🚀ISS:ロシアモジュールからの空気漏れ:PrKってどこ?2024年11月14日 14:25

ISS:ロシアモジュールからの空気漏れ:PrKってどこ?
ISS:ロシアモジュールからの空気漏れ:PrKってどこ?


(NASAとロスコスモス、ISSの空気漏れの原因と深刻さで意見が一致せず)
https://spacenews.com/nasa-and-roscosmos-disagree-on-cause-and-severity-of-iss-air-leak/

「主な懸念は、ズヴェズダ サービス モジュールの PrK と呼ばれる、ドッキング ポートとモジュールの残りの部分を隔てる玄関ホールでの小さいながらも継続的な漏れです。」

「ポートにドッキングしているプログレス貨物宇宙船にアクセスする必要がないときは、PrK をステーションの残りの部分から密閉することで漏れに対処」

「チームは亀裂の発生と拡大の原因要因の調査を続けているが、米国とロシアの技術チームは、考えられる根本原因や、これらの漏洩の結果の重大性について共通の認識を持っていない」(元NASA宇宙飛行士で現在は委員会の委員長を務めるボブ・カバナ氏)

「ロシアの技術者らは、亀裂は微小振動による「高周期疲労」が原因だと考えている」

「NASAは、圧力や機械的ストレス、残留応力、モジュールの材料特性、環境への露出など、複数の要因が関係していると考えている」

「9月にNASAの監察総監室(OIG)が発表した報告書では、宇宙ステーションの他の場所では漏れは見られなかった」

「両機関は内部と外部の溶接部に焦点を絞った」

問題は絞られ、特定されているのに、抜本的な解決には至っていない。

そもそも、漏洩している箇所(PrK)というのはどこにあるのか。

(ズヴェズダサービスモジュールの困難なスタート)
https://www.russianspaceweb.com/iss-sm-development.html

ページの下の方にその写真が出ている。

ズヴェズダの後部には、プログレス補給船のドッキングポートがあるんだが、与圧されている円筒形の構造の周囲には、非与圧区画のドーナツ型の集合体区画があるので、外部から見て漏洩か所を示すことはできない(円筒形の2重構造の内側だからな)。

掲載されている写真は、組み立て途中のもので、露出しているPrK与圧区画(中央の茶色い円筒形の部分)が直視できる貴重なシーンだ。

漏れているのは、この円筒形の構造のどこか(内部と外部の溶接部:それってどこ?)ということらしい。

ハッチの位置と漏出個所との関係が分かる図も見つけた。

(Because people asked me: "What's the Prk section you are talking about?" maybe this graph explains it a bit better.)
https://x.com/Ian_Benecken/status/1422510282400751617

「「あなたが言っている Prk セクションとは何ですか?」人々が私にこう尋ねたので、おそらくこの画像はそれをもう少しわかりやすく説明していると思います。」

元の図はロシア語表記なんだが、著者は図の左端にある部分からリークしていることを英語で表している(画像参照)。

ハッチは、PrKの前後にあり、ズヴェズダ側の内側のハッチを閉じて、漏洩の影響を緩和しているということになる。

「緩和」なのかあ?。

他に漏洩か所がなくハッチが十全に機能していれば、少なくとも閉じている限り、漏洩は完全に停止するのではないのかあ?。

「9月27日のブリーフィングで、NASA当局者は、 2019年に初めて検知されたが、今年初めには1日あたり1.7キロの空気損失という、これまでで最高率にまで増加した空気漏れに関する懸念を軽視したとOIGの報告書は述べている。そのブリーフィングで、NASA当局者は、最近の修理作業により、空気漏れ率が3分の1減少したと述べた。」(スペースニュース)

「ポートにドッキングしているプログレス貨物宇宙船にアクセスする必要がないときは、PrK をステーションの残りの部分から密閉することで漏れに対処」(同上:再掲)

まあいい。

「ロシアチームは漏れ箇所の捜索と封印を続けているが、PrKの壊滅的な崩壊は現実的ではないと考えている」(同上:カバナ氏:以下同じ)

「NASA​​はPrKの構造的完全性と壊滅的な故障の可能性について懸念を表明している」

「ロシアは作戦継続が安全だと信じているが、我々が納得できるほど証明できない。米国は安全ではないと信じているが、ロシアが納得できるほど証明できない」

「NASAとロスコスモスの委員会が両機関のリーダーに対し、PrKの「構造的完全性に関する共通理解」を継続的に追求し、その取り組みを支援するために学界や産業界から外部の専門家を招聘するよう共同で勧告した」

「これは工学上の問題であり、優秀なエンジニアなら解決策を見つけ出し、合意できるはずだ」

「宇宙ステーションはまだ新しいわけではない。かなり長い間そこにあった。ある程度の消耗は予想されていたし、我々はそれを目にしている」(約8か月の滞在を終えて10月にクルー8ミッションで地球に帰還したNASAの宇宙飛行士マイケル・バラット氏)

もう一度、PrK(与圧区画)の画像をよく見てみる。

この後ろ(画像では手前)に、ドッキングシステムが取り付けられているはずだ。

その間には、外側のハッチが設けられている(たぶん)。

それらの取り付けが溶接なのか、ボルト締めなのかは知らない。

与圧区画の構造自体はシンプルな円筒だからな。

記事では高周波疲労と自動翻訳されているが、ハイサイクルファティーギュは、通常、高サイクル疲労と言われているらしい。

(疲労 (材料))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%96%B2%E5%8A%B4_(%E6%9D%90%E6%96%99)

「繰り返し数が10^5回程度以上で発生する疲労破壊を高サイクル疲労(high cycle fatigue)と呼び、10^4回程度以下で発生するものを低サイクル疲労(low cycle fatigue)あるいは塑性疲労と呼ぶ」

「またさらに、10^7回以上の繰り返し数でも疲労破壊が起こる場合があり、このような繰り返し数領域での疲労を超高サイクル疲労(very high cycle fatigue)あるいはギガサイクル疲労(Gigacycle fatigue)などと呼ぶ」

ロスコスモスが想定している繰り返し数がどれ程かは知らない。

NASAは、機械的疲労だけではなく、その他の要因も含めた複合的な原因と見ている。

残留応力が挙げれていたので調べた。

(残留応力)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AE%8B%E7%95%99%E5%BF%9C%E5%8A%9B

「外力を除去した後でも物体内に存在する応力」

「一般的に、圧縮の残留応力は強度を向上させ、引張の残留応力は強度を低下させる」

「例えば、レーザーを照射して残留応力を付与するレーザーピーニング(英語版)は、タービンエンジンに使用されるファンブレードのような金属部品に有益な圧縮の残留応力を与える。また、スマートフォンのディスプレイに使用されている強化ガラスにも応用され、大きくて薄く、かつ、き裂・擦り傷に抵抗のあるものを実現している」

ほほう、強度向上に資することもあるんだ・・・。

「しかし、意図しない残留応力の発生は構造物の早期破壊を引き起こす場合もある。」

「溶接時に発生する熱は局所的な材料の膨張を発生させる。溶接中は、溶接されている部品が移動したり、溶融金属が膨張を吸収するが、溶接完了時には、ある部分は他の場所以上に早く冷却され、残留応力が残る結果となる。」

溶接部と特定されている漏洩か所では、これが起きているのかもしれないな。

まあ、どうでもいいんですが。

「ロシアチームは漏れ箇所の捜索と封印を続けているが、PrKの壊滅的な崩壊は現実的ではないと考えている」「NASA​​はPrKの構造的完全性と壊滅的な故障の可能性について懸念を表明している」(再掲)

PrKがぶっ壊れちまったら、少なくともプログレスによるISSのリブーストは出来なくなる可能性が高い。

貨物の搬入は、他のドッキングポートから可能だとしても、適正な位置からの加速を与えないと、正常な運用はできないからな。

ズヴェズダ自身にも、リブースト用のロケットエンジンは付いているけど、相当期間使ってないからな(そっちの方がヤバいかも!)。

また、NASA側でもシグナスを使った加速試験の実施や、カーゴドラゴンを使った同様の試験を予定しているけど、実用になるかどうかは知らない。

どっちにしても、「壊滅的崩壊」になれば、ズヴェズダやロシアモジュールだけではなく、ISS全体が危機的状況に追い込まれる可能性もある。

悪いことは言わない。

2030年なんて悠長なこと言ってないで、明日にでもISSを放棄して制御落下させるのがよろしい・・・。

えっ、制御落下の準備はまだ出来てないってえ?。

やれやれ・・・。

アルテミスなんて後回しでも構わないから、S社は制御落下用ロケット(軌道離脱機:USDV)の開発に集中すべきだろう。

当然、スターライナーの開発は自動的に消滅する。

民間宇宙ステーションが構築されるまでの間は、中国の天宮が人類唯一の常設軌道周回有人施設となる。

人類には見上げるものが必要だ(NASA長官だったジェームズ・ブライデンスタイン)。

それがメイドインチャイナでも、何の問題もあるまい?・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(ズヴェズダ (ISS))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BA%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%82%BA%E3%83%80_(ISS)

「ズヴェズダには16基の小型スラスタと、2基の推進用大型スラスタ、8基のバッテリーが装備されている。2基の推進用大型スラスタを使って ISS の高度を上げることができ、2007年4月25日に実施された。」(記述は英語版も同じ)

その後使われているのかどうかは知らない。

浮沈子的注目は次だ。

「ズヴェズダは著しい騒音が問題となっており、船内では乗員が耳栓をしているのがよく見られる。このため、防音設備を順次運んで設置したため、当初よりは騒音レベルは下がった。」

騒音の発生源が、直前に記載がある二酸化炭素除去装置(ヴォズドゥフ (Vozdukh) システム)かどうかは不明だ(酸素発生装置:エレクトロンシステムの方は、2020年に故障して使われていないようです)。

ズヴェズダの騒音と、PrK溶接部のクラックに関連があるかどうかは知らない。

いずれにしても、長期間宇宙に置かれた材料が、その環境によってどう変化するかというのは未知の部分が大きい。

巷では火星移民とか、与太話が横行しているけど、たった20年くらいでガタが来るようじゃ不安だな・・・。

😼欧州大戦争:事実は妄想より奇なり:ウクライナ核武装2024年11月14日 20:54

欧州大戦争:事実は妄想より奇なり:ウクライナ核武装
欧州大戦争:事実は妄想より奇なり:ウクライナ核武装


(米国が援助を削減すれば、ウクライナは数ヶ月以内に核爆弾を製造する可能性がある - タイムズ)
https://newsukraine.rbc.ua/news/ukraine-could-build-nuclear-bomb-in-months-1731530662.html

「新しく選出された米国の大統領ドナルド・トランプがキエフへの軍事援助を停止した場合、ウクライナは数か月以内に核爆弾を開発する可能性がある。」(調べたら、出所は英国のザ・タイムズらしい:画像参照)

何としてでも、ウクライナ支援を継続させたいんだろうが、それにしてもド派手な記事だ。

「ウクライナは1945年に長崎に投下されたファットマン爆弾と同様の技術を使用して、プルトニウムベースの基本的な装置を迅速に開発できる可能性があるという。」(ウクライナ国防省向けに作成された分析メモ)

「この文書には、米国がマンハッタン計画で作ったような単純な原子爆弾を作ることは、80年後でも難しいことではないと記されている。」

やれやれ・・・。

プーチンは以前、その可能性を指摘し、断固たる措置を取ると明言している(<さらに追加>参照)。

「大規模なウラン濃縮施設を建設・稼働させる時間がないため、ウクライナは原子炉から取り除かれた使用済み燃料棒から抽出されたプルトニウムに頼らざるを得ない」

「ウクライナは1996年に世界第3位の核兵器保有量を放棄したにもかかわらず、現在でも9基の原子炉を稼働させており、核に関する豊富な専門知識を有している」

「ウクライナで利用可能なプルトニウムの量は7トンと推定されており、大規模な核兵器を保有するにはこれよりはるかに少ない量で済む。その量は、数キロトンの威力を持つ戦術弾頭数百個分に相当」

「そのような爆弾の威力はファットマンのおよそ10分の1」

戦術核兵器(非戦略核兵器)としては、十分な性能だ。

しかし、核弾頭を作るのと違って、それを兵器として運用可能とするには時間が掛かるだろう。

「報告書の著者でウクライナ国立戦略研究所所長のオレクシイ・イジャク氏は、そのような爆弾でもロシアの空軍基地や軍事、産業、兵站の集中目標を破壊するのに十分であると指摘」

NATOへの早期加盟の道が閉ざされ、米国からの支援が打ち切られれば、ウクライナは出来ることは何でもするに違いない。

「ゼレンスキー大統領は先月、プーチン大統領の要求通りウクライナがNATOに加盟できない場合、ウクライナは安全を確保するために核兵器が必要になるとトランプ大統領に伝えたと述べた。」

うーん、そうだったかあ?。

「ウクライナ当局はキエフが核再軍備を検討していることを否定」

取って付けたようなコメントこそ怪しい・・・。

同じ出所(こっちは、英国のタイムズになってる)で、ベトナムの記事も上がっている。

(ウクライナには近々初歩的な核兵器を製造する能力があり、「人気商品」を放出する時もそう遠くないだろう。)
https://www.vietnam.vn/ja/ukraine-co-kha-nang-som-tao-ra-vu-khi-hat-nhan-tho-so-thoi-diem-tung-hang-nong-se-khong-xa-voi/

「ウクライナ軍事研究・転向・軍縮センター(CACDS)の専門家らによる報告書は、キエフは初歩的な核兵器を迅速に製造できると述べた。」

翻訳がやや怪しいのと、内容が重複するので詳細は割愛する。

「西側の専門家らは、ウクライナが独自の核兵器を製造するには少なくとも5年はかかると考えていると述べたが、CIACRのバレンティン・バドラック所長は、もっと早く実現する可能性があると述べた。」

「同氏によると、ウクライナはわずか6カ月以内に同国が開発中の射程1000キロの長距離弾道ミサイルを発射できるようになるという。同氏はまた、米国がキエフへの支援を大幅に削減すれば、英国はウクライナの核兵器開発を支援することが期待できると考えている。」

いやあ、それはないだろう。

記事では、ウクライナ国内での防衛産業の可能性についても触れているが、核兵器の開発はそれらとは次元が異なる。

ウクライナにしてみれば、イスラエルは核兵器を開発できたのに、なぜうちはダメなんだという話になるんだろう。

理由は簡単だ。

イスラエルが相手にしている国は、核兵器持ってないからな。

ロシアの核は、正常に抑止力を発揮している。

(NATO軍事委員長、ロシアが核兵器を保有していなければ直接参戦していた)
https://grandfleet.info/european-region/nato-military-chief-says-would-have-directly-joined-war-if-russia-didnt-have-nuclear-weapons/

「軍事的にウクライナ人を助けることは出来るが、これは政治的な問題で軍事的な問題ではない。私達にそのリスクを受け入れることが出来るだろうか? この問題の政治的議論は簡単ではない」(NATOのバウアー軍事委員長)

「後から振り返って「あの決定は愚かだった」というのは簡単だが、生じるリスクに責任を負っているのでれば別の話になる」

「もしロシアが核兵器を持っていなかったら、私は「NATOがウクライナからロシアを追い出していた」と確信している。しかし、ロシアは核兵器を持っているのでアフガニスタンとは同じではない」

軍事的に行える能力があることと、それを実際に行うことの間には、無限の距離がある。

「米国を含むNATO加盟国はウクライナを支援することに賛成でも、NATOが戦争に巻き込まれる=ロシアとの核戦争に発展するリスクまでは取れない」「どこにプーチン大統領のレッドラインがあるの分からないため踏み込んだ支援に対する政治的決断が下せない」「核抑止が正常に機能している」(航空万能論ブログ管理人)

ウクライナは核兵器を持つだろうか?。

なんか、リビアの話を思い出すなあ・・・。

(ムアンマル・アル=カッザーフィー)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A0%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AB%EF%BC%9D%E3%82%AB%E3%83%83%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC

「イラク戦争の後、ジョージ・W・ブッシュ政権率いるアメリカなど西側諸国によって新たな攻撃対象にされるのを恐れてか、2003年末には核放棄を宣言し査察団の受け入れを行った。」

「2008年10月にはアメリカ人犠牲者への補償金の支払いが完了し、国交を完全に正常化。」

その末路は悲惨だ。

「1969年のリビア革命で政権を樹立してから、長期にわたり独裁政権を維持したが、2011年リビア内戦で政権は打倒され、カッザーフィーは反カッザーフィー派部隊によって2011年10月20日に殺害」

(大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E3%83%AA%E3%83%93%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%96%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E4%BA%BA%E6%B0%91%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A4%E5%9B%BD

「核開発
もともと核兵器の開発疑惑があったが、アメリカおよびイギリスとの9ヶ月にわたる秘密交渉の後、2003年12月に核兵器など大量破壊兵器開発をしていた事実を認め、即時かつ無条件の廃棄を表明、IAEAの査察も受け入れ、核兵器を全廃した。」

「これ以降、アメリカとの半年後の国交回復など各国との関係改善が進み、2006年にテロ支援国家指定が解除された。これは核放棄の見返りを得る先例(リビア方式と呼ばれる)となったが、その後NATOのリビア介入での武力行使を招いた。リビアが核兵器を保有していたらNATOのリビア空爆などの武力行使は極めて困難であった」

そうなのかあ?。

まあいい。

ウクライナが核保有国になれば、ロシアはもとより、米国もNATOも、迂闊には手が出せなくなるからな。

火のないところに煙は立たない。

もしかするともしかして、ウクライナは既に実践投入可能な核兵器を開発済みかも知れない(そうなのかあ?)。

記事は、単に次期トランプ政権への揺さぶりに過ぎないかも知れない。

支援を続けないと、厄介なことになるぞと。

そして、そういう事態に追い込んだのは米国なんだぞと。

ウクライナは、そうして自分の首を自分で締め続ける(そういうことかあ?)。

(ウクライナ戦闘凍結「非現実的」 米次期政権案に拒否の意向示す)
https://nordot.app/1229687484952511456

「トランプ次期米大統領の政権移行チーム内で検討中とされる戦闘凍結案について「ウクライナが領土と主権を断念しなければならない。筋が通らず、非現実的だ」と述べ、拒否する意向を示した。」(ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問)

うーん、トランプに「筋を通す」ことを期待する方が間違ってる気もするけどな。

まあいい。

「ウクライナに犠牲を強いるだけで、ロシアに何も強制していない。侵略者を勢いづかせる」

停戦だからな。

勝ち続けるロシアに戦闘を止めさせるというのは、最高に困難な話だと思うんだがな。

しかも、この先、米国が支援を打ち切ることが見えている中での停戦だ。

領土と主権を断念し犠牲を払ってでも停戦するか、欧州の支援だけで戦い続け、核兵器の開発に賭けるか。

ウクライナはこの2年半、限られたリソースを使って戦い続けた。

結局、ロシアを領土から駆逐することは叶わず、事態は好転しなかった。

当てにしていた最大の支援国であった米国は、ウクライナが目指している民主国家の掟によって支援を打ち切ることに決めた(まだ、決めてないって!)。

ロシアは、そういう事態の中で、ウクライナ戦線の攻勢を強めている。

核開発の話は、おそらくブラフだろう。

ただ、あり得ない話と切って捨てるわけにはいかない。

実際、それだけの技術力はあるし、その可能性を全否定することはムリポだ。

ロシアが黙って見ているとは思えないけど、完全に阻止し切れるという保証もない。

戦術核を撃ち合う戦闘が、ウクライナ戦線で始まる可能性は誰も否定できない。

うーん、それはないと思ってたんだがなあ。

IAEAから脱退し、原子力発電所で作られたプルトニウムから初歩的な原爆を作る。

それも、数か月で。

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

下手をすると、米国は支援を打ち切るどころか、今度はウクライナの西側から軍事侵攻するかもしれないぞ・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(外務省、キエフの核爆弾製造計画の噂に反応)
https://kyivindependent.com/ukraines-foreign-ministry-responds-to-rumors-of-kyivs-potential-to-build-nuclear-bomb/

「ウクライナはNPT(核兵器不拡散条約)を順守しており、核兵器を保有も開発も取得する意図もない」(ウクライナ外務省報道官ヘオルヒー・ティヒ氏)

「ウクライナはIAEA(国際原子力機関)と緊密に連携しており、その監視に対して完全に透明性があり、核物質の軍事目的の使用を排除している。」

「タイムズ紙は11月13日、ウクライナ国防省向けに作成された報告書を閲覧し、ドナルド・トランプ次期大統領の下で米国の軍事支援が停止された場合、ウクライナは「数か月以内に」原始的な核爆弾を開発する可能性があると報じた。」(出典のリンクをクリックすると、ザ・タイムズが出てくる:読めませんけど)

「ウクライナ外務省はこれまで、ウクライナが独自の大量破壊兵器の開発を計画しているというメディアの報道を否定している。」

「ウォロディミル・ゼレンスキー大統領が10月17日、9月にトランプ大統領に対し、ウクライナはNATOに加盟するか、国防のために核兵器能力を追求するかのいずれかを選ばなければならないと伝えたと発言したことを受けて、ウクライナの核兵器オプションに関する憶測が高まった。」

「ゼレンスキー大統領はその後、キエフは核兵器の開発を進めておらず、ブダペスト覚書の失敗を強調するために発言したと述べ、発言を撤回した。」

原則なき、理念なき、直観とディール(取引)優先のトランプ外交に、世界は再び直面する。

やれやれ・・・。

ウクライナは、それに対抗するために、核兵器の所有という禁じ手に走るかも知れない。

やっぱ、クルスクで実験するのかなあ・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

(ロシア、ウクライナの核武装容認せず=プーチン大統領)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/HJWNQZXHPBNPHO5Y36NASUAHPQ-2024-10-18/

「ロシアのプーチン大統領は18日、ウクライナが自国の防衛のために、核兵器を持つことは認めないとの考えを示した。」

「ウクライナの核兵器の取得に向けたいかなる動きも隠すことはできず、ロシアは適切な対応を講じる」

「後刻ゼレンスキー氏は、ウクライナが核兵器製造の準備をしているとは一言も言っていないと釈明」

この話は、キエフの情報戦の可能性があるな。

ブダペスト合意をネタにしたシナリオだ。

9月にトランプと会談
:NATO早期加盟を含む戦勝計画について協議
:NATO加盟が実現しなければ再核武装すると示唆(そうなのかあ?)
→その後も、繰り返し発言
→ロシアが反発
→ゼレンスキーが発言撤回
→トランプ政権誕生決定!
→タイムズの報道
:トランプ政権が支援を打ち切れば再核武装
→ウクライナ外務大臣が再核武装否定

トランプに、ブダペスト合意を思い出させようとしているのかもしれない。

NATO脱退すら計画しているトランプに、んなことしても無意味だと思うんだがな(<さらにさらに追加>参照)。

核兵器を放棄した国に未来はない(そうなのかあ?)。

歴史の教訓はそう教えている。

ノーベル賞貰っても、現実の抑止力にはならない。

我が国も、そろそろ核保有を考えておかないとな・・・。

<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー

(トランプ氏の国防長官人事に驚きと困惑、共和党議員には支持も)
https://jp.reuters.com/world/us/Y7CQ5EHEJBLATGM6JNGSJKMMDE-2024-11-14/

「ヘグセス氏は安全保障上の主要な問題に対する自分の考えを具体的に明示していないが、北大西洋条約機構(NATO)については明確に懐疑的な見解を示している。」

トランプは、ひょっとすると、この一点で任命するのではないか。

「欧州の複数の高官はロイターの取材に、ヘグセス氏の見解や、重要な課題での立ち位置についてはほぼ何も分からないと語った。欧州の国防当局高官は「彼のことは聞いたことがない。よく知るためには直接会う必要がある」と述べた。」

欧州は戦々恐々、NATO離脱の影に怯えることとなる。

しかし、ロシアにとってそれが有利に働くと決まったわけでもない。

30か国の合意を取らなければ一寸たりとも動けないNATOは、トランプ向きの仕掛けじゃない。

もっと、脊髄反射的に動けなければトランプ流とは言えないからな(そうなのかあ?)。

ウクライナでロシアが停戦に応じなければ、バルト海や黒海に空母打撃軍を派遣して恫喝するに決まってる(そんなあ!)。

ピートヘグセスの起用はワンポイントだろう。

NATO離脱は、ウクライナ停戦の必要条件かも知れない(そうなのかあ?)。

「(国防長官は)テレビ司会者が就くような、入門レベルの職務ではない。上院はこの指名を拒否すべきだ」(ジェイソン・クロウ下院議員:民主党)

事情に詳しい玄人じゃあ、NATO離脱なんてできないからな。

「ヘグセス氏は政府で要職を務めた経験がない。」

それこそが、トランプが求める資質だろう。

核武装と言えば、トランプの復帰でイランの核武装問題が再燃している。

(「交渉の余地小さくなった」 IAEA事務局長、イラン核問題で警告)
https://mainichi.jp/articles/20241114/k00/00m/030/380000c

「イランは2015年に米英仏独露中との間で、核開発を制限する代わりに欧米の経済制裁を解除する「核合意」を締結したが、18年にトランプ米政権(当時)が一方的に離脱し、制裁を復活させた。」

「これを受け、イランはウラン濃縮を加速。核開発は「平和目的」としつつも、今年8月17日時点で濃縮度60%のウランを推定164・7キロ保有しているとされる。」

こっちは濃縮ウランだが、保有量はウクライナとは桁違いだ。

「来年1月に就任する米国のトランプ次期大統領はイランに対して強硬姿勢を取るとみられ、対立が激化する可能性が高い。」

「交渉による核問題の解決に意欲を示しつつも「圧力や脅迫の中で交渉する用意はない」と強調」(イランのアラグチ外相)

目には目を、歯には歯を、核には核を。

中東で核戦争が起これば、世界は石油価格の高騰で破綻する。

Nバンなんて、乗ってる場合じゃない(そういうことかあ?)。

まあ、どうでもいいんですが。

イランの核保有は、宗教上の理由から指導者が禁じている。

(イラン、イスラエルをけん制 元外相、核兵器を所持しない政策変更示唆)
https://www.sankei.com/article/20241102-KWRUTXQQ2JKEDKPRGCYO675SCI/

「国政全般の決定権を持つハメネイ師はファトワ(宗教見解)で核兵器を禁じている。イラン政府は核開発を続けているものの、欧米が懸念する核兵器所持の意向を重ねて否定している。」

開発能力はあると主張している。

「イランが存続の危機にさらされれば軍事政策を変更する」(イランの最高指導者ハメネイ師の顧問、ハラジ元外相)

「弾道ミサイルの「射程が伸びる可能性がある」とも強調」

でも、まあ、こっちの方はいつもの調子なのかもしれない。

核兵器を開発するぞという姿勢そのものを抑止力として行使している。

それもまた、核の脅しのバリエーションか。

米国のNATO離脱の最大の問題は、欧州に対する米国の核の傘がなくなることだからな。

英国やフランスだけではどうしようもない。

短期的にはともかく、核大国ロシアと対峙していく上では、欧州にとってウクライナの核武装というのは長期的には十分検討に値するのかもしれない。

強さによる平和(peace through strength:力による平和とも)は、21世紀の共通言語になりつつある。

そこにちりばめられる単語がジャベリン(歩兵携行式多目的ミサイル)とかFPVドローン程度ならともかく、トマホークやキンジャール(いずれも核弾頭搭載可能)にエスカレートし出したらマズいだろう。

マズいことはマズいが、しかし、それが現実の世界だ。

抑止力としての核兵器から、戦場の勝敗を決定付ける実戦兵器としての核兵器に、その様相は変わりつつある。

ひょっとしたら、未来の戦場では、FPVドローンが核弾頭を運ぶようになるのかもしれないな・・・。

<また追加>ーーーーーーーーーー

(ウクライナの最優先は安全保障、戦場の結果に左右される領土奪還は無理)
https://grandfleet.info/us-related/ukraines-top-priority-is-security-territorial-recovery-is-impossible-if-it-depends-on-the-outcome-on-the-battlefield/

「ロシアはクルスク奪還に時間をかければかけるほど「ウクライナ東部を削り取る時間」を確保でき「将来の停戦ライン」を西に拡張することが出来る」

一般には、クルスク侵攻はロシアの失態と思われ、一刻も早く奪還したいに違いないと考えられている(たぶん)。

だから、北朝鮮の援軍を得て、大規模攻勢をかけ、トランプ就任前に奪還するのだと宣伝されている(そうなのかあ?)。

だが、この記事の見方は異なる。

ここでも、ロシアは時間を味方につけている。

領土を削り取られ続けているウクライナの本音は、一刻も早く停戦ラインを確定して、領土的損害を最小にとどめたいに違いないだろうが、ロシアはクルスク侵攻を盾にとって、少しでも長く戦闘を続け、東部南部での支配地域を広げたがっているように見える。

「現在のウクライナ軍に「ロシア軍を押し戻して占領地を奪還する力」は残されておらず、今後の戦いは「停戦が成立するまでロシア軍の前進を少しでも遅らせる=将来の停戦ラインを後ろに下げない」が焦点になる」

「既に占領した領土のみで停戦に合意することはない」「停戦条件は戦場で有利な立場にあった者が決める」(New York Timesの取材に応じたロシア側の交渉担当者ら)

やれやれ・・・。

クルスク侵攻が、停戦の妨げになることは間違いなさそうだ。

ロシアが奪還に苦労しているとか、ウクライナが侵略地を維持しているという記事は、軒並みロシアに味方しているともいえる(そういうことかあ?)。

トランプ政権の停戦工作が失敗に終わって喜ぶのはプーチンということになる。

「戦いが長引いて「戦場の結果」が不利になればなるほどロシアの要求は大きくなるかもしれない。」(航空万能論ブログ管理人)

やれやれ・・・。

こういう時期に、米国の現政権は何をやっているのか。

(駆け込みでウクライナ支援強化 「トランプ時代」見据え―米政権)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024111400971&g=int

「ウクライナが2025年に効果的に戦えるよう、資金や弾薬、動員兵力の確保に尽力する」(ブリンケン米国務長官)

ウクライナへの軍事支援を強化し、トランプ政権下で可能な限り長く戦わせようとしているように見える。

既に見たように、それはロシアを利する行為だ。

この間、ウクライナ側の発言はビミョーに変化している(引用は、航空万能論から)。

「どの様な道を歩んだとしても占領地を法的に他国とは認めない」(ゼレンスキー大統領:10月22日)

「ロシア軍占領下にある領土の領有権を正式に放棄するつもりはない」(最高議会のコステンコ議員(安全保障委員会所属))

これらの発言は、次のように説明されている。

「これは「ロシア軍による占領地支配が継続したとしてもロシア主権は認めない」という意味で、対外的には「占領地支配と主権問題を切り離すことで将来の取引を正当化させるアプローチ」と解釈」

「これはロシアとの取引を正当化させる方便だ」(New York Times)

一方では、領土と主権は譲れないと強弁しながら、ビミョーにポジションを調整して退路を確保しているようにも見える。

「法的に」とか、「正式に」とか言ってな。

まあいい。

戒厳令下で大統領選挙を先送りしている現政権は、停戦後、直ちに選挙を行うと明言している。

彼らに対する評価は、そこで示されるんだろう。

プーチンは、高笑いしながらそれを眺めているに違いないのだ(そうなのかあ?)。

確認しておこう。

停戦の時期、条件はロシアが決める。

トランプの停戦工作は失敗に終わる可能性が高い。

クルスクは、停戦の障害になる。

ウクライナは本音では、早期の停戦を望んでいる。

まあ、例によって、浮沈子の妄想に過ぎないのかもしれない。

安全保障だとか、領有権の主張だとか、悠長なことを言っていられる状況じゃないからな。

ルカシェンコが言うように、ウクライナは国家存亡の危機に瀕している。

どのような条件を呑むにしても、どのような形であれ、ウクライナ国家が存続することが重要だろう。

米国にとっても、ひょっとしたら欧州にとっても、ウクライナ国家の存在はかつてほど重要ではなくなっている。

ロシアとの緩衝地帯として、低強度の軍事的緊張を維持した地域が設定されることが重要になってきている。

つーか、ソ連崩壊後の後始末の延長(?)が終わろうとしている。

それは、ロシアの思うつぼにハマることになる。

隣国で、自国に都合が悪い政権が誕生すれば、軍事侵攻して排除する。

ちょっと前まで、歴史はそんなことの繰り返しだった。

今回もまた、同じことが起こっただけかもしれない・・・。

<またまた追加>ーーーーーーーーーー

(「米国の支援が中断すれば原爆開発も可能」…ウクライナの最後の手段か)
https://japanese.joins.com/JArticle/326222

「報告書はウクライナが核拡散防止条約(NPT)を脱退する案も検討した。1991年末の旧ソ連崩壊当時に戦略核弾頭1734個を保有していたウクライナは米国、英国、ロシアが安全を保障するというブダペスト覚書を条件に核兵器を放棄したが、このブダペスト覚書をロシアが違反したという点を挙げてNPTを脱退するということだ。」

まあ、原発から出てくるプルトニウムを原料にする以上、脱退するしかないだろうな。

「核武装発言はEUに相当な波紋を起こした。」

「西側専門家らは報告書とは違い、ウクライナが核兵器と核弾頭を搭載するミサイルを開発するのに少なくとも5年はかかるとみている」

先日、ゼレンスキー大統領は、ウクライナが独自の弾道ミサイルの開発に成功したと言っている。

おそらく、実践投入には時間が掛かるかもしれないけど、運搬手段は確保されていると見ていい。

ファットマンに先立ち、爆縮方式の原爆は、アラモゴード爆撃試験場でのテストでその性能を確認している(トリニティ実験)。

浮沈子の妄想では、クルスクでこの実験が行われることになっている(そうなのかあ?)。

「ゼレンスキー大統領は発言の直後、「我々は核兵器を作っていない。NATO加盟以上の強力な安全保障手段がないという趣旨」と釈明」

「我々は核兵器を保有していないし、開発もしていない。作る考えもない」(ウクライナ外務省)

その言葉を信じるのかどうか。

クルスクは、支援している西側を欺いて侵攻した(表向きはそうなっているようだし)。

その後だからな。

しかも、浮沈子の妄想ではそれと繋がっている話だ。

信じたいし、信じるしかないけど、信じ切る気にはなれないな・・・。

<もっと追加>ーーーーーーーーーー

(トランプ氏がウクライナ和平交渉開始なら応じる用意=ロシア大使)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/YEUWIBOLBZOW5DFIN7IS74VXHU-2024-11-14/

「トランプ氏はウクライナ危機を24時間以内に解決すると約束した。やってみてもらおう。ただ、現実的なわれわれには、そのようなことは決して起こらないと分かっている」(ロシアのガチロフ駐ジュネーブ国際機関代表部大使)

事実上の国連大使の発言だから、まあ、ロシアのスタンスを反映していると言えなくもない。

「国内政治情勢の変化に関わらず、米政権は一貫してロシア封じ込めを模索している。こうした傾向は残念ながら根深く、政権交代によってもほとんど変化はない」

それは、ロシアだけでなく、中国に対しても同じだ。

そこんとこは変わらないに違いない。

戦場で勝ち進んでいるロシアに停戦を求めること自体が、ロシアの封じ込めそのものだからな。

「いかなる協議もロシア軍の前進という戦場での「現実」に基づく必要がある」(ガチロフ氏)

止められるものなら止めてもらおう。

「トランプ氏が政治プロセスの開始に向け何らかの提案をするのであれば「歓迎される」とした。」

ロシアが満足する形で停戦条件を整えることが出来るのなら、それは歓迎するということだ。

ロシアはウクライナを軍事支援した国々に賠償を求めてくる可能性がある(そうなのかあ?)。

ウクライナは、領土を差し出すことで贖うことが出来るが、支援国は何らかの負債が生じることになりかねない。

軍事支援だけではなく、経済制裁(凍結資産の運用益含む)に伴うロシア側の損害についても莫大な請求をする可能性がある。

盗人猛々しい話ではあるけど、仮にウクライナが合意したとしても、欧米が受け入れ難い追加要求を出してくる可能性が高い(そうなのかあ?)。

西側は、何か勘違いをしているのではないか。

ロシアが攻勢に転じ、その勢いを加速しているさ中に停戦交渉を模索すれば、常識的には敗戦処理のようになる。

バイデン政権が正義を掲げて支援してきたちゃぶ台をひっくり返して、その支援を打ち切れば、名ばかりの正義は雲散霧消する。

停戦交渉は失敗に終わり、ウクライナは核武装、欧州大戦争は一足早くロシア対ウクライナで勃発する。

こんな話も出ている。

(ジョンソン元英首相「トランプ氏がウクライナへの支援を減らすなら、英国が軍隊を派兵」)
https://www.wowkorea.jp/news/read/467069.html

「米大統領選に当選したドナルド・トランプ前大統領がウクライナへの資金支援を減らすなら、英国がウクライナに軍隊を派遣する可能性がある」(ボリス・ジョンソン元英首相)

「ウクライナが陥落(かんらく)すれば、より大きな脅威がロシアと接している欧州の国境地域、民主主義によりロシアに抵抗している欧州に迫ってくることになる」

「ウクライナの民主主義を保護するのは賢明なことであり、合理的な財政投資だ」

「ウクライナを支援しなければ、英国は未来においてより一層多くの費用を支払うことになるだろう」

「われわれがウクライナを支援する理由は何なのか。支援しなければロシアの復活により欧州の様々な地域が脅(そんなあ!)れの集団安保が深刻に損(そこ)なわれるためだ」

「そのようなシナリオが展開されれば、英国が直接軍隊を派遣せざるを得ないだろう」

「ウクライナの敗北は欧州を越え、太平洋や南シナ海の安保にも影響を及ぼすだろう」

やれやれ・・・。

ボリスジョンソンは2022年のイスタンブール合意をひっくりかえした張本人だからな。

風が吹けば桶屋が儲かる的経緯を辿って英国が参戦するというシナリオだが、使い古された投資効果論を持ち出して支援を継続すべきという時代錯誤な見解だ(そうなのかあ?)。

ウクライナの実質的陥落は時間の問題だ(そんなあ!)。

英国の派兵は、ボリスジョンソンの想定より相当早くなる可能性が高い。

数年後じゃなく、数か月後かも知れない。

アジア方面での影響にも気を使っていただいているようだが(つまり、そこからも支援すべきという話だ)、それはもう、避けようがない。

北朝鮮は派兵しているし、中露の軍事的経済的協力は両国史上最高と言われている。

様々な情報が錯綜するトランプ2.0の夜明け前。

西側は、ウクライナを捨て駒にしてロシアを衰退させ、保身を図っているが、その構図は既に崩れ去っている。

米国はいち早くその変化に気付いて損切りに走り出したが、欧州はそう簡単にはいかないだろう。

深入りすれば一蓮托生(=欧州大戦争)だ。

各国の国内政治への影響もあるし、英仏独にとっては、欧州内でのイニシャチブ争いも絡んでくる。

ロシアは、そんな西側の状況を余裕で眺めているようだ。

ウクライナを裏切り、莫大な賠償を支払うことになったとしても、欧州大戦争を避け、欧州の独立と権益を守ることが重要だ。

それが、民主主義を擁護する現実的な方策だということに、早く気付くべきだろう(そうなのかあ?)。

それとも、大西洋を見下ろす丘の上に立つロシア国旗を眺める方がいいのかなあ・・・。