🐱スターシップ:静的燃焼試験再び:2.74秒で終了 ― 2023年08月08日 15:16
スターシップ:静的燃焼試験再び:2.74秒で終了
(SpaceX が超重量ブースターのテストを実施、ほぼ成功)
https://arstechnica.com/space/2023/08/spacex-conducts-a-mostly-successful-test-of-its-super-heavy-booster/
「SpaceXのウェブキャストによると、予定の5秒に届かず、2.74秒で終了したという。」
「ロケットの 33 基の主要なラプター エンジンのうち 4 基が途中で停止しました。」
テストの詳細が分からないので何とも言えないけど、作動不良を4基以上検知すると、システムが点火を中止するようにプログラムされていたのではないか。
つまり、2.74秒以前に、既に3基は死んでいたということなわけだ(未確認)。
4月の打ち上げの時と変わらないな・・・。
「これは、SpaceXがラプターエンジンの性能向上に向けて熱心に取り組んでいるにもかかわらず、依然としてその信頼性に苦戦していることを示している。」
「スペースXは信頼性を高めるためにアップグレードされた「ラプター 3」バージョンの開発に取り組んでいる。」
ラプター100になっても、同じことが続くんだろう(そうなのかあ?)。
クラスター化されたエンジンは、確かに数基の故障を許容するかもしれないが、それを前提にしたシステムを組むわけではない。
故障するエンジンが1基もないことを前提にシステムを構築するからこそ、万が一、1基や2基が故障しても打ち上げに支障がないと言えるわけだ。
しかも、このエンジンは、何度も再使用されることが前提になっている。
やれやれ・・・。
信頼性向上のために、バージョンアップを図るというのはいささか本末転倒なのではないか。
新しい設計を導入するということは、それに伴う不確実性も抱え込むことになる。
変化は、いいことばかりじゃないからな。
問題が、製造上のミスだったり、品質管理の不適切によるものだったりした場合はなおさらだ。
もちろん、設計変更によってそれらを回避する道もあるだろうが、その結果、新たなトラブルの種を蒔いちまうことだってあるのだ。
S社に大甘のエリックバーガーは、イーロンマスクの主張をそのまま掲載している。
「最長のリードアイテムはおそらく運航停止システムの再認定だろう」
とんでもない!。
ラプター2(ラプター3でもいいですが)の信頼性こそが、最大のネックだ。
現段階では、エンジンの信頼性の向上について明るい話はない。
ラプター2を見限って、新たな設計を模索しているということは、現在の設計に回避不能な瑕疵があり、それは、製造上の問題でも品質管理上の問題でもなく、史上初めて飛行に供されたフルフロー2段燃焼エンジンの根本に係る問題だということだ。
停止した4基のうちの3基は、ひょっとすると点火すらできなかったかもしれない(未確認)。
残る29基が、無事に既定の時間(5秒だそうです)燃焼出来たかどうかも分からない。
今回のテストは、エンジンテストと言いながら、実際には発射台の床の放水システムのテストだったわけだ。
エンジンは、そのために点火して見せただけ・・・。
まあいい。
他に、それ程の破壊力(推力?)を発揮できるアイテムがないからな。
既存のエンジンを使うしかない。
単にそれだけのことだったのではないのか。
それでも、手順の確認や改善は行われているに違いないし、発射台の噴水効果を確認できたことは大きな成果だ。
スターシップの開発が、全体として進展している印象はある。
ジンバルの首振りの動力が電気仕掛けになったことの確認が取れているのかどうかは知らない。
他にも、いろいろあるだろう(燃料のマニホールドが改善されるという話もあったしな)。
エンジン間のシールドの改良もある。
B9は、メキシコ湾に散ったB7とは異なる。
新しいロケットだ。
改善された要素が正しく機能すること、他の機能と干渉して新たな不具合を起こさないことなどを確認する必要もある。
が、ラプター2が安定しない限り、他の何をやっても結果は同じだ。
墜落爆発炎上木っ端微塵・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
それにしても、エリックバーガーは楽観的過ぎるな。
浮沈子的には、どこをどう押しても「ほぼ成功」(mostly-successful)なんて形容は出来っこない。
発射台の噴水だけだ。
それも、みんな水蒸気になっちまうという。
べらぼーめ・・・。
このままだと、2回目のテストに臨める時期は見通せない。
ちゃんとした静的燃焼試験(点火だけじゃなく、規定時間燃焼させるやつ)は、ひょっとするとこの発射台ではできないのかもしれないけどな。
33基のラプターを2分半も燃やし続けられるテストスタンドはないだろう(マクレガーで出来るのはエンジン単体だけ)。
もしかすると、それが実態なのかもしれない。
飛ばしてみなけりゃ、燃焼試験すらできないわけだ。
やれやれ・・・。
ラプター2のまま、次回の打ち上げに臨むことになれば、結果は同じだ。
発射台の下にクレーターが出来なくなるかもしれないが、再びメキシコ湾に飛び散ることは確実だ。
しかも、作動遅延が問題となった自己破壊システムがまともに起動すすれば、前回の4分弱より早いタイミングで墜落爆発炎上木っ端微塵になる。
そうか・・・。
静的燃焼試験(静的点火試験じゃなく)は、飛ばしてみなけりゃできないわけだ。
まあ、それすら年内に上がるかどうかも分からない。
スターシップは一日にして成らず。
ローマの人も、そういってたかもな(ワケワカ)・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(超重量B9ロケットの最初の試験発射中、4機のラプターが途中で停止した)
https://www.elonx.cz/pri-prvnim-testovacim-zazehu-rakety-super-heavy-b9-se-ctyri-raptory-vypnuly-predcasne/
「点火の約 5 秒前に給水システムが作動し、その後 2.74 秒かけて点火しました。これは、当初予定されていた 5 秒よりも大幅に短くなります。4基のエンジンが早期に停止したことも放送で分かりました。」
「これは同じテスト中に 31 基のエンジンに点火できたスーパーヘビー B7 よりも悪い結果です。」
「しかし、何よりも素晴らしく見えるのは発射台です。」
今回のテストの最大の成果が発射台であるとみているようだ(そうなのかあ?)。
重要な情報もある。
「以前は、スーパーヘビーのエンジンは「無秩序に」点火しました。」
「20 基のラプター ブースト エンジンの外側のリングは、それぞれ 5 基のエンジンからなる 4 つのセグメントに分割され、順次点火されました。最初に外側の 5 つのエンジンの点火が行われ、次に次の 5 つのエンジンが点火され、20 個すべてが点火されるまで続きました。」
「これに 10 基のエンジンを備えた中間リングが続き、最後に 3 基の中央エンジンが続きました。」
この点火シーケンスと、4基目のエンジンが異常を来して止まったこととの関係は不明だ。
また、どのセグメントのエンジンが故障したかも分からない。
同時点火できたエンジンの数だけ見れば、「後退」とも取れる結果ということになった。
「現時点では、何がより悪い結果を引き起こしているのかは明らかではありません。新しい未テストの点火シーケンスが影響している可能性があります。」
「現時点では、SpaceXが点火を繰り返すことを決定するかどうかは明らかではない。」
が、打ち上げは可能だという。
「技術面では数週間以内に、管理面では数か月以内に飛行に向けてすべての準備が整います。」
静的「燃焼」試験は、発射台上では行われないという点では浮沈子の見解と同じだ。
マクレガーでファルコン9の1段目に対して行っているような、全基点火による長秒燃焼は行われない。
それは、発射台上ではなく、発射した後の空中で行われる。
最初から、総計画されているわけだ。
ふーん・・・。
そういうことなら、分からないではない。
が、それならなおのこと、エンジンの信頼性が要求されるということになる。
トラブルが尽きないラプター2を見限って、新開発のラプター3に乗り換えようというのももっともだ。
エンジンの全基燃焼試験の度に、スターシップ丸ごと1機が失われることになるわけだからな(空中で爆発炎上木っ端微塵)。
開発速度を律速しているのが、当局の打ち上げ許可であるというイーロンマスクの主張もその通りだ。
打ち上げ許可がなければ、発射台上での全基「点火」試験は行えても、メキシコ湾上空での全基「燃焼」試験は行えないからな。
このことは、まだ浮沈子の妄想に過ぎないけど、状況証拠はそろいつつある。
発射台の噴水システムにしても、打ち上げ時の短時間の対応しか想定されていないだろう(未確認)。
満タンにしたスーパーヘビーの燃料タンクが、空になるまでの燃焼試験はできない。
問題だな・・・。
浮沈子は、数年後には2段目使い捨てでのスターシップの運用が見えてくると思ってたけど、この状況では2020年代に飛ぶかどうかという話だ。
ラプター(2でも3でも、なんなら100でも)の信頼性が確保されなければ、100回試験飛行しても空中爆発は続くだろう。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
例えば、H3はエンジンの長秒燃焼試験に合格しない限り、試験飛行を行うことはない。
それは、地上施設で可能な段取りが出来ているからな。
ファルコン9でも、通常のロケット開発では、同じような手順を踏んでいる。
スターシップはそうではない(たぶん)。
実体が徐々に見えてきた気がする。
NASAのお偉いさんが、FAAに直談判しに行ったのも、こういう背景がある話なら納得がいく。
スターシップは、アルテミス3に欠かせないアイテムだからな。
環境保護団体からの訴訟なんかにビビって許可が遅れることになれば、NASA長官の首が飛ぶ(そうなのかあ?)。
指令破壊システムは、しっかりと作り込む必要があるな。
発射台に鉤爪で固定するのと同じ意味合いだ。
このロケットは、空中でエンジンの燃焼試験を行っているわけだからな。
もちろん、FAAは、そんなことは百も承知で許可を出している。
エンジン単体テストの成績は、そこまで悪くはないのかもしれない。
が、全基となれば、確率は単純に33倍になるし、隣り合うエンジンや補器類(燃料マニホールド含む)を共用するエンジンに影響が及ぶ。
ざっくり、100倍になると見ていい。
単体の故障確率が1パーセントしかなくても、打ち上げの度に必ず壊れることになるわけだ。
クラスター化されたエンジンシステムが安泰なのは、個々のエンジンが健全であることが大前提だし、それをインテグレートしたシステムが、十分な冗長性を発揮できるように組まれていなければならない。
1基壊れたら、将棋倒しのように次々と壊れていくとしたら、何のためのクラスター化なんだということになる(もちろん、他にもメリットはありますけど)。
まあいい。
次回の打ち上げが、ラプター2のままで行われるのか、ラプター3に換装されるのかは分からない。
確認しておきたいんだが、スターシップの技術的な最大の課題は、ラプターエンジンじゃない(そうだったっけ?)。
2段目が軌道上から大気圏に再突入する際の断熱圧縮を中心とする加熱や、それを回避するマニューバの有効性、断熱タイルの剥離(もちろん、しないのが一番だが)、ベリーフロップによる終端加速への遷移、そしてお約束の90度向きを変えるネコ着地(パワードランディング)の成否にある。
今の状況は、そのはるか以前の段階で躓いているわけだ。
やれやれ・・・。
まあ、年内には飛べないだろうし、来年のいつ頃になるかは分からないけどな・・・。
(SpaceX が超重量ブースターのテストを実施、ほぼ成功)
https://arstechnica.com/space/2023/08/spacex-conducts-a-mostly-successful-test-of-its-super-heavy-booster/
「SpaceXのウェブキャストによると、予定の5秒に届かず、2.74秒で終了したという。」
「ロケットの 33 基の主要なラプター エンジンのうち 4 基が途中で停止しました。」
テストの詳細が分からないので何とも言えないけど、作動不良を4基以上検知すると、システムが点火を中止するようにプログラムされていたのではないか。
つまり、2.74秒以前に、既に3基は死んでいたということなわけだ(未確認)。
4月の打ち上げの時と変わらないな・・・。
「これは、SpaceXがラプターエンジンの性能向上に向けて熱心に取り組んでいるにもかかわらず、依然としてその信頼性に苦戦していることを示している。」
「スペースXは信頼性を高めるためにアップグレードされた「ラプター 3」バージョンの開発に取り組んでいる。」
ラプター100になっても、同じことが続くんだろう(そうなのかあ?)。
クラスター化されたエンジンは、確かに数基の故障を許容するかもしれないが、それを前提にしたシステムを組むわけではない。
故障するエンジンが1基もないことを前提にシステムを構築するからこそ、万が一、1基や2基が故障しても打ち上げに支障がないと言えるわけだ。
しかも、このエンジンは、何度も再使用されることが前提になっている。
やれやれ・・・。
信頼性向上のために、バージョンアップを図るというのはいささか本末転倒なのではないか。
新しい設計を導入するということは、それに伴う不確実性も抱え込むことになる。
変化は、いいことばかりじゃないからな。
問題が、製造上のミスだったり、品質管理の不適切によるものだったりした場合はなおさらだ。
もちろん、設計変更によってそれらを回避する道もあるだろうが、その結果、新たなトラブルの種を蒔いちまうことだってあるのだ。
S社に大甘のエリックバーガーは、イーロンマスクの主張をそのまま掲載している。
「最長のリードアイテムはおそらく運航停止システムの再認定だろう」
とんでもない!。
ラプター2(ラプター3でもいいですが)の信頼性こそが、最大のネックだ。
現段階では、エンジンの信頼性の向上について明るい話はない。
ラプター2を見限って、新たな設計を模索しているということは、現在の設計に回避不能な瑕疵があり、それは、製造上の問題でも品質管理上の問題でもなく、史上初めて飛行に供されたフルフロー2段燃焼エンジンの根本に係る問題だということだ。
停止した4基のうちの3基は、ひょっとすると点火すらできなかったかもしれない(未確認)。
残る29基が、無事に既定の時間(5秒だそうです)燃焼出来たかどうかも分からない。
今回のテストは、エンジンテストと言いながら、実際には発射台の床の放水システムのテストだったわけだ。
エンジンは、そのために点火して見せただけ・・・。
まあいい。
他に、それ程の破壊力(推力?)を発揮できるアイテムがないからな。
既存のエンジンを使うしかない。
単にそれだけのことだったのではないのか。
それでも、手順の確認や改善は行われているに違いないし、発射台の噴水効果を確認できたことは大きな成果だ。
スターシップの開発が、全体として進展している印象はある。
ジンバルの首振りの動力が電気仕掛けになったことの確認が取れているのかどうかは知らない。
他にも、いろいろあるだろう(燃料のマニホールドが改善されるという話もあったしな)。
エンジン間のシールドの改良もある。
B9は、メキシコ湾に散ったB7とは異なる。
新しいロケットだ。
改善された要素が正しく機能すること、他の機能と干渉して新たな不具合を起こさないことなどを確認する必要もある。
が、ラプター2が安定しない限り、他の何をやっても結果は同じだ。
墜落爆発炎上木っ端微塵・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
それにしても、エリックバーガーは楽観的過ぎるな。
浮沈子的には、どこをどう押しても「ほぼ成功」(mostly-successful)なんて形容は出来っこない。
発射台の噴水だけだ。
それも、みんな水蒸気になっちまうという。
べらぼーめ・・・。
このままだと、2回目のテストに臨める時期は見通せない。
ちゃんとした静的燃焼試験(点火だけじゃなく、規定時間燃焼させるやつ)は、ひょっとするとこの発射台ではできないのかもしれないけどな。
33基のラプターを2分半も燃やし続けられるテストスタンドはないだろう(マクレガーで出来るのはエンジン単体だけ)。
もしかすると、それが実態なのかもしれない。
飛ばしてみなけりゃ、燃焼試験すらできないわけだ。
やれやれ・・・。
ラプター2のまま、次回の打ち上げに臨むことになれば、結果は同じだ。
発射台の下にクレーターが出来なくなるかもしれないが、再びメキシコ湾に飛び散ることは確実だ。
しかも、作動遅延が問題となった自己破壊システムがまともに起動すすれば、前回の4分弱より早いタイミングで墜落爆発炎上木っ端微塵になる。
そうか・・・。
静的燃焼試験(静的点火試験じゃなく)は、飛ばしてみなけりゃできないわけだ。
まあ、それすら年内に上がるかどうかも分からない。
スターシップは一日にして成らず。
ローマの人も、そういってたかもな(ワケワカ)・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(超重量B9ロケットの最初の試験発射中、4機のラプターが途中で停止した)
https://www.elonx.cz/pri-prvnim-testovacim-zazehu-rakety-super-heavy-b9-se-ctyri-raptory-vypnuly-predcasne/
「点火の約 5 秒前に給水システムが作動し、その後 2.74 秒かけて点火しました。これは、当初予定されていた 5 秒よりも大幅に短くなります。4基のエンジンが早期に停止したことも放送で分かりました。」
「これは同じテスト中に 31 基のエンジンに点火できたスーパーヘビー B7 よりも悪い結果です。」
「しかし、何よりも素晴らしく見えるのは発射台です。」
今回のテストの最大の成果が発射台であるとみているようだ(そうなのかあ?)。
重要な情報もある。
「以前は、スーパーヘビーのエンジンは「無秩序に」点火しました。」
「20 基のラプター ブースト エンジンの外側のリングは、それぞれ 5 基のエンジンからなる 4 つのセグメントに分割され、順次点火されました。最初に外側の 5 つのエンジンの点火が行われ、次に次の 5 つのエンジンが点火され、20 個すべてが点火されるまで続きました。」
「これに 10 基のエンジンを備えた中間リングが続き、最後に 3 基の中央エンジンが続きました。」
この点火シーケンスと、4基目のエンジンが異常を来して止まったこととの関係は不明だ。
また、どのセグメントのエンジンが故障したかも分からない。
同時点火できたエンジンの数だけ見れば、「後退」とも取れる結果ということになった。
「現時点では、何がより悪い結果を引き起こしているのかは明らかではありません。新しい未テストの点火シーケンスが影響している可能性があります。」
「現時点では、SpaceXが点火を繰り返すことを決定するかどうかは明らかではない。」
が、打ち上げは可能だという。
「技術面では数週間以内に、管理面では数か月以内に飛行に向けてすべての準備が整います。」
静的「燃焼」試験は、発射台上では行われないという点では浮沈子の見解と同じだ。
マクレガーでファルコン9の1段目に対して行っているような、全基点火による長秒燃焼は行われない。
それは、発射台上ではなく、発射した後の空中で行われる。
最初から、総計画されているわけだ。
ふーん・・・。
そういうことなら、分からないではない。
が、それならなおのこと、エンジンの信頼性が要求されるということになる。
トラブルが尽きないラプター2を見限って、新開発のラプター3に乗り換えようというのももっともだ。
エンジンの全基燃焼試験の度に、スターシップ丸ごと1機が失われることになるわけだからな(空中で爆発炎上木っ端微塵)。
開発速度を律速しているのが、当局の打ち上げ許可であるというイーロンマスクの主張もその通りだ。
打ち上げ許可がなければ、発射台上での全基「点火」試験は行えても、メキシコ湾上空での全基「燃焼」試験は行えないからな。
このことは、まだ浮沈子の妄想に過ぎないけど、状況証拠はそろいつつある。
発射台の噴水システムにしても、打ち上げ時の短時間の対応しか想定されていないだろう(未確認)。
満タンにしたスーパーヘビーの燃料タンクが、空になるまでの燃焼試験はできない。
問題だな・・・。
浮沈子は、数年後には2段目使い捨てでのスターシップの運用が見えてくると思ってたけど、この状況では2020年代に飛ぶかどうかという話だ。
ラプター(2でも3でも、なんなら100でも)の信頼性が確保されなければ、100回試験飛行しても空中爆発は続くだろう。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
例えば、H3はエンジンの長秒燃焼試験に合格しない限り、試験飛行を行うことはない。
それは、地上施設で可能な段取りが出来ているからな。
ファルコン9でも、通常のロケット開発では、同じような手順を踏んでいる。
スターシップはそうではない(たぶん)。
実体が徐々に見えてきた気がする。
NASAのお偉いさんが、FAAに直談判しに行ったのも、こういう背景がある話なら納得がいく。
スターシップは、アルテミス3に欠かせないアイテムだからな。
環境保護団体からの訴訟なんかにビビって許可が遅れることになれば、NASA長官の首が飛ぶ(そうなのかあ?)。
指令破壊システムは、しっかりと作り込む必要があるな。
発射台に鉤爪で固定するのと同じ意味合いだ。
このロケットは、空中でエンジンの燃焼試験を行っているわけだからな。
もちろん、FAAは、そんなことは百も承知で許可を出している。
エンジン単体テストの成績は、そこまで悪くはないのかもしれない。
が、全基となれば、確率は単純に33倍になるし、隣り合うエンジンや補器類(燃料マニホールド含む)を共用するエンジンに影響が及ぶ。
ざっくり、100倍になると見ていい。
単体の故障確率が1パーセントしかなくても、打ち上げの度に必ず壊れることになるわけだ。
クラスター化されたエンジンシステムが安泰なのは、個々のエンジンが健全であることが大前提だし、それをインテグレートしたシステムが、十分な冗長性を発揮できるように組まれていなければならない。
1基壊れたら、将棋倒しのように次々と壊れていくとしたら、何のためのクラスター化なんだということになる(もちろん、他にもメリットはありますけど)。
まあいい。
次回の打ち上げが、ラプター2のままで行われるのか、ラプター3に換装されるのかは分からない。
確認しておきたいんだが、スターシップの技術的な最大の課題は、ラプターエンジンじゃない(そうだったっけ?)。
2段目が軌道上から大気圏に再突入する際の断熱圧縮を中心とする加熱や、それを回避するマニューバの有効性、断熱タイルの剥離(もちろん、しないのが一番だが)、ベリーフロップによる終端加速への遷移、そしてお約束の90度向きを変えるネコ着地(パワードランディング)の成否にある。
今の状況は、そのはるか以前の段階で躓いているわけだ。
やれやれ・・・。
まあ、年内には飛べないだろうし、来年のいつ頃になるかは分からないけどな・・・。
🐱変異種:最速の7回目接種:秋立つ日 ― 2023年08月08日 17:27
変異種:最速の7回目接種:秋立つ日
(【秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる】徹底解説!!意味や表現技法・句切れなど)
https://tanka-textbook.com/akikinuto/
「出典は、平安時代前期の勅撰和歌集『古今和歌集』です。四季の歌を春夏秋冬の順にあわせて収録しており、この歌は秋の部の巻頭歌に選ばれています。」
「この歌には「秋立つ日詠める」という詞書き(歌を作った日時や場所などを記した前書きのこと)が添えられており、この歌が立秋の日に詠まれた歌だとわかります。」
「現在の太陽暦だと8月7日頃になりますので、まだまだ夏の暑さはやわらぐことなく、秋の気配は到底感じ取ることはできません。」
今日は立秋。
(立秋)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%8B%E7%A7%8B
「年 日時 (UT) 日本 中国:
2023年 8月7日18:23 8月8日 8月8日」
「初候:
涼風至(すづかぜいたる): 涼しい風が立ち始める(日本・中国)」
東京地方の最高気温は35.9度。
今期、17回目の猛暑日だそうだ。
(「立秋」のきょう、都心で今年17回目の猛暑日…昨年の16日上回り過去最多)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230808-OYT1T50168/
「1875年の観測開始以来、過去最多」
「東京地方は湿った空気が入り込みやすい影響で、9日以降は曇りがちの天気が続くものの、気温は引き続き30度以上が見込まれている。」
べらぼーめ・・・。
どこが立秋なもんか・・・。
「かすかに変化した風の音に、四季の推移の気付きを詠んだ作者の繊細な感覚が際立ちます。」(初出の解説記事:以下同じ)
まあ、平安時代にクーラーはないしな。
解説にもあるように、この歌は視覚と聴覚を対比した表現が新鮮なんだが、肌に風が当たって涼しいとかいう話ではないところが不思議だ。
風と言っても、皮膚感覚じゃない。
「音」なわけだな。
「乾いた風の音や、肌に触れる涼しさなど、全身の感覚で秋を察知することができます。」
解説にはそうあるけど、歌の中にそれが詠み込まれているわけではない。
「この歌は、四季を愛しほんのわずかな変化を捉えた、日本人ならではの感性で歌い上げています。」
うーん、いささか底が浅いような気もする。
まあ、どうでもいいんですが。
新型コロナのワクチン接種が、9月20日から始まるという(令和5年秋開始接種)。
(コロナ追加接種は9月20日開始、「XBB」対応で全世代対象…厚労省方針)
https://www.yomiuri.co.jp/medical/20230806-OYT1T50069/
「9月20日に始める方針」
「予定通り接種を開始するには、薬事承認が前提」
例によって、綱渡り的日程なわけだ。
浮沈子が棲息する大田区では、集団接種会場が設置されるのは10月だけのようだ。
(令和5年秋開始接種について:接種体制:)
https://www.city.ota.tokyo.jp/cyuumokujoho/infection/covid19_wakuchin/yoyaku/R5vaccine_fall.html#cms05
「令和5年秋開始接種の12歳以上の対象者向けに10月のみ集団接種会場を開設します。」
(集団接種会場)
https://www.city.ota.tokyo.jp/cyuumokujoho/infection/covid19_wakuchin/yoyaku/syuudan.html
「令和5年秋開始接種期間中の集団接種会場
定期接種化に向け、個別接種会場を中心とした接種体制とします。
ただし、平日の接種が難しい世代への接種機会の提供として、令和5年秋開始接種の12歳以上の対象者向けに10月のみ集団接種会場を開設します。」
「会場名
日本工学院専門学校12号館(ギャラリー鴻)」
定期接種化については、これから議論するはずだったと思ったんだがな。
まあいい。
最速を狙うなら、個別接種で対応するしかないか。
かかりつけ医でも接種できそうなので、早めに予約を入れるようにしよう(先生、アナフィラキシーショック出たらよろしくね!)。
秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども
副反応にぞ 驚かれぬる・・・。
(【秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる】徹底解説!!意味や表現技法・句切れなど)
https://tanka-textbook.com/akikinuto/
「出典は、平安時代前期の勅撰和歌集『古今和歌集』です。四季の歌を春夏秋冬の順にあわせて収録しており、この歌は秋の部の巻頭歌に選ばれています。」
「この歌には「秋立つ日詠める」という詞書き(歌を作った日時や場所などを記した前書きのこと)が添えられており、この歌が立秋の日に詠まれた歌だとわかります。」
「現在の太陽暦だと8月7日頃になりますので、まだまだ夏の暑さはやわらぐことなく、秋の気配は到底感じ取ることはできません。」
今日は立秋。
(立秋)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%8B%E7%A7%8B
「年 日時 (UT) 日本 中国:
2023年 8月7日18:23 8月8日 8月8日」
「初候:
涼風至(すづかぜいたる): 涼しい風が立ち始める(日本・中国)」
東京地方の最高気温は35.9度。
今期、17回目の猛暑日だそうだ。
(「立秋」のきょう、都心で今年17回目の猛暑日…昨年の16日上回り過去最多)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230808-OYT1T50168/
「1875年の観測開始以来、過去最多」
「東京地方は湿った空気が入り込みやすい影響で、9日以降は曇りがちの天気が続くものの、気温は引き続き30度以上が見込まれている。」
べらぼーめ・・・。
どこが立秋なもんか・・・。
「かすかに変化した風の音に、四季の推移の気付きを詠んだ作者の繊細な感覚が際立ちます。」(初出の解説記事:以下同じ)
まあ、平安時代にクーラーはないしな。
解説にもあるように、この歌は視覚と聴覚を対比した表現が新鮮なんだが、肌に風が当たって涼しいとかいう話ではないところが不思議だ。
風と言っても、皮膚感覚じゃない。
「音」なわけだな。
「乾いた風の音や、肌に触れる涼しさなど、全身の感覚で秋を察知することができます。」
解説にはそうあるけど、歌の中にそれが詠み込まれているわけではない。
「この歌は、四季を愛しほんのわずかな変化を捉えた、日本人ならではの感性で歌い上げています。」
うーん、いささか底が浅いような気もする。
まあ、どうでもいいんですが。
新型コロナのワクチン接種が、9月20日から始まるという(令和5年秋開始接種)。
(コロナ追加接種は9月20日開始、「XBB」対応で全世代対象…厚労省方針)
https://www.yomiuri.co.jp/medical/20230806-OYT1T50069/
「9月20日に始める方針」
「予定通り接種を開始するには、薬事承認が前提」
例によって、綱渡り的日程なわけだ。
浮沈子が棲息する大田区では、集団接種会場が設置されるのは10月だけのようだ。
(令和5年秋開始接種について:接種体制:)
https://www.city.ota.tokyo.jp/cyuumokujoho/infection/covid19_wakuchin/yoyaku/R5vaccine_fall.html#cms05
「令和5年秋開始接種の12歳以上の対象者向けに10月のみ集団接種会場を開設します。」
(集団接種会場)
https://www.city.ota.tokyo.jp/cyuumokujoho/infection/covid19_wakuchin/yoyaku/syuudan.html
「令和5年秋開始接種期間中の集団接種会場
定期接種化に向け、個別接種会場を中心とした接種体制とします。
ただし、平日の接種が難しい世代への接種機会の提供として、令和5年秋開始接種の12歳以上の対象者向けに10月のみ集団接種会場を開設します。」
「会場名
日本工学院専門学校12号館(ギャラリー鴻)」
定期接種化については、これから議論するはずだったと思ったんだがな。
まあいい。
最速を狙うなら、個別接種で対応するしかないか。
かかりつけ医でも接種できそうなので、早めに予約を入れるようにしよう(先生、アナフィラキシーショック出たらよろしくね!)。
秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども
副反応にぞ 驚かれぬる・・・。
🐱スターライナー:鳴かず飛ばず:ニュースは延期の知らせだけ ― 2023年08月08日 19:55
スターライナー:鳴かず飛ばず:ニュースは延期の知らせだけ
(遅れがちだったボーイングのスターライナー宇宙船の初飛行は少なくとも3月に延期)
https://spaceflightnow.com/2023/08/08/first-piloted-flight-of-boeings-oft-delayed-starliner-spacecraft-slips-to-at-least-march/
「2回目の試験飛行は順調に進み、スターライナーは予定通りロボットによって宇宙ステーションにドッキングし、パラシュート支援によるユタ州のタッチダウンに安全に帰還した。その時点でNASAは昨年末の試験打ち上げを目指していた。」
おお、OFT-2の後、NASAはCFTを去年打ち上げるつもりだったわけだ。
「追加の分析とレビューにより飛行は2023年に延期され、今年4月の打ち上げは技術者が書類と分析をレビューし、さらなるテストを実施するためのより多くの時間を与えるために7月21日までに延期された。」
延期に次ぐ延期・・・。
「パラシュートの変更には、システムが期待どおりに機能することを確認するため、11月に「落下テスト」が必要となる。すべてが順調に行けば、飛行用パラシュートは12月にボーイング社に引き渡される予定」
「保護テープについては、その目的は宇宙船全体に蛇行する電気ケーブルの磨耗による損傷を防ぐことだとナッピ氏は述べた。接着剤を使用して固定されているため、状況によっては火災の危険性」
その対応のために、来年3月までは延期が確実になったわけだ。
が、3月に上がる保証などない。
(ボーイングのスターライナー乗組員カプセル、正味2024年3月に延期)
https://www.teslarati.com/boeings-starliner-crew-capsule-delayed-net-march-2024/
「今日のボーイングおよびNASA関係者との電話会議では、残された唯一の問題はパラシュートテスト、ソフトウェアレビュー、宇宙船に取り付けられた可燃性テープの除去完了であると述べられた。」
ソフトウェアレビューだってえ?。
それって、聞いてないんだけどな。
2つで十分ですよ・・・。
やっぱ、浮沈子が懸念した通り、何かあるに違いない。
「ボーイングは、スターライナーが2024年3月までに完成することを期待している。」
まずもって、それ自体が怪しいわけだ。
さらに、スケジュール調整が入るからな。
「しかし、ユナイテッド・ローンチ・アライアンスが発射台を利用可能にし、ISSのスケジュールが開いていることを確認する必要があるため、それがその時点で打ち上げられるという意味ではない。」
「そうなると発売は2024年半ばにずれ込む可能性がある。」
「有人飛行試験が2024年の春から初夏に実施されるとすれば、スペースXがISSへのデモ2打ち上げを実施してからほぼ4年が経過」
「最初の有人飛行は2025年まで実現しない可能性」(これは、ミッション1を指していると思われる。)
既に、以前の記事で見たように、スターライナーのスケジュールは、ケツカッチンなわけだ。
OFT-2でトラブルを出しまくった、スラスターの問題が解決されているのかも怪しい。
ドッキングナビゲーションシステムに瑕疵があることも分かっている(データがオーバーフローして、少なくとも表示上は誤作動した)。
パラシュートと絶縁テープは氷山の一角だろう。
対抗馬のクルードラゴンは、そのパラシュートのトラブルで、丸1年を棒に振っている。
(スターライナー、2024年に運航延期で3件の独立調査を受ける)
https://arstechnica.com/space/2023/08/starliner-undergoing-three-independent-investigations-as-flight-slips-to-2024/
「スペースXが2019年にクルードラゴンのパラシュート設計を「マーク2」から「マーク3」に変更し、より厳密なパラシュート設計に変更することを決定したとき、一連のテスト全体を繰り返す必要があった。このプロセスは、さまざまな高度からの約 20 回の落下テストから構成され、1 年の大部分を費やしました。」
「ボーイングに対し、アップグレードされたパラシュートの性能を検証するための追加テストを1回完了することを要求しているだけ」
「デザインの変更は、ドラゴンの場合とは対照的に最小限であったと言えます。ドラゴンはキャノピーの大規模な変更でした。」
もちろん、テストの内容や回数は改修の中身や規模などによって変わるだろう。
が、それは目に見えている問題だ。
具体的なスケジュールが示されたこととは裏腹に、背後にある目に見えない問題が、かえって強く感じられる。
律速する2つの問題の陰に隠れて、表面化しない不可知なトラブル。
来年の2月頃になって、そろろろ打ち上げの具体なスケジュールが問題に上がってくる時期、「実は・・・」という話が出てくるに違いないのだ(今のところ、浮沈子の単なる妄想ですが)。
さらに、それは、関係者には分かっている既知の問題に過ぎない。
OFTー2の時のバルブの固着のように、その場にならなければ分からないこと、OFT-1の大気圏再突入時の噴射タイミングのように、ミッションの最中に、ろくなテストも行わずにプログラムを差し替えるという綱渡りを演じなければならなくなる可能性もある。
やれやれ・・・。
しかも、次は人間が乗っている。
もちろん、有人で対応できるメリットもあるかもしれない。
が、21世紀だからな。
時速2万km以上で飛び回る宇宙船を、手動で制御しようなどと言うのは茶番に過ぎない。
20世紀の人形劇じゃあるまいし。
つまり、ちゃんとした評価を得なければ、スターライナーは未来永劫飛ばないのだ。
今問題なのは、いつ飛ぶかではなく、そもそも飛ぶか飛ばないか、もっと言えば、飛ばすか飛ばさないかだろう。
これ以上の遅延は、そういう問題に発展する。
幕引きのシナリオは出来ているに違いない。
B社につぎ込んだ60億ドル以上をどぶに捨てるには、それなりの仕掛けが必要だ。
技術的問題の解決より、そういう話が得意なB社(そうなのかあ?)。
NASAとの間で、どういう痛み分けをするかだな。
それでなくても、NASAはアルテミスの遅延で窮地に立たされている。
スターライナーどころの話ではない(たぶん、金額的にも一桁以上違うだろうし)。
アルテミス2までは飛ぶだろうが、それ以降は闇の中だ。
アルテミス3は、2025年どころか、2020年代に飛ぶかどうかも分からない(多分ムリポ)。
どころか、月周回ステーションの建設すら怪しく、中国の有人月面着陸を月軌道上から眺めることさえできなくなる可能性が出てきた。
向こう10年くらいは、SLS絡みでB社の面倒を見ることもできるだろうが、それ以降は分からないからな。
スターライナーは終わった話だ(そうなのかあ?)。
いつまでも、後を引くような真似はしない方がいい。
すっぱり切り落として、後腐れのないようにしておかないとな。
有人仕様のスターシップが飛び回る2030年代になって、高コスト体質のB社の宇宙船に、誰が乗るもんか。
地球低軌道はドリームチェイサーかクルードラゴン、月や火星はスターシップがリードしていく。
SLSやオリオンは、静かに消えていくだろう。
スターライナー?。
ああ、そんな宇宙船も開発されていたっけかな・・・。
(遅れがちだったボーイングのスターライナー宇宙船の初飛行は少なくとも3月に延期)
https://spaceflightnow.com/2023/08/08/first-piloted-flight-of-boeings-oft-delayed-starliner-spacecraft-slips-to-at-least-march/
「2回目の試験飛行は順調に進み、スターライナーは予定通りロボットによって宇宙ステーションにドッキングし、パラシュート支援によるユタ州のタッチダウンに安全に帰還した。その時点でNASAは昨年末の試験打ち上げを目指していた。」
おお、OFT-2の後、NASAはCFTを去年打ち上げるつもりだったわけだ。
「追加の分析とレビューにより飛行は2023年に延期され、今年4月の打ち上げは技術者が書類と分析をレビューし、さらなるテストを実施するためのより多くの時間を与えるために7月21日までに延期された。」
延期に次ぐ延期・・・。
「パラシュートの変更には、システムが期待どおりに機能することを確認するため、11月に「落下テスト」が必要となる。すべてが順調に行けば、飛行用パラシュートは12月にボーイング社に引き渡される予定」
「保護テープについては、その目的は宇宙船全体に蛇行する電気ケーブルの磨耗による損傷を防ぐことだとナッピ氏は述べた。接着剤を使用して固定されているため、状況によっては火災の危険性」
その対応のために、来年3月までは延期が確実になったわけだ。
が、3月に上がる保証などない。
(ボーイングのスターライナー乗組員カプセル、正味2024年3月に延期)
https://www.teslarati.com/boeings-starliner-crew-capsule-delayed-net-march-2024/
「今日のボーイングおよびNASA関係者との電話会議では、残された唯一の問題はパラシュートテスト、ソフトウェアレビュー、宇宙船に取り付けられた可燃性テープの除去完了であると述べられた。」
ソフトウェアレビューだってえ?。
それって、聞いてないんだけどな。
2つで十分ですよ・・・。
やっぱ、浮沈子が懸念した通り、何かあるに違いない。
「ボーイングは、スターライナーが2024年3月までに完成することを期待している。」
まずもって、それ自体が怪しいわけだ。
さらに、スケジュール調整が入るからな。
「しかし、ユナイテッド・ローンチ・アライアンスが発射台を利用可能にし、ISSのスケジュールが開いていることを確認する必要があるため、それがその時点で打ち上げられるという意味ではない。」
「そうなると発売は2024年半ばにずれ込む可能性がある。」
「有人飛行試験が2024年の春から初夏に実施されるとすれば、スペースXがISSへのデモ2打ち上げを実施してからほぼ4年が経過」
「最初の有人飛行は2025年まで実現しない可能性」(これは、ミッション1を指していると思われる。)
既に、以前の記事で見たように、スターライナーのスケジュールは、ケツカッチンなわけだ。
OFT-2でトラブルを出しまくった、スラスターの問題が解決されているのかも怪しい。
ドッキングナビゲーションシステムに瑕疵があることも分かっている(データがオーバーフローして、少なくとも表示上は誤作動した)。
パラシュートと絶縁テープは氷山の一角だろう。
対抗馬のクルードラゴンは、そのパラシュートのトラブルで、丸1年を棒に振っている。
(スターライナー、2024年に運航延期で3件の独立調査を受ける)
https://arstechnica.com/space/2023/08/starliner-undergoing-three-independent-investigations-as-flight-slips-to-2024/
「スペースXが2019年にクルードラゴンのパラシュート設計を「マーク2」から「マーク3」に変更し、より厳密なパラシュート設計に変更することを決定したとき、一連のテスト全体を繰り返す必要があった。このプロセスは、さまざまな高度からの約 20 回の落下テストから構成され、1 年の大部分を費やしました。」
「ボーイングに対し、アップグレードされたパラシュートの性能を検証するための追加テストを1回完了することを要求しているだけ」
「デザインの変更は、ドラゴンの場合とは対照的に最小限であったと言えます。ドラゴンはキャノピーの大規模な変更でした。」
もちろん、テストの内容や回数は改修の中身や規模などによって変わるだろう。
が、それは目に見えている問題だ。
具体的なスケジュールが示されたこととは裏腹に、背後にある目に見えない問題が、かえって強く感じられる。
律速する2つの問題の陰に隠れて、表面化しない不可知なトラブル。
来年の2月頃になって、そろろろ打ち上げの具体なスケジュールが問題に上がってくる時期、「実は・・・」という話が出てくるに違いないのだ(今のところ、浮沈子の単なる妄想ですが)。
さらに、それは、関係者には分かっている既知の問題に過ぎない。
OFTー2の時のバルブの固着のように、その場にならなければ分からないこと、OFT-1の大気圏再突入時の噴射タイミングのように、ミッションの最中に、ろくなテストも行わずにプログラムを差し替えるという綱渡りを演じなければならなくなる可能性もある。
やれやれ・・・。
しかも、次は人間が乗っている。
もちろん、有人で対応できるメリットもあるかもしれない。
が、21世紀だからな。
時速2万km以上で飛び回る宇宙船を、手動で制御しようなどと言うのは茶番に過ぎない。
20世紀の人形劇じゃあるまいし。
つまり、ちゃんとした評価を得なければ、スターライナーは未来永劫飛ばないのだ。
今問題なのは、いつ飛ぶかではなく、そもそも飛ぶか飛ばないか、もっと言えば、飛ばすか飛ばさないかだろう。
これ以上の遅延は、そういう問題に発展する。
幕引きのシナリオは出来ているに違いない。
B社につぎ込んだ60億ドル以上をどぶに捨てるには、それなりの仕掛けが必要だ。
技術的問題の解決より、そういう話が得意なB社(そうなのかあ?)。
NASAとの間で、どういう痛み分けをするかだな。
それでなくても、NASAはアルテミスの遅延で窮地に立たされている。
スターライナーどころの話ではない(たぶん、金額的にも一桁以上違うだろうし)。
アルテミス2までは飛ぶだろうが、それ以降は闇の中だ。
アルテミス3は、2025年どころか、2020年代に飛ぶかどうかも分からない(多分ムリポ)。
どころか、月周回ステーションの建設すら怪しく、中国の有人月面着陸を月軌道上から眺めることさえできなくなる可能性が出てきた。
向こう10年くらいは、SLS絡みでB社の面倒を見ることもできるだろうが、それ以降は分からないからな。
スターライナーは終わった話だ(そうなのかあ?)。
いつまでも、後を引くような真似はしない方がいい。
すっぱり切り落として、後腐れのないようにしておかないとな。
有人仕様のスターシップが飛び回る2030年代になって、高コスト体質のB社の宇宙船に、誰が乗るもんか。
地球低軌道はドリームチェイサーかクルードラゴン、月や火星はスターシップがリードしていく。
SLSやオリオンは、静かに消えていくだろう。
スターライナー?。
ああ、そんな宇宙船も開発されていたっけかな・・・。
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