🐱指揮官の錠前 ― 2024年01月23日 00:59
指揮官の錠前
(軌道上の宇宙飛行士が「戻らない」と言ったらどうなるでしょうか?)
https://arstechnica.com/space/2024/01/solving-a-nasa-mystery-why-did-space-shuttle-commanders-lock-the-hatch/
「アポロ 1 号の火災で客室の圧力と複雑なロック機構に関する厳しい教訓を学んだ後、NASA はシャトルのハッチを外側に開くように設計しました。ハッチが真空の宇宙空間に開くため、物理的な力をほとんど必要とせず、比較的簡単な手順でした。」
「私たちがペイロードスペシャリストを操縦していた初期の頃、ハッチに執着するペイロードスペシャリストが一人いました」
「ハンドルを回すだけでハッチが開き、空気がすべて抜けるということですか?」
「なんだか怖かったです。なぜ彼はそんなことを聞き続けたのでしょうか?」
まるで、ホラー映画のような話だ。
エリックバーガーがこの話を記事にするにあたっては、彼ならではの考えがあったに違いない。
宇宙空間で、パニックに陥った乗組員が宇宙船のハッチを開けて自殺を図る・・・。
「NASAが宇宙飛行士が宇宙で精神崩壊したらどうなるか心配になった後に追加された。この錠はシャトル計画の初期段階で、民間の科学者が宇宙船で飛行していたときに思いついた」
「ハッチは脆弱だとみなされた。」
「これはすべて、ちょっとした歴史上のトリビアのように思えるかもしれませんが、この問題は今日も生き続けています。スペースシャトルは退役して13年が経ちますが、南京錠はクルードラゴンによる米国の宇宙飛行の枠組みに残っています。コマンダーズ ロックは、クルー ドラゴンで国際宇宙ステーションに向かう NASA の乗組員や、プライベート ミッションのオプションです。」
この話は、古くて新しい。
「これは話すのが特に楽しい問題ではないため、NASA、SpaceX、および車両で飛行する人々は一般に話しません。しかし、宇宙へのアクセスが拡大するにつれ、宇宙コミュニティがおそらく議論すべきことのように思えます。SpaceX は、Crew Dragon を利用して定期的に民間人を国際宇宙ステーションや自由飛行ミッションに派遣しています。これらの人々のほとんどは、シャトル宇宙飛行士が受ける厳しい心理テストを受けていません。ボーイングのスターライナー、スペースXのスターシップ、その他の乗り物は、そう遠くない将来、軌道飛行者の数をさらに増やすことになるだろう。ブルー・オリジン社とヴァージン・ギャラクティック社は、すでにほぼ完全に短時間の準軌道飛行訓練を行わずに人を飛ばしている。」
「宇宙に行った約650人のうち2人に同じことが起こったことを考えると、その可能性は無視できないものであることが示唆されます。」
記事にあるように、一人はペイロードスペシャリスト、もう一人はプロの宇宙飛行士だった(薬物の服用があったようです)。
「リスクを軽減する方法について何か考えがあれば、知らせてください」
「I wish I did.」(そうできたらなあ・・・。)
今日の英語のお勉強は、仮定法だな。
まあ、どうでもいいんですが。
この記事を読んで、浮沈子も、ややパニクっている。
初めは、ペイロードスペシャリストの悩みの話かと思って読んでいたら、ハッチにテープが貼られていた話になり、それが、自殺企図に関連した宇宙船の乗員のリスクマネージメントの話に変わっちまったからな。
そして、それは必ずしもノンプロの宇宙飛行士だけではないという話まで出てきた。
折も折、クルードラゴンによる民間宇宙飛行士のISS滞在ミッションが行われている。
(アクシオムとスペースXが宇宙ステーションへの3回目の完全民間人乗組員ミッションを開始)
https://arstechnica.com/space/2024/01/all-european-crew-takes-aim-on-international-space-station/
「4人からなるチームは木曜日、スペースX社のファルコン9ロケットに乗ってフロリダ州にあるNASAのケネディ宇宙センターから飛び立ち、軌道上の研究所の36時間にわたる追跡を開始した。ドッキングは土曜日の午前中に予定されています。」(1月18日打ち上げ、20日ドッキング済。)
「あなたは究極の再利用を実証していると思います。再利用されたコマンダー、再利用されたドラゴン、そして再利用されたファルコン、あるいは飛行経験があるという表現のほうが適切かもしれません」
いいだろう。
エリックバーガーの記事によれば、クルードラゴンにもコマンダーロック(指揮官の錠前)がオプションとして用意されているという。
アクシオム3ミッションで、それが使われたかどうかは知らない。
「NASA もこうした民間宇宙飛行士のミッションを支援しています。米国宇宙機関は、2019年に国際宇宙ステーションを商業ミッションのみで飛行する民間訪問者に開放した。これは、最終的にビジネスを構築することを目指して、地球低軌道での有人宇宙飛行の商業市場を育成するというNASAの戦略の基礎である。」
安全な宇宙飛行は、安全な乗員管理からということになる。
「私はこの問題についてジョージ・ニールドに尋ねました。」(エリックバーガーの記事より)
「10 年間、彼は連邦航空局で商業宇宙輸送の副管理者を務めました。さらに、2022年にはブルー・オリジンのニュー・シェパード宇宙船で準軌道飛行を行った。」
「同氏は、昨年ジョセフ・デービッド・エマーソン氏が関与した事件、非番のパイロットがアラスカ航空の飛行機のエンジンを停止しようとした事件を例に挙げ、問題は宇宙飛行に限定されないと指摘した。」
「コックピットの飛行甲板ジャンプシートに座っていたエマーソンは、飛行機の緊急消火システムを作動させ、エンジンへの燃料を遮断するはずだった2本の赤い消火ハンドルを掴んで引っ張ろうとした。彼はパニック発作を起こしていると主張した。」
「民間航空ではこのような事故が頻繁に起こらないということで少し安心できるかもしれませんが、実際には、飛行中に乗客が非常口ドアを開けようとする試みは数多くあります。」
マジか・・・。
エリックバーガーは例として挙げていないけど、浮沈子はルフトハンザの子会社の事故を鮮明に覚えている。
(ジャーマンウイングス9525便墜落事故)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B99525%E4%BE%BF%E5%A2%9C%E8%90%BD%E4%BA%8B%E6%95%85
「事故の原因は、操縦士が故意に墜落させたことである。事故機の操縦士は2名であったが、機長が離席した隙に、副操縦士によって犯行が行われた。機長は機体の異変に気付いていたが、副操縦士が、ハイジャック対策のために強化された操縦室のセキュリティを悪用したため、機長は操縦室に入ることができなかった。」
おっと、こっちもハッチの問題か。
「容疑者は医師の診察を受けて「乗務禁止」を幾度も診断されながらもこれを隠していたことが明らかになり、それが明記された事故当日の診断書も見つかった」
「2016年3月14日にBEAが最終報告書を発表。副操縦士による故意の墜落と断定された。また、操縦士の精神疾患の際、医師の守秘義務解除に関してルールを明確化するように提言された。更に、操縦席のドアの開閉にも改善が行われて、以前より出入りが容易になるようにされた。」
乗員の健康管理は重要だな。
浮沈子は、たまに飛行機に搭乗する機会があるけど、んな記事を読んだ後では、乗る度に非常ドアが気になって仕方ないだろうな。
操縦席のキャプテンとコーパイは大丈夫なんだろうかとかな。
うーん、今夜は変な夢を見そうな予感がしている・・・。
(軌道上の宇宙飛行士が「戻らない」と言ったらどうなるでしょうか?)
https://arstechnica.com/space/2024/01/solving-a-nasa-mystery-why-did-space-shuttle-commanders-lock-the-hatch/
「アポロ 1 号の火災で客室の圧力と複雑なロック機構に関する厳しい教訓を学んだ後、NASA はシャトルのハッチを外側に開くように設計しました。ハッチが真空の宇宙空間に開くため、物理的な力をほとんど必要とせず、比較的簡単な手順でした。」
「私たちがペイロードスペシャリストを操縦していた初期の頃、ハッチに執着するペイロードスペシャリストが一人いました」
「ハンドルを回すだけでハッチが開き、空気がすべて抜けるということですか?」
「なんだか怖かったです。なぜ彼はそんなことを聞き続けたのでしょうか?」
まるで、ホラー映画のような話だ。
エリックバーガーがこの話を記事にするにあたっては、彼ならではの考えがあったに違いない。
宇宙空間で、パニックに陥った乗組員が宇宙船のハッチを開けて自殺を図る・・・。
「NASAが宇宙飛行士が宇宙で精神崩壊したらどうなるか心配になった後に追加された。この錠はシャトル計画の初期段階で、民間の科学者が宇宙船で飛行していたときに思いついた」
「ハッチは脆弱だとみなされた。」
「これはすべて、ちょっとした歴史上のトリビアのように思えるかもしれませんが、この問題は今日も生き続けています。スペースシャトルは退役して13年が経ちますが、南京錠はクルードラゴンによる米国の宇宙飛行の枠組みに残っています。コマンダーズ ロックは、クルー ドラゴンで国際宇宙ステーションに向かう NASA の乗組員や、プライベート ミッションのオプションです。」
この話は、古くて新しい。
「これは話すのが特に楽しい問題ではないため、NASA、SpaceX、および車両で飛行する人々は一般に話しません。しかし、宇宙へのアクセスが拡大するにつれ、宇宙コミュニティがおそらく議論すべきことのように思えます。SpaceX は、Crew Dragon を利用して定期的に民間人を国際宇宙ステーションや自由飛行ミッションに派遣しています。これらの人々のほとんどは、シャトル宇宙飛行士が受ける厳しい心理テストを受けていません。ボーイングのスターライナー、スペースXのスターシップ、その他の乗り物は、そう遠くない将来、軌道飛行者の数をさらに増やすことになるだろう。ブルー・オリジン社とヴァージン・ギャラクティック社は、すでにほぼ完全に短時間の準軌道飛行訓練を行わずに人を飛ばしている。」
「宇宙に行った約650人のうち2人に同じことが起こったことを考えると、その可能性は無視できないものであることが示唆されます。」
記事にあるように、一人はペイロードスペシャリスト、もう一人はプロの宇宙飛行士だった(薬物の服用があったようです)。
「リスクを軽減する方法について何か考えがあれば、知らせてください」
「I wish I did.」(そうできたらなあ・・・。)
今日の英語のお勉強は、仮定法だな。
まあ、どうでもいいんですが。
この記事を読んで、浮沈子も、ややパニクっている。
初めは、ペイロードスペシャリストの悩みの話かと思って読んでいたら、ハッチにテープが貼られていた話になり、それが、自殺企図に関連した宇宙船の乗員のリスクマネージメントの話に変わっちまったからな。
そして、それは必ずしもノンプロの宇宙飛行士だけではないという話まで出てきた。
折も折、クルードラゴンによる民間宇宙飛行士のISS滞在ミッションが行われている。
(アクシオムとスペースXが宇宙ステーションへの3回目の完全民間人乗組員ミッションを開始)
https://arstechnica.com/space/2024/01/all-european-crew-takes-aim-on-international-space-station/
「4人からなるチームは木曜日、スペースX社のファルコン9ロケットに乗ってフロリダ州にあるNASAのケネディ宇宙センターから飛び立ち、軌道上の研究所の36時間にわたる追跡を開始した。ドッキングは土曜日の午前中に予定されています。」(1月18日打ち上げ、20日ドッキング済。)
「あなたは究極の再利用を実証していると思います。再利用されたコマンダー、再利用されたドラゴン、そして再利用されたファルコン、あるいは飛行経験があるという表現のほうが適切かもしれません」
いいだろう。
エリックバーガーの記事によれば、クルードラゴンにもコマンダーロック(指揮官の錠前)がオプションとして用意されているという。
アクシオム3ミッションで、それが使われたかどうかは知らない。
「NASA もこうした民間宇宙飛行士のミッションを支援しています。米国宇宙機関は、2019年に国際宇宙ステーションを商業ミッションのみで飛行する民間訪問者に開放した。これは、最終的にビジネスを構築することを目指して、地球低軌道での有人宇宙飛行の商業市場を育成するというNASAの戦略の基礎である。」
安全な宇宙飛行は、安全な乗員管理からということになる。
「私はこの問題についてジョージ・ニールドに尋ねました。」(エリックバーガーの記事より)
「10 年間、彼は連邦航空局で商業宇宙輸送の副管理者を務めました。さらに、2022年にはブルー・オリジンのニュー・シェパード宇宙船で準軌道飛行を行った。」
「同氏は、昨年ジョセフ・デービッド・エマーソン氏が関与した事件、非番のパイロットがアラスカ航空の飛行機のエンジンを停止しようとした事件を例に挙げ、問題は宇宙飛行に限定されないと指摘した。」
「コックピットの飛行甲板ジャンプシートに座っていたエマーソンは、飛行機の緊急消火システムを作動させ、エンジンへの燃料を遮断するはずだった2本の赤い消火ハンドルを掴んで引っ張ろうとした。彼はパニック発作を起こしていると主張した。」
「民間航空ではこのような事故が頻繁に起こらないということで少し安心できるかもしれませんが、実際には、飛行中に乗客が非常口ドアを開けようとする試みは数多くあります。」
マジか・・・。
エリックバーガーは例として挙げていないけど、浮沈子はルフトハンザの子会社の事故を鮮明に覚えている。
(ジャーマンウイングス9525便墜落事故)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B99525%E4%BE%BF%E5%A2%9C%E8%90%BD%E4%BA%8B%E6%95%85
「事故の原因は、操縦士が故意に墜落させたことである。事故機の操縦士は2名であったが、機長が離席した隙に、副操縦士によって犯行が行われた。機長は機体の異変に気付いていたが、副操縦士が、ハイジャック対策のために強化された操縦室のセキュリティを悪用したため、機長は操縦室に入ることができなかった。」
おっと、こっちもハッチの問題か。
「容疑者は医師の診察を受けて「乗務禁止」を幾度も診断されながらもこれを隠していたことが明らかになり、それが明記された事故当日の診断書も見つかった」
「2016年3月14日にBEAが最終報告書を発表。副操縦士による故意の墜落と断定された。また、操縦士の精神疾患の際、医師の守秘義務解除に関してルールを明確化するように提言された。更に、操縦席のドアの開閉にも改善が行われて、以前より出入りが容易になるようにされた。」
乗員の健康管理は重要だな。
浮沈子は、たまに飛行機に搭乗する機会があるけど、んな記事を読んだ後では、乗る度に非常ドアが気になって仕方ないだろうな。
操縦席のキャプテンとコーパイは大丈夫なんだろうかとかな。
うーん、今夜は変な夢を見そうな予感がしている・・・。
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