🚀スターライナー:ブレイクアウトバーン ― 2024年09月05日 07:33
スターライナー:ブレイクアウトバーン
(NASA、ISSからのスターライナー帰還に備える)
https://spacenews.com/nasa-prepares-for-starliner-return-from-iss/
「宇宙船は、ステーションの周囲を飛行する緩やかな分離ではなく、ステーション付近から「ブレイクアウトバーン」と呼ばれる比較的急速な離脱を行う。」
無人帰還に当たってのブリーフィングで飛び出した刺激的な用語だ。
「乗組員がいないため、必要に応じて手動で制御することができ、ブレークアウト噴射を行う際に考慮しなければならない変数が大幅に減り、宇宙船をより早く帰還軌道に乗せることができるのです。」
何がどうなっているのか、相変わらずワケワカだが、ISSに対するリスク軽減とスラスターに負担を掛けずに帰還軌道へ投入するための苦肉の策だ。
「この軌道は反応制御システム(RCS)のスラスターへの「負担が少ない」」(NASA の商業乗組員プログラム マネージャーであるスティーブ スティッチ氏)
「スラスターの噴射回数が大幅に減る」(同上)
もっとも、ISS離脱後に、若干のテストが予定されているという。
「技術者らはまだどのスラスターを試験するか選択中」(同上)
「これらのテストは、約 0.1 秒の短いパルスで、その性能を確認するには十分」
「私たちは、ドッキングを解除して少し噴射した後、スラスタがどのように機能し、推力レベルが正確にどの程度であるかを本当に確認したいと考えています。」
「RCS スラスタは、より大きなスラスタによって実行される軌道離脱噴射中に姿勢制御を維持するために再び使用されます。RCS スラスタは、その噴射後に宇宙船を操縦し、乗組員カプセルをサービス モジュールから分離し、カプセルを再突入に向けて方向付けます。」
さて、そこが重要だな。
OFT-1の時には、サービスモジュールがクルーモジュールに追突するプログラムのまま、分離2時間前に急遽差し替えられた経緯もある。
今回、有人から無人へと運用が変更になる中、制御プログラムが差し替えられているけど、その辺は大丈夫なんだろうな。
まあいい。
「ヘリウム漏れについては、酸化剤蒸気への暴露によりシールが劣化しているというのが主な説明」
「私たちが注目している原因の一つは、シールの材質が異なっており、シールが若干拡大している可能性もある」
「スラスターの問題はハードウェアの大幅な変更なしに解決できると示唆した。」
「スラスターの点火方法によってスラスターが過熱するのは明らかです」
「ポペットと呼ばれるテフロン製の部品が膨張し、スラスターへの推進剤の流れが制限される」
「膨張を引き起こすパルスの種類と数を理解する必要があります。」
OFT-2でも、同様の事象が確認されていて、その対策として噴射制御プログラムを弄ったわけだが、その対策は十分ではなかったわけだ。
「NASAはスラスター自体の交換や修正よりも運用上の変更に傾いていることを示唆した。」
「スラスターが過熱してポペットが膨張するような方法で操作しない限り、スラスターは正常に機能していることが分かっています」
「ほとんどのスラスターは問題なく機能していたことを指摘」
「スラスターが実用的なスラスターであることは分かっています」
いやいや、それはたまたま偶然、正常に動作しているように見えるだけで、いつどうなってもおかしくないだけの話じゃないのかあ?。
ロケットダインの使用条件を逸脱するボーイングの熱設計(太陽電池パネルの位置を含む)を根本から見直さない限り、対応は不可能なのではないか。
「最も簡単なのは、スラスターの作動温度を下げる方法を考え、過熱現象を引き起こすような方法でスラスターを噴射しないようにすることです」
バカ言え!。
そんなら、飛ばさないのが一番だ。
「彼はその後のブリーフィングで、スラスターを収納するドッグハウスと呼ばれるサービスモジュールの構造を改良して、熱をより効果的に放散させたり、スラスターを冷却したりすることも含まれる可能性があると付け加えた。」
そういう付け焼刃の対応の繰り返しが、新たなトラブルの原因になるわけだ(そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
全ては無事に(無人)帰還できたらの話だ。
日本時間の9月7日午後(6日午後11時17分(東部標準時:日本標準時より14時間(夏時間の場合は13時間)遅い))にISSから離脱予定。
最も緊張するのは、やっぱISSからの離脱だな。
具体にどういうマニューバリングになるのかは知らないけど、再度ドッキングすることがない、片道切符的な運用になるんだろう(有人離脱の際には、そこも考慮しなければならんからな:離脱した途端に宇宙船に不具合が生じないとも限らんからな)。
「宇宙船は、ステーションの周囲を飛行する緩やかな分離ではなく、ステーション付近から「ブレイクアウトバーン」と呼ばれる比較的急速な離脱を行う。」(再掲)
例の異音の件は、音響システムの不具合ということでケリがついたようだが、何が起こるかはやってみなければ分からない。
(NASA、宇宙船「スターライナー」からの奇妙な音の謎を解明)
https://forbesjapan.com/articles/detail/73483
「スピーカーのフィードバック音は、宇宙ステーションとスターライナー間の音声設定によるものだった」
「宇宙ステーションの音声システムは複雑で、複数の宇宙船やモジュールを接続する際にノイズやフィードバックが発生するのはよくあることだ」
「NASAによると、このフィードバック音が宇宙船や乗組員、ISSの運用、またスターライナーの帰還計画に技術的な影響を与えることはないという。」
ホントかあ?。
(スターライナーのスピーカーからの音はオーディオ構成によって追跡される)
https://blogs.nasa.gov/kennedy/2024/09/03/sounds-from-starliner-speakers-traced-to-audio-configuration/
「国際宇宙ステーションに搭乗したNASAの宇宙飛行士ブッチ・ウィルモアが聞いたボーイングのスターライナー宇宙船のスピーカーから聞こえる脈打つような音は止まった。」
「スピーカーからのフィードバックは、宇宙ステーションとスターライナー間のオーディオ構成によるものだった。」
「ウィルモアが報告したスピーカーからのフィードバックは、乗組員、スターライナー、または9月6日金曜日までに予定されているスターライナーの無人ステーションからの切り離しを含むステーションの運用に技術的な影響はない。」
まあいい。
それにしても、ブレイクアウトバーン(「ブレイクアウト」(突発的激変)は、感染症の急速な拡大などでも用いられる)つーのは、刺激的だな・・・。
(NASA、ISSからのスターライナー帰還に備える)
https://spacenews.com/nasa-prepares-for-starliner-return-from-iss/
「宇宙船は、ステーションの周囲を飛行する緩やかな分離ではなく、ステーション付近から「ブレイクアウトバーン」と呼ばれる比較的急速な離脱を行う。」
無人帰還に当たってのブリーフィングで飛び出した刺激的な用語だ。
「乗組員がいないため、必要に応じて手動で制御することができ、ブレークアウト噴射を行う際に考慮しなければならない変数が大幅に減り、宇宙船をより早く帰還軌道に乗せることができるのです。」
何がどうなっているのか、相変わらずワケワカだが、ISSに対するリスク軽減とスラスターに負担を掛けずに帰還軌道へ投入するための苦肉の策だ。
「この軌道は反応制御システム(RCS)のスラスターへの「負担が少ない」」(NASA の商業乗組員プログラム マネージャーであるスティーブ スティッチ氏)
「スラスターの噴射回数が大幅に減る」(同上)
もっとも、ISS離脱後に、若干のテストが予定されているという。
「技術者らはまだどのスラスターを試験するか選択中」(同上)
「これらのテストは、約 0.1 秒の短いパルスで、その性能を確認するには十分」
「私たちは、ドッキングを解除して少し噴射した後、スラスタがどのように機能し、推力レベルが正確にどの程度であるかを本当に確認したいと考えています。」
「RCS スラスタは、より大きなスラスタによって実行される軌道離脱噴射中に姿勢制御を維持するために再び使用されます。RCS スラスタは、その噴射後に宇宙船を操縦し、乗組員カプセルをサービス モジュールから分離し、カプセルを再突入に向けて方向付けます。」
さて、そこが重要だな。
OFT-1の時には、サービスモジュールがクルーモジュールに追突するプログラムのまま、分離2時間前に急遽差し替えられた経緯もある。
今回、有人から無人へと運用が変更になる中、制御プログラムが差し替えられているけど、その辺は大丈夫なんだろうな。
まあいい。
「ヘリウム漏れについては、酸化剤蒸気への暴露によりシールが劣化しているというのが主な説明」
「私たちが注目している原因の一つは、シールの材質が異なっており、シールが若干拡大している可能性もある」
「スラスターの問題はハードウェアの大幅な変更なしに解決できると示唆した。」
「スラスターの点火方法によってスラスターが過熱するのは明らかです」
「ポペットと呼ばれるテフロン製の部品が膨張し、スラスターへの推進剤の流れが制限される」
「膨張を引き起こすパルスの種類と数を理解する必要があります。」
OFT-2でも、同様の事象が確認されていて、その対策として噴射制御プログラムを弄ったわけだが、その対策は十分ではなかったわけだ。
「NASAはスラスター自体の交換や修正よりも運用上の変更に傾いていることを示唆した。」
「スラスターが過熱してポペットが膨張するような方法で操作しない限り、スラスターは正常に機能していることが分かっています」
「ほとんどのスラスターは問題なく機能していたことを指摘」
「スラスターが実用的なスラスターであることは分かっています」
いやいや、それはたまたま偶然、正常に動作しているように見えるだけで、いつどうなってもおかしくないだけの話じゃないのかあ?。
ロケットダインの使用条件を逸脱するボーイングの熱設計(太陽電池パネルの位置を含む)を根本から見直さない限り、対応は不可能なのではないか。
「最も簡単なのは、スラスターの作動温度を下げる方法を考え、過熱現象を引き起こすような方法でスラスターを噴射しないようにすることです」
バカ言え!。
そんなら、飛ばさないのが一番だ。
「彼はその後のブリーフィングで、スラスターを収納するドッグハウスと呼ばれるサービスモジュールの構造を改良して、熱をより効果的に放散させたり、スラスターを冷却したりすることも含まれる可能性があると付け加えた。」
そういう付け焼刃の対応の繰り返しが、新たなトラブルの原因になるわけだ(そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
全ては無事に(無人)帰還できたらの話だ。
日本時間の9月7日午後(6日午後11時17分(東部標準時:日本標準時より14時間(夏時間の場合は13時間)遅い))にISSから離脱予定。
最も緊張するのは、やっぱISSからの離脱だな。
具体にどういうマニューバリングになるのかは知らないけど、再度ドッキングすることがない、片道切符的な運用になるんだろう(有人離脱の際には、そこも考慮しなければならんからな:離脱した途端に宇宙船に不具合が生じないとも限らんからな)。
「宇宙船は、ステーションの周囲を飛行する緩やかな分離ではなく、ステーション付近から「ブレイクアウトバーン」と呼ばれる比較的急速な離脱を行う。」(再掲)
例の異音の件は、音響システムの不具合ということでケリがついたようだが、何が起こるかはやってみなければ分からない。
(NASA、宇宙船「スターライナー」からの奇妙な音の謎を解明)
https://forbesjapan.com/articles/detail/73483
「スピーカーのフィードバック音は、宇宙ステーションとスターライナー間の音声設定によるものだった」
「宇宙ステーションの音声システムは複雑で、複数の宇宙船やモジュールを接続する際にノイズやフィードバックが発生するのはよくあることだ」
「NASAによると、このフィードバック音が宇宙船や乗組員、ISSの運用、またスターライナーの帰還計画に技術的な影響を与えることはないという。」
ホントかあ?。
(スターライナーのスピーカーからの音はオーディオ構成によって追跡される)
https://blogs.nasa.gov/kennedy/2024/09/03/sounds-from-starliner-speakers-traced-to-audio-configuration/
「国際宇宙ステーションに搭乗したNASAの宇宙飛行士ブッチ・ウィルモアが聞いたボーイングのスターライナー宇宙船のスピーカーから聞こえる脈打つような音は止まった。」
「スピーカーからのフィードバックは、宇宙ステーションとスターライナー間のオーディオ構成によるものだった。」
「ウィルモアが報告したスピーカーからのフィードバックは、乗組員、スターライナー、または9月6日金曜日までに予定されているスターライナーの無人ステーションからの切り離しを含むステーションの運用に技術的な影響はない。」
まあいい。
それにしても、ブレイクアウトバーン(「ブレイクアウト」(突発的激変)は、感染症の急速な拡大などでも用いられる)つーのは、刺激的だな・・・。
🚀アルテミス:耐熱シールドの泥沼 ― 2024年09月05日 17:47
アルテミス:耐熱シールドの泥沼
(スターライナーの後、NASAは有人宇宙飛行のもう一つの大きな決断を下す必要がある)
https://arstechnica.com/space/2024/09/after-starliner-nasa-has-another-big-human-spaceflight-decision-to-make/
「NASA がどのような決定を下すにせよ、すぐに公式決定が出るとは期待できない。米国大統領選挙前にこの政治的泥沼に手を出したいと思う人は誰もいないし、来年まで続く可能性もある。」
記事の中で提案されている方法は次の通り。
➀ アルテミスIIをオリオンがアルテミスIで使用したのと同様の熱シールドで飛ばす
➁ NASAが設計を見直して新しい熱シールドを構築する
➂ NASA は、アルテミス II ミッションを無人飛行させ、アルテミス I では装備されなかった新しい生命維持装置と熱シールドをテストする
➁や➂では、数年の遅れが生じることは間違いないし、予算も(特に➂では)べらぼーに膨れ上がる。
「アルスが話を聞いたほとんどの人は、NASA はおそらく耐熱シールドをそのままにして飛行するだろうと考えている。」
おっと、選択肢は➀なわけだ・・・。
「NASA のエンジニアは、アルテミス II の期間中に耐熱シールドを保護する最善の方法は、地球の大気圏を通過する軌道を変えることだと考えている」
具体的にはどういうことか。
「アルテミス I では、宇宙船は「スキップ」再突入プロファイルをたどりました。このプロファイルでは、オリオンは大気圏に突入し、再び宇宙空間にスキップし、最後に大気圏に降下しました。これにより、オリオンの着水位置を正確に制御し、機体にかかる重力を軽減することができました。」
この軌道には、しかしデメリットがあった・・・。
「NASA のエンジニアは、アルテミス I で観察されたひび割れの問題は、大気の熱にさらされる時間が長かったことが原因だと考えています。」
で、どうするのか。
「他のオプションとして、重力の面で乗組員にとってより厳しい急勾配の軌道をとる弾道再突入や、ミニチュア スキップを伴う直接再突入があります。」
「軌道が急勾配であれば、オリオンの耐熱シールドが大気の熱と空気抵抗にさらされる時間が短くなります。」
「つまり、理論上は、アルテミス II でオリオンが大気圏に再突入したときに観察される損傷が少なくなるということです。」
そう上手くいくのかあ?。
「エンジニアたちは、より急な軌道での熱シールドの性能についてはおそらく正しいだろうが、設計どおりに熱シールドをそのようなプロファイルで飛行させなければ、確実に知る方法はない。」
で、➂の選択肢が出てくるわけだ。
スケジュールや予算を考えなければ、これしかない。
➂には、熱シールドをそのままにして、再突入軌道を急降下にするだけというバリエーションもある。
無人飛行をもう一度行うわけだ。
それで行けることが確認されれば、安心して先に進むことが出来る(そうなのかあ?)。
「NASA が既存の耐熱シールドをより急な軌道で飛行させると、反対意見が出る可能性があります。スターライナーの審議プロセスで観察されたように、NASA の安全コミュニティは声を上げる勇気をもらいました。同様に、NASA の安全コミュニティの中には、アルテミス 1 号の予期せぬ損傷を受けて耐熱シールドをそのまま飛行させることに懸念を表明する人もいます。」
軌道を変えて急降下させればOKということなら、その選択肢はアリだろう。
新たな耐熱シールドを開発する必要もないしな。
➁を選択するより、少なくとも時間の節約にはなる。
ただし、中に乗り込んでいる宇宙飛行士には過酷な選択になるし、回収地点の精度が落ちることは避けられない。
これらは、複合的に安全を阻害することになる。
やっぱ、ベストは新たな耐熱シールドを開発し、無人試験飛行(「スキップ」再突入プロファイルで)を経て、改めて有人飛行に臨むのが筋だ。
オリオンは、人類が所有する深宇宙への唯一の宇宙船だ(ソユーズ宇宙船もそうだという話もあるが、ロシアには深宇宙に打ち上げるロケットがない!)。
ここは、じっくりと腰を据えて、ベストな選択を行うべきだろうな。
たとえ中国に先を越されることになったとしても、んなことは別に構わんじゃないか。
「NASA がどのような決定を下すにせよ、すぐに公式決定が出るとは期待できない。米国大統領選挙前にこの政治的泥沼に手を出したいと思う人は誰もいないし、来年まで続く可能性もある。」(再掲)
泥沼か・・・。
(スターライナーの後、NASAは有人宇宙飛行のもう一つの大きな決断を下す必要がある)
https://arstechnica.com/space/2024/09/after-starliner-nasa-has-another-big-human-spaceflight-decision-to-make/
「NASA がどのような決定を下すにせよ、すぐに公式決定が出るとは期待できない。米国大統領選挙前にこの政治的泥沼に手を出したいと思う人は誰もいないし、来年まで続く可能性もある。」
記事の中で提案されている方法は次の通り。
➀ アルテミスIIをオリオンがアルテミスIで使用したのと同様の熱シールドで飛ばす
➁ NASAが設計を見直して新しい熱シールドを構築する
➂ NASA は、アルテミス II ミッションを無人飛行させ、アルテミス I では装備されなかった新しい生命維持装置と熱シールドをテストする
➁や➂では、数年の遅れが生じることは間違いないし、予算も(特に➂では)べらぼーに膨れ上がる。
「アルスが話を聞いたほとんどの人は、NASA はおそらく耐熱シールドをそのままにして飛行するだろうと考えている。」
おっと、選択肢は➀なわけだ・・・。
「NASA のエンジニアは、アルテミス II の期間中に耐熱シールドを保護する最善の方法は、地球の大気圏を通過する軌道を変えることだと考えている」
具体的にはどういうことか。
「アルテミス I では、宇宙船は「スキップ」再突入プロファイルをたどりました。このプロファイルでは、オリオンは大気圏に突入し、再び宇宙空間にスキップし、最後に大気圏に降下しました。これにより、オリオンの着水位置を正確に制御し、機体にかかる重力を軽減することができました。」
この軌道には、しかしデメリットがあった・・・。
「NASA のエンジニアは、アルテミス I で観察されたひび割れの問題は、大気の熱にさらされる時間が長かったことが原因だと考えています。」
で、どうするのか。
「他のオプションとして、重力の面で乗組員にとってより厳しい急勾配の軌道をとる弾道再突入や、ミニチュア スキップを伴う直接再突入があります。」
「軌道が急勾配であれば、オリオンの耐熱シールドが大気の熱と空気抵抗にさらされる時間が短くなります。」
「つまり、理論上は、アルテミス II でオリオンが大気圏に再突入したときに観察される損傷が少なくなるということです。」
そう上手くいくのかあ?。
「エンジニアたちは、より急な軌道での熱シールドの性能についてはおそらく正しいだろうが、設計どおりに熱シールドをそのようなプロファイルで飛行させなければ、確実に知る方法はない。」
で、➂の選択肢が出てくるわけだ。
スケジュールや予算を考えなければ、これしかない。
➂には、熱シールドをそのままにして、再突入軌道を急降下にするだけというバリエーションもある。
無人飛行をもう一度行うわけだ。
それで行けることが確認されれば、安心して先に進むことが出来る(そうなのかあ?)。
「NASA が既存の耐熱シールドをより急な軌道で飛行させると、反対意見が出る可能性があります。スターライナーの審議プロセスで観察されたように、NASA の安全コミュニティは声を上げる勇気をもらいました。同様に、NASA の安全コミュニティの中には、アルテミス 1 号の予期せぬ損傷を受けて耐熱シールドをそのまま飛行させることに懸念を表明する人もいます。」
軌道を変えて急降下させればOKということなら、その選択肢はアリだろう。
新たな耐熱シールドを開発する必要もないしな。
➁を選択するより、少なくとも時間の節約にはなる。
ただし、中に乗り込んでいる宇宙飛行士には過酷な選択になるし、回収地点の精度が落ちることは避けられない。
これらは、複合的に安全を阻害することになる。
やっぱ、ベストは新たな耐熱シールドを開発し、無人試験飛行(「スキップ」再突入プロファイルで)を経て、改めて有人飛行に臨むのが筋だ。
オリオンは、人類が所有する深宇宙への唯一の宇宙船だ(ソユーズ宇宙船もそうだという話もあるが、ロシアには深宇宙に打ち上げるロケットがない!)。
ここは、じっくりと腰を据えて、ベストな選択を行うべきだろうな。
たとえ中国に先を越されることになったとしても、んなことは別に構わんじゃないか。
「NASA がどのような決定を下すにせよ、すぐに公式決定が出るとは期待できない。米国大統領選挙前にこの政治的泥沼に手を出したいと思う人は誰もいないし、来年まで続く可能性もある。」(再掲)
泥沼か・・・。
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