🚀フラム2:有人極軌道飛行の意義2024年08月22日 23:42

フラム2:有人極軌道飛行の意義


(史上初、地球を南北に回る有人宇宙飛行「フラム2」 - スペースXと大富豪が計画)
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20240822-3010267/

「ミッション名のフラム2とは、ノルウェーの探検家フリチョフ・ナンセンが北極探検で搭乗したり、のちにロアール・アムンセンの南極探検にも使われたりした、探検船「フラム号」にちなんでいる。」

有人極軌道飛行が、どれ程の意義があるのかどうかは知らない。

複数のメディアが報じてはいるけど、浮沈子的にはただの(タダじゃないけど)民間宇宙飛行のバリエーションの一つに過ぎないと見ている。

「ミッションにかかる費用はワン氏がすべて支払ったものとみられるが、金額は明らかにされていない。」

まあ、どうでもいいんですが。

「現在は、ロシアがISSに続く独自の宇宙ステーション「ROS(Russian Orbital Station)」の建造を計画しており、実現すれば極軌道に打ち上げられることになっている。ISSとは異なり、地球全体を見られるため、ロシアはISSよりも優れた宇宙ステーションになると主張している。」

ロシアネタに強い鳥嶋さんらしい情報だが、浮沈子は初めて知った。

「早ければ2027年にも最初のモジュールの打ち上げが予定されているが、ウクライナ侵攻による資金の問題、また欧米などからの経済制裁の影響もあり、実現するかどうかは未知数」

まあ、そうだろうな。

こいつが上がっちまってからは、何の目新しさもなくなるからな。

極軌道の地球観測衛星(もちろん、無人)は、それこそ星の数ほど上がっている。

探検というのは、人間がそこに行くことによって成立する行為だ(無人だと探査になるのかあ?)。

生卵のような人間を、宇宙空間で安全に飛行させるのは容易ではない。

技術的難度は高いだろう。

地球に帰還させることだって、場合によっては簡単にはいかないことは、スターライナーが証明し続けているしな(そういうことかあ?)。

最近では、こんな話も出ている。

(NASAはアルテミスIIロケットを積載する前にオリオンの熱シールド問題を明確にしたい)
https://arstechnica.com/space/2024/08/nasa-wants-clarity-on-orion-heat-shield-issue-before-stacking-artemis-ii-rocket/

「宇宙船は無事に着水し、もし宇宙飛行士が乗っていたら、彼らは無事だっただろう。しかし、回収された宇宙船の検査で、熱シールドの素材のくぼみがなくなっていたことがわかった。アヴコートと呼ばれる熱シールドの素材は、再突入時に制御された方法で侵食されるように設計されている。しかし、破片が熱シールドから落ち、穴のような空洞が残った。」

この問題を解決しない限り、アルテミス2は飛ばない。

解決策は以下の通りだ。

・その1:何もしない(アルテミス II ミッションのパイロットであるビクター・グローバー氏を含めた宇宙飛行士達を納得させないとな)。
・その2:再突入の軌道を変更する(ハードウェアはそのまま:熱シールドの保護に効果があるのかは未確認)。
・その3:熱シールドを交換する(早くても 2027 年まで延期)。
・その4:アルテミス計画を放棄する(そんなあ!)。

「現時点では (2025 年)9 月 25 日の打ち上げ日を依然として維持しています。」(NASAの探査システム開発担当副長官キャサリン・コーナー氏:ホントかあ?:<以下追加>参照)

米国の有人宇宙飛行は、決して安全な状態とは言えない(そうなのかあ?)。

原因不明の理由により、ISSへのクルードラゴンも延期されているしな(そういうことかあ?)。

打ち上げスケジュールが順調に見えるのは、ISSに接近しないクルードラゴン単独飛行だけだ(8月26日予定といわれるポラリスドーンを含む )。

フラム2の意義は、ハッキリ言って浮沈子にはピンとこない。

ピンとこないけど、鳥嶋さんが取り上げている点には注目している。

やっぱ、ロシアの宇宙ステーションネタの方が注目かもな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(SLSの契約延長はアルテミス計画のさらなる遅延を示唆)
https://spacenews.com/sls-contract-extension-hints-at-additional-artemis-delays/

「NASAは8月21日、アルテミス2号ミッションで使用されるSLS用の打ち上げロケット段アダプター(LVSA)を公開」

「LVSA は高さ 8.4 メートルの円錐形の構造物で、底部の幅 8.4 メートルから上部の 5 メートルまで細くなっています。この構造物は、SLS のブロック 1 バージョンで上段として使用される暫定極低温推進ステージ (ICPS) をコア ステージに接続するために使用されます。LVSA は、ICPS をより大きな探査上段に置き換える SLS の後のバージョンでは使用されません。」

問題は、その契約期限の方だな。

「NASAは8月14日の調達申請書で、この契約を少なくとも2026年9月まで延長する意向を発表」

NASAの探査システム開発担当副長官キャサリン・コーナー氏の発言とは裏腹に、既に最低1年の延長は確定的だ。

「提案された延長には、さらに延長するオプションもいくつか含まれている。」

「1つ目は、契約を2027年6月まで継続できる9か月の延長」

「NASA が LVSA 契約を延長する措置は、さらなる遅延を予想しているようだ。」

「提案されている延長には「それぞれ 6 か月のオプション期間を 5 回追加する」ことが含まれている。すべてが実行されれば、契約は 2029 年 12 月まで続くことになる。」

やれやれ・・・。

下手をすれば、アルテミス2は2020年代には飛ばないかも知れない(そうなのかあ?)。

もちろん、有人月面着陸(アルテミス3で計画)で中国(2030年までの計画)に先んじられることは確実だ。

まあ、どうでもいいんですが。

遅延の元凶となっている大気圏再突入の衝撃を緩和する方策は、ブログ本文に掲げた4つの他にもあるかも知れない。

・その5:アルテミス2のミッションを、地球低軌道に変更して再突入の速度を遅くする(ミッションの意義が問われかねない:有人飛行という点では初になるがな)。

既に、アルテミス3のミッション内容が、月面着陸ではなく、地球低軌道周回におけるスターシップ(HLS)との連携に変更される検討が始まっていると言われる。

それと合わせて考えれば、何等かの変更が施されてもおかしくはない。

アルテミスは、重大な危機に瀕している。

が、それは想定の範囲内の話だ。

オリオン宇宙船のアブレーターのトラブルはともかく、スターシップをHLSに単独選定した時点で、NASAは博打をしたわけだからな。

浮沈子は、初めて知った時には、ジョークか何かに違いないと思ったからな。

まあいい。

アルテミスは、継続することに意義がある公共事業だ。

NASAというお役所を通じて、全米の航空宇宙産業界に税金を配る仕事だからな。

いつまでに何をするという計画や、それを裏付ける契約は全て絵に描いた餅だ(そんなあ!)。

かつてはSLSがその役目を果たしていたけど、まあ、そっちは出来ちまったからな。

飛ばし続ける名目を維持することは、最優先事項だ。

NASAは、深宇宙への有人飛行にSLSの需要がひっ迫することから、エウロパクリッパーの打ち上げをファルコンヘビーに切り替えたけど、そして、確かにコストは削減できたには違いないが、SLSのままでも良かったのではないか。

まあ、アブレーターの問題に伴うアルテミス2の果てしない遅延は想定の範囲外だ。

ロケット段アダプター(LVSA)の延長契約のオプションが、全て発動されると決まったわけじゃないからな。

一寸先は闇の宇宙開発。

でもな、アルテミスは10年先も真っ暗闇な気がするけどな・・・。

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