🐱スターシップ:静的燃焼試験再び:2.74秒で終了 ― 2023年08月08日 15:16
スターシップ:静的燃焼試験再び:2.74秒で終了
(SpaceX が超重量ブースターのテストを実施、ほぼ成功)
https://arstechnica.com/space/2023/08/spacex-conducts-a-mostly-successful-test-of-its-super-heavy-booster/
「SpaceXのウェブキャストによると、予定の5秒に届かず、2.74秒で終了したという。」
「ロケットの 33 基の主要なラプター エンジンのうち 4 基が途中で停止しました。」
テストの詳細が分からないので何とも言えないけど、作動不良を4基以上検知すると、システムが点火を中止するようにプログラムされていたのではないか。
つまり、2.74秒以前に、既に3基は死んでいたということなわけだ(未確認)。
4月の打ち上げの時と変わらないな・・・。
「これは、SpaceXがラプターエンジンの性能向上に向けて熱心に取り組んでいるにもかかわらず、依然としてその信頼性に苦戦していることを示している。」
「スペースXは信頼性を高めるためにアップグレードされた「ラプター 3」バージョンの開発に取り組んでいる。」
ラプター100になっても、同じことが続くんだろう(そうなのかあ?)。
クラスター化されたエンジンは、確かに数基の故障を許容するかもしれないが、それを前提にしたシステムを組むわけではない。
故障するエンジンが1基もないことを前提にシステムを構築するからこそ、万が一、1基や2基が故障しても打ち上げに支障がないと言えるわけだ。
しかも、このエンジンは、何度も再使用されることが前提になっている。
やれやれ・・・。
信頼性向上のために、バージョンアップを図るというのはいささか本末転倒なのではないか。
新しい設計を導入するということは、それに伴う不確実性も抱え込むことになる。
変化は、いいことばかりじゃないからな。
問題が、製造上のミスだったり、品質管理の不適切によるものだったりした場合はなおさらだ。
もちろん、設計変更によってそれらを回避する道もあるだろうが、その結果、新たなトラブルの種を蒔いちまうことだってあるのだ。
S社に大甘のエリックバーガーは、イーロンマスクの主張をそのまま掲載している。
「最長のリードアイテムはおそらく運航停止システムの再認定だろう」
とんでもない!。
ラプター2(ラプター3でもいいですが)の信頼性こそが、最大のネックだ。
現段階では、エンジンの信頼性の向上について明るい話はない。
ラプター2を見限って、新たな設計を模索しているということは、現在の設計に回避不能な瑕疵があり、それは、製造上の問題でも品質管理上の問題でもなく、史上初めて飛行に供されたフルフロー2段燃焼エンジンの根本に係る問題だということだ。
停止した4基のうちの3基は、ひょっとすると点火すらできなかったかもしれない(未確認)。
残る29基が、無事に既定の時間(5秒だそうです)燃焼出来たかどうかも分からない。
今回のテストは、エンジンテストと言いながら、実際には発射台の床の放水システムのテストだったわけだ。
エンジンは、そのために点火して見せただけ・・・。
まあいい。
他に、それ程の破壊力(推力?)を発揮できるアイテムがないからな。
既存のエンジンを使うしかない。
単にそれだけのことだったのではないのか。
それでも、手順の確認や改善は行われているに違いないし、発射台の噴水効果を確認できたことは大きな成果だ。
スターシップの開発が、全体として進展している印象はある。
ジンバルの首振りの動力が電気仕掛けになったことの確認が取れているのかどうかは知らない。
他にも、いろいろあるだろう(燃料のマニホールドが改善されるという話もあったしな)。
エンジン間のシールドの改良もある。
B9は、メキシコ湾に散ったB7とは異なる。
新しいロケットだ。
改善された要素が正しく機能すること、他の機能と干渉して新たな不具合を起こさないことなどを確認する必要もある。
が、ラプター2が安定しない限り、他の何をやっても結果は同じだ。
墜落爆発炎上木っ端微塵・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
それにしても、エリックバーガーは楽観的過ぎるな。
浮沈子的には、どこをどう押しても「ほぼ成功」(mostly-successful)なんて形容は出来っこない。
発射台の噴水だけだ。
それも、みんな水蒸気になっちまうという。
べらぼーめ・・・。
このままだと、2回目のテストに臨める時期は見通せない。
ちゃんとした静的燃焼試験(点火だけじゃなく、規定時間燃焼させるやつ)は、ひょっとするとこの発射台ではできないのかもしれないけどな。
33基のラプターを2分半も燃やし続けられるテストスタンドはないだろう(マクレガーで出来るのはエンジン単体だけ)。
もしかすると、それが実態なのかもしれない。
飛ばしてみなけりゃ、燃焼試験すらできないわけだ。
やれやれ・・・。
ラプター2のまま、次回の打ち上げに臨むことになれば、結果は同じだ。
発射台の下にクレーターが出来なくなるかもしれないが、再びメキシコ湾に飛び散ることは確実だ。
しかも、作動遅延が問題となった自己破壊システムがまともに起動すすれば、前回の4分弱より早いタイミングで墜落爆発炎上木っ端微塵になる。
そうか・・・。
静的燃焼試験(静的点火試験じゃなく)は、飛ばしてみなけりゃできないわけだ。
まあ、それすら年内に上がるかどうかも分からない。
スターシップは一日にして成らず。
ローマの人も、そういってたかもな(ワケワカ)・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(超重量B9ロケットの最初の試験発射中、4機のラプターが途中で停止した)
https://www.elonx.cz/pri-prvnim-testovacim-zazehu-rakety-super-heavy-b9-se-ctyri-raptory-vypnuly-predcasne/
「点火の約 5 秒前に給水システムが作動し、その後 2.74 秒かけて点火しました。これは、当初予定されていた 5 秒よりも大幅に短くなります。4基のエンジンが早期に停止したことも放送で分かりました。」
「これは同じテスト中に 31 基のエンジンに点火できたスーパーヘビー B7 よりも悪い結果です。」
「しかし、何よりも素晴らしく見えるのは発射台です。」
今回のテストの最大の成果が発射台であるとみているようだ(そうなのかあ?)。
重要な情報もある。
「以前は、スーパーヘビーのエンジンは「無秩序に」点火しました。」
「20 基のラプター ブースト エンジンの外側のリングは、それぞれ 5 基のエンジンからなる 4 つのセグメントに分割され、順次点火されました。最初に外側の 5 つのエンジンの点火が行われ、次に次の 5 つのエンジンが点火され、20 個すべてが点火されるまで続きました。」
「これに 10 基のエンジンを備えた中間リングが続き、最後に 3 基の中央エンジンが続きました。」
この点火シーケンスと、4基目のエンジンが異常を来して止まったこととの関係は不明だ。
また、どのセグメントのエンジンが故障したかも分からない。
同時点火できたエンジンの数だけ見れば、「後退」とも取れる結果ということになった。
「現時点では、何がより悪い結果を引き起こしているのかは明らかではありません。新しい未テストの点火シーケンスが影響している可能性があります。」
「現時点では、SpaceXが点火を繰り返すことを決定するかどうかは明らかではない。」
が、打ち上げは可能だという。
「技術面では数週間以内に、管理面では数か月以内に飛行に向けてすべての準備が整います。」
静的「燃焼」試験は、発射台上では行われないという点では浮沈子の見解と同じだ。
マクレガーでファルコン9の1段目に対して行っているような、全基点火による長秒燃焼は行われない。
それは、発射台上ではなく、発射した後の空中で行われる。
最初から、総計画されているわけだ。
ふーん・・・。
そういうことなら、分からないではない。
が、それならなおのこと、エンジンの信頼性が要求されるということになる。
トラブルが尽きないラプター2を見限って、新開発のラプター3に乗り換えようというのももっともだ。
エンジンの全基燃焼試験の度に、スターシップ丸ごと1機が失われることになるわけだからな(空中で爆発炎上木っ端微塵)。
開発速度を律速しているのが、当局の打ち上げ許可であるというイーロンマスクの主張もその通りだ。
打ち上げ許可がなければ、発射台上での全基「点火」試験は行えても、メキシコ湾上空での全基「燃焼」試験は行えないからな。
このことは、まだ浮沈子の妄想に過ぎないけど、状況証拠はそろいつつある。
発射台の噴水システムにしても、打ち上げ時の短時間の対応しか想定されていないだろう(未確認)。
満タンにしたスーパーヘビーの燃料タンクが、空になるまでの燃焼試験はできない。
問題だな・・・。
浮沈子は、数年後には2段目使い捨てでのスターシップの運用が見えてくると思ってたけど、この状況では2020年代に飛ぶかどうかという話だ。
ラプター(2でも3でも、なんなら100でも)の信頼性が確保されなければ、100回試験飛行しても空中爆発は続くだろう。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
例えば、H3はエンジンの長秒燃焼試験に合格しない限り、試験飛行を行うことはない。
それは、地上施設で可能な段取りが出来ているからな。
ファルコン9でも、通常のロケット開発では、同じような手順を踏んでいる。
スターシップはそうではない(たぶん)。
実体が徐々に見えてきた気がする。
NASAのお偉いさんが、FAAに直談判しに行ったのも、こういう背景がある話なら納得がいく。
スターシップは、アルテミス3に欠かせないアイテムだからな。
環境保護団体からの訴訟なんかにビビって許可が遅れることになれば、NASA長官の首が飛ぶ(そうなのかあ?)。
指令破壊システムは、しっかりと作り込む必要があるな。
発射台に鉤爪で固定するのと同じ意味合いだ。
このロケットは、空中でエンジンの燃焼試験を行っているわけだからな。
もちろん、FAAは、そんなことは百も承知で許可を出している。
エンジン単体テストの成績は、そこまで悪くはないのかもしれない。
が、全基となれば、確率は単純に33倍になるし、隣り合うエンジンや補器類(燃料マニホールド含む)を共用するエンジンに影響が及ぶ。
ざっくり、100倍になると見ていい。
単体の故障確率が1パーセントしかなくても、打ち上げの度に必ず壊れることになるわけだ。
クラスター化されたエンジンシステムが安泰なのは、個々のエンジンが健全であることが大前提だし、それをインテグレートしたシステムが、十分な冗長性を発揮できるように組まれていなければならない。
1基壊れたら、将棋倒しのように次々と壊れていくとしたら、何のためのクラスター化なんだということになる(もちろん、他にもメリットはありますけど)。
まあいい。
次回の打ち上げが、ラプター2のままで行われるのか、ラプター3に換装されるのかは分からない。
確認しておきたいんだが、スターシップの技術的な最大の課題は、ラプターエンジンじゃない(そうだったっけ?)。
2段目が軌道上から大気圏に再突入する際の断熱圧縮を中心とする加熱や、それを回避するマニューバの有効性、断熱タイルの剥離(もちろん、しないのが一番だが)、ベリーフロップによる終端加速への遷移、そしてお約束の90度向きを変えるネコ着地(パワードランディング)の成否にある。
今の状況は、そのはるか以前の段階で躓いているわけだ。
やれやれ・・・。
まあ、年内には飛べないだろうし、来年のいつ頃になるかは分からないけどな・・・。
(SpaceX が超重量ブースターのテストを実施、ほぼ成功)
https://arstechnica.com/space/2023/08/spacex-conducts-a-mostly-successful-test-of-its-super-heavy-booster/
「SpaceXのウェブキャストによると、予定の5秒に届かず、2.74秒で終了したという。」
「ロケットの 33 基の主要なラプター エンジンのうち 4 基が途中で停止しました。」
テストの詳細が分からないので何とも言えないけど、作動不良を4基以上検知すると、システムが点火を中止するようにプログラムされていたのではないか。
つまり、2.74秒以前に、既に3基は死んでいたということなわけだ(未確認)。
4月の打ち上げの時と変わらないな・・・。
「これは、SpaceXがラプターエンジンの性能向上に向けて熱心に取り組んでいるにもかかわらず、依然としてその信頼性に苦戦していることを示している。」
「スペースXは信頼性を高めるためにアップグレードされた「ラプター 3」バージョンの開発に取り組んでいる。」
ラプター100になっても、同じことが続くんだろう(そうなのかあ?)。
クラスター化されたエンジンは、確かに数基の故障を許容するかもしれないが、それを前提にしたシステムを組むわけではない。
故障するエンジンが1基もないことを前提にシステムを構築するからこそ、万が一、1基や2基が故障しても打ち上げに支障がないと言えるわけだ。
しかも、このエンジンは、何度も再使用されることが前提になっている。
やれやれ・・・。
信頼性向上のために、バージョンアップを図るというのはいささか本末転倒なのではないか。
新しい設計を導入するということは、それに伴う不確実性も抱え込むことになる。
変化は、いいことばかりじゃないからな。
問題が、製造上のミスだったり、品質管理の不適切によるものだったりした場合はなおさらだ。
もちろん、設計変更によってそれらを回避する道もあるだろうが、その結果、新たなトラブルの種を蒔いちまうことだってあるのだ。
S社に大甘のエリックバーガーは、イーロンマスクの主張をそのまま掲載している。
「最長のリードアイテムはおそらく運航停止システムの再認定だろう」
とんでもない!。
ラプター2(ラプター3でもいいですが)の信頼性こそが、最大のネックだ。
現段階では、エンジンの信頼性の向上について明るい話はない。
ラプター2を見限って、新たな設計を模索しているということは、現在の設計に回避不能な瑕疵があり、それは、製造上の問題でも品質管理上の問題でもなく、史上初めて飛行に供されたフルフロー2段燃焼エンジンの根本に係る問題だということだ。
停止した4基のうちの3基は、ひょっとすると点火すらできなかったかもしれない(未確認)。
残る29基が、無事に既定の時間(5秒だそうです)燃焼出来たかどうかも分からない。
今回のテストは、エンジンテストと言いながら、実際には発射台の床の放水システムのテストだったわけだ。
エンジンは、そのために点火して見せただけ・・・。
まあいい。
他に、それ程の破壊力(推力?)を発揮できるアイテムがないからな。
既存のエンジンを使うしかない。
単にそれだけのことだったのではないのか。
それでも、手順の確認や改善は行われているに違いないし、発射台の噴水効果を確認できたことは大きな成果だ。
スターシップの開発が、全体として進展している印象はある。
ジンバルの首振りの動力が電気仕掛けになったことの確認が取れているのかどうかは知らない。
他にも、いろいろあるだろう(燃料のマニホールドが改善されるという話もあったしな)。
エンジン間のシールドの改良もある。
B9は、メキシコ湾に散ったB7とは異なる。
新しいロケットだ。
改善された要素が正しく機能すること、他の機能と干渉して新たな不具合を起こさないことなどを確認する必要もある。
が、ラプター2が安定しない限り、他の何をやっても結果は同じだ。
墜落爆発炎上木っ端微塵・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
それにしても、エリックバーガーは楽観的過ぎるな。
浮沈子的には、どこをどう押しても「ほぼ成功」(mostly-successful)なんて形容は出来っこない。
発射台の噴水だけだ。
それも、みんな水蒸気になっちまうという。
べらぼーめ・・・。
このままだと、2回目のテストに臨める時期は見通せない。
ちゃんとした静的燃焼試験(点火だけじゃなく、規定時間燃焼させるやつ)は、ひょっとするとこの発射台ではできないのかもしれないけどな。
33基のラプターを2分半も燃やし続けられるテストスタンドはないだろう(マクレガーで出来るのはエンジン単体だけ)。
もしかすると、それが実態なのかもしれない。
飛ばしてみなけりゃ、燃焼試験すらできないわけだ。
やれやれ・・・。
ラプター2のまま、次回の打ち上げに臨むことになれば、結果は同じだ。
発射台の下にクレーターが出来なくなるかもしれないが、再びメキシコ湾に飛び散ることは確実だ。
しかも、作動遅延が問題となった自己破壊システムがまともに起動すすれば、前回の4分弱より早いタイミングで墜落爆発炎上木っ端微塵になる。
そうか・・・。
静的燃焼試験(静的点火試験じゃなく)は、飛ばしてみなけりゃできないわけだ。
まあ、それすら年内に上がるかどうかも分からない。
スターシップは一日にして成らず。
ローマの人も、そういってたかもな(ワケワカ)・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(超重量B9ロケットの最初の試験発射中、4機のラプターが途中で停止した)
https://www.elonx.cz/pri-prvnim-testovacim-zazehu-rakety-super-heavy-b9-se-ctyri-raptory-vypnuly-predcasne/
「点火の約 5 秒前に給水システムが作動し、その後 2.74 秒かけて点火しました。これは、当初予定されていた 5 秒よりも大幅に短くなります。4基のエンジンが早期に停止したことも放送で分かりました。」
「これは同じテスト中に 31 基のエンジンに点火できたスーパーヘビー B7 よりも悪い結果です。」
「しかし、何よりも素晴らしく見えるのは発射台です。」
今回のテストの最大の成果が発射台であるとみているようだ(そうなのかあ?)。
重要な情報もある。
「以前は、スーパーヘビーのエンジンは「無秩序に」点火しました。」
「20 基のラプター ブースト エンジンの外側のリングは、それぞれ 5 基のエンジンからなる 4 つのセグメントに分割され、順次点火されました。最初に外側の 5 つのエンジンの点火が行われ、次に次の 5 つのエンジンが点火され、20 個すべてが点火されるまで続きました。」
「これに 10 基のエンジンを備えた中間リングが続き、最後に 3 基の中央エンジンが続きました。」
この点火シーケンスと、4基目のエンジンが異常を来して止まったこととの関係は不明だ。
また、どのセグメントのエンジンが故障したかも分からない。
同時点火できたエンジンの数だけ見れば、「後退」とも取れる結果ということになった。
「現時点では、何がより悪い結果を引き起こしているのかは明らかではありません。新しい未テストの点火シーケンスが影響している可能性があります。」
「現時点では、SpaceXが点火を繰り返すことを決定するかどうかは明らかではない。」
が、打ち上げは可能だという。
「技術面では数週間以内に、管理面では数か月以内に飛行に向けてすべての準備が整います。」
静的「燃焼」試験は、発射台上では行われないという点では浮沈子の見解と同じだ。
マクレガーでファルコン9の1段目に対して行っているような、全基点火による長秒燃焼は行われない。
それは、発射台上ではなく、発射した後の空中で行われる。
最初から、総計画されているわけだ。
ふーん・・・。
そういうことなら、分からないではない。
が、それならなおのこと、エンジンの信頼性が要求されるということになる。
トラブルが尽きないラプター2を見限って、新開発のラプター3に乗り換えようというのももっともだ。
エンジンの全基燃焼試験の度に、スターシップ丸ごと1機が失われることになるわけだからな(空中で爆発炎上木っ端微塵)。
開発速度を律速しているのが、当局の打ち上げ許可であるというイーロンマスクの主張もその通りだ。
打ち上げ許可がなければ、発射台上での全基「点火」試験は行えても、メキシコ湾上空での全基「燃焼」試験は行えないからな。
このことは、まだ浮沈子の妄想に過ぎないけど、状況証拠はそろいつつある。
発射台の噴水システムにしても、打ち上げ時の短時間の対応しか想定されていないだろう(未確認)。
満タンにしたスーパーヘビーの燃料タンクが、空になるまでの燃焼試験はできない。
問題だな・・・。
浮沈子は、数年後には2段目使い捨てでのスターシップの運用が見えてくると思ってたけど、この状況では2020年代に飛ぶかどうかという話だ。
ラプター(2でも3でも、なんなら100でも)の信頼性が確保されなければ、100回試験飛行しても空中爆発は続くだろう。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
例えば、H3はエンジンの長秒燃焼試験に合格しない限り、試験飛行を行うことはない。
それは、地上施設で可能な段取りが出来ているからな。
ファルコン9でも、通常のロケット開発では、同じような手順を踏んでいる。
スターシップはそうではない(たぶん)。
実体が徐々に見えてきた気がする。
NASAのお偉いさんが、FAAに直談判しに行ったのも、こういう背景がある話なら納得がいく。
スターシップは、アルテミス3に欠かせないアイテムだからな。
環境保護団体からの訴訟なんかにビビって許可が遅れることになれば、NASA長官の首が飛ぶ(そうなのかあ?)。
指令破壊システムは、しっかりと作り込む必要があるな。
発射台に鉤爪で固定するのと同じ意味合いだ。
このロケットは、空中でエンジンの燃焼試験を行っているわけだからな。
もちろん、FAAは、そんなことは百も承知で許可を出している。
エンジン単体テストの成績は、そこまで悪くはないのかもしれない。
が、全基となれば、確率は単純に33倍になるし、隣り合うエンジンや補器類(燃料マニホールド含む)を共用するエンジンに影響が及ぶ。
ざっくり、100倍になると見ていい。
単体の故障確率が1パーセントしかなくても、打ち上げの度に必ず壊れることになるわけだ。
クラスター化されたエンジンシステムが安泰なのは、個々のエンジンが健全であることが大前提だし、それをインテグレートしたシステムが、十分な冗長性を発揮できるように組まれていなければならない。
1基壊れたら、将棋倒しのように次々と壊れていくとしたら、何のためのクラスター化なんだということになる(もちろん、他にもメリットはありますけど)。
まあいい。
次回の打ち上げが、ラプター2のままで行われるのか、ラプター3に換装されるのかは分からない。
確認しておきたいんだが、スターシップの技術的な最大の課題は、ラプターエンジンじゃない(そうだったっけ?)。
2段目が軌道上から大気圏に再突入する際の断熱圧縮を中心とする加熱や、それを回避するマニューバの有効性、断熱タイルの剥離(もちろん、しないのが一番だが)、ベリーフロップによる終端加速への遷移、そしてお約束の90度向きを変えるネコ着地(パワードランディング)の成否にある。
今の状況は、そのはるか以前の段階で躓いているわけだ。
やれやれ・・・。
まあ、年内には飛べないだろうし、来年のいつ頃になるかは分からないけどな・・・。
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