貧乏人のCCR?2013年01月01日 17:34

貧乏人のCCR?
貧乏人のCCR?


この項は、経済的弱者の人格を否定しているわけでもなければ、以下のようなダイビングを推奨するものでもない。

念のため。

ダイバーは深いところに潜っていくにつれて、浮力を失っていく。

水中の生活に適応していない、人間の皮膚を保護するためのウェットスーツは、素材の中に気泡を有しており、断熱効果を高めているのだが、水中では環境圧の増加によって容積(気泡の体積)が減少する。

人間の身体は殆ど水で出来ているので、圧力を受けても縮むことはないが、腸内のガスなどは、やはり圧力を受けて縮む。肺など呼吸器系の空洞や中耳などは、呼吸や耳抜きにより環境圧とバランスするので容積は変わらないが、細かい話をすれば、その中の気体の密度が高くなっている分、重さは増える。

水面で沈むために中性浮力にしたダイバーは、深く潜るほどに沈みやすくなっていくわけだな。

で、それを補うために発明されたのがBCとかBCDとかいわれる、浮力調整器材である。

形状は様々で、ベストのように着るタイプや、テクニカルでは標準の背中に背負うタイプ、画像のダイバーのように、腰の辺りにつけるタイプなどがある(自作だそうである)。

このドケチダイバー(誰かは知りません!)は、浮上する際にその浮き袋の中のガスを吸っている(これ見よがしに、セカンドを纏めて持っている)。

浮上する時には、ダイバーの浮力は回復するので、普通は水中に捨ててしまうガスである。6リットルのバッグだそうだから、10mでパンパンにすれば、大気圧では倍程度には入っているだろう。浮上の際の数呼吸分のガスが惜しくて、呼吸ガスとして再利用しているわけだ(そうなのか?)。

通常BCの中は、細菌で汚染されており、決して呼吸に適したガスを供給する環境にはない。

CCRのカウンターラングや呼吸回路に使われるジャバラホースなどは、使用の都度、熱過ぎないお湯でリンスし、専用の洗剤で滅菌洗浄することが推奨されている(浮沈子は、セブの水道水(飲めません!)で洗うだけ)。

長期間の保管の際は、完全に乾燥させる必要がある。

ヘッドセット周りは、通常は洗浄などしない。水滴が付くとしても、二酸化炭素と水酸化カルシウムが反応して出来る純水(水道水よりもきれいである)だからだ(部屋で乾燥させるだけ)。

だから、BC内のガスを吸うという行為は、褒められたものではないし、命に関わる緊急事態は別として、通常は禁じられているはずだ(もう、忘れてしまった講習で習ったような?)。

もちろん、オーラルインフレーションを行う時は、吹き込むだけ(のはず)なので、問題はない。

もっとケチケチなダイバーは、潜行の際に吐き出すガスをオーラルでBCに吹き込んで浮力を確保し、浮上の際にそれを再呼吸するかもしれない(1回吐いた呼気くらいなら、酸素も二酸化炭素も再利用できる)。

それで、いったいどれ程のガスの節約になり、緊急時の安全性が向上するというのか?。

良い子は、決してマネしないでください。

CCRは、このドケチダイビングを、大枚の金を投じて真っ当な器材として実現したものだ。インスピの場合、標準の構成で3時間のダイビングを可能にする。しかも、深度に関わらずに。

もちろん、100mに3時間いられるわけではない。

ディリュエントガスを入れたシリンダーを、最低でも2本携行する必要があるし、ベイルアウトを考えた場合は、潜水計画にもよるが、さらなるガスを持ちこむ必要がある。

それでも、100mに30分いて、たっぷりとヘリウムや窒素を体の中に蓄えた後、2時間半をかけて浮上するようなダイビングは、CCR以外では考えられない(BCに蓄えても無理です!)。

水中でのガスは、確かに貴重である。

砂漠の中での水よりも、価値は高い。

宇宙での酸素と変わるところはない。

金銀宝石よりも、水中では大切にすべきだ。

だからって、BCから吸うってのは、違うような気がするんだが・・・。

コメント

_ ヤドカリ ― 2013年01月14日 11:21

多くの潜水艦からの脱出装備は、マウスピースから吐き出した空気を袋にためて、はききってしまったときには、最呼吸するようになっているようです。デービスという装置が知られています。

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