😼欧州大戦争:重箱の隅:ポクロフシク迂回 ― 2024年11月30日 09:30
欧州大戦争:重箱の隅:ポクロフシク迂回
(侵攻1010日目、ロシア軍がポクロウシク、クラホヴェ、ヴェリカノボシルカで前進)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/on-the-1010th-day-of-the-invasion-russian-troops-advance-in-pokrowsk-krahove-and-velika-novosirka/
「結果から言えば「ポクロウシク市南郊外の要塞地帯」を迂回している格好」
「ポクロウシクを無視して西に15km進めばドネツク州の行政境界線に到達でき、そのまま西に進めばドニプロペトロウシク州に侵入することが、南に進めばヴェリカノボシルカ方面に巨大な大釜を作り出すことが、北に進めばポクロウシクを西から迂回することが可能で、正しく「戦場の主導権をロシア軍が握っている」と言った感じ」
航空万能論ブログ管理人の見立てはユニークだな・・・。
アウディーイウカ占領後の目標は、兵站拠点であるポクロフシクの占領だったはずなんだが、それをオミットして西進し、広域支配への道筋を作り出すかもしれないとしている。
ドニプロ(都市)への進軍については、南部戦線のザポリージャ方面からの北上と見ていたんだが、兵站を考えればもちろん、んな遠回りしないでドネツクから西進した方が簡単だ(こっちも遠いけどな)。
もしかするともしかして、両方から進軍する可能性もある。
やれやれ・・・。
浮沈子的には、ブログ管理人の「戦場の主導権をロシア軍が握っている」という見立てに注目している。
どうするかは、ロシアが決める。
確かに、ポクロフシクやディミトロフ(ミルノフラド)周辺は要塞地帯になっているようで、ロシア軍も容易に突破できないでいる。
ここを奪われることは政治的影響もデカいし、なによりクルスク侵攻の効果を問われかねないからな(もう結論は出てるけど)。
増援も送られているようだし、ウクライナとしては死守したいところだ。
市街西部には、国内で唯一、鉄鋼業向けの原料炭を産出しているポクロフシク炭鉱もある。
まあ、そっちの方は西進する過程で、いずれ操業停止に追い込まれるかもしれないけど。
ポクロフシク迂回か・・・。
考えてもみなかったな。
浮沈子は、戦術的なことは知らないんだが、最近のロシア軍は占領しようとしている地域を周囲から包囲してウクライナ軍を撤退に追い込むパターンが多いように思われる。
バフムトやアウディーイウカのように、正面から攻め込んで力業で奪い取るというのは流行らない。
具体な事例では、ブーレダルの陥落が典型的だ。
現在進行形では、ヴェリカ・ノボシルカが想定外の方向(東側面)からの攻撃を受けつつある。
その意味では、ポクロフシクを西に大きく迂回して背後に回り込み、同じように撤退に追い込む可能性はある。
それなりに手間はかかるし、戦闘期間が長くなるから自軍の損害も大きいだろうけど、仮に少しずつしか前進できなくても、確実に攻め落とすことが可能だ。
十分な戦力差がないと、包囲自体を破られたりするから、ウクライナがロシアに対して同じ戦術を繰り出すわけにはいかないだろう。
一部で報じられているように、ロシアが米国の停戦交渉に備えて、占領地域の拡大に躍起になっているというイメージではないなあ・・・。
全方位で圧力をかけ続け、綻びを見つけて突破してそれをきっかけに囲い込む。
戦略的理由から時間的制約を課せられている感じではない。
ロシアが、ドニプロペトロフシク州への進軍など、より広域の軍事的支配を目論んでいるかどうかは分からない(併合区域外だし)。
ウクライナ軍の戦線を崩壊させ、一気に攻め入る作戦を取るのかもしれない。
それが困難な戦場であることは百も承知でな。
つまり、囲い込みの戦術を、戦略的に拡張しようというわけだ(そうなのかあ?)。
もしも、ポクロフシクを完全に迂回したままドニプロに向かって進みだせば、その可能性もある。
ウクライナ軍の前線は、後ろから、或いは横から攻撃されることになる。
マジヤバ!。
複数の突破口が開かれれば、そこから進軍した部隊に、その間の戦線が大規模に囲い込まれることになるからな。
兵站を断たれることなく、突出部の側面からの攻撃を受けることがないという状況でなければ実行はできない。
逆に、それを許しているウクライナ軍は、戦力不足に陥っていることなわけだ。
機動部隊が迅速に突破して、優勢な火力で攻め続けることが出来るという前提で行われる。
ザルジニーが、ロシアにはそんな戦力は残っていないと言ってたけど、逆に言えば、ウクライナ軍が疲弊して相対的な戦力が低下すれば十分有り得るシナリオだ。
一週間で150~200kmの進軍を許すことになる(そうなのかあ?)。
今朝読んだ航空万能論の記事は悲惨な内容だ。
(ウクライナ軍兵士10万人以上が部隊から脱走、20万人に達する可能性も)
https://grandfleet.info/us-related/more-than-100000-ukrainian-soldiers-have-deserted-the-number-could-reach-200000/
「ゼレンスキー大統領は人員不足の原因について「約束された武器の到着が遅れているため」と説明している」
「が、本当の原因は戦場で結果を示せないため兵士の士気が下がり、士気が下がるので脱走兵が増加し、脱走兵が増加するので残った兵士の負担と死傷者が増え、脱走兵と死傷者の増加は前線の補充ニーズを大きくし、これに応えるため動員ニーズがどんどん大きくなって高齢化していくという点」
「全戦力の10%~15%(動員が100万人~150万人の場合)ぐらいが脱走で失われている」
まあ、ロシアだって様々な兵員の問題を抱えている。
しかし、戦場においてはその兵力差が大きく、したがって採用できる戦術に決定的な違いを生み出している。
構造的な兵員調達の問題を抱えるウクライナは、戦況を大きく変えることはできないだろう。
「全ての状況を好転させるためには細かいこと抜きで「画期的な軍事的勝利」が必要だ。」
どーやって!?。
「こういう事を言い始めること自体「追い詰められている」と認識している証拠で、それが現在のウクライナ軍に出来るかどうかは言いたくない」(航空万能論ブログ管理人)
まあいい。
この戦争は戦域こそウクライナにほぼ限定されているけど、そしてドンパチで戦っているのは名目上ウクライナ軍の兵士ということになっているが、そこには各国からの傭兵が参加しているし、訓練や作戦の立案、様々なチャンネルでの情報提供、そして何より大量の武器弾薬が供給されている点で、西側の支援が膨大で、事実上総力戦になっている。
ウクライナの敗戦は西側の敗戦だ(そうなのかあ?)。
バイデンが政権末期に様々な規制緩和を行い、対人地雷の供与を始めたのは、自分の任期中にウクライナが降伏乃至は決定的な敗戦をしないようにするためという観測もある。
トランプ政権下でどうなろうと、知ったことではない(そんなあ!)。
米国はもとより、欧州も含めた西側の足並みの乱れはロシアを利するだけだ。
先々どうなるかは分からないけど、ウクライナが戦場で「画期的な軍事的勝利」を得られるめどは立たない。
バイデンの最後っ屁も、せいぜい「負けない戦い」を維持する程度の効果しか期待できないしな。
むしろ、ロシアに強力な反撃の手段(オレシュニクとかな)を投入する口実を与え、中長期的には戦況を不利にする可能性も指摘されている。
実際どういうことになるのかは、トランプ政権の停戦工作も絡んでくるし、米国の支援の先行きに大きく影響されるからな。
ロシアを停戦交渉の場に引きずり出すことが出来なければ、支援の縮小の中でウクライナ戦線の崩壊は現実のものになる。
ロシアには、今、積極的に停戦交渉を始める動機はない。
しかも、ウクライナ戦線が凍結されれば、ロシアの損耗は止まり、過剰な軍事生産力は全て欧州大戦争に注がれることになる。
欧州自体が停戦に反対する要素だってあるわけだ(そうなのかあ?)。
そもそも、停戦は停戦に過ぎないからな。
停戦後の安全保障が機能しなければ、いつでもドンパチが再開する。
ポクロフシク迂回は、そういった戦場を取り巻く不透明な状況の中で行われつつある。
仮にロシア軍がそのまま西進した場合、州境で止まるかどうかも一つの問題だ。
軍事的には、行政境界はあまり意味をなさない。
実際には、河川や山脈などの自然な障壁によって隔てられていることもあるけど、必ずしもそうじゃないしな。
つーか、ウクライナの場合はほぼ人為的にひかれた単なる「地図上の線」に過ぎない。
浮沈子的には、あっさり突破されると見ている。
もし止まるようなことがあれば、それは政治的要請によるものだ。
それでも、キッチリ行政境界にそって停止することはないだろうけど(軍事的不安定になるからな)。
停戦交渉の進展次第だ。
来年の1月20日のトランプ大統領の就任時に、戦況がどうなっているかは分からない。
もしかすると、ポクロフシクをスルーしたロシア軍が、ドニプロペトロウシク州へ進軍しているかも知れない。
進軍の兵站を叩かれないように、南北のポケットは押し上げられるだろうから、そのプロセスの中でポクロフシクが飲み込まれる可能性はある。
少なくとも半包囲されて、アタック&アウェイされないように抑制されるだろう。
今、ロシアは停戦したければ、自らが望む条件で自らが望む時期に交渉することが出来る。
プーチンから見れば、米国の政権交代やそれに伴う様々な変化はノイズに過ぎない。
粛々とウクライナにおける「特別軍事作戦」を遂行し続けるだけだ。
西側の支援の有無強弱に係わらず。
もちろん、ロシア国民(最近は北朝鮮人民も?)は多大な損害を被っている。
が、浮沈子は正義派じゃない。
ロシア(北朝鮮)の地でどのような統治が行われようと、知ったことではない。
どんな形であれ(公正であるか不公正かを問わず)、どういう経過を辿るにせよ(就任後24時間を過ぎたっていいし)、ドンパチが収まり平和な時代が訪れるのが一番だ。
それを妨げてきた最大の要因であるバイデン政権は終わる。
次期トランプ政権が、ロシアを交渉の場に引きずり出すことが出来るかどうかが最大の焦点だろう。
応じなければ、それまでの話になっちまうからな。
理想的にはドンパチが終わり、ロシアの軍需産業が民生品の開発製造に転じ、経済制裁が解かれ、欧州との緊張が緩和して長期の平和が訪れるのがよろしい。
ウクライナの安全保障の枠組みも重要だ。
多くの犠牲者を出した戦いだから、その実現には努力を重ねる必要がある。
ロシアに欧州侵攻の意図を実現させないための仕組みを、同時構築する必要もあるだろうしな。
様々な要件の中で、ウクライナの国家存続は最優先事項だろう。
復興と発展の主体として、また、今後の支援の受け皿として、独立した国家であることは死活的に重要だ。
もう、そろそろ、汚職体質からも抜け出してもらわんとな・・・。
(侵攻1010日目、ロシア軍がポクロウシク、クラホヴェ、ヴェリカノボシルカで前進)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/on-the-1010th-day-of-the-invasion-russian-troops-advance-in-pokrowsk-krahove-and-velika-novosirka/
「結果から言えば「ポクロウシク市南郊外の要塞地帯」を迂回している格好」
「ポクロウシクを無視して西に15km進めばドネツク州の行政境界線に到達でき、そのまま西に進めばドニプロペトロウシク州に侵入することが、南に進めばヴェリカノボシルカ方面に巨大な大釜を作り出すことが、北に進めばポクロウシクを西から迂回することが可能で、正しく「戦場の主導権をロシア軍が握っている」と言った感じ」
航空万能論ブログ管理人の見立てはユニークだな・・・。
アウディーイウカ占領後の目標は、兵站拠点であるポクロフシクの占領だったはずなんだが、それをオミットして西進し、広域支配への道筋を作り出すかもしれないとしている。
ドニプロ(都市)への進軍については、南部戦線のザポリージャ方面からの北上と見ていたんだが、兵站を考えればもちろん、んな遠回りしないでドネツクから西進した方が簡単だ(こっちも遠いけどな)。
もしかするともしかして、両方から進軍する可能性もある。
やれやれ・・・。
浮沈子的には、ブログ管理人の「戦場の主導権をロシア軍が握っている」という見立てに注目している。
どうするかは、ロシアが決める。
確かに、ポクロフシクやディミトロフ(ミルノフラド)周辺は要塞地帯になっているようで、ロシア軍も容易に突破できないでいる。
ここを奪われることは政治的影響もデカいし、なによりクルスク侵攻の効果を問われかねないからな(もう結論は出てるけど)。
増援も送られているようだし、ウクライナとしては死守したいところだ。
市街西部には、国内で唯一、鉄鋼業向けの原料炭を産出しているポクロフシク炭鉱もある。
まあ、そっちの方は西進する過程で、いずれ操業停止に追い込まれるかもしれないけど。
ポクロフシク迂回か・・・。
考えてもみなかったな。
浮沈子は、戦術的なことは知らないんだが、最近のロシア軍は占領しようとしている地域を周囲から包囲してウクライナ軍を撤退に追い込むパターンが多いように思われる。
バフムトやアウディーイウカのように、正面から攻め込んで力業で奪い取るというのは流行らない。
具体な事例では、ブーレダルの陥落が典型的だ。
現在進行形では、ヴェリカ・ノボシルカが想定外の方向(東側面)からの攻撃を受けつつある。
その意味では、ポクロフシクを西に大きく迂回して背後に回り込み、同じように撤退に追い込む可能性はある。
それなりに手間はかかるし、戦闘期間が長くなるから自軍の損害も大きいだろうけど、仮に少しずつしか前進できなくても、確実に攻め落とすことが可能だ。
十分な戦力差がないと、包囲自体を破られたりするから、ウクライナがロシアに対して同じ戦術を繰り出すわけにはいかないだろう。
一部で報じられているように、ロシアが米国の停戦交渉に備えて、占領地域の拡大に躍起になっているというイメージではないなあ・・・。
全方位で圧力をかけ続け、綻びを見つけて突破してそれをきっかけに囲い込む。
戦略的理由から時間的制約を課せられている感じではない。
ロシアが、ドニプロペトロフシク州への進軍など、より広域の軍事的支配を目論んでいるかどうかは分からない(併合区域外だし)。
ウクライナ軍の戦線を崩壊させ、一気に攻め入る作戦を取るのかもしれない。
それが困難な戦場であることは百も承知でな。
つまり、囲い込みの戦術を、戦略的に拡張しようというわけだ(そうなのかあ?)。
もしも、ポクロフシクを完全に迂回したままドニプロに向かって進みだせば、その可能性もある。
ウクライナ軍の前線は、後ろから、或いは横から攻撃されることになる。
マジヤバ!。
複数の突破口が開かれれば、そこから進軍した部隊に、その間の戦線が大規模に囲い込まれることになるからな。
兵站を断たれることなく、突出部の側面からの攻撃を受けることがないという状況でなければ実行はできない。
逆に、それを許しているウクライナ軍は、戦力不足に陥っていることなわけだ。
機動部隊が迅速に突破して、優勢な火力で攻め続けることが出来るという前提で行われる。
ザルジニーが、ロシアにはそんな戦力は残っていないと言ってたけど、逆に言えば、ウクライナ軍が疲弊して相対的な戦力が低下すれば十分有り得るシナリオだ。
一週間で150~200kmの進軍を許すことになる(そうなのかあ?)。
今朝読んだ航空万能論の記事は悲惨な内容だ。
(ウクライナ軍兵士10万人以上が部隊から脱走、20万人に達する可能性も)
https://grandfleet.info/us-related/more-than-100000-ukrainian-soldiers-have-deserted-the-number-could-reach-200000/
「ゼレンスキー大統領は人員不足の原因について「約束された武器の到着が遅れているため」と説明している」
「が、本当の原因は戦場で結果を示せないため兵士の士気が下がり、士気が下がるので脱走兵が増加し、脱走兵が増加するので残った兵士の負担と死傷者が増え、脱走兵と死傷者の増加は前線の補充ニーズを大きくし、これに応えるため動員ニーズがどんどん大きくなって高齢化していくという点」
「全戦力の10%~15%(動員が100万人~150万人の場合)ぐらいが脱走で失われている」
まあ、ロシアだって様々な兵員の問題を抱えている。
しかし、戦場においてはその兵力差が大きく、したがって採用できる戦術に決定的な違いを生み出している。
構造的な兵員調達の問題を抱えるウクライナは、戦況を大きく変えることはできないだろう。
「全ての状況を好転させるためには細かいこと抜きで「画期的な軍事的勝利」が必要だ。」
どーやって!?。
「こういう事を言い始めること自体「追い詰められている」と認識している証拠で、それが現在のウクライナ軍に出来るかどうかは言いたくない」(航空万能論ブログ管理人)
まあいい。
この戦争は戦域こそウクライナにほぼ限定されているけど、そしてドンパチで戦っているのは名目上ウクライナ軍の兵士ということになっているが、そこには各国からの傭兵が参加しているし、訓練や作戦の立案、様々なチャンネルでの情報提供、そして何より大量の武器弾薬が供給されている点で、西側の支援が膨大で、事実上総力戦になっている。
ウクライナの敗戦は西側の敗戦だ(そうなのかあ?)。
バイデンが政権末期に様々な規制緩和を行い、対人地雷の供与を始めたのは、自分の任期中にウクライナが降伏乃至は決定的な敗戦をしないようにするためという観測もある。
トランプ政権下でどうなろうと、知ったことではない(そんなあ!)。
米国はもとより、欧州も含めた西側の足並みの乱れはロシアを利するだけだ。
先々どうなるかは分からないけど、ウクライナが戦場で「画期的な軍事的勝利」を得られるめどは立たない。
バイデンの最後っ屁も、せいぜい「負けない戦い」を維持する程度の効果しか期待できないしな。
むしろ、ロシアに強力な反撃の手段(オレシュニクとかな)を投入する口実を与え、中長期的には戦況を不利にする可能性も指摘されている。
実際どういうことになるのかは、トランプ政権の停戦工作も絡んでくるし、米国の支援の先行きに大きく影響されるからな。
ロシアを停戦交渉の場に引きずり出すことが出来なければ、支援の縮小の中でウクライナ戦線の崩壊は現実のものになる。
ロシアには、今、積極的に停戦交渉を始める動機はない。
しかも、ウクライナ戦線が凍結されれば、ロシアの損耗は止まり、過剰な軍事生産力は全て欧州大戦争に注がれることになる。
欧州自体が停戦に反対する要素だってあるわけだ(そうなのかあ?)。
そもそも、停戦は停戦に過ぎないからな。
停戦後の安全保障が機能しなければ、いつでもドンパチが再開する。
ポクロフシク迂回は、そういった戦場を取り巻く不透明な状況の中で行われつつある。
仮にロシア軍がそのまま西進した場合、州境で止まるかどうかも一つの問題だ。
軍事的には、行政境界はあまり意味をなさない。
実際には、河川や山脈などの自然な障壁によって隔てられていることもあるけど、必ずしもそうじゃないしな。
つーか、ウクライナの場合はほぼ人為的にひかれた単なる「地図上の線」に過ぎない。
浮沈子的には、あっさり突破されると見ている。
もし止まるようなことがあれば、それは政治的要請によるものだ。
それでも、キッチリ行政境界にそって停止することはないだろうけど(軍事的不安定になるからな)。
停戦交渉の進展次第だ。
来年の1月20日のトランプ大統領の就任時に、戦況がどうなっているかは分からない。
もしかすると、ポクロフシクをスルーしたロシア軍が、ドニプロペトロウシク州へ進軍しているかも知れない。
進軍の兵站を叩かれないように、南北のポケットは押し上げられるだろうから、そのプロセスの中でポクロフシクが飲み込まれる可能性はある。
少なくとも半包囲されて、アタック&アウェイされないように抑制されるだろう。
今、ロシアは停戦したければ、自らが望む条件で自らが望む時期に交渉することが出来る。
プーチンから見れば、米国の政権交代やそれに伴う様々な変化はノイズに過ぎない。
粛々とウクライナにおける「特別軍事作戦」を遂行し続けるだけだ。
西側の支援の有無強弱に係わらず。
もちろん、ロシア国民(最近は北朝鮮人民も?)は多大な損害を被っている。
が、浮沈子は正義派じゃない。
ロシア(北朝鮮)の地でどのような統治が行われようと、知ったことではない。
どんな形であれ(公正であるか不公正かを問わず)、どういう経過を辿るにせよ(就任後24時間を過ぎたっていいし)、ドンパチが収まり平和な時代が訪れるのが一番だ。
それを妨げてきた最大の要因であるバイデン政権は終わる。
次期トランプ政権が、ロシアを交渉の場に引きずり出すことが出来るかどうかが最大の焦点だろう。
応じなければ、それまでの話になっちまうからな。
理想的にはドンパチが終わり、ロシアの軍需産業が民生品の開発製造に転じ、経済制裁が解かれ、欧州との緊張が緩和して長期の平和が訪れるのがよろしい。
ウクライナの安全保障の枠組みも重要だ。
多くの犠牲者を出した戦いだから、その実現には努力を重ねる必要がある。
ロシアに欧州侵攻の意図を実現させないための仕組みを、同時構築する必要もあるだろうしな。
様々な要件の中で、ウクライナの国家存続は最優先事項だろう。
復興と発展の主体として、また、今後の支援の受け皿として、独立した国家であることは死活的に重要だ。
もう、そろそろ、汚職体質からも抜け出してもらわんとな・・・。
🚀スターシップ:IFT-7:2段目キャッチ ― 2024年11月30日 13:41
スターシップ:IFT-7:2段目キャッチ
(スターシップ7機目は1月11日リフトオフ、1.2倍巨大なタンカーは2025年内に打ち上げ予定:3ページ目)
https://forbesjapan.com/articles/detail/75376/page3
「IFT 7は2025年1月11日に実施される予定であり、そのデビューフライトでは、第2段宇宙船がはじめてタワーアームでキャッチされる可能性がある。」
浮沈子の記憶が確かならば、マスクはブロック2の初飛行では、2段目は洋上着水するって言ってたような気がするんだがな(1段目はキャッチにチャレンジするでしょうけど)。
まあいい。
1月11日という日付は初めて見た。
タンカーの仕様や、運用面での課題(困難?)についても詳細な記述がある。
なかなか読みごたえがある記事になっている。
「極低温の推進剤を補給する作業は地上においても厄介な作業であり、宇宙空間での実施はISSのモジュール以外にあまり例がないが、スターシップ1機を月に送るにはタンカーによる給油を4回から10回程度行う必要がある。」
うーん、極低温の推進剤の補給をISSでやっているという話は聞いたことがないけどな(リブーストの際に使用されるのは、常温で液体の推進剤だけ)。
また、タンカーからHLSへの給油は、おそらく1回だけだろう(4回から10回とあるのは、タンカー「への」給油と思われる:未確認)。
記事には若干怪しいところもあるけど、良くまとまって分かりやすい。
実際に行われる回数は不明だけど、2025年に25回のテストが可能ということなら、S社的速度で急速に開発が進展する可能性はある。
その際にネックになるのは、むしろ有人で月軌道まで宇宙飛行士を運ぶオリオンの方ではないのか。
今後の展開は不明だが、SLS自体が中止になり、スターシップに置き換わるというド派手なサプライズも取りざたされている。
既に、トヨタが開発中の月面車は、スターシップで運ばれることが決定している。
まあ、どうでもいいんですが。
一寸先は闇の宇宙開発。
その闇を照らすのが、スターシップの墜落激突爆発炎上木っ端微塵の炎なのかは分からないが、年に25回も見れたらさすがに飽きるだろうな・・・。
(スターシップ7機目は1月11日リフトオフ、1.2倍巨大なタンカーは2025年内に打ち上げ予定:3ページ目)
https://forbesjapan.com/articles/detail/75376/page3
「IFT 7は2025年1月11日に実施される予定であり、そのデビューフライトでは、第2段宇宙船がはじめてタワーアームでキャッチされる可能性がある。」
浮沈子の記憶が確かならば、マスクはブロック2の初飛行では、2段目は洋上着水するって言ってたような気がするんだがな(1段目はキャッチにチャレンジするでしょうけど)。
まあいい。
1月11日という日付は初めて見た。
タンカーの仕様や、運用面での課題(困難?)についても詳細な記述がある。
なかなか読みごたえがある記事になっている。
「極低温の推進剤を補給する作業は地上においても厄介な作業であり、宇宙空間での実施はISSのモジュール以外にあまり例がないが、スターシップ1機を月に送るにはタンカーによる給油を4回から10回程度行う必要がある。」
うーん、極低温の推進剤の補給をISSでやっているという話は聞いたことがないけどな(リブーストの際に使用されるのは、常温で液体の推進剤だけ)。
また、タンカーからHLSへの給油は、おそらく1回だけだろう(4回から10回とあるのは、タンカー「への」給油と思われる:未確認)。
記事には若干怪しいところもあるけど、良くまとまって分かりやすい。
実際に行われる回数は不明だけど、2025年に25回のテストが可能ということなら、S社的速度で急速に開発が進展する可能性はある。
その際にネックになるのは、むしろ有人で月軌道まで宇宙飛行士を運ぶオリオンの方ではないのか。
今後の展開は不明だが、SLS自体が中止になり、スターシップに置き換わるというド派手なサプライズも取りざたされている。
既に、トヨタが開発中の月面車は、スターシップで運ばれることが決定している。
まあ、どうでもいいんですが。
一寸先は闇の宇宙開発。
その闇を照らすのが、スターシップの墜落激突爆発炎上木っ端微塵の炎なのかは分からないが、年に25回も見れたらさすがに飽きるだろうな・・・。
😼欧州大戦争:敗着:韓国のビミョー ― 2024年11月30日 19:07
欧州大戦争:敗着:韓国のビミョー
(韓国がなぜウクライナに兵器を供与しなければならないのか)
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/51759.html
「韓国の安全保障に全く貢献したことのないウクライナと違って、ロシアは1990年代、韓国が「新弓(シングン)」(携帯用地対空ミサイル)や「天弓(チョングン)」(中距離地対空ミサイル)のような誘導兵器を作るのに手を貸した。」
「「天弓」と「新弓」の開発過程で韓ロの軍事技術協力が実現した。特に天弓の「コールドランチ」発射方式の開発にはロシアの技術力が大きく貢献」
「「天弓」と「新弓」こそがウクライナの望んでいる防空兵器」
詳細は未調査だけど、北朝鮮のウクライナ派兵をきっかけとして、ウクライナは韓国と急速に接近している。
この記事は、ウクライナへの武器支援を「敗着」(囲碁で、負けの決め手となった石の置き方)と断じている。
なぜそうなのかが浮沈子にはよく分からない。
「韓国がウクライナに兵器を供与すれば、ロシアはこれ以上韓国を気にしたり意識せずに朝ロ軍事協力を一層加速化させるかもしれない。ウクライナへの兵器供与は、朝ロ密着を牽制・遮断する効果は期待できない一方、朝ロ軍事協力を阻む堤防が崩れる副作用は明らかだ」(主要国の大使を務めた元外交官)
北朝鮮と結託したロシアを、韓国がけん制できると考えているようだが、んなことができるんだろうか?。
確かに、浮沈子がフォローしている打ち上げロケットの世界でも、ロシアは韓国と協力してロケット開発を行っている(羅老 (ロケット))。
しかしなあ、今回のウクライナ紛争をきっかけとして、砲弾やミサイル、果ては兵士の派遣までしているわけで、そこに楔を打ち込むことが出来るんだろうか?。
もちろん、韓国としては北朝鮮→ロシアの軍事協力はやむを得ないとしても、ロシア→北朝鮮の軍事協力は可能な限り阻止したいと考えているわけで、そのためにはウクライナへの武器供与なんてとんでもないという発想は分からないではない。
ロシア→北朝鮮は、食料品や燃料やその他の非軍事的な支援に留まって欲しい・・・。
「韓国はロシアに派遣された北朝鮮軍の動向を綿密に把握し、以後ロシアが北朝鮮に与える見返りが具体的に何かを追跡監視し、朝ロ密着を遮断することに外交的努力を集中するのが賢明」
「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が北朝鮮軍のロシア派兵の本質を「北朝鮮のロシア支援」と取り違えた」
「ウクライナはこれを逃さず、北朝鮮のロシア派兵を韓国とウクライナの共同の安保脅威とし、韓国に兵器供与を求めている。」
北朝鮮は、誰がどう考えても間違いなくロシアを支援している。
派兵だけじゃない。
記事の主張は、そこを見ていないのではないか。
「ウクライナにとっては北朝鮮がロシアを助けるのが問題だが、韓国にとってはロシアが北朝鮮を助けるのが問題だ。」
そりゃそうなんだが、じゃあウクライナへの支援を断って、北朝鮮がロシアに協力するのを指を咥えて眺めているだけなのかという話にもなる。
「朝ロ密着を遮断する」努力はするんだろうけどな。
もちろん、武器供与だけがウクライナ支援じゃない。
資金援助している。
(ウクライナ首相「韓国から1億ドル借款支援」確認)
https://japanese.joins.com/JArticle/326855
「韓国政府から1億ドル(約150億円)規模の借款を受けたと確認」(ウクライナのシュミハリ首相)
「続いてウクライナが年初に韓国から最大21億ドルの資金を確保できる協約を締結したと説明」
「借款の条件は20年満期で猶予期間5年、利率年1.0%」
韓国は、ロシアをけん制しつつウクライナを支援するというタイトロープを渡っている。
ウクライナ側としては、得られる支援なら何だって受けたいに違いない。
ぶっちゃけ、軍事的にも財政的にも追い詰められているからな。
北朝鮮と対峙する韓国は、ロシアとの関係にも配慮しながら慎重に事を進めようとしているに違いない。
兵器の供与は、敗着かどうかはともかく、センシティブな問題であることは何となく分かった。
(K9・天弓2を希望するウクライナ特使団…韓国政府は「武器支援」沈黙を選択)
https://japanese.joins.com/JArticle/326850
「米新政権の基調が決まらない中、近く終わる戦争に足を踏み入れるのはプラスよりマイナスが大きいという懐疑論が台頭」
「休戦交渉を控えて激化する戦闘に絡むべきでないという懸念も強まった。」
「武器支援をする場合、防御武器から優先的に考慮している」(尹大統領)
「ウクライナが防御能力を持つよう補充することも必要」(大統領室の関係者)
その「防護武器」の開発にロシアの協力を得たというところが問題なんだろうけどな。
まあ、どうでもいいんですが。
「ウクライナ特使団はK-9自走砲、天弓2などを支援あるいは販売方式で韓国が供与することを希望した」
「これに政府は明確な返答をしなかった」
「韓国としては北の軍の関連情報を収集するためにウクライナとの協力も必要だが、同時にトランプ次期大統領の意中も綿密に確認する必要がある」「したがってウクライナの武器支援または販売要求に公開的に『イエス、ノー』で答える代わりに『検討する』という留保の意見を見せるのが現在では最善」(高麗大の南成旭(ナム・ソンウク)統一融合研究院長)
「韓国が(ウクライナ戦争)介入を考慮している」「戦争拡大自制シグナル」(マイク・ウォルツ国家安全保障補佐官内定:次期トランプ政権)
「今後の状況を眺めるべきであり、いま武器支援をしてしまえば我々が握っているカードを失うことになる」「トランプ氏は就任後ウクライナ支援にかかる費用をNATOなど外部に転嫁する可能性が高いが、実際に武器を支援する余力がある国は韓国を含めて少数にすぎない」「トランプ政権2期目を控えて不確実性が高い状況で急いで動いてはいけない」(梨花女子大の朴元坤(パク・ウォンゴン)北朝鮮学科教授)
「韓国にウクライナ武器支援に対する立場変更を要請することを促す」(欧州議会)
韓国は、ビミョーな立場と同時に強力な交渉カードを握っている。
戦争当事国への武器輸出という最強のカードだ(北朝鮮絡みで情報収集のための軍人の派遣もしているけど、戦闘のためじゃないからな)。
逆に言えば、韓国の動向を見ていれば、米国の動きが読めるかもしれない(そうなのかあ?)。
「米国はウクライナが平和交渉に入れば武器支援を継続するという構想」(ケロッグ・ウクライナ・ロシア担当特使が用意した終戦案による)
問題は、ウクライナがどう納得するかじゃなくて、ロシアをどう引きずり出すかだと思うんだがな。
まあいい。
「実際に武器を支援する余力がある国は韓国を含めて少数」(再掲)
我が国にはない交渉カードなわけだ。
やんわりと追い返されたウクライナ大統領特使団(ウメロフ国防相など)は、ガックリだろうな・・・。
この件については、読売も東亜日報の記事を引用して報じていた。
(ウクライナ特使団、韓国・尹錫悦大統領との面会時に武器支援を要請…トランプ次期政権や国内世論を無視できず苦慮)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20241129-OYT1T50024/
「韓国政府はこれまでウクライナに対して防弾チョッキなどの供与にとどめ、砲弾も米国を 迂回 して提供している。」
「武器を直接支援するためには(中略)「対外貿易法」や「防衛事業法」をクリアする必要がある。」
「なぜ大統領が国民の意思に反して殺傷兵器を支援し、戦争に介入するのか」(国会(定数300)で170議席を占める左派系最大野党「共に民主党」の 李在明 代表)
「世論調査で、ウクライナに「武器など軍事的支援が必要」と答えた人は13%」
やれやれ・・・。
「米国と緊密に意思疎通しながら協力を進めることで一致した」(ウクライナ特使団と:韓国大統領府)
おとといおいでと言ったわけではないようだな・・・。
(韓国がなぜウクライナに兵器を供与しなければならないのか)
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/51759.html
「韓国の安全保障に全く貢献したことのないウクライナと違って、ロシアは1990年代、韓国が「新弓(シングン)」(携帯用地対空ミサイル)や「天弓(チョングン)」(中距離地対空ミサイル)のような誘導兵器を作るのに手を貸した。」
「「天弓」と「新弓」の開発過程で韓ロの軍事技術協力が実現した。特に天弓の「コールドランチ」発射方式の開発にはロシアの技術力が大きく貢献」
「「天弓」と「新弓」こそがウクライナの望んでいる防空兵器」
詳細は未調査だけど、北朝鮮のウクライナ派兵をきっかけとして、ウクライナは韓国と急速に接近している。
この記事は、ウクライナへの武器支援を「敗着」(囲碁で、負けの決め手となった石の置き方)と断じている。
なぜそうなのかが浮沈子にはよく分からない。
「韓国がウクライナに兵器を供与すれば、ロシアはこれ以上韓国を気にしたり意識せずに朝ロ軍事協力を一層加速化させるかもしれない。ウクライナへの兵器供与は、朝ロ密着を牽制・遮断する効果は期待できない一方、朝ロ軍事協力を阻む堤防が崩れる副作用は明らかだ」(主要国の大使を務めた元外交官)
北朝鮮と結託したロシアを、韓国がけん制できると考えているようだが、んなことができるんだろうか?。
確かに、浮沈子がフォローしている打ち上げロケットの世界でも、ロシアは韓国と協力してロケット開発を行っている(羅老 (ロケット))。
しかしなあ、今回のウクライナ紛争をきっかけとして、砲弾やミサイル、果ては兵士の派遣までしているわけで、そこに楔を打ち込むことが出来るんだろうか?。
もちろん、韓国としては北朝鮮→ロシアの軍事協力はやむを得ないとしても、ロシア→北朝鮮の軍事協力は可能な限り阻止したいと考えているわけで、そのためにはウクライナへの武器供与なんてとんでもないという発想は分からないではない。
ロシア→北朝鮮は、食料品や燃料やその他の非軍事的な支援に留まって欲しい・・・。
「韓国はロシアに派遣された北朝鮮軍の動向を綿密に把握し、以後ロシアが北朝鮮に与える見返りが具体的に何かを追跡監視し、朝ロ密着を遮断することに外交的努力を集中するのが賢明」
「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が北朝鮮軍のロシア派兵の本質を「北朝鮮のロシア支援」と取り違えた」
「ウクライナはこれを逃さず、北朝鮮のロシア派兵を韓国とウクライナの共同の安保脅威とし、韓国に兵器供与を求めている。」
北朝鮮は、誰がどう考えても間違いなくロシアを支援している。
派兵だけじゃない。
記事の主張は、そこを見ていないのではないか。
「ウクライナにとっては北朝鮮がロシアを助けるのが問題だが、韓国にとってはロシアが北朝鮮を助けるのが問題だ。」
そりゃそうなんだが、じゃあウクライナへの支援を断って、北朝鮮がロシアに協力するのを指を咥えて眺めているだけなのかという話にもなる。
「朝ロ密着を遮断する」努力はするんだろうけどな。
もちろん、武器供与だけがウクライナ支援じゃない。
資金援助している。
(ウクライナ首相「韓国から1億ドル借款支援」確認)
https://japanese.joins.com/JArticle/326855
「韓国政府から1億ドル(約150億円)規模の借款を受けたと確認」(ウクライナのシュミハリ首相)
「続いてウクライナが年初に韓国から最大21億ドルの資金を確保できる協約を締結したと説明」
「借款の条件は20年満期で猶予期間5年、利率年1.0%」
韓国は、ロシアをけん制しつつウクライナを支援するというタイトロープを渡っている。
ウクライナ側としては、得られる支援なら何だって受けたいに違いない。
ぶっちゃけ、軍事的にも財政的にも追い詰められているからな。
北朝鮮と対峙する韓国は、ロシアとの関係にも配慮しながら慎重に事を進めようとしているに違いない。
兵器の供与は、敗着かどうかはともかく、センシティブな問題であることは何となく分かった。
(K9・天弓2を希望するウクライナ特使団…韓国政府は「武器支援」沈黙を選択)
https://japanese.joins.com/JArticle/326850
「米新政権の基調が決まらない中、近く終わる戦争に足を踏み入れるのはプラスよりマイナスが大きいという懐疑論が台頭」
「休戦交渉を控えて激化する戦闘に絡むべきでないという懸念も強まった。」
「武器支援をする場合、防御武器から優先的に考慮している」(尹大統領)
「ウクライナが防御能力を持つよう補充することも必要」(大統領室の関係者)
その「防護武器」の開発にロシアの協力を得たというところが問題なんだろうけどな。
まあ、どうでもいいんですが。
「ウクライナ特使団はK-9自走砲、天弓2などを支援あるいは販売方式で韓国が供与することを希望した」
「これに政府は明確な返答をしなかった」
「韓国としては北の軍の関連情報を収集するためにウクライナとの協力も必要だが、同時にトランプ次期大統領の意中も綿密に確認する必要がある」「したがってウクライナの武器支援または販売要求に公開的に『イエス、ノー』で答える代わりに『検討する』という留保の意見を見せるのが現在では最善」(高麗大の南成旭(ナム・ソンウク)統一融合研究院長)
「韓国が(ウクライナ戦争)介入を考慮している」「戦争拡大自制シグナル」(マイク・ウォルツ国家安全保障補佐官内定:次期トランプ政権)
「今後の状況を眺めるべきであり、いま武器支援をしてしまえば我々が握っているカードを失うことになる」「トランプ氏は就任後ウクライナ支援にかかる費用をNATOなど外部に転嫁する可能性が高いが、実際に武器を支援する余力がある国は韓国を含めて少数にすぎない」「トランプ政権2期目を控えて不確実性が高い状況で急いで動いてはいけない」(梨花女子大の朴元坤(パク・ウォンゴン)北朝鮮学科教授)
「韓国にウクライナ武器支援に対する立場変更を要請することを促す」(欧州議会)
韓国は、ビミョーな立場と同時に強力な交渉カードを握っている。
戦争当事国への武器輸出という最強のカードだ(北朝鮮絡みで情報収集のための軍人の派遣もしているけど、戦闘のためじゃないからな)。
逆に言えば、韓国の動向を見ていれば、米国の動きが読めるかもしれない(そうなのかあ?)。
「米国はウクライナが平和交渉に入れば武器支援を継続するという構想」(ケロッグ・ウクライナ・ロシア担当特使が用意した終戦案による)
問題は、ウクライナがどう納得するかじゃなくて、ロシアをどう引きずり出すかだと思うんだがな。
まあいい。
「実際に武器を支援する余力がある国は韓国を含めて少数」(再掲)
我が国にはない交渉カードなわけだ。
やんわりと追い返されたウクライナ大統領特使団(ウメロフ国防相など)は、ガックリだろうな・・・。
この件については、読売も東亜日報の記事を引用して報じていた。
(ウクライナ特使団、韓国・尹錫悦大統領との面会時に武器支援を要請…トランプ次期政権や国内世論を無視できず苦慮)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20241129-OYT1T50024/
「韓国政府はこれまでウクライナに対して防弾チョッキなどの供与にとどめ、砲弾も米国を 迂回 して提供している。」
「武器を直接支援するためには(中略)「対外貿易法」や「防衛事業法」をクリアする必要がある。」
「なぜ大統領が国民の意思に反して殺傷兵器を支援し、戦争に介入するのか」(国会(定数300)で170議席を占める左派系最大野党「共に民主党」の 李在明 代表)
「世論調査で、ウクライナに「武器など軍事的支援が必要」と答えた人は13%」
やれやれ・・・。
「米国と緊密に意思疎通しながら協力を進めることで一致した」(ウクライナ特使団と:韓国大統領府)
おとといおいでと言ったわけではないようだな・・・。
😼欧州大戦争:停戦は消えた ― 2024年11月30日 23:36
欧州大戦争:停戦は消えた
(ゼレンスキー氏、NATOが安全保障なら停戦も-占領地奪還は外交で)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-30/SNQF6LDWLU6800
「戦争の熱い段階を止めたいのであれば、われわれが支配するウクライナの領土をNATOの傘の下に置くべきだ。われわれはそれを速やかに行う必要がある。その後、外交手段によって領土の他の部分を取り戻すことが可能だ」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
「国の一部だけをNATOの保障対象とすることは難しいだろう」
失敗に終わった「戦勝計画」(勝利計画)では、即時NATO加盟が困難なことを認識していたんだがな(<さらに追加>参照)。
忘れちゃったのかなあ?。
また、ロシアの停戦条件にNATO非加盟の表明が必要とあったのも、どこかへ消えちまったようだ。
ロシアの占領地を、一時的にせよ放棄する立場を明確にしたと解釈されているけど、外交的に取り戻す具体的なプランは示されていない。
ぶっちゃけ、そんなことはできない。
NATO諸国(米国含む)にも、ロシアにも、おそらく中国にも受け入れられないだろう(未確認:後述)。
ゼレンスキーには、ロシアが停戦を破って戻ってくることが分かっているのだ。
2022年に、ウクライナには侵攻しないと明言していたのに、プーチンは越境攻撃を仕掛けた。
信用ならない!。
じゃあ、NATOは信用できるのかあ?。
浮沈子は懐疑的だが、ゼレンスキーは核武装と同等の信頼を置いている(そうなのかあ?)。
軍事的中立を求めるロシアが、この停戦条件を呑むとは思えない。
不可能だ。
NATO非加盟は、停戦の1丁目1番地だからな。
占領地を外交で取り戻せるというのは、国内向けのアピールに過ぎない。
考慮外だ。
つまりだな、この戦争は終わらないということなわけだ。
誰も停戦を望んでいない。
米国は、支援を打ち切りたいだけの話で、別に停戦しなくても痛くも痒くもないからな(そうなのかあ?)。
交戦している相手が絶対呑めない条件を掲げ、支援国が呑めない条件を掲げる。
ふざけた話だ(そんなあ!)。
が、ウクライナの安全保障を確実にするためには、現実的な唯一の方法かもしれない。
交戦当事国も、支援国(北朝鮮含む)も、誰もがその条件が不可能なことを知っている。
停戦は消えた。
これは、トランプ新政権に対する離別状に等しい。
NATO加盟に時間軸を持ち込んで、ロシアを説得しようとする努力に唾を吐きかけたようなもんだ(そうなのかあ?)。
口先ではいずれNATOに加盟させるようなそぶりを見せ、勝てない支援を続けてきた欧州に対する離別状でもある。
やけのやんぱち!!(そういうことかあ?)。
停戦するなら、占領地の放棄(形の上では何でもいい)が不可欠なことは、昨年の反転攻勢の失敗によって誰の目にも明らかになっている。
(平和サミット、「近い将来」第2回開催の用意=ウクライナ高官)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/TF5PRBBJJ5OAHI73QAKFKU62SY-2024-11-28/
「ウクライナのアンドリー・イェルマーク大統領首席補佐官は28日、ウクライナの和平案を協議する第2回「平和サミット」をウクライナが近い将来に主催する用意があるとの考えを示した。」
「ウクライナは近い将来にサミットを開催する用意ができている」
その舌の根も乾かないうちに、ウクライナは方針を翻した(そうなのかあ?)。
事実上の領土放棄、割譲、奪還の断念、領土一体化の意思喪失(そんなあ!)。
浮沈子が、中国が認めないと見ているのはそのためだ。
中国が、台湾統一を「外交的に可能だ」と言うとでも!?。
ありえねー・・・。
平和サミットで謳われていた「公正な平和」の理念にも反する。
もう、何もかも放り出して、非現実的なビジョンに酔いしれているとしか思えない・・・。
だけどな、そう言わざるを得ない現実があることも確かだ。
それが口から出まかせであったとしても、いずれ領土は取り戻すという意思を示さないことには収まらない。
また、実現可能性はともかく、何らかの安全保障がなければ、停戦の維持は困難だ。
要するに、手段方策はともかく、ウクライナにとっての停戦=領土放棄+安全保障に尽きる。
逆に、ロシアにとっての停戦=占領地獲得+軍事的中立(=NATO非加盟)という構図に、一歩近づいたわけだ。
「ウクライナにそのような提案を行った国はなく、国の一部だけをNATOの保障対象とすることは難しいだろうとゼレンスキー氏は述べた。」(一部再掲)
ウクライナにこの案を示した国がない理由は明らかだ。
NATOの即時加盟は、ただの一国も望んでいないからな(バルト3国とかは別かも)。
また、外交的配慮から、一時的にせよ領土放棄を促すことは躊躇われたに違いない。
確かに、国の一部(ウクライナ支配地域)をNATOに加盟させることは、国境が確定していないことになるから、加盟要件を満たさないかも知れない(未確認)。
もしも、一寸たりとも譲る気がないとすれば、占領地を含めてNATO第5条の適用になるから、即刻、集団的自衛権の発動がかかることになる(そうなのかあ?)。
いろいろ考えるに、この発言はゼレンスキーの情緒的発言に過ぎないのではないかとも思われる。
NATOに加盟して、現在の支配地域の安寧を得るために、国(の一部)を売る。
ドンパチの当事国や、NATO諸国のことを考慮しなければ、この案は悪くはない。
浮沈子的には大いに評価していいと考える(実現性はともかく?)。
ドンパチ(戦争の熱い段階)を止めることが大前提だからな。
プーチンも、トランプも、マクロンも、誰も受け入れないだろう机上の空論だが、それを口に出して言えば状況が動くかもしれない。
メディアは、事実上の領土放棄をセンセーショナルに取り上げるだろうけど、ことの本質はそこではない。
ウクライナは、マジで追い詰められているということだ。
領土より安全保障を前面に出してきたということは、国家の存続が脅かされているという危機感の表れだ。
戦力を立て直し、増強し、刷新し、近代化したロシア軍が停戦を破って、押し寄せてきたら、もう、ウクライナは持たない。
このまま戦い続けてもじり貧だしな。
停戦すれば、米国からの支援は打ち切られるか、それに近い状況になる。
ロシアがどう出るかは分からないけど、欧州はわが身がかわいいからな。
ウクライナ支援を増やすかどうかはビミョーなところだ。
ちょっぴり増やした程度では、米国が抜けた穴を埋めることはできない。
ウクライナには、停戦を受け入れるしか道はない。
国家を維持し、将来に希望を繋げるためには、ロシアの侵攻を止めるしかない。
止めただけではダメで、止め続けなければならないが、その保証はない。
それでも、たとえ保証がなくても、戦いを止めなければやがて敗戦が待っている。
NATO加盟が実現しないからと言って、停戦を拒否すれば敗戦する。
安全保障なき停戦は、おそらく、更に危機的なものになる。
どうするのか。
浮沈子は、NATO非加盟のまま、事実上の領土放棄をして停戦すると見ている(領土放棄を受け入れる方針転換があったからな:仮にロシアが受け入れた場合)。
デミリタリーゾーンの設定で、形ばかりの安全地帯を作ったところで、それが有効に機能するとは限らんしな。
偽旗作戦はロシアの得意科目だ。
停戦破りのタイミングはロシアが決める。
ミンスク合意がどうなったかは言うまでもない(ウクライナ側が棄損したという話もあるけど、そういっているのはロシア側だし)。
(ミンスク合意とは 紛争和平の道筋示すも戦闘続く:2022年2月24日 1:00)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB232E50T20C22A2000000/
「大規模な戦闘は止まったものの合意後も断続的に戦闘が続いた。」
「ロシアは「紛争の当事者ではない」との立場をとり、合意にあるウクライナ領からの外国部隊や雇い兵の撤退、ウクライナ政府による国境管理の回復も進んでこなかった。」
内容はともかくとして、この記事がリリースされた日付はロシアが本格的にウクライナに侵攻した日にちだからな。
やれやれ・・・。
停戦はいつか破られるために結ばれる合意だ(そんなあ!)。
確認しておこう。
ウクライナは占領地の奪還を棚上げしても、停戦に頼らざるを得ないところまで追いつめられている。
NATO即時加盟の非現実的プランを示したのは、他に手がないからに過ぎない。
前線の崩壊は時間の問題となっている(年内を持ちこたえられるかどうか)。
ロシアが停戦を拒否したら?。
その可能性は高いが、ロシアもいずれ戦闘を終結させる日が来る。
世界でただ一人が、その日付を知っている。
つーか、決めることが出来るだろう。
トランプじゃないことは確かだけどな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(陸海空に異変、ロシア関与か 「ハイブリッド戦争」警戒―欧州)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024113000174&g=int
「欧州の陸海空の各領域で、異様な事件や事故」
「社会をかき乱して恐怖を植え付け、ウクライナ支援を後退させようとしている」(ドイツ連邦情報局トップ)
うーん、素直に考えれば、ロシアが欧州に仕掛けているからには、直接攻撃を行うための環境作りということになるんじゃないのかあ?。
・今月17~18日:バルト海:海底通信ケーブルが相次いで断線(ロシアから出港した中国船が、いかりを下ろして航行か)
・過去10年間:北欧4カ国周辺海域:約50隻の不審なロシア船が、海底ケーブルや洋上風力発電施設などの情報を秘密裏に収集
・昨年10月:たぶんバルト海:中国船がフィンランドとエストニアをつなぐ海底ガスパイプラインを損傷させた疑い
・今年4月:たぶんバルト海上空:フィンランド航空は全地球測位システム(GPS)に障害が起きたとして、エストニア便を一時停止
・今年7月:独東部ライプチヒ:貨物機に積み込まれる直前の荷物が発火
・今年7月:英国やポーランド:貨物の不審火
・10月下旬:ポーランド:放火計画事件
「ロシアが欧州で、驚くほど見境なく妨害活動を行っていることが分かってきた」(英国の対外情報機関、秘密情報部(MI6)のムーア長官)
発生地域を見ると、バルト海や北欧東欧英国ドイツに限られている。
ロシアの工作と断定されているものはわずかのようだが、もしハイブリッド戦とすれば、やっぱバルト3国から欧州大戦争が始まると見た方が自然だ。
「過去10年間:北欧4カ国周辺海域:約50隻の不審なロシア船が、海底ケーブルや洋上風力発電施設などの情報を秘密裏に収集」(再掲)
ロシアは驚くほどの長期間に渡って、入念に調べ上げたうえで実行に及んでいることになる。
中国船が絡んでいることも注目だな。
中国当局が絡んでいるかどうかは不明だけど、浮沈子の妄想では中国が裏で糸を引いていることになっている(そうなのかあ?)。
欧州は、大規模に、そして組織的に狙われている。
各国の選挙や政治活動に、ロシアが関与していることは常識だ。
そういうのは、まあ、どこでもやってるだろうけどな。
「プーチン政権が仕掛ける軍事的威圧と非軍事的な工作を組み合わせた「ハイブリッド戦争」の一環」
戦争が廊下の奥に立つてゐた(渡辺白泉)。
「・・・ウクライナ支援を後退させようとしている」(ドイツ連邦情報局トップ:再掲)
欧州には、ひたひたと迫る戦争の足音がまだ聞こえていないようだ・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーーー
(情報BOX:ウクライナ 「勝利計画」の重要ポイント NATO招待や防衛力強化)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/DGWB52MEE5O2FAJPNTHZWVPENM-2024-10-17/
「◎NATOへの招待
ゼレンスキー氏は、北大西洋条約機構(NATO)がウクライナを無条件で加盟交渉に招待する必要があると訴えた。
「NATO加盟は今すぐではなく将来の事案だと理解している。しかし(ロシア大統領の)プーチン氏に、地政学的計算の上から敗北に向かうという光景を見せられる」と述べた。」
浮沈子の記憶違いじゃなかったな。
(プーチン大統領、ウクライナ停戦の条件を示す 「最後通告」とウクライナ反発)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c4nn07p5ke6o
「ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は14日、ウクライナでの停戦条件として、ロシアが併合したと主張する領土からウクライナ軍が撤退することを求めた。」
「また、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)加盟を完全にあきらめることも和平交渉開始の条件」
「ロシア軍の進撃を止めさせるには、NATO加盟をウクライナが正式にあきらめる必要がある」
「(ウクライナ政府が)そうした決定の用意があると宣言すれば(中略)我々はただちに、文字通りその瞬間に、戦闘停止を命令し、交渉を即座に開始する」
重要なのは次だな・・・。
「ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はこれに反発し、まるでナチス・ドイツのヒトラーのような「最後通告」だと非難」
こっちも、ちゃんと分っているわけだ。
つまり、これらに合致しない停戦はないと分かっている。
正に真逆だ。
つーことは、ウクライナに停戦の意思がないことを明確に表明したことになる(そうなのかあ?)。
もっとも、ロシアの見解によれば、ゼレンスキーは交渉の代表としての権限がない(大統領の任期を超えている)ということだから、その発言の効果は象徴的なものに留まるのかもしれない。
(ゼレンスキー氏正統性欠く 任期満了とロシア大統領主張)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024052500321&g=int
「ゼレンスキー大統領の「正統性は終わった」と主張」(ロシアのプーチン大統領)
「和平に「誰と」合意するかを考慮しなければならない」
やれやれ・・・。
情報戦だな。
ゼレンスキーは西側に対して揺さぶりをかけている。
停戦させたければ、NATOに入れろ!。
その上で、その条件をロシアに呑ませろ!。
ありていにいえばそういうことになる。
ありえねー・・・。
が、そう表明することで、状況の変化が促されることを期待しているわけだ。
現状は、あらゆる意味で行き詰っている。
これまで口にしたことがなかった領土放棄の可能性を示唆する(後で取り返すとか言ってるけどな)。
そのインパクトを利用して、NATO加盟に道を付けようとしているように見える。
まあムリポだ。
もちろん、それも分かっている。
浮沈子が見るところ、ロシアはウクライナをNATOに加盟させないだけでなく、フィンランドからルーマニアまで、バルト海から黒海にかけての諸国をNATOから引き剥がそうとしている。
欧州大戦争の初戦は、それが目的だ。
ロシアはそうすることで、自国の安全保障を確たるものにしたがっている。
21世紀の現代、んなことで安全保障が確立すると考えるのは無理があると思うけど、だからといって、それらの国に核兵器が配備されロシア領土に向けられたり(モスクワまで数分だからな)、大規模な軍隊を駐留されて国境を脅かされることは認められないのに違いない。
そういう当面のグランドデザインに照らしても、ウクライナのNATO加盟を阻止することは、プーチンにとってはウクライナ紛争の核心であり、停戦条件の1丁目1番地なわけだ。
もちろん、停戦を維持するための何らかの安全保障は必要だから、ロシアが交渉に応じる可能性は皆無じゃない。
両者が受け入れ可能な停戦監視システムを構築できれば、停戦の可能性がゼロというわけじゃない。
その意味では、領土放棄(名目上は何でもいいんですが)の可能性を表明した今回の発言には大きな意味がある。
半歩前進というところか。
楽観的に捉えれば、そういう見方もあるかもしれない。
「NATO加盟」というのは単なる記号であって、実質的にロシアの停戦やぶりを阻止できればいいわけだからな。
核武装でも、米軍の駐留でも何でもいいわけだ(両方とも、ロシアは絶対認めないだろうけどな)。
まあいい。
浮沈子的には、ウクライナが主唱する「公正な平和」との関連も気になる。
ウクライナは無条件降伏するわけじゃない。
政権の正統性と継続性、戦闘で犠牲になった国民が無駄死にじゃなかったということが担保される必要がある。
国家は、領土や国民といったハードウェアだけで出来ているわけじゃないからな。
戦闘の勝ち負けは時の運だ(そうなのかあ?)。
が、それを行った政権の正統性は維持されなければならない。
そうでなければ、兵士は誤った政策の犠牲ということになる。
それを避けることで、いつか弔い合戦(外交でも何でもいいんですが)して、失った領土を取り返すという正当性を維持することが出来る。
領土の諦め方も重要だな。
完全に敗北を認めて、法的にも領土放棄しちまったら、それを取り返す行為は侵略になっちまうからな。
正当性はロシアに移り、今度こそ、ウクライナが完全に屈服するまで戦うことになる。
西側の支援も得られないだろう(未確認)。
戦場で負けちまっても、捲土重来を期して臥薪嘗胆、雌伏の時期を乗り切り、2000年後くらいに取り返しに行くわけだ(ちょっと長くね?)。
イスラエルは、そうして建国されたからな。
もっとも、ローマ帝国は滅亡し、戦う相手が変わっちまったけど(そういうことかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
事態の推移に注目だな・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(残念だが…1月にウクライナ戦争は「リベラリズム」から「リアリズム」に変わる)
https://gendai.media/articles/-/142493
「バルト海底の「ノルドストリームⅡ」パイプラインが何者かによって爆破され、東西ドイツ統一後の競争力を支えた安価なロシア産のガスを奪われた。」(4ページ目末尾)
浮沈子の記憶では、破壊されたのはノルドストリーム1だったような気がしているんだがな・・・。
(ノルドストリーム:2022年のパイプライン損壊)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A0#2022%E5%B9%B4%E3%81%AE%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%90%8D%E5%A3%8A
「ノルドストリーム1と2で計4本のパイプラインのうち3本が損壊したことが、運営するノルドストリームAG社により発表」(2022年9月26日午後)
おっと、両方やられてたのか。
「10月3日、ガスプロム社は損壊した3本のラインのガス漏れが止まったことと、ノルドストリーム2のストリングBによるガス供給が可能であることを示唆するコメントを発表」
「ドイツのオラフ・ショルツ首相は2022年2月22日にノルドストリーム2の認証作業を停止し、稼働していない」
ガスの供給が止まっているのは、ドイツの認証作業が停止しているからで、物理的には「ノルドストリーム2のストリングBによるガス供給が可能」なわけだ。
ウクライナが停戦したら、ドイツは真っ先に稼働させるだろうな(そうなのかあ?)。
まあ、この辺りはどうでもいいんですが。
記事の正確さにビミョーなところはあるけど、米政権の交代とウクライナを巡る内外の環境について、「リアリズム」の視点から予断を交えずに率直に書かれていると感じる。
「・・・しかしながら結局、バイデンのアメリカはプーチンのロシアを屈服させることはできなかった。それどころか、ロシア国内では、「オレシュニク」によって国威が発揚されて、プーチン大統領を支持する保守的な世論が高まってすらいる。」
「戦闘は収まるどころか、ミサイルとドローンを撃ち合う応酬へとエスカレートしている。一歩踏み誤れば、ヨーロッパを巻き込んだ世界大戦につながりかねない危機と背中合わせの袋小路に陥っている。」
いやいや、既に1歩も2歩も踏み外し、欧州大戦争にまっしぐらな状況だろう。
「戦時下のウクライナで政府が機能し、経済が持ちこたえてこられたのも、ひとえに西側主要国と、国際通貨基金(IMF)や世界銀行(WB)などの国際機関を通じた融資と送金あればこそ」(5ページ目)
「この国の経済は、主として東部と南部の石炭と鉄鋼をはじめとする重化学工業によって支えられてきた。その中核を成す一帯をロシアに奪われた。あるいは、ほとんど廃墟と化している。財政の破綻はむべなるかな」
ドニプロに向けた進撃は、その経済の中核を決定的に破壊することになる。
ポクロフシクを迂回して、ドネツク州境を越えてドニプロに向かうことになれば、仮に実際の占領に至らないとしても、ウクライナに対する打撃は相当なものになる。
ポクロフシク炭鉱なんて、目じゃないかもな(原料炭は外部調達できるようです)。
まあいい。
「年が変われば、リベラリズムに替わってリアリズムの言説が世界を覆うはずだ。その後ウクライナでは、5月に大統領選挙が実施されるだろう。」
記事の著者である西谷氏が、大統領選挙の時期を5月としている理由は不明だ。
ウクライナの「リアリズム」はどうなるんだろうな・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンシキー宇大統領、ウクライナのNATO加盟が戦争の動的局面の終結に役立つと説明)
https://www.ukrinform.jp/rubric-ato/3932912-zerenshiki-yu-da-tong-lingukurainano-jia-mengga-zhan-zhengno-dong-de-ju-mianno-zhong-jieni-yi-litsuto-shuo-ming.html
「停戦は「プーチンが戻ってこないことを保証するために」不可欠であり、その際NATOは「速やかに」ウクライナのコントロール下にあり続けている領土を覆わなければならないと主張した。同氏はその際、そうでなければ「彼はすぐに戻ってくる」と指摘」(ウクライナのゼレンシキー大統領)
まあ、想定内の発言だな。
ちょっと気になったのは、側近に対するコメントだ。
「私は、彼と直接仕事をしたい。なぜなら、彼の周辺人物の間では様々な声が聞こえるからだ。だからこそ、私たちは、周辺人物の誰にも、私たちのコミュニケーションを破綻させないようにせねばならない」と述べ、「(破綻させることは)役に立たないし、破壊的だ。私たちは、新しいモデルを見出すことを試みる必要がある。私は、彼(編集注:トランプ氏)とアイデアを共有したいし、彼の意見を聞きたい」
そう上手くはいかないだろう。
NATO加盟については、2つの記事を読んだ。
(ウクライナの議員、メルケルのロシア政策の正当化を批判:「もう十分だ」)
https://motorcyclesports.net/ja/ukrainian-lawmaker-slams-merkels-justification-of-russia-policy-enough-already-ja/#google_vignette
「2008年のブカレストサミットでウクライナがNATO加盟行動計画(MAP)を与えられていれば、さらなるロシアの侵略を防ぐことができたと主張」(ウクライナ議会の外交関係委員会の委員長であるオレクサンドル・メレジコ)
「このウクライナの議員は、メルケルがヨーロッパの安全保障よりもドイツの経済的利益を優先したと非難し、彼女のロシアに対する政策を宥和政策の一つと表現」
メルケルが反対したのは、もちろん、プーチンの意向を尊重したためだ。
メルケルがNATO加盟を阻止した結果、プーチンはウクライナに侵攻したというのがメレンコ氏の主張の核心だ。
「プーチンは2022年にウクライナへの全面的な侵略を開始したのは、メルケルを含む世界の指導者からの重大な反発がないと信じていたからだ」
アンゲラメルケルの首相退任は2021年12月。
ロシアのウクライナ侵攻は翌年2月だから、若干無理筋な気もするけどな。
当時を思い返すと、プーチンに対する批判の嵐だったな(当初、ヘルメットしか送らなかったショルツ除く?)。
まあいい。
(トランプ次期大統領を待つ ウクライナ戦争で犠牲となる兵士たち NATO前トップはどう見ていたか)
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/8a7985e9072c611d635b6f685674dc65175868e6
「ウクライナ戦争当初からゼレンスキー大統領はNATOに対し、ロシア機による爆撃を避けるため上空に飛行禁止区域を設けてほしいと訴えてきた。」
「この区域に敵が違反して侵入した場合に、NATOは撃退する役割を持つ。ストルテンベルグ氏は要請を拒否してきた。欧州の全面戦争の発生を防ぐためだ。」
「最後まで拒否したことについて、同氏は「後悔していない」。NATOは「ウクライナを支援するが、紛争の参加者にはならないと決めていた」」
ウクライナ支援の最右翼であったストルテンベルグもまた、NATOが直接参戦しなことを最優先としていたわけだ。
「数万人規模のウクライナ兵が命を落とす一方で、NATOは戦争の外側に位置する体裁を維持し、ウクライナ兵のトレーニングは提供しても加盟国の兵士は派遣せず、兵器を供与してもその利用に制限をかけてきた。」
記事にもあるけど、この自制的措置にも綻びが生じている。
北朝鮮の参戦を契機としたエイタクムスやストームシャドウの使用制限の緩和によって、ロシアの中距離弾道ミサイルオレシュニクが登場し、ドンパチが激化しているからな。
後任のルッテ事務総長が、どんなスタンスでNATOをリードするのかは知らない。
トランプ政権下で、腰の引けた米国をなだめたり脅したりしながら、なんとか欧州に引き留めつつ、欧州各国の負担を最小限にとどめ、慎重な対応を維持し、ロシアの侵攻を遅らせ将来想定される直接対決に備えなければならない。
国家は正義では動かない。
国益で動く。
ドイツは一足先にロシアとの撚りを戻し始めている。
(【#佐藤優のシン世界地図探索73】モスクワから見たウクライナ軍の「クルスク逆侵攻」)
https://wpb.shueisha.co.jp/news/politics/2024/08/30/124324/
「このクルスク侵攻が始まったタイミングで、ドイツはウクライナ人ダイバーに逮捕状を請求しました。22年に、ロシアとドイツをつなぐ海底天然ガス・パイプライン「ノルドストリーム」が破壊された事件に関してです。」
「つまり、ヨーロッパがウクライナ戦争から逃げ出し始めているわけです。」
この件が、それを象徴しているのかどうかはやや疑問だけどな。
「小峯隆生:ドイツは保険をかけるために、ウクライナ人を指名手配したと?
佐藤:そうです。我々はこの連中と一緒ではない、というアピールですね。
(中略)
小峯隆生:逃げられないポーランド。逃げ始めたドイツ。」
まあいい。
(独首相、プーチン氏との電話会談擁護 西側の連帯犠牲と批判の声)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/Z2P5AQTHPZJ5BM2XJUJSNQQOOQ-2024-11-18/
「直接会談は約2年ぶり。ドイツでは連立政権の崩壊に伴い3カ月後に総選挙が実施される。ショルツ氏は外交再開を求めるポピュリズム政党から追い上げを受けている。」
「こうした中でプーチン氏と電話会談を行ったことについて、国内の政治的利益のために西側の連帯を犠牲にしたと、ウクライナのゼレンスキー大統領らは批判」
プラグマティックな対応は、ドイツ政治の伝統なのかもしれない。
ウクライナのNATO早期加盟は、先の戦勝計画(勝利計画)の提案の際に、NATO側の検討課題からも外されている。
ぶっちゃけ、無期延期に等しい(そうなのかあ?)。
にもかかわらず、ゼレンスキーが駄々をこね始めたのは、そこに何かがあるからかもしれない(未確認)。
米国がNATO加盟を認め、嫌がる欧州に強要するというシナリオがあるんだろうか?。
次期政権側近の干渉排除、停戦後の管理コストの削減(欧州への押し付け?)エトセエトセ・・・。
ポイントは、相変わらずロシアが絶対に応じない点に尽きる。
また、従来の欧州のスタンスとしても、そう簡単に方針変更はできないだろう。
ウクライナは確信犯(実行できないと分かっていて空手形を切り続けているだけ)なのか、ゼレンスキーの単なる迷走なのか。
プーチンの核による威嚇は、これまで曲がりなりにも機能し、西側の支援を抑制してきた。
西側(特に欧州?)は、それを口実として支援内容の調整を行ってきたわけだ。
事態のエスカレーションを防ぐことは、名目上も、実質的にも重要だからな。
その力の均衡が崩れつつある。
つーか、強度(緊張)が高まっている。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
ゼレンスキーの発言は、領土放棄と停戦受け入れの2点で緊張緩和の効果がある。
NATO加盟は、玉虫色だな。
安全保障効果を担保しながら、ロシアにも花を持たせる必要がある。
つーか、ロシアにとっても有効な安全保障である必要があるわけだ(ウクライナの核武装とか米軍の駐留とかは論外!)。
そうでなければ、プーチンは停戦を蹴る。
やはり、そこで重要になるのは時間軸の扱いだろうな。
停戦期間を短く取り、NATO加盟の手続きを開始し、停戦期間終了後に凍結するとかな(そんなあ!)。
はしごを外されたウクライナは悲惨だ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
いろいろ調べていくと、ドイツの動きに欧州が振り回されかねないということが見えてくる。
東欧諸国の明日にも攻撃されかねないというヒリヒリした緊迫感と、米英仏の当事者感覚の欠如(核保有国のゆとりだな:そうなのかあ?)との中間な感じだ。
その意味では、来年2月の連邦議会選挙は注目だ(ドイツは議院内閣制だからな)。
ウクライナの、そして欧州の命運を決めかねない。
まあ、もっともその前に、トランプによって決まっちまうかもしれないけどな・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(プーチンの恐怖とウクライナの犠牲:トランプは戦争を終わらせるのか?)
https://worldnewstimes.net/war-and-conflict/putins-fear-and-ukraines-sacrifices-will-trump-end-the-war/
この媒体は日本語のページもあるんだが、翻訳がしっくりこなかったので英語のページを自動翻訳して引用した(内容は同一です)。
「・・・この潜在的な解決にはウクライナにとって代償が伴う。ロシアが支配するウクライナ東部の領土を放棄するという犠牲を払う必要があるからだ。」(ヘリテージ財団シンクタンクの責任者であるロバーツ氏)
「さらにロバーツ氏は、いかなる和平協定も成功するためには、ウクライナはNATO加盟の希望を諦めなければならないと示唆している。これはウクライナにとって大きな犠牲である。なぜなら、長期的な安全保障を犠牲にし、ロシアの利益に同調することを意味するからだ。ウクライナの指導部と国民が和平と引き換えにそのような譲歩をする意思があるかどうかは、まだ分からない。」
驚いたな・・・。
(ケビン・ロバーツ(政治戦略家))
https://en.wikipedia.org/wiki/Kevin_Roberts_(political_strategist)
「保守系政治シンクタンクであるヘリテージ財団とそのロビー活動機関であるヘリテージ・アクションの代表」
浮沈子はよく知らないんだが、プロジェクト2025の策定にも関わっていたらしい。
トランプが自分の政策とは相いれない部分があるとして、選挙中に距離を置いた経緯があるくらいしか記憶にない。
が、米国の保守系シンクタンクのトップが、ウクライナのNATO加盟放棄を示唆しているというのは驚きだ。
マジか!?。
「この潜在的な解決策の影響はウクライナだけにとどまらない。この紛争はロシアと西側諸国、特にNATO加盟国との関係を緊張させている。戦争を終わらせることで、トランプはロシアとの関係を改善する可能性があるが、ロシアの侵略との戦いでウクライナを支援してきた同盟国を疎外することになる。これは、世界の安全保障と東ヨーロッパの勢力均衡に対するより広範な影響について懸念を引き起こしている。」
状況の認識は、極々常識的だ。
ロシアの停戦条件を丸呑みするに等しい解決策は、欧州に衝撃を与えるに違いない。
もちろん、トランプがこの案を採用するかどうかは未定だし、んなことをすればウクライナの未来はロシアが決めることになる(そうなのかあ?)。
「ウクライナ戦争のいかなる解決も、ウクライナ国民の幸福と権利を優先すべきであることに留意することが重要です。この長期にわたる紛争で最も被害を受けたのは彼らであるため、交渉プロセス全体を通じて彼らの声に耳を傾ける必要があります。さらに、永続的な平和を確保するためには、汚職や経済不安などの根本的な問題に対処する努力が必要です。」
ポリシーとしては、全くもってその通りなんだが、交渉の主体はウクライナだからな。
米国じゃない!。
耳を傾けるんじゃなくて、米国が100パーセント従う必要がある。
しかし、まあ、そのウクライナの声に、米国が100パーセント影響を与えることも事実だ(そうなのかあ?)。
「ウクライナが払わなければならない犠牲は、ウクライナの長期的な安全保障とロシアとの関係について重要な疑問を提起する。交渉が進むにつれて、関係するすべての当事者が地政学的利益だけでなく、この壊滅的な戦争の影響を受ける人々の幸福を優先することが極めて重要になる。」
予定調和な結語だな・・・。
(NATO加盟へ招待要求 ウクライナ支援は「不十分」)
https://nordot.app/1235954668857590677
「ウクライナの安全を保証するには北大西洋条約機構(NATO)が重要だ」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
共同通信との単独インタビューだそうだ。
うーん、様々な媒体で繰り返し情報発信しているところを見ると、迷走しているわけでもないようだな。
「NATO加盟交渉への招待を強く求めた。」
「各国のウクライナ支援は十分ではないとの認識を示し、国際的な支援の拡大を要求した。」
共同は領土放棄については触れていない(12月2日に内容を追加していて、その中では触れている:以下参照)。
「クリミア半島を含む一部のロシア占領地は武力での奪還が困難だと率直に認め、外交によって全領土回復を目指す必要があると述べた。」(12月2日追加)
「わが軍はクリミアなどの一部領土を奪い返す力が欠けている。これは真実だ。外交解決を探らなければならない」(ゼレンスキー大統領:同上)
「ロシアが新たな侵略を仕掛けられないほどウクライナが強くなった時に初めて、外交的手段を考えることができる」(同上)
(「NATOに代わる安保枠組みなし」)
https://nordot.app/1235960821136130888?c=302675738515047521
「北大西洋条約機構(NATO)に代わる安全保障の枠組みは考えにくいとの見方を示し、あくまでもNATO早期加盟を目指す考えを明らかにした。」
細切れでなくて、まとめてリリースしてほしいんだがな・・・。
(「諸外国からは旅団2個半分の兵器受け取った」「必要なのは10個分」=ゼレンシキー宇大統領)
https://www.ukrinform.jp/rubric-defense/3932986-zhu-wai-guokaraha-lu-tuange-ban-fenno-bing-qi-shouke-quttabi-yaonanohage-fenzerenshiki-yu-da-tong-ling.html
「私たちには旅団が10個あるが、私たちのパートナーは彼らに武器を提供していない。私は、1年前に、私たちには武器が必要だと述べたが、現時点で、欧州も米国もそれを実現していない。今日の時点で、2個半の旅団が装備を得ている」(ウクライナのゼレンシキー大統領)
「私は現在、動員などに関する複数の首脳の立場について話さない。私は、彼らに1つ質問する。何を望んでいるのだ? 彼らが十分な武器がなくて死ぬことか? あなた方は、私たちが若者を動員することを望んでいるのか? しかし、どの旅団へだ? 彼らはどの武器で戦うのだ? それは無責任だ」(同上)
最高司令官が自国の軍隊には武器も兵士も不足していると公言しているのを聞くのは、さすがに違和感がある。
動員される兵士が高齢化して、前線で問題を起こしているわけだから、それを改善する必要があることは論を待たない。
それを行わない言い訳として、支援の武器の不足を持ち出すのはお門違いだと誰もが思うだろう。
約束された武器の引き渡しに時間が掛かるのは当然だ。
それも含めて、リソースの管理を行わなければならない。
最大値(希望的観測含む)を当て込んで戦略を立てるわけにはいかない。
ウクライナは負ける(断定的!)。
どんな形で停戦したとしても、あるいは停戦せずに戦い続けたとしても、最終的に負ける。
トランプが言った通り、これは負け戦だ。
ウクライナは、ロシアと戦争を始めてはいけなかった。
ケビンロバーツは、停戦には領土放棄とNATO加盟断念が必要だとしているけど、そして、浮沈子もそりゃああんまりだとは思うが、そうしなければ停戦は実現しない。
ウクライナは停戦することもできなくなった。
停戦無き戦闘の継続で、ウクライナが負けることになる。
ロシアは、しかし、ウクライナの国家存続を認めるだろう。
そのデザインがどうなるかは知らない。
(ロシア元大統領、4ヶ国でウクライナ領を分割統治する地図を公開:2022.07.30)
https://grandfleet.info/russia-related/former-russian-president-releases-map-to-divide-and-rule-ukrainian-territory-in-four-countries/
「ウクライナ領の大半をロシア、ポーランド、ハンガリー、ルーマニアが分割した地図を公開」(ロシアのメドヴェージェフ元大統領)
まあ、ネタ元がネタ元だからな(メドベージェフだし)。
殆どロシアの妄想に近い。
「欧米のアナリストも最終的にこうなると考えている」
ホントかあ?。
この記事が上がったのは、2年4か月ほど前だが、今読むと、なかなか味わい深いものがある(そうなのかあ?)。
「2枚目の地図に描かれた分割案はウクライナがキーウ州のみを領有」
地図では2色に塗り分けられている(ウクライナの国旗の色)。
おそらく、こうはならないと思われるが、今後は、こういう話があふれかえるに違いない。
停戦失敗後のプロセスに言及するのは不謹慎かもしれないけど、そして、何度失敗しようがそのプロセスを諦めてはいけないだろうけど、そうならなかった時のことは、当然、当事者は考えているに違いない。
ロシアは、今でもこうなると夢見ているんだろうか・・・。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(トランプ氏、ウクライナ終戦へ領土割譲案を検討 米報道)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN073TU0X00C24A4000000/
「トランプ前大統領は非公開の場で、ロシアとウクライナの双方が「メンツを保ちたいと考えており、解決策も求めている」と述べ、ウクライナの一部地域にいる市民はロシア領になってもかまわないと考えているとの見方を関係者に示した」
8か月も前の話だからな。
今、次期大統領になることが決まって、政権移行作業中にどうなるかは分からない。
まあ、戦線やロシアが主張する行政境界での分割というのは有りがちな話なんだが、調べていくとメドベージェフの示した分割案を彷彿とさせる記事に出会った。
(ロシアが2008年にウクライナ割譲を提案=ポーランド元外相)
https://jp.reuters.com/article/world/2008-idUSKCN0IA083/
「ウクライナは作りものの国家であり、そもそも西部のルボフはポーランドの街だ。共に、正常な状態に戻そうではないか」(ロシアのプーチン大統領)
やれやれ・・・。
だけど、ルボフって、どこよ?。
(リヴィウ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A6
「この町の名や、その日本語表記には様々なバリエーションがある。」
「現在の公用語であるウクライナ語に準ずる表記としてはリヴィウ、リヴィヴもしくは新聞等でリビウと書かれる。そのほか、歴史的経緯からドイツ語からのレンベルク(Lemberg)、ポーランド語からのルヴフ(Lwów [lvuf] ( 音声ファイル))、ロシア語からのリボフ、リヴォフ(Львов)などの表記も一定の知名度がある。英語表記はLviv([ləˈviːv])。」
ポーランド語の名称については音声ファイルを聞けるので聞いてみた。
浮沈子には「ルヴォーフ」と聞こえる(「ヴォー」にアクセントあり)。
そうか、リビウはポーランドだったんだ。
「ポーランド、ハンガリー、オーストリアなどの領土になっていた時代が長いため、ウクライナの中では最もヨーロッパ的な都市」
「・・・1860年代には大きく自治が認められた。その後、リヴィウはポーランド文化の中心地としても、また、ウクライナ文化の中心地としても重要な都市となった。その時代、ウクライナのその他の地域はロシア帝国に支配されており、ウクライナ語による出版は禁じられていた期間が長かった。」
「第一次世界大戦で、1914年にリヴィウは一旦ロシア帝国軍に占領されたが、翌1915年には再びオーストリア=ハンガリー帝国によって奪還された。1917年のロシア革命でロシア帝国が、1918年に敗戦国となったオーストリア=ハンガリー帝国がそれぞれ消滅。1918年11月1日、西ウクライナ人民共和国の独立が宣言され、リヴィウはその首都とされた。」
「それに対してポーランド人の住民が蜂起し、都市の中心部を掌握した。ポーランド・ウクライナ戦争におけるポーランド人とウクライナ人の住民の間の戦闘は翌1919年7月まで続き、多くの犠牲者が出た。戦闘はポーランド軍の全面的支援を受けたポーランド側の圧勝に終わり、再びポーランドの支配が復活」
「ウクライナ人民共和国のディレクトーリヤ政府は、ロシアの赤軍に対抗するためにポーランドからの協力をとりつけた代わりに、ポーランドのリヴィウに対する支配を認めた。」
「しかしながら、ポーランドはウクライナを裏切って単独でソ連側との講和に入った。1920年10月12日のリガ講和条約でソ連はリヴィウを含む一帯をポーランドに明け渡した。」
いやもう、なんというか、ぐちゃぐちゃだな。
「第二次世界大戦後、一帯はウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国の領土とされた。その際に、ポーランド人の住民の大部分がポーランドに移ったとされる。それ以後、リヴィウはウクライナの民族文化の中心都市の一つとして、ロシア化への抵抗の牙城となった。」
ロシアには、この辺りを支配する気はないようだ。
ロイターの記事では、現在のポーランド政府にウクライナを割譲する気はなさそうだが、状況次第では何とも言えない。
メドベージェフの地図では、リビウはもちろん、ウクライナ西部の殆どがポーランド領として分割されるようになっている(一部、ハンガリーやルーマニア領もあるようです)。
うーん、ロシアは、んなこと考えてるのか・・・。
(ゼレンスキー氏、NATOが安全保障なら停戦も-占領地奪還は外交で)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-30/SNQF6LDWLU6800
「戦争の熱い段階を止めたいのであれば、われわれが支配するウクライナの領土をNATOの傘の下に置くべきだ。われわれはそれを速やかに行う必要がある。その後、外交手段によって領土の他の部分を取り戻すことが可能だ」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
「国の一部だけをNATOの保障対象とすることは難しいだろう」
失敗に終わった「戦勝計画」(勝利計画)では、即時NATO加盟が困難なことを認識していたんだがな(<さらに追加>参照)。
忘れちゃったのかなあ?。
また、ロシアの停戦条件にNATO非加盟の表明が必要とあったのも、どこかへ消えちまったようだ。
ロシアの占領地を、一時的にせよ放棄する立場を明確にしたと解釈されているけど、外交的に取り戻す具体的なプランは示されていない。
ぶっちゃけ、そんなことはできない。
NATO諸国(米国含む)にも、ロシアにも、おそらく中国にも受け入れられないだろう(未確認:後述)。
ゼレンスキーには、ロシアが停戦を破って戻ってくることが分かっているのだ。
2022年に、ウクライナには侵攻しないと明言していたのに、プーチンは越境攻撃を仕掛けた。
信用ならない!。
じゃあ、NATOは信用できるのかあ?。
浮沈子は懐疑的だが、ゼレンスキーは核武装と同等の信頼を置いている(そうなのかあ?)。
軍事的中立を求めるロシアが、この停戦条件を呑むとは思えない。
不可能だ。
NATO非加盟は、停戦の1丁目1番地だからな。
占領地を外交で取り戻せるというのは、国内向けのアピールに過ぎない。
考慮外だ。
つまりだな、この戦争は終わらないということなわけだ。
誰も停戦を望んでいない。
米国は、支援を打ち切りたいだけの話で、別に停戦しなくても痛くも痒くもないからな(そうなのかあ?)。
交戦している相手が絶対呑めない条件を掲げ、支援国が呑めない条件を掲げる。
ふざけた話だ(そんなあ!)。
が、ウクライナの安全保障を確実にするためには、現実的な唯一の方法かもしれない。
交戦当事国も、支援国(北朝鮮含む)も、誰もがその条件が不可能なことを知っている。
停戦は消えた。
これは、トランプ新政権に対する離別状に等しい。
NATO加盟に時間軸を持ち込んで、ロシアを説得しようとする努力に唾を吐きかけたようなもんだ(そうなのかあ?)。
口先ではいずれNATOに加盟させるようなそぶりを見せ、勝てない支援を続けてきた欧州に対する離別状でもある。
やけのやんぱち!!(そういうことかあ?)。
停戦するなら、占領地の放棄(形の上では何でもいい)が不可欠なことは、昨年の反転攻勢の失敗によって誰の目にも明らかになっている。
(平和サミット、「近い将来」第2回開催の用意=ウクライナ高官)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/TF5PRBBJJ5OAHI73QAKFKU62SY-2024-11-28/
「ウクライナのアンドリー・イェルマーク大統領首席補佐官は28日、ウクライナの和平案を協議する第2回「平和サミット」をウクライナが近い将来に主催する用意があるとの考えを示した。」
「ウクライナは近い将来にサミットを開催する用意ができている」
その舌の根も乾かないうちに、ウクライナは方針を翻した(そうなのかあ?)。
事実上の領土放棄、割譲、奪還の断念、領土一体化の意思喪失(そんなあ!)。
浮沈子が、中国が認めないと見ているのはそのためだ。
中国が、台湾統一を「外交的に可能だ」と言うとでも!?。
ありえねー・・・。
平和サミットで謳われていた「公正な平和」の理念にも反する。
もう、何もかも放り出して、非現実的なビジョンに酔いしれているとしか思えない・・・。
だけどな、そう言わざるを得ない現実があることも確かだ。
それが口から出まかせであったとしても、いずれ領土は取り戻すという意思を示さないことには収まらない。
また、実現可能性はともかく、何らかの安全保障がなければ、停戦の維持は困難だ。
要するに、手段方策はともかく、ウクライナにとっての停戦=領土放棄+安全保障に尽きる。
逆に、ロシアにとっての停戦=占領地獲得+軍事的中立(=NATO非加盟)という構図に、一歩近づいたわけだ。
「ウクライナにそのような提案を行った国はなく、国の一部だけをNATOの保障対象とすることは難しいだろうとゼレンスキー氏は述べた。」(一部再掲)
ウクライナにこの案を示した国がない理由は明らかだ。
NATOの即時加盟は、ただの一国も望んでいないからな(バルト3国とかは別かも)。
また、外交的配慮から、一時的にせよ領土放棄を促すことは躊躇われたに違いない。
確かに、国の一部(ウクライナ支配地域)をNATOに加盟させることは、国境が確定していないことになるから、加盟要件を満たさないかも知れない(未確認)。
もしも、一寸たりとも譲る気がないとすれば、占領地を含めてNATO第5条の適用になるから、即刻、集団的自衛権の発動がかかることになる(そうなのかあ?)。
いろいろ考えるに、この発言はゼレンスキーの情緒的発言に過ぎないのではないかとも思われる。
NATOに加盟して、現在の支配地域の安寧を得るために、国(の一部)を売る。
ドンパチの当事国や、NATO諸国のことを考慮しなければ、この案は悪くはない。
浮沈子的には大いに評価していいと考える(実現性はともかく?)。
ドンパチ(戦争の熱い段階)を止めることが大前提だからな。
プーチンも、トランプも、マクロンも、誰も受け入れないだろう机上の空論だが、それを口に出して言えば状況が動くかもしれない。
メディアは、事実上の領土放棄をセンセーショナルに取り上げるだろうけど、ことの本質はそこではない。
ウクライナは、マジで追い詰められているということだ。
領土より安全保障を前面に出してきたということは、国家の存続が脅かされているという危機感の表れだ。
戦力を立て直し、増強し、刷新し、近代化したロシア軍が停戦を破って、押し寄せてきたら、もう、ウクライナは持たない。
このまま戦い続けてもじり貧だしな。
停戦すれば、米国からの支援は打ち切られるか、それに近い状況になる。
ロシアがどう出るかは分からないけど、欧州はわが身がかわいいからな。
ウクライナ支援を増やすかどうかはビミョーなところだ。
ちょっぴり増やした程度では、米国が抜けた穴を埋めることはできない。
ウクライナには、停戦を受け入れるしか道はない。
国家を維持し、将来に希望を繋げるためには、ロシアの侵攻を止めるしかない。
止めただけではダメで、止め続けなければならないが、その保証はない。
それでも、たとえ保証がなくても、戦いを止めなければやがて敗戦が待っている。
NATO加盟が実現しないからと言って、停戦を拒否すれば敗戦する。
安全保障なき停戦は、おそらく、更に危機的なものになる。
どうするのか。
浮沈子は、NATO非加盟のまま、事実上の領土放棄をして停戦すると見ている(領土放棄を受け入れる方針転換があったからな:仮にロシアが受け入れた場合)。
デミリタリーゾーンの設定で、形ばかりの安全地帯を作ったところで、それが有効に機能するとは限らんしな。
偽旗作戦はロシアの得意科目だ。
停戦破りのタイミングはロシアが決める。
ミンスク合意がどうなったかは言うまでもない(ウクライナ側が棄損したという話もあるけど、そういっているのはロシア側だし)。
(ミンスク合意とは 紛争和平の道筋示すも戦闘続く:2022年2月24日 1:00)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB232E50T20C22A2000000/
「大規模な戦闘は止まったものの合意後も断続的に戦闘が続いた。」
「ロシアは「紛争の当事者ではない」との立場をとり、合意にあるウクライナ領からの外国部隊や雇い兵の撤退、ウクライナ政府による国境管理の回復も進んでこなかった。」
内容はともかくとして、この記事がリリースされた日付はロシアが本格的にウクライナに侵攻した日にちだからな。
やれやれ・・・。
停戦はいつか破られるために結ばれる合意だ(そんなあ!)。
確認しておこう。
ウクライナは占領地の奪還を棚上げしても、停戦に頼らざるを得ないところまで追いつめられている。
NATO即時加盟の非現実的プランを示したのは、他に手がないからに過ぎない。
前線の崩壊は時間の問題となっている(年内を持ちこたえられるかどうか)。
ロシアが停戦を拒否したら?。
その可能性は高いが、ロシアもいずれ戦闘を終結させる日が来る。
世界でただ一人が、その日付を知っている。
つーか、決めることが出来るだろう。
トランプじゃないことは確かだけどな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(陸海空に異変、ロシア関与か 「ハイブリッド戦争」警戒―欧州)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024113000174&g=int
「欧州の陸海空の各領域で、異様な事件や事故」
「社会をかき乱して恐怖を植え付け、ウクライナ支援を後退させようとしている」(ドイツ連邦情報局トップ)
うーん、素直に考えれば、ロシアが欧州に仕掛けているからには、直接攻撃を行うための環境作りということになるんじゃないのかあ?。
・今月17~18日:バルト海:海底通信ケーブルが相次いで断線(ロシアから出港した中国船が、いかりを下ろして航行か)
・過去10年間:北欧4カ国周辺海域:約50隻の不審なロシア船が、海底ケーブルや洋上風力発電施設などの情報を秘密裏に収集
・昨年10月:たぶんバルト海:中国船がフィンランドとエストニアをつなぐ海底ガスパイプラインを損傷させた疑い
・今年4月:たぶんバルト海上空:フィンランド航空は全地球測位システム(GPS)に障害が起きたとして、エストニア便を一時停止
・今年7月:独東部ライプチヒ:貨物機に積み込まれる直前の荷物が発火
・今年7月:英国やポーランド:貨物の不審火
・10月下旬:ポーランド:放火計画事件
「ロシアが欧州で、驚くほど見境なく妨害活動を行っていることが分かってきた」(英国の対外情報機関、秘密情報部(MI6)のムーア長官)
発生地域を見ると、バルト海や北欧東欧英国ドイツに限られている。
ロシアの工作と断定されているものはわずかのようだが、もしハイブリッド戦とすれば、やっぱバルト3国から欧州大戦争が始まると見た方が自然だ。
「過去10年間:北欧4カ国周辺海域:約50隻の不審なロシア船が、海底ケーブルや洋上風力発電施設などの情報を秘密裏に収集」(再掲)
ロシアは驚くほどの長期間に渡って、入念に調べ上げたうえで実行に及んでいることになる。
中国船が絡んでいることも注目だな。
中国当局が絡んでいるかどうかは不明だけど、浮沈子の妄想では中国が裏で糸を引いていることになっている(そうなのかあ?)。
欧州は、大規模に、そして組織的に狙われている。
各国の選挙や政治活動に、ロシアが関与していることは常識だ。
そういうのは、まあ、どこでもやってるだろうけどな。
「プーチン政権が仕掛ける軍事的威圧と非軍事的な工作を組み合わせた「ハイブリッド戦争」の一環」
戦争が廊下の奥に立つてゐた(渡辺白泉)。
「・・・ウクライナ支援を後退させようとしている」(ドイツ連邦情報局トップ:再掲)
欧州には、ひたひたと迫る戦争の足音がまだ聞こえていないようだ・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーーー
(情報BOX:ウクライナ 「勝利計画」の重要ポイント NATO招待や防衛力強化)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/DGWB52MEE5O2FAJPNTHZWVPENM-2024-10-17/
「◎NATOへの招待
ゼレンスキー氏は、北大西洋条約機構(NATO)がウクライナを無条件で加盟交渉に招待する必要があると訴えた。
「NATO加盟は今すぐではなく将来の事案だと理解している。しかし(ロシア大統領の)プーチン氏に、地政学的計算の上から敗北に向かうという光景を見せられる」と述べた。」
浮沈子の記憶違いじゃなかったな。
(プーチン大統領、ウクライナ停戦の条件を示す 「最後通告」とウクライナ反発)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c4nn07p5ke6o
「ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は14日、ウクライナでの停戦条件として、ロシアが併合したと主張する領土からウクライナ軍が撤退することを求めた。」
「また、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)加盟を完全にあきらめることも和平交渉開始の条件」
「ロシア軍の進撃を止めさせるには、NATO加盟をウクライナが正式にあきらめる必要がある」
「(ウクライナ政府が)そうした決定の用意があると宣言すれば(中略)我々はただちに、文字通りその瞬間に、戦闘停止を命令し、交渉を即座に開始する」
重要なのは次だな・・・。
「ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はこれに反発し、まるでナチス・ドイツのヒトラーのような「最後通告」だと非難」
こっちも、ちゃんと分っているわけだ。
つまり、これらに合致しない停戦はないと分かっている。
正に真逆だ。
つーことは、ウクライナに停戦の意思がないことを明確に表明したことになる(そうなのかあ?)。
もっとも、ロシアの見解によれば、ゼレンスキーは交渉の代表としての権限がない(大統領の任期を超えている)ということだから、その発言の効果は象徴的なものに留まるのかもしれない。
(ゼレンスキー氏正統性欠く 任期満了とロシア大統領主張)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024052500321&g=int
「ゼレンスキー大統領の「正統性は終わった」と主張」(ロシアのプーチン大統領)
「和平に「誰と」合意するかを考慮しなければならない」
やれやれ・・・。
情報戦だな。
ゼレンスキーは西側に対して揺さぶりをかけている。
停戦させたければ、NATOに入れろ!。
その上で、その条件をロシアに呑ませろ!。
ありていにいえばそういうことになる。
ありえねー・・・。
が、そう表明することで、状況の変化が促されることを期待しているわけだ。
現状は、あらゆる意味で行き詰っている。
これまで口にしたことがなかった領土放棄の可能性を示唆する(後で取り返すとか言ってるけどな)。
そのインパクトを利用して、NATO加盟に道を付けようとしているように見える。
まあムリポだ。
もちろん、それも分かっている。
浮沈子が見るところ、ロシアはウクライナをNATOに加盟させないだけでなく、フィンランドからルーマニアまで、バルト海から黒海にかけての諸国をNATOから引き剥がそうとしている。
欧州大戦争の初戦は、それが目的だ。
ロシアはそうすることで、自国の安全保障を確たるものにしたがっている。
21世紀の現代、んなことで安全保障が確立すると考えるのは無理があると思うけど、だからといって、それらの国に核兵器が配備されロシア領土に向けられたり(モスクワまで数分だからな)、大規模な軍隊を駐留されて国境を脅かされることは認められないのに違いない。
そういう当面のグランドデザインに照らしても、ウクライナのNATO加盟を阻止することは、プーチンにとってはウクライナ紛争の核心であり、停戦条件の1丁目1番地なわけだ。
もちろん、停戦を維持するための何らかの安全保障は必要だから、ロシアが交渉に応じる可能性は皆無じゃない。
両者が受け入れ可能な停戦監視システムを構築できれば、停戦の可能性がゼロというわけじゃない。
その意味では、領土放棄(名目上は何でもいいんですが)の可能性を表明した今回の発言には大きな意味がある。
半歩前進というところか。
楽観的に捉えれば、そういう見方もあるかもしれない。
「NATO加盟」というのは単なる記号であって、実質的にロシアの停戦やぶりを阻止できればいいわけだからな。
核武装でも、米軍の駐留でも何でもいいわけだ(両方とも、ロシアは絶対認めないだろうけどな)。
まあいい。
浮沈子的には、ウクライナが主唱する「公正な平和」との関連も気になる。
ウクライナは無条件降伏するわけじゃない。
政権の正統性と継続性、戦闘で犠牲になった国民が無駄死にじゃなかったということが担保される必要がある。
国家は、領土や国民といったハードウェアだけで出来ているわけじゃないからな。
戦闘の勝ち負けは時の運だ(そうなのかあ?)。
が、それを行った政権の正統性は維持されなければならない。
そうでなければ、兵士は誤った政策の犠牲ということになる。
それを避けることで、いつか弔い合戦(外交でも何でもいいんですが)して、失った領土を取り返すという正当性を維持することが出来る。
領土の諦め方も重要だな。
完全に敗北を認めて、法的にも領土放棄しちまったら、それを取り返す行為は侵略になっちまうからな。
正当性はロシアに移り、今度こそ、ウクライナが完全に屈服するまで戦うことになる。
西側の支援も得られないだろう(未確認)。
戦場で負けちまっても、捲土重来を期して臥薪嘗胆、雌伏の時期を乗り切り、2000年後くらいに取り返しに行くわけだ(ちょっと長くね?)。
イスラエルは、そうして建国されたからな。
もっとも、ローマ帝国は滅亡し、戦う相手が変わっちまったけど(そういうことかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
事態の推移に注目だな・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(残念だが…1月にウクライナ戦争は「リベラリズム」から「リアリズム」に変わる)
https://gendai.media/articles/-/142493
「バルト海底の「ノルドストリームⅡ」パイプラインが何者かによって爆破され、東西ドイツ統一後の競争力を支えた安価なロシア産のガスを奪われた。」(4ページ目末尾)
浮沈子の記憶では、破壊されたのはノルドストリーム1だったような気がしているんだがな・・・。
(ノルドストリーム:2022年のパイプライン損壊)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A0#2022%E5%B9%B4%E3%81%AE%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%90%8D%E5%A3%8A
「ノルドストリーム1と2で計4本のパイプラインのうち3本が損壊したことが、運営するノルドストリームAG社により発表」(2022年9月26日午後)
おっと、両方やられてたのか。
「10月3日、ガスプロム社は損壊した3本のラインのガス漏れが止まったことと、ノルドストリーム2のストリングBによるガス供給が可能であることを示唆するコメントを発表」
「ドイツのオラフ・ショルツ首相は2022年2月22日にノルドストリーム2の認証作業を停止し、稼働していない」
ガスの供給が止まっているのは、ドイツの認証作業が停止しているからで、物理的には「ノルドストリーム2のストリングBによるガス供給が可能」なわけだ。
ウクライナが停戦したら、ドイツは真っ先に稼働させるだろうな(そうなのかあ?)。
まあ、この辺りはどうでもいいんですが。
記事の正確さにビミョーなところはあるけど、米政権の交代とウクライナを巡る内外の環境について、「リアリズム」の視点から予断を交えずに率直に書かれていると感じる。
「・・・しかしながら結局、バイデンのアメリカはプーチンのロシアを屈服させることはできなかった。それどころか、ロシア国内では、「オレシュニク」によって国威が発揚されて、プーチン大統領を支持する保守的な世論が高まってすらいる。」
「戦闘は収まるどころか、ミサイルとドローンを撃ち合う応酬へとエスカレートしている。一歩踏み誤れば、ヨーロッパを巻き込んだ世界大戦につながりかねない危機と背中合わせの袋小路に陥っている。」
いやいや、既に1歩も2歩も踏み外し、欧州大戦争にまっしぐらな状況だろう。
「戦時下のウクライナで政府が機能し、経済が持ちこたえてこられたのも、ひとえに西側主要国と、国際通貨基金(IMF)や世界銀行(WB)などの国際機関を通じた融資と送金あればこそ」(5ページ目)
「この国の経済は、主として東部と南部の石炭と鉄鋼をはじめとする重化学工業によって支えられてきた。その中核を成す一帯をロシアに奪われた。あるいは、ほとんど廃墟と化している。財政の破綻はむべなるかな」
ドニプロに向けた進撃は、その経済の中核を決定的に破壊することになる。
ポクロフシクを迂回して、ドネツク州境を越えてドニプロに向かうことになれば、仮に実際の占領に至らないとしても、ウクライナに対する打撃は相当なものになる。
ポクロフシク炭鉱なんて、目じゃないかもな(原料炭は外部調達できるようです)。
まあいい。
「年が変われば、リベラリズムに替わってリアリズムの言説が世界を覆うはずだ。その後ウクライナでは、5月に大統領選挙が実施されるだろう。」
記事の著者である西谷氏が、大統領選挙の時期を5月としている理由は不明だ。
ウクライナの「リアリズム」はどうなるんだろうな・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンシキー宇大統領、ウクライナのNATO加盟が戦争の動的局面の終結に役立つと説明)
https://www.ukrinform.jp/rubric-ato/3932912-zerenshiki-yu-da-tong-lingukurainano-jia-mengga-zhan-zhengno-dong-de-ju-mianno-zhong-jieni-yi-litsuto-shuo-ming.html
「停戦は「プーチンが戻ってこないことを保証するために」不可欠であり、その際NATOは「速やかに」ウクライナのコントロール下にあり続けている領土を覆わなければならないと主張した。同氏はその際、そうでなければ「彼はすぐに戻ってくる」と指摘」(ウクライナのゼレンシキー大統領)
まあ、想定内の発言だな。
ちょっと気になったのは、側近に対するコメントだ。
「私は、彼と直接仕事をしたい。なぜなら、彼の周辺人物の間では様々な声が聞こえるからだ。だからこそ、私たちは、周辺人物の誰にも、私たちのコミュニケーションを破綻させないようにせねばならない」と述べ、「(破綻させることは)役に立たないし、破壊的だ。私たちは、新しいモデルを見出すことを試みる必要がある。私は、彼(編集注:トランプ氏)とアイデアを共有したいし、彼の意見を聞きたい」
そう上手くはいかないだろう。
NATO加盟については、2つの記事を読んだ。
(ウクライナの議員、メルケルのロシア政策の正当化を批判:「もう十分だ」)
https://motorcyclesports.net/ja/ukrainian-lawmaker-slams-merkels-justification-of-russia-policy-enough-already-ja/#google_vignette
「2008年のブカレストサミットでウクライナがNATO加盟行動計画(MAP)を与えられていれば、さらなるロシアの侵略を防ぐことができたと主張」(ウクライナ議会の外交関係委員会の委員長であるオレクサンドル・メレジコ)
「このウクライナの議員は、メルケルがヨーロッパの安全保障よりもドイツの経済的利益を優先したと非難し、彼女のロシアに対する政策を宥和政策の一つと表現」
メルケルが反対したのは、もちろん、プーチンの意向を尊重したためだ。
メルケルがNATO加盟を阻止した結果、プーチンはウクライナに侵攻したというのがメレンコ氏の主張の核心だ。
「プーチンは2022年にウクライナへの全面的な侵略を開始したのは、メルケルを含む世界の指導者からの重大な反発がないと信じていたからだ」
アンゲラメルケルの首相退任は2021年12月。
ロシアのウクライナ侵攻は翌年2月だから、若干無理筋な気もするけどな。
当時を思い返すと、プーチンに対する批判の嵐だったな(当初、ヘルメットしか送らなかったショルツ除く?)。
まあいい。
(トランプ次期大統領を待つ ウクライナ戦争で犠牲となる兵士たち NATO前トップはどう見ていたか)
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/8a7985e9072c611d635b6f685674dc65175868e6
「ウクライナ戦争当初からゼレンスキー大統領はNATOに対し、ロシア機による爆撃を避けるため上空に飛行禁止区域を設けてほしいと訴えてきた。」
「この区域に敵が違反して侵入した場合に、NATOは撃退する役割を持つ。ストルテンベルグ氏は要請を拒否してきた。欧州の全面戦争の発生を防ぐためだ。」
「最後まで拒否したことについて、同氏は「後悔していない」。NATOは「ウクライナを支援するが、紛争の参加者にはならないと決めていた」」
ウクライナ支援の最右翼であったストルテンベルグもまた、NATOが直接参戦しなことを最優先としていたわけだ。
「数万人規模のウクライナ兵が命を落とす一方で、NATOは戦争の外側に位置する体裁を維持し、ウクライナ兵のトレーニングは提供しても加盟国の兵士は派遣せず、兵器を供与してもその利用に制限をかけてきた。」
記事にもあるけど、この自制的措置にも綻びが生じている。
北朝鮮の参戦を契機としたエイタクムスやストームシャドウの使用制限の緩和によって、ロシアの中距離弾道ミサイルオレシュニクが登場し、ドンパチが激化しているからな。
後任のルッテ事務総長が、どんなスタンスでNATOをリードするのかは知らない。
トランプ政権下で、腰の引けた米国をなだめたり脅したりしながら、なんとか欧州に引き留めつつ、欧州各国の負担を最小限にとどめ、慎重な対応を維持し、ロシアの侵攻を遅らせ将来想定される直接対決に備えなければならない。
国家は正義では動かない。
国益で動く。
ドイツは一足先にロシアとの撚りを戻し始めている。
(【#佐藤優のシン世界地図探索73】モスクワから見たウクライナ軍の「クルスク逆侵攻」)
https://wpb.shueisha.co.jp/news/politics/2024/08/30/124324/
「このクルスク侵攻が始まったタイミングで、ドイツはウクライナ人ダイバーに逮捕状を請求しました。22年に、ロシアとドイツをつなぐ海底天然ガス・パイプライン「ノルドストリーム」が破壊された事件に関してです。」
「つまり、ヨーロッパがウクライナ戦争から逃げ出し始めているわけです。」
この件が、それを象徴しているのかどうかはやや疑問だけどな。
「小峯隆生:ドイツは保険をかけるために、ウクライナ人を指名手配したと?
佐藤:そうです。我々はこの連中と一緒ではない、というアピールですね。
(中略)
小峯隆生:逃げられないポーランド。逃げ始めたドイツ。」
まあいい。
(独首相、プーチン氏との電話会談擁護 西側の連帯犠牲と批判の声)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/Z2P5AQTHPZJ5BM2XJUJSNQQOOQ-2024-11-18/
「直接会談は約2年ぶり。ドイツでは連立政権の崩壊に伴い3カ月後に総選挙が実施される。ショルツ氏は外交再開を求めるポピュリズム政党から追い上げを受けている。」
「こうした中でプーチン氏と電話会談を行ったことについて、国内の政治的利益のために西側の連帯を犠牲にしたと、ウクライナのゼレンスキー大統領らは批判」
プラグマティックな対応は、ドイツ政治の伝統なのかもしれない。
ウクライナのNATO早期加盟は、先の戦勝計画(勝利計画)の提案の際に、NATO側の検討課題からも外されている。
ぶっちゃけ、無期延期に等しい(そうなのかあ?)。
にもかかわらず、ゼレンスキーが駄々をこね始めたのは、そこに何かがあるからかもしれない(未確認)。
米国がNATO加盟を認め、嫌がる欧州に強要するというシナリオがあるんだろうか?。
次期政権側近の干渉排除、停戦後の管理コストの削減(欧州への押し付け?)エトセエトセ・・・。
ポイントは、相変わらずロシアが絶対に応じない点に尽きる。
また、従来の欧州のスタンスとしても、そう簡単に方針変更はできないだろう。
ウクライナは確信犯(実行できないと分かっていて空手形を切り続けているだけ)なのか、ゼレンスキーの単なる迷走なのか。
プーチンの核による威嚇は、これまで曲がりなりにも機能し、西側の支援を抑制してきた。
西側(特に欧州?)は、それを口実として支援内容の調整を行ってきたわけだ。
事態のエスカレーションを防ぐことは、名目上も、実質的にも重要だからな。
その力の均衡が崩れつつある。
つーか、強度(緊張)が高まっている。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
ゼレンスキーの発言は、領土放棄と停戦受け入れの2点で緊張緩和の効果がある。
NATO加盟は、玉虫色だな。
安全保障効果を担保しながら、ロシアにも花を持たせる必要がある。
つーか、ロシアにとっても有効な安全保障である必要があるわけだ(ウクライナの核武装とか米軍の駐留とかは論外!)。
そうでなければ、プーチンは停戦を蹴る。
やはり、そこで重要になるのは時間軸の扱いだろうな。
停戦期間を短く取り、NATO加盟の手続きを開始し、停戦期間終了後に凍結するとかな(そんなあ!)。
はしごを外されたウクライナは悲惨だ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
いろいろ調べていくと、ドイツの動きに欧州が振り回されかねないということが見えてくる。
東欧諸国の明日にも攻撃されかねないというヒリヒリした緊迫感と、米英仏の当事者感覚の欠如(核保有国のゆとりだな:そうなのかあ?)との中間な感じだ。
その意味では、来年2月の連邦議会選挙は注目だ(ドイツは議院内閣制だからな)。
ウクライナの、そして欧州の命運を決めかねない。
まあ、もっともその前に、トランプによって決まっちまうかもしれないけどな・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(プーチンの恐怖とウクライナの犠牲:トランプは戦争を終わらせるのか?)
https://worldnewstimes.net/war-and-conflict/putins-fear-and-ukraines-sacrifices-will-trump-end-the-war/
この媒体は日本語のページもあるんだが、翻訳がしっくりこなかったので英語のページを自動翻訳して引用した(内容は同一です)。
「・・・この潜在的な解決にはウクライナにとって代償が伴う。ロシアが支配するウクライナ東部の領土を放棄するという犠牲を払う必要があるからだ。」(ヘリテージ財団シンクタンクの責任者であるロバーツ氏)
「さらにロバーツ氏は、いかなる和平協定も成功するためには、ウクライナはNATO加盟の希望を諦めなければならないと示唆している。これはウクライナにとって大きな犠牲である。なぜなら、長期的な安全保障を犠牲にし、ロシアの利益に同調することを意味するからだ。ウクライナの指導部と国民が和平と引き換えにそのような譲歩をする意思があるかどうかは、まだ分からない。」
驚いたな・・・。
(ケビン・ロバーツ(政治戦略家))
https://en.wikipedia.org/wiki/Kevin_Roberts_(political_strategist)
「保守系政治シンクタンクであるヘリテージ財団とそのロビー活動機関であるヘリテージ・アクションの代表」
浮沈子はよく知らないんだが、プロジェクト2025の策定にも関わっていたらしい。
トランプが自分の政策とは相いれない部分があるとして、選挙中に距離を置いた経緯があるくらいしか記憶にない。
が、米国の保守系シンクタンクのトップが、ウクライナのNATO加盟放棄を示唆しているというのは驚きだ。
マジか!?。
「この潜在的な解決策の影響はウクライナだけにとどまらない。この紛争はロシアと西側諸国、特にNATO加盟国との関係を緊張させている。戦争を終わらせることで、トランプはロシアとの関係を改善する可能性があるが、ロシアの侵略との戦いでウクライナを支援してきた同盟国を疎外することになる。これは、世界の安全保障と東ヨーロッパの勢力均衡に対するより広範な影響について懸念を引き起こしている。」
状況の認識は、極々常識的だ。
ロシアの停戦条件を丸呑みするに等しい解決策は、欧州に衝撃を与えるに違いない。
もちろん、トランプがこの案を採用するかどうかは未定だし、んなことをすればウクライナの未来はロシアが決めることになる(そうなのかあ?)。
「ウクライナ戦争のいかなる解決も、ウクライナ国民の幸福と権利を優先すべきであることに留意することが重要です。この長期にわたる紛争で最も被害を受けたのは彼らであるため、交渉プロセス全体を通じて彼らの声に耳を傾ける必要があります。さらに、永続的な平和を確保するためには、汚職や経済不安などの根本的な問題に対処する努力が必要です。」
ポリシーとしては、全くもってその通りなんだが、交渉の主体はウクライナだからな。
米国じゃない!。
耳を傾けるんじゃなくて、米国が100パーセント従う必要がある。
しかし、まあ、そのウクライナの声に、米国が100パーセント影響を与えることも事実だ(そうなのかあ?)。
「ウクライナが払わなければならない犠牲は、ウクライナの長期的な安全保障とロシアとの関係について重要な疑問を提起する。交渉が進むにつれて、関係するすべての当事者が地政学的利益だけでなく、この壊滅的な戦争の影響を受ける人々の幸福を優先することが極めて重要になる。」
予定調和な結語だな・・・。
(NATO加盟へ招待要求 ウクライナ支援は「不十分」)
https://nordot.app/1235954668857590677
「ウクライナの安全を保証するには北大西洋条約機構(NATO)が重要だ」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
共同通信との単独インタビューだそうだ。
うーん、様々な媒体で繰り返し情報発信しているところを見ると、迷走しているわけでもないようだな。
「NATO加盟交渉への招待を強く求めた。」
「各国のウクライナ支援は十分ではないとの認識を示し、国際的な支援の拡大を要求した。」
共同は領土放棄については触れていない(12月2日に内容を追加していて、その中では触れている:以下参照)。
「クリミア半島を含む一部のロシア占領地は武力での奪還が困難だと率直に認め、外交によって全領土回復を目指す必要があると述べた。」(12月2日追加)
「わが軍はクリミアなどの一部領土を奪い返す力が欠けている。これは真実だ。外交解決を探らなければならない」(ゼレンスキー大統領:同上)
「ロシアが新たな侵略を仕掛けられないほどウクライナが強くなった時に初めて、外交的手段を考えることができる」(同上)
(「NATOに代わる安保枠組みなし」)
https://nordot.app/1235960821136130888?c=302675738515047521
「北大西洋条約機構(NATO)に代わる安全保障の枠組みは考えにくいとの見方を示し、あくまでもNATO早期加盟を目指す考えを明らかにした。」
細切れでなくて、まとめてリリースしてほしいんだがな・・・。
(「諸外国からは旅団2個半分の兵器受け取った」「必要なのは10個分」=ゼレンシキー宇大統領)
https://www.ukrinform.jp/rubric-defense/3932986-zhu-wai-guokaraha-lu-tuange-ban-fenno-bing-qi-shouke-quttabi-yaonanohage-fenzerenshiki-yu-da-tong-ling.html
「私たちには旅団が10個あるが、私たちのパートナーは彼らに武器を提供していない。私は、1年前に、私たちには武器が必要だと述べたが、現時点で、欧州も米国もそれを実現していない。今日の時点で、2個半の旅団が装備を得ている」(ウクライナのゼレンシキー大統領)
「私は現在、動員などに関する複数の首脳の立場について話さない。私は、彼らに1つ質問する。何を望んでいるのだ? 彼らが十分な武器がなくて死ぬことか? あなた方は、私たちが若者を動員することを望んでいるのか? しかし、どの旅団へだ? 彼らはどの武器で戦うのだ? それは無責任だ」(同上)
最高司令官が自国の軍隊には武器も兵士も不足していると公言しているのを聞くのは、さすがに違和感がある。
動員される兵士が高齢化して、前線で問題を起こしているわけだから、それを改善する必要があることは論を待たない。
それを行わない言い訳として、支援の武器の不足を持ち出すのはお門違いだと誰もが思うだろう。
約束された武器の引き渡しに時間が掛かるのは当然だ。
それも含めて、リソースの管理を行わなければならない。
最大値(希望的観測含む)を当て込んで戦略を立てるわけにはいかない。
ウクライナは負ける(断定的!)。
どんな形で停戦したとしても、あるいは停戦せずに戦い続けたとしても、最終的に負ける。
トランプが言った通り、これは負け戦だ。
ウクライナは、ロシアと戦争を始めてはいけなかった。
ケビンロバーツは、停戦には領土放棄とNATO加盟断念が必要だとしているけど、そして、浮沈子もそりゃああんまりだとは思うが、そうしなければ停戦は実現しない。
ウクライナは停戦することもできなくなった。
停戦無き戦闘の継続で、ウクライナが負けることになる。
ロシアは、しかし、ウクライナの国家存続を認めるだろう。
そのデザインがどうなるかは知らない。
(ロシア元大統領、4ヶ国でウクライナ領を分割統治する地図を公開:2022.07.30)
https://grandfleet.info/russia-related/former-russian-president-releases-map-to-divide-and-rule-ukrainian-territory-in-four-countries/
「ウクライナ領の大半をロシア、ポーランド、ハンガリー、ルーマニアが分割した地図を公開」(ロシアのメドヴェージェフ元大統領)
まあ、ネタ元がネタ元だからな(メドベージェフだし)。
殆どロシアの妄想に近い。
「欧米のアナリストも最終的にこうなると考えている」
ホントかあ?。
この記事が上がったのは、2年4か月ほど前だが、今読むと、なかなか味わい深いものがある(そうなのかあ?)。
「2枚目の地図に描かれた分割案はウクライナがキーウ州のみを領有」
地図では2色に塗り分けられている(ウクライナの国旗の色)。
おそらく、こうはならないと思われるが、今後は、こういう話があふれかえるに違いない。
停戦失敗後のプロセスに言及するのは不謹慎かもしれないけど、そして、何度失敗しようがそのプロセスを諦めてはいけないだろうけど、そうならなかった時のことは、当然、当事者は考えているに違いない。
ロシアは、今でもこうなると夢見ているんだろうか・・・。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(トランプ氏、ウクライナ終戦へ領土割譲案を検討 米報道)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN073TU0X00C24A4000000/
「トランプ前大統領は非公開の場で、ロシアとウクライナの双方が「メンツを保ちたいと考えており、解決策も求めている」と述べ、ウクライナの一部地域にいる市民はロシア領になってもかまわないと考えているとの見方を関係者に示した」
8か月も前の話だからな。
今、次期大統領になることが決まって、政権移行作業中にどうなるかは分からない。
まあ、戦線やロシアが主張する行政境界での分割というのは有りがちな話なんだが、調べていくとメドベージェフの示した分割案を彷彿とさせる記事に出会った。
(ロシアが2008年にウクライナ割譲を提案=ポーランド元外相)
https://jp.reuters.com/article/world/2008-idUSKCN0IA083/
「ウクライナは作りものの国家であり、そもそも西部のルボフはポーランドの街だ。共に、正常な状態に戻そうではないか」(ロシアのプーチン大統領)
やれやれ・・・。
だけど、ルボフって、どこよ?。
(リヴィウ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A6
「この町の名や、その日本語表記には様々なバリエーションがある。」
「現在の公用語であるウクライナ語に準ずる表記としてはリヴィウ、リヴィヴもしくは新聞等でリビウと書かれる。そのほか、歴史的経緯からドイツ語からのレンベルク(Lemberg)、ポーランド語からのルヴフ(Lwów [lvuf] ( 音声ファイル))、ロシア語からのリボフ、リヴォフ(Львов)などの表記も一定の知名度がある。英語表記はLviv([ləˈviːv])。」
ポーランド語の名称については音声ファイルを聞けるので聞いてみた。
浮沈子には「ルヴォーフ」と聞こえる(「ヴォー」にアクセントあり)。
そうか、リビウはポーランドだったんだ。
「ポーランド、ハンガリー、オーストリアなどの領土になっていた時代が長いため、ウクライナの中では最もヨーロッパ的な都市」
「・・・1860年代には大きく自治が認められた。その後、リヴィウはポーランド文化の中心地としても、また、ウクライナ文化の中心地としても重要な都市となった。その時代、ウクライナのその他の地域はロシア帝国に支配されており、ウクライナ語による出版は禁じられていた期間が長かった。」
「第一次世界大戦で、1914年にリヴィウは一旦ロシア帝国軍に占領されたが、翌1915年には再びオーストリア=ハンガリー帝国によって奪還された。1917年のロシア革命でロシア帝国が、1918年に敗戦国となったオーストリア=ハンガリー帝国がそれぞれ消滅。1918年11月1日、西ウクライナ人民共和国の独立が宣言され、リヴィウはその首都とされた。」
「それに対してポーランド人の住民が蜂起し、都市の中心部を掌握した。ポーランド・ウクライナ戦争におけるポーランド人とウクライナ人の住民の間の戦闘は翌1919年7月まで続き、多くの犠牲者が出た。戦闘はポーランド軍の全面的支援を受けたポーランド側の圧勝に終わり、再びポーランドの支配が復活」
「ウクライナ人民共和国のディレクトーリヤ政府は、ロシアの赤軍に対抗するためにポーランドからの協力をとりつけた代わりに、ポーランドのリヴィウに対する支配を認めた。」
「しかしながら、ポーランドはウクライナを裏切って単独でソ連側との講和に入った。1920年10月12日のリガ講和条約でソ連はリヴィウを含む一帯をポーランドに明け渡した。」
いやもう、なんというか、ぐちゃぐちゃだな。
「第二次世界大戦後、一帯はウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国の領土とされた。その際に、ポーランド人の住民の大部分がポーランドに移ったとされる。それ以後、リヴィウはウクライナの民族文化の中心都市の一つとして、ロシア化への抵抗の牙城となった。」
ロシアには、この辺りを支配する気はないようだ。
ロイターの記事では、現在のポーランド政府にウクライナを割譲する気はなさそうだが、状況次第では何とも言えない。
メドベージェフの地図では、リビウはもちろん、ウクライナ西部の殆どがポーランド領として分割されるようになっている(一部、ハンガリーやルーマニア領もあるようです)。
うーん、ロシアは、んなこと考えてるのか・・・。
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