🐱フル23-24:全国的には増加 ― 2023年11月10日 11:29
フル23-24:全国的には増加
(インフルエンザの患者数 1医療機関当たり19.68人 前週から増加)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231106/k10014248711000.html
「東京都と千葉県、沖縄県を除く、すべての都道府県で前の週より患者の数が増加」
「40の都道府県で、「注意報レベル」の10人を超えました。」
全国的には増加傾向にあるものの、浮沈子が棲息する東京都では下がっている。
(東京都のインフルエンザ患者、前週から約15%減少 約7割は子ども)
https://news.yahoo.co.jp/articles/1df0f990e4d84cc1b4367229895a086da1964cfd
「10月30日~11月5日までの1医療機関あたりのインフルエンザの患者報告数は「16.99人」でした。前の週の「19.91人」から約15%減少しました」
このまま落ち着くかどうかは分からない。
「患者の7割近くを14歳以下の子どもが占めています。」
うーん、まだしばらくは続きそうな気配だ。
巷は、オレンジ色のカボチャからクリスマスの赤へと模様替えが済んでいる。
今日の東京地方は小雨がぱらつく天気になった(朝の内は、曇りだったんだがな)。
浮世の雑事を終えて、フィットネスサボリの気楽さを味わう。
雨が降ったらサボりだ・・・。
夏の雨なら、合羽を着て濡れてもいいが、もう、そういう季節じゃなくなってきている。
Tシャツ、短パン、サンダルはそろそろおしまい。
素手で自転車のハンドルを握れるうちは「秋」だが、手袋をはめるようになれば「冬」になる。
「春」が巡ってくれば、手袋を外してハンドルを握る。
Tシャツ、短パン、サンダルになれば、「夏」が来る。
四季の移ろいを、自転車のサドルにまたがりながら感じる。
昨日は、千葉県の伊戸でSプロツアーに参加して潜った。
(伊戸ダイビングサービス)
https://bommie.jp/
ダイビングは、海峡も穏やかで、参加者の一人が船酔いした以外はノントラブル。
彼は2本目はパスしたが、昼飯の「漁港食堂「だいぼ」」では、しっかり浜焼き定食を食ってたからな。
(漁協食堂「だいぼ」)
http://hanashibuki.com/daibo/
問題ない。
浮沈子は、例によってダイビングの時にダイエットはしない。
定置網丼を注文して、ひたすら爆食(どんぶりの他に、定食のバイキングも付いてます)。
帰りには、ピーナッツソフトクリーム(コーン)(税込み470円)を舐めて、さらに爆食!。
(館山店)
https://kimura-honpo.com/shop-tateyama.html
また来よう!。
インフルなんかに負けてられるかい・・・。
(インフルエンザの患者数 1医療機関当たり19.68人 前週から増加)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231106/k10014248711000.html
「東京都と千葉県、沖縄県を除く、すべての都道府県で前の週より患者の数が増加」
「40の都道府県で、「注意報レベル」の10人を超えました。」
全国的には増加傾向にあるものの、浮沈子が棲息する東京都では下がっている。
(東京都のインフルエンザ患者、前週から約15%減少 約7割は子ども)
https://news.yahoo.co.jp/articles/1df0f990e4d84cc1b4367229895a086da1964cfd
「10月30日~11月5日までの1医療機関あたりのインフルエンザの患者報告数は「16.99人」でした。前の週の「19.91人」から約15%減少しました」
このまま落ち着くかどうかは分からない。
「患者の7割近くを14歳以下の子どもが占めています。」
うーん、まだしばらくは続きそうな気配だ。
巷は、オレンジ色のカボチャからクリスマスの赤へと模様替えが済んでいる。
今日の東京地方は小雨がぱらつく天気になった(朝の内は、曇りだったんだがな)。
浮世の雑事を終えて、フィットネスサボリの気楽さを味わう。
雨が降ったらサボりだ・・・。
夏の雨なら、合羽を着て濡れてもいいが、もう、そういう季節じゃなくなってきている。
Tシャツ、短パン、サンダルはそろそろおしまい。
素手で自転車のハンドルを握れるうちは「秋」だが、手袋をはめるようになれば「冬」になる。
「春」が巡ってくれば、手袋を外してハンドルを握る。
Tシャツ、短パン、サンダルになれば、「夏」が来る。
四季の移ろいを、自転車のサドルにまたがりながら感じる。
昨日は、千葉県の伊戸でSプロツアーに参加して潜った。
(伊戸ダイビングサービス)
https://bommie.jp/
ダイビングは、海峡も穏やかで、参加者の一人が船酔いした以外はノントラブル。
彼は2本目はパスしたが、昼飯の「漁港食堂「だいぼ」」では、しっかり浜焼き定食を食ってたからな。
(漁協食堂「だいぼ」)
http://hanashibuki.com/daibo/
問題ない。
浮沈子は、例によってダイビングの時にダイエットはしない。
定置網丼を注文して、ひたすら爆食(どんぶりの他に、定食のバイキングも付いてます)。
帰りには、ピーナッツソフトクリーム(コーン)(税込み470円)を舐めて、さらに爆食!。
(館山店)
https://kimura-honpo.com/shop-tateyama.html
また来よう!。
インフルなんかに負けてられるかい・・・。
🐱ウクライナ降伏不可避:妄想癖 ― 2023年11月10日 18:14
ウクライナ降伏不可避:妄想癖
(勝敗はすでに決しているのに、空約束の軍事支援で、米国はウクライナに戦争継続を強いている E・トッド氏インタビュー)
https://news.yahoo.co.jp/articles/acc05aff35d45549de042528dc4c5515841f9dc5
「米国はすでにウクライナ戦争で負けている」
浮沈子も、相当妄想癖が強いが、さすがにこれほどではない。
ウクライナが、米国の下請けとして、ロシアと戦争させられているという構図については、まあ、そういう見方もあるだろうし、そのことで欧州と米国が利益を得ていることは事実だろうが、「すでに負けている」とまではいえないのではないか。
「国内産業が空洞化しているために、「通常のシンプルな兵器や弾薬」を迅速かつ大量に供給できないでいる。この「兵器供給力=工業生産力」で、米国は敗北している」
別に、米国だけが供給源ではないだろうし、産業の空洞化に陥っていたのはロシアも同じだ。
問題は、今後、兵器の増産に転じて、数十年という長期に渡る「反転攻勢」の土台を築くことが出来るかどうかで、それまでは在庫の取り崩しで凌ぐことになる。
せんだっては、イラン辺りからの密輸品を押収したヤツを、ウクライナに回そうとしてたしな。
(米、押収したイラン製弾薬をウクライナに供与 100万発以上)
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-usa-weapons-idJPL6N3BA0JX
「米軍は4日、昨年押収した100万発以上のイラン製弾薬をウクライナに供与したと発表」
「約110万発の7.62ミリ弾がウクライナに送られた」
「ウクライナは長距離兵器や防空システムが必要としており、米国が供与したイラン製弾薬が戦況に大きな違いをもたらす公算は小さい。」
やれやれ・・・。
いずれにしても、ありったけかき集めて、ウクライナにつぎ込まなければならないことは確かだ。
米国の工業力を見くびって、戦争おっぱじめて苦労したわが国としては、フランス野郎の見立てに同意するわけにはいかない。
ロイターは、こんな記事を出している。
(ゼレンスキー大統領、年内に戦果 困難でも「最終的に成功」)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/IV5XPRQIOVNJTNZREHMO7TQ5II-2023-11-08/
「南部でのロシア軍に対する反転攻勢の緩慢な進展を認める」
「西側の支援なくしてウクライナは戦場で戦果をあげ続けることはできない」
「ウクライナが敗北すれば数千万人の移民が発生する」
実際にどれほどの移民が出るかは分からない。
現在でも、2000万人が国外避難していると言われている。
一方、18歳から60歳までの男性は国外に出られないことを考えれば、生産年齢人口の多くは国内に留まっているとみられる。
移民の発生は、周辺国にとって必ずしもネガティブな要素ではないだろうが、現在国外に出ている人々の多くは帰国するかも知れない。
戦争の終結がどういう形になったとしても、ウクライナ国内の復興需要はあるからな。
戦争が長期化して、国外に避難している人々がそこで生活の基盤を築くなどすれば、ウクライナに戻ることはなくなる。
100年戦争になれば、もう、数世代を国外で暮らしていることになるわけで、状況の変化が人口構成の変化をもたらすことはなくなる。
が、それほど長くは持たないだろう。
浮沈子的には、エマニュエルトッドの状況解釈は誤っていると思うし、短期の戦争終結がもたらすウクライナからの移民の発生は、悪いことではないと思っている。
米国があくまでも欧州での権益に拘るなら、国内の生産力を総動員しても武器弾薬を増産して支援するだろうし、そうでなければ、そもそもウクライナに継続的な支援を続ける気がなかったというだけの話になる(浮沈子的には、後者と見ている)。
ロシアが一定程度の犠牲を払えば、ウクライナをくれてやるという話は、侵攻当初からあったというのが浮沈子の見立てだ。
どこか、きりのいいところで支援を打ち切り、その時点での外交的解決を図るというのが既定路線だろう。
一時的に休戦ということになれば、いずれまた、ロシアの侵攻が始まるかもしれないが、ウクライナの地で起こるとは限らない。
バルト3国やポーランドで起こるかもしれないし、その際はベラルーシが巻き込まれることは確実だ。
米国と異なり、ロシアは国内生産力の総力を挙げて武器弾薬の製造に取り組んでいるからな。
投資を回収するための事業は、戦争の拡大継続しかないしな(武器弾薬は、生産手段を提供できない!)。
力の行使で現状変更するしか、ロシアが成長する見込みはなくなったわけだ(そうなのかあ?)。
西側は、経済制裁によって、ロシアをサプライチェーンから切り離そうとしているからな。
侵略と領土拡張へのインセンティブを与えている。
需要と供給がマッチすれば、結果(新たな侵略)はおのずと現れるわけだ。
NATOは、その存在意義を問われることになるだろう。
ウクライナと異なり、西側は制空権を維持しているからな。
双方、力と力のぶつかり合いになる。
ドンパチの規模も半端ないだろう。
今までのウクライナでの戦闘は、第一次世界大戦並みだったが、こっちは本物の第三次世界大戦だからな。
後方の生産拠点も狙われる。
大規模な空襲も行われるだろうし、労働力を供給している都市は真っ先に標的になるだろう。
それは、ロシアも同じだ。
今、ウクライナで行われている戦闘は、来るべき大欧州戦争の序章に過ぎない。
ロシアを戦闘国家に押しやったのは米国だ。
中国はロシアを支援することで、欧州に権益を広げようとしている。
インドは市場を通じてそれを支持しているしな。
イランや北朝鮮とは、反米というキーワードで繋がっている。
民主主義対専制主義でも何でもいいけど、経済のブロック化が進んでいけば、やがて双方の市場争奪を巡って、ドンパチが始まるというのは歴史の教訓だ。
いや、21世紀の現在、植民地時代とは異なる経済スキームの中で、そんなことは起こらないという話もある。
状況はもっと複雑で、グローバルサウスもあるし、我が国のように政治的には西側でも全方位的な経済関係を構築している国々だってある(我が国の最大の貿易相手国は中国です)。
んな、キッチリした色分けなんて意味ねーというわけだ。
米国自身が、中国との経済関係にどっぷりと漬かっていて、サプライチェーンを切り離すことなどできていないからな。
しかし、過去の大戦を通じて構築してきた相互依存な経済関係をぶち壊し、米国の政策にとって都合よく再編する試みに、西側は同調している。
植民地時代のような、「土地」と結びついた「経済」という、分かりやすい形でないだけで、同じようなブロック化が進展していることは間違いない。
エマニュエルトッドは、米国の生産力が空洞化しているというけど、生産力の外部化は競争力の強化も生み出している。
その結果、利益率の高い製品を生み出し、更に競争力を高めることにつながっている。
浮沈子は、米国が中国から武器弾薬を輸入することがあるとまでは言わないけど、構造的にはそういうことがあってもおかしくはない。
今回の紛争で重要な役割を果たしていると言われるドローンの世界最大の生産国は中国だしな。
(ドローン、中国から台湾の時代に)
http://www.gfj.jp/cgi/m-bbs/index.php?no=4927
「世界一のドローンの生産大国は、嫌われ者の中国です。例えば、中国のDa-Jiang Innovations(略称DJI)という1社だけで、世界の民間用ドローンのシェアのおよそ8割を占めています。民間用だけではなく、軍事用ドローンも小型のものから大型のものまで大量に生産しているのです。」
「アメリカで作るドローンの部品は、中国に依存している状態です。一刻も早く中国サプライチェーンから脱しなくてはなりません。」
やれやれ・・・。
もちろん、大型の軍用ドローンとかは別だけど、ウクライナ紛争の戦場で使われているのは、もっと低コストでシンプルなタイプだ。
シンプルでも、数を投入すれば効果は大きい。
産業のコメではなく、戦争のコメになっている。
まあいい。
米国や欧州は、ウクライナ支援の長期化をにらんで、武器製造に資本を投入するだろうか?。
もちろん、ウクライナだけを見れば、さっさと切り上げて緊張緩和するのが得策だが、追い込んでしまったロシアの今後を考えれば、もう少しウクライナに頑張ってもらって、その間に「ポストウクライナ」の時代にロシアと対峙するための「生産力」を整えたいところだ。
毎度、確信に満ちた決意表明なウクライナ大統領は、来年の反転攻勢について触れている。
「詳細は明かせないとしながらも、ウクライナは2024年の戦場計画を策定していると表明。」(ロイターの記事:以下同じ)
「どの方向に進むべきかについて極めて具体的な計画がある」
「困難だが、成功すると確信している」
今年の反転攻勢に先立って、米国はバーンズCIA長官を送り込んでいる。
半年に1度の訪問がスケジュール化されているとすれば、年末年始の辺りに再び訪れることになるだろう(未確認)。
浮沈子は、ゼレンスキーが反転攻勢とは言っていない点に注目しているが、それは、あまり重要ではない(そもそもムリポだし)。
ポストウクライナを見据えた、対ロシア戦の長期化が課題だ。
その間に、米国や欧州の武器弾薬の生産体制を整える(そうなのかあ?)。
時間稼ぎだな。
ロシアだって、そんなことは見え見えだから、黙ってのんびり構えてはいないだろう。
そんな余力があるかどうかは知らないが、投資した軍事生産力を活用した新たな事業(=戦争)をおっぱじめる可能性もある。
大欧州戦争は想定の範囲内だが、まあ、西側もそれなりに備えているしな。
早期の投資回収というわけにはいかない。
んでもって、やっぱ順当にヤバいのは中東だろうな。
ロシアとイスラエルの関係は、必ずしも悪くない(イスラエルは、経済制裁に賛成していないし、ウクライナに武器供与もしていない)。
足元のかじ取りは難しい情勢だが、中東での米国の関与をけん制する上では、イランとの関係を重視するのが得策とされている。
(深まるプーチン大統領の苦悩、ハマス・イスラエル紛争で「股裂き」外交に)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/77773?page=4
「イランを後押しすることこそが、ウクライナの背後にいるアメリカと戦うロシアの国益に最大限沿うことに」
難しい選択だが、大枠で崩れることはない。
敵の敵は味方だ。
新・悪の枢軸(ロシア、イラン、北朝鮮?)は健全だ。
その背後に見え隠れする中国の影。
世界中に有り余る軍事力のとばっちりを撒き散らしているのは、米国だけではない。
ポスト冷戦下の低強度(中強度)紛争の時代を、いかに凌ぐか。
各国には、軍事力増強に伴う緊張の増加を抑制する努力が求められている。
平和が戦争を生むことがあってはならない。
といっても、無理か・・・。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
それが、西側のポストウクライナに向けた軍備生産力の増強に必要な時間稼ぎであったとしても、ウクライナへの支援は続くだろう。
欧州が模索する、戦場で勝てないウクライナから如何にして利益を引き出すかという問題に対する、答えの一つかもしれない。
これには、数年の時間が掛かる。
その間、ウクライナは生き延び続けることができるかも知れない。
その後どうなるかは、まあ、妄想するしかない。
米国は、その間に生産力を回復させるかもしれないし、そうでないかもしれない。
あくまでも欧州にコミットし続けるということなら、NATOを通じてロシアと対峙するだろうし、そうでなければ、米国の内向きの利益に閉じこもることになる。
浮沈子は後者と見ている。
欧州の利益の確保は、欧州が対応すべきだ。
米国は、ウクライナにコミットする利益を見失いつつある。
いや、そもそも、ウクライナに米国の権益はない。
国家は正義では動かない。
損得で動く。
正義の戦争から不正義の平和へ。
メンツを保ちながら、移行するのは大変だな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナは勝てない)
https://www.ryusuke-m.jp/6649/
「ところが、その中抜きしている連中の名前をCIA(米国中央情報局)は掴んでおり、先日、ウクライナを訪問したウィリアム・バーンズCIA長官はその名簿リストをゼレンスキー大統領に叩きつけました。」
時期的には、6月の訪問だな(その後の訪問かどうかは未確認)。
表向きは、反転攻勢の計画を確認しに行ったことになっている。
「なんと名簿リストのトップにはゼレンスキー大統領の名前があった」
まあいい。
このブログ記事の信ぴょう性は何とも言えないけど、浮沈子的に気になったのは、米国の紛争対応能力に関する記述だ。
「冷戦期の米国(米軍)は、ユーラシア大陸を取り囲む、ヨーロッパ、中東、東アジアの3か所うち、同時に2か所で戦争を遂行できる戦力を維持してきました。」
「それが、クリントン政権末期には、1か所でしか対応できないまでに戦力を減らしてしまいました。」
平和の配当というやつだな。
「現在では「1か所でも対応できないのでは…」とさえ言われています。」
「・・・なおかつ中東(イスラエル・ハマス戦争)でも戦争がはじまろうとしています。」
まあ、始まってはいませんが(戦争しているのは、イスラエルです)。
「これを機に、中国が台湾を侵攻したらどうなるのでしょうか。」
あと数年先だと思うんだがな。
軍事侵攻は、できれば避けたいと思っているだろうが、排除はしていない。
浮沈子は、間違いなくやると思っているけど、その際に米国がどう対応するかが問題だ。
不沈空母である日本丸の全国の空港を接収し、そこから爆撃機を飛ばして支援するんだろう。
当然、中国は敵基地反撃を行うから、我が国は火の海になる。
戦死者数では、米軍の兵士のそれを上回るとされている。
先日は、オスプレイを予告なく緊急着陸させてみて、サウンドを行っているしな(そうなのかあ?)。
とばっちりを受けないようにしないと、横田にある米軍司令部とかも狙われるかもしれない。
浮沈子が棲息している東京都大田区には、羽田空港(東京国際空港)という世界に冠たる超過密な国際空港があるからな。
中国の中距離弾道弾の半数必中界がどれ程かは知らないが、あまり精度が良さそうな気はしないしな。
まあ、どうでもいいんですが。
米国は、表向きアピールしているほど、台湾マターには関与しないのではないかと見ている。
どうなるかは分からないが、その頃には、紛争関与能力が飽和しているだろう。
中国は、ウクライナ紛争においてロシアを間接的に支援することによって、それを狙っているのかもしれない。
2027年が山場と言われる台湾有事。
状況によっては、時期の変更はあり得る。
年が明ければ、僅か3年後の話だ。
うーん、ウクライナが持つかどうかだな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(プーチン大統領 ウクライナ東部に近い軍司令部訪問 作戦指示か)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231110/k10014254161000.html
「東部ドネツク州のアウディーイウカ、バフムト、マリインカそして東部ハルキウ州のクピヤンシクの4つの方面で激戦」
・アウディーイウカ:ロシアが攻撃
・バムフト:ロシアが攻撃
・マリインカ:ロシアが攻撃
・クピヤンシク:ロシアが攻撃
バムフトは、ロシアに占領されたのち、ウクライナ側が攻撃していてロシアは守勢だったが、再び周辺地域への攻撃に転じたようだ。
つまり、攻勢をかけているのはロシア軍であって、ウクライナは「守勢」にまわっていることになる。
「激戦」というのは、ロシア軍の激しい攻撃にウクライナ軍が必死に耐えている姿だ(そうなのかあ?)。
「あなた方の仕事はロシアの新たな地域であるドネツク州とルハンシク州、ザポリージャ州とヘルソン州で特に重要だ」(プーチン:内務省へのメッセージ)
これらを見ると、ウクライナ全域の支配というより、併合した地域の完全支配を目指しているだけのような気がするけどな。
ロシアとしては、それが基本であることに違いはない。
プーチンは、東部地域と南部地域の戦略的意義を明確に区分している気がする。
東部地域は、併合した2州の支配を確実にすること、南部はクリミアへの回廊確保と黒海へのアクセス遮断だ。
オデッサへの侵攻を前提とした軍事圧力の強化を狙っている。
クリミアは、おそらく軍事的価値というより、象徴的な意味合いが強いかもしれないけどな。
海軍艦船への攻撃が続くようなら、わざわざ敵の面前に静止目標である海軍基地を展開しておくのは愚の骨頂だ。
通常の戦争なら、そういう攻撃を行うに必要なミサイルを発射しそうな施設や、航空機発射なら、それらが離着陸しそうな空港を攻撃するんだろうが、ロシアはそれをしていない(できない?)。
ロシアは、特別軍事作戦とか言って、真面目に戦争してないからな。
いろいろ考えているんだが、どうやらウクライナの攻撃力を削ぐというより、西側が支援している状況を継続させたがっているのではないか。
つまり、戦闘の長期化に伴って、戦力を喪失しているのは支援している西側の方ではないのか。
まあ、双方損失は出しているだろうが、ロシアは引くところは引いて守りを固め、攻撃するところを絞って消耗を制御している。
クリミアの海軍施設も例外ではないだろう。
東部は、明らかに占領地の維持拡大をめざしている。
つまりだな、戦闘の主導権は、ロシアが握っているわけだ。
ウクライナは、攻撃されたところを守り、撃退したこと、ロシアに損害を与えたことを戦果として発表することで精いっぱいだろう。
クリミアへのピンポイント攻撃、ヘルソン州での渡河作戦程度しか、反撃のニュースはない。
クリミアへの攻撃は、領土奪還とは程遠いし、渡河作戦はリスキーだ。
ひょっとしたら、ある程度成功するかもしれない。
しかし、その後の進軍には兵站が細いからな。
急速な展開は望めない。
年内の進展はないな。
「ロシア軍は東部で攻撃を維持しながら、ザポリージャ州で防衛作戦を実施していて、ヘルソンでのウクライナの作戦に対応するための増援部隊に苦労している」(アメリカのシンクタンク「戦争研究所」)
妥当な分析だろう。
消耗させられているのはロシアではない。
西側の軍事産業全体が、消耗戦に巻き込まれている。
ウクライナは、既に、兵力において消耗戦のドツボに嵌っている。
反転攻勢どころではない。
クリミアへの攻撃にしても、艦船からのミサイル攻撃に対する防御が目的だしな。
領土奪還に直接通じる攻撃ではない。
やれやれ・・・。
だが、防御戦として見れば、ロシアが通常戦争のセオリーを崩していることから、かなり善戦する可能性がある。
ウクライナ側が要塞化を徹底し、防御し続けることが出来れば、いくら兵士が畑で取れるといっても、ロシア国内での批判は高まるに違いない。
その上で、ピンポイントの攻撃を続けることが、ウクライナが長期戦を戦い続けるうえでの戦術になるだろうな。
もちろん、海外からの支援は欠かせない。
反転攻勢というのは、そのための方便(=嘘?)だったわけで、西側はまんまと騙されてしまったわけだが、防御戦ということになれば、それなりの戦術と支援が期待できるだろう。
領土奪還という錦の御旗は、分割和平案を拒否し続ける上で降ろすわけにはいかない。
ウクライナの戦略は、それなりに整合している。
しかし、領土奪還をどうやって進めるのかという勝利の方程式は見えていない。
戦場で勝てないウクライナが、どうすれば奪われた領土を取り戻すことが出来るのか。
中国の仲介によって、領土の一体性を維持しつつ停戦なり休戦に持ち込むという話は消えた(未確認)。
米国は、是が非でもそれは避けたい。
が、どこかで何らかの停戦が実現しなければ、双方の消耗戦が果てしなく続くことになる。
ロシアは、ウクライナだけを見ているわけではないからな。
少なくとも東部ヨーロッパ、可能なら欧州全域を見据えた戦略の中で動いている。
ウクライナの東部戦線での攻撃においては、米国や欧州の武器弾薬の生産能力を見据えて強弱をつけてくるかもしれない。
既に、西側の在庫は適正値を割り込んでいる可能性が高い。
今、ロシアの攻撃を受けて、持ち堪えられるかどうかはビミョーだろう。
欧州大戦争で矢面に立たされるベラルーシのこともあるしな。
ウクライナ情勢は、新たなステージへ移っている。
ザルジニーは、反転攻勢を進める5つの条件を挙げたが、それはそっくりそのまま防御戦の条件になるだろう(地雷原の突破は、自軍の地雷原による防御に読み替えてな)。
表向き、領土奪還や反転攻勢の錦の御旗は降ろせない。
反転攻勢できない理由を何か考えなければならないけど、兵士や弾薬が不足しているからとは言えないからな。
それらしい理屈をつけて、正当化しなければならない。
どちらかといえば、国内向けということになる。
大統領の求心力が衰えれば、現在のウクライナでは領土分割での停戦を模索するしかなくなる。
領土奪還に向けてのタイムラインを示す必要があるかもしれない。
100年でも200年でも、必ず取り返すぞと(そうなのかあ?)。
1年や2年で不可能なことは、今年証明済みだ。
西側の支援が現状を維持できたとしても、現在の兵力では反転攻勢は望めない。
防御戦が精いっぱいだろうし、西側の支援が今後減少することを考えれば、新たに領地を奪われることを前提として戦略を立て直さなければならなくなる。
防御しやすい地点まで、後退する。
渡河作戦なんて、やってる場合じゃないだろうな(撤退する際の伸びしろかあ?)。
将来、西側の生産能力が増強されることがあれば、その時点で反転攻勢を謳ってもいい。
それまでは、消耗を抑え、自軍の兵士を温存しておく必要がある。
それは、NATOの戦略とも呼応する。
ロシアが欧州大戦争を前提として動いているとすれば、ウクライナもNATOの戦略の中にいやおうなく組み込まれていく。
停戦の均衡点は、ウクライナ対ロシアではなく、NATO対ロシアのスキームの中で決まるだろう。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(EU、弾薬100万発供給は困難 ウクライナへ、計画進まずと報道)
https://news.yahoo.co.jp/articles/069f962e38cbeb824055fd1eb6e59f3dca5e8774
「弾薬はウクライナで不足が深刻化する一方、ロシアは自国生産を加速し、北朝鮮からも提供を受けている。」
「EUは3月、1年以内に100万発の弾薬をウクライナに供与する計画を承認した。ブルームバーグによると30%しか達成できていない。侵攻が長引く中、弾薬不足は対策が急務となっており、EUは近く開く国防相らの会合で話し合う見通し。」
ひょっとすると、各国の在庫の取り崩しで調達しようという話になるのかもしれない(未確認)。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
それって、ロシアの思うつぼじゃん!?。
ドニエプル川の渡河作戦についても、ロシア側の情報を出している。
「ウクライナが軍人約500人と小型艇15隻を失ったと主張。9日にも上陸を図ったウクライナ軍海兵旅団の部隊を撃破し、11人を捕虜にした」
「ウクライナ軍が上陸を試みたが、撃退」
損失の規模とかは多少下駄を履かせているかもしれないが、「撃退」とか「撃破」いうところに力が入っている気がする(そうなのかあ?)。
「阻止」とか「防衛」じゃない。
まあ、どうでもいいんですが。
渡河作戦は、どっちがやっても上手くいかない。
が、圧力をかけることは必要だからな。
またやるに違いない(そうなのかあ?)。
500人というのは、昨年の開戦当初に、同様の渡河作戦でロシアが被った損害の規模と同じだ。
うーん、韻を踏んだのかもな(そんなあ!)。
問題は、そっちじゃなくて、弾薬の不足とその調達方法がヤバいという点だ。
NATO側の在庫を減らして支援すれば、ロシアが戦端を開いた時に応戦しきれなくなる。
もう、それを見越して調達しなければならない時期になっている。
反転攻勢どころではなく、防戦一方で戦略を練り直す必要が出てきている。
そんな状況でも、ウクライナは停戦交渉に臨むことができないでいる。
西側は、究極の選択をするかも知れない。
NATO本体を守るために、ウクライナを差し出すわけだな。
やれやれ・・・。
勝てないウクライナは、ウクライナのせいではない。
西側が不十分な支援しか与えられないのは、少なくとも現状で武器弾薬の生産量が足りないわけだ。
やっぱ、エマニュエルトッドの言う通りなんだろうか・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ軍 激戦続く東部で「ロシア側に大損失与えた」発表)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231111/k10014255151000.html
「ロシア側の損失は兵士およそ1万人」
「ウクライナ側に兵士およそ500人の損失」
N社の印象操作というか、なんというか・・・。
ロシアはウクライナの20倍の人的損失を出しているということなわけだ(そういうことかあ?)。
もちろん、そんなことはない。
1万人は1か月間だし、500人は1週間だ。
それでも、5倍ということになるが、戦場が異なるからな。
「東部ドネツク州のアウディーイウカ」
「南部ヘルソン州のドニプロ川の東岸周辺」
それにしても、1か月で1万人の犠牲者というのは多い。
同じ戦線でのウクライナ側の戦死者とかの発表は、もちろんない。
「プーチン大統領がウクライナ東部と国境を接する、ロシア南部ロストフ州にある軍の司令部を視察」
それでも、多大な犠牲者を出した前線近くの司令部をプーチンが訪問しているということは、この戦線に勝ち目があり、自分の手柄になると踏んでいるからだろう。
負けそうなら、訪問などせずに、司令官の首を挿げ替えるだけだからな。
「この1週間でドネツク州でウクライナ軍を撃退した」
ウクライナは、明け渡したバフムト周辺で反撃を試みていたようだが、実らなかったんだろうか(9月中旬頃までは、順調に反撃していたようだ)。
まあいい。
「不足が指摘されている車両や装備品を視察する姿を国営メディアが公開」(ロシア側)
つまり、プーチンが行った後には、車両や装備品は整うわけだ。
手ぶらで行くわけにはいかないだろうからな。
浮沈子的注目は、ザルジニーがこのタイミングでアウディーイウカにおけるロシア軍の損害を総括した点だ。
本格的な攻撃を受け始めてから、ちょうど1かげつということもあるだろうが、そろそろ、大規模な攻撃には不適なシーズンになったのかもしれない。
ロシア側も、「撃退」と言っているからな。
小規模な衝突は続くだろうが、お互いに今年の戦闘は一段落ということか(未確認)。
マークミリーが期限を切った反転攻勢は不発に終わった。
ウクライナは、大規模な損失を出さなかったかもしれないが、これといった成果を上げることもなかった。
クリミアの海軍力を後退させたことくらいか。
が、制海権を取り戻すところまでは行っていない。
ロシアは、相変わらず、海上交通を妨害する意思を明確にしている。
(ウクライナ南部港で民間船にロシアのミサイル命中、1人死亡)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/SHLMS7SM3ZJDRC54IDUXD2AVU4-2023-11-08/
「8日、南部オデーサ(オデッサ)州の港に入港していたリベリア船籍の民間船の上部にロシア軍のミサイルが命中」
「ロシアは7月に黒海経由のウクライナ産穀物輸出合意から離脱して以降、ウクライナの港湾インフラを繰り返し攻撃」
「ロシアは穀物輸出合意から離脱して以降、港湾インフラを標的にした攻撃を21回実施」
ウクライナの反転攻勢を封じ、引き続き、インフラストラクチャーへの圧力を強めている。
ただし、大規模なミサイル攻撃というのは、最近、見られなくなった。
ウクライナ側は、冬季の電力等の攻撃のために、在庫を増やしていると見ている。
浮沈子は、そうではないと思い始めている。
ウクライナの生産力は、既に十分に低下している。
積み増している在庫は、前線の戦術的目標のための可能性がある。
ザルジニーは、さっさと総括しちまったが、ロシア側はまだまだやる気満々だ。
そう、プーチンが司令部に行って、はっぱかけているくらいだからな。
(ウクライナ首都にミサイル ロシア、9月以来の攻撃)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023111100422&g=int
「52日間の休止を経て、キーウへのミサイル攻撃を再開した」
あれま!。
またもや、ハズレかあ?。
「弾道ミサイルは極めて高速で飛来し、巡航ミサイルと異なりレーダー上で捕捉できない」
ロシアは、キエフを攻撃することによって、戦闘継続の意思を明確にしている。
逆「反転攻勢」(=ロシア側の攻勢)は、まだまだ続きそうだ・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(スロバキア首相、民間企業のウクライナ武器輸出は反対せず)
https://mainichi.jp/articles/20231107/k00/00m/030/072000c
「北大西洋条約機構(NATO)加盟国のスロバキアには、砲弾や戦車のメーカーがある。」
ウクライナにとっては、隣国からの実質的な支援が続くというのは心強い話だろう。
「スロバキアは年間約18万発の砲弾を生産し、ウクライナへの重要な弾薬供給国」
うーん、ちょっと量的にはショボい気がする。
依然読んだ、エストニアの分析では、ロシアは1日で1万発の砲弾を打ち尽くすというからな。
3週間、持たない・・・。
まあいい。
「ウクライナには武器も弾薬も送らない」
「この公約はスロバキア軍の備蓄から供与される武器のみが対象」
つまりだな、送らないのではなく、「送れない(これ以上在庫を取り崩すことはもうできない)」というわけだ。
もともと、隣国ということもあり、国力に比べて過大な支援を行ってきたわけで、適正在庫を維持するというのは正常な判断だ。
地理的には、ウクライナのみに接しているから、バルト3国やポーランドのように、ウクライナの戦況と関係なく、いきなり攻撃を受ける心配は少ない。
が、ポーランドのように、米国が最新兵器をじゃぶじゃぶ提供しているド派手な国と異なり、ひっそりと防衛しているんだろう(未確認)。
(ウクライナ、東部アウディーイウカで防戦続く…ロシア軍が4万人集中し1日60回超攻撃)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20231112-OYT1T50024/
「スロバキアの新政権は、ロシアの侵略を受ける隣国ウクライナへの軍事支援の一部停止を決めた。」
「弾薬400万発などの供与を盛り込んだ前政権の支援案の承認を見送った。」
「スロバキア軍の在庫からの兵器供与は停止する意向」
「これまで戦闘機などを積極提供してきたスロバキア軍が新たに供与できる備蓄は少ない」
やっぱ、供与「しない」のではなく、供与「できない」のが実情なわけで、それは戦場で勝てないウクライナという現状認識が根底にある。
「米欧諸国の「支援疲れ」の象徴」
浮沈子的には、もっと根深い、本日的な理由からの判断だと見ているけどな。
ウクライナは、自分とこが負けちゃえば、次はNATOが攻め込まれるんだから、引き続き、ご支援の継続をよろしくと訴えているわけだが、勝てないということになれば、負けちゃった後の心配もしておかなければならんからな。
在庫の取り崩しには限度がある。
長期戦は、確かに生産力の勝負になる。
1日1万発の砲弾を作り続ける能力がなければ、この戦争には勝てない。
「フィツォ氏は国内企業が製造する弾薬などの輸出は容認する構えで、戦線への影響は限定的だとの見方が強い。」
年間18万発じゃあ、焼け石に水だからな。
それにしては、400万発の供与を決めた前政権は、ずいぶん気前が良かったということになる。
在庫のほとんどを供与するということなわけだ(未確認)。
まあ、どうでもいいんですが。
ハンガリーの決定が、戦場で勝てないウクライナという「事実」に基づくものであるなら、その影響はやがてバルト3国やポーランドに及ぶだろう。
明日は我が身ということで、GDP比で高い支援を続けているけど、自軍の強化に充てた方が有利だという判断になりかねない(そうなのかあ?)。
読売の記事からは、東部戦線の戦況について、エストニアが冷静に見ていることが読み取れる。
「エストニア公共放送は10日、同国軍関係者の見方として、露軍はアウディーイウカを含むウクライナ東部に1日60回超の攻撃を仕掛け、主導権を握っていると伝えた。」
「エストニア軍高官は、アウディーイウカの戦況について、ウクライナ軍が持ちこたえているが、兵力に余裕がある露軍が制圧する可能性に言及」
うーん、やっぱ、ネックはウクライナの兵力不足だ。
「アウディーイウカの制圧は前線への補給を容易にし、露軍にとって戦略的な価値がある」
東部戦線は、アウディーイウカでおしまいになるわけじゃないということだな。
ドネツク州全域の制圧は、時間の問題と見ているわけだ。
長期戦だから、年単位の時間かも知れないけどな。
ウクライナは、自軍の兵力の損耗を避けるために、後退せざるを得なくなる。
そりゃあ、ロシア軍に多大の損失を与えたことは、「戦果」として誇っていいかもしれないが、結果が「撤退」なら、戦争としては負けたことになるからな。
ロシアが、兵力の損耗を受けて、以後の攻勢が弱まり、戦争継続が困難になるということなら、その撤退にも意味はある。
戦線を立て直して、再度、反転攻勢のチャンスをうかがうことが出来るからな。
その意味では、後方から支援する西側に対して、露軍の損耗をアピールすることは重要だ。
「アウディーイウカへの猛攻が続いた過去1か月間で、露軍に約1万人の人的損害を与え、露軍の戦車100両超や戦闘機「Su(スホイ)25」7機を破壊した」(ウクライナ軍トップのワレリー・ザルジニー総司令官)
問題は、エストニア軍高官が認識してるロシア軍の兵力の余裕がどれ程かということになる。
そして、さらに問題なのは、対抗するウクライナ軍の兵力が、今後持ち堪えられるかどうかということなわけだ。
軍人さんはそういう問題については専門家だ。
戦意を鼓舞したり、世界を巻き込んで支援を取り付けるのは政治家の仕事だが、戦場に供給される資源を冷静に評価し、適切に運用するのは軍人の仕事だ。
ザルジニーも、エストニア軍の高官も、その点では適切な評価をしていると見るのが妥当だろう。
そういう評価を、マスコミにべらべらしゃべっちゃっていいかどうかは、別の問題だがな。
それ自体が情報戦であるという可能性もあるから、一概に否定はできないけど、ウクライナの兵力不足は構造的にも想定されるし(人口はロシアの3分の1)、米軍の懸念も報じられているから、程度はともかくとして問題の存在は明らかだ。
加えて、弾薬不足が、急速に表面化しつつある。。
浮沈子は、だからといってエマニュエルトッドのように、「米国はすでに負けている」とか、短絡的には考えていない。
西側には、潜在的な生産力は十分にあるだろう。
NATOが参戦しないというのは、西側の政治的選択であって、純軍事的に選択しているわけではない。
ウクライナへの支援が限定的に行われているのは、戦域を限定して、状況を管理可能な範囲にとどめておくという目的に沿ったものだ。
もちろん、それはロシアにとっても望ましい話だ。
双方の利害は一致している。
今のところ、多少の例外(モスクワにドローン飛ばしちゃったり、エンゲリス爆撃しちゃったり)はあるけど、このスキームは維持されている。
が、コップの中の嵐が外へ溢れないという保証はない。
西側が、溢れた水を受ける「大きなたらい」を用意しておくということは十分にあり得る話だ。
生産力の増強を計れば、ロシアを追い込んで戦闘国家にしてしまったことにも対応できるかもしれないしな。
ロシアは、すでに様々な局面で、西側と結んでいた軍備管理協定から離脱を始めている。
まだ、全面撤退ではなく、停止とか一部の廃止に留まって見せているけど、いつでも全面対決する気はあるぞという意思表示はしているからな。
そういうシグナルを受け取って、西側がどうするかもの問題になっている。
喧嘩を始めたいきさつについては、まあ、いろいろあるかもしれないが、事態をエスカレートさせるかどうかは今後の問題だ。
ウクライナを差し出して喧嘩を収めるのか、覚悟を決めて軍備の生産力を拡大して受けて立つのか。
正義の戦争を続けるか、不正義の平和を認めるのか。
(米中首脳会談15日実施へ “地球規模の課題について協議”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231110/k10014254561000.html
「・・・地域の課題のほか、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルとイスラム組織ハマスとの軍事衝突など、地球規模の課題について協議する」(アメリカ政府高官)
米国高官が、ウクライナ侵攻を「地域の課題」ではなく、「地球的規模の課題」と認識している点に注意だ(ガザ侵攻がそうかどうかは、浮沈子的には疑問だがな)。
米国には、ウクライナ問題を、場合によっては西側のグローバルレベルの軍事戦略にエスカレートさせる気があることをほのめかせている(そうなのかあ?)。
そのことを、中国を相手に協議するというところに時代の変化を感じる。
米国は、「すでに負けている」わけではない。
まだ、戦いを始めてさえいない。
現状は、あくまでも「支援」に留まっている。
それは建前上もそうだし、産業構造を軍需産業に傾斜させるかどうかという国家戦略の点からも言える。
戦争したがっている連中には不自由しない国だからな(そうなのかあ?)。
そういう輩にとっては、ロシアを追い詰めて戦闘国家に変容させることだって、織り込み済みだったのかもしれない。
降りかかる火の粉は、払いのけなければならないからな。
ウクライナでの小さな紛争を火種にして、世界を再び戦火に塗れさせていく。
紛争をエスカレートさせるノウハウは、米国のお家芸だ。
バイデンが、習と何を話すかは知らない。
まさか、中国から弾薬を調達する交渉じゃないとは思うけど(わからんぞお?)。
21世紀は宇宙時代だからな。
地球規模の話どころか、月面の支配をどうするかという、ユニバーサルな話題になるかもしれない。
先に国旗を立てたのは米国だとか、半世紀も放棄していたんだから、その権利はすでに失われていて、2020年代に中国が再上陸(っつーのかあ?)すれば、こっちの権利が優先されるとかな。
そういう罪のない話題になってくれるといいんだがな・・・。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナの新たな突破口候補に ドニプロ川左岸で海兵隊が前進続ける)
https://forbesjapan.com/articles/detail/67258
「3週間前、海兵隊部隊はウクライナ南部ヘルソン州の広いドニプロ川を渡り、ロシアの支配下にある左岸(東岸)側の集落クリンキに橋頭堡(きょうとうほ)を確保した。」
「クリンキから、さらに南へと海兵隊部隊は前進している。」
この記事が書かれた時期は不明だが、既にとか作戦は失敗に終わったと報じられている。
「ウクライナが軍人約500人と小型艇15隻を失ったと主張。9日にも上陸を図ったウクライナ軍海兵旅団の部隊を撃破し、11人を捕虜にした」(再掲:<さらにさらに追加>参照)
「ウクライナ軍が上陸を試みたが、撃退」(同上)
フォーブスの記事は、ドラマチックでわくわくする。
記事を通じて事実を確認する際には、その部分を注意深く排除していかなければならない。
浮沈子的に興味をひかれたのは、以下の記述。
「冬が近づくにつれて、メリトポリ以西の兵站の状況はますます悪化していく可能性が高い」(ワシントンD.C.にある欧州政策分析センター(CEPA)の上級研究員ジャン・カルバーグ)
リンクが張ってあったので、元記事を読んだ。
(ウクライナ — 勝利は思っているよりも近い:2023 年 8 月 23 日の記事)
https://cepa.org/article/ukraine-victory-is-closer-than-you-think/
「ウクライナ軍はここからさらに10~15キロ(7~10マイル)進む必要があり、軍と軍隊の戦闘能力にとって極めて重要なロシアの東西輸送路に銃を向ける必要がある。」
それから、3か月近くが経過しているが、長距離砲がロシア軍のロジを粉砕したという話は聞かない(一部の攻撃が行われたという報道は読んだ記憶がありますけど)。
フォーブスの記事の著者は、ドニエプル川渡河作戦の成功(?)の理由の一つに、ロシア側の戦力不足を挙げているが、それは、少なくとも兵站の不足が原因ではないだろう。
「状況はすでに悪いとみられ、ロシア軍はドニプロ川左岸の部隊への補給に苦慮している。」
それは事実かも知れないが、問題は既に認識され、対応されているようだ(「撃破」とか「撃退」とか言ってるしな)。
もちろん、ロシア国内向けの「でっち上げ」の可能性もある(未確認)。
浮沈子も、兵員の損失が500人というのは、いささか怪しいと見ている(多過ぎね?)。
小型舟艇での渡河作戦で、んな大勢渡すかよ・・・。
記事では、「浮橋(ふきょう)」使用の可能性についても触れられているけど、記者も確認はしていない。
「前進する際に天候は深刻な障害になり得る。しかし、わが軍の部隊の前進方法を考えた場合、車両を使わず前進することがほとんどなので、この段階の反攻に大きな影響があるとは思わない」(ウクライナ軍の将官オレクサンドル・タルナウスキー:CNNのインタビューで)
「彼らは10〜15人のチームで主に徒歩で前進するので、天候が悪化しても反攻を継続できそうだ。」
つまりだな、少数の歩兵が動き回る段階からの前進は、冬季は期待できないということになる。
もう一つ気になったのは、海兵部隊の転用だ。
「強襲渡河作戦に向けて精鋭部隊を転用」
「東部ドネツク州から転戦してきたウクライナ海兵隊の第35、第36、第38各海兵旅団の部隊」
夏ごろからの長期に渡る電子戦、ヘリコプターによる援護など、ウクライナ軍は渡河作戦に向けて、周到な準備をしていることが分かる。
そして、激戦が行われている東部ドネツク州から「精鋭部隊」を引き抜いて投入している。
が、それでも、渡河作戦はリスキーだからな。
この記事からは、その後の展開を占うことはできない。
ウクライナ軍は、もちろん、一方的にやられているわけではないだろうし、ロシア軍の防御が薄いところ(河川という天然の要塞があるからな)を狙って、困難な作戦を遂行する能力も持っている。
しかし、それが戦況に大きな影響を与えるところまで進展していないこと、記事からも分かるように、冬季に向けて進展しそうもないことも確かだ。
「西側の多くの専門家や政治家がウクライナでの戦争は「膠着状態」に陥っていると断じ、ウクライナはロシアと停戦交渉をすべきだと主張している。」
浮沈子は、膠着状態というのは、ウクライナに贔屓目に見た時の評価だと思っている。
今や防戦一方で、ひょっとすると崩壊寸前というキビシー見方だ。
ヘルソン州における渡河作戦は、おそらく唯一の例外かも知れない。
クリミアへの攻撃もあるけど、あれは防御戦の一環だからな。
海軍の艦艇による黒海からの攻撃を減らしたいわけだ。
ただ、その効果のほどは分からない。
渡河作戦も、たとえある程度成功したとしても、大きな影響はないだろう。
長期的には、弾薬の不足、兵員の不足で、戦闘継続が困難になり、厳しい条件での停戦交渉に追い込まれることになる。
専門家は、過去の栄光にとらわれた贔屓目の評価はしないものだし、まともな政治家はさらにその先の未来を見据えて行動する。
停戦交渉を拒否し続けることは、戦争終結を戦場での決着に委ねることを意味している。
ロシアは、受けて立つ気でいるからな。
そんな中行われる米中首脳会談は注目だ。
中国がロシアへの支援を打ち切れば、少なくとも欧州大戦争への突入を遅らせることができ、その間に西側が武器弾薬の生産能力を拡大する時間稼ぎが出来る。
ウクライナに引き続き弾薬を供給したりしても、まあ、ちっとは安心できる(そうなのかあ?)。
が、中国がロシアとの関係を強化し、大欧州戦争への突入時期が目前ということになれば、ウクライナを支援している余裕はなくなる。
NATOの備蓄を増やすことが優先で、桁違いの消耗戦に備えなければならない。
バランスの問題と、開戦想定時期の評価が絡むから、明日、直ちに支援がゼロになるわけではないだろう。
この冬の間は、それなりに続く。
が、来春以降、どうなるかは分からない。
G7外相会合では、揺るぎない支援を表明したようだが、まあ、外交だかな。
そう言うに決まっている。
浮沈子は、少なくともロシアが併合した4州の全ての地域をロシアが実効支配していない今の時期に停戦交渉した方がいいと思っている。
でないと、今後、ウクライナが後退を余儀なくされた時点では、地理的に不利になるだけでなく、ロシアの譲歩を引き出すことも困難になる。
早ければ早いほどいい。
少なくとも、来春以降に事態が好転する見通しはない。
それとも、ゼレンスキーはとっておきの秘密のカギでも持っていて、起死回生の一手を打つことが出来るとでもいうんだろうか(やっぱ、核弾頭持ってるのかも!?)。
まあ、どうでもいいんですが。
ウクライナの反転攻勢は不発に終わった。
6月と言われる開始時期から奪還できた面積は1パーセントにも満たない(0.3パーセントと言われている)。
東部戦線で押し切られれば、マイナスになる恐れもある。
バーンズCIA長官(以前の駐ロシア大使)は、プーチンのウクライナへのこだわりを軽く見てはいけないと警告している。
その思い上がりを叩き潰すために、今年の6月、ウクライナの反転攻勢を承認した(たぶん)。
彼は、それ以前に、米国の支援が年内に不確実になる可能性も、ゼレンスキーに告げている。
その時点(今年の1月)では、もちろん、イスラエルとハマスの紛争は見えていない(予兆はあったでしょうけど)。
いや、CIAはハマスの襲撃の時期を掴んでいたかもしれないしな(浮沈子の妄想の中では、知っていてやらせたことになっているし・・・)。
案の定、全世界の関心はウクライナから離れ、支援継続の不透明さは増大した。
(米下院議長が新たなつなぎ予算案提示-政府機関閉鎖のリスクやや後退)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-11/S3ZBNVT0G1KW01
「イスラエルやウクライナへの新たな支援も除外された。」
要するに、ウクライナは、期限内にレポートを出せない落第生になっちまったわけだ。
ウクライナは、東部戦線から精鋭部隊を引きはがして、南部に送っている。
戦術的には攻勢から守勢に転じれば、兵力を節約できるからな。
必ずしも誤りとは言えない。
まして、攻撃の要となる海兵隊は、守勢では不要だ。
用兵は正しい。
が、それで得る戦果は微々たるもので、リスクも高い。
その高いリスクを冒さなければならない状況に追い詰められている。
レポートを出せなければ、落第だ・・・。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
双方が停戦交渉に応じない以上、戦場でケリをつけるしかない。
優秀な兵士は、その間にも命を失っていく。
春まで生き延びることが出来れば、命が繋がるかもしれない。
しかし、今の状況が続く限り、その保証はない・・・。
<もっともっと追加>ーーーーーーーーーー
(「ロシア軍、弱体化続けてる」拘束中のロシア軍事評論家、書簡で警鐘)
https://www.asahi.com/articles/ASRC75GVCRC7UHBI011.html?iref=pc_extlink
「ロシア軍は弱体化を続けている」
「2014年にウクライナ東部ドネツク州で親ロシア派武装勢力とウクライナ軍が武力衝突した際、親ロ派の司令官を務めた。」
おっと、内部告発かあ?。
が、記事を読むと、そうでもない感じだ。
「ハルキウ州クピャンスク方面や、ドネツク州リマン方面で進軍に失敗」
いずれも、ウクライナ側から激戦(=ウクライナ軍の苦戦?)が伝えられてるところだな。
「ドネツク州アウジーイウカについても、「成功は戦術的なものにとどまり、非常に深刻な人員と装備の損失をもたらした」と指摘」
まあ、現場指揮官の目線で見れば、損失を憂える気持ちは分からないではない。
「ロシア軍は新たな作戦上の危機を排除するため、残りの秋から冬にかけて守勢に回る必要がある」
ドニエプル川の渡河作戦を踏まえた指摘だが、装備の供給や人身の補充についていえば、ロシアは潤沢な方だろう。
大体、現場は常に全てが不足していると感じるものだ。
そして、客観的評価というのは、結局、勝ち負けで判断するより仕方ない。
ロシア軍は、態勢さえ整っていれば、防御戦については善戦していると言っていい。
人的損失を無視した突撃に頼っていると伝えられる攻撃については、まあ、内部から見ていても常軌を逸しているということになるのかもしれない。
やはり、プロの目から見ても、ロシアの戦術や戦略に穴があることは確かなようだ。
過ちを犯さない司令官などいないだろう。
配属された兵士はたまらんだろうがな。
が、戦争というのはそういうものだ。
問題は、どれだけのリソースをいつどこに投入して、どんな戦果を挙げられるかという点だ。
それが、次の戦略目標を明らかにし、投入するリソースの調達を決定する。
緒戦での勝ち負けは時の運だが(そうなのかあ?)、作戦の巧拙は戦果に大きく影響する。
クソな作戦を命じられて、部下を失う指揮官の悲哀を散々味わってきたであろうイーゴリ・ギルキン氏(通称ストレルコフ氏)が、ロシア軍に苦言を呈するのは無理もない話だ。
ブチ切れたプリゴジンは、反乱まで起こしたからな。
「ロシア軍が来春までに一層弱体化しているだろう」
それが真実なら、西側にとっては朗報だ。
ウクライナが宿題を提出できなかったネガを補うことが出来る。
拙攻が戦力の損耗を招き、来年の反転攻勢では、宇軍が戦果を挙げられるかもしれない。
浮沈子は、露軍が損耗を意に介さずに猛攻を掛けているのは、宇軍の兵力がひっ迫していることを見切って、一気に畳みかけているからだと見ている。
国内世論や西側の支援に与える影響など、政治的要素も大きいけど、ここ一番の突破力を見せつけるチャンスと思っているんだろう。
渡河作戦については、兵站が困難で、全面展開には至らないと思って、本格的な防御に移っていないだけだと思われる。
放っておけ・・・。
それでも、ウクライナにもチャンスがあるという話は久々だ。
そうか、ロシア側も内情は厳しいわけだ・・・。
もちろん、収監中の元軍人の手記が、何の検閲も経ずにネットに流れるというおめでたい話は、世間知らずの浮沈子にも信じがたい。
きっと、これもロシア当局の情報戦の一端だろう。
さて、ロシアにとってのメリットは何だろう?。
実は、渡河作戦はロシアが仕掛けた罠に宇軍がまんまとはまってしまっただけで、投入した精鋭部隊は次々と撃破されたり捕虜になっちまったりするのかもしれない。
東部戦線で突撃しているのは、囚人や離脱しようとした兵士だからな。
それとのバーターなら、十分引合うと考えているのかもしれない(未確認)。
東部戦線の突撃は失敗で、南部戦線は防御に徹する。
見かけは、真逆になりそうだが、そういう情報もあるという話だ。
その結果、来年の春までに、露軍が弱体化するというところが臭い。
弱くなった軍隊に対抗するのに、どーして、大量の軍事支援が必要なのか。
このくらいで十分なのではないか。
この冬の、西側の支援の規模を抑制する効果も期待できる。
まあ、どうでもいいんですが。
一寸先は闇のウクライナ情勢。
本当のところは、戦場での結果を見ないと分からない。
なにがどうなっているかを知るのも、一苦労だな・・・。
(勝敗はすでに決しているのに、空約束の軍事支援で、米国はウクライナに戦争継続を強いている E・トッド氏インタビュー)
https://news.yahoo.co.jp/articles/acc05aff35d45549de042528dc4c5515841f9dc5
「米国はすでにウクライナ戦争で負けている」
浮沈子も、相当妄想癖が強いが、さすがにこれほどではない。
ウクライナが、米国の下請けとして、ロシアと戦争させられているという構図については、まあ、そういう見方もあるだろうし、そのことで欧州と米国が利益を得ていることは事実だろうが、「すでに負けている」とまではいえないのではないか。
「国内産業が空洞化しているために、「通常のシンプルな兵器や弾薬」を迅速かつ大量に供給できないでいる。この「兵器供給力=工業生産力」で、米国は敗北している」
別に、米国だけが供給源ではないだろうし、産業の空洞化に陥っていたのはロシアも同じだ。
問題は、今後、兵器の増産に転じて、数十年という長期に渡る「反転攻勢」の土台を築くことが出来るかどうかで、それまでは在庫の取り崩しで凌ぐことになる。
せんだっては、イラン辺りからの密輸品を押収したヤツを、ウクライナに回そうとしてたしな。
(米、押収したイラン製弾薬をウクライナに供与 100万発以上)
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-usa-weapons-idJPL6N3BA0JX
「米軍は4日、昨年押収した100万発以上のイラン製弾薬をウクライナに供与したと発表」
「約110万発の7.62ミリ弾がウクライナに送られた」
「ウクライナは長距離兵器や防空システムが必要としており、米国が供与したイラン製弾薬が戦況に大きな違いをもたらす公算は小さい。」
やれやれ・・・。
いずれにしても、ありったけかき集めて、ウクライナにつぎ込まなければならないことは確かだ。
米国の工業力を見くびって、戦争おっぱじめて苦労したわが国としては、フランス野郎の見立てに同意するわけにはいかない。
ロイターは、こんな記事を出している。
(ゼレンスキー大統領、年内に戦果 困難でも「最終的に成功」)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/IV5XPRQIOVNJTNZREHMO7TQ5II-2023-11-08/
「南部でのロシア軍に対する反転攻勢の緩慢な進展を認める」
「西側の支援なくしてウクライナは戦場で戦果をあげ続けることはできない」
「ウクライナが敗北すれば数千万人の移民が発生する」
実際にどれほどの移民が出るかは分からない。
現在でも、2000万人が国外避難していると言われている。
一方、18歳から60歳までの男性は国外に出られないことを考えれば、生産年齢人口の多くは国内に留まっているとみられる。
移民の発生は、周辺国にとって必ずしもネガティブな要素ではないだろうが、現在国外に出ている人々の多くは帰国するかも知れない。
戦争の終結がどういう形になったとしても、ウクライナ国内の復興需要はあるからな。
戦争が長期化して、国外に避難している人々がそこで生活の基盤を築くなどすれば、ウクライナに戻ることはなくなる。
100年戦争になれば、もう、数世代を国外で暮らしていることになるわけで、状況の変化が人口構成の変化をもたらすことはなくなる。
が、それほど長くは持たないだろう。
浮沈子的には、エマニュエルトッドの状況解釈は誤っていると思うし、短期の戦争終結がもたらすウクライナからの移民の発生は、悪いことではないと思っている。
米国があくまでも欧州での権益に拘るなら、国内の生産力を総動員しても武器弾薬を増産して支援するだろうし、そうでなければ、そもそもウクライナに継続的な支援を続ける気がなかったというだけの話になる(浮沈子的には、後者と見ている)。
ロシアが一定程度の犠牲を払えば、ウクライナをくれてやるという話は、侵攻当初からあったというのが浮沈子の見立てだ。
どこか、きりのいいところで支援を打ち切り、その時点での外交的解決を図るというのが既定路線だろう。
一時的に休戦ということになれば、いずれまた、ロシアの侵攻が始まるかもしれないが、ウクライナの地で起こるとは限らない。
バルト3国やポーランドで起こるかもしれないし、その際はベラルーシが巻き込まれることは確実だ。
米国と異なり、ロシアは国内生産力の総力を挙げて武器弾薬の製造に取り組んでいるからな。
投資を回収するための事業は、戦争の拡大継続しかないしな(武器弾薬は、生産手段を提供できない!)。
力の行使で現状変更するしか、ロシアが成長する見込みはなくなったわけだ(そうなのかあ?)。
西側は、経済制裁によって、ロシアをサプライチェーンから切り離そうとしているからな。
侵略と領土拡張へのインセンティブを与えている。
需要と供給がマッチすれば、結果(新たな侵略)はおのずと現れるわけだ。
NATOは、その存在意義を問われることになるだろう。
ウクライナと異なり、西側は制空権を維持しているからな。
双方、力と力のぶつかり合いになる。
ドンパチの規模も半端ないだろう。
今までのウクライナでの戦闘は、第一次世界大戦並みだったが、こっちは本物の第三次世界大戦だからな。
後方の生産拠点も狙われる。
大規模な空襲も行われるだろうし、労働力を供給している都市は真っ先に標的になるだろう。
それは、ロシアも同じだ。
今、ウクライナで行われている戦闘は、来るべき大欧州戦争の序章に過ぎない。
ロシアを戦闘国家に押しやったのは米国だ。
中国はロシアを支援することで、欧州に権益を広げようとしている。
インドは市場を通じてそれを支持しているしな。
イランや北朝鮮とは、反米というキーワードで繋がっている。
民主主義対専制主義でも何でもいいけど、経済のブロック化が進んでいけば、やがて双方の市場争奪を巡って、ドンパチが始まるというのは歴史の教訓だ。
いや、21世紀の現在、植民地時代とは異なる経済スキームの中で、そんなことは起こらないという話もある。
状況はもっと複雑で、グローバルサウスもあるし、我が国のように政治的には西側でも全方位的な経済関係を構築している国々だってある(我が国の最大の貿易相手国は中国です)。
んな、キッチリした色分けなんて意味ねーというわけだ。
米国自身が、中国との経済関係にどっぷりと漬かっていて、サプライチェーンを切り離すことなどできていないからな。
しかし、過去の大戦を通じて構築してきた相互依存な経済関係をぶち壊し、米国の政策にとって都合よく再編する試みに、西側は同調している。
植民地時代のような、「土地」と結びついた「経済」という、分かりやすい形でないだけで、同じようなブロック化が進展していることは間違いない。
エマニュエルトッドは、米国の生産力が空洞化しているというけど、生産力の外部化は競争力の強化も生み出している。
その結果、利益率の高い製品を生み出し、更に競争力を高めることにつながっている。
浮沈子は、米国が中国から武器弾薬を輸入することがあるとまでは言わないけど、構造的にはそういうことがあってもおかしくはない。
今回の紛争で重要な役割を果たしていると言われるドローンの世界最大の生産国は中国だしな。
(ドローン、中国から台湾の時代に)
http://www.gfj.jp/cgi/m-bbs/index.php?no=4927
「世界一のドローンの生産大国は、嫌われ者の中国です。例えば、中国のDa-Jiang Innovations(略称DJI)という1社だけで、世界の民間用ドローンのシェアのおよそ8割を占めています。民間用だけではなく、軍事用ドローンも小型のものから大型のものまで大量に生産しているのです。」
「アメリカで作るドローンの部品は、中国に依存している状態です。一刻も早く中国サプライチェーンから脱しなくてはなりません。」
やれやれ・・・。
もちろん、大型の軍用ドローンとかは別だけど、ウクライナ紛争の戦場で使われているのは、もっと低コストでシンプルなタイプだ。
シンプルでも、数を投入すれば効果は大きい。
産業のコメではなく、戦争のコメになっている。
まあいい。
米国や欧州は、ウクライナ支援の長期化をにらんで、武器製造に資本を投入するだろうか?。
もちろん、ウクライナだけを見れば、さっさと切り上げて緊張緩和するのが得策だが、追い込んでしまったロシアの今後を考えれば、もう少しウクライナに頑張ってもらって、その間に「ポストウクライナ」の時代にロシアと対峙するための「生産力」を整えたいところだ。
毎度、確信に満ちた決意表明なウクライナ大統領は、来年の反転攻勢について触れている。
「詳細は明かせないとしながらも、ウクライナは2024年の戦場計画を策定していると表明。」(ロイターの記事:以下同じ)
「どの方向に進むべきかについて極めて具体的な計画がある」
「困難だが、成功すると確信している」
今年の反転攻勢に先立って、米国はバーンズCIA長官を送り込んでいる。
半年に1度の訪問がスケジュール化されているとすれば、年末年始の辺りに再び訪れることになるだろう(未確認)。
浮沈子は、ゼレンスキーが反転攻勢とは言っていない点に注目しているが、それは、あまり重要ではない(そもそもムリポだし)。
ポストウクライナを見据えた、対ロシア戦の長期化が課題だ。
その間に、米国や欧州の武器弾薬の生産体制を整える(そうなのかあ?)。
時間稼ぎだな。
ロシアだって、そんなことは見え見えだから、黙ってのんびり構えてはいないだろう。
そんな余力があるかどうかは知らないが、投資した軍事生産力を活用した新たな事業(=戦争)をおっぱじめる可能性もある。
大欧州戦争は想定の範囲内だが、まあ、西側もそれなりに備えているしな。
早期の投資回収というわけにはいかない。
んでもって、やっぱ順当にヤバいのは中東だろうな。
ロシアとイスラエルの関係は、必ずしも悪くない(イスラエルは、経済制裁に賛成していないし、ウクライナに武器供与もしていない)。
足元のかじ取りは難しい情勢だが、中東での米国の関与をけん制する上では、イランとの関係を重視するのが得策とされている。
(深まるプーチン大統領の苦悩、ハマス・イスラエル紛争で「股裂き」外交に)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/77773?page=4
「イランを後押しすることこそが、ウクライナの背後にいるアメリカと戦うロシアの国益に最大限沿うことに」
難しい選択だが、大枠で崩れることはない。
敵の敵は味方だ。
新・悪の枢軸(ロシア、イラン、北朝鮮?)は健全だ。
その背後に見え隠れする中国の影。
世界中に有り余る軍事力のとばっちりを撒き散らしているのは、米国だけではない。
ポスト冷戦下の低強度(中強度)紛争の時代を、いかに凌ぐか。
各国には、軍事力増強に伴う緊張の増加を抑制する努力が求められている。
平和が戦争を生むことがあってはならない。
といっても、無理か・・・。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
それが、西側のポストウクライナに向けた軍備生産力の増強に必要な時間稼ぎであったとしても、ウクライナへの支援は続くだろう。
欧州が模索する、戦場で勝てないウクライナから如何にして利益を引き出すかという問題に対する、答えの一つかもしれない。
これには、数年の時間が掛かる。
その間、ウクライナは生き延び続けることができるかも知れない。
その後どうなるかは、まあ、妄想するしかない。
米国は、その間に生産力を回復させるかもしれないし、そうでないかもしれない。
あくまでも欧州にコミットし続けるということなら、NATOを通じてロシアと対峙するだろうし、そうでなければ、米国の内向きの利益に閉じこもることになる。
浮沈子は後者と見ている。
欧州の利益の確保は、欧州が対応すべきだ。
米国は、ウクライナにコミットする利益を見失いつつある。
いや、そもそも、ウクライナに米国の権益はない。
国家は正義では動かない。
損得で動く。
正義の戦争から不正義の平和へ。
メンツを保ちながら、移行するのは大変だな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナは勝てない)
https://www.ryusuke-m.jp/6649/
「ところが、その中抜きしている連中の名前をCIA(米国中央情報局)は掴んでおり、先日、ウクライナを訪問したウィリアム・バーンズCIA長官はその名簿リストをゼレンスキー大統領に叩きつけました。」
時期的には、6月の訪問だな(その後の訪問かどうかは未確認)。
表向きは、反転攻勢の計画を確認しに行ったことになっている。
「なんと名簿リストのトップにはゼレンスキー大統領の名前があった」
まあいい。
このブログ記事の信ぴょう性は何とも言えないけど、浮沈子的に気になったのは、米国の紛争対応能力に関する記述だ。
「冷戦期の米国(米軍)は、ユーラシア大陸を取り囲む、ヨーロッパ、中東、東アジアの3か所うち、同時に2か所で戦争を遂行できる戦力を維持してきました。」
「それが、クリントン政権末期には、1か所でしか対応できないまでに戦力を減らしてしまいました。」
平和の配当というやつだな。
「現在では「1か所でも対応できないのでは…」とさえ言われています。」
「・・・なおかつ中東(イスラエル・ハマス戦争)でも戦争がはじまろうとしています。」
まあ、始まってはいませんが(戦争しているのは、イスラエルです)。
「これを機に、中国が台湾を侵攻したらどうなるのでしょうか。」
あと数年先だと思うんだがな。
軍事侵攻は、できれば避けたいと思っているだろうが、排除はしていない。
浮沈子は、間違いなくやると思っているけど、その際に米国がどう対応するかが問題だ。
不沈空母である日本丸の全国の空港を接収し、そこから爆撃機を飛ばして支援するんだろう。
当然、中国は敵基地反撃を行うから、我が国は火の海になる。
戦死者数では、米軍の兵士のそれを上回るとされている。
先日は、オスプレイを予告なく緊急着陸させてみて、サウンドを行っているしな(そうなのかあ?)。
とばっちりを受けないようにしないと、横田にある米軍司令部とかも狙われるかもしれない。
浮沈子が棲息している東京都大田区には、羽田空港(東京国際空港)という世界に冠たる超過密な国際空港があるからな。
中国の中距離弾道弾の半数必中界がどれ程かは知らないが、あまり精度が良さそうな気はしないしな。
まあ、どうでもいいんですが。
米国は、表向きアピールしているほど、台湾マターには関与しないのではないかと見ている。
どうなるかは分からないが、その頃には、紛争関与能力が飽和しているだろう。
中国は、ウクライナ紛争においてロシアを間接的に支援することによって、それを狙っているのかもしれない。
2027年が山場と言われる台湾有事。
状況によっては、時期の変更はあり得る。
年が明ければ、僅か3年後の話だ。
うーん、ウクライナが持つかどうかだな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(プーチン大統領 ウクライナ東部に近い軍司令部訪問 作戦指示か)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231110/k10014254161000.html
「東部ドネツク州のアウディーイウカ、バフムト、マリインカそして東部ハルキウ州のクピヤンシクの4つの方面で激戦」
・アウディーイウカ:ロシアが攻撃
・バムフト:ロシアが攻撃
・マリインカ:ロシアが攻撃
・クピヤンシク:ロシアが攻撃
バムフトは、ロシアに占領されたのち、ウクライナ側が攻撃していてロシアは守勢だったが、再び周辺地域への攻撃に転じたようだ。
つまり、攻勢をかけているのはロシア軍であって、ウクライナは「守勢」にまわっていることになる。
「激戦」というのは、ロシア軍の激しい攻撃にウクライナ軍が必死に耐えている姿だ(そうなのかあ?)。
「あなた方の仕事はロシアの新たな地域であるドネツク州とルハンシク州、ザポリージャ州とヘルソン州で特に重要だ」(プーチン:内務省へのメッセージ)
これらを見ると、ウクライナ全域の支配というより、併合した地域の完全支配を目指しているだけのような気がするけどな。
ロシアとしては、それが基本であることに違いはない。
プーチンは、東部地域と南部地域の戦略的意義を明確に区分している気がする。
東部地域は、併合した2州の支配を確実にすること、南部はクリミアへの回廊確保と黒海へのアクセス遮断だ。
オデッサへの侵攻を前提とした軍事圧力の強化を狙っている。
クリミアは、おそらく軍事的価値というより、象徴的な意味合いが強いかもしれないけどな。
海軍艦船への攻撃が続くようなら、わざわざ敵の面前に静止目標である海軍基地を展開しておくのは愚の骨頂だ。
通常の戦争なら、そういう攻撃を行うに必要なミサイルを発射しそうな施設や、航空機発射なら、それらが離着陸しそうな空港を攻撃するんだろうが、ロシアはそれをしていない(できない?)。
ロシアは、特別軍事作戦とか言って、真面目に戦争してないからな。
いろいろ考えているんだが、どうやらウクライナの攻撃力を削ぐというより、西側が支援している状況を継続させたがっているのではないか。
つまり、戦闘の長期化に伴って、戦力を喪失しているのは支援している西側の方ではないのか。
まあ、双方損失は出しているだろうが、ロシアは引くところは引いて守りを固め、攻撃するところを絞って消耗を制御している。
クリミアの海軍施設も例外ではないだろう。
東部は、明らかに占領地の維持拡大をめざしている。
つまりだな、戦闘の主導権は、ロシアが握っているわけだ。
ウクライナは、攻撃されたところを守り、撃退したこと、ロシアに損害を与えたことを戦果として発表することで精いっぱいだろう。
クリミアへのピンポイント攻撃、ヘルソン州での渡河作戦程度しか、反撃のニュースはない。
クリミアへの攻撃は、領土奪還とは程遠いし、渡河作戦はリスキーだ。
ひょっとしたら、ある程度成功するかもしれない。
しかし、その後の進軍には兵站が細いからな。
急速な展開は望めない。
年内の進展はないな。
「ロシア軍は東部で攻撃を維持しながら、ザポリージャ州で防衛作戦を実施していて、ヘルソンでのウクライナの作戦に対応するための増援部隊に苦労している」(アメリカのシンクタンク「戦争研究所」)
妥当な分析だろう。
消耗させられているのはロシアではない。
西側の軍事産業全体が、消耗戦に巻き込まれている。
ウクライナは、既に、兵力において消耗戦のドツボに嵌っている。
反転攻勢どころではない。
クリミアへの攻撃にしても、艦船からのミサイル攻撃に対する防御が目的だしな。
領土奪還に直接通じる攻撃ではない。
やれやれ・・・。
だが、防御戦として見れば、ロシアが通常戦争のセオリーを崩していることから、かなり善戦する可能性がある。
ウクライナ側が要塞化を徹底し、防御し続けることが出来れば、いくら兵士が畑で取れるといっても、ロシア国内での批判は高まるに違いない。
その上で、ピンポイントの攻撃を続けることが、ウクライナが長期戦を戦い続けるうえでの戦術になるだろうな。
もちろん、海外からの支援は欠かせない。
反転攻勢というのは、そのための方便(=嘘?)だったわけで、西側はまんまと騙されてしまったわけだが、防御戦ということになれば、それなりの戦術と支援が期待できるだろう。
領土奪還という錦の御旗は、分割和平案を拒否し続ける上で降ろすわけにはいかない。
ウクライナの戦略は、それなりに整合している。
しかし、領土奪還をどうやって進めるのかという勝利の方程式は見えていない。
戦場で勝てないウクライナが、どうすれば奪われた領土を取り戻すことが出来るのか。
中国の仲介によって、領土の一体性を維持しつつ停戦なり休戦に持ち込むという話は消えた(未確認)。
米国は、是が非でもそれは避けたい。
が、どこかで何らかの停戦が実現しなければ、双方の消耗戦が果てしなく続くことになる。
ロシアは、ウクライナだけを見ているわけではないからな。
少なくとも東部ヨーロッパ、可能なら欧州全域を見据えた戦略の中で動いている。
ウクライナの東部戦線での攻撃においては、米国や欧州の武器弾薬の生産能力を見据えて強弱をつけてくるかもしれない。
既に、西側の在庫は適正値を割り込んでいる可能性が高い。
今、ロシアの攻撃を受けて、持ち堪えられるかどうかはビミョーだろう。
欧州大戦争で矢面に立たされるベラルーシのこともあるしな。
ウクライナ情勢は、新たなステージへ移っている。
ザルジニーは、反転攻勢を進める5つの条件を挙げたが、それはそっくりそのまま防御戦の条件になるだろう(地雷原の突破は、自軍の地雷原による防御に読み替えてな)。
表向き、領土奪還や反転攻勢の錦の御旗は降ろせない。
反転攻勢できない理由を何か考えなければならないけど、兵士や弾薬が不足しているからとは言えないからな。
それらしい理屈をつけて、正当化しなければならない。
どちらかといえば、国内向けということになる。
大統領の求心力が衰えれば、現在のウクライナでは領土分割での停戦を模索するしかなくなる。
領土奪還に向けてのタイムラインを示す必要があるかもしれない。
100年でも200年でも、必ず取り返すぞと(そうなのかあ?)。
1年や2年で不可能なことは、今年証明済みだ。
西側の支援が現状を維持できたとしても、現在の兵力では反転攻勢は望めない。
防御戦が精いっぱいだろうし、西側の支援が今後減少することを考えれば、新たに領地を奪われることを前提として戦略を立て直さなければならなくなる。
防御しやすい地点まで、後退する。
渡河作戦なんて、やってる場合じゃないだろうな(撤退する際の伸びしろかあ?)。
将来、西側の生産能力が増強されることがあれば、その時点で反転攻勢を謳ってもいい。
それまでは、消耗を抑え、自軍の兵士を温存しておく必要がある。
それは、NATOの戦略とも呼応する。
ロシアが欧州大戦争を前提として動いているとすれば、ウクライナもNATOの戦略の中にいやおうなく組み込まれていく。
停戦の均衡点は、ウクライナ対ロシアではなく、NATO対ロシアのスキームの中で決まるだろう。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(EU、弾薬100万発供給は困難 ウクライナへ、計画進まずと報道)
https://news.yahoo.co.jp/articles/069f962e38cbeb824055fd1eb6e59f3dca5e8774
「弾薬はウクライナで不足が深刻化する一方、ロシアは自国生産を加速し、北朝鮮からも提供を受けている。」
「EUは3月、1年以内に100万発の弾薬をウクライナに供与する計画を承認した。ブルームバーグによると30%しか達成できていない。侵攻が長引く中、弾薬不足は対策が急務となっており、EUは近く開く国防相らの会合で話し合う見通し。」
ひょっとすると、各国の在庫の取り崩しで調達しようという話になるのかもしれない(未確認)。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
それって、ロシアの思うつぼじゃん!?。
ドニエプル川の渡河作戦についても、ロシア側の情報を出している。
「ウクライナが軍人約500人と小型艇15隻を失ったと主張。9日にも上陸を図ったウクライナ軍海兵旅団の部隊を撃破し、11人を捕虜にした」
「ウクライナ軍が上陸を試みたが、撃退」
損失の規模とかは多少下駄を履かせているかもしれないが、「撃退」とか「撃破」いうところに力が入っている気がする(そうなのかあ?)。
「阻止」とか「防衛」じゃない。
まあ、どうでもいいんですが。
渡河作戦は、どっちがやっても上手くいかない。
が、圧力をかけることは必要だからな。
またやるに違いない(そうなのかあ?)。
500人というのは、昨年の開戦当初に、同様の渡河作戦でロシアが被った損害の規模と同じだ。
うーん、韻を踏んだのかもな(そんなあ!)。
問題は、そっちじゃなくて、弾薬の不足とその調達方法がヤバいという点だ。
NATO側の在庫を減らして支援すれば、ロシアが戦端を開いた時に応戦しきれなくなる。
もう、それを見越して調達しなければならない時期になっている。
反転攻勢どころではなく、防戦一方で戦略を練り直す必要が出てきている。
そんな状況でも、ウクライナは停戦交渉に臨むことができないでいる。
西側は、究極の選択をするかも知れない。
NATO本体を守るために、ウクライナを差し出すわけだな。
やれやれ・・・。
勝てないウクライナは、ウクライナのせいではない。
西側が不十分な支援しか与えられないのは、少なくとも現状で武器弾薬の生産量が足りないわけだ。
やっぱ、エマニュエルトッドの言う通りなんだろうか・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ軍 激戦続く東部で「ロシア側に大損失与えた」発表)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231111/k10014255151000.html
「ロシア側の損失は兵士およそ1万人」
「ウクライナ側に兵士およそ500人の損失」
N社の印象操作というか、なんというか・・・。
ロシアはウクライナの20倍の人的損失を出しているということなわけだ(そういうことかあ?)。
もちろん、そんなことはない。
1万人は1か月間だし、500人は1週間だ。
それでも、5倍ということになるが、戦場が異なるからな。
「東部ドネツク州のアウディーイウカ」
「南部ヘルソン州のドニプロ川の東岸周辺」
それにしても、1か月で1万人の犠牲者というのは多い。
同じ戦線でのウクライナ側の戦死者とかの発表は、もちろんない。
「プーチン大統領がウクライナ東部と国境を接する、ロシア南部ロストフ州にある軍の司令部を視察」
それでも、多大な犠牲者を出した前線近くの司令部をプーチンが訪問しているということは、この戦線に勝ち目があり、自分の手柄になると踏んでいるからだろう。
負けそうなら、訪問などせずに、司令官の首を挿げ替えるだけだからな。
「この1週間でドネツク州でウクライナ軍を撃退した」
ウクライナは、明け渡したバフムト周辺で反撃を試みていたようだが、実らなかったんだろうか(9月中旬頃までは、順調に反撃していたようだ)。
まあいい。
「不足が指摘されている車両や装備品を視察する姿を国営メディアが公開」(ロシア側)
つまり、プーチンが行った後には、車両や装備品は整うわけだ。
手ぶらで行くわけにはいかないだろうからな。
浮沈子的注目は、ザルジニーがこのタイミングでアウディーイウカにおけるロシア軍の損害を総括した点だ。
本格的な攻撃を受け始めてから、ちょうど1かげつということもあるだろうが、そろそろ、大規模な攻撃には不適なシーズンになったのかもしれない。
ロシア側も、「撃退」と言っているからな。
小規模な衝突は続くだろうが、お互いに今年の戦闘は一段落ということか(未確認)。
マークミリーが期限を切った反転攻勢は不発に終わった。
ウクライナは、大規模な損失を出さなかったかもしれないが、これといった成果を上げることもなかった。
クリミアの海軍力を後退させたことくらいか。
が、制海権を取り戻すところまでは行っていない。
ロシアは、相変わらず、海上交通を妨害する意思を明確にしている。
(ウクライナ南部港で民間船にロシアのミサイル命中、1人死亡)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/SHLMS7SM3ZJDRC54IDUXD2AVU4-2023-11-08/
「8日、南部オデーサ(オデッサ)州の港に入港していたリベリア船籍の民間船の上部にロシア軍のミサイルが命中」
「ロシアは7月に黒海経由のウクライナ産穀物輸出合意から離脱して以降、ウクライナの港湾インフラを繰り返し攻撃」
「ロシアは穀物輸出合意から離脱して以降、港湾インフラを標的にした攻撃を21回実施」
ウクライナの反転攻勢を封じ、引き続き、インフラストラクチャーへの圧力を強めている。
ただし、大規模なミサイル攻撃というのは、最近、見られなくなった。
ウクライナ側は、冬季の電力等の攻撃のために、在庫を増やしていると見ている。
浮沈子は、そうではないと思い始めている。
ウクライナの生産力は、既に十分に低下している。
積み増している在庫は、前線の戦術的目標のための可能性がある。
ザルジニーは、さっさと総括しちまったが、ロシア側はまだまだやる気満々だ。
そう、プーチンが司令部に行って、はっぱかけているくらいだからな。
(ウクライナ首都にミサイル ロシア、9月以来の攻撃)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023111100422&g=int
「52日間の休止を経て、キーウへのミサイル攻撃を再開した」
あれま!。
またもや、ハズレかあ?。
「弾道ミサイルは極めて高速で飛来し、巡航ミサイルと異なりレーダー上で捕捉できない」
ロシアは、キエフを攻撃することによって、戦闘継続の意思を明確にしている。
逆「反転攻勢」(=ロシア側の攻勢)は、まだまだ続きそうだ・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(スロバキア首相、民間企業のウクライナ武器輸出は反対せず)
https://mainichi.jp/articles/20231107/k00/00m/030/072000c
「北大西洋条約機構(NATO)加盟国のスロバキアには、砲弾や戦車のメーカーがある。」
ウクライナにとっては、隣国からの実質的な支援が続くというのは心強い話だろう。
「スロバキアは年間約18万発の砲弾を生産し、ウクライナへの重要な弾薬供給国」
うーん、ちょっと量的にはショボい気がする。
依然読んだ、エストニアの分析では、ロシアは1日で1万発の砲弾を打ち尽くすというからな。
3週間、持たない・・・。
まあいい。
「ウクライナには武器も弾薬も送らない」
「この公約はスロバキア軍の備蓄から供与される武器のみが対象」
つまりだな、送らないのではなく、「送れない(これ以上在庫を取り崩すことはもうできない)」というわけだ。
もともと、隣国ということもあり、国力に比べて過大な支援を行ってきたわけで、適正在庫を維持するというのは正常な判断だ。
地理的には、ウクライナのみに接しているから、バルト3国やポーランドのように、ウクライナの戦況と関係なく、いきなり攻撃を受ける心配は少ない。
が、ポーランドのように、米国が最新兵器をじゃぶじゃぶ提供しているド派手な国と異なり、ひっそりと防衛しているんだろう(未確認)。
(ウクライナ、東部アウディーイウカで防戦続く…ロシア軍が4万人集中し1日60回超攻撃)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20231112-OYT1T50024/
「スロバキアの新政権は、ロシアの侵略を受ける隣国ウクライナへの軍事支援の一部停止を決めた。」
「弾薬400万発などの供与を盛り込んだ前政権の支援案の承認を見送った。」
「スロバキア軍の在庫からの兵器供与は停止する意向」
「これまで戦闘機などを積極提供してきたスロバキア軍が新たに供与できる備蓄は少ない」
やっぱ、供与「しない」のではなく、供与「できない」のが実情なわけで、それは戦場で勝てないウクライナという現状認識が根底にある。
「米欧諸国の「支援疲れ」の象徴」
浮沈子的には、もっと根深い、本日的な理由からの判断だと見ているけどな。
ウクライナは、自分とこが負けちゃえば、次はNATOが攻め込まれるんだから、引き続き、ご支援の継続をよろしくと訴えているわけだが、勝てないということになれば、負けちゃった後の心配もしておかなければならんからな。
在庫の取り崩しには限度がある。
長期戦は、確かに生産力の勝負になる。
1日1万発の砲弾を作り続ける能力がなければ、この戦争には勝てない。
「フィツォ氏は国内企業が製造する弾薬などの輸出は容認する構えで、戦線への影響は限定的だとの見方が強い。」
年間18万発じゃあ、焼け石に水だからな。
それにしては、400万発の供与を決めた前政権は、ずいぶん気前が良かったということになる。
在庫のほとんどを供与するということなわけだ(未確認)。
まあ、どうでもいいんですが。
ハンガリーの決定が、戦場で勝てないウクライナという「事実」に基づくものであるなら、その影響はやがてバルト3国やポーランドに及ぶだろう。
明日は我が身ということで、GDP比で高い支援を続けているけど、自軍の強化に充てた方が有利だという判断になりかねない(そうなのかあ?)。
読売の記事からは、東部戦線の戦況について、エストニアが冷静に見ていることが読み取れる。
「エストニア公共放送は10日、同国軍関係者の見方として、露軍はアウディーイウカを含むウクライナ東部に1日60回超の攻撃を仕掛け、主導権を握っていると伝えた。」
「エストニア軍高官は、アウディーイウカの戦況について、ウクライナ軍が持ちこたえているが、兵力に余裕がある露軍が制圧する可能性に言及」
うーん、やっぱ、ネックはウクライナの兵力不足だ。
「アウディーイウカの制圧は前線への補給を容易にし、露軍にとって戦略的な価値がある」
東部戦線は、アウディーイウカでおしまいになるわけじゃないということだな。
ドネツク州全域の制圧は、時間の問題と見ているわけだ。
長期戦だから、年単位の時間かも知れないけどな。
ウクライナは、自軍の兵力の損耗を避けるために、後退せざるを得なくなる。
そりゃあ、ロシア軍に多大の損失を与えたことは、「戦果」として誇っていいかもしれないが、結果が「撤退」なら、戦争としては負けたことになるからな。
ロシアが、兵力の損耗を受けて、以後の攻勢が弱まり、戦争継続が困難になるということなら、その撤退にも意味はある。
戦線を立て直して、再度、反転攻勢のチャンスをうかがうことが出来るからな。
その意味では、後方から支援する西側に対して、露軍の損耗をアピールすることは重要だ。
「アウディーイウカへの猛攻が続いた過去1か月間で、露軍に約1万人の人的損害を与え、露軍の戦車100両超や戦闘機「Su(スホイ)25」7機を破壊した」(ウクライナ軍トップのワレリー・ザルジニー総司令官)
問題は、エストニア軍高官が認識してるロシア軍の兵力の余裕がどれ程かということになる。
そして、さらに問題なのは、対抗するウクライナ軍の兵力が、今後持ち堪えられるかどうかということなわけだ。
軍人さんはそういう問題については専門家だ。
戦意を鼓舞したり、世界を巻き込んで支援を取り付けるのは政治家の仕事だが、戦場に供給される資源を冷静に評価し、適切に運用するのは軍人の仕事だ。
ザルジニーも、エストニア軍の高官も、その点では適切な評価をしていると見るのが妥当だろう。
そういう評価を、マスコミにべらべらしゃべっちゃっていいかどうかは、別の問題だがな。
それ自体が情報戦であるという可能性もあるから、一概に否定はできないけど、ウクライナの兵力不足は構造的にも想定されるし(人口はロシアの3分の1)、米軍の懸念も報じられているから、程度はともかくとして問題の存在は明らかだ。
加えて、弾薬不足が、急速に表面化しつつある。。
浮沈子は、だからといってエマニュエルトッドのように、「米国はすでに負けている」とか、短絡的には考えていない。
西側には、潜在的な生産力は十分にあるだろう。
NATOが参戦しないというのは、西側の政治的選択であって、純軍事的に選択しているわけではない。
ウクライナへの支援が限定的に行われているのは、戦域を限定して、状況を管理可能な範囲にとどめておくという目的に沿ったものだ。
もちろん、それはロシアにとっても望ましい話だ。
双方の利害は一致している。
今のところ、多少の例外(モスクワにドローン飛ばしちゃったり、エンゲリス爆撃しちゃったり)はあるけど、このスキームは維持されている。
が、コップの中の嵐が外へ溢れないという保証はない。
西側が、溢れた水を受ける「大きなたらい」を用意しておくということは十分にあり得る話だ。
生産力の増強を計れば、ロシアを追い込んで戦闘国家にしてしまったことにも対応できるかもしれないしな。
ロシアは、すでに様々な局面で、西側と結んでいた軍備管理協定から離脱を始めている。
まだ、全面撤退ではなく、停止とか一部の廃止に留まって見せているけど、いつでも全面対決する気はあるぞという意思表示はしているからな。
そういうシグナルを受け取って、西側がどうするかもの問題になっている。
喧嘩を始めたいきさつについては、まあ、いろいろあるかもしれないが、事態をエスカレートさせるかどうかは今後の問題だ。
ウクライナを差し出して喧嘩を収めるのか、覚悟を決めて軍備の生産力を拡大して受けて立つのか。
正義の戦争を続けるか、不正義の平和を認めるのか。
(米中首脳会談15日実施へ “地球規模の課題について協議”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231110/k10014254561000.html
「・・・地域の課題のほか、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルとイスラム組織ハマスとの軍事衝突など、地球規模の課題について協議する」(アメリカ政府高官)
米国高官が、ウクライナ侵攻を「地域の課題」ではなく、「地球的規模の課題」と認識している点に注意だ(ガザ侵攻がそうかどうかは、浮沈子的には疑問だがな)。
米国には、ウクライナ問題を、場合によっては西側のグローバルレベルの軍事戦略にエスカレートさせる気があることをほのめかせている(そうなのかあ?)。
そのことを、中国を相手に協議するというところに時代の変化を感じる。
米国は、「すでに負けている」わけではない。
まだ、戦いを始めてさえいない。
現状は、あくまでも「支援」に留まっている。
それは建前上もそうだし、産業構造を軍需産業に傾斜させるかどうかという国家戦略の点からも言える。
戦争したがっている連中には不自由しない国だからな(そうなのかあ?)。
そういう輩にとっては、ロシアを追い詰めて戦闘国家に変容させることだって、織り込み済みだったのかもしれない。
降りかかる火の粉は、払いのけなければならないからな。
ウクライナでの小さな紛争を火種にして、世界を再び戦火に塗れさせていく。
紛争をエスカレートさせるノウハウは、米国のお家芸だ。
バイデンが、習と何を話すかは知らない。
まさか、中国から弾薬を調達する交渉じゃないとは思うけど(わからんぞお?)。
21世紀は宇宙時代だからな。
地球規模の話どころか、月面の支配をどうするかという、ユニバーサルな話題になるかもしれない。
先に国旗を立てたのは米国だとか、半世紀も放棄していたんだから、その権利はすでに失われていて、2020年代に中国が再上陸(っつーのかあ?)すれば、こっちの権利が優先されるとかな。
そういう罪のない話題になってくれるといいんだがな・・・。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナの新たな突破口候補に ドニプロ川左岸で海兵隊が前進続ける)
https://forbesjapan.com/articles/detail/67258
「3週間前、海兵隊部隊はウクライナ南部ヘルソン州の広いドニプロ川を渡り、ロシアの支配下にある左岸(東岸)側の集落クリンキに橋頭堡(きょうとうほ)を確保した。」
「クリンキから、さらに南へと海兵隊部隊は前進している。」
この記事が書かれた時期は不明だが、既にとか作戦は失敗に終わったと報じられている。
「ウクライナが軍人約500人と小型艇15隻を失ったと主張。9日にも上陸を図ったウクライナ軍海兵旅団の部隊を撃破し、11人を捕虜にした」(再掲:<さらにさらに追加>参照)
「ウクライナ軍が上陸を試みたが、撃退」(同上)
フォーブスの記事は、ドラマチックでわくわくする。
記事を通じて事実を確認する際には、その部分を注意深く排除していかなければならない。
浮沈子的に興味をひかれたのは、以下の記述。
「冬が近づくにつれて、メリトポリ以西の兵站の状況はますます悪化していく可能性が高い」(ワシントンD.C.にある欧州政策分析センター(CEPA)の上級研究員ジャン・カルバーグ)
リンクが張ってあったので、元記事を読んだ。
(ウクライナ — 勝利は思っているよりも近い:2023 年 8 月 23 日の記事)
https://cepa.org/article/ukraine-victory-is-closer-than-you-think/
「ウクライナ軍はここからさらに10~15キロ(7~10マイル)進む必要があり、軍と軍隊の戦闘能力にとって極めて重要なロシアの東西輸送路に銃を向ける必要がある。」
それから、3か月近くが経過しているが、長距離砲がロシア軍のロジを粉砕したという話は聞かない(一部の攻撃が行われたという報道は読んだ記憶がありますけど)。
フォーブスの記事の著者は、ドニエプル川渡河作戦の成功(?)の理由の一つに、ロシア側の戦力不足を挙げているが、それは、少なくとも兵站の不足が原因ではないだろう。
「状況はすでに悪いとみられ、ロシア軍はドニプロ川左岸の部隊への補給に苦慮している。」
それは事実かも知れないが、問題は既に認識され、対応されているようだ(「撃破」とか「撃退」とか言ってるしな)。
もちろん、ロシア国内向けの「でっち上げ」の可能性もある(未確認)。
浮沈子も、兵員の損失が500人というのは、いささか怪しいと見ている(多過ぎね?)。
小型舟艇での渡河作戦で、んな大勢渡すかよ・・・。
記事では、「浮橋(ふきょう)」使用の可能性についても触れられているけど、記者も確認はしていない。
「前進する際に天候は深刻な障害になり得る。しかし、わが軍の部隊の前進方法を考えた場合、車両を使わず前進することがほとんどなので、この段階の反攻に大きな影響があるとは思わない」(ウクライナ軍の将官オレクサンドル・タルナウスキー:CNNのインタビューで)
「彼らは10〜15人のチームで主に徒歩で前進するので、天候が悪化しても反攻を継続できそうだ。」
つまりだな、少数の歩兵が動き回る段階からの前進は、冬季は期待できないということになる。
もう一つ気になったのは、海兵部隊の転用だ。
「強襲渡河作戦に向けて精鋭部隊を転用」
「東部ドネツク州から転戦してきたウクライナ海兵隊の第35、第36、第38各海兵旅団の部隊」
夏ごろからの長期に渡る電子戦、ヘリコプターによる援護など、ウクライナ軍は渡河作戦に向けて、周到な準備をしていることが分かる。
そして、激戦が行われている東部ドネツク州から「精鋭部隊」を引き抜いて投入している。
が、それでも、渡河作戦はリスキーだからな。
この記事からは、その後の展開を占うことはできない。
ウクライナ軍は、もちろん、一方的にやられているわけではないだろうし、ロシア軍の防御が薄いところ(河川という天然の要塞があるからな)を狙って、困難な作戦を遂行する能力も持っている。
しかし、それが戦況に大きな影響を与えるところまで進展していないこと、記事からも分かるように、冬季に向けて進展しそうもないことも確かだ。
「西側の多くの専門家や政治家がウクライナでの戦争は「膠着状態」に陥っていると断じ、ウクライナはロシアと停戦交渉をすべきだと主張している。」
浮沈子は、膠着状態というのは、ウクライナに贔屓目に見た時の評価だと思っている。
今や防戦一方で、ひょっとすると崩壊寸前というキビシー見方だ。
ヘルソン州における渡河作戦は、おそらく唯一の例外かも知れない。
クリミアへの攻撃もあるけど、あれは防御戦の一環だからな。
海軍の艦艇による黒海からの攻撃を減らしたいわけだ。
ただ、その効果のほどは分からない。
渡河作戦も、たとえある程度成功したとしても、大きな影響はないだろう。
長期的には、弾薬の不足、兵員の不足で、戦闘継続が困難になり、厳しい条件での停戦交渉に追い込まれることになる。
専門家は、過去の栄光にとらわれた贔屓目の評価はしないものだし、まともな政治家はさらにその先の未来を見据えて行動する。
停戦交渉を拒否し続けることは、戦争終結を戦場での決着に委ねることを意味している。
ロシアは、受けて立つ気でいるからな。
そんな中行われる米中首脳会談は注目だ。
中国がロシアへの支援を打ち切れば、少なくとも欧州大戦争への突入を遅らせることができ、その間に西側が武器弾薬の生産能力を拡大する時間稼ぎが出来る。
ウクライナに引き続き弾薬を供給したりしても、まあ、ちっとは安心できる(そうなのかあ?)。
が、中国がロシアとの関係を強化し、大欧州戦争への突入時期が目前ということになれば、ウクライナを支援している余裕はなくなる。
NATOの備蓄を増やすことが優先で、桁違いの消耗戦に備えなければならない。
バランスの問題と、開戦想定時期の評価が絡むから、明日、直ちに支援がゼロになるわけではないだろう。
この冬の間は、それなりに続く。
が、来春以降、どうなるかは分からない。
G7外相会合では、揺るぎない支援を表明したようだが、まあ、外交だかな。
そう言うに決まっている。
浮沈子は、少なくともロシアが併合した4州の全ての地域をロシアが実効支配していない今の時期に停戦交渉した方がいいと思っている。
でないと、今後、ウクライナが後退を余儀なくされた時点では、地理的に不利になるだけでなく、ロシアの譲歩を引き出すことも困難になる。
早ければ早いほどいい。
少なくとも、来春以降に事態が好転する見通しはない。
それとも、ゼレンスキーはとっておきの秘密のカギでも持っていて、起死回生の一手を打つことが出来るとでもいうんだろうか(やっぱ、核弾頭持ってるのかも!?)。
まあ、どうでもいいんですが。
ウクライナの反転攻勢は不発に終わった。
6月と言われる開始時期から奪還できた面積は1パーセントにも満たない(0.3パーセントと言われている)。
東部戦線で押し切られれば、マイナスになる恐れもある。
バーンズCIA長官(以前の駐ロシア大使)は、プーチンのウクライナへのこだわりを軽く見てはいけないと警告している。
その思い上がりを叩き潰すために、今年の6月、ウクライナの反転攻勢を承認した(たぶん)。
彼は、それ以前に、米国の支援が年内に不確実になる可能性も、ゼレンスキーに告げている。
その時点(今年の1月)では、もちろん、イスラエルとハマスの紛争は見えていない(予兆はあったでしょうけど)。
いや、CIAはハマスの襲撃の時期を掴んでいたかもしれないしな(浮沈子の妄想の中では、知っていてやらせたことになっているし・・・)。
案の定、全世界の関心はウクライナから離れ、支援継続の不透明さは増大した。
(米下院議長が新たなつなぎ予算案提示-政府機関閉鎖のリスクやや後退)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-11-11/S3ZBNVT0G1KW01
「イスラエルやウクライナへの新たな支援も除外された。」
要するに、ウクライナは、期限内にレポートを出せない落第生になっちまったわけだ。
ウクライナは、東部戦線から精鋭部隊を引きはがして、南部に送っている。
戦術的には攻勢から守勢に転じれば、兵力を節約できるからな。
必ずしも誤りとは言えない。
まして、攻撃の要となる海兵隊は、守勢では不要だ。
用兵は正しい。
が、それで得る戦果は微々たるもので、リスクも高い。
その高いリスクを冒さなければならない状況に追い詰められている。
レポートを出せなければ、落第だ・・・。
ウクライナ降伏不可避。
浮沈子の見立ては変わらない。
双方が停戦交渉に応じない以上、戦場でケリをつけるしかない。
優秀な兵士は、その間にも命を失っていく。
春まで生き延びることが出来れば、命が繋がるかもしれない。
しかし、今の状況が続く限り、その保証はない・・・。
<もっともっと追加>ーーーーーーーーーー
(「ロシア軍、弱体化続けてる」拘束中のロシア軍事評論家、書簡で警鐘)
https://www.asahi.com/articles/ASRC75GVCRC7UHBI011.html?iref=pc_extlink
「ロシア軍は弱体化を続けている」
「2014年にウクライナ東部ドネツク州で親ロシア派武装勢力とウクライナ軍が武力衝突した際、親ロ派の司令官を務めた。」
おっと、内部告発かあ?。
が、記事を読むと、そうでもない感じだ。
「ハルキウ州クピャンスク方面や、ドネツク州リマン方面で進軍に失敗」
いずれも、ウクライナ側から激戦(=ウクライナ軍の苦戦?)が伝えられてるところだな。
「ドネツク州アウジーイウカについても、「成功は戦術的なものにとどまり、非常に深刻な人員と装備の損失をもたらした」と指摘」
まあ、現場指揮官の目線で見れば、損失を憂える気持ちは分からないではない。
「ロシア軍は新たな作戦上の危機を排除するため、残りの秋から冬にかけて守勢に回る必要がある」
ドニエプル川の渡河作戦を踏まえた指摘だが、装備の供給や人身の補充についていえば、ロシアは潤沢な方だろう。
大体、現場は常に全てが不足していると感じるものだ。
そして、客観的評価というのは、結局、勝ち負けで判断するより仕方ない。
ロシア軍は、態勢さえ整っていれば、防御戦については善戦していると言っていい。
人的損失を無視した突撃に頼っていると伝えられる攻撃については、まあ、内部から見ていても常軌を逸しているということになるのかもしれない。
やはり、プロの目から見ても、ロシアの戦術や戦略に穴があることは確かなようだ。
過ちを犯さない司令官などいないだろう。
配属された兵士はたまらんだろうがな。
が、戦争というのはそういうものだ。
問題は、どれだけのリソースをいつどこに投入して、どんな戦果を挙げられるかという点だ。
それが、次の戦略目標を明らかにし、投入するリソースの調達を決定する。
緒戦での勝ち負けは時の運だが(そうなのかあ?)、作戦の巧拙は戦果に大きく影響する。
クソな作戦を命じられて、部下を失う指揮官の悲哀を散々味わってきたであろうイーゴリ・ギルキン氏(通称ストレルコフ氏)が、ロシア軍に苦言を呈するのは無理もない話だ。
ブチ切れたプリゴジンは、反乱まで起こしたからな。
「ロシア軍が来春までに一層弱体化しているだろう」
それが真実なら、西側にとっては朗報だ。
ウクライナが宿題を提出できなかったネガを補うことが出来る。
拙攻が戦力の損耗を招き、来年の反転攻勢では、宇軍が戦果を挙げられるかもしれない。
浮沈子は、露軍が損耗を意に介さずに猛攻を掛けているのは、宇軍の兵力がひっ迫していることを見切って、一気に畳みかけているからだと見ている。
国内世論や西側の支援に与える影響など、政治的要素も大きいけど、ここ一番の突破力を見せつけるチャンスと思っているんだろう。
渡河作戦については、兵站が困難で、全面展開には至らないと思って、本格的な防御に移っていないだけだと思われる。
放っておけ・・・。
それでも、ウクライナにもチャンスがあるという話は久々だ。
そうか、ロシア側も内情は厳しいわけだ・・・。
もちろん、収監中の元軍人の手記が、何の検閲も経ずにネットに流れるというおめでたい話は、世間知らずの浮沈子にも信じがたい。
きっと、これもロシア当局の情報戦の一端だろう。
さて、ロシアにとってのメリットは何だろう?。
実は、渡河作戦はロシアが仕掛けた罠に宇軍がまんまとはまってしまっただけで、投入した精鋭部隊は次々と撃破されたり捕虜になっちまったりするのかもしれない。
東部戦線で突撃しているのは、囚人や離脱しようとした兵士だからな。
それとのバーターなら、十分引合うと考えているのかもしれない(未確認)。
東部戦線の突撃は失敗で、南部戦線は防御に徹する。
見かけは、真逆になりそうだが、そういう情報もあるという話だ。
その結果、来年の春までに、露軍が弱体化するというところが臭い。
弱くなった軍隊に対抗するのに、どーして、大量の軍事支援が必要なのか。
このくらいで十分なのではないか。
この冬の、西側の支援の規模を抑制する効果も期待できる。
まあ、どうでもいいんですが。
一寸先は闇のウクライナ情勢。
本当のところは、戦場での結果を見ないと分からない。
なにがどうなっているかを知るのも、一苦労だな・・・。
🐱変異種:まだ底打ちじゃない ― 2023年11月10日 20:34
変異種:まだ底打ちじゃない
(コロナ定点把握感染者数の前週比 東京 神奈川 埼玉 千葉~11月5日)
https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20231109d.html
「東京都 9週連続で減少」
11月5日までの1週間:1.46人(前週は1.84人)
浮沈子は、これまでブログで何度も第10波が始まったと書いてきたけど、まだ、底打ちしていない。
もう、1か月になるが、減少傾向は小幅になり、いつ底打ちしてもおかしくないくせに、だらだらと下がり続けている。
まあ、悪いことじゃないんだがな。
変異種の状況は、エリス(EG.5亜系統)が過半数ではあるけど、一気に増加して席巻するほどではない。
この停滞状況もまた、想定の範囲外だ。
もっと、こう、ズバッと90パーセント超まで、一気に上昇するかと思ったんだがな。
全国的にも減少傾向にあることは確かなようだ。
いつ底打ちするかは、今や最大の注目だな。
このまま下がり続けて春を迎えることはない。
それだけは確かだ・・・。
(コロナ定点把握感染者数の前週比 東京 神奈川 埼玉 千葉~11月5日)
https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20231109d.html
「東京都 9週連続で減少」
11月5日までの1週間:1.46人(前週は1.84人)
浮沈子は、これまでブログで何度も第10波が始まったと書いてきたけど、まだ、底打ちしていない。
もう、1か月になるが、減少傾向は小幅になり、いつ底打ちしてもおかしくないくせに、だらだらと下がり続けている。
まあ、悪いことじゃないんだがな。
変異種の状況は、エリス(EG.5亜系統)が過半数ではあるけど、一気に増加して席巻するほどではない。
この停滞状況もまた、想定の範囲外だ。
もっと、こう、ズバッと90パーセント超まで、一気に上昇するかと思ったんだがな。
全国的にも減少傾向にあることは確かなようだ。
いつ底打ちするかは、今や最大の注目だな。
このまま下がり続けて春を迎えることはない。
それだけは確かだ・・・。
🐱スターシップ:たらればなIFT-2 ― 2023年11月10日 21:41
スターシップ:たらればなIFT-2
スターシップの2回目の統合フライトテストについては、先日も記事を上げた。
(スターシップ:発射台の上の2匹目のドジョウ)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2023/11/04/9631337
内容は重複する点が多いが、スティーブンクラークが詳細を報じているので、再度取り上げる。
(次のスターシップがステージングを通過できれば、それは勝利と言えるでしょう)
https://arstechnica.com/space/2023/11/if-the-next-starship-makes-it-through-staging-you-can-call-that-a-win/
「2回目のスターシップ試験飛行は、早ければ来週、おそらく月曜日の朝にテキサス州ブラウンズビル近くのスペースXの打ち上げ基地から行われる可能性がある。」
ありえねー・・・。
「打ち上げの試みの前に立ちはだかる最後の問題は、連邦航空局と米国魚類野生生物局による環境審査です。」
早くても、クリスマス前に終わるとは思えないし、それはS社にも分かっているだろう。
「スターシップがロケットの2つの最も重要な短期目標であるスターリンク衛星の配備やNASAの月への飛行を開始するまでには、越えなければならないハードルはさらにたくさんある。今月後半にこれらのハードルのほんのいくつかをクリアできれば、SpaceX は大喜びするだろう。」
年内は、積み重ねられたスターシップの姿を見ることで満足するしかない。
スティーブンクラークは、記事の中でいくつか重要な問題を指摘している。
「テキサス州のスターシップ発射台の改修はロケットの強力な推力に耐えられるでしょうか? 」(一部修正)
「ロケットのラプターエンジンは、4月の最初のスターシップ試験飛行よりも信頼性が高まっていますか?」
「ロケットのスーパーヘビーブースターはスターシップ上段から無事に分離できるのでしょうか?」(一部修正)
浮沈子的に気になっているのは、もちろんラプター2エンジンの信頼性だ。
「4月の試験打ち上げでは、スーパーヘビーブースターに搭載された33基のラプターエンジンのうち6基が離陸前または飛行中に故障した。ブースターのエンジンコンパートメントでの推進剤の漏れと火災により、最終的にロケットの主要飛行コンピューターとの接続が切断され、ロケットは飛行開始から2分強で制御を失った。」
燃料系の対応は、おざなりなものになりそうだ。
「飛行の最初の 3 分を乗り切るだけで、SpaceX が Starship で正しい道を進んでいることを示すのに十分だと私には思われます。それまでの飛行が成功すれば、スペースX社は4月の試験飛行で燃料漏れやエンジンベイの火災を引き起こした問題を軽減したことになる。」
「それはおそらく、SpaceXがラプターエンジンの信頼性を向上させたこと、そして飛行中の操縦のためにラプターをジンバルまたはピボットさせるために使用されるロケットの新しい電気推力ベクトル制御が魅力的に機能したことを意味するだろう。」
「変更の一部は、最初のスターシップ試験飛行で使用された油圧ステアリングシステムを置き換えるための電気推力ベクトル制御を含む」
「この次回のスターシップ飛行では、4月に飛行したものと同様の「ラプター2」エンジンが使用される。SpaceXは、信頼性に対処するためにアップグレードされた「Raptor 3」設計に取り組んでいます。」
「スペースXは、ブースターの33基のラプターエンジンの周囲のシールドを強化し、近くのエンジンの爆発から保護した。これは、宇宙への上昇中に 1 つのエンジンが故障して別のエンジンが故障するリスクを軽減することを目的としています。」
「将来のラプターエンジンは、漏れ経路が少なく改良された燃料マニホールド設計を採用する予定だが、スターシップの2回目の飛行では、技術者らはマニホールドのボルトをより強く締め付けることでこの懸念に対処しようと試みた。」
「次のフライトに割り当てられるブースター 9 と呼ばれる超大型ブースターにも、エンジン ベイ火災のリスクを軽減するための拡張消火システムが搭載されています。」
エンジン周りの改修に触れている記述を読むと、IFT-2での対応が十分とは思えない。
燃料漏れについては、改良されたマニホールドを投入するのではなく、ボルトの締め付けを強くするだけの対応のようだ。
また、エンジンベイ火災の対応は、消火システムを強化するだけで、火災の発生そのものを抑制するわけではない。
エンジン自体の信頼性向上は行われず、「エンジンの周囲のシールドを強化し、近くのエンジンの爆発から保護」するに留まる。
「SpaceXは、信頼性に対処するためにアップグレードされた「Raptor 3」設計に取り組んでいます。」(再掲)
つまり、ラプター2そのものの信頼性向上はない(!)ということなわけだ。
それは、ラプター3が出来るまでは変わらないということだな。
んな状況で行われるテストフライトに、多くを期待する方が間違っているだろう。
油圧で駆動していたジンバル機構を、電動制御に変更したことは確かに有効だが、それが実戦で期待通りに動くかどうかは別の話だ。
ホットステージングについては、分離条件を誤魔化して、早期に2段目を分離させようという阿漕な手段としか思えない。
もちろん、分離後にスーパーヘビーブースターが自爆したって、一向にかまわない(そんなあ!)。
「エンジンが点火し、段階分離中に船が自爆しなければ、軌道に到達する可能性は十分にあると思う」(イーロンマスク)
「スペースX社はこれまで宇宙でラプターエンジンを点火したことがないため、関係者らはスターシップの上段がどのように機能するかを知りたがっている。」
分離にこぎつけることが出来れば、IFT-2(2回目の統合飛行テスト)は大成功だろうな。
記事中では、NASAのジムフリーはOFTー2(2回目の軌道飛行テスト)と呼んでいるが、飛行予定はあくまで弾道飛行で軌道飛行じゃない。
まあ、どうでもいいんですが。
「NASA にとって成功とはおそらく、スペース X が今後 1 ~ 2 年以内にスターシップ試験の次の段階、つまり軌道上での燃料補給に進むことを可能にするあらゆる結果を意味します。そうすれば、2020年代後半までに宇宙飛行士を乗せてスターシップを月面に着陸させるという希望が生き続けることになるが、たとえNASAの公式スケジュールである2025年がもはや実現不可能だったとしても、これは現実的なことのように思われる。」
ないない・・・。
ホットステージングで誤魔化そうとしたりしても、信頼性の低いラプター2のままで、2段目を分離することは不可能だ。
前回は、約4分間飛んでいたけど、次回はそれより短い可能性だってある。
ただし、S社にとって、墜落爆発炎上木っ端微塵(激突はない)は、「常に」(ここ、重要です!)想定の範囲内だ。
「SpaceX の Starship プログラムは豊富なハードウェアを備えており、同社の従業員の移動は迅速です。テキサス州南部では、さまざまな生産段階にある多数のロケットがあります。2 番目のスターシップが軌道に乗れなかった場合、さらに多くの車両が飛行を待機することになります。」
IFT-2の飛行は来年(2024年)の第2四半期、その次は2025年の第2四半期、毎年、そのパターンが続く(そうなのかあ?)。
その度に発射台が損傷し、半年掛けて修理を行い、絶滅危惧種のアセスメントを繰り返す。
S社の迅速な対応で、ラプター3がリリースされれば、状況は変わるかもしれない。
2段目の適切なタイミングと条件での分離、準軌道飛行の実現、1段目のソフトランディングのデモンストレーション、2段目の大気圏再突入マニューバの成功・・・。
どれも、タラレバな話だが、その後は2段目使い捨ての軌道飛行や、燃料デポの打ち上げ、タンカーバージョンからの給油、HLSの打ち上げと無人での月面着陸と続く。
スターリンク的には、フルバージョンのV2衛星の打ち上げ、それに伴う携帯電話への直接接続の実現など、夢は膨らむ一方だ。
が、エンジンの信頼性向上なくしては、全ては淡い夢に過ぎない・・・。
スターシップは、実現すれば部屋の中のゾウだ。
宇宙へのアクセスに、コペルニクス的転回をもたらすことは間違いない。
有人バージョンが登場すれば、SLSに止めを刺すだろう。
しかし、それには、再使用に対する絶対的な信頼性が求められる。
NASAは、数十回とか、場合によっては100回以上の連続無人飛行実績を要求するに違いない。
が、運用が完全再使用ということになれば、その期間は短い。
半端ない打ち上げ頻度が実現可能だからな。
慌てる必要などこにもない。
2回目の打ち上げが、来年になったからといって、嘆くことはない。
どーせ、2分41秒の燃焼時間を満たせずに、空中爆発することは目に見えている(そうなのかあ?)。
それどころか、発射台から飛び立てずに、もろとも大爆発してもおかしくはない。
1回目の打ち上げが、ラッキーだっただけかもしれないのだ(そんなあ!)。
発射台の上の2匹目のドジョウ。
今年、我々が見ることが出来るのは、それだけかもしれない。
来年の春まで、それが続いたとしても、浮沈子は驚かない。
その間にも、ラプター3の設計は進捗するだろうから、スターリンクの開発がとん挫しているわけではない。
数年後、この時期を振り返る時、それが停滞ではなかったことに気付くだろう。
拙速なロケットの発射を繰り返して、周辺の被害を増加させるだけが能じゃない。
ラプター2の燃焼試験だと思って、せめて発射台をぶっ壊さずにメキシコ湾上に出られれば成功だということにしておいた方が無難だろうな・・・。
スターシップの2回目の統合フライトテストについては、先日も記事を上げた。
(スターシップ:発射台の上の2匹目のドジョウ)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2023/11/04/9631337
内容は重複する点が多いが、スティーブンクラークが詳細を報じているので、再度取り上げる。
(次のスターシップがステージングを通過できれば、それは勝利と言えるでしょう)
https://arstechnica.com/space/2023/11/if-the-next-starship-makes-it-through-staging-you-can-call-that-a-win/
「2回目のスターシップ試験飛行は、早ければ来週、おそらく月曜日の朝にテキサス州ブラウンズビル近くのスペースXの打ち上げ基地から行われる可能性がある。」
ありえねー・・・。
「打ち上げの試みの前に立ちはだかる最後の問題は、連邦航空局と米国魚類野生生物局による環境審査です。」
早くても、クリスマス前に終わるとは思えないし、それはS社にも分かっているだろう。
「スターシップがロケットの2つの最も重要な短期目標であるスターリンク衛星の配備やNASAの月への飛行を開始するまでには、越えなければならないハードルはさらにたくさんある。今月後半にこれらのハードルのほんのいくつかをクリアできれば、SpaceX は大喜びするだろう。」
年内は、積み重ねられたスターシップの姿を見ることで満足するしかない。
スティーブンクラークは、記事の中でいくつか重要な問題を指摘している。
「テキサス州のスターシップ発射台の改修はロケットの強力な推力に耐えられるでしょうか? 」(一部修正)
「ロケットのラプターエンジンは、4月の最初のスターシップ試験飛行よりも信頼性が高まっていますか?」
「ロケットのスーパーヘビーブースターはスターシップ上段から無事に分離できるのでしょうか?」(一部修正)
浮沈子的に気になっているのは、もちろんラプター2エンジンの信頼性だ。
「4月の試験打ち上げでは、スーパーヘビーブースターに搭載された33基のラプターエンジンのうち6基が離陸前または飛行中に故障した。ブースターのエンジンコンパートメントでの推進剤の漏れと火災により、最終的にロケットの主要飛行コンピューターとの接続が切断され、ロケットは飛行開始から2分強で制御を失った。」
燃料系の対応は、おざなりなものになりそうだ。
「飛行の最初の 3 分を乗り切るだけで、SpaceX が Starship で正しい道を進んでいることを示すのに十分だと私には思われます。それまでの飛行が成功すれば、スペースX社は4月の試験飛行で燃料漏れやエンジンベイの火災を引き起こした問題を軽減したことになる。」
「それはおそらく、SpaceXがラプターエンジンの信頼性を向上させたこと、そして飛行中の操縦のためにラプターをジンバルまたはピボットさせるために使用されるロケットの新しい電気推力ベクトル制御が魅力的に機能したことを意味するだろう。」
「変更の一部は、最初のスターシップ試験飛行で使用された油圧ステアリングシステムを置き換えるための電気推力ベクトル制御を含む」
「この次回のスターシップ飛行では、4月に飛行したものと同様の「ラプター2」エンジンが使用される。SpaceXは、信頼性に対処するためにアップグレードされた「Raptor 3」設計に取り組んでいます。」
「スペースXは、ブースターの33基のラプターエンジンの周囲のシールドを強化し、近くのエンジンの爆発から保護した。これは、宇宙への上昇中に 1 つのエンジンが故障して別のエンジンが故障するリスクを軽減することを目的としています。」
「将来のラプターエンジンは、漏れ経路が少なく改良された燃料マニホールド設計を採用する予定だが、スターシップの2回目の飛行では、技術者らはマニホールドのボルトをより強く締め付けることでこの懸念に対処しようと試みた。」
「次のフライトに割り当てられるブースター 9 と呼ばれる超大型ブースターにも、エンジン ベイ火災のリスクを軽減するための拡張消火システムが搭載されています。」
エンジン周りの改修に触れている記述を読むと、IFT-2での対応が十分とは思えない。
燃料漏れについては、改良されたマニホールドを投入するのではなく、ボルトの締め付けを強くするだけの対応のようだ。
また、エンジンベイ火災の対応は、消火システムを強化するだけで、火災の発生そのものを抑制するわけではない。
エンジン自体の信頼性向上は行われず、「エンジンの周囲のシールドを強化し、近くのエンジンの爆発から保護」するに留まる。
「SpaceXは、信頼性に対処するためにアップグレードされた「Raptor 3」設計に取り組んでいます。」(再掲)
つまり、ラプター2そのものの信頼性向上はない(!)ということなわけだ。
それは、ラプター3が出来るまでは変わらないということだな。
んな状況で行われるテストフライトに、多くを期待する方が間違っているだろう。
油圧で駆動していたジンバル機構を、電動制御に変更したことは確かに有効だが、それが実戦で期待通りに動くかどうかは別の話だ。
ホットステージングについては、分離条件を誤魔化して、早期に2段目を分離させようという阿漕な手段としか思えない。
もちろん、分離後にスーパーヘビーブースターが自爆したって、一向にかまわない(そんなあ!)。
「エンジンが点火し、段階分離中に船が自爆しなければ、軌道に到達する可能性は十分にあると思う」(イーロンマスク)
「スペースX社はこれまで宇宙でラプターエンジンを点火したことがないため、関係者らはスターシップの上段がどのように機能するかを知りたがっている。」
分離にこぎつけることが出来れば、IFT-2(2回目の統合飛行テスト)は大成功だろうな。
記事中では、NASAのジムフリーはOFTー2(2回目の軌道飛行テスト)と呼んでいるが、飛行予定はあくまで弾道飛行で軌道飛行じゃない。
まあ、どうでもいいんですが。
「NASA にとって成功とはおそらく、スペース X が今後 1 ~ 2 年以内にスターシップ試験の次の段階、つまり軌道上での燃料補給に進むことを可能にするあらゆる結果を意味します。そうすれば、2020年代後半までに宇宙飛行士を乗せてスターシップを月面に着陸させるという希望が生き続けることになるが、たとえNASAの公式スケジュールである2025年がもはや実現不可能だったとしても、これは現実的なことのように思われる。」
ないない・・・。
ホットステージングで誤魔化そうとしたりしても、信頼性の低いラプター2のままで、2段目を分離することは不可能だ。
前回は、約4分間飛んでいたけど、次回はそれより短い可能性だってある。
ただし、S社にとって、墜落爆発炎上木っ端微塵(激突はない)は、「常に」(ここ、重要です!)想定の範囲内だ。
「SpaceX の Starship プログラムは豊富なハードウェアを備えており、同社の従業員の移動は迅速です。テキサス州南部では、さまざまな生産段階にある多数のロケットがあります。2 番目のスターシップが軌道に乗れなかった場合、さらに多くの車両が飛行を待機することになります。」
IFT-2の飛行は来年(2024年)の第2四半期、その次は2025年の第2四半期、毎年、そのパターンが続く(そうなのかあ?)。
その度に発射台が損傷し、半年掛けて修理を行い、絶滅危惧種のアセスメントを繰り返す。
S社の迅速な対応で、ラプター3がリリースされれば、状況は変わるかもしれない。
2段目の適切なタイミングと条件での分離、準軌道飛行の実現、1段目のソフトランディングのデモンストレーション、2段目の大気圏再突入マニューバの成功・・・。
どれも、タラレバな話だが、その後は2段目使い捨ての軌道飛行や、燃料デポの打ち上げ、タンカーバージョンからの給油、HLSの打ち上げと無人での月面着陸と続く。
スターリンク的には、フルバージョンのV2衛星の打ち上げ、それに伴う携帯電話への直接接続の実現など、夢は膨らむ一方だ。
が、エンジンの信頼性向上なくしては、全ては淡い夢に過ぎない・・・。
スターシップは、実現すれば部屋の中のゾウだ。
宇宙へのアクセスに、コペルニクス的転回をもたらすことは間違いない。
有人バージョンが登場すれば、SLSに止めを刺すだろう。
しかし、それには、再使用に対する絶対的な信頼性が求められる。
NASAは、数十回とか、場合によっては100回以上の連続無人飛行実績を要求するに違いない。
が、運用が完全再使用ということになれば、その期間は短い。
半端ない打ち上げ頻度が実現可能だからな。
慌てる必要などこにもない。
2回目の打ち上げが、来年になったからといって、嘆くことはない。
どーせ、2分41秒の燃焼時間を満たせずに、空中爆発することは目に見えている(そうなのかあ?)。
それどころか、発射台から飛び立てずに、もろとも大爆発してもおかしくはない。
1回目の打ち上げが、ラッキーだっただけかもしれないのだ(そんなあ!)。
発射台の上の2匹目のドジョウ。
今年、我々が見ることが出来るのは、それだけかもしれない。
来年の春まで、それが続いたとしても、浮沈子は驚かない。
その間にも、ラプター3の設計は進捗するだろうから、スターリンクの開発がとん挫しているわけではない。
数年後、この時期を振り返る時、それが停滞ではなかったことに気付くだろう。
拙速なロケットの発射を繰り返して、周辺の被害を増加させるだけが能じゃない。
ラプター2の燃焼試験だと思って、せめて発射台をぶっ壊さずにメキシコ湾上に出られれば成功だということにしておいた方が無難だろうな・・・。
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