあいい。
わが国の陸上自衛隊にも、特殊作戦「群」と呼ばれる部隊がある。
(特殊作戦群)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E6%AE%8A%E4%BD%9C%E6%88%A6%E7%BE%A4
「2004年(平成16年)3月29日にアメリカ陸軍のグリーンベレー(アメリカ陸軍特殊部隊群)やデルタフォース、イギリス陸軍のSAS(特殊空挺部隊)、ドイツ陸軍のKSK(特殊戦団)、オーストラリア特殊部隊等、各国の特殊部隊を参考にして設立され、第1空挺団の拠点である習志野駐屯地に群本部を置く。」
近接戦闘も行うことから、体育会系なイメージがあるけど、海外の部隊との合同演習や外国での活動も想定されているから語学等の習得も要求されるようだ。
「外国語の習得は、かかる言語の話者の背景的民情・地域・諸文化等の学習と一義であり、例えば、アラビア語を習得する隊員は、イスラム教の根本教典であるコーラン(聖典)についても学ぶ」
頭悪いと、入隊できない。
人事制度は単純には比較できないだろうけど、トップは大佐クラス(一等陸佐)、在任期間は3年から4年程度だ。
ウクライナの特殊作戦群のトップが佐官になったことは、特筆すべきことではないのかもしれないな・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(戦況は膠着、長期の消耗戦に突入 ウクライナ軍総司令官)
https://www.cnn.co.jp/world/35211098.html
ザルジニー総司令官の掟破りの情報公開の詳細が報じられている(浮沈子は、記事が載っているエコノミストは読んでません)。
「ロシア軍は学習し、順応もしていると強調」
「ロシアはしばらくの間、兵器、装備、ロケット弾や弾薬で優位を維持するだろう」
「前進を果たすための5つの要件」
・地上作戦を支援する制空権の掌握
・地雷原の突破
・効力を高めた対砲兵戦闘
・必要な予備役の人材の手当てと訓練
・電子戦能力の構築
こりゃあ、大統領府高官がぼやくのも無理もないだろう。
仕事、取られちゃってるからな(そういうことかあ?)。
現場の状況もバレバレだ。
「ロシアは同国軍が被っている多大な人的被害を気にもとめていない」
「西側の支援国がウクライナへ提供した兵器や複数の旅団を新たに投入しても戦況に大きな変化はなかった」
言っちゃあいけないその一言・・・。
「ロシア軍の深く、堅固な塹壕(ざんごう)で築かれた防御線の克服は極めて困難」
「大きな被害を犠牲にして密度が高い地雷原を切り抜けても、ロシア軍は遠隔操作でまた地雷原を復活させる」
「空軍戦力でウクライナは劣勢にあり、これが地上戦での前進を妨げている」
「ロシアは今年末に新たな飛行大隊を配備する可能性」
「戦況の膠着の根底には、ドローン(無人機)や他の偵察技術の利用がある」
「当たり前の事実として、我々が敵の行動全てを把握し、敵が我々の行動全てを知っているという状況がある」
「後方支援網を改善し、工場は新たな兵器を続々と製造し、電子戦能力ではウクライナ軍の精密誘導兵器を弱体化させている」
これを読んだウクライナの人々が、領土の完全な奪還を、それでも信じているとしたら、それはビョーキだ。
将来の予想については、かなり悲観的だ。
「大きな損失と破壊が相互に生じる均衡状態が続く」
支援については、重要な指摘がある。
「いずれもその場しのぎの措置では間に合わず、全てで支援国に新たな協力を求めることになる」
それは、「この残忍な消耗戦を勝ち抜く質的な飛躍」を実現できるものでなければならない。
いいだろう、制空権を得るための戦闘機、地雷原を突破する除去技術や機材、高度な対砲兵戦闘を実現するロケット砲、電子線能力を構築する器材やノウハウは提供できる(うーん、最近少し怪しいけど)。
しかし、決定的に不足しているのは兵力だ。
それを前線に補充することが出来なければ、この戦さには勝てない。
浮沈子が、崩壊寸前というのはその意味だ。
18歳から60歳までの男子は、国外に逃げることを禁じられている。
これからは、女性も前線に送られることになるだろう。
4千万人余りの人口の半分は、国外に避難していると言われる。
ウクライナ軍の崩壊は、時間の問題になっている。
国内の人的リソースは払底し、既に兵士の訓練は海外で行われている。
今後は、産業従事者も前線に送られ、物資の調達や輸送も外国に頼らざるを得なくなるだろう。
それは、もちろん、ロシアも同じだが、国力の差はこういうファンダメンタルなところに現れる。
「国内の戦況は膠着(こうちゃく)状態にあり、ロシアに有利な方向へ傾く長期の消耗戦の段階に入った」
「第1次世界大戦がそうだったように、技術的な進歩の影響で我々は手詰まり状態に陥っている」
総合的な評価は、とても反転攻勢を継続できる状態とは思えない。
目下の焦眉の急は、冬場の攻撃を凌ぐための防空システムかもしれないが、それは、おそらく、指摘された問題の解決策の中には含まれていない。
ザルジニーの目から見れば、キエフは前線の需要とは異なる頓珍漢な支援を求め続けている。
そりゃあ、産業基盤や一般国民を攻撃されている政府とすれば、そっちを守ることを優先させたいに違いないが、それなら、前線に過度な要求をするのは間違っている。
撤退し、守りを固め、ロシアの猛攻を凌ぎ、その中で政治的解決を模索すべきだろう。
現状認識と今後の見通しについては、実に的確だと感じる。
プロの目線だ。
さっさと降伏すべきだと言わないのは、精いっぱいの配慮だろうし、頑なな最高指揮官の批判もしない。
感情を抑え、冷静な物言いに終始している。
やっぱ、クーデターが起きてもおかしくないな・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(防空システム供与加速訴え ゼレンスキー大統領、米と共同生産も)
https://www.sankei.com/article/20231106-J3DKSMP5NBOFBKAEC5I23G6P7I/
「防空システムを米国と共同生産する案を検討している」
以前にも書いたが、それは戦争が終わってからの話だ。
西側の防衛産業は、ただ1社さえも(ラインメタルでさえ)、現状で現地生産を行う意思はない。
「攻撃用無人機の供与も求めた。」
「防空態勢強化やF16戦闘機の投入で制空権の確保を急ぎ、停滞する反転攻勢で勢いを取り戻したい」
気持ちは分かるんだが、戦況が反転攻勢どころではないことは明らかだろう。
F-16戦闘機が、戦力として機能するのは、早くても来年春以降だ。
「ウクライナを皆殺しにすれば、ロシアは北大西洋条約機構(NATO)諸国を攻撃する。代償はさらに大きくなる」
本当にそうかどうかは分からない(ウクライナ人を皆殺しにしなくても、ロシアはNATOとドンパチ始めると思ってますが)。
そういう脅し文句が、空々しく聞こえる今日この頃なわけだ。
「膠着(こうちゃく)状態とは思わない」
現状認識にも問題があるしな。
ザルジニーは、精いっぱい下駄を履かせて「膠着状態」と表現しているだけであって、正確なところは防戦一方で辛うじて持ち堪えているということなわけだ。
ウクライナ側が攻勢にあると思っているとすれば、とんでもない勘違いということになる。
「長期戦で人々は疲弊している」
そこは、まあ、正しい気もする。
「われわれはロシアより気力で勝っている」
それも半分は正しいかな・・・。
「領土を奪還しない限り、ロシアとは交渉しない考えを示した。」
ウクライナが戦争を継続できる期間がどれ程かは分からない。
仮に、西側からの支援が十分受けられたとして、あと1年もつかどうか。
停戦交渉をしないまま、事実上の停戦になる可能性もある。
それは、ロシア次第だ。
プーチンは、領土的野心はないと公言しているし、併合した4州を支配地域に収めれば、それ以上侵攻しないかもしれない。
ウクライナが攻撃しなければ、停戦交渉無き停戦が実現する可能性もなくなはない。
散発的なウクライナ側の攻撃と、散発的なロシア側からの反撃。
ロシアは、停戦交渉に引きずり出そうと、ウクライナ支配地域のインフラに対して、攻撃を続けるかも知れない。
特に、南部の港湾施設や、電力、鉄道に対しては継続する可能性が高い。
防空システムの内製化は、そういう展開になった場合、実質的な効果を発揮するかもしれない。
ロシアが、犠牲を厭わず、更なる攻撃を続ければ、かなりなリアリティで、2024年中に状況が激変する可能性が高い。
うーん、もっと持つかと思ってたんだがな。
ウクライナは、自国内陸部に、多段階の強固な防衛線を構築していないかもしれない(未確認)。
現在の戦線は、2014年以降、営々と構築してきた過去の遺産に頼っている。
今後、内陸部にロシアが進軍すれば、補給線が長くなって進軍速度が落ちる可能性もあるし、西側供与の長距離攻撃兵器で兵站を叩くことができるかも知れないが、それで進軍を食い止めることが出来るかどうか分からない。
力と力のぶつかり合いになれば、人的リソースが多い方が強いだろう。
戦争なんて、最後は数の多い方が勝つ(そうなのかあ?)。
問題はどれだけの資源を投入できるか、それを、どれだけの期間継続できるかの2点に集約されつつある。
ザルジニーが、勝利のための5つの要素を挙げたけど、それらをお互いに潰しあうのが戦争だからな。
前進を果たすための5つの要件:再掲
・地上作戦を支援する制空権の掌握
・地雷原の突破
・効力を高めた対砲兵戦闘
・必要な予備役の人材の手当てと訓練
・電子戦能力の構築
制空権は取り合いになり、地雷は除去されるそばから次々に敷設され、大砲はお互いに潰しあい、人的リソースは消耗する。
浮沈子は、電子線能力については詳しくは知らないが、お約束のドローンのジャミングだって、お互いにそれ程の差はないだろう(未確認)。
拮抗した戦力をぶつけ合えば、数が多く、兵站が充実している方が勝つ。
「膠着状態」を、どれだけ持続できるかは疑問だ。
一例を挙げれば、アウディーイウカは、大方の見方は政治要請に基づくスポットの攻撃で、その先に展開することはないとされている。
浮沈子も、半分はそう思っているけど、ひょっとしたら南部戦線の陽動などではなく、一点突破、全面展開の拠点になるのではないかと思い始めている。
ロシアは、ウクライナの兵員不足を見透かしているのだ。
停戦交渉無き停戦は、どちらも好きな時に攻撃できるからな。
こんな便利なものはない(そうなのかあ?)。
ウクライナが、ロシアの戦略目標を見誤って、それを考えているとすれば大きな間違いを犯すことになるかもしれない。
いずれにしても、現状で停戦することはない。
もうちっと、様子を見てからだろうな。
が、先延ばしにすればするほど、ウクライナの人的リソースは減り続ける一方だがな・・・。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(米大統領選、重要6州のうち5州でトランプ氏がリード=世論調査)
https://jp.reuters.com/world/us/XS6WRETXIVIXLNWY2MSA5GTU4E-2023-11-06/
「バイデン氏は、投票まで1年となった今の段階で、勝敗を決する上で重要な6つの州うち5つの州で支持率が共和党のトランプ前大統領を下回っていることが、5日公表の世論調査結果で分かった。」
うーん、やばいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
「トランプ氏は、アリゾナ、ジョージア、ミシガン、ネバダ、ペンシルベニアの重要州5つでバイデン氏をリード。バイデン氏がトランプ氏を上回ったのはウィスコンシンだけ」
「バイデン氏は20年の大統領選の際にはこれら6州全てでトランプ氏を破った。しかし現在は6州の平均支持率はトランプ氏が48%と、バイデン氏の44%を上回っている。」
今回、米国の景気がいい中で、これだけの差がついてきているというのはかなり気になるところだ。
「バイデン氏は前回の選挙でスイングステートである上記6州での勝利が当選に大きく寄与したが、これら6州は16年の選挙ではトランプ氏が勝利していた。」
米国の未来は米国民が決める。
が、それは同時にウクライナの未来も決めることになる。
もっとも、政権が替わるかもしれない1年後まで、ウクライナという国が存在していればの話だけど(そんなあ!)。
ウクライナ支援は、バイデン政権にとってお荷物になる危険がある。
リスクという点では、イスラエルの方が高いけど、イスラエルが相手にしているハマスと、ウクライナが相手にしているロシアでは比較にならないからな。
米国では、ウクライナ支援に対する疑念が渦を巻いている。
上院では、一部に留まっているが、下院では共和党保守派が予算を人質にして揺さぶりをかけている。
米軍の在庫からの支援は、まだ、50億ドルくらい残っているようだが、必要な額には遠く及ばない。
欧州は、現在の支援が限界だろう。
トランプさんが大統領に返り咲くことがあれば、ウクライナに未来はない(そうなのかあ?)。
そのころまで、持ち堪えていたとしても、領土奪還どころか戦争継続すら危うい。
停戦交渉の行方によっては、国家崩壊の危機を迎える。
ゼレンスキー政権が失脚し、ロシアがウクライナを呑み込めば、現在行われている武器供与は、そっくりロシア側にまわることになるわけだからな。
徐々に支援を絞って、西側の敵になっちまったウクライナからの攻撃に備えなければならない。
防衛ラインは、ポーランドウクライナ国境になる。
いや、そういう事態になれば、ポーランド領内に後退するかも知れない。
供与したF-16戦闘機が、爆弾抱えて飛んでくるわけだ。
やれやれ・・・。
今日の妄想は、なかなかキレがいいな。
ザルジニーが挙げた前進のための5項目を見ると、地雷原の突破以外は、防衛戦になっても必要なことが分かる(制空権、砲兵力、兵員増、電子線能力の強化)。
相手のある話だから、単に整えればいいというだけではなく、敵の攻撃に対抗して十分に機能するだけのパフォーマンスが必要だ。
あればいいというものではない。
あと1年以内に何とかしないと、ウクライナという国が消えてなくなりかねない。
まあ、そうなれば、トランプさんが当選しても、ウクライナ問題で大混乱することはないともいえる(そうなのかあ?)。
ロシアとの、甘ーい4年間が始まるわけだ。
欧州大戦争は、ひとまずお預けになる。
ゼレンスキーは、そこまで読んで24分で説得できるって言ってるんだろうか・・・。
<もっともっと追加>ーーーーーーーーーー
(ドネツク要塞都市の攻防)
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/489237.html
「Q ロシアはなぜ今、そこに攻勢を始めたのでしょうか」
「A プーチン大統領の政治的な思惑です。」
・アウディーイウカから砲弾がドネツク市に打ち込まれ、親ロシア派の住民からは不満が高まっていました。
・来年3月に大統領選挙が行われ、プーチン大統領が再選を目指し近く立候補を公式に表明するものと見られています。
ドネツク市に砲弾が撃ち込まれているという話は初耳だったが、まあ、それ以外は想定内の解説だ。
「多くの住民は避難しましたが、まだ二千人の住民が町に残っていると見られています。」
「全体では戦線が膠着状況となる中、ドネツクの要塞都市をウクライナ側が守り通せるかどうか、一つの焦点となっています。」
浮沈子的には、アウディーイウカは既にオワコンで、その後の展開が東部で続くのか、南部に移るのかが焦点だ。
今のところ、半々な気がしているが(どっちかであることは確か)、ロシア軍の特性からして、東部戦線を継続する方に傾いている。
理由の一つは、鉄道建設が始まったことだ。
(ロシア、ウクライナ南部―クリミア半島の鉄道着工)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR065YM0W3A101C2000000/
「新たな鉄道はロシア南部ロストフ州ロストフナドヌーからザポロジエ州を経由し、クリミア半島を結ぶ計画」
この鉄道の話は、一部で既に報じられている。
(ロシアが占領したウクライナの都市へ「鉄道新線」を建設中 その目的とは)
https://news.yahoo.co.jp/articles/f9f70560ec70996a5b717ab7b01a75a539f16c16
「ロシア軍がウクライナ南部ザポリージャ戦線で物資の移動時間を短縮するため、占領下に置いたウクライナ東部の港湾都市・マリウポリへの鉄道新線を建設」
「この鉄道新線は、ウクライナ軍の長距離精密攻撃システムの射程圏内」
まあいい。
砲撃の範囲でなければ、攻撃頻度は高くない。
単発のミサイルによる攻撃は、対応可能と見ているだろう。
兵站の充実を計り、南部戦線への対応を整えてから本格侵攻に移るつもりと見ている。
その間は、東部戦線で戦果を挙げることになる。
ロシアには、勝利の方程式が見えている。
もちろん、そううまくいくとは限らない。
ウクライナは、内情暴露という高度な情報戦術(そうなのかあ?)で、西側の援助を引き出そうとしているし、少なくとも大統領の気力は勝っている(それが問題かも!)。
攻める側のロシアが、損失を覚悟とはいえ、そう簡単には譲らないだろう。
しかしながら、兵站鉄道を建設する余裕(余裕なのかあ?)があることも確かだ。
これは、マリウポリやクリミアだけのためじゃない。
その先のヘルソンやオデッサへの攻撃を視野に入れている。
占領地の既成事実化とか、メディアが使うワケワカの思考停止的用語では、ロシアの真の目的は見えてこない。
欧州が、戦場で勝てないウクライナから、どうやって投資を回収したらいいかを懸命に模索している間に、ロシアは着々と実質的な投資を拡大している。
ロシアが表面上目的としているのは、自国の長期的な安全保障の維持だ。
ウクライナ東部や南部の占領は、そのための手段の一部に過ぎない。
東部戦線でウクライナ軍を多大な犠牲を払って撃破するというのは、西側の支援に決定的にゆさぶりをかけ、ロシアに反抗する政権を潰すための戦略の一環だ。
ロシアのシンパであるハンガリーは、反転攻勢が始まる前から、ウクライナは戦場で勝てないと主張している。
(ウクライナは戦争に勝てないとハンガリー首相、追加支援反対崩さず)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-05-23/RV467DT0G1KW01
「ウクライナの軍事的な抵抗は失敗する運命にあるとオルバン氏は主張。さらなる支援の実施は犠牲者を増やすだけだと論じた。」
「この戦争に勝利できる見込みはない」
「ウクライナは既に、領土を解放しロシアを撃退する能力があることを証明した。NATO諸国からの支援が重要であることは明らかだ」(NATOのストルテンベルグ事務総長)
過去の実績からだけでは、何も見えてこないという格好の事例だな。
「プーチン大統領がこの戦争に勝利しないようウクライナが確実に阻むことに確信がある」(同上)
そんなもんはあてにならないということが、次第に明らかになりつつある。
「オルバン氏はあらためて、即時停戦を呼び掛けた。ただ、現時点での停戦呼び掛けはウクライナに対する降伏の要求に等しい」
「米政府は、和平の形態や時期を決定するのはウクライナだとの姿勢を維持」
状況は、今も変わっていない。
いや、変わっていないことが問題なわけだ。
オルバン氏の主張は、半年を経て現実になろうとしている。
「来年の米大統領選にもオルバン氏は触れ、トランプ前大統領の再選を望んでいると表明。」
こっちの方も、現実になるんだろうか・・・。
(ウクライナ政権と軍に不協和音 大統領、求心力低下を警戒)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/288128?rct=world
「私が軍にいたら、前線で起きていることや今後の選択肢について報道機関に話したりしない」(大統領府高官)
浮沈子的には、ウクライナ軍のザルジニー総司令官の「膠着状態」という評価自体が、余りにも楽観的過ぎると思ってるんだがな。
ウクライナ軍は、ぶっちゃけ、崩壊寸前だろう。
「軍最高司令官を兼ねるゼレンスキー氏も4日の記者会見で「膠着状態ではない」と述べ、ザルジニー氏の戦況分析を否定する形となった。」
まあ、政治家は戦況分析する立場にはないからな。
それはプロの仕事だ。
それを踏まえて、どういう情報発信をするかとか、今のウクライナならどう支援を要請するかというのは、別の話になる。
政府高官が、メディアへの発信がコントロールされていない点を嘆いて見せるというのは、それ自体が情報戦の一環な可能性もあるけど、今回については単なるボヤキかも知れない。
やれやれ・・・。
ウクライナは、内外に対して情報戦を駆使し、上手く立ち回ってきたが、様々なほころびが露呈してきている。
戦闘の長期化と、支援に頼るロジスティクスの貧困さが背景にある。
「3日発表した特殊作戦軍の司令官人事では、交代となった前司令官が「理由が分からない。報道で(交代を)知った」と暴露」
まあ、誰がやっても同じだろうから、理由としては「気分を変える」程度で十分かも知れない。
が、暴露はまずいだろうな。
士気に影響しかねない。
せっかく、ザルジニー総司令官が、戦況を「膠着状態」と繕っているんだから。
「十分な意思疎通を欠いている」
意思疎通だけではなく、統制も欠いている。
上層部からしてこの体たらくなんだから、現場は推して知るべしだ。
この手の情報の扱いには慎重を期する必要があるが、ロシアは見逃さないだろう。
既に、現場士気には影響が出ている可能性が高い。
兵力不足を敏感に察知することが出来るからな。
反転攻勢どころの話ではないかもしれない。
適切な防御と困難な後退が出来なければ、前線が崩壊する可能性がある。
膠着状態という評価は、プロの評価として精一杯の背伸びだろう。
最高司令官であるゼレンスキーが、この事態を乗り切るには、これまでの「イケイケドンドン」な話とは異なる能力を要求される。
困難な状況を国民や世界に素直に語り掛け、脅しや煽りではなく、誠意で接していかなければならない。
政治家としての真価を問われる。
さもなければ、ウクライナは耐え難い代償を払うことになるだろう。
ウクライナだけではない。
ロシアに様々な制裁を科し、ウクライナを支援し続けてきた西側全体が代償を払うことになる。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
この2年弱の間、様々な展開が続いたが、今は最大の正念場だろう。
浮沈子は正義派じゃない。
ウクライナの地で、どのような統治が行われようが知ったことではない。
侵攻前の状態に世界を戻すことはできない。
ウクライナもロシアも、多くの血を流し、世界は分断された。
我々は、ここからスタートせざるを得ない。
さらに多くの血を流し、分断を進めるのか。
正義の戦争を捨て、不正義の平和を選ぶのか。
どちらも、つらい選択だ。
それを決めるのが、力の行使の結果だという現実を、どう受け止めたらいいのか。
NATOが、ロシアと本気で雌雄を決する覚悟なら、自軍を派遣して戦闘に加わるしかない(そうなのかあ?)。
そうでなければ、戦場で勝てない(負けちゃう?)ウクライナを降伏させるしかないだろう。
さもなければ、現状は、ウクライナ軍の崩壊につながっている。
浮沈子は、ロシアの情報戦に、まんまと乗せられているのかもしれない。
しかし、敢えて、ロシア系メディア(スプートニクとか)の発信は見ないようにしている(ちっとは見ますけど)。
西側のメディアが間接的に報じている情報だけだ。
それでも、現状はヤバ過ぎる気がしている。
ウクライナは、ロシアが提示する条件を丸呑みしてでも、停戦すべきだろう。
そうして、西側世界は、この間のツケをロシアに払うことになるのだ。
ウクライナをてこにした、米国のユーラシア制覇の夢は潰えた(そうなのかあ?)。
まあ、朝鮮半島とか、台湾とか、南シナ海とか、ネタはいくらでもある。
現に、イスラエルでもやってるしな。
手を変え品を変え、試みは続き、世界はその都度、巻き込まれては大迷惑を被る。
最近の円安は浮沈子にも直接影響している(メキシコ行きのドル替えはまだしてません)。
日頃の物価高も同じだ。
庶民が支払うこの手の落とし前は、誰もつけてはくれない。
確認しておこう。
ウクライナ政府内では、不協和音が響いている。
それは、真実を隠そうとする試みが失敗に終わろうとしている何よりの証拠だ。
戦線の膠着状態の原因は一つではないだろうが、最大のものは兵員不足だろう。
反転攻勢に必要な兵員だけではなく、ロシアの逆「反転攻勢」を凌ぐことさえ困難な状況にある(もちろん、未確認:アウディーイウカが奪われれば確認できるか)。
致命的だ。
この期に及んでも、西側首脳は誰一人としてゼレンスキーの首に鈴を付けようとはしていない(本人がそう言っているんだから、間違いはない)。
犯罪的な不作為が横行している。
事態の進展は、想像していたより速かったな。
浮沈子は、最初のころこそ10日程度でケリがつくと思っていたけど、ウクライナが粘り勝ちしているのを見て、最低でも10年は掛かると思い直した。
が、たった2年でケリがつきそうな気配だ(そうなのかあ?)。
核兵器は投下されず、大上陸作戦も行われなかった(まだ、わからんぞお!?)。
人命の損失がこれ以上拡大しないことは悪い話ではない。
現状をどう評価するかとか、今後、どういうプロセスで収束させるかは、まだ分からない。
両者の継戦意欲は旺盛だが、ウクライナの方は先が不安定な状況が続く。
ロシアは、うーん、どう見ても安定しているからな。
浮沈子の妄想はともかく、現実の世界の中で、実際に停戦が実現するかどうかは分からない。
不足する人員をやりくりして、何とかロシアの猛攻を防ぎ切り、西側の兵器を駆使して凌ぐことが出来れば、戦争を継続することも可能かもしれない。
かつて、我が国は米国の不沈空母となると言っていた首相を戴いたことがある(誰だったっけえ?)。
ウクライナは、実質的にその役割を果たしてきたが、持ち堪えることは出来なくなりつつある。
対応を間違えなければ、座礁するか、静かに沈没する程度で済むかもしれないが、粘っていれば魚雷を食らって轟沈することになる。
沈没するウクライナの渦に、巻き込まれないようにしないとな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(【解説】 ウクライナの反転攻勢、どうなれば成功なのか)
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-65887116
「ウクライナは士気の点で勝っている。兵士らのモチベーションは高く、侵略者から自分たちの国を解放しようと戦っている。」
5か月近く前の記事だが、状況は大きく変わっていない。
一向に進展しない反転攻勢は、僅かの前進で終わりつつある。
もちろん、泥濘期であれ、冬季であれ、進軍は可能だし、歩兵中心ということになればなおさらだ。
が、それで状況が大きく変わるわけではない。
いわゆる「膠着状態」が長引けば、兵士の士気は下がる。
まして、自分たちが攻勢を続けているはずの戦線で、守勢に回り、なおかつ援軍も来ないまま、次々と前線を突破され、後退を余儀なくされていけばどうなるかは明らかだ。
大本営発表は相変わらず威勢がいいだろうが、「転進」ばかりでは冴えないだろう。
ウクライナ軍の質は高いとされているから、ロシアのように敵方に投降したり、戦線離脱して脱走することは少ないかもしれない。
また、人命軽視の突撃などの戦術は、余程のことがなければ取らないだろうから、命令拒否などもないに違いない。
でだ、そういう麗しき軍隊が、頑なな最高指揮官の元、徹底抗戦の命令を受け続ければどうなるか。
ここから先は、例によって妄想の世界なんだが、密かに組織された反乱部隊によるクーデターの可能性が出てくる(そうなのかあ?)。
もちろん、現代の軍隊では、そう簡単に反乱を起こすことはできない。
軍内部の情報は統制され、反乱の芽は速やかに摘み取られる。
だが、漏れ聞こえてくる話は、そういう土壌が既に軍の内部に存在することを示唆している。
徴兵を巡る汚職の話や、兵器の横流しの話は、もちろん、一部の不心得者の仕業には違いないが、今回の総司令官の米国雑誌への投稿や、特殊部隊の司令官の人事に対する不満の暴露は懸念材料としては十分だ。
クーデターは、兵士の間から起こることはない。
指揮官の間で画策され、実行される。
また、上層部に対立が生じていることも必要だ。
今回、それが表沙汰になったということなわけだ。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
浮沈子は、詳細を知らないが、2014年の政変も、ロシアによって米国の画策による一種のクーデターとされている。
(尊厳の革命)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8A%E5%8E%B3%E3%81%AE%E9%9D%A9%E5%91%BD
「ユーロ・マイダン革命または、尊厳の革命は、2014年2月中下旬にウクライナで起こった革命」
「首都キーウで勃発したウクライナ政府側とユーロマイダンデモ参加者の暴力的衝突の結果、当時のヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領が失脚し、隣国ロシアへ亡命することになった」
「なお、このクーデターに背後でアメリカが関与していたことを、当時のバラク・オバマ米大統領が明言している」
さすが、ノーベル平和賞受賞者だな(2009年)。
まあ、どうでもいいんですが。
「ロシアは、ヤヌコーヴィチ政権の崩壊をクーデターによるものと位置付け、ウクライナへの軍事介入を行なった」
今日のウクライナ紛争は、延々と、この時から続いているともいえる。
つまりだな、米国の意のままにならない政権が続くことがあれば、同じことが、今度は軍隊を背景にして起こりかねないということなわけだ(そうなのかあ?)。
もちろん、何の根拠もない。
米国大統領は、ゼレンスキーに停戦を促してはいないし、ウクライナ軍の内部にクーデターの兆候があるわけではない(だいたい、そんなもんがあったとしても、浮沈子が知ることはできないだろうしな)。
あくまでも、妄想の世界の話だ。
しかし、ウクライナでクーデターを起こそうという話は、昨年の侵攻の際にもあった。
(ロシア・ウクライナ危機_(2021年-2022年):2022年1月)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E5%8D%B1%E6%A9%9F_(2021%E5%B9%B4-2022%E5%B9%B4)#2022%E5%B9%B41%E6%9C%88
「1月22日 - イギリス政府が情報機関から、ロシアがウクライナにゼレンスキー政権下の現ウクライナ政府を転覆させ、親露派政権下の新政府を樹立する計画を持っているという報告を受けたと発表」
(ウクライナへの攻撃を控えたロシアのレトリック:否定、そらし、誤解を招く)
https://www.factcheck.org/2022/02/russian-rhetoric-ahead-of-attack-against-ukraine-deny-deflect-mislead/
「11月26日– ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアが彼とその政府に対してクーデターを計画していることを証明する証拠を持っていると主張した。ペスコフ氏はロシアの関与を否定した。「ロシアには参加する計画は一度もなかった。ロシアは通常、そのような問題には決して関与しない」とペスコフ氏は語った。」
まあ、本当のところは分からない。
が、昨年2月の侵攻の際に、一部部隊がベラルーシからキエフを目指したことを考えれば、そして、4月には引き上げたことからも、何らかの政権転覆の策動があったと考えるのが自然だ(未確認)。
もっとも、この時動いたとすればロシアということになるけどな。
今のところ、軍事クーデターが起こるという兆候はない。
しかし、政治勢力でゼレンスキー政権に対抗しようという有力な候補がない以上、政変を起こすとしたらそれしかないだろう。
また、どさくさに紛れてロシアが余計なことをしないように調整する必要もあり、米国が影で糸を引くことになるのは間違いない。
最近、浮沈子の妄想は外れまくっているからな。
・ロシアはウクライナ西部に核攻撃を行う。
・米国から供与された武器を改造して、ロシア本土に対して攻撃を行う。
・クリミアに、隠し持った核爆弾を投下し、一発逆転を狙う。
・その後、クリミアに大規模な揚陸作戦を実施し、南部回廊を挟み撃ちにする。
どれも、大外れだ(ロシア本土への攻撃は、自前の兵器で行われているらしい)。
ウクライナの兵員不足は、妄想ではなかったが、それは、まあ、想定の範囲内だ。
軍事クーデターも、たぶん、外れだな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンスキー氏がトランプ氏招待の意向「侵攻処理できぬと説明する」)
https://mainichi.jp/articles/20231106/k00/00m/030/007000c
「ここに来ることができるなら、彼にはこの戦争を処理できない、平和をもたらすことはできないということを24分以内で説明する」
「もしロシアが私たちを皆殺しにしたら、彼らは北大西洋条約機構(NATO)諸国を攻撃し、あなたたちは自分の息子や娘たちを(戦場に)送ることになる」
「トランプ氏は米国のウクライナ支援に疑問を呈し、欧州が資金を援助すべきだと主張」
仮に米国が支援を打ち切れば、欧州はウクライナを支え切れるだろうか。
浮沈子は、戦争継続というレベルでは可能だろうと考えているが、欧州はウクライナに領土分断を受け入れて停戦するよう促すだろう。
それが欧州の利益であり、米国は支援の撤退で利権を失うことになる。
それでも、戦闘再開の懸念は残るし、むしろロシアとNATOとの直接対決のリスクは増加するかもしれない。
そこは、欧州の選択になる。
従来、欧州はウクライナをNATOに加盟させないと明言していた(メルケルはそう言ってたからな)。
ロシアが、明文化を求めた際に、それは原則としてウクライナの選択とNATOメンバーの承認だから、文書化はできないとしただけの話だ。
力による現状変更を認めることになるけど、んなことは現実世界ではいくらでも起こる。
経済制裁も骨抜きとなり、欧州はロシアの安い石油を仕入れて成長軌道に乗るだろう。
米国は、市場を失うことになる。
米国製の武器の供与も終わるから、米国の兵器産業にとっては面白くないだろうが、それも受け入れなければならない。
ゼレンスキーは、24分では説得できないだろうな。
内向きの米国は、欧州から手を引きたがっている。
バイデン政権は、トレンドに棹差してウクライナ支援を続けているだけで、国内対策に金を回すべきだというトランプさんの「正論」は、相変わらず米国内には訴求している。
既に、米国大統領選挙まで1年を切った。
ウクライナ支援は、政治の季節に吹き荒れる嵐にもみくちゃにされるだろう。
米国にとって、ウクライナはツールの一つに過ぎないのだ。
長いスパンで見た時、ゼレンスキーの懸念は的中するかもしれない。
だが、浮沈子はNATO第5条は、事実上空文になると見ている。
米国は、限定的な参戦に留まるだろう。
欧州内部でも分裂が起こる。
NATO軍は十分な抗戦が出来ず、大西洋まで撤退するに違いない(そうなのかあ?)。
米国には、それを押しとどめる力はない。
軍事的にも、政治的にも、経済的にも、欧州大戦争で勝てる見込みはないのだ。
だからこそ、ウクライナへの投資は正当化される。
ただ、その効果は短期的なものだ。
ロシアはいずれ、欧州に手を付ける。
ロシアの孤立化に失敗し、中国との結びつきを拡大させた結果、米国の当初の目論見は潰えた。
最近は、民主主義対専制主義という対立軸の話も聞かなくなってきたからな。
むしろ、それが当然となったからかもしれないが、グローバルサウスの動向を読み誤ったということがあるのかもしれない。
浮沈子の妄想の中では、米国はいずれウクライナをロシアにくれてやることになっていた。
その代償は十分払っただろうし、これ以上ウクライナに支援を続けても、ロシアは疲弊するどころか北朝鮮やイランとの結びつきを強め、意図したこととは異なる方向に突き進んでいる。
潮時だと考えても不思議ではない。
国家は正義では動かない。
損得で動く。
バイデン政権は、ウクライナ支援は安全保障上の長期的投資で、米国の利益になると説明しているけど、米国民に長期的な利益を理解させるのは困難だろうな。
トランプさんは、その代表的な存在だ。
24分ではムリポだ。
24年くらいはかかるかもな・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(司令官交代、当事者知らず ウクライナ軍、意思疎通に齟齬か)
https://news.yahoo.co.jp/articles/dc783b994b25fa5c57ec7c991b165965c4b75aed
「ザルジニー総司令官と話をしたが、ザルジニー氏も理由を説明できなかった。何が起きたのか理解できない」(ホレンコ前特殊作戦軍司令官)
プロの扱い方を知らないな。
「ゼレンスキー氏は声明で、ルパンチュク氏は「経験豊富で、特殊作戦軍に新たな力をもたらす」と述べたが、交代の理由は明らかにしなかった。」
対外的に明かせない理由があるのか、単なる意思疎通の祖語かは分からない。
浮沈子がこの話を知ったのは、ザルジニー総司令官が英国雑誌エコノミストに投稿したことを、政権幹部(ポドリャク辺りかあ?)が批判した記事だったが、どうやらそれとは無関係な話のようだ(未確認)。
陰謀論大好きな浮沈子は、早速、軍事クーデターの可能性という妄想に飛びついたが、背景はともかく、今のところ、不始末は単発で起こっている。
やれやれ・・・。
ちょっと気になるのは、特殊作戦軍というところかな。
(ウクライナ特殊作戦軍)
https://en.wikipedia.org/wiki/Special_Operations_Forces_(Ukraine)
「ウクライナ軍の特殊部隊。2016年に創設され、首都キーウに司令部を置く。」(日本語版ウィキより)
「兵力:4,000人」(同上:英語版では1000~2000となっている)
「役割:特殊作戦、対テロ直接行動、特殊偵察、情報収集、心理戦」
別記事によれば、ウクライナには、この国防省管轄のほかにも、国家警備隊や保安局など、複数の特殊部隊が存在する。
多くは、旧ソ連時代からの組織の引継ぎのようだ。
ウクライナが小回りの利く特殊作戦軍を使って、何かやらかそうとしているのかもしれないとも思ったが、歴代トップの階級と在籍期間が気になる。
「・イホル・ルニョフ中将 (2016–2020) :5年間
・フリホリー・ハラハン少将 (2020年8月25日 – 2022年7月26日) :1年11か月
・ヴィクトル・ホレンコ准将(2022年7月 – 2023年11月3日):1年4か月
・セルヒー・ラパンチク大佐(2023年11月3日):???」
階級は将官から佐官へと降格し、在任期間は短縮されている。
ウィキには、昨年のロシアの侵攻以降の活動に関する記述はない(外国人戦闘員からなる特殊部隊の発足だけ)
まあ、どうでもいいんですが。
報道されている通り、人事異動に伴う単なる意思疎通の齟齬かも知れないし、本人にも知らせることができない理由があるのかもしれない(ふつー、ねーよ・・・)。
佐官の登用は異例だろうが、ワンポイントで何かやらかす可能性は排除できない。
そのための任用で、作戦と密接に結びついているとすれば、人事異動の理由を明かさずに交代させることはあるかもしれない。
それならそれで、ゼレンスキーのセリフは余計だ。
「経験豊富で、特殊作戦軍に新たな力をもたらす」(再掲)
本人の経歴から、作戦の内容を推測されかねない。
まあいい。
わが国の陸上自衛隊にも、特殊作戦「群」と呼ばれる部隊がある。
(特殊作戦群)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E6%AE%8A%E4%BD%9C%E6%88%A6%E7%BE%A4
「2004年(平成16年)3月29日にアメリカ陸軍のグリーンベレー(アメリカ陸軍特殊部隊群)やデルタフォース、イギリス陸軍のSAS(特殊空挺部隊)、ドイツ陸軍のKSK(特殊戦団)、オーストラリア特殊部隊等、各国の特殊部隊を参考にして設立され、第1空挺団の拠点である習志野駐屯地に群本部を置く。」
近接戦闘も行うことから、体育会系なイメージがあるけど、海外の部隊との合同演習や外国での活動も想定されているから語学等の習得も要求されるようだ。
「外国語の習得は、かかる言語の話者の背景的民情・地域・諸文化等の学習と一義であり、例えば、アラビア語を習得する隊員は、イスラム教の根本教典であるコーラン(聖典)についても学ぶ」
頭悪いと、入隊できない。
人事制度は単純には比較できないだろうけど、トップは大佐クラス(一等陸佐)、在任期間は3年から4年程度だ。
ウクライナの特殊作戦群のトップが佐官になったことは、特筆すべきことではないのかもしれないな・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(戦況は膠着、長期の消耗戦に突入 ウクライナ軍総司令官)
https://www.cnn.co.jp/world/35211098.html
ザルジニー総司令官の掟破りの情報公開の詳細が報じられている(浮沈子は、記事が載っているエコノミストは読んでません)。
「ロシア軍は学習し、順応もしていると強調」
「ロシアはしばらくの間、兵器、装備、ロケット弾や弾薬で優位を維持するだろう」
「前進を果たすための5つの要件」
・地上作戦を支援する制空権の掌握
・地雷原の突破
・効力を高めた対砲兵戦闘
・必要な予備役の人材の手当てと訓練
・電子戦能力の構築
こりゃあ、大統領府高官がぼやくのも無理もないだろう。
仕事、取られちゃってるからな(そういうことかあ?)。
現場の状況もバレバレだ。
「ロシアは同国軍が被っている多大な人的被害を気にもとめていない」
「西側の支援国がウクライナへ提供した兵器や複数の旅団を新たに投入しても戦況に大きな変化はなかった」
言っちゃあいけないその一言・・・。
「ロシア軍の深く、堅固な塹壕(ざんごう)で築かれた防御線の克服は極めて困難」
「大きな被害を犠牲にして密度が高い地雷原を切り抜けても、ロシア軍は遠隔操作でまた地雷原を復活させる」
「空軍戦力でウクライナは劣勢にあり、これが地上戦での前進を妨げている」
「ロシアは今年末に新たな飛行大隊を配備する可能性」
「戦況の膠着の根底には、ドローン(無人機)や他の偵察技術の利用がある」
「当たり前の事実として、我々が敵の行動全てを把握し、敵が我々の行動全てを知っているという状況がある」
「後方支援網を改善し、工場は新たな兵器を続々と製造し、電子戦能力ではウクライナ軍の精密誘導兵器を弱体化させている」
これを読んだウクライナの人々が、領土の完全な奪還を、それでも信じているとしたら、それはビョーキだ。
将来の予想については、かなり悲観的だ。
「大きな損失と破壊が相互に生じる均衡状態が続く」
支援については、重要な指摘がある。
「いずれもその場しのぎの措置では間に合わず、全てで支援国に新たな協力を求めることになる」
それは、「この残忍な消耗戦を勝ち抜く質的な飛躍」を実現できるものでなければならない。
いいだろう、制空権を得るための戦闘機、地雷原を突破する除去技術や機材、高度な対砲兵戦闘を実現するロケット砲、電子線能力を構築する器材やノウハウは提供できる(うーん、最近少し怪しいけど)。
しかし、決定的に不足しているのは兵力だ。
それを前線に補充することが出来なければ、この戦さには勝てない。
浮沈子が、崩壊寸前というのはその意味だ。
18歳から60歳までの男子は、国外に逃げることを禁じられている。
これからは、女性も前線に送られることになるだろう。
4千万人余りの人口の半分は、国外に避難していると言われる。
ウクライナ軍の崩壊は、時間の問題になっている。
国内の人的リソースは払底し、既に兵士の訓練は海外で行われている。
今後は、産業従事者も前線に送られ、物資の調達や輸送も外国に頼らざるを得なくなるだろう。
それは、もちろん、ロシアも同じだが、国力の差はこういうファンダメンタルなところに現れる。
「国内の戦況は膠着(こうちゃく)状態にあり、ロシアに有利な方向へ傾く長期の消耗戦の段階に入った」
「第1次世界大戦がそうだったように、技術的な進歩の影響で我々は手詰まり状態に陥っている」
総合的な評価は、とても反転攻勢を継続できる状態とは思えない。
目下の焦眉の急は、冬場の攻撃を凌ぐための防空システムかもしれないが、それは、おそらく、指摘された問題の解決策の中には含まれていない。
ザルジニーの目から見れば、キエフは前線の需要とは異なる頓珍漢な支援を求め続けている。
そりゃあ、産業基盤や一般国民を攻撃されている政府とすれば、そっちを守ることを優先させたいに違いないが、それなら、前線に過度な要求をするのは間違っている。
撤退し、守りを固め、ロシアの猛攻を凌ぎ、その中で政治的解決を模索すべきだろう。
現状認識と今後の見通しについては、実に的確だと感じる。
プロの目線だ。
さっさと降伏すべきだと言わないのは、精いっぱいの配慮だろうし、頑なな最高指揮官の批判もしない。
感情を抑え、冷静な物言いに終始している。
やっぱ、クーデターが起きてもおかしくないな・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(防空システム供与加速訴え ゼレンスキー大統領、米と共同生産も)
https://www.sankei.com/article/20231106-J3DKSMP5NBOFBKAEC5I23G6P7I/
「防空システムを米国と共同生産する案を検討している」
以前にも書いたが、それは戦争が終わってからの話だ。
西側の防衛産業は、ただ1社さえも(ラインメタルでさえ)、現状で現地生産を行う意思はない。
「攻撃用無人機の供与も求めた。」
「防空態勢強化やF16戦闘機の投入で制空権の確保を急ぎ、停滞する反転攻勢で勢いを取り戻したい」
気持ちは分かるんだが、戦況が反転攻勢どころではないことは明らかだろう。
F-16戦闘機が、戦力として機能するのは、早くても来年春以降だ。
「ウクライナを皆殺しにすれば、ロシアは北大西洋条約機構(NATO)諸国を攻撃する。代償はさらに大きくなる」
本当にそうかどうかは分からない(ウクライナ人を皆殺しにしなくても、ロシアはNATOとドンパチ始めると思ってますが)。
そういう脅し文句が、空々しく聞こえる今日この頃なわけだ。
「膠着(こうちゃく)状態とは思わない」
現状認識にも問題があるしな。
ザルジニーは、精いっぱい下駄を履かせて「膠着状態」と表現しているだけであって、正確なところは防戦一方で辛うじて持ち堪えているということなわけだ。
ウクライナ側が攻勢にあると思っているとすれば、とんでもない勘違いということになる。
「長期戦で人々は疲弊している」
そこは、まあ、正しい気もする。
「われわれはロシアより気力で勝っている」
それも半分は正しいかな・・・。
「領土を奪還しない限り、ロシアとは交渉しない考えを示した。」
ウクライナが戦争を継続できる期間がどれ程かは分からない。
仮に、西側からの支援が十分受けられたとして、あと1年もつかどうか。
停戦交渉をしないまま、事実上の停戦になる可能性もある。
それは、ロシア次第だ。
プーチンは、領土的野心はないと公言しているし、併合した4州を支配地域に収めれば、それ以上侵攻しないかもしれない。
ウクライナが攻撃しなければ、停戦交渉無き停戦が実現する可能性もなくなはない。
散発的なウクライナ側の攻撃と、散発的なロシア側からの反撃。
ロシアは、停戦交渉に引きずり出そうと、ウクライナ支配地域のインフラに対して、攻撃を続けるかも知れない。
特に、南部の港湾施設や、電力、鉄道に対しては継続する可能性が高い。
防空システムの内製化は、そういう展開になった場合、実質的な効果を発揮するかもしれない。
ロシアが、犠牲を厭わず、更なる攻撃を続ければ、かなりなリアリティで、2024年中に状況が激変する可能性が高い。
うーん、もっと持つかと思ってたんだがな。
ウクライナは、自国内陸部に、多段階の強固な防衛線を構築していないかもしれない(未確認)。
現在の戦線は、2014年以降、営々と構築してきた過去の遺産に頼っている。
今後、内陸部にロシアが進軍すれば、補給線が長くなって進軍速度が落ちる可能性もあるし、西側供与の長距離攻撃兵器で兵站を叩くことができるかも知れないが、それで進軍を食い止めることが出来るかどうか分からない。
力と力のぶつかり合いになれば、人的リソースが多い方が強いだろう。
戦争なんて、最後は数の多い方が勝つ(そうなのかあ?)。
問題はどれだけの資源を投入できるか、それを、どれだけの期間継続できるかの2点に集約されつつある。
ザルジニーが、勝利のための5つの要素を挙げたけど、それらをお互いに潰しあうのが戦争だからな。
前進を果たすための5つの要件:再掲
・地上作戦を支援する制空権の掌握
・地雷原の突破
・効力を高めた対砲兵戦闘
・必要な予備役の人材の手当てと訓練
・電子戦能力の構築
制空権は取り合いになり、地雷は除去されるそばから次々に敷設され、大砲はお互いに潰しあい、人的リソースは消耗する。
浮沈子は、電子線能力については詳しくは知らないが、お約束のドローンのジャミングだって、お互いにそれ程の差はないだろう(未確認)。
拮抗した戦力をぶつけ合えば、数が多く、兵站が充実している方が勝つ。
「膠着状態」を、どれだけ持続できるかは疑問だ。
一例を挙げれば、アウディーイウカは、大方の見方は政治要請に基づくスポットの攻撃で、その先に展開することはないとされている。
浮沈子も、半分はそう思っているけど、ひょっとしたら南部戦線の陽動などではなく、一点突破、全面展開の拠点になるのではないかと思い始めている。
ロシアは、ウクライナの兵員不足を見透かしているのだ。
停戦交渉無き停戦は、どちらも好きな時に攻撃できるからな。
こんな便利なものはない(そうなのかあ?)。
ウクライナが、ロシアの戦略目標を見誤って、それを考えているとすれば大きな間違いを犯すことになるかもしれない。
いずれにしても、現状で停戦することはない。
もうちっと、様子を見てからだろうな。
が、先延ばしにすればするほど、ウクライナの人的リソースは減り続ける一方だがな・・・。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(米大統領選、重要6州のうち5州でトランプ氏がリード=世論調査)
https://jp.reuters.com/world/us/XS6WRETXIVIXLNWY2MSA5GTU4E-2023-11-06/
「バイデン氏は、投票まで1年となった今の段階で、勝敗を決する上で重要な6つの州うち5つの州で支持率が共和党のトランプ前大統領を下回っていることが、5日公表の世論調査結果で分かった。」
うーん、やばいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
「トランプ氏は、アリゾナ、ジョージア、ミシガン、ネバダ、ペンシルベニアの重要州5つでバイデン氏をリード。バイデン氏がトランプ氏を上回ったのはウィスコンシンだけ」
「バイデン氏は20年の大統領選の際にはこれら6州全てでトランプ氏を破った。しかし現在は6州の平均支持率はトランプ氏が48%と、バイデン氏の44%を上回っている。」
今回、米国の景気がいい中で、これだけの差がついてきているというのはかなり気になるところだ。
「バイデン氏は前回の選挙でスイングステートである上記6州での勝利が当選に大きく寄与したが、これら6州は16年の選挙ではトランプ氏が勝利していた。」
米国の未来は米国民が決める。
が、それは同時にウクライナの未来も決めることになる。
もっとも、政権が替わるかもしれない1年後まで、ウクライナという国が存在していればの話だけど(そんなあ!)。
ウクライナ支援は、バイデン政権にとってお荷物になる危険がある。
リスクという点では、イスラエルの方が高いけど、イスラエルが相手にしているハマスと、ウクライナが相手にしているロシアでは比較にならないからな。
米国では、ウクライナ支援に対する疑念が渦を巻いている。
上院では、一部に留まっているが、下院では共和党保守派が予算を人質にして揺さぶりをかけている。
米軍の在庫からの支援は、まだ、50億ドルくらい残っているようだが、必要な額には遠く及ばない。
欧州は、現在の支援が限界だろう。
トランプさんが大統領に返り咲くことがあれば、ウクライナに未来はない(そうなのかあ?)。
そのころまで、持ち堪えていたとしても、領土奪還どころか戦争継続すら危うい。
停戦交渉の行方によっては、国家崩壊の危機を迎える。
ゼレンスキー政権が失脚し、ロシアがウクライナを呑み込めば、現在行われている武器供与は、そっくりロシア側にまわることになるわけだからな。
徐々に支援を絞って、西側の敵になっちまったウクライナからの攻撃に備えなければならない。
防衛ラインは、ポーランドウクライナ国境になる。
いや、そういう事態になれば、ポーランド領内に後退するかも知れない。
供与したF-16戦闘機が、爆弾抱えて飛んでくるわけだ。
やれやれ・・・。
今日の妄想は、なかなかキレがいいな。
ザルジニーが挙げた前進のための5項目を見ると、地雷原の突破以外は、防衛戦になっても必要なことが分かる(制空権、砲兵力、兵員増、電子線能力の強化)。
相手のある話だから、単に整えればいいというだけではなく、敵の攻撃に対抗して十分に機能するだけのパフォーマンスが必要だ。
あればいいというものではない。
あと1年以内に何とかしないと、ウクライナという国が消えてなくなりかねない。
まあ、そうなれば、トランプさんが当選しても、ウクライナ問題で大混乱することはないともいえる(そうなのかあ?)。
ロシアとの、甘ーい4年間が始まるわけだ。
欧州大戦争は、ひとまずお預けになる。
ゼレンスキーは、そこまで読んで24分で説得できるって言ってるんだろうか・・・。
<もっともっと追加>ーーーーーーーーーー
(ドネツク要塞都市の攻防)
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/489237.html
「Q ロシアはなぜ今、そこに攻勢を始めたのでしょうか」
「A プーチン大統領の政治的な思惑です。」
・アウディーイウカから砲弾がドネツク市に打ち込まれ、親ロシア派の住民からは不満が高まっていました。
・来年3月に大統領選挙が行われ、プーチン大統領が再選を目指し近く立候補を公式に表明するものと見られています。
ドネツク市に砲弾が撃ち込まれているという話は初耳だったが、まあ、それ以外は想定内の解説だ。
「多くの住民は避難しましたが、まだ二千人の住民が町に残っていると見られています。」
「全体では戦線が膠着状況となる中、ドネツクの要塞都市をウクライナ側が守り通せるかどうか、一つの焦点となっています。」
浮沈子的には、アウディーイウカは既にオワコンで、その後の展開が東部で続くのか、南部に移るのかが焦点だ。
今のところ、半々な気がしているが(どっちかであることは確か)、ロシア軍の特性からして、東部戦線を継続する方に傾いている。
理由の一つは、鉄道建設が始まったことだ。
(ロシア、ウクライナ南部―クリミア半島の鉄道着工)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR065YM0W3A101C2000000/
「新たな鉄道はロシア南部ロストフ州ロストフナドヌーからザポロジエ州を経由し、クリミア半島を結ぶ計画」
この鉄道の話は、一部で既に報じられている。
(ロシアが占領したウクライナの都市へ「鉄道新線」を建設中 その目的とは)
https://news.yahoo.co.jp/articles/f9f70560ec70996a5b717ab7b01a75a539f16c16
「ロシア軍がウクライナ南部ザポリージャ戦線で物資の移動時間を短縮するため、占領下に置いたウクライナ東部の港湾都市・マリウポリへの鉄道新線を建設」
「この鉄道新線は、ウクライナ軍の長距離精密攻撃システムの射程圏内」
まあいい。
砲撃の範囲でなければ、攻撃頻度は高くない。
単発のミサイルによる攻撃は、対応可能と見ているだろう。
兵站の充実を計り、南部戦線への対応を整えてから本格侵攻に移るつもりと見ている。
その間は、東部戦線で戦果を挙げることになる。
ロシアには、勝利の方程式が見えている。
もちろん、そううまくいくとは限らない。
ウクライナは、内情暴露という高度な情報戦術(そうなのかあ?)で、西側の援助を引き出そうとしているし、少なくとも大統領の気力は勝っている(それが問題かも!)。
攻める側のロシアが、損失を覚悟とはいえ、そう簡単には譲らないだろう。
しかしながら、兵站鉄道を建設する余裕(余裕なのかあ?)があることも確かだ。
これは、マリウポリやクリミアだけのためじゃない。
その先のヘルソンやオデッサへの攻撃を視野に入れている。
占領地の既成事実化とか、メディアが使うワケワカの思考停止的用語では、ロシアの真の目的は見えてこない。
欧州が、戦場で勝てないウクライナから、どうやって投資を回収したらいいかを懸命に模索している間に、ロシアは着々と実質的な投資を拡大している。
ロシアが表面上目的としているのは、自国の長期的な安全保障の維持だ。
ウクライナ東部や南部の占領は、そのための手段の一部に過ぎない。
東部戦線でウクライナ軍を多大な犠牲を払って撃破するというのは、西側の支援に決定的にゆさぶりをかけ、ロシアに反抗する政権を潰すための戦略の一環だ。
ロシアのシンパであるハンガリーは、反転攻勢が始まる前から、ウクライナは戦場で勝てないと主張している。
(ウクライナは戦争に勝てないとハンガリー首相、追加支援反対崩さず)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-05-23/RV467DT0G1KW01
「ウクライナの軍事的な抵抗は失敗する運命にあるとオルバン氏は主張。さらなる支援の実施は犠牲者を増やすだけだと論じた。」
「この戦争に勝利できる見込みはない」
「ウクライナは既に、領土を解放しロシアを撃退する能力があることを証明した。NATO諸国からの支援が重要であることは明らかだ」(NATOのストルテンベルグ事務総長)
過去の実績からだけでは、何も見えてこないという格好の事例だな。
「プーチン大統領がこの戦争に勝利しないようウクライナが確実に阻むことに確信がある」(同上)
そんなもんはあてにならないということが、次第に明らかになりつつある。
「オルバン氏はあらためて、即時停戦を呼び掛けた。ただ、現時点での停戦呼び掛けはウクライナに対する降伏の要求に等しい」
「米政府は、和平の形態や時期を決定するのはウクライナだとの姿勢を維持」
状況は、今も変わっていない。
いや、変わっていないことが問題なわけだ。
オルバン氏の主張は、半年を経て現実になろうとしている。
「来年の米大統領選にもオルバン氏は触れ、トランプ前大統領の再選を望んでいると表明。」
こっちの方も、現実になるんだろうか・・・。
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