⛰欧州大戦争:重箱の隅:テリコン ― 2025年01月12日 23:25
欧州大戦争:重箱の隅:テリコン
(ロシア国防省がシェフチェンコ解放を発表、国旗を掲げる様子も公開)
https://grandfleet.info/russia-related/russian-defense-ministry-announces-release-of-shevchenko-releases-flag-raising-video/
「ポクロウシク近郊のシェフチェンコを解放した」(ロシア国防省)
「シェフチェンコ解放に関与した第74独立親衛自動車化狙撃旅団と兵士に感謝の言葉を送った」(ベロウソフ国防相)
「国旗を掲げた様子も12日に公開」
「ここまでシェフチェンコ(人口約1,600人)占領をアピールするのは街の重要性を強調したいため」
それって、どこ?。
何が威張れる話なの?。
「ロシア国防省の映像に登場するシェフチェンコには「周囲よりも圧倒的な高さをもつテリコン=40m級」が映っており、ソローネ近郊のテリコンと合わせると「ドローン運用に欠かせないアンテナの高さ」を改善した格好で、T-0409の遮断は時間の問題」
「ポクロウシクに対する主要兵站ルートの1つ=T-0409は物理的遮断の危機に晒されている。」
航空万能論ブログ管理人の作成している戦況地図には、「T-04-09(T-0409)の物理的遮断まで約1km」、「E-50の物理的遮断まで約6km」とある。
既に記事にしたけど、ポクロフシク(ポクロウシク)に対しては、正面突破の力業ではなく、兵站ルートを遮断して孤立させ、ウクライナ軍の撤退を促す方策が採られているとされる。
人口わずか1600人の集落の占領について、ここまでアピールするのはそのためだ。
鉱山が多いドンバス地域は、ボタ山であるテリコンがあちこちにある。
そこは「ドローン運用に欠かせないアンテナの高さ」を提供する格好の目標なわけだ。
同じような話はトレツクでもあったけどな。
また、街自体が高い標高に築かれていれば、その占領も同様の効果が期待できる。
最近では、ブーレダルがそうだった。
記事に張り付けられている映像を見ると、シェフチェンコ周辺はほぼ平坦で、テリコンがひときわ高くそびえていることが分かる(画像参照)。
ここにアンテナを立てて、ドローンを運用することで、戦況を大いに有利にすることが出来るというわけだ。
一昔前なら、砲撃の観測拠点を確保することに匹敵するだろう。
(203高地)
https://ja.wikipedia.org/wiki/203%E9%AB%98%E5%9C%B0
「中国東北部の遼東半島南端に位置する旅順(現在の大連市旅順口区)にある丘陵。日露戦争の旅順攻囲戦では最大の激戦地となった。」
「地名はこの地の標高に由来」(203mだそうです:未確認)
へえーっ、そうだったんだ・・・。
「日露戦争において要所となった旅順において、日本陸軍は第3軍を編成し旅順要塞および旅順艦隊を攻撃した。」
「旅順要塞の西方に位置する203高地は、(中略)港湾部を一望できる観測点としては有意義な地点」
「陣地自体の規模は南山の戦い後より防御強化の工事がなされており、第三軍の包囲完了時点でかなり強固な陣地となっていた」
「海軍の連合艦隊参謀の秋山真之は203高地もしくは鶏冠山方面の旅順港内を見渡せる地点を占領することが重要と考えており、東郷平八郎の命を受けて岩村団次郎中佐と伊集院俊大尉が第3軍に赴いてその旨を伝えた。」
「大本営は11月4日の御前会議で203 高地を主攻撃目標とする方針を決めていた。」
「11月27日付第3軍命令で203高地に対する砲撃を開始」
「日露両軍は一進一退の戦闘」
「第7師団の突撃攻撃により12月5日に203高地は陥落」
「翌1905年1月1日にロシア軍旅順要塞司令官ステッセルから乃木に対して降伏(旅順開城)の申出」
「第3次総攻撃では乃木希典の次男・保典も戦死」
漢詩「爾霊山」
爾霊山険豈難攀
男子功名期克艱
鉄血覆山山形改
万人斉仰爾霊山
(漢詩紹介:爾霊山)
http://www.kangin.or.jp/learning/text/japanese/k_A2_058.html
「爾霊山 <乃木 希典>
爾霊山は𡸴なれども 豈攀じ難からんや
男子功名 克艱を期す
鉄血山を覆うて 山形改まる
万人斉しく仰ぐ 爾霊山」
「二〇三高地はいかに険しくとも、どうして攀じ登れないことがあろうか。男子たるもの、功名を立てようとするならば、艱難辛苦に打ち克とうという覚悟が肝要である。
その決意のもとに激戦し、ついに砲弾の鉄片と将兵の尊い血が山を覆うて山の形さえ変わってしまった。誰しも皆この地を仰ぎ見るとき、嗚呼(ああ)爾(なんじ)の霊の山と、等しく仰ぎ慰めるであろう。」
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子は正義派じゃない。
ウクライナの地における統治が、どのように行われようとも知ったことではない。
人間同士のドンパチを称揚する気は更々ない。
シェフチェンコのテリコンに立てられるであろうドローン用のアンテナで、多くの犠牲が発生することは間違いない。
もちろん、テリコンを含めた高所の確保や防御にも、多大なリソース(兵士の命含めて)が投入されることになる。
ロシアは、今後も次々とテリコンを占領しながら、ドローンを運用していくんだろう。
ウクライナ戦争で戦争のカタチは大きく変わったと言われる。
無数のFPVドローンが飛び交い、ランセットのような徘徊弾薬が用いられ、遠隔操作のロボットが戦場を駆け巡っている。
ウクライナ東部におけるテリコンの占領は、ドローン運用における「高さの優位」を獲得するうえで重要かつ不可欠な要素になっている。
ロシア側がシェフチェンコの占領を宣伝するのは、戦術的に理に適っている。
欧州大戦争において、今後、そういったことが続いていくのかどうかは分からない。
最近では、光ファイバーを引きずりながら、電波妨害をものともせずに運用されるドローンも登場していると言われる。
やれやれ・・・。
それに対しては、映像や音響的防御を展開して対応するという研究もされているらしい(そのうち、実戦投入されるかも)。
最強の矛に最強の盾か・・・。
(ロシア国防省がシェフチェンコ解放を発表、国旗を掲げる様子も公開)
https://grandfleet.info/russia-related/russian-defense-ministry-announces-release-of-shevchenko-releases-flag-raising-video/
「ポクロウシク近郊のシェフチェンコを解放した」(ロシア国防省)
「シェフチェンコ解放に関与した第74独立親衛自動車化狙撃旅団と兵士に感謝の言葉を送った」(ベロウソフ国防相)
「国旗を掲げた様子も12日に公開」
「ここまでシェフチェンコ(人口約1,600人)占領をアピールするのは街の重要性を強調したいため」
それって、どこ?。
何が威張れる話なの?。
「ロシア国防省の映像に登場するシェフチェンコには「周囲よりも圧倒的な高さをもつテリコン=40m級」が映っており、ソローネ近郊のテリコンと合わせると「ドローン運用に欠かせないアンテナの高さ」を改善した格好で、T-0409の遮断は時間の問題」
「ポクロウシクに対する主要兵站ルートの1つ=T-0409は物理的遮断の危機に晒されている。」
航空万能論ブログ管理人の作成している戦況地図には、「T-04-09(T-0409)の物理的遮断まで約1km」、「E-50の物理的遮断まで約6km」とある。
既に記事にしたけど、ポクロフシク(ポクロウシク)に対しては、正面突破の力業ではなく、兵站ルートを遮断して孤立させ、ウクライナ軍の撤退を促す方策が採られているとされる。
人口わずか1600人の集落の占領について、ここまでアピールするのはそのためだ。
鉱山が多いドンバス地域は、ボタ山であるテリコンがあちこちにある。
そこは「ドローン運用に欠かせないアンテナの高さ」を提供する格好の目標なわけだ。
同じような話はトレツクでもあったけどな。
また、街自体が高い標高に築かれていれば、その占領も同様の効果が期待できる。
最近では、ブーレダルがそうだった。
記事に張り付けられている映像を見ると、シェフチェンコ周辺はほぼ平坦で、テリコンがひときわ高くそびえていることが分かる(画像参照)。
ここにアンテナを立てて、ドローンを運用することで、戦況を大いに有利にすることが出来るというわけだ。
一昔前なら、砲撃の観測拠点を確保することに匹敵するだろう。
(203高地)
https://ja.wikipedia.org/wiki/203%E9%AB%98%E5%9C%B0
「中国東北部の遼東半島南端に位置する旅順(現在の大連市旅順口区)にある丘陵。日露戦争の旅順攻囲戦では最大の激戦地となった。」
「地名はこの地の標高に由来」(203mだそうです:未確認)
へえーっ、そうだったんだ・・・。
「日露戦争において要所となった旅順において、日本陸軍は第3軍を編成し旅順要塞および旅順艦隊を攻撃した。」
「旅順要塞の西方に位置する203高地は、(中略)港湾部を一望できる観測点としては有意義な地点」
「陣地自体の規模は南山の戦い後より防御強化の工事がなされており、第三軍の包囲完了時点でかなり強固な陣地となっていた」
「海軍の連合艦隊参謀の秋山真之は203高地もしくは鶏冠山方面の旅順港内を見渡せる地点を占領することが重要と考えており、東郷平八郎の命を受けて岩村団次郎中佐と伊集院俊大尉が第3軍に赴いてその旨を伝えた。」
「大本営は11月4日の御前会議で203 高地を主攻撃目標とする方針を決めていた。」
「11月27日付第3軍命令で203高地に対する砲撃を開始」
「日露両軍は一進一退の戦闘」
「第7師団の突撃攻撃により12月5日に203高地は陥落」
「翌1905年1月1日にロシア軍旅順要塞司令官ステッセルから乃木に対して降伏(旅順開城)の申出」
「第3次総攻撃では乃木希典の次男・保典も戦死」
漢詩「爾霊山」
爾霊山険豈難攀
男子功名期克艱
鉄血覆山山形改
万人斉仰爾霊山
(漢詩紹介:爾霊山)
http://www.kangin.or.jp/learning/text/japanese/k_A2_058.html
「爾霊山 <乃木 希典>
爾霊山は𡸴なれども 豈攀じ難からんや
男子功名 克艱を期す
鉄血山を覆うて 山形改まる
万人斉しく仰ぐ 爾霊山」
「二〇三高地はいかに険しくとも、どうして攀じ登れないことがあろうか。男子たるもの、功名を立てようとするならば、艱難辛苦に打ち克とうという覚悟が肝要である。
その決意のもとに激戦し、ついに砲弾の鉄片と将兵の尊い血が山を覆うて山の形さえ変わってしまった。誰しも皆この地を仰ぎ見るとき、嗚呼(ああ)爾(なんじ)の霊の山と、等しく仰ぎ慰めるであろう。」
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子は正義派じゃない。
ウクライナの地における統治が、どのように行われようとも知ったことではない。
人間同士のドンパチを称揚する気は更々ない。
シェフチェンコのテリコンに立てられるであろうドローン用のアンテナで、多くの犠牲が発生することは間違いない。
もちろん、テリコンを含めた高所の確保や防御にも、多大なリソース(兵士の命含めて)が投入されることになる。
ロシアは、今後も次々とテリコンを占領しながら、ドローンを運用していくんだろう。
ウクライナ戦争で戦争のカタチは大きく変わったと言われる。
無数のFPVドローンが飛び交い、ランセットのような徘徊弾薬が用いられ、遠隔操作のロボットが戦場を駆け巡っている。
ウクライナ東部におけるテリコンの占領は、ドローン運用における「高さの優位」を獲得するうえで重要かつ不可欠な要素になっている。
ロシア側がシェフチェンコの占領を宣伝するのは、戦術的に理に適っている。
欧州大戦争において、今後、そういったことが続いていくのかどうかは分からない。
最近では、光ファイバーを引きずりながら、電波妨害をものともせずに運用されるドローンも登場していると言われる。
やれやれ・・・。
それに対しては、映像や音響的防御を展開して対応するという研究もされているらしい(そのうち、実戦投入されるかも)。
最強の矛に最強の盾か・・・。
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