赤い惑星への道2014年06月02日 12:40

赤い惑星への道
赤い惑星への道


日本が火星を目指す国際協力に名乗りを上げようとしている。

(「火星の有人探査」日本も参加へ なぜ人類は赤い惑星を目指すのか?)
http://www.huffingtonpost.jp/2014/06/01/mars-human-exploration_n_5425964.html

「文科省は30日、国際協力で進める宇宙探査の長期目標について、「火星への有人探査」を掲げた案を公表した。火星には長期滞在や資源利用などの可能性があり、挑戦する意義があるフロンティアだとしている。2030年代後半の実現を想定している。」

「日本は、国際宇宙探査フォーラムを2016年にも日本で開く予定。国際プロジェクトとして火星有人探査を呼びかけることを目指す。しかし巨額の費用をどう分担するか、日本人宇宙飛行士を探査機に乗せるか否かといった検討はまだこれからだという。」

要するに、何も決まっていないが、目標は火星で、その間に月や小惑星に行って経験を積んで、その後は持続的に火星に行きましょう、というわけだな。

米国や中国は、火星探査を表明していて、日本も手を挙げておこうと。

まあ、どうでもいいんですが。

どーせ、米国の後ろにくっついていくだけだし、宇宙ビジネスのおこぼれに預かろうという乞食根性なんだから・・・。

この際、日本は地球軌道以外のミッションには、一切係わりません!、と表明した方がいいじゃね?。

しかし、まあ、お付き合い程度なら、というわけなんだろう。

ISSのときと同じく、米国やロシアが主導して、その他の国や地域は、応分の負担をして、それなりの成果を得るというのが現実的なところなんじゃないのか。

それは、それでいい。

7月までに取りまとめて、宇宙政策委員会に報告するという。

今年中にも、政府としての正式表明となる見通しだ(浮沈子:予想)。

(火星有人探査、日本も目標に…文科省が検討案)
http://www.yomiuri.co.jp/science/20140530-OYT1T50146.html

まあ、来年度予算のこともあるし。

それにしても、月はもう憧れの対象じゃあないんだな。

中国にくれてやるつもりなんだろうか。

宇宙船でも、ニアミスとか、体当たりとか、するんだろうか?。

月は、中国の核心的利益とかいいだすんだろうか?。

まあいい。

浮沈子は、月にも火星にもあまり関心がなかったが、我が国が火星に行こうと表明するからには、少しは調べておかないといけないかな。

火星は、とにかく遠いので、有人探査を行うこと自体が可能かどうかという段階だ。

(火星探査、宇宙飛行士の健康への懸念)
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140403002

「火星への探査は、片道6カ月またはそれ以上の飛行時間を要し、放射線による危険性が深宇宙と同レベルな赤い惑星での長い滞在を伴うだろう。」

要するに、宇宙放射線の健康被害が避け難いということになる。

(宇宙滞在中の宇宙放射線被ばく線量の大幅な低減法を初めて実証
―有人宇宙探査に向けた宇宙飛行士の被ばくリスク低減に大きく貢献―)
http://www.nirs.go.jp/information/press/2013/12_27.shtml

「ウェットタオルを板状に積み重ねて作成した遮へい体(厚さ6.3 g/cm2)をISS内に設置し、その前後での放射線量を研究チームが開発した方法で実測した結果、37%の被ばく線量の低減効果を実証しました。」

まあ、今後に期待というところだな。

ダイブマスター養成2014年06月02日 19:25

ダイブマスター養成
ダイブマスター養成


ダイブマスターの養成に、なんで2か月も3か月も掛かるのか。

(ダイブマスター・コース)
http://www.padi.co.jp/visitors/pro/pro_007.asp

「講習時間:
2ヶ月~3ヶ月ぐらい(講習時間は、候補生によって異なります)」

要するに、実際に現場で必要となるスキルは、この時点で叩き込まれるわけだ。

「コース内容(MD):
<知識開発>
・トピック1 「PADIダイブマスターの役割と資質」・・・・・・・すべての水中セッションの前までに
・トピック2 「認定ダイバーの監督」・・・・・・・・・・・・・・・・・実践評価の前までに
・トピック3 「生徒ダイバーのアシスト」・・・・・・・・・・・・・・・実践評価の前までに
・トピック4 「ダイバーの安全とリスク・マネージメント」
・トピック5 「ダイブマスターが実施できるプログラム」・・・ダイブマスターが実施できるプログラムのワークショップの前までに
・トピック6 「特殊スキルと活動」
・トピック7 「ダイビングビジネスとキャリア」
・トピック8 「ダイビング環境への意識」
・トピック9 「潜水理論の復習」
*「マニュアル」と「ビデオ」を使って事前学習。自習、プレゼン、ディスカッションの組み合わせで実施
各トピックのナレッジリビューの答え合わせ。トピック9の後、全ファイナルエグザムを実施の方法もある」

「<水中スキル開発>
●水中スキル実習
・実習1 「400m水泳」
・実習2 「15分間立ち泳ぎ」
・実習3 「800mスノーケルスイム」
・実習4 「100m疲労ダイバー曳行」
・実習5 「器材交換」
●ダイバーレスキュー
・限定もしくは海洋で実施
●ダイブスキル
・ワークショップ
・24スキルのデモンストレーションレベルへの開発と評価(スキンダイビングスキルも含む)」

「<実践応用>
●実践スキル
・スキル1 「ダイビングポイントでのセットアップと管理」
・スキル2 「水中地図の作成」
・スキル3 「ブリーフィング」
・スキル4 「サーチ&リカバリーのシナリオ」(SP資格保有者クレジット可)
・スキル5 「ディープダイビングのシナリオ」(SP資格保有者クレジット可)
●ダイブマスターが実施できるプログラムのワークショップ
・ワークショップ1 「限定水域でのスクーバ・リビュー」
・ワークショップ2 「スキン・ダイバー・コースとスノーケリングの監督」
・ワークショップ3 「限定水域でのディスカバー・スクーバ・ダイビング・プログラム」
・ワークショップ4 「ディスカバー・スクーバ・ダイビング・プログラムの追加のオープンウォーター・ダイブ」
・ワークショップ5 「オープンウォーターでのディスカバー・ローカル・ダイビング」
●実践評価
・実践評価1 「限定水域でのオープン・ウォーター・ダイバー・コース生徒」
・実践評価2 「オープンウォーターでのオープン・ウォーター・ダイバー・コース生徒」
・実践評価3 「オープンウォーターでの継続教育生徒ダイバー」
・実践評価4 「オープンウォーターでの認定ダイバー」・・・・・実際の認定ダイバーのみ
●プロフェッショナリズム評価
・実践応用終了までに」

これに対して、アシスタント・インストラクター(AI)は、これだけしかない。

(インストラクター開発コース(IDC))
http://www.padi.co.jp/visitors/pro/pro_014.asp

「コース内容(AI):
1.規準エグザム、カリキュラム・プレゼンテーションの出席と知識開発プレゼンテーション2回、4つのEカウンセリング・ワークショップ1回
2.ダイブ・スキル評価、限定水域プレゼンテーション2回
3.オープンウォーター講習プレゼンテーション1回(2スキルを1回のオープンウォーターで実施) 、レスキュー練習ワークショップ、PADIダイブマスター・コースのレスキュー評価」

同じく、オープン・ウォーター・スクーバ・インストラクター(OWSI)は、こんだけ。

「コース内容(OWSI):
1.規準エグザム、カリキュラム・プレゼンテーションの出席と知識開発プレゼンテーション1回、4つのEカウンセリング・ワークショップ1回
2.ダイブ・スキル評価、限定水域プレゼンテーション2回
3.オープンウォーター講習プレゼンテーション1回(2スキルを1回のオープンウォーターで実施) 、ディスカバー・スクーバ・ダイビング・ワークショップ、アドベンチャー・ダイブ・ワークショップ、レスキュー練習ワークショップ
4.マスク、スノーケル、フィンを使って、顔をつけたまま800メートルをノンストップで泳ぐ
5.IE参加までにログブックに記録されているダイビングが100本以上」

AIとOWSI合わせて、ダイブマスターで行った事項の確認程度の内容である。

座学の部分は、殆どダイブマスターで終わらせて、若干のプレゼンテーションとワークショップ、持久力試験だけで終了となる。

IDCというのは、IE(インストラクター・エグザム)のための、受験勉強のようなもんだな。

基礎は、ダイブマスターでみっちり仕込んでおくわけだ。

ダイブマスターの講習は、インストラクターレベルで行えるが、IDCはコースディレクターでないと開催できない。

認定制度のピラミッドからいうと、一山10円のインストラクターがごっそり認定したダイブマスターが、しっかりしたスキルを身に着けていてくれると、数少ないコースディレクターは、左団扇で楽が出来るわけだ。

さらに、エグザミナー(IEを行う人)は、優秀なインストラクター候補者が受験してくれれば、さらに楽が出来るわけだ。

落とすかどうかで悩むことはない。

こうして、優れた教育システムが十全に機能していれば、優秀なインストラクターが輩出されて、その認定を受けた優秀なダイバーが世界に山のように生まれて、ダイビングビジネスはウハウハになるはずなのである。

オマケに(オマケかあ?)、レスキューダイバーのように、アマチュアのクセにレスキュースキルを持ったお客まで金取って養成して、いざというときのプロダイバーの手足にしたり、無償でレスキューさせて保険の支払いを少なくしたりという、コスト削減を図っている。

まあいい。

どこまでもビジネスライクなPADIのシステムだが、他団体だって、多かれ少なかれ、同じようなことをやっているんだろう。

浮沈子は、今回、レスキューダイバーで初めてPADIの教育プログラムに接したが、体系的であるよりは、より実践的かつ短期の養成に重点をおいたカリキュラムであると感じた。

その分、教える方にも教わる方にも負担が掛かるが、短期に教えられるということは、長い目で見れば多くの認定者を作ることが出来、収益の向上に繋がるわけだな。

金儲けは、貧乏人から少しずつというビジネスの原則は、ここにも生きているわけだ。

認定に係わるスタッフの育成でも、おそらく同じような形になるのだろう。

ダイバーの、ダイバーによる、ダイバーのためのシステムというよりも、保険屋と指導団体本部によるビジネスモデルを完結するためのシステムである。

まあ、商売なんだから仕方ないし、いやなら止めりゃあいいだけで、こっちにも選択権はある。

指導団体が作り上げたビジネスモデルに乗っかりたければ、参加するしかない。

浮沈子は、最終的にはCCRのインストラクターになりたいので、仕方なくOWSIを目指しているのだが、ダイビングを教えるというところの基本は同じだろう。

マウスピースを口から離して3回も水を吸い込めば、どっちにしたって簡単に死ねるわけだし・・・。

CCRの方が、ハイポキシアになって、どちらかといえば苦しまずに死ねる確率が高いとか、いやいや、ソフノライムが機能しないハイパーカプニアでは、苦悶の果てに死ぬこともあるから同じくらいだとか、システムの故障によるハイパーオキシアだって苦しいだろうとか、いろいろ議論はあるだろうが、死んでしまえば皆同じである。

そうならないための、様々な手順の遵守、安全管理、緊急時の対応などを学んでいくのが、ダイビングの教育なんである。

これから、ジジババのダイバーが増えてくると、物忘れしたり、したはずだと思い込んだりして、高齢ダイバー特有のトラブルが頻発する。

そういった、ダイバーの高齢化に、指導団体はどう対応しようとしているのか。

ダイブコンピューターの普及で、減圧理論をどこまでダイブテーブルに基づいて教えるのか(講習の時しか見ないダイブテーブルを教える意義は何か)。

CCRの講習の際、従来の講習の内容と、どうやって辻褄を合わせていくつもりなのか。

いやいや、人事ではない。

仮に、浮沈子が教えることになれば、真っ先にぶち当たる問題だらけだ。

PADIの教材には、お子様向けの指導書はあるが、ジジババ向けのものはない。

そんな先の心配なんかしなくても、ダイブマスターの受講だけで、十分心配のネタはある。

総合的に考えれば、ダイブマスターの講習を、きっちりと行ってくれるキャリア・デベロップメント・センター(CDC)で行った方が、トータルで安く上がるような気がする。

IEでコケれば、7万円と1か月の時間と、追加の練習が必要になって、それだけで20万円くらいがパーになる。

しっかりと、内容の充実したトレーニングをやってくれるところの方が、適当に済ませてしまうところより、余程安上がりといえよう。

まあ、DMだけ考えれば、安いに越したことはないし、簡単に取れた方がいいに決まっている。

ここが、DM止まりでいいか、インストラクターをめざすところまで考えた際の分かれ道だな。

いろいろ考えたが、やはり、バリでの受講を選択しよう(タダより安いものは、ないんだが)。

PADI基準の遵守を謳い(当ったり前ですが)、実績も豊富なファシリティで受けた方が、後々苦労しないで済みそうだ。

2か月コースというのが、浮沈子には無理のない選択だろう。

諸般の事情で、途中で帰国して、再渡航することになるが、それは仕方ない。

そういう受講も可能であるということは、既に確認済みである。

いろいろ調べて分かったことは、ダイブマスターこそ、プロフェッショナルになるための基礎を叩き込むステージであるということだ。

良いインストラクターは、良いダイブマスターからしか生まれない。

良いダイブマスターを養成できるかどうかが、その指導団体の質を決めるといっても過言ではない。

その意味では、認定に係るインストラクターの責任は重いといえよう。

屑ばかりのDMがIDCを受けても、IEで落とされるから品質は建前上管理されているには違いないが、すれすれでやっと(まぐれで)受かるインストラクターばっかしでは、長期的な衰退は避けられない。

プロコースの入り口で、しっかりとスキルを身に付け、プロとしての自覚を持ってIDCにチャレンジしていかなければ、先は見えている。

指導団体の未来はDMの養成と見つけたり、というところかな。

ルマン大予想!2014年06月02日 20:36

ルマン大予想!
ルマン大予想!


本命トヨタ、対抗アウディ、大穴ポルシェ。

まあ、大方はそう思っているに違いない。

事実、スパ・フランコルシャンを見る限り、トヨタの優位は磐石に思える。

ノントラブルで、スピードも出る。

アウディは、調整に手こずっているのか、安定した速さが出ない。

少なくとも、予選でのスピードが乗らない。

本領を発揮すれば速いのかもしれないが、ルマンで出せなければ意味がない。

ディーゼルエンジンの優位性をそぎ落とされた今年のルマンだが、それでも、スパでは表彰台に上がった。

ポルシェ?。

ああ、そんなクルマも走ってたっけ。

デビュー戦のシルバーストンでは速かったが、トヨタの後塵を拝した。

スパでは4位で、しかも、中盤でコンピュータートラブルにより、優勝戦線からの離脱を余儀なくされた。

もう1台は、トラブルでいいとこなし。

スピード自体は速いのだが、耐久性に難があり、実戦ではその速さを生かしきれていない。

ルマンで優勝することがないとは言い切れないが、大穴であることは間違いないな。

レース運びには定評あるポルシェだが、今シーズンはどうも保守的な感じが拭えない。

目標を完走と決めているので、今のところ達成はされているのだろうが、観客はそんなことは期待していない。

新開発のエンジンをぶっ壊しても、トップでぶっちぎりの走りを見たいに決まっている。

メーカーにとって、ファンは、常に残酷な存在なのだ・・・。

そんなプレッシャーに耐えながら、開発期間と第2戦までを含めた実戦期間を有効に使って、耐久性の改善を図ってきた。

ポルシェにとっても、ルマンは他のレースとは違う。

復帰初年度から、このレースだけは狙ってくるに決まっている。

しかし、たぶん、やはり、何かが起こって、途中でスローダウンするか、修理に時間が掛かって離脱するような気がする。

それでも、「完走」するために復帰するだろうが、そんなポルシェを見るために、わざわざ12時間以上かけて観戦しにいくわけじゃあない。

浮沈子にしてみれば、1位ポルシェ、2位ポルシェ、3位トヨタというのが理想だが、そんなことを公言したら袋叩きに合いそうなのでブログにも書けない(って、書いてんじゃん!)。

トヨタが勝っても、あまり嬉しくないような気がする。

1位トヨタ、2位トヨタ、3位アウディというのが無難な線だろう。

前回のスパは、アウディが2位で頑張ったが、3位のトヨタのプッシュがもう少し続いたら落ちていたかもしれない。

今年のアウディには、去年までのアットーテキな戦闘力はない。

最早、トヨタの敵ではないかもしれない。

ポルシェが、その中で、どの位置を占めることができるかというところに、大方の注目が集まっている。

トヨタのワンツーの後、3台目に喰らいつくことができるかどうか。

(【ルマン24時間 2014】トヨタ TS040ハイブリッド、公式テストでベストラップ)
http://response.jp/article/2014/06/02/224484.html

「6月1日、仏サルト・サーキットでル・マン24時間レースの公式テストが実施された。」

「トヨタ・レーシングの『TS040ハイブリッド』2台は、この日の午後に叩き出したベストラップでトップ2を独占。それぞれ88周、約1200kmを走破し、トラブルフリーで順調にテストを完了した。」

既に、ルマンは始まっている。

「レースウィークは6月11日の16時(日本時間23時)からの4時間にわたる練習走行に始まり、22時(同翌5時)からは2時間の予選セッションが行われる。予選は、さらに12日の19時(同翌2時)と22時(同翌5時)からの2回にわたる2時間のセッションまで続き、決勝のスターティングリッドを決定。14日は9時(同16時)からの45分間のウォームアップ走行の後、15時(同22時)に24時間レースのスタートが切られる。」

浮沈子が観ることができるのは、予選第2回目(12日19時)からだが、22時からのセッションだけを見に行くかも知れない。

まだ、決めていないのだ。

トヨタのぶっちぎりを観にいくのは本位ではないが、最悪の事態(アウディのワンツースリー・フィニッシュ!)ではない。

それだけは、なんとしても阻止してもらいたいものだ。

しかし、耐久レースというのは、筋書きのないドラマである。

24時間経った時に、世界がどうなっているかは、誰にも分からないのだ。

(ル・マンテストデー詳報:トヨタがトップ2を独占:追加)
http://as-web.jp/news/info.php?c_id=9&no=57193

ポルシェ、がんばれ!(小さな声で)。

一日の長?2014年06月03日 00:46

一日の長?
一日の長?


オヤジギャグな題名で、申し訳ない・・・。

(一日の長)
http://kotowaza-allguide.com/i/ichijitsunotyou.html

「【読み】 いちじつのちょう
【意味】 一日の長とは、少し年上であること。また経験や技量が相手より少し優れていること。」

まあ、じいちゃんと孫の関係もあるので、一概に外したギャグというわけでもない。

(祖父の記録破れるか、伝説的海洋学者の孫「海中生活31日間」挑戦)
http://www.afpbb.com/articles/-/3016572

「【6月2日 AFP】フランスの伝説的な海洋学者、故ジャックイブ・クストー(Jacques-Yves Cousteau)氏の孫が1日、米フロリダ(Florida)州沖で、祖父がもつ海中滞在最長記録の更新をかけ、31日間の「海中生活」挑戦を開始した。」

「ファビアン・クストー(Fabien Cousteau)氏(46)率いる3人のチームは、フロリダ・キーラーゴ(Key Largo)沖に潜り、水深20メートルの海中に設置されたバス1台程度の大きさの海中研究施設「アクエリアス(Aquarius)」に入ると、1日正午(日本時間2日午前1時)少し前に「ミッション31、スプラッシュ・ダウン!」とマイクロブログのツイッター(Twitter)で挑戦開始を宣言した。」

「クストー氏は、1997年に死去した祖父が半世紀前にアフリカとアラビア半島を隔てる紅海(Red Sea)で打ち立てた30日間の海中滞在記録の更新を狙っている。「ミッション31」という実験名も、祖父より1日多い31日間の海中滞在を目指して付けられたものだ。」

ははあ、1日だけ長くというのは、実に微妙な問題だな。

1か月もの間、水深20mにいれば、窒素は飽和状態に達する。

問題は、どうやって浮上するかだな。

水中に与圧可能なベルを沈めて乗り移り、減圧室に接続して数日掛けてガス抜きするしかあるまい。

こんな実験は、おそらく碌な結果を生まないだろう。

記録を大幅に更新することなく、1日だけ長い間の設定にしたのは、安易にチャレンジすべきではないという深い配慮があるのかも知れない。

「クストー氏らの海中生活の様子は、ミッションの公式ウェブサイト(www.mission-31.com)でライブ中継されている。」

(Fabien Cousteau’s Mission 31)
http://mission-31.com/

AFPの記事の中のリンク先は、wwwが付いていたが、誤りであるな。

(キーラーゴ島)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B4%E5%B3%B6

フロリダの先っちょにある島で、道路で陸続きになっている。

キーズ諸島の島で、西の外れにはキー・ウエストがある。

(キーウェスト)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%B9%E3%83%88

アメリカ本土で、最南端の地である。

浮沈子は、この実験に懐疑的である。

環境圧で、長時間(長期間)潜水するというのはいただけない話だ。

飽和潜水の場合、やはり1か月とか、そんなもんだろう。

(ダムの「今」を訪ねて:鶴田ダム)
http://www.kajima.co.jp/news/digest/jul_2012/feature/dam/index-j.html

「大水深で作業する飽和潜水ダイバーは,1ヵ月毎に区切られた作業期間中その水深と同じ高気圧の丸いチャンバー内で生活する。作業期間が終わると減圧して大気圧に戻され,チャンバー外に出ることができる。」

(潜水士さんのお仕事)
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranB/Konogoro.cgi?id=439

「ダム再開発工事においても潜水しながらの作業が多くあり、鹿児島県の鶴田ダムでの再開発工事では、最大65mの水深で作業するため飽和潜水という方法がとられているようです。水中などの高圧下から急に浮上するなどすると、体内に溶けていた窒素が気泡となり、体内の組織を損傷してしまうのが減圧症です。飽和潜水は減圧症を防ぐために作業期間である1カ月、作業水深と同じ気圧のカプセルのような居住空間で生活し、作業期間が終われば約3日間かけて地上の大気圧に徐々に身体を慣らしていくそうです。」

なんだ、ダム工事などでは、概ね1か月の作業期間中は、加圧室から出られないわけだ。

65mで、3日間の減圧というから、20mのフロリダの実験では、もう少し短い時間で減圧できるだろうが、それでも丸1日くらいはかかる。

(1. 深深度飽和潜水による長期閉鎖環境居住がもたらす精神的影響)
http://www.sasappa.co.jp/online/abstract/jsasem/1/043/html/1110430401.html

「飽和潜水は,大陸棚以深の海底において各種作業を可能ならしめる唯一の潜水方法である。しかしながら,深度が400 mをこえるような飽和潜水においては,総潜水期間(加圧期,保圧期および減圧期)は1ヶ月を超え,潜水員は狭隘な居住区で長期にわたり集団生活を余儀なくされることになる。」

まあ、これは実験的な要素が濃いが、長期間の減圧を伴うわけだ。

このような、飽和潜水では、例えば何か病気になっても表に出して治療するというわけにはいかない。

外から加圧室に入って治療することは出来るが、その人もまた、減圧しなければならない。

リスキーなのだ。

フロリダの実験も、そういったリスクを含めて行われている。

面白半分でできることではない。

言ってみれば、命がけの実験である。

海中生活が、物理的には可能になってもなかなか実現しないのには、ちゃんとした理由があるのだ。

まあ、都市が丸ごと海中に建設されれば、医者も病院も海中にあるわけで、減圧の必要もなく、水深100mでも問題ない(高圧酸素治療とかのプロファイルは、ややっこしいだろうが)。

それでも、高圧下での人間の生理は良く分かっていない(そんな状況で、何年も生活している人はいない)。

20mで1か月というのは、ダム工事のそれに比べれば、それ程過酷な環境ではないかも知れないが、やはりリスクが伴う。

人間は、水中では暮らせないのだ。

閉塞空間での長期間の滞在ということになると、ISSとか原子力潜水艦というのもあるが、これらは、環境圧が1気圧に保たれている。

地上でも、高地の場合は、逆に低圧下での様々な現象(高山病とか)になる。

普通に平地で暮らしているのが一番いいのだ。

好んで過酷な環境に身を置く事はない。

まあ、ダイバーの浮沈子が言うのも変な話なんだが。

(飽和潜水)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%BD%E5%92%8C%E6%BD%9C%E6%B0%B4

飽和潜水しなくたって、減圧が必要なダイビングは当然ある。

一般に、テクニカルダイビングといわれるものの殆どは、減圧を必要としている。

だいたい、そもそも無限圧潜水ということ自体が矛盾している概念なのだ。

全てのダイビングは、減圧ダイビングである。

だから、今頃になって、ディープストップとか、安全停止とかいって事実上の減圧をしている。

まあ、どうでもいいんですが。

だから、浮沈子は、このミッション31というのが気に入らない。

水中での長期間の滞在を望むなら、1気圧のカプセルに入って暮らすべきだし、どうしてもサカナが見たければ、水族館の大水槽の前で暮らすのが良い。

サンハトヤの海底温泉「お魚風呂」という手もある。

(海底1,000mより汲み上げた無色透色の単純泉を使用しています。)
http://www.sunhatoya.co.jp/onsen/onsen/index.html

「刺青・タトゥー(類似のシール等含む)のある方はご利用を禁止させて頂いております。
また、ラッシュガード等で隠されていても同様です。」

うーん、これじゃあ、ピピにいる外国人の殆どは、入浴できないことになってしまうな。

まあいい。

いずれにしても、お魚と人間が共存するのは無理なのだ。

人間は、肺呼吸を実現して、地上に上がった動物である。

もちろん、鯨類や、ペンギン、アシカなどの海獣は、再び海に戻っていったが、人間は、陸上に留まった。

息堪え潜水をするなら別だが、長時間の潜水は出来ない。

高圧ガスを水中で吸えば、体内に取り込んだガスを排出するための減圧が必要になる。

そんなこんなで、この話はここまでにするが、昨日から始まった実験は、7月2日まで続くという(6月は30日しかないので)。

何か事故でも起こらなければいいのだが。

戦後70年(来年)2014年06月03日 04:19

戦後70年(来年)
戦後70年(来年)


来年は、西暦でいうと2015年で、1945年の終戦から70年に当たる。

天皇陛下がパラオに行くかも知れない。

(戦後70年 両陛下のパラオなど訪問を検討)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140602/t10014918691000.html

浮沈子などは、罰当たりなので、パラオで沈んだイロウ丸に潜っては、ギンガメアジの大群に興奮してしまったりするが、猛省を要するな。

今上陛下は、家業とはいえ、天皇という地位に就いて来年で27年になるわけだ。

その間、戦後50年、60年と節目の年に、各地を回られて慰霊をされている。

若い頃は、喧嘩っ早かったらしいが、さすがにお歳を召されてそのようなことはないようだな(不敬罪かあ?)。

まあいい。

浮沈子は、海外の慰霊に回りたいという意向が強いということを聞いて、素直に感心する。

だって、自分が引き起こしたわけでもない戦争の結果を、国民の代表(象徴?)として受け止め、慰霊をされるわけだろう?。

外交上の事情もあって、韓国や北朝鮮、台湾、ロシアには行くことができないでいるが、もしも可能ならば旧日本軍が進出した全ての国々に赴いて、日本人を含めた全ての人々の慰霊を行いたいと思っているはずだ。

東南アジアには既に行かれている。

(東南アジア諸国ご訪問(平成3年))
http://www.kunaicho.go.jp/activity/gonittei/01/gaikoku/h03seasia/eev-h03-seasia.html

(外国ご訪問のご日程)
http://www.kunaicho.go.jp/activity/gonittei/01/gonittei01.html#GAIKOKU

しかし、慰霊の訪問はサイパンだけだ。

中国や米国(ハワイ含む)訪問の際も、慰霊の式典は行われていない。

浮沈子は、外交のことは詳しくないが、相手国の軍人が葬られている墓地を訪れるのは、慣例によるのだろう。

その点で、サイパン訪問は、異例中の異例である。

来年、パラオの訪問が実現すれば(発表したっちゅうことは、するでしょう!)、2か所目になる。

日程を見ても、そのためだけに行ったことが分かる。

(天皇皇后両陛下のアメリカ合衆国自治領北マリアナ諸島サイパン島御訪問について)
http://www.kunaicho.go.jp/activity/gonittei/01/gaikoku/h17america/eev-h17-america.html

1泊2日だ。

ダイビングをするわけじゃなし(しないでしょ!)、往って帰ってきただけのようなもんだ。

それでも、行きたかったのだろうし、行くべきだと強く思っていたのだろう。

パラオは、サイパンと共に我が国の太平洋地域の拠点のひとつだった。

南洋庁は、パラオにあったわけだし。

(南洋庁)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E6%B4%8B%E5%BA%81

「南洋庁(なんようちょう)は、ヴェルサイユ条約によって日本の委任統治領となった南洋群島(内南洋)に設置された施政機関。所在地はパラオ諸島のコロール島。その下に支庁が置かれた。1922年に開設され、1945年の太平洋戦争敗戦時に事実上消滅した。」

天皇陛下は、1933年生まれだから、終戦は11歳で迎えたわけだ(もちろん、皇太子の時代)。

多感な時期である。

ひょっとしたら、戦争犯罪人の直系男子(しかも、長男!)ということになって、世が世なら命がなかったかもしれない。

いやあ、国家元首なんかの家系になんか生まれるもんじゃないな。

その後も、我が国の皇室を巡っては、国民の間に様々な議論があった。

浮沈子は、明人天皇自身が、太平洋諸国に慰霊に行きたいと願っている気持ちが分からなくはない。

中国や韓国などへの慰霊ということになると、もう、浩宮徳仁親王の時代になってしまうだろう。

現在の皇太子は、浮沈子よりも2歳若いので、戦争の記憶などはもちろんない。

自らが望んで慰霊をするということはないだろう。

サイパン行ったら、ダイビングするかもしれない(しません!)。

パラオのイロウ丸には、未だに回収されていない遺骨が沈んでいるという話も聞いた。

水深40mくらいなので、回収できないわけではないだろうが、いろいろ事情があるのだろう。

NHKの記事には、「パラオなど」とあり、パラオと同じく日本政府によって戦没者慰霊碑が建てられているマーシャル諸島のマジュロにも行く可能性がある。

(ペリリュー平和記念公園:パラオはたぶんここ)
http://www.tsuru.ac.jp/~omori/palau/peleliu.htm#park

(西太平洋戦没者の碑:ペリリュー平和記念公園内:画像参照)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/engo/seido01/ireihi09.html

(マジュロ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%AD

(東太平洋戦没者の碑:マジュロ)
http://www.nippon-izokukai.jp/2010/11/11/%E6%9D%B1%E5%A4%AA%E5%B9%B3%E6%B4%8B%E6%88%A6%E6%B2%A1%E8%80%85%E3%81%AE%E7%A2%91-2/?last_cat=15

このページを見ると、世界には各地に政府建立の戦没者慰霊碑があることがわかる。

「政府建立慰霊碑:
・ボルネオ戦没者の碑:マレーシアサバ州ラブアン市
・東太平洋戦没者の碑:マーシャル諸島共和国マジュロ島
・硫黄島戦没者の碑:小笠原諸島・硫黄島
・比島戦没者の碑:フィリピンルソン島カリラヤ
・中部太平洋戦没者の碑:マリアナ諸島サイパン島マッピ
・南太平洋戦没者の碑:パプアニューギニア・ビスマルク諸島・ニューブリテン島
・ニューギニア戦没者の碑:パプアニューギニア・ウエワク半島台上
・ビルマ平和記念碑:ミャンマー・ヤンゴン
・日本人死亡者慰霊碑:ロシア連邦・ハバロフスク市
・樺太・千島戦没者慰霊碑:ロシア連邦・サハリン州樺太(スミルヌイフ地区)
・日本人死亡者慰霊碑:モンゴル・ウランバートル市
・国立沖縄戦没者墓苑:縄県糸満市摩文仁の平和記念公園内」

たぶん、政府専用機で羽田から行くだろうから、煩わしいグアムでの乗り継ぎなんかないわけだ。

仕事とはいえ、ちょっと羨ましい。

平民の浮沈子とは違う(当然です!)。

東京から南東に約4000km、グアムの東である。

宮内庁と外務省は、いろいろ調整しているのだろう。

どっちから行こうかとか。

まあ、どうでもいいんですが。

大変畏れ多い話だが、ひょっとすると天皇陛下の最後の外国訪問になる可能性も、ないとはいえない。

少なくとも、戦後80年の記念の年には、外遊はできないだろう。

その意味では、来年のパラオ訪問が、慰霊の旅としては、最後のチャンスなわけだ。

自らの足で訪れ、花を手向けたいと願っている気持ちを考えると、お役人には頑張ってもらわないといかんな。