🐱スターシップ:気が付けばIFT-2 ― 2023年11月18日 15:37

スターシップ:気が付けばIFT-2
スターシップ:気が付けばIFT-2


(NASAがSpaceXの2回目のStarship試験飛行から見たいもの)
https://arstechnica.com/space/2023/11/what-nasa-wants-to-see-from-spacexs-second-starship-test-flight/

「SpaceX は Starship を宇宙に打ち上げる必要があります。それが土曜日の実物大スーパーヘビーロケットとスターシップ上段の2回目の試験飛行の目標だ。すべてが計画通りに進めば、スターシップは時速 17,000 マイル近くまで加速することになるが、これは地球の周りの安定した軌道に達するのに必要な速度にわずかに届かない程度である。これにより、車両は、ほぼ世界一周の旅を経て、ハワイ付近で目標とする着水に向けて自然に大気圏に再突入する軌道に残ることになる。」

浮沈子は来年の第二四半期にならなければ、2度目の統合飛行試験(IFT-2)はないと思っていたら、なんと、明日にも飛ぶっていうじゃないの・・・。

ホントかあ?。

「明日はテストであり、どちらにしても多くのことを学ぶことになるだろう」(NASAの有人着陸システムプログラムを管理するリサ・ワトソン・モーガン氏)

NASAは、既にIFT-2の先を見据えている。

「スターシップの上段は、最終的には複数の設計に進化し、着陸船、宇宙輸送機、給油タンカー、推進剤貯蔵庫の艦隊を作成」

もちろん、まだ、絵に描いた餅に過ぎない。

「(土曜日に)試験される宇宙船は、最終的に我々が持つことになる人間着陸システムの宇宙船ほど成熟していないのは明らかだ」

それでも、月の先にあるのは火星だ。

「NASA の全体的な戦略は依然として火星への人々の派遣に向けられています。月ミッションは前菜であり、地球近隣での実践と技術開発の機会を提供します。」

「NASAはアルテミスの月面ミッションは、それ自体は歴史的で挑戦的なものではあるが、単なる足がかりに過ぎないと考えている。火星への有人ミッションには、おそらく宇宙での燃料補給、推進剤貯蔵所、高度な推進力と生命維持装置などが必要となるだろう。それらはすべてアルテミスの一部です。」

「われわれはこの件に関して近視眼的ではないように努めている」

いやあ、少しは目の前の問題を注視しないと、とてもとても、火星にはいきつけないのではないのかあ?。

「スターシップの最初のテスト飛行では、ブースターの33基のラプターエンジンのうち少なくとも5基が故障した。エンジニアらはその飛行のデータを分析した結果、ブースターのエンジンルームで火災を引き起こした燃料漏れがあることを発見した。」

故障の原因は燃料漏れによる火災だけじゃないような気がするんだがな。

それなら、その後の点火テストで、6秒間の燃焼の際に、数基が着火できなかったのもそのせいだとでもいうんだろうか?。

IFT-2では、漏れを起こした燃料マニホールドの設計はそのままで、ボルトの増し締めと、火災を起こした時の消火システムの強化(延焼を防止するセパレーターの強化含む)で対応するとしている。

エンジンは手付かず・・・。

前出のNASAのリサワトソンモーガンは、興味深い発言をしている。

「人間着陸システムの宇宙船の時代までに、私たちはラプターのずっと後の世代に乗っていて、それによって宇宙船自体の人間による評価に必要なエンジンの予測可能性が得られるでしょう」

つまりだな、現状のエンジンではとても有人飛行の評価の見込みはないということなわけだ。

浮沈子は知らなかったんだが、IFT-1で使われたエンジンは、ラプター2ではなく、殆どが初代ラプターという記述もある。

「次のスターシップ試験飛行のエンジンは第1世代と第2世代のラプターを組み合わせたものだが、4月の最初の打ち上げでは主に古いエンジンモデルが使用された。」

その点では、やや改良と言えなくもないが、故障したエンジンがどちらの世代だったかの情報はない。

この記事のメインコンテンツは、タンカーからデポへの燃料移送の回数だが、そういう話は全て軌道飛行に成功してからの話で、何年も先のことになる(予定では来年だそうです)。

「来年は推進剤移送実証試験を行う予定です。」

マジか!?。

確認しておこう。

まだ、IFT-2は成功していない。

IFT-1は、悲惨な失敗に終わっている(空中で分離前に迷走して爆発:しかもタイミング遅れ!)。

気が早いというかなんというか・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(2回目のStarship統合飛行)
https://www.elonx.cz/druhy-integrovany-let-starship/

「テストミッション計画は、最初の統合されたスターシップ飛行と同じである必要があります。」

「したがって、飛行は、スーパーヘビーに接続されたスターシップがテキサス州ボカチカ(スターベース)のランプから出発し、東に向かうことで進行する必要があります。」

「スーパーヘビーロケットは打ち上げ後3分以内に分離し、部分的に陸地に帰還するが、その後メキシコ湾に着陸すると予想されている。」

「その間にスターシップは軌道速度に達するはずですが、軌道は一周しないため、宇宙船は大気圏に再突入する前に地球を一周する時間がありません。」

「したがって、船は最大高度 235 km に達し、打ち上げ後約 77 分で大気圏に突入する予定です。」

「しかし、たとえこの飛行段階を無傷で生き延びたとしても、動力着陸は試みられず、ハワイのカウアイ島海岸の北西の太平洋に衝突すると爆発するだろう。」

「したがって、船は地球の約 4 分の 3 からのみ周回することになります。」

画像は、プレスキットからの切り出し。

「スーパーヘビー:
スーパーヘビー B9 ミサイルには、合計 33 基の第 2 世代大気圏ラプターが装備」

うーん、これを読むと、全基ラプター2とあるんだがな。

まあいい。

古いラプターでも、新しいラプター2でも、まともに飛ばしてくれればいいだけだ。

「初めて電動傾斜システムとエンジン部のシールドが改良」

「ロケットの上部にある追加のリングも新しいもので、これには熱シールドとスターシップのエンジンからの排気用の通気口が含まれています。最初のミッションとは異なり、これらは船がスーパーヘビーに接続されている間に点火されます(いわゆるホットステージング)。これにより、総耐荷重が最大 10% 増加します。」

ほほう、結構重いんだな。

「マスク氏は、空母がファルコンロケットのような減速突入点火を行わずに大気圏への再突入に耐えられるほど頑丈であることを期待している。」(空母:スーパーヘビーブースターのこと)

画像ではよく分からないんだが、ブーストバックバーンとランディングバーンは行うが、ファルコン9で追加された大気圏再突入時のエントリーバーンは行わない。

ふーん・・・。

ホットステージングも、新機軸だ。

これが定着するかどうかについて、浮沈子は懐疑的だ。

重量増加もあるしな。

分離の条件を誤魔化すための、一時的な措置ではないのか。

まあ、どうでもいいんですが。

今度こそ成功するのか、それとも、1度目の時と同じく、分離前に爆破の憂き目にあうのか。

あと数時間で、それは明らかになる。

世紀の一瞬だな・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーー

(スターシップの2回目の飛行試験)
https://www.spacex.com/launches/mission/?missionId=starship-flight-2

「2回目の飛行試験では、パッド基礎の強化や水冷鋼製火炎偏向器などの多くの機能強化に加え、スーパーヘビーラプターエンジン用のホットステージ分離システムと新しい電子推力ベクトル制御(TVC)システムが初披露される。」

しつこいようだが、エンジン本体は変わらない。

「乗組員と貨物の両方を地球周回軌道まで運び、人類が月に帰還し、最終的には火星やその先へ旅行できるよう、完全に再利用可能な輸送システムの構築に取り組む上で、再帰的な改善は不可欠です。」

S社が目指す完全再使用が成功するのかどうかは、この打ち上げが成功するかどうかにかかっていると言っていい。

2段ロケットだからな(ペイロードを含む)。

2個のアイテムを回収することになる。

スターシップ(2段目)と、スーパーヘビーブースターだ。

打ち上げシークエンスが出ているので、コピペしておく。

秒読み
すべての時間はおおよその時間です

時/分/秒 イベント
02:00:00 SpaceX Flight Director が世論調査を実施し、推進剤負荷の GO を検証
01:37:00 ブースター LOX (液体酸素) ロード中
01:37:00 ブースター燃料(液体メタン)搭載中
01:17:00 船舶燃料(液体メタン)積載作業中
01:13:00 船にLOXを積み込んでいます
00:19:40 ラプターはブースターと船のエンジン冷却を開始します
00:00:10 火炎ディフレクターの作動
00:00:03 ラプターの点火シーケンスが始まります
00:00:00 興奮保証

飛行試験のタイムライン
すべての時間はおおよその時間です

時/分/秒 イベント (すべてが計画通りに進んだ場合)
00:00:02 降ろす(リフトオフ)
00:00:52 Max Q (ロケットにかかる機械的応力がピークになる瞬間)
00:02:39 ブースター MECO (ほとんどのエンジンが停止)
00:02:41 ホットステージング (Starship Raptor 点火とステージ分離)
00:02:53 ブースター・ブーストバック・バーン始動
00:03:47 ブースターブーストバックバーンシャットダウン
00:06:18 ブースターは遷音速
00:06:30 ブースター着地燃焼起動
00:06:48 ブースター着地燃焼停止
00:08:33 宇宙船のエンジン停止
01:17:21 スターシップのエントリー
01:28:43 宇宙船は遷音速です
01:30:00 刺激的な着陸!

浮沈子的には、2分39秒後のブースターメインエンジンカットオフまでに、ケリがついていると思うけどな。

エンジン単体の信頼性を、インテグレーションでどこまでカバーできるかが問題だ。

そこが、この打ち上げシステム全体の核になっている。

NASAのリサワトソンモーガンも、現状バージョンのエンジンの信頼性には疑問を投げかけている。

まあ、誰が見ても、そこにネックがあることは疑わないだろう。

発射台の改良、エンジン周辺の改善、分離方式の見直しなど、S社は必要と思われる努力は尽くしている。

失敗やトラブル、想定外のイベントは想定の範囲内だ(ワケワカ・・・)。

まあいい。

今回の成功確率は、イーロンマスクによれば6割だそうだが、半々よりはマシになった程度のヤマ勘だろう。

飛ばしてみなけりゃ、分からんだろう!?。

あと2時間余りで全ては明確になる。

NASAは、その先の世界を夢見ているようだが、悪夢に変わらないことを祈ろう・・・。

スティーブンクラークは、追加で着目点をリストした記事を上げている。

(土曜日の朝にスターシップが離陸するときに注意すべき5つのこと)
https://arstechnica.com/space/2023/11/five-things-to-watch-for-when-starship-takes-off-saturday-morning/

「あなたが宇宙愛好家なら、そこから本当の楽しみが始まります。SpaceXの2回目の本格的なStarshipテスト飛行で注目すべき5つの点を紹介する。」

1. 発射台はどのように耐えられるでしょうか?
2. 今回のラプターエンジンはより良く機能するでしょうか?
3. ホットステージングは​​どのように機能しますか?
4. スターシップは宇宙を飛べますか?
5. ブースターと宇宙船は地球に帰還できるでしょうか?

「スペースX社独自のファルコン9ロケット用発射施設を含む他の発射台でも、同様の放水システムが使用されている。」(発射台関連)

「同様」では、決してない。

浮沈子的には、発射台の真下に水を溢れされる仕掛けは、初めて見た。

他の発射台では、音響によるロケットや発射台への障害を防ぐために、音のエネルギーを吸収させるために放水している程度だからな。

「ロケットは飛行開始から2分強で制御を失った。その直後、自爆機構が作動してロケットを爆破した。」(エンジン関連)

これも事実ではない。

制御を失ったロケットは、1分間以上迷走し、3分59秒で自爆した。

自爆は2段階で行われている。

「直後」では、決してないな。

「我々は、ラプターエンジンがこのテストでより良いパフォーマンスを発揮すると予想しています」(スターシップの設計に基づいて有人評価の月着陸船を開発するスペースX契約を監督するNASAの人間着陸システムプログラムのマネージャー、リサ・ワトソン・モーガン氏)

これは、根拠なき期待という奴だろう。

「人間着陸システムの宇宙船の時代までに、私たちはラプターのずっと後の世代に乗っていることになり、それによって宇宙船自体の人間による評価に必要なエンジンの予測可能性が得られるでしょう。」(同上:再掲)

この結果も、すぐに明らかになる。

「次の飛行がうまく機能し、軌道に到達する可能性は、前回の飛行よりもはるかに高いと思います」(ホッとステージング関連:イーロンマスク)

「おそらく60パーセントくらいでしょう。それはステージの分離がどれだけうまくできるかによって決まります。」(同上)

「IFT-2と呼ばれるSpaceXの2回目の本格的なスターシップ試験飛行の飛行プロファイルでは、ミッション開始8分33秒で停止するまで、上段の6基のラプターエンジンを約6分間燃焼させる必要がある。」(宇宙空間飛行関連)

まあ、ここまで来れば、成功と言っていいだろうな。

最後の問題は、やはり大気圏再突入ということになる。

「スペースXは安定した軌道を維持するのに十分な速度をロケットに意図的に与えていないため、スターシップは太平洋上で大気圏に再突入し、ハワイ北西の夜明け前の着水を目標とする。」(再突入関連)

「ステンレス製のスターシップ上段の片面は、ロケットを大気圏再突入の熱から守るためにセラミックタイルで覆われています。スターシップには、テキサスから打ち上げられてから約 90 分後に最終的に太平洋の表面に到達するまで、大気中を誘導するためのフィンが付いています。」(同上)

セラミックタイルの機械的耐久性、耐熱性、フィンによるマニューバリング、今回は実施されないようだが、お約束のネコ着地(終端速度:ターミナルベロシティからの方向転換とパワードランディング)が、最後の見どころというわけだ。

この他にも、再突入の際に、宇宙空間と電波をやり取りして、ブラックアウトせずに通信を確保できるか(今回行われるかどうかは未確認:たぶんやるに違いない)など、細かい点は多々ある。

2段目の分離に辿り着くのが、最初の目的で、次が地球4分の3周の宇宙飛行、最後に再突入というところか。

発射台とエンジンの健全性というのは、それ以前の問題だからな。

前回は、そこで躓いてコケたわけだ。

今回はどうなるのか。

2時間後には、全てが分かる・・・。

<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー

浮沈子の予想を悉く裏切り、ラプター2エンジンは、ホットステージングまで1基も壊れずに安定して燃焼した。

分離時は、真ん中の3基だけが燃焼を続け、ほかの30基は燃焼を停止した。

ホットステージングも恙なくクリアし、分離後の1段目の離脱も順調に見えたが、ブーストバックバーンのエンジン点火の際に未着荷エンジン多数の状態になり、期待が不安定になったのか、そのまま爆発して木っ端微塵になった。

やれやれ・・・。

それでも、2段目は順調に飛行を続け、成功かと思われた矢先、SECO(セカンドエンジンカットオフ)寸前の8分過ぎ頃にテレメトリーデータが消え、期待喪失と報じられた。

やれやれ・・・。

発射台の方は無事と見られる。

採点してみよう。

1 発射台は無事か?→OK!
2 エンジンは安定して燃焼したか?→OK!:しかし、再点火に問題あり(1段目喪失)
3 ホットステージングは上手くいったか?→OK!
4 宇宙空間での燃焼は上手くいったか?→OK!:しかし、燃焼終了には至らなかった(2段目喪失)
5 大気圏再突入は上手くいったか?→未達

こうしてみると、大甘の採点では80点で、BプラスかAを取っていると言える。

もっとも、1段目がブーストバック燃焼に失敗して失われたこと、2段目も燃焼途中で喪失したことを厳しく採点すれば、40点で落第となる。

浮沈子的には、分離までの間、ラプター2が全基燃焼し続けたことを評価して、大甘な点数を付けたい。

90点くらい上げてもいい。

何より、発射台を壊さずに済んだことで、次回のIFT-3への道が続いているということになった。

また、ラプター2の燃焼安定性に目途が付いたことから、ラプター3の完成を待たずに試験飛行が実施できることになった。

再着火の問題はあるけどな。

2段目が途中で失われた点については、今後の調査が待たれる。

ホットステージングは、一見成功に見えたが、2段目の着火までにやや手間取った感じもあった(スケジュール上は、2秒の感覚があるとされていたが、それ以上な気もした)。

まあいい。

IFT-1で、この成果が出ていれば、完全に成功と言っていいだろうが、2回目ということを考えれば物足りなさも感じる。

ステージングに成功したなら、せめてSECOまでは行って欲しかった気がする。

タダのブリキ細工(ブリキじゃありませんが)の宇宙船が、大気圏外(高度は150km近くまで上がっていた)に到達したというのは大したものだ。

スターシップの開発は継続されるだろうし、このまま進展すれば2030年代には月面着陸へ持ち込めるかもしれない(2020年代は無理だな)。

NASAの夢見る月や火星への展開には、まだまだ時間が掛かるだろうが、全く見通しがないということはなくなった。

浮沈子的には、1段目の爆発炎上木っ端微塵が見れたことだけでも満足だ(そんなあ!)。

やっぱ、スペースXの打ち上げは、こうでなくっちゃ・・・。

<また追加>ーーーーーーーーーー

(宇宙船が初めて宇宙に上昇したときに雷鳴をもたらした)
https://arstechnica.com/space/2023/11/spacex-can-celebrate-three-big-wins-after-second-starship-test-flight/

「テキサス州ボカチカビーチ—スペースX社の巨大ロケット「スターシップ」が土曜日、初めて宇宙に到達し、8分間以上真っ直ぐ真っ直ぐ飛行した後、同社の南テキサス発射基地からメキシコ湾下方で約160マイル上空で爆発した。」

スティーブンクラークが、IFT-2の詳細を報告している。

「軌道飛行試験-2(OFT-2)と呼ばれる土曜日の試験打ち上げの飛行プロファイルでは、無操縦のスターシップは、目標とする再突入とハワイ近くの太平洋での着水の前に、地球をほぼ一周する軌道を描くはずだった。」

「結局、ロケットはこの目標には到達しなかったが、土曜日の結果は有望なものだった。」

記事では、多くの観察(スティーブンクラークは現地にいたようです)が報告されているが、彼が言うところの「有望」という表現が一番適切な気がする。

今回は、テストの成功とまでは言えないが、それを実現するための進歩は確実に見られた。

「ブースターはスターシップの上段から切り離された直後に爆発したが、ブースター自体が故障したのか、それとも潜在的なリスクである上段エンジンからの過熱した排気によって損傷したのかは不明」

「上段は6基のラプターエンジンに点火し、スターベースから東へ飛行を続け、最終的に時速約15,000マイル(時速約24,100キロ)の速度まで加速した。スペースXのライブ打ち上げでのリアルタイムデータ表示によると、宇宙船は高さ100キロメートルの国際的に認められた宇宙境界線であるフォン・カルマン線を超えて上昇し、最終的に高度92マイル(149キロメートル)で頂点に達したという。」(映像のテレメトリーでは、速度毎時24124km、高度148km)

「6基のスターシップエンジンが停止する予定だった時点の30秒も経たないうちに、スペースX社はロケットからのテレメトリーを失った。」

「数分後、インスプラッカーは、スターシップの自動飛行停止システムが、メキシコ湾上で上段のエンジン燃焼の後半に作動したようだと報告した。プエルトリコの気象レーダーは、おそらくスターシップの破片が大西洋上で大気圏に落下するのを検出した。」

メキシコ湾上空で自爆装置が作動したのなら、大西洋上まで破片が届くはずはないと思うんだがな。

もちろん、第1宇宙速度(毎時28800km)には達していない。

まあいい。

やり残したことは他にもある。

「宇宙船は、大気圏再突入の熱からステンレス鋼の構造を保護するために、数千枚のセラミックタイルで覆われていました。タイルの一部は宇宙への上昇中に船から落ちたように見えたが、スペースXはこれに関するビデオの兆候をすぐには確認しなかった。」

「スターシップ上部ステージが破壊されたため、船の熱シールドをテストする機会も失われました。ミッションが完璧に成功した場合、飛行は離陸後約1時間半で終了し、太平洋でスターシップが着水するはずだった。」

SECOに到達しなかったため、宇宙空間における2段目の安定性と、大気圏再突入時の全てのテストは先送りとなった。

1段目と2段目が失われたという結果そのものは、確かに芳しいことではない。

原因の如何によっては、克服が難しい問題をはらんでいる可能性もある。

浮沈子的に、現段階で気になっているのは、1段目のブーストバックバーンでの再着火に複数のエンジンが失敗した点だ。

中央3基のエンジンは燃焼しっぱなしのはずだが、そのうちの1基はブーストバックバーン中に失火している。

再着火だけではなく、燃焼継続についても、完全に不安が消えたわけではない。

2段目の空中での着火は、あっけなく成功したようだし、初期の燃焼に問題があったようには見えなかった。

テレメトリーを見る限り、燃料切れで消えたわけでもなさそうだしな。

途中でデータが途切れた理由が何かは分からないが、解説を提供したSpaceXの上級エンジニア、ジョン・インスプラッカー氏が言うように、2段目も自爆システムが作動したとすれば、エンジン系統以外での予期せぬ異常があった可能性もある。

全ては、今後の事故調査に委ねられる。

「4月の試験飛行後に行ったように、スペースXは土曜日の打ち上げで観察された問題を修正するための是正措置のリストを作成する予定だ。」

「FAAはリストを承認し、スペースX社が3回目のスターシップ試験飛行のための新たな商業打ち上げライセンスを発行する前に、公共の安全に関連するすべての措置を確実に完了することを保証する予定である。」

心残りは、2段目が爆発炎上木っ端微塵になるシーンが見られなかったことだけだ・・・。

<またまた追加>ーーーーーーーーーー

(超大型スターシップは高く上昇するも、2回目の試験飛行では及ばなかった)
https://spaceflightnow.com/2023/11/18/super-heavy-starship-climbs-high-but-falls-short-on-second-test-flight/

「スターシップ上段を宇宙に打ち上げることに2回連続の失敗」

「ロケット会社にとっては悔しい失望」

「スターシップの輸送を期待していたNASAにとっては大きな後退」

なかなか手厳しいな・・・。

「あらゆる遅延はNASAの月面着陸スケジュールに脅威をもたらす。」

「分離の直後、第 1 段は向きを変え、テキサス州の海岸に近いメキシコ湾で計画された制御された着水に備えて整列を開始しました。」

「しかし、その直後、おそらく高温のステージング技術によるストレスが原因で、突然バラバラになってしまいました。」

スペースフライトナウのウイリアムハーウッドは、ホットステージングによるストレスが、1段目の分離後のトラブルの原因になったと見ているようだ。

調査の結果を見なければ分からないが、その可能性は今のところ否定できない。

「飛行開始約8分半で管制官がロケットとの接触を失うまではすべて順調だった。」

テレメトリーが失われた時刻は、映像では8分3秒だったからな。

事実とは異なる。

予定のタイムラインでは、SECOは8分33秒となっているから、30秒も前にテレメトリーが途絶えたことになる。

2段目に何が起こったかは、今後の解析を待つしかない。

「その時点までにこのロケットは長距離追跡カメラの視界から消えていたが、大気中の突然のきらめく乱れはロケット破壊の兆候だった可能性がある。」

映像は、確かに乱れているが、その原因は不明だ(2段目の燃料が爆発したのか、自爆システムが作動したのか:自爆システムは燃料タンクを割る仕掛けと聞いている)。

タンクの燃料残量は、直前までのテレメトリーが正確なら、それほど多くはなかったはずだ(全燃焼予定時間5分53秒のうち、30秒分:8.5パーセント)。

テレメトリーが切れてから、映像に最初の小さな乱れが入るまでには数秒(2秒程度)のタイムラグがあり、その後、さらに2秒程度遅れて大きな乱れと引き続き小さな乱れが起こっている。

また、原因は分からないが、打ち上げ後、7分41秒後にも、噴煙に乱れが生じている(テレメトリー作動中)。

いずれにしても、完全再使用を目指すスターシップは、今回も使い捨てになった。

仮に、ペイロードが乗っていたとしても、軌道上に配置することはできなかったわけで、使い捨てロケットとして見た時でも、「失敗」以外の評価はできない。

ウイリアムハーウッドの見立ては正しい。

浮沈子とかは、どうしてもロケット開発については贔屓目で見るからな。

(スターシップ打ち上げ、また失敗 上空でロケット爆発―スペースX)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023111900010&g=int

「「スターシップ」を搭載したロケットを打ち上げたが、失敗に終わったもようだ。スターシップは4月の試験飛行でも、打ち上げ後に爆発している。」

世間の目は厳しいな・・・。

「「スーパーヘビー」ロケットの1段目が切り離し後、メキシコ湾上空で爆発。」

「2段目からのデータが途絶えた。2段目が失われたかもしれない」

文字通りのブリキ細工から追いかけている浮沈子としては、もう少し、寛大な目で見て欲しい気もする。

浮沈子は、90点を付けている。

ラプター2の1段目の燃焼は100点だ。

完璧!。

信頼性に疑いを持っていた浮沈子は、脱帽するしかない。

まあ、原因は不明だが、再着火には失敗したし、2段目のトラブルが、長秒燃焼によるものだとすれば、完全な信頼を置くには早過ぎるけどな。

分離するところまでは、順調過ぎる程だと感じていた。

前回はともかくも、今回の失敗は先へ繋がっている。

3度目を行う意義は十分ある。

おそらく、NASAも同じだろう。

原因調査と対策が待たれる・・・。

<もっと追加>ーーーーーーーーーー

(イーロン・マスクのスターシップ・ロケットはさらに高みへ進むが、その後失われる)
https://www.bbc.co.uk/news/science-environment-67462116

「今回は、ラプターエンジンと呼ばれる33基のエンジンすべてが、離陸中にすべて稼働していました。そしてこれにより、スターシップは実際に第一段階分離と呼ばれるものに実際に到達することができました。これは最も興味深い部分です。これが彼らが望んでいたものです」(スペース・ウォッチ・グローバル編集長のエマ・ガッティ博士)

「イーロンは成功の確率が60%だと予測していた。そして私は、おそらく彼らは60%成功しただろうと言うだろう」(フィル・メッツガー博士:元 NASA の科学者で、現在はセントラルフロリダ大学に在籍:ロケットシステムを研究)

「彼らはデータを調べることになるでしょう。ロケットには膨大な量のデータが地上に送信されています。彼らは考えられるすべてのシステムとサブシステムのデータを持っているでしょう。ですから、彼らが次のことを行えることは疑いありません」(同上)

「何がうまくいかなかったのか原因を特定し、できるだけ早く次の打ち上げに向けて突き進むと確信しています。」(同上)

BBCは、専門家の肯定的意見を取り上げ、かなり前向きに評価している。

エマガッティも、浮沈子同様にラプター33基が分離まで燃焼し続けたことを高く評価している。

やっぱ、そこがネックだと見ていた人は多いのだ。

今後の改善が簡単に行くとは限らない。

次の打ち上げの時期に言及するのは時期尚早だ。

クリアすべき課題は、打ち上げる度に、より解決困難なものになるに決まっているからな。

来年には、IFT-3が上がるかもしれないが、ひょっとしたら、そうではないかも知れない。

「彼らは考えられるすべてのシステムとサブシステムのデータを持っているでしょう。ですから、彼らが次のことを行えることは疑いありません」

その通りだ。

「彼らは60%成功した」(再掲)

そうだろうか?。

まだ、誰も成功だとは言えない(S社であっても)。

ブースターも宇宙船も、予期せぬ事態に巻き込まれ、予測不能の状態で指令破壊された。

データは取れたかもしれないが、それは成功じゃない。

統合テスト飛行は、それ自体が完全な飛行を意味しない(100パーセントの成功であったとしても)。

スターシップは、最初のマイルストーンに「さえ」到達していないというのが、公平な見方というものだ。

それでも、第一段階の到達点が視野に入ったことは間違いない。

浮沈子は、大甘の90点を付けている。

重量ペナルティが大きいホットステージングを、今後も継続するかどうかは考え物だ。

今回は、分離の際にエンジンを3基だけ継続して点火させていたが、あれが最終形とは思えないな。

ジンバルが付いている13基全部を燃焼させたまま分離するのが最終形かもしれない(停止するのは、外周の20基だけ:未確認)。

まあ、どうでもいいんですが。

ラプター2の燃焼が安定して、ホットステージングでなくても分離できるということになれば、そもそも、それ自体を止めちまって、通常の分離に戻すかもしれない。

今回一部で指摘されているように、1段目の再使用に支障を生じる原因になるとすれば、なおさらのことだ。

「スターシップは、これまで地球から打ち上げられた中で最も強力なロケット システムです。」

何度も言及されているように、スターシップは部屋の中のゾウだ。

「SpaceX のエンジニアが Starship を完成させることができれば、それは革命的なものになるでしょう。」

「これは、完全かつ迅速に再利用可能であり、燃料を補給してすぐに空中に戻すことができる飛行機のように動作することを目的としています。」

「この能力は、一度に 100 トン以上の物体を軌道上に乗せる重量とともに、宇宙活動のコストを大幅に削減するでしょう。」

打ち上げロケットの定義を変え、市場を破壊し、NASAの探査計画や有人ロケット計画をちゃぶ台返しする最終兵器だ。

使い捨てロケットによる打ち上げを、永遠に過去のものとし、国家需要以外の全ての打ち上げ会社を倒産に追い込みかねない。

べらぼーめ・・・。

浮沈子は、このロケットが実際に開発され、成功に向けて進んでいること自体を疑問視していた。

ありえねー・・・。

資金が途切れれば、開発は中止される。

NASAがアルテミスのHLS(ヒューマンランディングシステム)に選定した時、何かの冗談かと思ったが、今や、それを疑う必要はない。

スターシップのバージョンの一つは、(木っ端微塵にならずに)間違いなく月面に着陸するだろう。

軌道上の燃料デポや、輸送船(タンカー)だって、実現するに違いない。

その確信は、昨日まではなかった。

「ブロードバンド インターネット衛星の世界的なネットワークを確立する彼の Starlink プロジェクトも支援します。」

「すでに数千機のスターリンク宇宙船が軌道上にいますが、今後のモデルはより大型でより重くなり、それらを軌道に乗せるにはスターシップが必要になります。」

アマゾンが、逆立ちしても追いつけない領域へと、スターリンクは進化し続けるだろう。

250トンの低軌道打ち上げ能力(2段目使い捨ての場合)をフルに使って、一度に100機以上のV2(フルバージョン:1機2トンと言われている)を上げることになる。

べ、べっ、べらぼーめい・・・。

そこで稼いだ金をつぎ込んで、火星移民を目指すわけだ。

ちょっと待った!。

浮沈子は、仮にスターシップが有人で成功したとしても、それについては懐疑的だ。

人類が、多惑星種になるというビジョンには賛成できない。

この星の上で生まれ、この星の上で生き、この星の上で滅びる。

全てのタマゴは、この地球という惑星の上(たった1つのバスケットの中)にあり、火星やエウロパやエンケラドゥスの上に置かれることはない。

浮沈子は、そう信じているし、疑う余地はないと感じている。

人類は、宇宙向けに出来ていないからな。

が、スターシップを作っちまう位な存在であることは確かだ。

人類が、宇宙人(宇宙での生存に最適化された人類)を自らの手で作り出さないとは断言できない。

2025年までには無理だろうし、2020年代に実現することはないだろう。

21世紀中にも不可能かもしれないが、その先は分からないぞお・・・。

スターシップの改良バージョンに乗って、火星や木星圏、土星圏にも足を延ばす日が来ないとは限らない。

乗客の方はともかく、ロケットが宇宙に飛び出し、他の惑星に大量の荷物を届けることが出来ることを、浮沈子は確信できた。

これまでのように、グラム単位で重量を計算し、強度とのバランスを考えて探査機を設計してきた時代は終わる(そうなのかあ?)。

なんなら、軌道上に組み立て工場を打ち上げ、部品を組み上げて巨大な探査機を作り、そこから旅立たせてもいい。

直径9mの1枚物の反射鏡を持った宇宙望遠鏡だって、そのまま打ち上げ可能だ。

しかも、予算さえ許せば、毎年でも上がる。

夢のような話だが、それが現実になりつつあることを実感する。

ああ、もちろん、他者にとっては、悪夢以外の何物でもないだろうな。

ULAが売りに出ているのも頷けるというものだ。

さて、スターシップの実現が現実味を帯びてきた今、我が国はどうするんだろうな。

使い捨てロケットを、今後10年間作り続けて、部分的再使用ロケットの開発に進むんだろうか。

それとも、もう、打ち上げロケットの開発は諦めて、直径9mの巨大衛星の開発にでも注力するのかな・・・。

<もっともっと追加>ーーーーーーーーーー

(SpaceX、宇宙船の2回目の統合飛行試験を開始)
https://www.teslarati.com/spacex-launches-the-second-integrated-flight-test-of-starship/

「ストリームに基づくと、エンジンの停止は t+8 分 4 秒に発生し、続いて t+8 分 7 秒に飛行が終了したように見えます。」

2段目の飛行終了の詳細は、まだ確認されていない。

「SpaceX は Raptor エンジンの信頼性がはるかに優れていることを示し、33 基の Raptor エンジンはいずれも第 1 段階燃焼中に故障せず、完璧な高温段階で、SpaceX が信号を失うまで非常にスムーズに Ship 25 を燃焼させました。」

1段目のブーストバックバーンの失敗については、過回転(over-rotate)が原因ではないかと推測している。

少し勢いよく向きを変えたような感じはあったが、一部のラプター2が再点火しなかったことや次々と失火したことも事実だ。

センサーが、過回転を検知して、それが理由で自爆装置が働いたということかもしれない。

ひょっとすると、後付けしたホットステージング用の段間構造物が、空力的に悪さをした可能性もある(ろくに、シミュレーションもしてないだろうしな)。

今後の解明と改善が待たれるところだ。

2段目の燃焼停止については、まだ、原因の推測すら出ていない。

こっちは、テレメトリーが停止する前の7分41秒当たりの排気流の乱れのような映像が気になっている。

その後、テレメトリーが消え、さらに数秒置いて大きな排気流の乱れが生じている。

自爆装置は、ここで働いたのかもしれないな(未確認)。

それでも、高度148km、時速2万4千km以上まで加速したわけで、真空中のラプター2バキュームの燃焼に問題はなかったと思われる。

軌道設計に無理があったとは思えないし、この程度でぶっ壊れるようなら、それはそれで問題だ。

2段目の機械的強度は、今回の飛行が一番ストレスを受けているはずだ(墜落激突を除く?)。

エンジンがフルパワー出した時の振動などが、機体に与えるストレスなども、初めて計測されている。

加速中だから、燃料を吸い込み損ねてタービンポンプが吹っ飛んだということも考えづらいしな。

テレメトリーが途絶えた時には、まだ、燃料は残っていた。

まあ、どうでもいいんですが。

テスララティのリチャードアングルも、ラプター2の安定した燃焼を讃えている。

1回目の統合飛行試験の成績が悪すぎということもあるが、この点では、複数の評価が一致している。

浮沈子が懸念していた、エンジン単体での問題ではなかったのかもしれないな。

が、一方では、ブーストバックバーンでの再着火の失敗や次々と失火した現象は、相変わらずの懸念材料だろう。

ラプターの点火は、自然発火するトリエチルボランを使った点火システムではなく、電気的に火花を飛ばして直接燃料に着火するイグナイター方式と聞いている。

宇宙空間での複数回の点火を、回数の制限なく行う必要を見越したためだと言われている。

着火システムの問題なのか、相変わらず、燃料系の問題なのかは分からない。

分離までの燃焼には問題なかったからな。

それとも、それは見かけだけの話で、燃料漏れやそれに伴う出火は続いていて、強化された消火システムが機能していただけなのかもしれない。

分離後は、消火剤が底をつき、燃料漏れによる出火を止められずに、次々に失火していったのかも・・・。

スーパーヘビーブースターの信頼性は重要だ。

再使用回数は、当初の目論見では1000回と言われている。

今回の打ち上げでは、まだ、0.5回しか成功していない(片道だけ!)。

先は長そうだな・・・。

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