解読2017年02月19日 15:57

解読



皆目意味が分からず、悩んでいたツイッター。

(Btw, 99% likely to be fine (closed loop TVC wd overcome error), but that 1% chance isn't worth rolling the dice. )
https://twitter.com/elonmusk/status/832984361989386240

「Better to wait a day.」

分かったのは、2個目のセンテンスだけ(待てば「回路」の日和あり?)。

Btwって、by the wayだって。

まあ、何かの略語じゃないかって思ったけど。

wdは、whouldのことらしい。

TVCは、スラスト・ベクトル(ベクター?)・コントロール(噴射方向制御?)。

まあ、これは、マトモだな。

closed loopは、たぶん閉回路制御(フィードバック制御)のことだろう。

(閉ループ制御)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%89%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E5%88%B6%E5%BE%A1

「制御装置からの出力信号によって制御された機械やモーターの移動量のデータを制御装置にフィードバックし、入力値と出力値を常に比較して両者を一致させるように全体の操作量を調整する制御。」

ロケットは、どう見たってRRエンジンだからな。

まっすぐ飛ばすのは、そりゃあ大変。

ファルコン9とか、空力付加物でコントロールしているわけでもないし(降りてくる時だけ、ハエ叩き広げるけどな)。

箒を逆さにして、んでもって、片手で支えてバランスとりながら、超音速でまっすぐ飛ばすんだからな。

大変な話だ。

センサーの値を見ながら、せっせと補正計算して、ノズルの向きを変えていかなければならない。

変え過ぎれば、あさっての方角に飛んでいくしな。

塩梅が難しい。

もたもたしていれば、修正が効かないほどずれてしまう。

応答性も大切だ。

駆動が油圧だからな。

応答時間とかも、見込まなくてはならないだろう。

うーん、具体な話は良く分からない。

ヘタな設計では、振動が発生し、発散してしまうに違いない。

中性浮力を3次元で取っているようなもんだ。

でも、まあ、ツイッターの記事では、そっちは、何とかなりそうな雰囲気だ。

しかし、デバイス(油圧ポンプ、バルブ、アクチュエイターなど)が壊れていると厄介だな。

部品交換とかって、そう簡単にできるんだろうか?。

ソフトウェアのバグかも知れないしな。

想定外の事象が起こって、ロックしたのかもしれない。

単なるセンサーの異常ということもある。

有り勝ちだな。

直前まで、エラー吐かなかったんだからな。

熱的な要素はないだろう。

いや、これは、あるかも。

そういえば、微少なヘリウムのリークがあるとか言ってたしな。

漏れてるところの近くに、配線や配管、センサーがあったりするとヤバイかも(ヘリウム、冷たいし)。

かなりな複雑さだからな。

システムは、インテグレーション命だからな。

組んで、初めて分かることもあるしな。

配線が剥けちゃったりして。

ああ、あれは、振動か。

今回は、発射前だからな。

まあいい。

is not worthは、価値がない。

いろいろ、残りの1パーセントが悪戯をするかもしれない。

くよくよしても始まらない。

あと、8時間くらい待つのがマシだろう。

13秒前2017年02月19日 09:26

13秒前
13秒前



何となく、いやな予感がしてたんだがな。

カウントダウンを、ネットの生中継で見ていたら、13秒前で止まりやがった。

(Standing down to take a closer look at positioning of the second stage engine nozzle.)
https://twitter.com/SpaceX/status/832969240147660800

「9:38am ET tomorrow is next earliest launch opportunity」

ほぼ、24時間後に延期。

原因は第2段目のエンジンノズルらしい。

(SpaceX Falcon 9 launch scrubbed for today, rescheduled for Sunday)
http://www.theverge.com/2017/2/18/14648594/spacex-rocket-launch-falcon-9-dragon-39a-watch-livestream

「Meanwhile, SpaceX said on Friday it was investigating a helium leak in the upper portion of the rocket, but the problem hasn't hindered the company from moving forward with the launch.」

「Musk noted that an “abort trigger” has been added at T-60 seconds to liftoff , in case the leak caused enough of a loss in pressure.」

「While the leak didn't seem to be a problem for the first launch attempt on Saturday, the launch was aborted due to a “vector control issue” in the vehicle's upper stage.」

良く分からないんだが、心配されていたヘリウムガスの漏れではないようだ(それが原因だと、60秒前に止まるらしい)。

2段目のベクトル制御って、なに?。

(推力偏向:ロケット)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8E%A8%E5%8A%9B%E5%81%8F%E5%90%91#.E3.83.AD.E3.82.B1.E3.83.83.E3.83.88

「液体ロケットでは、エンジン全体をジンバル機構で傾けることにより推力を偏向する。」

まあ、そうじゃない場合もあるけどな。

ファルコンの2段目がどういう方式かは知らないけど。

しかしなあ、ヘリウム漏れは、まだ根本的に解決してないってことだよなあ。

モグラ叩き状態が続いている。

(マーリン (ロケットエンジン))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3_(%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3)

「推進剤は、2つのターボポンプによって単一のシャフトを通じ送り込まれる。ターボポンプは高圧のケロシンを油圧アクチュエーターにも供給し、独立した油圧系統を不要なものとしている。また、ロール制御のためにタービン排気口のノズルを回転させる動力にもターボポンプが利用される。」

燃料であるケロシンの圧力を使って油圧アクチュエイターを駆動する方式のようだ。

偉そうに書いているが、マーリンエンジンが初めてではない。

(NASAがケロシン・液体酸素のロケットエンジン)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12130991132

「月へ人類を運んだサターン5ロケットの1段目の5基のFー1エンジン」

「エンジンの燃焼室の頂上に推力を機体に伝え左右にエンジンを首振るポールジョイントがありターボポンプで加圧されたケロシンの油圧でアクチュエーターが伸び縮みして重たいエンジンごと首ふるジンバルシステム」

浮沈子は、宇宙博に行って、このジンバルを振るアクチュエイターの実物を見てきた(画像参照)。

(〔コズミックフロントNEXT〕抱き続けた宇宙への野望 フォン・ブラウン〔Cosmic Front Next〕:追加:動画出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=QXFP5f_eUug

45分20秒辺りから、1段目の推力制御の苦労話が始まる。

しかしなあ、2段目のエンジンもそういう仕掛けなのかなあ?。

よくわかんないや・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

再打ち上げは今日の深夜(23時38分)。

問題が解決しなければ、さらに延期される(時期未定)。

射点39Aからの打ち上げは、難航している。

技術とはそういうものだ。

歴史的発射台だろうが、改修後、初の打ち上げだろうが、そんなことは関係ない。

形あるものはいつか壊れる。

その、永遠の真実の前には、人間の情緒など、何の意味も持たない。

そして、果てしなく壊れる人のつくりしものを、果てしなく修理、改修していくことでしか、その形を保つことは出来ないのだ。

(All systems go, except the movement trace of an upper stage engine steering hydraulic piston was slightly odd. Standing down to investigate.)
https://twitter.com/elonmusk/status/832970849791537152

どうやら、2段目の推力変更もジンバル機構らしいな。

油圧アクチュエイターが不調のようだ。

上手く治るといいんだがな・・・。

久々の打ち上げ2017年02月18日 20:04

久々の打ち上げ
久々の打ち上げ



今日は、久しぶりのファルコン9の打ち上げだ。

わくわくする。

もちろん、成功を期待している。

決して、ドハデなイベントを待ち望むような、不埒な考えはない。

1段目の回収については、今回は、陸上への回収を予定している。

(CRS-10 MISSION)
http://www.spacex.com/webcast

「Following stage separation, the first stage of Falcon 9 will attempt to land at SpaceX's Landing Zone 1 (LZ-1) at Cape Canaveral Air Force Station, Florida.」

打ち上げ的に難しい要素は何もない。

軽いペイロード、低い軌道、少ない燃料、エトセエトセ。

楽勝だろう。

新しい要素があるとすれば、発射台位のものだ。

改修後、初めての使用になる。

ロケットの打ち上げについては、地上施設は重要だからな。

ローンチコンプレックス39Aは、米国にとっては由緒ある発射台だ。

アポロが上がり、スペースシャトルが上がった発射台。

米国の威信、象徴、空威張りではない、有無を言わせぬ実力の根源。

全ては、そこから始まり、続いている。

「The CRS-10 mission will be SpaceX's first launch from historic LC-39A at Kennedy Space Center.」

スペースXは、そしてイーロンマスクは、今回の打ち上げの意義をよく理解している。

特別な打ち上げなのだ。

人は、テクノロジーだけに生きるものにあらず。

まあ、火星に有人ロケット飛ばそうというのだから、彼らにとっては通過点の一つに過ぎない。

今回の打ち上げは、そういう、いわば、情緒的な部分での味わいになる。

それ以外は、いつか来た道に過ぎない。

ドハデなイベントは、起きないだろう。

たぶん。

きっと。

機体的にも、チャレンジングな要素はない。

打ち上げの度に完成度を増していくファルコン9の、ごくごくふつーの打ち上げになる。

陸上への回収は、たぶん、3回目くらいだろうけど、その成功を疑う要素は何もない。

楽勝間違いなし。

見世物的要素も、徐々になくなってきたわけだ。

喜ばしい話である。

いや、ホントに。

ホントなら、エコースター23の打ち上げが先だったんだろうが、NASAのごり押しで(?)、39Aの初打ち上げはCRS-10になった。

その先には、回収した1段目を使った再使用ロケットによる打ち上げが予定されている。

コスト削減が、ただの与太話なのか、それとも宇宙へのアクセスが激変するのか。

その成功と評価は、スペースXにとって、試金石となるわけだ。

そんな、本当の歴史的な打ち上げを前にして、今回はルーチンワークをこなすだけの、実に、つまらん打ち上げになる。

宇宙開発において、そのことは、何より重要だ。

失敗を織り込む挑戦的な運用、リスクの評価、開発の管理、必要な資源の投入、撤退、断念、再挑戦・・・。

我々が、宇宙開発の物語に惹かれるのは、そこに、人間の本能ともいうべきチャレンジ魂を見るからに他ならない。

自らの体験に引き寄せて、そこから元気をもらうことが出来るから。

そして、やがて、数々の失敗を乗り越えて、しっかりとした足場を築く。

盤石の、安定した打ち上げ。

コントロールされたリスク。

予測可能なトラブルと、その対策。

練り上げられた最適化と、最新の技術の継続的な取り込み。

スタッフの持続性の確保や、知識、技能のブラッシュアップ。

そして、更なる開発への挑戦。

それは、SLSのような巨大ロケットであれ、我が国の電柱ロケットであれ、同じことだ。

今回の打ち上げは、ファルコン9にとっては、踊り場のようなものだ。

求められるのは、安定した打ち上げであり、鬼面人を驚かす最先端のテクノロジーではない。

2日後には、ISSにドッキングして、1か月後に、太平洋に着水して回収される。

ミッションとしては、長丁場になるが、新しい要素は何もない。

怪しげなウイルスをISSに持ち込むなど、ネタになりそうな話はあるが、まあ、どうということはないだろう。

ミッションパッチを見ても、10回目なのに、星の数が3個しかないとか、そんなことしか突っ込みようがない(8回目までは、ずーっと数を合わせてたんだがな)。

CRS-7で、空中爆発したので、8回目の時には、星の1つが暗かったりと、芸が細かかった。

9回目は、14個も撒き散らして、そのこだわりを断ち切っている。

回収地点(?)を示す黄色いマーク、四葉のクローバーも、定番になった。

あと、4時間で打ち上げになる。

天気さえ良ければ。

なんか、上段でリークがあったという話もある。

(Investigating a (very small) leak in the upper stage.)
https://twitter.com/elonmusk/status/832647116816150530?ref_src=twsrc%5Etfw

「If ok, will launch tomorrow.」

ちょっと、期待(何を?)してもいいかな・・・。

よせばいいのに2017年02月17日 20:02

よせばいいのに



(超小型ロケット、再挑戦へ=時期は未定-JAXA理事長)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017021701053&g=soc

「JAXAとして、今回の原因、結果、対策を踏まえて再度打ち上げを進めたいと考えている」

え゛え゛っ!?(驚愕の浮沈子!)。

「軽量化の要求が厳しく、信頼性には十分配慮してきたが結果的には不十分だった」

「民生技術を活用し、ロケットをより、軽量、低コストに持っていく流れは加速されている」

懲りないなあ・・・。

「具体的な時期は未定とした。」

経産省が金出すって言ったんだろうか?。

そんでもって、次に失敗したら何て言うんだろうか?。

電柱ロケットは、小型衛星射出用として、決して割安ではない。

先ごろ上がったインドのロケットは、104機の衛星を20億円で打ち上げている。

こっちは、一発5億円。

オンデマンドで、能力の範囲で好きな軌道に上げられるとはいえ、25倍のコストをどう説明するのか。

「軽量、低コストに持っていく流れ」とは、逆行しているとしか言いようがない。

能代の再使用ロケットに突き上げられて、その存立が危うくなっているSSー520の延命策じゃないのか?。

惜しい失敗だったことは認めよう。

(朝日陥落)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2017/02/14/8360848

「システムトータルでの最適化の難しさ、つけ焼きの改良では済まない高度化を、安易に推し進めたツケが表出したということに他ならない。」

浮沈子は、先のない開発に国費を投じるというのは健全ではないように感じる。

記者会見でも、責任者は、今回の打ち上げについては、民生品の利用がコスト削減につながっているわけではないと明言している。

今後、電柱ロケットを使って、ミニ衛星の打ち上げを継続していくわけでもない。

失敗のまま終わって、引き下がるのが嫌なだけだ。

カッコ悪い、みっともない、悔しい、慚愧、ハズカシイ、エトセエトセ・・・。

そういうのは、全部捨て去って、SS520を引退させ、能代の再使用ロケットに置き換えてしまうのがよろしい。

そもそも、観測ロケットの必要性って、あるのかあ?。

気球以上、衛星以下の圏域での物理化学現象は、確かに難しい要素がある。

観測ロケットの需要が全くなくなるわけではない。

しかし、例えば、ブースターにセンサーしこたま着けて、基幹ロケットの打ち上げの時にデータ取るんじゃだめなんだろうか?。

たぶん、ダメって事例をしこたま挙げて、やっぱ必要ってことになるんだろう。

じゃあ、再使用ロケットにすれば?。

そこでは、固体燃料技術に対する拘りとかもあるに違いない(再使用ロケットは、液体ロケットだし)。

扱いやすさとか、譲れない部分もあるんだろうな。

オーロラ観測とか、極地に近いところから打ち上げるしな。

いいだろう。

そこは認めてもいい。

が、衛星打ち上げロケットとしては、メリットは殆どない。

高い、キツイ(能力的に)、先がない。

年に10億円くらいの実験レベルのロケットで、がたがた言っても始まらないけど。

市場競争に参入するコスパもないし、それを追求できるほどの性能もない。

たまたま、ニュージーランドのロケットが、射場に搬入されたというニュースもあった。

(宇宙ベンチャー「ロケットラボ」 初号機の発射準備完了へ)
http://forbesjapan.com/articles/detail/15250

「エレクトロンロケットはカーボン素材の採用で軽量化を果たし、使用する液体燃料を低減して低コスト化を実現。3Dプリント技術で製造されたエンジン部品は数日で組み立てが可能という。新素材の活用とスケール、独自のメソッドにより「1回あたり490万ドル」という低コストのロケット打ち上げを顧客に提供しようとしている。」

同じ5億円でも、あっちは月に探査機送り込む能力があるのだ。

「同社は昨年12月、月面に小型宇宙船を到達させることを目標に掲げる、ムーンエキスプレス(Moon Express)とも契約し、今年中にそれを実現しようとしている。」

電柱ロケットの再打ち上げについては、浮沈子は賛成しかねる。

別に、だからといって、何が変わるわけでもなく、時期未定だが打ち上げは行われるんだろう。

そうして、NHKは、また、正式名称使わないで、舌噛みそうな説明で紹介するのだ。

「JAXAが開発した高さ9メートル50センチの世界最小クラスの2機目のミニロケット」

まあ、どうでもいいんですが。

どうせなら、失敗覚悟で、完全な民生品だけで組んで、1回1億円くらいで飛ばしてみればいい。

そこから技術の底上げを図った方が、余程意味があるような気がする。

今回の打ち上げにしたって、全部のダメ出しが出来ている保証はない。

次回の打ち上げが成功する見込みは、良くて五分五分だ。

前回が20秒だったから、次回は1段目の噴射が終わる30秒くらいまでは行くかもしれない。

(SS-520 4号機のミッション概要 平成28年10月)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/060/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2016/10/20/1378321_4.pdf

1段目燃焼終了は、資料18ページによれば、31.7秒とある。

擦れて切れた電源コードにしても、その摺動を招いた原因(振動)について対策出来るかどうかは分からず、それがまた、別の不具合を招く可能性もあるしな。

いたちごっこと、粘り強い改良しかないのだ。

ここで諦めないのは、ロケット屋としては正しい。

前回のSS-520としての打ち上げが2000年12月だったから、次回は2030年代になるかもしれない(今回は、実に約16年ぶりの打ち上げだったわけだ)。

いや、未定だからな。

22世紀になってからかもしれないしな・・・。

前倒し繋がり2017年02月16日 11:23

前倒し繋がり
前倒し繋がり


イリジウムが、実質的に前倒しでリスケされた記事を書いた。

引用しようと、ソラエを見たら、SLSの記事が出ていた。

(NASA、次世代巨大ロケット「SLS」初打ち上げに宇宙飛行士搭乗を考慮中)
http://sorae.jp/030201/2017_02_16_nasa.html

当初、無人で月を周回させようとしていたミッションをリスケして、初めから有人で飛ばすことを検討しているんだそうだ。

「EM-2で利用される「Black 1B」はより大型で、パワフルなロケット第2段の「Exploration Upper Stage(EUS)」が採用されます。しかしこのEUSがまだ製造されておらず、EM-1に間に合うのかがわからないのです。」

記事では、遅れとされているが、有人飛行は2021年に予定されていたわけで、2020年までに上がれば、むしろ前倒しということになる。

前にも書いたが、米国の政治的都合で、NASAが振り回されているわけだ。

みえみえ・・・。

「宇宙飛行士を搭乗させるとなれば多大な予算計画の変更、さらには搭乗員のリクス低減などに大きな労力を払う必要があります。」

いずれにしても、これらは行う必要があるわけで、有人飛行による月への帰還を果たせば、米国の威信をアピールできるかもしれない。

しかしなあ、それって、アポロ8号と変わんないじゃん!?。

(アポロ8号)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9D%E3%83%AD8%E5%8F%B7

「アポロ計画における二度目の有人宇宙飛行である。1968年12月21日に発射され、地球周回軌道を離れて月を周回し、再び安全に地球に戻ってきた初の宇宙船となった。」

「この1968年のミッションはサターン5型ロケットの三度目の飛行であり、また同ロケットを使用しての初の有人飛行であった。」

「発射台:フロリダ州ケネディー宇宙センター LC 39A発射台」

今度、ファルコン9が上がるところだ。

「当初の予定では1969年初頭に司令・機械船と月着陸船を楕円中軌道に乗せての二度目の試験飛行となるはずだったが、着陸船の制作が遅れていたため1968年8月に予定が変更され、より意欲的に司令・機械船のみを使って月を周回することに決定した。」

そう、この飛行もスケジュールが前倒しされていたわけだな。

1968年には大統領選挙が行われている。

(1968年の大統領選 共和党のニクソンが辛勝する)
http://naotatsu-muramoto.info/amerikasi/amerikasi.60nendai22.html

「1968年の大統領選挙では、ジョンソン政権の副大統領である民主党のヒューバート・ハンフリーと、共和党のリチャード・ニクソンが争いました。」

まあ、選挙は11月だし、アポロ8号は12月だから、どれほどの関連があったかは分からない。

ケネディの公約を実現するためには、前倒しして進めざるを得なかったかもしれないしな。

「8号の成功は、ジョン・F・ケネディ大統領が公約した「1960年代の終わりまでに人間を月に到達させる」という目標をアポロ11号が達成するための道を切り開いた。」

アポロ8号のリスケには、月着陸船(LM)の開発の遅れが原因となっている。

「その後の計画が成功するかどうかは、月着陸船 (Landing Module, LM) の製造にかかっていた。」

「だがLMの製造開発は遅れていた。さらに8号のLMが1968年6月にケープ・カナベラルに到着したとき明らかな欠陥が見つかったため、製造担当企業であるグラマン社はLMの軌道実験は少なくとも1969年2月まで遅れることを表明せざるを得なかった。」

「1969年の終わりまでに人間を月に着陸させるという計画全体の目標が達成できなくなる可能性があった。」

「9月21日、1969年中に月面着陸をするという目標にさらなるプレッシャーを与えるできごとが起こった。ソビエト連邦のゾンド5号がヨツユビリクガメやいくつかの生き物を乗せて、月を周回して地球に帰還したのである」

いやはや、当時のNASAは、相当なプレッシャーを受けていたわけだな。

サターン5型ロケットの第3段であるS-IVB(月遷移軌道に投入するためのロケットでもある)は、太陽を周回する軌道上に今も残っている(たぶん:2013年には確認済みとある)。

「S-IVBのその後の軌道は、太陽からの距離 0.92~0.99天文単位 (138~148ギガメートル)、黄道に対する傾斜角 23.47°、公転周期は 340.80日である」

もう、半世紀近くも前の話になる。

人類の月周回軌道への帰還は、その意味では歴史的な話になる。

ケネディの暗殺後、後を継いだジョンソンは、1968年の選挙には出ず、ハンフリーが出てニクソンに敗れた。

人類の月着陸は、共和党のニクソン大統領の時代に実現する。

ソ連が元気で、世界は核戦争の脅威のただなかにあり、そもそも宇宙開発は代理戦争の様相を呈していた時代だ。

前倒しも結構だが、周到に準備して、トラブルのないようにしてもらいたいもんだな。