😼欧州大戦争:ウクライナ戦線:ブダノフの罠 ― 2025年01月28日 03:45
欧州大戦争:ウクライナ戦線:ブダノフの罠
(ブダノフ中将、早く交渉を開始しないとウクライナ自体の存在が脅かされる)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/lieutenant-general-budanov-ukraines-very-existence-is-threatened-if-negotiations-do-not-begin-soon/
「『夏までに真剣な交渉が始まらなければ危険な展開になるだろう』『ウクライナ自体の存在が脅かされるかもしれない』」「全ては交渉が上手くいくかどうかに掛かっている」(ウクライナ国防省情報総局のブダノフ中将)
「ブダノフ中将はウクライナ自体の存在が脅かされるとは言わなかった。彼は何も変わらなければ戦線が崩壊して問題が起きるかもしれないと言った」(最高議会のオレクシー・ホンチャレンコ議員)
ブダノフが何をどう言ったかというより、それを聞いていた最高会議幹部の反応が印象的だ。
「この発言に誰もが不安げな視線を交わして沈黙した。」
やれやれ・・・。
そもそも、この会合が開かれた状況が興味深い。
「最高議会の派閥指導者らは最近、本当の戦況を把握するため軍司令部の指導者を招いた非公開の会合を開催した。」
読んだ瞬間、浮沈子は思わず噴き出した。
ウクライナ政府は、自国民を欺き続けているからな。
何が本当で、どこからが情報戦(=嘘八百の拡散)なのか、議会筋にも分からなくなっちまったというわけだ。
やれやれ・・・。
「ブダノフ中将が言及した言葉の意味は「早く交渉を始めないと継戦能力が尽きて『交渉者としての立場』を失い、現体制のウクライナが存在できなくなるかもしれない」という意味かもしれないし、単純に「早く交渉を始めない前線が崩壊してウクライナの存在が脅かされるほど将来の停戦ライン(前線)が西に移動する」という意味かもしれない」(航空万能論ブログ管理人)
「どちらにしても「ロシア軍の攻勢リソースが2025年に枯渇して前線の状況が楽になる」という楽観的な見方は微塵も感じられない。」(同上)
シルスキー(現総司令官)と共に、ザルジニーの後任の一人と見なされていた人物だけに、その発言の意味は重い。
最高議会の重鎮たちが、「不安げな視線を交わして沈黙」したのは無理もないところだ。
けどな、浮沈子は騙されないぞ。
数々の特殊作戦を成功させ、戦果を上げてきた人物は、自ら情報戦を仕掛けているに違いない。
敵を欺くには、まず味方から。
鉄則だな。
クルスク侵攻の際も、少なくとも表向きは西側諸国を欺いて極秘裏に準備が進められた。
ブダノフは、それにも深く関わっていたと思われる(未確認)。
そもそも、んな「ウクライナ自体の存在が脅かされるかもしれない」などという話があったとかなかったということが、メディアに出てくること自体が怪しい。
国家の存続にかかわる話だからな。
大臣の首が飛ぶとか、総司令官が更迭されるという話とはレベルが異なる。
戦局がそれ程ひっ迫しているという話は、まあ、ありそうな話ではあるけど、不足しているとされる兵士の件についてだって、半年や1年で底をつくような話じゃない。
「夏までに真剣な交渉が始まらなければ危険な展開」などという話が真実とは思えない(そうなのかあ?)。
もし仮にそういう話があるとすれば、米国や欧州からの武器弾薬が止まり、再び昨年の今頃のような状況に追い込まれる場合だけだ。
ゼレンスキーは、モルドバ大統領との会談の際、米国からの武器は止まっていないと明言している。
(ルビオ氏が対外援助助成金の一時停止を発表した後、米国はウクライナへの軍事援助を停止していないとゼレンスキー氏は言う)
https://www.njpwfun.com/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/94925/%E3%83%AB%E3%83%93%E3%82%AA%E6%B0%8F%E3%81%8C%E5%AF%BE%E5%A4%96%E6%8F%B4%E5%8A%A9%E5%8A%A9%E6%88%90%E9%87%91%E3%81%AE%E4%B8%80%E6%99%82%E5%81%9C%E6%AD%A2%E3%82%92%E7%99%BA%E8%A1%A8%E3%81%97%E3%81%9F/
「同氏はモルドバのマイア・サンドゥ大統領との記者会見で、「私は軍事援助に集中している。ありがたいことに軍事援助は止められていない」と述べた。」
潤沢な兵器が供給され続けていれば、ウクライナ軍は少なくとも1年や2年は防衛戦を続けることが出来るだろう。
でだ、ウクライナ軍が議会の政治家どもを欺いて、なぜ今頃、んな情報戦を仕掛けているのかが問題なわけだ。
確かに、前線の状況は思わしくない。
東部戦線ではベリカノボシルカ(ヴェリカノボシルカ)が陥落し、トレツク、チャシブヤールも押し込まれ、時間の問題とされている。
東北部のクピヤンスク方面やリマン方面も戦線が後退している。
満を持して侵攻したクルスクも、北朝鮮兵士を投入されて力技で押し込まれているからな。
そんな中で、第2のクルスク侵攻のようなサプライズを仕掛けるというのはあり得ない話に思える。
浮沈子が、そんな中でブダノフが情報戦を仕掛けていると思ったのは、このままの状況ではウクライナや欧州の頭越しに米国とロシアとの間で交渉が進み、両国で手打ちになった停戦条件を否応なく押し付けられることになると懸念しているからに他ならない。
黙っていれば、戦場で勝てないウクライナは、暴走するトランプの嵐に巻き込まれて翻弄されることになる。
欧州がどう動こうとも、米国からの支援が止まればウクライナが1年持たずに敗戦に追い込まれることは、CIA長官だったバーンズが米国で明言しているからな。
強引な停戦の動きをけん制するには、ゼレンスキーの芝居(政治的パフォーマンス)だけではムリポだ。
もう、その芝居に拍手(武器弾薬?)を送ってくれるバイデンはいない。
ウクライナ軍は、現政権と結託して、意図しない停戦交渉をぶっ潰すためのサプライズ攻勢を掛けようとしている(ホントかあ?)。
もう、ロシア本土に攻め込んでも、誰も驚かないからな(またか・・・)。
浮沈子の妄想では、ハンガリーかスロバキア、もしかするとモルドバの沿ドニエストル共和国(トランスニストリア)へ侵攻する可能性がある。
モルドバというのは、筋としては悪くない(NATOじゃないし、加盟も求めていない:EUには加盟方針がある)。
ハンガリー、スロバキアは、腐ってもNATOだからな(腐ってるのかあ?)。
いくらサプライズと言っても、まあ、ありそうもないレベルが高過ぎる気がする。
モルドバは、親ロシア系のトランスニストリアに手を焼いているからな。
そこに軍事侵攻してウクライナの影響下に置けば、ロシアへのけん制になるし、モルドバの現政権に対する貢献になるかも知れない。
もちろん、領有ではなく、あくまで軍事侵攻して影響下に置くに留める。
ロシアは、ウクライナ南部回廊への侵攻により、トランスニストリアをロシアと地続きにする意図を鮮明にしている(ウクライナを黒海から切り離して内陸国化する意図でもある)。
ウクライナが先手を取って侵攻すれば、その裏をかくことになるしな。
うーん、我ながらいいアイデアだ(そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
ブダノフが何を考えているのかは知らない。
が、国家の存亡をネタに、最高議会の重鎮達を黙らせるレベルの情報戦を仕掛けたからには、それなりのサプライズが仕込まれているに違いないのだ。
この話は、あくまでも浮沈子の妄想に過ぎない。
しかし、何かが臭うことは確かだ。
プンプン臭うぞ!。
このままでいけば、プーチンに丸め込まれたトランプが、ウクライナと欧州を恫喝して、強引に停戦させることになる。
スッキリしない形にはなるかも知れないけど、それこそが「ディール」だ。
そのスッキリしないところは、欧州が押し付けられてしまうだろう。
プーチンの高笑いが聞こえる気がする。
その際に重要な点は、中国に華を持たせ過ぎないことだろうな。
ロシアに対する影響力を行使するように、既に要請しているからな。
応じなければ、得意のタリフ(関税)攻撃を繰り出すだろう。
中国が応じるかどうかは分からない。
少なくとも、中国の仲介で停戦や和平が行われないようにけん制することは必須だ。
以前には、そんな動きもあったからな。
ウクライナは今、正念場を迎えている。
トランプ政権の誕生は、ふつーに考えれば支援が減るわけだから、ウクライナにとっていいことは何もない(最悪だ・・・)。
それを、何としても自国の利益に結びつけようとして、ゼレンスキー政権はあの手この手を尽くしている。
が、状況は芳しくない。
バイデン政権は、勝てる戦争をさせてはくれなかったが、負けない戦争を続けるだけの支援は与えてくれたからな。
トランプが何をするかは分からないが、取り巻きを見ても、ウクライナに潤沢な武器や支援をしてくれそうな連中は皆無だ。
ウクライナが望まない(=ロシア有利の)停戦条件を押し付けられる可能性は高い。
あくまで停戦を拒否して戦争を続ける選択もあるが、せっかくの仲介を袖にした時の扱いは、ただでは済まないだろう。
バイデン政権は、ロシアに対する制裁を簡単には解除できないように、議会承認を要する形にしているけど、トランプはあの手この手でロシアとディールするに違いない(そうなのかあ?)。
停戦させて、ノーベル平和賞を貰おうとているのに、ウクライナのせいで逃すことになるわけだからな。
ハシゴの外し方は半端ないだろう。
そういう動きをけん制するためのサプライズは、相当効果的なものでなければならない。
増して、軍事的に実現することは困難を極める。
モルドバについては、こんな記事も見つけた。
(「次の火薬庫」モルドバ、最悪、核兵器級の爆発が起きるかも知れない:文字通りの火薬庫、コバスナ武器庫の10キロトン:2023.03.06
の記事)
https://gendai.media/articles/-/106914?page=3
「ウクライナ領からわずか2キロのコバスナにある大型武器庫が、ロシア、ウクライナ、モルドバの間で奪い合いの対象となってくるだろう。」
「ここにはソ連時代、対NATOの守りについていた西部軍管区の兵器、そして1989年以降、東欧諸国から引き揚げたソ連軍の兵器が保管されている。総量2万トン。10キロトン相当の爆薬を抱えているそうで、これは広島原爆の半分以上に相当する威力」
べらぼーめ・・・。
「戦争の今、この武器庫の砲弾は、ウクライナとロシアの間で奪い合いの対象になるかもしれない。」
記事では、ウクライナが攻撃してクレーターが出来ることになっているけど(そうなのかあ?)、まるっと頂ければ、それに越したことはないだろう。
まあ、どうでもいいんですが。
トランスニストリアへの侵攻は、浮沈子の妄想に過ぎない。
うーん、が、ブダノフが仕掛けそうな話な気もするけどな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(沿ドニエストル共和国)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%BF%E3%83%89%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AB%E5%85%B1%E5%92%8C%E5%9B%BD
「北部のコバスナ村にあるロシア軍の武器・弾薬庫は欧州最大級と報道されており、日本の『産経新聞』の斎藤勉が2001年に現地を訪問し、武器・弾薬庫の直接取材は軍事機密として拒否されたものの、当時のモルドバ大統領ウラジーミル・ヴォローニンが備蓄されている兵器・弾薬を4万トンと語っていたという」
おっと、上記で引用した記事の2倍だな。
まあ、どうでもいいんですが。
「(2022年)3月上旬、アメリカ合衆国上院のマルコ・ルビオ議員は、沿ドニエストル共和国による紛争関与は明白な証拠なしに行われる可能性を示唆した。」
おっと、彼は今、第2期トランプ政権の国務長官だからな。
当然、目配りはしているだろう。
ウクライナの方を見ているかどうかは別だけどな。
今年(2025年)から、ウクライナ経由でのロシア産天然ガスの無償供給が遮断され(ウクライナ側の契約の終了による)、代替経路を模索している件(トルコ経由かあ?)については触れられていない。
今は、備蓄で凌いでいるようだ。
まあいい。
トランスニストリア侵攻は、ウィキを読む限りでは十分想定外な要素はある。
ウクライナ紛争については、中立を保つということになっているし、侵攻当初に偽旗作戦が採られたという記述もあるけど、真偽のほどは分からない。
モルドバの大統領選挙が、ビミョーな差で終わったことを考えると、あながちサプライズとも言えないかも知れない。
やっぱ、武器庫の存在はデカいな。
4万トン(2万トンでもいいですが)かあ・・・。
上記でも触れたように、武器弾薬さえ潤沢に手に入れば、ウクライナはまだまだ戦い続けることが出来る。
プーチンが高笑いするような停戦に応じるわけにはいかない。
たとえ、トランプが軍事支援を止めたとしても、1年くらいは戦闘を継続することが出来るだろう。
欧州や、欧州経由の軍事支援の増加を待つ間、ロシアの攻撃を跳ね返さなければならないからな。
トランスニストリアは、地政学的にも軍事的にも、手を付ける合理的理由がある。
ゼレンスキーと再選されたサンドウ大統領との会談で、何が話されたのかは知らない(未調査)。
(「ウクライナ除外は不可能」 和平協議でゼレンスキー氏)
https://nordot.app/1255979478421914282?c=768367547562557440
「ウクライナ不在の和平協議では「本当の成果は得られない」と強調。戦争終結について「チャンスはあるが、ウクライナがいなくてはできない。ロシアは戦争を終わらせたいと考えていない」と主張した。」(ゼレンスキー氏)
「和平協議にはウクライナとロシア、米国のほか、欧州も加わるべきだとの考えを示した。」
「首都キーウ(キエフ)を訪問したモルドバのサンドゥ大統領との共同記者会見で語った。」
この話が、なぜモルドバの大統領との記者会見で出たのかは知らない。
うーん、ぷんぷん臭うなあ・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(トランプ氏「ディール」で紛争解決、ノーベル平和賞に執着か…ロシアがウクライナ停戦すれば「便宜」)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250127-OYT1T50092/
「SNSでは、ロシアが停戦に応じれば「便宜」を図ると投稿」(トランプ氏)
「「ディールを成立させる時が来た」と秋波を送っている。」
やっぱ、飴と鞭だな(飴:制裁解除かウクライナの説得か)。
鞭と鞭では、ディールは成功しない。
「トランプ氏は昨年12月にフロリダ州の邸宅に安倍晋三元首相の妻・昭恵夫人を招いた際、生前の安倍氏からノーベル平和賞に推薦されたことを振り返り、自分がいかにふさわしいかを語った」(米CBS)
「側近によれば、トランプ氏は平和賞に執着しているという。」(同上)
もうビョーキだな・・・。
「中国やロシアを含む枠組みによる核軍縮、中東和平の実現にも意欲」
ウクライナで停戦合意が得られなくても、そっちで成果を得れば評価は高まるだろう。
特に、中東での和平の実現は大きい。
欧州列強が残した負の遺産だからな。
イスラエルによるパレスチナ地域の1国支配をアラブ諸国にどう納得させるかだが、実現は困難だ(まず、ムリポ)。
それだけに、恒久的な解決が出来ればノーベル賞も夢ではない。
そのためには、イランとのつながりが深いロシアの協力が欠かせない。
ディールだ。
ウクライナは、その取引の通貨として使われる(そんなあ!)。
英国なんて、中東和平が確立するとしたら、ウクライナとの100年の約束なんて躊躇いなく袖にするに違いない(英国は最大の元凶だからな)。
国家(間)に真の友人はいない。
米国はもとより、欧州にとってもウクライナは取引の通貨だ。
「和平協議にはウクライナとロシア、米国のほか、欧州も加わるべきだとの考えを示した。」(再掲)
ゼレンスキーは、何か勘違いをしているのかもしれないな・・・。
(ブダノフ中将、早く交渉を開始しないとウクライナ自体の存在が脅かされる)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/lieutenant-general-budanov-ukraines-very-existence-is-threatened-if-negotiations-do-not-begin-soon/
「『夏までに真剣な交渉が始まらなければ危険な展開になるだろう』『ウクライナ自体の存在が脅かされるかもしれない』」「全ては交渉が上手くいくかどうかに掛かっている」(ウクライナ国防省情報総局のブダノフ中将)
「ブダノフ中将はウクライナ自体の存在が脅かされるとは言わなかった。彼は何も変わらなければ戦線が崩壊して問題が起きるかもしれないと言った」(最高議会のオレクシー・ホンチャレンコ議員)
ブダノフが何をどう言ったかというより、それを聞いていた最高会議幹部の反応が印象的だ。
「この発言に誰もが不安げな視線を交わして沈黙した。」
やれやれ・・・。
そもそも、この会合が開かれた状況が興味深い。
「最高議会の派閥指導者らは最近、本当の戦況を把握するため軍司令部の指導者を招いた非公開の会合を開催した。」
読んだ瞬間、浮沈子は思わず噴き出した。
ウクライナ政府は、自国民を欺き続けているからな。
何が本当で、どこからが情報戦(=嘘八百の拡散)なのか、議会筋にも分からなくなっちまったというわけだ。
やれやれ・・・。
「ブダノフ中将が言及した言葉の意味は「早く交渉を始めないと継戦能力が尽きて『交渉者としての立場』を失い、現体制のウクライナが存在できなくなるかもしれない」という意味かもしれないし、単純に「早く交渉を始めない前線が崩壊してウクライナの存在が脅かされるほど将来の停戦ライン(前線)が西に移動する」という意味かもしれない」(航空万能論ブログ管理人)
「どちらにしても「ロシア軍の攻勢リソースが2025年に枯渇して前線の状況が楽になる」という楽観的な見方は微塵も感じられない。」(同上)
シルスキー(現総司令官)と共に、ザルジニーの後任の一人と見なされていた人物だけに、その発言の意味は重い。
最高議会の重鎮たちが、「不安げな視線を交わして沈黙」したのは無理もないところだ。
けどな、浮沈子は騙されないぞ。
数々の特殊作戦を成功させ、戦果を上げてきた人物は、自ら情報戦を仕掛けているに違いない。
敵を欺くには、まず味方から。
鉄則だな。
クルスク侵攻の際も、少なくとも表向きは西側諸国を欺いて極秘裏に準備が進められた。
ブダノフは、それにも深く関わっていたと思われる(未確認)。
そもそも、んな「ウクライナ自体の存在が脅かされるかもしれない」などという話があったとかなかったということが、メディアに出てくること自体が怪しい。
国家の存続にかかわる話だからな。
大臣の首が飛ぶとか、総司令官が更迭されるという話とはレベルが異なる。
戦局がそれ程ひっ迫しているという話は、まあ、ありそうな話ではあるけど、不足しているとされる兵士の件についてだって、半年や1年で底をつくような話じゃない。
「夏までに真剣な交渉が始まらなければ危険な展開」などという話が真実とは思えない(そうなのかあ?)。
もし仮にそういう話があるとすれば、米国や欧州からの武器弾薬が止まり、再び昨年の今頃のような状況に追い込まれる場合だけだ。
ゼレンスキーは、モルドバ大統領との会談の際、米国からの武器は止まっていないと明言している。
(ルビオ氏が対外援助助成金の一時停止を発表した後、米国はウクライナへの軍事援助を停止していないとゼレンスキー氏は言う)
https://www.njpwfun.com/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/94925/%E3%83%AB%E3%83%93%E3%82%AA%E6%B0%8F%E3%81%8C%E5%AF%BE%E5%A4%96%E6%8F%B4%E5%8A%A9%E5%8A%A9%E6%88%90%E9%87%91%E3%81%AE%E4%B8%80%E6%99%82%E5%81%9C%E6%AD%A2%E3%82%92%E7%99%BA%E8%A1%A8%E3%81%97%E3%81%9F/
「同氏はモルドバのマイア・サンドゥ大統領との記者会見で、「私は軍事援助に集中している。ありがたいことに軍事援助は止められていない」と述べた。」
潤沢な兵器が供給され続けていれば、ウクライナ軍は少なくとも1年や2年は防衛戦を続けることが出来るだろう。
でだ、ウクライナ軍が議会の政治家どもを欺いて、なぜ今頃、んな情報戦を仕掛けているのかが問題なわけだ。
確かに、前線の状況は思わしくない。
東部戦線ではベリカノボシルカ(ヴェリカノボシルカ)が陥落し、トレツク、チャシブヤールも押し込まれ、時間の問題とされている。
東北部のクピヤンスク方面やリマン方面も戦線が後退している。
満を持して侵攻したクルスクも、北朝鮮兵士を投入されて力技で押し込まれているからな。
そんな中で、第2のクルスク侵攻のようなサプライズを仕掛けるというのはあり得ない話に思える。
浮沈子が、そんな中でブダノフが情報戦を仕掛けていると思ったのは、このままの状況ではウクライナや欧州の頭越しに米国とロシアとの間で交渉が進み、両国で手打ちになった停戦条件を否応なく押し付けられることになると懸念しているからに他ならない。
黙っていれば、戦場で勝てないウクライナは、暴走するトランプの嵐に巻き込まれて翻弄されることになる。
欧州がどう動こうとも、米国からの支援が止まればウクライナが1年持たずに敗戦に追い込まれることは、CIA長官だったバーンズが米国で明言しているからな。
強引な停戦の動きをけん制するには、ゼレンスキーの芝居(政治的パフォーマンス)だけではムリポだ。
もう、その芝居に拍手(武器弾薬?)を送ってくれるバイデンはいない。
ウクライナ軍は、現政権と結託して、意図しない停戦交渉をぶっ潰すためのサプライズ攻勢を掛けようとしている(ホントかあ?)。
もう、ロシア本土に攻め込んでも、誰も驚かないからな(またか・・・)。
浮沈子の妄想では、ハンガリーかスロバキア、もしかするとモルドバの沿ドニエストル共和国(トランスニストリア)へ侵攻する可能性がある。
モルドバというのは、筋としては悪くない(NATOじゃないし、加盟も求めていない:EUには加盟方針がある)。
ハンガリー、スロバキアは、腐ってもNATOだからな(腐ってるのかあ?)。
いくらサプライズと言っても、まあ、ありそうもないレベルが高過ぎる気がする。
モルドバは、親ロシア系のトランスニストリアに手を焼いているからな。
そこに軍事侵攻してウクライナの影響下に置けば、ロシアへのけん制になるし、モルドバの現政権に対する貢献になるかも知れない。
もちろん、領有ではなく、あくまで軍事侵攻して影響下に置くに留める。
ロシアは、ウクライナ南部回廊への侵攻により、トランスニストリアをロシアと地続きにする意図を鮮明にしている(ウクライナを黒海から切り離して内陸国化する意図でもある)。
ウクライナが先手を取って侵攻すれば、その裏をかくことになるしな。
うーん、我ながらいいアイデアだ(そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
ブダノフが何を考えているのかは知らない。
が、国家の存亡をネタに、最高議会の重鎮達を黙らせるレベルの情報戦を仕掛けたからには、それなりのサプライズが仕込まれているに違いないのだ。
この話は、あくまでも浮沈子の妄想に過ぎない。
しかし、何かが臭うことは確かだ。
プンプン臭うぞ!。
このままでいけば、プーチンに丸め込まれたトランプが、ウクライナと欧州を恫喝して、強引に停戦させることになる。
スッキリしない形にはなるかも知れないけど、それこそが「ディール」だ。
そのスッキリしないところは、欧州が押し付けられてしまうだろう。
プーチンの高笑いが聞こえる気がする。
その際に重要な点は、中国に華を持たせ過ぎないことだろうな。
ロシアに対する影響力を行使するように、既に要請しているからな。
応じなければ、得意のタリフ(関税)攻撃を繰り出すだろう。
中国が応じるかどうかは分からない。
少なくとも、中国の仲介で停戦や和平が行われないようにけん制することは必須だ。
以前には、そんな動きもあったからな。
ウクライナは今、正念場を迎えている。
トランプ政権の誕生は、ふつーに考えれば支援が減るわけだから、ウクライナにとっていいことは何もない(最悪だ・・・)。
それを、何としても自国の利益に結びつけようとして、ゼレンスキー政権はあの手この手を尽くしている。
が、状況は芳しくない。
バイデン政権は、勝てる戦争をさせてはくれなかったが、負けない戦争を続けるだけの支援は与えてくれたからな。
トランプが何をするかは分からないが、取り巻きを見ても、ウクライナに潤沢な武器や支援をしてくれそうな連中は皆無だ。
ウクライナが望まない(=ロシア有利の)停戦条件を押し付けられる可能性は高い。
あくまで停戦を拒否して戦争を続ける選択もあるが、せっかくの仲介を袖にした時の扱いは、ただでは済まないだろう。
バイデン政権は、ロシアに対する制裁を簡単には解除できないように、議会承認を要する形にしているけど、トランプはあの手この手でロシアとディールするに違いない(そうなのかあ?)。
停戦させて、ノーベル平和賞を貰おうとているのに、ウクライナのせいで逃すことになるわけだからな。
ハシゴの外し方は半端ないだろう。
そういう動きをけん制するためのサプライズは、相当効果的なものでなければならない。
増して、軍事的に実現することは困難を極める。
モルドバについては、こんな記事も見つけた。
(「次の火薬庫」モルドバ、最悪、核兵器級の爆発が起きるかも知れない:文字通りの火薬庫、コバスナ武器庫の10キロトン:2023.03.06
の記事)
https://gendai.media/articles/-/106914?page=3
「ウクライナ領からわずか2キロのコバスナにある大型武器庫が、ロシア、ウクライナ、モルドバの間で奪い合いの対象となってくるだろう。」
「ここにはソ連時代、対NATOの守りについていた西部軍管区の兵器、そして1989年以降、東欧諸国から引き揚げたソ連軍の兵器が保管されている。総量2万トン。10キロトン相当の爆薬を抱えているそうで、これは広島原爆の半分以上に相当する威力」
べらぼーめ・・・。
「戦争の今、この武器庫の砲弾は、ウクライナとロシアの間で奪い合いの対象になるかもしれない。」
記事では、ウクライナが攻撃してクレーターが出来ることになっているけど(そうなのかあ?)、まるっと頂ければ、それに越したことはないだろう。
まあ、どうでもいいんですが。
トランスニストリアへの侵攻は、浮沈子の妄想に過ぎない。
うーん、が、ブダノフが仕掛けそうな話な気もするけどな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(沿ドニエストル共和国)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%BF%E3%83%89%E3%83%8B%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AB%E5%85%B1%E5%92%8C%E5%9B%BD
「北部のコバスナ村にあるロシア軍の武器・弾薬庫は欧州最大級と報道されており、日本の『産経新聞』の斎藤勉が2001年に現地を訪問し、武器・弾薬庫の直接取材は軍事機密として拒否されたものの、当時のモルドバ大統領ウラジーミル・ヴォローニンが備蓄されている兵器・弾薬を4万トンと語っていたという」
おっと、上記で引用した記事の2倍だな。
まあ、どうでもいいんですが。
「(2022年)3月上旬、アメリカ合衆国上院のマルコ・ルビオ議員は、沿ドニエストル共和国による紛争関与は明白な証拠なしに行われる可能性を示唆した。」
おっと、彼は今、第2期トランプ政権の国務長官だからな。
当然、目配りはしているだろう。
ウクライナの方を見ているかどうかは別だけどな。
今年(2025年)から、ウクライナ経由でのロシア産天然ガスの無償供給が遮断され(ウクライナ側の契約の終了による)、代替経路を模索している件(トルコ経由かあ?)については触れられていない。
今は、備蓄で凌いでいるようだ。
まあいい。
トランスニストリア侵攻は、ウィキを読む限りでは十分想定外な要素はある。
ウクライナ紛争については、中立を保つということになっているし、侵攻当初に偽旗作戦が採られたという記述もあるけど、真偽のほどは分からない。
モルドバの大統領選挙が、ビミョーな差で終わったことを考えると、あながちサプライズとも言えないかも知れない。
やっぱ、武器庫の存在はデカいな。
4万トン(2万トンでもいいですが)かあ・・・。
上記でも触れたように、武器弾薬さえ潤沢に手に入れば、ウクライナはまだまだ戦い続けることが出来る。
プーチンが高笑いするような停戦に応じるわけにはいかない。
たとえ、トランプが軍事支援を止めたとしても、1年くらいは戦闘を継続することが出来るだろう。
欧州や、欧州経由の軍事支援の増加を待つ間、ロシアの攻撃を跳ね返さなければならないからな。
トランスニストリアは、地政学的にも軍事的にも、手を付ける合理的理由がある。
ゼレンスキーと再選されたサンドウ大統領との会談で、何が話されたのかは知らない(未調査)。
(「ウクライナ除外は不可能」 和平協議でゼレンスキー氏)
https://nordot.app/1255979478421914282?c=768367547562557440
「ウクライナ不在の和平協議では「本当の成果は得られない」と強調。戦争終結について「チャンスはあるが、ウクライナがいなくてはできない。ロシアは戦争を終わらせたいと考えていない」と主張した。」(ゼレンスキー氏)
「和平協議にはウクライナとロシア、米国のほか、欧州も加わるべきだとの考えを示した。」
「首都キーウ(キエフ)を訪問したモルドバのサンドゥ大統領との共同記者会見で語った。」
この話が、なぜモルドバの大統領との記者会見で出たのかは知らない。
うーん、ぷんぷん臭うなあ・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(トランプ氏「ディール」で紛争解決、ノーベル平和賞に執着か…ロシアがウクライナ停戦すれば「便宜」)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250127-OYT1T50092/
「SNSでは、ロシアが停戦に応じれば「便宜」を図ると投稿」(トランプ氏)
「「ディールを成立させる時が来た」と秋波を送っている。」
やっぱ、飴と鞭だな(飴:制裁解除かウクライナの説得か)。
鞭と鞭では、ディールは成功しない。
「トランプ氏は昨年12月にフロリダ州の邸宅に安倍晋三元首相の妻・昭恵夫人を招いた際、生前の安倍氏からノーベル平和賞に推薦されたことを振り返り、自分がいかにふさわしいかを語った」(米CBS)
「側近によれば、トランプ氏は平和賞に執着しているという。」(同上)
もうビョーキだな・・・。
「中国やロシアを含む枠組みによる核軍縮、中東和平の実現にも意欲」
ウクライナで停戦合意が得られなくても、そっちで成果を得れば評価は高まるだろう。
特に、中東での和平の実現は大きい。
欧州列強が残した負の遺産だからな。
イスラエルによるパレスチナ地域の1国支配をアラブ諸国にどう納得させるかだが、実現は困難だ(まず、ムリポ)。
それだけに、恒久的な解決が出来ればノーベル賞も夢ではない。
そのためには、イランとのつながりが深いロシアの協力が欠かせない。
ディールだ。
ウクライナは、その取引の通貨として使われる(そんなあ!)。
英国なんて、中東和平が確立するとしたら、ウクライナとの100年の約束なんて躊躇いなく袖にするに違いない(英国は最大の元凶だからな)。
国家(間)に真の友人はいない。
米国はもとより、欧州にとってもウクライナは取引の通貨だ。
「和平協議にはウクライナとロシア、米国のほか、欧州も加わるべきだとの考えを示した。」(再掲)
ゼレンスキーは、何か勘違いをしているのかもしれないな・・・。
🚀ファルコンヘビー:初号機見っけ! ― 2025年01月28日 12:14
ファルコンヘビー:初号機見っけ!
(発見された小惑星がイーロン・マスクのテスラ・ロードスターだったことが判明して登録取り消しに)
https://gigazine.net/news/20250128-2018-cn41-tesla-roadstar/
最近、パッとした宇宙ネタに乏しく、すっかり落ち込んでいたんだが、この記事は久しぶりに元気が出た。
「天文家は予想外の発見に喜んで、この天体をMPCに報告。その結果、この報告内容が受け入れられ、小惑星として認められることとなりました。」
発見の詳細は割愛する。
で、いい話だと思ったのはこの先だ。
「しかし、天文家はMPCの公式サイトで3Dで描かれた軌道を見て、疑問を抱き始めた」
「発見した天体の軌道はホーマン遷移軌道を使って火星に向かう宇宙船の軌道に似ていることに気付いた」
すごいな・・・。
「地球に最も接近する日と火星に最も接近する日を調べ、それらが既知の惑星間ミッションと関連付けられるかどうかを確認」
「その結果、天文家は自分が発見した天体が2018年2月にフロリダ州のケネディセンターから打ち上げられたFalcon Heavyの1段目だったことに気付きました。」(1段目というのは誤字:ギガジンに訂正を要請しました:正しくは2段目)
やったーっ!。
「このFalcon Heavyには、チェリーレッドのテスラ・ロードスターが乗っていました。このテスラ・ロードスターはSpaceXとテスラのCEOであるイーロン・マスク氏の所有車で、「スターマン」と呼ばれる宇宙服を着た人形が座らされていました。」
もう7年前になるけど、浮沈子は鮮明に記憶している。
宇宙空間に到達し、フェアリングがデプロイされた時の感動は格別だったからな。
記憶が確かならば、映り込んだ地球の映像があまりに鮮明だったため、当局から「許可なく気象映像を配信した」旨でクレームがついた。
まあ、どうでもいいんですが。
そーか、無事に太陽周回軌道を回っていたわけだ。
「スターマンのテスラ・ロードスターは地球ではなく太陽を周回する軌道に入ったため、これまで捕捉される機会もありませんでした。」
「地球の周回軌道を越えた範囲で宇宙船を運用する国や企業の透明性が欠如している」(天文学関連のニュースサイトであるAstronomy)
S社は、とっくの昔に運用を終了している。
人工惑星となったロケットや探査機がどれくらいあるのかは知らないが、多くは太陽の周りを半永久的に飛び続けることになる。
パーカーソーラープローブみたいなのは、最終的には太陽に突入して燃え尽きちまうだろうけどな。
(パーカー太陽探査機:最終軌道とミッション終了)
https://en.wikipedia.org/wiki/Parker_Solar_Probe#Final_orbit_and_end_of_mission
「最接近の正確な時刻は12月24日の11時53分(UTC)でしたが、この時点で探査機は通信不能でした。12月26日に、成功を確認するさらなるビーコン送信が受信されました。」
「この最終軌道は金星の軌道の内側にあるため、この惑星とのさらなる遭遇は計画されていない。」
「耐熱シールドは残り、今後数百万年にわたって太陽の周りを周回し続けると予想される。」
それでも、数百万年かかるわけだ。
ロードスターがどうなるのかは知らないが、人類が絶滅するくらいまでは余裕で飛び続けるに違いない(そうなのかあ?)。
搭載されている電子機器の基盤には、「Made on Earth by humans」と記されている。
(イーロン・マスクのテスラ・ロードスター)
https://en.wikipedia.org/wiki/Elon_Musk%27s_Tesla_Roadster
「車両の回路基板には「人間が地球上で作った」(Made on Earth by humans)というメッセージが書かれている。」(メッセージなのかあ?)
まあいい。
人類滅亡後も太陽の周りを飛び続ける人工天体。
次に観測されるのはいつになるんだろうか。
ボンボヤージュだな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(小惑星「2018 CN41」の正体はテスラ・ロードスターだった 2018年にファルコン・ヘビーで打ち上げ)
https://sorae.info/astronomy/20250203-2018cn41.html
ずいぶん時間がたってから、ソラエが記事を上げた。
「この天体が小惑星ではなく「車(とそれを搭載したロケットの一部)」だったことが明らかになったからです。」
「テスラ・ロードスターはFalcon Heavyの上段(2段目)からは切り離されず、上段に搭載されたままで太陽を周回する人工惑星になっていました。」
やっぱ、2段目にくっついたまんまだったわけだ。
まあいい。
「最悪の場合、10億ドルを費やした探査機が到着して初めてそれが小惑星ではないことに気付くことになる」(軌道上物体に詳しい天体物理学者のJonathan McDowell氏)
そんなどでかい人工物を打ち上げたなら、地球に降ってくる時だってヤバいことには変わりないと思うんだがな。
「MPCは発見された天体が人工物であるかどうかを複数の方法でチェックしているものの、今回のケースではそのすべてが機能しなかった」(MPCのMatthew Payneセンター長:(Minor Planet Center: MPC):スミソニアン天体物理観測所が運営する小惑星センター)
まあ、言い訳はどうでもいいんですが。
「現在、MPCはNASAのジェット推進研究所(JPL)と共同で、地球を周回する軌道上にはない人工物を適切に検出してデータベースから除外するシステムを開発している」
それでなくても2024 YR4とか、ヤバい話があるんだから、人騒がせなのはキッチリ排除してもらいたいもんだな・・・。
(発見された小惑星がイーロン・マスクのテスラ・ロードスターだったことが判明して登録取り消しに)
https://gigazine.net/news/20250128-2018-cn41-tesla-roadstar/
最近、パッとした宇宙ネタに乏しく、すっかり落ち込んでいたんだが、この記事は久しぶりに元気が出た。
「天文家は予想外の発見に喜んで、この天体をMPCに報告。その結果、この報告内容が受け入れられ、小惑星として認められることとなりました。」
発見の詳細は割愛する。
で、いい話だと思ったのはこの先だ。
「しかし、天文家はMPCの公式サイトで3Dで描かれた軌道を見て、疑問を抱き始めた」
「発見した天体の軌道はホーマン遷移軌道を使って火星に向かう宇宙船の軌道に似ていることに気付いた」
すごいな・・・。
「地球に最も接近する日と火星に最も接近する日を調べ、それらが既知の惑星間ミッションと関連付けられるかどうかを確認」
「その結果、天文家は自分が発見した天体が2018年2月にフロリダ州のケネディセンターから打ち上げられたFalcon Heavyの1段目だったことに気付きました。」(1段目というのは誤字:ギガジンに訂正を要請しました:正しくは2段目)
やったーっ!。
「このFalcon Heavyには、チェリーレッドのテスラ・ロードスターが乗っていました。このテスラ・ロードスターはSpaceXとテスラのCEOであるイーロン・マスク氏の所有車で、「スターマン」と呼ばれる宇宙服を着た人形が座らされていました。」
もう7年前になるけど、浮沈子は鮮明に記憶している。
宇宙空間に到達し、フェアリングがデプロイされた時の感動は格別だったからな。
記憶が確かならば、映り込んだ地球の映像があまりに鮮明だったため、当局から「許可なく気象映像を配信した」旨でクレームがついた。
まあ、どうでもいいんですが。
そーか、無事に太陽周回軌道を回っていたわけだ。
「スターマンのテスラ・ロードスターは地球ではなく太陽を周回する軌道に入ったため、これまで捕捉される機会もありませんでした。」
「地球の周回軌道を越えた範囲で宇宙船を運用する国や企業の透明性が欠如している」(天文学関連のニュースサイトであるAstronomy)
S社は、とっくの昔に運用を終了している。
人工惑星となったロケットや探査機がどれくらいあるのかは知らないが、多くは太陽の周りを半永久的に飛び続けることになる。
パーカーソーラープローブみたいなのは、最終的には太陽に突入して燃え尽きちまうだろうけどな。
(パーカー太陽探査機:最終軌道とミッション終了)
https://en.wikipedia.org/wiki/Parker_Solar_Probe#Final_orbit_and_end_of_mission
「最接近の正確な時刻は12月24日の11時53分(UTC)でしたが、この時点で探査機は通信不能でした。12月26日に、成功を確認するさらなるビーコン送信が受信されました。」
「この最終軌道は金星の軌道の内側にあるため、この惑星とのさらなる遭遇は計画されていない。」
「耐熱シールドは残り、今後数百万年にわたって太陽の周りを周回し続けると予想される。」
それでも、数百万年かかるわけだ。
ロードスターがどうなるのかは知らないが、人類が絶滅するくらいまでは余裕で飛び続けるに違いない(そうなのかあ?)。
搭載されている電子機器の基盤には、「Made on Earth by humans」と記されている。
(イーロン・マスクのテスラ・ロードスター)
https://en.wikipedia.org/wiki/Elon_Musk%27s_Tesla_Roadster
「車両の回路基板には「人間が地球上で作った」(Made on Earth by humans)というメッセージが書かれている。」(メッセージなのかあ?)
まあいい。
人類滅亡後も太陽の周りを飛び続ける人工天体。
次に観測されるのはいつになるんだろうか。
ボンボヤージュだな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(小惑星「2018 CN41」の正体はテスラ・ロードスターだった 2018年にファルコン・ヘビーで打ち上げ)
https://sorae.info/astronomy/20250203-2018cn41.html
ずいぶん時間がたってから、ソラエが記事を上げた。
「この天体が小惑星ではなく「車(とそれを搭載したロケットの一部)」だったことが明らかになったからです。」
「テスラ・ロードスターはFalcon Heavyの上段(2段目)からは切り離されず、上段に搭載されたままで太陽を周回する人工惑星になっていました。」
やっぱ、2段目にくっついたまんまだったわけだ。
まあいい。
「最悪の場合、10億ドルを費やした探査機が到着して初めてそれが小惑星ではないことに気付くことになる」(軌道上物体に詳しい天体物理学者のJonathan McDowell氏)
そんなどでかい人工物を打ち上げたなら、地球に降ってくる時だってヤバいことには変わりないと思うんだがな。
「MPCは発見された天体が人工物であるかどうかを複数の方法でチェックしているものの、今回のケースではそのすべてが機能しなかった」(MPCのMatthew Payneセンター長:(Minor Planet Center: MPC):スミソニアン天体物理観測所が運営する小惑星センター)
まあ、言い訳はどうでもいいんですが。
「現在、MPCはNASAのジェット推進研究所(JPL)と共同で、地球を周回する軌道上にはない人工物を適切に検出してデータベースから除外するシステムを開発している」
それでなくても2024 YR4とか、ヤバい話があるんだから、人騒がせなのはキッチリ排除してもらいたいもんだな・・・。
😼欧州大戦争:ウクライナ戦線:謎の停戦案 ― 2025年01月28日 16:14
欧州大戦争:ウクライナ戦線:謎の停戦案
(トランプのウクライナ戦争終結案、リーク情報が本当ならロシアがほぼすべてを手に入れる)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2025/01/534562.php
「ドナルド・トランプ米大統領がロシアとウクライナの戦争を100日で終結させるために検討中、とされる計画がリーク」
ほんとかあ?。
「数カ月で戦争を終結させるとする計画の詳細を発表し、ウクライナの「政治・外交界」で議論されてきた」(ウクライナの『Strana』紙)
<戦争終結までのプロセス>
・1月下旬〜2月上旬にプーチン大統領と電話会談
・2月か3月にプーチンとゼレンスキー両者と会談
・4月20日の復活祭までに停戦を宣言
・その時点でウクライナ軍はロシア領のクルスクから撤退
・国連の国際平和会議(IPC)が戦争終結のための両国の仲介作業を開始
・合意された戦争終結の条件に関する宣言は5月9日までに発表
・その後、ウクライナ政府には戒厳令の延長や動員を行わないよう要請
<合意に含まれる事項>
・ウクライナのNATO加盟を禁じ、中立を宣言すること
・2030年までにウクライナがEUの一員となること
・EUが戦後の復興を支援すること
・ウクライナは自国の軍隊の規模を維持し、アメリカから軍事支援を受け続けることができる。
・ロシアによる占領地を奪還しようとする軍事的・外交的試みを放棄
・占領地に対するロシア連邦の主権を公式に承認
・西側の対ロ制裁の一部解除:終戦協定の遵守状況によっては3年以内に解除される可能性も
・ロシアの石油・ガスのEUへの輸出制限は解除される代わりに特別関税を課し、その収入はウクライナの復興に充てられる。
計画は詳細かつ具体的だ。
概ねロシアべったりだが、いささか疑問な点も残る。
100万人とも言われるウクライナ軍の規模を維持し、米国からの軍事支援が続くというくだりだ。
中立を宣言し、ロシア占領地への攻撃を行わないことになっているにもかかわらず、戦時規模の軍隊を維持し続けるというのはいかにも不自然に映る。
浮沈子が注目しているのは、戒厳令の延長を認めていない点だな。
5月9日以降は、延長できない。
戒厳令が解除されれば、既に任期切れになっている大統領は職を解かれ、選挙を行わなければならないことになる(たぶん)。
占拠の前に、終戦合意事項を認め、その結果を国民に問うことになる。
停戦成立後、直ちにクルスクからの撤退というのも怪しい。
「メディアが報じた100日間の和平計画は「現実には存在しない」」(ウクライナ大統領府のアンドリー・イェルマク室長)
「このような報道はロシア人によって流布されたものであることが多い」(同上)
ロシアが仕掛ける情報戦に、ウクライナメディアが引っ掛かったということなわけだ。
が、政権内ではビミョーなずれもある。
「この和平案が合法的なものであることを否定」(ゼレンスキーの事務所)
存在そのものは否定していないところに注目だな。
リアルであれ、ガセネタであれ、これ程詳細で踏み込んだ停戦及び終戦案は初めて目にした。
世の中には星の数ほど停戦案はあるんだろう。
今回のは、ウクライナ内部で検討されている(怪しい・・・)というところが目新しい。
「・・・リークすれば、和平交渉の成功を危うくする可能性がある。」
「ゼレンスキーかロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、交渉前から合意案の一部を拒否する可能性がある」
つまり、リアルな場合は成功を妨害したい勢力の仕業ということになるし、そうでなければ世間の反応を計るサウンド目的のリークということになる。
浮沈子的には、現状、ウクライナが到底受け入れられないと思っているけど、仮に受け入れた場合には破られることを前提にしているように思われる。
中立しているにもかかわらず、現状の軍隊の規模を維持するというのは解せないからな。
それは、罠だ・・・。
ゼレンスキーが求めている、NATO構成国の軍隊による平和維持部隊の駐留にも触れられていないしな。
安全保障上の仕掛けが弱過ぎる。
一つ一つの条件にケチをつけていけばキリがないけど、稚拙感丸出しの100日プランだな。
この案をウクライナに呑ませられれば大したものだ。
プロのネゴシエーターでも無理だろう。
イェルマークが言うように、ロシア側の情報戦ということなら、停戦交渉など初めからする気がないことを露呈しているともいえる。
プーチンに先に条件を出されて、トランプ政権がそれをウクライナに呑ませるパターンなら最悪だろう。
本当のところは分からないが、少しでもリアルなところがあるとすれば、ウクライナ紛争の結末は悲惨だ。
「「停戦」だ「平和」だと言っても、トランプ2.0の世界では、やはり侵略者だけがトクをするのか」(副題より)
トランプ政権は、力による平和を追求するんだと言っている。
戦場の現状、経済制裁に対応する能力、戦争を実施しながら国内を統治する能力のどれを見ても、ロシアはウクライナに勝っている。
ついでに言えば、外国の軍隊を動員する能力もか(北朝鮮?)。
まあ、どうでもいいんですが。
ざっと見た感じでは、この100日プランがリアルとは思えない。
んなもんをたたき台にしているとすれば、ウクライナは崩壊する。
ブダノフのトランス二ストリア侵攻は確実だな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(トランプ米次期政権ウクライナ・ロシア担当、露宇戦争の和平合意が100日以内に達成されることを期待)
https://www.ukrinform.jp/rubric-ato/3946524-toranpu-mi-ci-qi-zheng-quanukurainaroshia-dan-dang-lu-yu-zhan-zhengno-he-ping-he-yigari-yi-neini-da-chengsarerukotowo-qi-dai.html
「個人的なレベルでもプロフェッショナルなレベルでも目標を設定したい」(米国のトランプ次期政権でウクライナ・ロシア問題の特別代表に指名されているキース・ケロッグ氏)
「100日という期限を設定しようではないか。(中略)解決策が理想的で、強靭であることを確信するために、近い将来にどのようにそれが行えるかを考えてみよう。そして、その戦争が終わるようにすること、私たちが戦いを終わらせるようにすることが非常に重要だ」(同上)
記事は、フォックスニュースのインタビューをもとに1月9日に配信されたものだ。
ケロッグ氏は、交渉のプロセスについて以下のように述べている。
・(トランプ次期)大統領は本当に対立者とも同盟者とも話す
・プーチン大統領ともゼレンシキー大統領とも話す環境に到達
・彼らは近い将来、受け入れられる解決策に到達する
100日という期限、トランプがプーチンと先に話すこと(そうなのかあ?)、そのプロセスを経て停戦条件を探ることを示している。
ウクライナ紙のリークは、この点においては正確だ。
実際に水面下でのプロセスが進行しているのかは知らない。
注目すべきは、トランプ政権が戦争の終結を目指しているという点だ。
ウクライナの勝利じゃない!。
「私は、人々が理解すべきことは、彼はプーチンないしロシア人に何かを与えようとしているわけではないということだ。彼は本当にウクライナを救い、同国の主権を維持しようとしているし、それが公正だと確信しようとしている」(同上)
ふん、肝心なのは、ウクライナが「公正だと確信」することであって、トランプの認識じゃない。
100日停戦案がリアルかどうかは別として、トランプ政権が狙っている落としどころは、少なくともウクライナの「現政権」にとって望ましい形でなさそうなことは確かだな。
敢えて与えようとしなくても、プーチンとロシアは望むもの全てを手にするだろう(そうなのかあ?)。
「それは私たちの非常に重要な利益の一部でもあるし、欧州にとっても、全世界にとっても良いことだ」(同上)
私たちの中に、ウクライナは含まれているんだろうか・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーー
(「トランプ停戦」で思惑交錯 「ディール」外交、水面下で交渉も―早期解決は困難か・ウクライナ侵攻)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025012900702&g=int
「侵攻開始から2月で丸3年を迎え、水面下で交渉が試みられている可能性」
「100日以内の停戦はあり得ない」(ウクライナのイェルマーク大統領府長官)
▽1月末~2月初めに米ロ首脳電話会談
▽2~3月にウクライナを含む3カ国首脳会談
▽4月の復活祭(イースター)に合わせた停戦
「イェルマーク氏はロシアを利する情報戦だと一蹴」
いやあ、火のないところに煙は立たないんじゃねーのぉ?。
「報道が大きく取り上げられたのは、トランプ政権のケロッグ特使(ウクライナ・ロシア担当)が大統領就任後100日以内の停戦を目指すと語っているため」
この見立ては、浮沈子と同じだな。
「夏までに本格的な交渉に入らなければ、国家存続の危機に陥る」(国防省情報総局のブダノフ長官)
時事通信の外信部が見ているネタ自体が、浮沈子と同じ感じだ。
「波紋は広がり、情報総局が火消しを図る事態」
そいつは知らなかったな。
まあいい。
「持続可能な形で戦争を終わらせることに取り組む。2~4年後の再燃は望まない」(ルビオ米国務長官)
これも初耳だな。
しかし、それは単なる希望的観測に終わる可能性が高い。
短期の停戦か、ウクライナの降伏か(そんなあ!)。
時事は、停戦条件をまとめるうえでの困難さを的確に指摘している。
・あくまでウクライナの「非武装化」「中立化」を突き付けるロシア
・ゼレンスキー大統領は北大西洋条約機構(NATO)加盟国部隊を駐留させてさらなる侵略を防ぎたい
「条件を巡る隔たりは大きい」
「ウクライナ側も対ロ交渉を禁止する大統領令を取り下げていない。」
これは、2022年に出されたもののようだ(未確認)。
(ロシア、ウクライナ望むなら交渉責任者を「用意」 プーチン氏が言及)
https://www.sankei.com/article/20250129-Y4NVXQBQOJLOVOIELPDDU4HUYE/
「ゼレンスキー氏について任期が切れた「非合法な」大統領だと改めて主張し、交渉しても文書に署名する権限はないと主張」(ロシアのプーチン大統領)
「ゼレンスキー大統領が交渉を望むのであればロシア側は責任者を用意する」
プーチンとの直接交渉は出来ないけど、責任者を任命すれば交渉可能というわけだ。
要するに、やる気がないのはウクライナの方だと言いたいわけだな(そうなのかあ?)。
「プーチンは交渉を恐れており、戦争を引き延ばすためにあらゆることをしている」(ゼレンスキー氏)
理屈はプーチンに分がある気がする。
が、しかし、問題はそういうつばぜり合いのレベルじゃない。
ブダノフが仕掛けた罠が浮沈子の妄想でないとすれば、ウクライナ軍がトランス二ストリアに侵攻し、戦況は混迷を極める。
「ウクライナの大統領任期は5年で、2019年5月20日に就任したゼレンスキー氏の任期は昨年5月20日までだった。戒厳令下での選挙が禁じられているため、大統領選は実施されていない。」
厳密には、禁じられているのは議会選挙だけで、大統領選挙については拡大解釈との話もある(未確認)。
問題となっている100日停戦プランでは、停戦後に大統領選挙の実施が想定されている感じだ(5月9日以降の戒厳令解除)。
停戦は、ウクライナの現政権にとっては「毒」に等しい。
しかし、その毒を飲まなければ、ロシアの攻勢と米国の支援停止に晒されて死んじまうことになるからな。
クルスク侵攻+北朝鮮参戦+戦勝計画の構図は中途半端なままに終わり、バイデン政権から引き出せたのはわずかな支援の増加と若干の支援兵器の制限解除に留まった。
喉から手が出るほど欲しかったトマホーク巡航ミサイルは消えた。
NATOへの招待も夢に終わる(そうなのかあ?)。
少なくとも、トランプ政権下ではありえない。
不発だったクルスクに代わり、トランス二ストリアへの侵攻が具体的に何をもたらすかは分からない。
意に沿わない停戦をぶち壊すくらいしか思い当たらないしな。
しかし・・・。
モルドバはNATOじゃないけど(加盟の意図もないと言われる)、ここへの侵攻はNATOに対する強烈なインパクトになるだろう。
ウクライナを敵に回すな!。
ウクライナの敗北→ロシアが図に乗る+戦争準備の時間を与える→欧州への侵攻=NATOとの直接対決。
北朝鮮の参戦を強力にアピールしているウクライナは、NATO軍の派遣を求めているに違いない(未確認)。
もちろん、停戦前に。
「ロシアに平和を受け入れさせるには、各国が連帯して圧力をかける必要がある」(ゼレンスキー氏)
停戦交渉に当たっては、ウクライナが「強い立場」に立つ必要があるからな。
バイデンもトランプも当てにならないことが分かった以上、ウクライナが使える駒は欧州しかない(中国やイスラエルは不確実性が高いからな)。
欧州大戦争の危機を示して、覚悟を決めるよう促すわけだ。
北朝鮮みたいに、戦場に軍隊を派遣せよ!。
既に、傭兵などの形ではNATO軍が入り込んでいるんだろうけど、そういうレベルではなく数十万人規模での派兵を求めているに違いない)(未確認)。
ゼレンスキーは停戦後の監視としてさえ20万人とぶち上げており、交戦してロシア軍を撃退するためには少なくともそれに倍する兵力を投入する必要があるだろう。
そこまではムリポとしても、1万人とか言うショボい規模では話にも何にもならない。
欧州は、腹を決めろ!。
トランス二ストリアへの侵攻は、ウクライナの決意を示し、欧州の参戦を促す決定的な軍事行動になる。
停戦なんぞ、クソ食らえ(そんなあ!)。
このタイミングで欧州がウクライナを支援しなければ、欧州大戦争への坂道を転がり落ちることは必定だ。
ブダノフは、「夏までに交渉に進展がなければ」と期限を切っている。
つまり、ウクライナ軍(と現政権)がブチ切れた行動に出るまでには、まだ時間がある。
100日停戦プランが流れたとしても、8月くらいまでは引っ張れるかもしれない。
プーチンは1か月から2か月で撃破できると言ってるけどな。
(プーチン大統領「ウクライナの弾薬が尽きれば1、2カ月以内に紛争終わる」)
https://japanese.joins.com/JArticle/329225
「資金と広い意味の弾薬が尽きれば、彼らは1カ月間持ちこたえることができないはず」(プーチン大統領)
「すべてのことが1カ月、1カ月半、2カ月以内に終わる」「ウクライナの主権はほとんど0に近い」(同上)
それを確認することはできない。
資金と弾薬の援助は、規模はともかくとして継続する。
この発言は、交渉を促す恫喝に過ぎない。
「交渉が可能としながらもゼレンスキー大統領とは不可能」
この話だって、自らのイニシャチブを象徴する記号と見るべきだろう。
ガザの停戦を受け、状況は動き出している。
(パトリオット、アメリカがウクライナに移送か…備蓄していたイスラエル「ウクライナに提供するわけではない」)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250129-OYT1T50155/
「ミサイルはロシアの侵略を受けるウクライナへの供与に向け、同国に隣接するポーランドに米軍が移した。」
「イスラエル政府はロシア政府に事前に連絡し、「パトリオットを米国に返還する」と説明。ウクライナに提供するわけではないと強調」
表向きは、イスラエルが米国に返還したミサイルを、米軍がポーランドに移送したに過ぎない。
しかも、「ロシア政府に事前に連絡」とあるように、イスラエルはロシアと事を構える気はないのだ(複雑な中東情勢の中では、味方の敵が敵とは限らない)。
米軍が、それをどう使うかは別だがな。
90発と言われているから、まとまった数であることは確かだ。
移送先であるポーランドの防衛に使われる可能性もある。
「イスラエルが備蓄していた地対空ミサイルシステム「パトリオット」用の迎撃ミサイル約90発を、米国がウクライナに移送すると複数の関係者の話として報じた。」(米ニュースサイトのアクシオス)
本当のところは分からない。
が、この動きは米軍のリソースをウクライナに振り向ける動きの象徴に過ぎない。
弾薬にしても、少なくとも短期的に不足する事態にはならない。
プーチンは、トランプを利用して、そこに楔を打ち込みたいわけだ。
ウクライナを選ぶのか、ロシアを選ぶのか。
対外援助の停止にウクライナへの軍事支援は含まれていない(国防総省のコメントとゼレンスキーの発言)と言われているが、本当にそうなのかは疑わしい。
プーチンの言うことが本当なら、西側からの弾薬や資金が止まれば、という仮定が現実のものになりかねない。
100日でウクライナは終わる。
「ウクライナの主権はほとんど0に近い」(再掲)
悪夢だな。
交渉担当者のケロッグが、トランプの代弁を避けているのも気になる。
自分の口からは言いたくないことがあるわけだ(そうなのかあ?)。
対外支援の停止の中には、ウクライナへの軍事支援が含まれているなんてね・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンスキー氏、トランプ氏に支持訴え 「プーチンは欧州を恐れず」)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/ZFAA4HSDB5OO3BO2KO7PFQI5UU-2025-01-29/
「プーチンは欧州を恐れていない」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
「トランプ氏には正義の側、ウクライナの側に立ってほしい」(同上)
この発言が、どういう文脈の中で出てきたのかは知らないが、ゼレンスキーの認識としては、トランプは必ずしもウクライナの側に立っていないということなわけだ(そうなのかあ?)。
「ウクライナはより幅広い安全の保証が必要」
欧州だけじゃ、十分な安全保障にはならないということだな。
順当なところか。
「ロシアの占領を認知することはできないが、外交的解決を望んでいる」
従来からのスタンスを繰り返しているわけだが、情勢は厳しい。
おそらくは、水面下で行われている交渉で、ウクライナは厳しい立場に置かれているに違いない。
米国は、この問題から手を引きたがっているし、そのためには停戦とそれに続くある程度の安定性を持った休戦が必要だ。
プーチンは、既にその条件を提示しているに違いない(未確認)。
米側は、それを呑ませる作業に当たっていると思われる。
上記のインタビューでの発言が、その流れの中で出てきたとすれば、何となく納得がいく気がする。
欧州を通じた安全保障「だけ」で我慢しろ!(そうなのかあ?)。
占領地の奪還は、外交的にも諦めろ!(そんなあ!)。
それに対する発言だとすれば、うーん、しっくり来るなあ・・・。
つまり100日停戦プランは、概ねリアルなのではないか(イェルマークは嘘八百の情報戦だと言ってるけどな)。
プーチンの、西側からの支援が途絶えればウクライナは1~2か月で崩壊する発言も、一見唐突だが、その文脈の中に置けば理解できなくはない。
つまり、100日停戦プランに応じなければ、一切の支援を断ち切ると「プーチンに洗脳された米国がウクライナを」恫喝しているということなわけだ。
ウクライナが従来の方針に拘り、停戦に応じず戦闘が継続した場合、トランプのノーベル平和賞は消える。
その代償は大きいぞ!(そういうことかあ?)。
ウクライナとして、こういう状況で唯々諾々と停戦するわけにはいかない。
米国と欧州をくっつけ、ウクライナと併せて3対1でロシアと交渉しようとしているのに、これではウクライナが孤立した状態で、1対2(欧州は勘定外)の交渉になってしまうからな。
トランス二ストリア侵攻不可避!。
ビビる欧州に逆に脅しをかけ、強制的に戦闘に巻き込む以外に起死回生のチャンスはない。
相当リスキーなギャンブルだが、浮沈子の中ではふつふつと沸騰し始めている(妄想が煮詰まってきているということなわけだ)。
(久々に静かな東部戦線、ロシア軍が前進したのはクラホヴェ方面のみ)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/the-eastern-front-is-quiet-for-the-first-time-in-a-while-with-russian-troops-only-advancing-in-the-direction-of-krahove/
「DEEP STATEはクラホヴェ方面以外に、RYBARは全ての方面で前線の変化を報告しておらず、前線に関する特別な言及も見当たらず、これ以外に書くことがない。」
幸い、戦線は安定している(そうなのかあ?)。
懸案のポクロフシクは、依然としてロシアの侵入を跳ね返しているし、大進撃が予想されていた南部戦線も平穏だ。
ロシア本土に繰り返されてきたドローンによる越境攻撃が、ロシア軍の進撃を鈍らせているのかもしれない(希望的観測)。
戦線の膠着状態を維持できれば、政治的駆け引きの時間を稼ぎ、戦場でロシアに押されまくっているという認識を覆すことが出来るかもしれない。
漏れ出てくる様々な情報(といっても、報道されているものだけですが)は、ウクライナが正念場を迎えていることを示唆している。
頼りにしていたトランプは、やっぱプーチンと一緒になって、ウクライナが受け入れ難い停戦条件を押し付けている。
プーチンに脅されている欧州は、成り行きを見ているだけで、火中の栗を拾おうとはしないしな。
中国やトルコは、影も形もない・・・。
引用したロイターの記事は、表面的には分かりづらい。
しかし、ゼレンスキー政権が目論んでいた、ウクライナに有利な交渉を行うためのスキームが崩壊したことを示している。
3(ウクライナ+米国+欧州)対1(ロシア)→1(ウクライナ)(+0:欧州)対2(ロシア+米国)。
やれやれ・・・。
プーチンは、笑いが止まらんだろうな・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア、ウクライナ経由ガス輸送再開に前向き)
https://jp.reuters.com/markets/commodities/3H7QXZXL7BKSZIMJNIJGVRHJUA-2025-01-29/
「ウクライナを経由するロシア産ガス供給は、両国の輸送契約の期限切れを迎えた今月1日に停止した。ウクライナはロシアによる侵攻を理由に、契約更新に関する協議を拒否」
キッパリだな。
影響を受けているのは、ハンガリーとスロバキアだ(後述のフォーブスの記事では、オーストリアも:トランス二ストリアを含むモルドバはEU未加盟)。
「それ以降スロバキアとハンガリーはEUに対し、主要パイプライン経由のガス輸送再開に向け介入するよう、強く働き掛けてきた。」
「ハンガリーが(ガス輸送に関してウクライナと)ある種の交渉プロセスを再開させる何らかの保証をEUから受けたことは明白だ」(ロシアのペスコフ大統領報道官)
「ハンガリーは27日、EU欧州委員会からエネルギー供給保障を受けたと説明。EUが新たに発動した対ロ制裁への合意を前提条件とした内容だったと明らかにした。」
EUのたんこぶ(目の上?)なハンガリーをなだめるのは大変だな。
まあ、どうでもいいんですが。
これらの動きが、停戦交渉と関係するのかは知らない。
が、EUとウクライナの一筋縄ではいかない関係を示している。
ロシアは従来から、ウクライナがEUに加盟することに対して反対していない。
「購入者がいれば商業取引になる。米国産液化ガスに比べて競争力があるだけでなく、欧州の消費国にも好都合だ」(ぺスコフ)
ディールだ。
別に、トランプの専売特許じゃないからな。
ウクライナが侵攻したクルスクのスジャ(現在もウクライナ支配地域)には、ロシア産天然ガスの施設がある。
(ウクライナ経由の欧州向けロシア産ガス輸送、戦況の変化で供給危機も)
https://forbesjapan.com/articles/detail/73479
「ウクライナ軍が8月7日、自国との国境に近いロシア西部スジャのガス測定所で戦闘を開始したことから、欧州向けのガス供給は今年末の契約終了を待たずに打ち切られる可能性」
幸いにして、年末までは無事に供給されていたようだ。
「3カ国の立ち位置は大きく異なるかもしれないが、武力衝突によって天然ガスの供給が停止した場合、それはさほど重要ではないだろう。」
・スロバキア:ポーランド経由の輸入や、アゼルバイジャン産の天然ガスで代用するなど
・オーストリア:ロシアへの天然ガス輸入依存度は昨年98%
・ハンガリー:ロシア産天然ガスの輸入を縮小する計画はない
記事は、昨年9月のものだ。
「ガスの供給停止が発生した場合、貯蔵タンクが満たされていたとしても、欧州全域にガスが行き渡るかどうかはわからない」(仏エネルギー大手トタルエナジーズのパトリック・プヤンヌ最高経営責任者(CEO))
「欧州のガス市場は今後も変動にさらされるだろうと説明。エネルギー供給は依然として余裕がない段階にあるとして、2027年までは状況が大きく変わることはないとの見方」(同上)
ロシアの天然ガスに依存する欧州。
例の100日停戦プランの中には、ウクライナのEU加盟とロシアからの石油・ガスの輸入再開が含まれている。
<合意に含まれる事項>
・・・
・2030年までにウクライナがEUの一員となること
・・・
・ロシアの石油・ガスのEUへの輸出制限は解除される代わりに特別関税を課し、その収入はウクライナの復興に充てられる。
(以上再掲)
ぺスコフの発言を重ねる時、EUがウクライナに対して将来の加盟条件としてウクライナ経由のガス供給を認めるように圧力を掛けている可能性は排除できない。
それは、100日停戦プランを後押しすることに繋がるのではないか。
浮沈子は、この辺りの事情に詳しくないので、何か勘違いしているかも知れないが、欧州とロシアの関係は複雑だ。
経済制裁を行って、得をしているのは米国だけだろう(そうなのかあ?)。
しかも、その状況が長続きしないことも分かっている(たぶん)。
「米テキサス州のLNG輸出プラント「ゴールデンパス」の建設工事をはじめとする新規LNG計画の遅れを指摘」(同上)
インフラ整備は、コロコロ変わる政治情勢で振り回されたりはしない。
長期的な需要変動を見越して、計画的に行われている。
ウクライナ経由のロシア産天然ガスが潤沢に供給されることになれば、米国からの液化天然ガスの輸入は止まるだろう。
「購入者がいれば商業取引になる。米国産液化ガスに比べて競争力があるだけでなく、欧州の消費国にも好都合だ」(ぺスコフ:再掲)
100日停戦プランの実現が近いことを匂わせている気がするな・・・。
(トランプのウクライナ戦争終結案、リーク情報が本当ならロシアがほぼすべてを手に入れる)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2025/01/534562.php
「ドナルド・トランプ米大統領がロシアとウクライナの戦争を100日で終結させるために検討中、とされる計画がリーク」
ほんとかあ?。
「数カ月で戦争を終結させるとする計画の詳細を発表し、ウクライナの「政治・外交界」で議論されてきた」(ウクライナの『Strana』紙)
<戦争終結までのプロセス>
・1月下旬〜2月上旬にプーチン大統領と電話会談
・2月か3月にプーチンとゼレンスキー両者と会談
・4月20日の復活祭までに停戦を宣言
・その時点でウクライナ軍はロシア領のクルスクから撤退
・国連の国際平和会議(IPC)が戦争終結のための両国の仲介作業を開始
・合意された戦争終結の条件に関する宣言は5月9日までに発表
・その後、ウクライナ政府には戒厳令の延長や動員を行わないよう要請
<合意に含まれる事項>
・ウクライナのNATO加盟を禁じ、中立を宣言すること
・2030年までにウクライナがEUの一員となること
・EUが戦後の復興を支援すること
・ウクライナは自国の軍隊の規模を維持し、アメリカから軍事支援を受け続けることができる。
・ロシアによる占領地を奪還しようとする軍事的・外交的試みを放棄
・占領地に対するロシア連邦の主権を公式に承認
・西側の対ロ制裁の一部解除:終戦協定の遵守状況によっては3年以内に解除される可能性も
・ロシアの石油・ガスのEUへの輸出制限は解除される代わりに特別関税を課し、その収入はウクライナの復興に充てられる。
計画は詳細かつ具体的だ。
概ねロシアべったりだが、いささか疑問な点も残る。
100万人とも言われるウクライナ軍の規模を維持し、米国からの軍事支援が続くというくだりだ。
中立を宣言し、ロシア占領地への攻撃を行わないことになっているにもかかわらず、戦時規模の軍隊を維持し続けるというのはいかにも不自然に映る。
浮沈子が注目しているのは、戒厳令の延長を認めていない点だな。
5月9日以降は、延長できない。
戒厳令が解除されれば、既に任期切れになっている大統領は職を解かれ、選挙を行わなければならないことになる(たぶん)。
占拠の前に、終戦合意事項を認め、その結果を国民に問うことになる。
停戦成立後、直ちにクルスクからの撤退というのも怪しい。
「メディアが報じた100日間の和平計画は「現実には存在しない」」(ウクライナ大統領府のアンドリー・イェルマク室長)
「このような報道はロシア人によって流布されたものであることが多い」(同上)
ロシアが仕掛ける情報戦に、ウクライナメディアが引っ掛かったということなわけだ。
が、政権内ではビミョーなずれもある。
「この和平案が合法的なものであることを否定」(ゼレンスキーの事務所)
存在そのものは否定していないところに注目だな。
リアルであれ、ガセネタであれ、これ程詳細で踏み込んだ停戦及び終戦案は初めて目にした。
世の中には星の数ほど停戦案はあるんだろう。
今回のは、ウクライナ内部で検討されている(怪しい・・・)というところが目新しい。
「・・・リークすれば、和平交渉の成功を危うくする可能性がある。」
「ゼレンスキーかロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、交渉前から合意案の一部を拒否する可能性がある」
つまり、リアルな場合は成功を妨害したい勢力の仕業ということになるし、そうでなければ世間の反応を計るサウンド目的のリークということになる。
浮沈子的には、現状、ウクライナが到底受け入れられないと思っているけど、仮に受け入れた場合には破られることを前提にしているように思われる。
中立しているにもかかわらず、現状の軍隊の規模を維持するというのは解せないからな。
それは、罠だ・・・。
ゼレンスキーが求めている、NATO構成国の軍隊による平和維持部隊の駐留にも触れられていないしな。
安全保障上の仕掛けが弱過ぎる。
一つ一つの条件にケチをつけていけばキリがないけど、稚拙感丸出しの100日プランだな。
この案をウクライナに呑ませられれば大したものだ。
プロのネゴシエーターでも無理だろう。
イェルマークが言うように、ロシア側の情報戦ということなら、停戦交渉など初めからする気がないことを露呈しているともいえる。
プーチンに先に条件を出されて、トランプ政権がそれをウクライナに呑ませるパターンなら最悪だろう。
本当のところは分からないが、少しでもリアルなところがあるとすれば、ウクライナ紛争の結末は悲惨だ。
「「停戦」だ「平和」だと言っても、トランプ2.0の世界では、やはり侵略者だけがトクをするのか」(副題より)
トランプ政権は、力による平和を追求するんだと言っている。
戦場の現状、経済制裁に対応する能力、戦争を実施しながら国内を統治する能力のどれを見ても、ロシアはウクライナに勝っている。
ついでに言えば、外国の軍隊を動員する能力もか(北朝鮮?)。
まあ、どうでもいいんですが。
ざっと見た感じでは、この100日プランがリアルとは思えない。
んなもんをたたき台にしているとすれば、ウクライナは崩壊する。
ブダノフのトランス二ストリア侵攻は確実だな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(トランプ米次期政権ウクライナ・ロシア担当、露宇戦争の和平合意が100日以内に達成されることを期待)
https://www.ukrinform.jp/rubric-ato/3946524-toranpu-mi-ci-qi-zheng-quanukurainaroshia-dan-dang-lu-yu-zhan-zhengno-he-ping-he-yigari-yi-neini-da-chengsarerukotowo-qi-dai.html
「個人的なレベルでもプロフェッショナルなレベルでも目標を設定したい」(米国のトランプ次期政権でウクライナ・ロシア問題の特別代表に指名されているキース・ケロッグ氏)
「100日という期限を設定しようではないか。(中略)解決策が理想的で、強靭であることを確信するために、近い将来にどのようにそれが行えるかを考えてみよう。そして、その戦争が終わるようにすること、私たちが戦いを終わらせるようにすることが非常に重要だ」(同上)
記事は、フォックスニュースのインタビューをもとに1月9日に配信されたものだ。
ケロッグ氏は、交渉のプロセスについて以下のように述べている。
・(トランプ次期)大統領は本当に対立者とも同盟者とも話す
・プーチン大統領ともゼレンシキー大統領とも話す環境に到達
・彼らは近い将来、受け入れられる解決策に到達する
100日という期限、トランプがプーチンと先に話すこと(そうなのかあ?)、そのプロセスを経て停戦条件を探ることを示している。
ウクライナ紙のリークは、この点においては正確だ。
実際に水面下でのプロセスが進行しているのかは知らない。
注目すべきは、トランプ政権が戦争の終結を目指しているという点だ。
ウクライナの勝利じゃない!。
「私は、人々が理解すべきことは、彼はプーチンないしロシア人に何かを与えようとしているわけではないということだ。彼は本当にウクライナを救い、同国の主権を維持しようとしているし、それが公正だと確信しようとしている」(同上)
ふん、肝心なのは、ウクライナが「公正だと確信」することであって、トランプの認識じゃない。
100日停戦案がリアルかどうかは別として、トランプ政権が狙っている落としどころは、少なくともウクライナの「現政権」にとって望ましい形でなさそうなことは確かだな。
敢えて与えようとしなくても、プーチンとロシアは望むもの全てを手にするだろう(そうなのかあ?)。
「それは私たちの非常に重要な利益の一部でもあるし、欧州にとっても、全世界にとっても良いことだ」(同上)
私たちの中に、ウクライナは含まれているんだろうか・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーー
(「トランプ停戦」で思惑交錯 「ディール」外交、水面下で交渉も―早期解決は困難か・ウクライナ侵攻)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025012900702&g=int
「侵攻開始から2月で丸3年を迎え、水面下で交渉が試みられている可能性」
「100日以内の停戦はあり得ない」(ウクライナのイェルマーク大統領府長官)
▽1月末~2月初めに米ロ首脳電話会談
▽2~3月にウクライナを含む3カ国首脳会談
▽4月の復活祭(イースター)に合わせた停戦
「イェルマーク氏はロシアを利する情報戦だと一蹴」
いやあ、火のないところに煙は立たないんじゃねーのぉ?。
「報道が大きく取り上げられたのは、トランプ政権のケロッグ特使(ウクライナ・ロシア担当)が大統領就任後100日以内の停戦を目指すと語っているため」
この見立ては、浮沈子と同じだな。
「夏までに本格的な交渉に入らなければ、国家存続の危機に陥る」(国防省情報総局のブダノフ長官)
時事通信の外信部が見ているネタ自体が、浮沈子と同じ感じだ。
「波紋は広がり、情報総局が火消しを図る事態」
そいつは知らなかったな。
まあいい。
「持続可能な形で戦争を終わらせることに取り組む。2~4年後の再燃は望まない」(ルビオ米国務長官)
これも初耳だな。
しかし、それは単なる希望的観測に終わる可能性が高い。
短期の停戦か、ウクライナの降伏か(そんなあ!)。
時事は、停戦条件をまとめるうえでの困難さを的確に指摘している。
・あくまでウクライナの「非武装化」「中立化」を突き付けるロシア
・ゼレンスキー大統領は北大西洋条約機構(NATO)加盟国部隊を駐留させてさらなる侵略を防ぎたい
「条件を巡る隔たりは大きい」
「ウクライナ側も対ロ交渉を禁止する大統領令を取り下げていない。」
これは、2022年に出されたもののようだ(未確認)。
(ロシア、ウクライナ望むなら交渉責任者を「用意」 プーチン氏が言及)
https://www.sankei.com/article/20250129-Y4NVXQBQOJLOVOIELPDDU4HUYE/
「ゼレンスキー氏について任期が切れた「非合法な」大統領だと改めて主張し、交渉しても文書に署名する権限はないと主張」(ロシアのプーチン大統領)
「ゼレンスキー大統領が交渉を望むのであればロシア側は責任者を用意する」
プーチンとの直接交渉は出来ないけど、責任者を任命すれば交渉可能というわけだ。
要するに、やる気がないのはウクライナの方だと言いたいわけだな(そうなのかあ?)。
「プーチンは交渉を恐れており、戦争を引き延ばすためにあらゆることをしている」(ゼレンスキー氏)
理屈はプーチンに分がある気がする。
が、しかし、問題はそういうつばぜり合いのレベルじゃない。
ブダノフが仕掛けた罠が浮沈子の妄想でないとすれば、ウクライナ軍がトランス二ストリアに侵攻し、戦況は混迷を極める。
「ウクライナの大統領任期は5年で、2019年5月20日に就任したゼレンスキー氏の任期は昨年5月20日までだった。戒厳令下での選挙が禁じられているため、大統領選は実施されていない。」
厳密には、禁じられているのは議会選挙だけで、大統領選挙については拡大解釈との話もある(未確認)。
問題となっている100日停戦プランでは、停戦後に大統領選挙の実施が想定されている感じだ(5月9日以降の戒厳令解除)。
停戦は、ウクライナの現政権にとっては「毒」に等しい。
しかし、その毒を飲まなければ、ロシアの攻勢と米国の支援停止に晒されて死んじまうことになるからな。
クルスク侵攻+北朝鮮参戦+戦勝計画の構図は中途半端なままに終わり、バイデン政権から引き出せたのはわずかな支援の増加と若干の支援兵器の制限解除に留まった。
喉から手が出るほど欲しかったトマホーク巡航ミサイルは消えた。
NATOへの招待も夢に終わる(そうなのかあ?)。
少なくとも、トランプ政権下ではありえない。
不発だったクルスクに代わり、トランス二ストリアへの侵攻が具体的に何をもたらすかは分からない。
意に沿わない停戦をぶち壊すくらいしか思い当たらないしな。
しかし・・・。
モルドバはNATOじゃないけど(加盟の意図もないと言われる)、ここへの侵攻はNATOに対する強烈なインパクトになるだろう。
ウクライナを敵に回すな!。
ウクライナの敗北→ロシアが図に乗る+戦争準備の時間を与える→欧州への侵攻=NATOとの直接対決。
北朝鮮の参戦を強力にアピールしているウクライナは、NATO軍の派遣を求めているに違いない(未確認)。
もちろん、停戦前に。
「ロシアに平和を受け入れさせるには、各国が連帯して圧力をかける必要がある」(ゼレンスキー氏)
停戦交渉に当たっては、ウクライナが「強い立場」に立つ必要があるからな。
バイデンもトランプも当てにならないことが分かった以上、ウクライナが使える駒は欧州しかない(中国やイスラエルは不確実性が高いからな)。
欧州大戦争の危機を示して、覚悟を決めるよう促すわけだ。
北朝鮮みたいに、戦場に軍隊を派遣せよ!。
既に、傭兵などの形ではNATO軍が入り込んでいるんだろうけど、そういうレベルではなく数十万人規模での派兵を求めているに違いない)(未確認)。
ゼレンスキーは停戦後の監視としてさえ20万人とぶち上げており、交戦してロシア軍を撃退するためには少なくともそれに倍する兵力を投入する必要があるだろう。
そこまではムリポとしても、1万人とか言うショボい規模では話にも何にもならない。
欧州は、腹を決めろ!。
トランス二ストリアへの侵攻は、ウクライナの決意を示し、欧州の参戦を促す決定的な軍事行動になる。
停戦なんぞ、クソ食らえ(そんなあ!)。
このタイミングで欧州がウクライナを支援しなければ、欧州大戦争への坂道を転がり落ちることは必定だ。
ブダノフは、「夏までに交渉に進展がなければ」と期限を切っている。
つまり、ウクライナ軍(と現政権)がブチ切れた行動に出るまでには、まだ時間がある。
100日停戦プランが流れたとしても、8月くらいまでは引っ張れるかもしれない。
プーチンは1か月から2か月で撃破できると言ってるけどな。
(プーチン大統領「ウクライナの弾薬が尽きれば1、2カ月以内に紛争終わる」)
https://japanese.joins.com/JArticle/329225
「資金と広い意味の弾薬が尽きれば、彼らは1カ月間持ちこたえることができないはず」(プーチン大統領)
「すべてのことが1カ月、1カ月半、2カ月以内に終わる」「ウクライナの主権はほとんど0に近い」(同上)
それを確認することはできない。
資金と弾薬の援助は、規模はともかくとして継続する。
この発言は、交渉を促す恫喝に過ぎない。
「交渉が可能としながらもゼレンスキー大統領とは不可能」
この話だって、自らのイニシャチブを象徴する記号と見るべきだろう。
ガザの停戦を受け、状況は動き出している。
(パトリオット、アメリカがウクライナに移送か…備蓄していたイスラエル「ウクライナに提供するわけではない」)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250129-OYT1T50155/
「ミサイルはロシアの侵略を受けるウクライナへの供与に向け、同国に隣接するポーランドに米軍が移した。」
「イスラエル政府はロシア政府に事前に連絡し、「パトリオットを米国に返還する」と説明。ウクライナに提供するわけではないと強調」
表向きは、イスラエルが米国に返還したミサイルを、米軍がポーランドに移送したに過ぎない。
しかも、「ロシア政府に事前に連絡」とあるように、イスラエルはロシアと事を構える気はないのだ(複雑な中東情勢の中では、味方の敵が敵とは限らない)。
米軍が、それをどう使うかは別だがな。
90発と言われているから、まとまった数であることは確かだ。
移送先であるポーランドの防衛に使われる可能性もある。
「イスラエルが備蓄していた地対空ミサイルシステム「パトリオット」用の迎撃ミサイル約90発を、米国がウクライナに移送すると複数の関係者の話として報じた。」(米ニュースサイトのアクシオス)
本当のところは分からない。
が、この動きは米軍のリソースをウクライナに振り向ける動きの象徴に過ぎない。
弾薬にしても、少なくとも短期的に不足する事態にはならない。
プーチンは、トランプを利用して、そこに楔を打ち込みたいわけだ。
ウクライナを選ぶのか、ロシアを選ぶのか。
対外援助の停止にウクライナへの軍事支援は含まれていない(国防総省のコメントとゼレンスキーの発言)と言われているが、本当にそうなのかは疑わしい。
プーチンの言うことが本当なら、西側からの弾薬や資金が止まれば、という仮定が現実のものになりかねない。
100日でウクライナは終わる。
「ウクライナの主権はほとんど0に近い」(再掲)
悪夢だな。
交渉担当者のケロッグが、トランプの代弁を避けているのも気になる。
自分の口からは言いたくないことがあるわけだ(そうなのかあ?)。
対外支援の停止の中には、ウクライナへの軍事支援が含まれているなんてね・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンスキー氏、トランプ氏に支持訴え 「プーチンは欧州を恐れず」)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/ZFAA4HSDB5OO3BO2KO7PFQI5UU-2025-01-29/
「プーチンは欧州を恐れていない」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
「トランプ氏には正義の側、ウクライナの側に立ってほしい」(同上)
この発言が、どういう文脈の中で出てきたのかは知らないが、ゼレンスキーの認識としては、トランプは必ずしもウクライナの側に立っていないということなわけだ(そうなのかあ?)。
「ウクライナはより幅広い安全の保証が必要」
欧州だけじゃ、十分な安全保障にはならないということだな。
順当なところか。
「ロシアの占領を認知することはできないが、外交的解決を望んでいる」
従来からのスタンスを繰り返しているわけだが、情勢は厳しい。
おそらくは、水面下で行われている交渉で、ウクライナは厳しい立場に置かれているに違いない。
米国は、この問題から手を引きたがっているし、そのためには停戦とそれに続くある程度の安定性を持った休戦が必要だ。
プーチンは、既にその条件を提示しているに違いない(未確認)。
米側は、それを呑ませる作業に当たっていると思われる。
上記のインタビューでの発言が、その流れの中で出てきたとすれば、何となく納得がいく気がする。
欧州を通じた安全保障「だけ」で我慢しろ!(そうなのかあ?)。
占領地の奪還は、外交的にも諦めろ!(そんなあ!)。
それに対する発言だとすれば、うーん、しっくり来るなあ・・・。
つまり100日停戦プランは、概ねリアルなのではないか(イェルマークは嘘八百の情報戦だと言ってるけどな)。
プーチンの、西側からの支援が途絶えればウクライナは1~2か月で崩壊する発言も、一見唐突だが、その文脈の中に置けば理解できなくはない。
つまり、100日停戦プランに応じなければ、一切の支援を断ち切ると「プーチンに洗脳された米国がウクライナを」恫喝しているということなわけだ。
ウクライナが従来の方針に拘り、停戦に応じず戦闘が継続した場合、トランプのノーベル平和賞は消える。
その代償は大きいぞ!(そういうことかあ?)。
ウクライナとして、こういう状況で唯々諾々と停戦するわけにはいかない。
米国と欧州をくっつけ、ウクライナと併せて3対1でロシアと交渉しようとしているのに、これではウクライナが孤立した状態で、1対2(欧州は勘定外)の交渉になってしまうからな。
トランス二ストリア侵攻不可避!。
ビビる欧州に逆に脅しをかけ、強制的に戦闘に巻き込む以外に起死回生のチャンスはない。
相当リスキーなギャンブルだが、浮沈子の中ではふつふつと沸騰し始めている(妄想が煮詰まってきているということなわけだ)。
(久々に静かな東部戦線、ロシア軍が前進したのはクラホヴェ方面のみ)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/the-eastern-front-is-quiet-for-the-first-time-in-a-while-with-russian-troops-only-advancing-in-the-direction-of-krahove/
「DEEP STATEはクラホヴェ方面以外に、RYBARは全ての方面で前線の変化を報告しておらず、前線に関する特別な言及も見当たらず、これ以外に書くことがない。」
幸い、戦線は安定している(そうなのかあ?)。
懸案のポクロフシクは、依然としてロシアの侵入を跳ね返しているし、大進撃が予想されていた南部戦線も平穏だ。
ロシア本土に繰り返されてきたドローンによる越境攻撃が、ロシア軍の進撃を鈍らせているのかもしれない(希望的観測)。
戦線の膠着状態を維持できれば、政治的駆け引きの時間を稼ぎ、戦場でロシアに押されまくっているという認識を覆すことが出来るかもしれない。
漏れ出てくる様々な情報(といっても、報道されているものだけですが)は、ウクライナが正念場を迎えていることを示唆している。
頼りにしていたトランプは、やっぱプーチンと一緒になって、ウクライナが受け入れ難い停戦条件を押し付けている。
プーチンに脅されている欧州は、成り行きを見ているだけで、火中の栗を拾おうとはしないしな。
中国やトルコは、影も形もない・・・。
引用したロイターの記事は、表面的には分かりづらい。
しかし、ゼレンスキー政権が目論んでいた、ウクライナに有利な交渉を行うためのスキームが崩壊したことを示している。
3(ウクライナ+米国+欧州)対1(ロシア)→1(ウクライナ)(+0:欧州)対2(ロシア+米国)。
やれやれ・・・。
プーチンは、笑いが止まらんだろうな・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア、ウクライナ経由ガス輸送再開に前向き)
https://jp.reuters.com/markets/commodities/3H7QXZXL7BKSZIMJNIJGVRHJUA-2025-01-29/
「ウクライナを経由するロシア産ガス供給は、両国の輸送契約の期限切れを迎えた今月1日に停止した。ウクライナはロシアによる侵攻を理由に、契約更新に関する協議を拒否」
キッパリだな。
影響を受けているのは、ハンガリーとスロバキアだ(後述のフォーブスの記事では、オーストリアも:トランス二ストリアを含むモルドバはEU未加盟)。
「それ以降スロバキアとハンガリーはEUに対し、主要パイプライン経由のガス輸送再開に向け介入するよう、強く働き掛けてきた。」
「ハンガリーが(ガス輸送に関してウクライナと)ある種の交渉プロセスを再開させる何らかの保証をEUから受けたことは明白だ」(ロシアのペスコフ大統領報道官)
「ハンガリーは27日、EU欧州委員会からエネルギー供給保障を受けたと説明。EUが新たに発動した対ロ制裁への合意を前提条件とした内容だったと明らかにした。」
EUのたんこぶ(目の上?)なハンガリーをなだめるのは大変だな。
まあ、どうでもいいんですが。
これらの動きが、停戦交渉と関係するのかは知らない。
が、EUとウクライナの一筋縄ではいかない関係を示している。
ロシアは従来から、ウクライナがEUに加盟することに対して反対していない。
「購入者がいれば商業取引になる。米国産液化ガスに比べて競争力があるだけでなく、欧州の消費国にも好都合だ」(ぺスコフ)
ディールだ。
別に、トランプの専売特許じゃないからな。
ウクライナが侵攻したクルスクのスジャ(現在もウクライナ支配地域)には、ロシア産天然ガスの施設がある。
(ウクライナ経由の欧州向けロシア産ガス輸送、戦況の変化で供給危機も)
https://forbesjapan.com/articles/detail/73479
「ウクライナ軍が8月7日、自国との国境に近いロシア西部スジャのガス測定所で戦闘を開始したことから、欧州向けのガス供給は今年末の契約終了を待たずに打ち切られる可能性」
幸いにして、年末までは無事に供給されていたようだ。
「3カ国の立ち位置は大きく異なるかもしれないが、武力衝突によって天然ガスの供給が停止した場合、それはさほど重要ではないだろう。」
・スロバキア:ポーランド経由の輸入や、アゼルバイジャン産の天然ガスで代用するなど
・オーストリア:ロシアへの天然ガス輸入依存度は昨年98%
・ハンガリー:ロシア産天然ガスの輸入を縮小する計画はない
記事は、昨年9月のものだ。
「ガスの供給停止が発生した場合、貯蔵タンクが満たされていたとしても、欧州全域にガスが行き渡るかどうかはわからない」(仏エネルギー大手トタルエナジーズのパトリック・プヤンヌ最高経営責任者(CEO))
「欧州のガス市場は今後も変動にさらされるだろうと説明。エネルギー供給は依然として余裕がない段階にあるとして、2027年までは状況が大きく変わることはないとの見方」(同上)
ロシアの天然ガスに依存する欧州。
例の100日停戦プランの中には、ウクライナのEU加盟とロシアからの石油・ガスの輸入再開が含まれている。
<合意に含まれる事項>
・・・
・2030年までにウクライナがEUの一員となること
・・・
・ロシアの石油・ガスのEUへの輸出制限は解除される代わりに特別関税を課し、その収入はウクライナの復興に充てられる。
(以上再掲)
ぺスコフの発言を重ねる時、EUがウクライナに対して将来の加盟条件としてウクライナ経由のガス供給を認めるように圧力を掛けている可能性は排除できない。
それは、100日停戦プランを後押しすることに繋がるのではないか。
浮沈子は、この辺りの事情に詳しくないので、何か勘違いしているかも知れないが、欧州とロシアの関係は複雑だ。
経済制裁を行って、得をしているのは米国だけだろう(そうなのかあ?)。
しかも、その状況が長続きしないことも分かっている(たぶん)。
「米テキサス州のLNG輸出プラント「ゴールデンパス」の建設工事をはじめとする新規LNG計画の遅れを指摘」(同上)
インフラ整備は、コロコロ変わる政治情勢で振り回されたりはしない。
長期的な需要変動を見越して、計画的に行われている。
ウクライナ経由のロシア産天然ガスが潤沢に供給されることになれば、米国からの液化天然ガスの輸入は止まるだろう。
「購入者がいれば商業取引になる。米国産液化ガスに比べて競争力があるだけでなく、欧州の消費国にも好都合だ」(ぺスコフ:再掲)
100日停戦プランの実現が近いことを匂わせている気がするな・・・。
😼AI:ディープシーク:業界に激震 ― 2025年01月28日 20:35
AI:ディープシーク:業界に激震
(DeepSeekはなぜこんな大騒ぎになっていて一体何がそんなにスゴいのか)
https://gigazine.net/news/20250128-deepseek-r1-impressive/
「2025年1月20日、DeepSeekが推論モデルの「DeepSeek-R1-Zero」と「DeepSeek-R1」をMITライセンスの下でオープンソースとして公開」
「「R1」のトレーニングコストはOpenAIの推論モデル「o1」の約3%程度」
「AIの開発に対する業界の見方を大きく変えた」
ここ数日、AI関係の話題を独占している(らしい)。
この記事を読むまで、浮沈子は新手のゲームアプリか何かだと思ってスルーしていたけど、エヌビディアの株価が下がったりして大騒ぎになってきたのでさっき初めてこの記事を読んだ。
おったまげたな・・・。
「総パラメータ数は6710億、コンテキスト長は128K」
「推論能力を持ち、特にコーディング、数学、ロジックといった分野では、より質の高い結果を生み出すことがわかっています。」
これ自体は驚くべきスペックではない。
「DeepSeekの優れている点の1つは、オープンソースで公開されているということです。ライバルでクローズドモデルのOpenAIの「o1」とは違い、提供元にお金を払わなくとも好きなサーバーやローカル上で実行することができます。」
オープンソースモデルだって、星の数ほど出回っている。
「DeepSeekのもう1つの優れた点は、AI開発におけるブレークスルーを達成した点です。」
・従来モデル:人間のフィードバックによる強化学習(RLHF)
・・人間の価値観に沿うように人間がモデルのトレーニングを繰り返す
・・出力内容に有害なものが生じないよう調整
・ディープシーク:ほとんどの過程で強化学習(RL)のみ
・・「正解」と、「思考プロセスを利用した適切な形式」の2つに対して報酬関数を設定
・・一度に複数の異なる答えを出してから報酬関数に基づく評価を行う
「つまり、推論の仕方を人間が教えずとも、十分な計算量とデータを与えればAIが勝手に推論してくれるという状態を実現したのです」(Apple、Microsoft、Automatticでの勤務経験があるアナリストのベン・トンプソン氏)
「従来のデータセットを使い果たすことで学習のスケーリングが限界に近づくという既存のモデルの問題を解決する可能性があります。」
詳細は分からないけど、この手法が功を奏したようだ。
それは、開発コストの激減という形で表れている。
「3つ目の優れた点が、少ないコストで開発されたという点です。」
・OpenAIなど:トレーニングに数十億ドル(数千億円)を費やしている
・ディープシーク:600万ドル(約9億3000万円)未満のコストしかかからなかった
業界に激震が走ったのはこの点が認識されたからに違いない。
「アメリカの半導体輸出規制の中で性能を落として輸出されたNVIDIA製半導体で開発を実現したという点が注目すべきポイントです。」
「低性能の機器でも高性能の機器に勝るモデルを開発できたという事実により、半導体企業のNVIDIAの価値が揺らいで株価が一時下落」
まあ、その辺りは想定の範囲内なんだが、それにしてもAIモデルをトレーニングするコストが劇的に下がることの影響はデカい。
「大企業が多額の費用を投じて進歩を夢見た分野に突然安価でフリーな代替品が現れれば、産業が混乱」
・NVIDIA株の下落
・エネルギー企業の売り転換
「既存の企業に全賭けしたベンチャーキャピタルにとって絶滅レベルの出来事だ」(海外メディアのAxios)
「DeepSeekは皆に大きな贈り物を提供したと思います。最大の勝者は消費者と企業であり、長期的にはAIを利用するすべての人が最大の勝者となるでしょう。中国もまた大きな勝者であり、DeepSeekの成功でイノベーションがさらに解き放たれるはずです」
正にディープシークショックな状況だが、いくつか考慮すべき点もある。
・開発には低性能版とはいえ、エヌビディアのデータセンター用GPUが使用されている
→NVIDIA以外の製品で開発することの利点が発見されるなどすれば、そのの地位は揺らぎかねません。
・OpenAIなどのクローズドモデルが消え去り、ディープシークのようなオープンソースモデルの流れが定着するかどうかは不透明
→今後の展開に注目だな。
激震は走ったが、崩壊したわけではない。
AIの展開は始まったばかりだ。
オープンソースモデルの間での競争も激化するだろうし、より低コストで開発できる仕掛けが登場するかもしれない。
AIの性能追及には際限がない。
群雄割拠の時代は、まだまだ続きそうな気がする・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(中国「ディープシーク」AIアプリが人気、米ハイテク企業の株価急落 どんなアプリなのか)
https://www.bbc.com/japanese/articles/cp3jv2e03e8o
「マーク・アンドリーセン氏はディープシークを「AIにおける最も驚くべき、そして印象的なブレークスルーの一つ」と称賛」
ネツケ(ネットスケープ)の開発者だな。
「BBCが、1989年6月4日に天安門広場で何が起こったのかをアプリに尋ねたところ、「申し訳ありませんが、その質問にはお答えできません。私は役に立つ無害な回答を提供するように設計されたAIアシスタントです」と答えた。」
さすが中華製アプリだけのことはある(そういうことかあ?)。
「ディープシークのAIアプリは、アメリカの競合他社に比べるとわずかな費用で開発された」
「このことは、AI業界におけるアメリカ支配の未来について疑問を生じさせている。」
「ディープシークが、高度なハードウェアへのアクセスが限られているにもかかわらず、アメリカのモデルに匹敵する能力を持つことは、ソフトウェアの独創性とデータ効率がハードウェアの制約を補うことができることを示している」(豪シドニー工科大学で中国のハイテク産業を研究しているマリーナ・チャン准教授)
「西側のオブザーバーらはしばしば、中国のハードウェアの限界とアメリカの制裁に注目し、ディープシークのような中国企業の独創性と回復力を過小評価している」(同上)
「中国企業からのディープシークAIのリリースは、アメリカの産業が競争に勝つために一点集中する必要があるという警鐘となるべきだ」(ドナルド・トランプ米大統領)
「もし安くできるなら、もし少ないコストで同じ結果を得られるなら、それは我々にとって良いことだと思う」(同上)
トランプがコメントしているのには驚いたな。
もはや社会現象になりつつある。
リリースされて、わずか1週間でこの状況というのが驚きだ。
BBCの記事には怪しいところもある。
「梁氏は大学で情報電子工学を学び、現在は中国への輸出が禁止されている米エヌヴィディアの半導体(チップ)A100を大量に蓄積した」(梁氏:創業者の梁文鋒氏(40))
「推定5万個とも言われるこの集めたチップを、現在も輸入可能なより安価で低性能のチップと組み合わせ」(記事によれば、「テストタイムスケーリング(AIモデルが推論を行う際の計算リソースを動的に増やす技術)」というらしい:エヌビディアの解説)
その一方で、こんな記述も・・・。
「ディープシークは、エヌヴィディア製品よりも低性能の半導体チップを使用している。」
記事の翻訳の誤り(どうも、自動翻訳っぽい)かどうかは知らない。
まあ、どうでもいいんですが。
米国が、中国の計算リソースを制限するために、性能を落とした製品しか輸出を認めていないことは周知だ。
エヌビディアも、そういう低性能製品(H20)を開発して(デチューンなのかも)、山ほど出荷しているからな。
(NVIDIAは2024年に中国でH20チップを100万個販売して2兆円を売上げる予定、HuaweiのAIチップの2倍を販売して存在感を示す)
https://gigazine.net/news/20240705-nvidia-china-ai-gpu-h20/
「NVIDIAが中国向けAIチップ「H20」を今後数カ月で100万個以上販売する予定」(記事は7月のリリース)
「中国はAIの研究開発に力を注いでおり、生成AIに関連する特許の出願数はアメリカに6倍近くの差を付けて世界1位となっています。」
「アメリカは中国のAI研究開発を軍事上の脅威と認識しており、AI研究に使われる高性能半導体の輸出を制限しています。」
ディープシークがこれ程話題になっている理由の一つは、米国のAI戦略が危機にさらされていることもあるだろう。
「アメリカから中国への半導体輸出制限はすべての半導体を対象としているわけではなく、規定以上の性能を備えた半導体のみが制限対象」
今回の事例は、こうしたハードウェアの輸出制限だけでは中国の脅威を解消できない可能性を示唆している。
まあいい。
「中国企業のHuaweiが開発したAI処理チップ「Ascend 910B」はH20よりも高い性能を備えている」
「同期間での出荷量はH20の半分程度」
それでも、国内で匹敵する製品を開発する力はあるわけだ。
「将来的にH20も追加の規制対象に指定される可能性」
さて、トランプはどう出るかな・・・。
<さらに追加:1月30日15時>ーーーーーーーーー
ギガジンの「最新ニュース40件」を見てみる(○はディープシーク関連)。
○DeepSeekアプリがイタリアのAppleとGoogleのアプリストアから消滅、イタリアのデータ保護局が個人データの使用についてDeepSeekに尋ねた直後
○DeepSeekデータベースからチャット履歴など数百万件が漏洩可能な状態にあったことが判明
○「DeepSeek-R1」は中国に関するデリケートな話題の85%に回答することを拒否、ただし簡単に制限を回避できるとの指摘
○DeepSeek-R1がMicrosoftのAzure AIとGitHubモデル経由で利用可能に
・オス由来のES細胞と精子から生まれたマウスが成体まで生き延びたという報告
・ソニー製ミラーレスカメラのリモート撮影が可能な「Remote Camera Tool」の使い方を「α1 II」で試してみた
・アメリカ著作権局が「創造的なプロセスの支援にAIを用いた場合は著作権で保護される」と宣言
○DeepSeekがOpenAIのデータを「蒸留」してAIを開発していた可能性が浮上、OpenAIは「証拠がある」と発言
・Metaがトランプ大統領に38億円を支払うことに合意、FacebookやInstagramからの無期限追放をめぐる訴訟の和解金として
・Blueskyのユーザー数が3000万人を突破して開発者らからも喜びの声
・広告ブロッカー利用者に3時間近くスキップできない広告が表示されたことを受けYouTubeが「そのような広告は設定していない」と言及
・AIを使って複数枚の画像から抽出した異なる要素を組み合わせて1枚の画像を生成する「TokenVerse」
・機械学習とナノ3Dプリンターで「鋼の強度と発泡スチロールの軽さを兼ね備えた新素材」の開発に成功
・目的に合ったAIモデルを探せるツール「Lumigator」をMozilla.aiがリリース
画像生成AIのFlux Pro 1.1を使用したAIロゴジェネレーター「Logo-creator.io」が登場、ハイクオリティなロゴが数秒でザクザク生成可能
・ジャック・ドーシー率いる決済サービス「Block」がAIエージェント「Goose」を発表
・33種の栄養素をバランスよく含んでカップ麺なのに完全栄養食な「BASE YAKISOBA ソース焼きそば/旨辛まぜそば」を食べてみた
・ソニー製ミラーレスカメラ「α1 II」は手持ちでのVlog撮影に向いているのか検証してみたよレビュー
○DeepSeek-R1のサイズを最大80%削減した動的量子化モデルが公開中
○DeepSeek-R1の出現は「スプートニクショック」というよりも「Google登場に等しい」との評価
・2025年1月29日のヘッドラインニュース
・2025年1月のWindows 11の更新でPCのオーディオ機能に不具合が発生、ウェブカメラやBluetoothも
○OpenAIのサム・アルトマンCEOが「DeepSeek-R1はスゴイけど、もっとスゴイAIモデルを発表予定」と発言
・20光年先の太陽に似た恒星系の居住可能領域で新たな「スーパーアース」を発見したとIACが発表
・Googleがアメリカを中国やロシアと同じ「センシティブな国」に指定、トランプ大統領による「メキシコ湾」の「アメリカ湾」への改称が原因
○低コストで超高性能な「DeepSeek-R1」に似たAIモデルを誰でも開発できるようにオープンでない部分を補完するプロジェクト「Open-R1」をHugging Faceが始動
・民間企業のBoomが開発した超音速デモンストレーター機「XB-1」が超音速飛行を達成、コンコルド以来の超音速旅客機の実現に前進
・EVは従来の内燃機関車と同等の信頼性と寿命を持つようになったと研究者が証明
○アメリカ海軍が中国企業DeepSeekの開発したAIの使用を全面的に禁止
・AppleのAおよびMチップにブラウザでGmailやiCloudカレンダーにアクセスすると機密データが流出する脆弱性が存在することが発覚
・X(旧Twitter)がVisaと提携して金融決済サービス「X Money」を提供すると発表
・EUがロシアへのゲーム関連機器の販売を禁止することを計画、ゲーム機やコントローラーが攻撃ドローンのパーツになるのを阻止するため
・Garminのスマートウォッチで青い三角形が表示されてクラッシュする問題が発生中
・ChatGPTの政府専用バージョン「ChatGPT Gov」をOpenAIが発表
・アルカリ性の「アルカリイオン水」に健康上の利点はない
・精子には男性が幼少期に経験したストレスの痕跡が残っているという研究結果
・海はナノチューブで相互接続されたバクテリアで満ちあふれていることが明らかになりつつある
・Facebookで「Linux」関連の投稿が禁止されコミュニティは「マルウェア扱いされた」と反発
・誰でも簡単にチョコレート香るラテが楽しめる「クラフトボス 悪魔の誘惑ダブルショコララテ」「割るだけボスカフェ 天使のくちどけホワイトショコラ」を飲んでみた
・Linuxのコードをたった30行修正するだけでデータセンターの電力消費量を最大30%削減可能、実際にLinux 6.13から反映される
40件中10件がディープシーク関連だ。
激震はまだ続いている。
データの「蒸留」や個人情報の扱いなど、ネガティブな話題も上がってきた。
しかし、チャットGPTだけがAIじゃないぞというインパクトの大きさでは、これまでにないレベルと言える。
暫くは、こんな状態が続くんだろう。
登場から10日間で、AI業界は一変した。
おそらく、二度と元に戻ることのない大激変と言える。
AI2.0の扉を開いたかもしれない。
それは、ディープシークが中国から出てきたことにも見られる。
今後、後に続こうとする流れが出来るかどうかは分からない。
米国の後追いではなく、オリジナルな開発を行う流れだ。
まあ、全く独自というわけにはいかないだろうけど、志の問題だからな。
AI業界だけではなく、中国の産業が下請け製造から脱却する上で欠かせない動きだ。
14億人の意識改革。
21世紀版の文化大革命かもな・・・。
(DeepSeekはなぜこんな大騒ぎになっていて一体何がそんなにスゴいのか)
https://gigazine.net/news/20250128-deepseek-r1-impressive/
「2025年1月20日、DeepSeekが推論モデルの「DeepSeek-R1-Zero」と「DeepSeek-R1」をMITライセンスの下でオープンソースとして公開」
「「R1」のトレーニングコストはOpenAIの推論モデル「o1」の約3%程度」
「AIの開発に対する業界の見方を大きく変えた」
ここ数日、AI関係の話題を独占している(らしい)。
この記事を読むまで、浮沈子は新手のゲームアプリか何かだと思ってスルーしていたけど、エヌビディアの株価が下がったりして大騒ぎになってきたのでさっき初めてこの記事を読んだ。
おったまげたな・・・。
「総パラメータ数は6710億、コンテキスト長は128K」
「推論能力を持ち、特にコーディング、数学、ロジックといった分野では、より質の高い結果を生み出すことがわかっています。」
これ自体は驚くべきスペックではない。
「DeepSeekの優れている点の1つは、オープンソースで公開されているということです。ライバルでクローズドモデルのOpenAIの「o1」とは違い、提供元にお金を払わなくとも好きなサーバーやローカル上で実行することができます。」
オープンソースモデルだって、星の数ほど出回っている。
「DeepSeekのもう1つの優れた点は、AI開発におけるブレークスルーを達成した点です。」
・従来モデル:人間のフィードバックによる強化学習(RLHF)
・・人間の価値観に沿うように人間がモデルのトレーニングを繰り返す
・・出力内容に有害なものが生じないよう調整
・ディープシーク:ほとんどの過程で強化学習(RL)のみ
・・「正解」と、「思考プロセスを利用した適切な形式」の2つに対して報酬関数を設定
・・一度に複数の異なる答えを出してから報酬関数に基づく評価を行う
「つまり、推論の仕方を人間が教えずとも、十分な計算量とデータを与えればAIが勝手に推論してくれるという状態を実現したのです」(Apple、Microsoft、Automatticでの勤務経験があるアナリストのベン・トンプソン氏)
「従来のデータセットを使い果たすことで学習のスケーリングが限界に近づくという既存のモデルの問題を解決する可能性があります。」
詳細は分からないけど、この手法が功を奏したようだ。
それは、開発コストの激減という形で表れている。
「3つ目の優れた点が、少ないコストで開発されたという点です。」
・OpenAIなど:トレーニングに数十億ドル(数千億円)を費やしている
・ディープシーク:600万ドル(約9億3000万円)未満のコストしかかからなかった
業界に激震が走ったのはこの点が認識されたからに違いない。
「アメリカの半導体輸出規制の中で性能を落として輸出されたNVIDIA製半導体で開発を実現したという点が注目すべきポイントです。」
「低性能の機器でも高性能の機器に勝るモデルを開発できたという事実により、半導体企業のNVIDIAの価値が揺らいで株価が一時下落」
まあ、その辺りは想定の範囲内なんだが、それにしてもAIモデルをトレーニングするコストが劇的に下がることの影響はデカい。
「大企業が多額の費用を投じて進歩を夢見た分野に突然安価でフリーな代替品が現れれば、産業が混乱」
・NVIDIA株の下落
・エネルギー企業の売り転換
「既存の企業に全賭けしたベンチャーキャピタルにとって絶滅レベルの出来事だ」(海外メディアのAxios)
「DeepSeekは皆に大きな贈り物を提供したと思います。最大の勝者は消費者と企業であり、長期的にはAIを利用するすべての人が最大の勝者となるでしょう。中国もまた大きな勝者であり、DeepSeekの成功でイノベーションがさらに解き放たれるはずです」
正にディープシークショックな状況だが、いくつか考慮すべき点もある。
・開発には低性能版とはいえ、エヌビディアのデータセンター用GPUが使用されている
→NVIDIA以外の製品で開発することの利点が発見されるなどすれば、そのの地位は揺らぎかねません。
・OpenAIなどのクローズドモデルが消え去り、ディープシークのようなオープンソースモデルの流れが定着するかどうかは不透明
→今後の展開に注目だな。
激震は走ったが、崩壊したわけではない。
AIの展開は始まったばかりだ。
オープンソースモデルの間での競争も激化するだろうし、より低コストで開発できる仕掛けが登場するかもしれない。
AIの性能追及には際限がない。
群雄割拠の時代は、まだまだ続きそうな気がする・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(中国「ディープシーク」AIアプリが人気、米ハイテク企業の株価急落 どんなアプリなのか)
https://www.bbc.com/japanese/articles/cp3jv2e03e8o
「マーク・アンドリーセン氏はディープシークを「AIにおける最も驚くべき、そして印象的なブレークスルーの一つ」と称賛」
ネツケ(ネットスケープ)の開発者だな。
「BBCが、1989年6月4日に天安門広場で何が起こったのかをアプリに尋ねたところ、「申し訳ありませんが、その質問にはお答えできません。私は役に立つ無害な回答を提供するように設計されたAIアシスタントです」と答えた。」
さすが中華製アプリだけのことはある(そういうことかあ?)。
「ディープシークのAIアプリは、アメリカの競合他社に比べるとわずかな費用で開発された」
「このことは、AI業界におけるアメリカ支配の未来について疑問を生じさせている。」
「ディープシークが、高度なハードウェアへのアクセスが限られているにもかかわらず、アメリカのモデルに匹敵する能力を持つことは、ソフトウェアの独創性とデータ効率がハードウェアの制約を補うことができることを示している」(豪シドニー工科大学で中国のハイテク産業を研究しているマリーナ・チャン准教授)
「西側のオブザーバーらはしばしば、中国のハードウェアの限界とアメリカの制裁に注目し、ディープシークのような中国企業の独創性と回復力を過小評価している」(同上)
「中国企業からのディープシークAIのリリースは、アメリカの産業が競争に勝つために一点集中する必要があるという警鐘となるべきだ」(ドナルド・トランプ米大統領)
「もし安くできるなら、もし少ないコストで同じ結果を得られるなら、それは我々にとって良いことだと思う」(同上)
トランプがコメントしているのには驚いたな。
もはや社会現象になりつつある。
リリースされて、わずか1週間でこの状況というのが驚きだ。
BBCの記事には怪しいところもある。
「梁氏は大学で情報電子工学を学び、現在は中国への輸出が禁止されている米エヌヴィディアの半導体(チップ)A100を大量に蓄積した」(梁氏:創業者の梁文鋒氏(40))
「推定5万個とも言われるこの集めたチップを、現在も輸入可能なより安価で低性能のチップと組み合わせ」(記事によれば、「テストタイムスケーリング(AIモデルが推論を行う際の計算リソースを動的に増やす技術)」というらしい:エヌビディアの解説)
その一方で、こんな記述も・・・。
「ディープシークは、エヌヴィディア製品よりも低性能の半導体チップを使用している。」
記事の翻訳の誤り(どうも、自動翻訳っぽい)かどうかは知らない。
まあ、どうでもいいんですが。
米国が、中国の計算リソースを制限するために、性能を落とした製品しか輸出を認めていないことは周知だ。
エヌビディアも、そういう低性能製品(H20)を開発して(デチューンなのかも)、山ほど出荷しているからな。
(NVIDIAは2024年に中国でH20チップを100万個販売して2兆円を売上げる予定、HuaweiのAIチップの2倍を販売して存在感を示す)
https://gigazine.net/news/20240705-nvidia-china-ai-gpu-h20/
「NVIDIAが中国向けAIチップ「H20」を今後数カ月で100万個以上販売する予定」(記事は7月のリリース)
「中国はAIの研究開発に力を注いでおり、生成AIに関連する特許の出願数はアメリカに6倍近くの差を付けて世界1位となっています。」
「アメリカは中国のAI研究開発を軍事上の脅威と認識しており、AI研究に使われる高性能半導体の輸出を制限しています。」
ディープシークがこれ程話題になっている理由の一つは、米国のAI戦略が危機にさらされていることもあるだろう。
「アメリカから中国への半導体輸出制限はすべての半導体を対象としているわけではなく、規定以上の性能を備えた半導体のみが制限対象」
今回の事例は、こうしたハードウェアの輸出制限だけでは中国の脅威を解消できない可能性を示唆している。
まあいい。
「中国企業のHuaweiが開発したAI処理チップ「Ascend 910B」はH20よりも高い性能を備えている」
「同期間での出荷量はH20の半分程度」
それでも、国内で匹敵する製品を開発する力はあるわけだ。
「将来的にH20も追加の規制対象に指定される可能性」
さて、トランプはどう出るかな・・・。
<さらに追加:1月30日15時>ーーーーーーーーー
ギガジンの「最新ニュース40件」を見てみる(○はディープシーク関連)。
○DeepSeekアプリがイタリアのAppleとGoogleのアプリストアから消滅、イタリアのデータ保護局が個人データの使用についてDeepSeekに尋ねた直後
○DeepSeekデータベースからチャット履歴など数百万件が漏洩可能な状態にあったことが判明
○「DeepSeek-R1」は中国に関するデリケートな話題の85%に回答することを拒否、ただし簡単に制限を回避できるとの指摘
○DeepSeek-R1がMicrosoftのAzure AIとGitHubモデル経由で利用可能に
・オス由来のES細胞と精子から生まれたマウスが成体まで生き延びたという報告
・ソニー製ミラーレスカメラのリモート撮影が可能な「Remote Camera Tool」の使い方を「α1 II」で試してみた
・アメリカ著作権局が「創造的なプロセスの支援にAIを用いた場合は著作権で保護される」と宣言
○DeepSeekがOpenAIのデータを「蒸留」してAIを開発していた可能性が浮上、OpenAIは「証拠がある」と発言
・Metaがトランプ大統領に38億円を支払うことに合意、FacebookやInstagramからの無期限追放をめぐる訴訟の和解金として
・Blueskyのユーザー数が3000万人を突破して開発者らからも喜びの声
・広告ブロッカー利用者に3時間近くスキップできない広告が表示されたことを受けYouTubeが「そのような広告は設定していない」と言及
・AIを使って複数枚の画像から抽出した異なる要素を組み合わせて1枚の画像を生成する「TokenVerse」
・機械学習とナノ3Dプリンターで「鋼の強度と発泡スチロールの軽さを兼ね備えた新素材」の開発に成功
・目的に合ったAIモデルを探せるツール「Lumigator」をMozilla.aiがリリース
画像生成AIのFlux Pro 1.1を使用したAIロゴジェネレーター「Logo-creator.io」が登場、ハイクオリティなロゴが数秒でザクザク生成可能
・ジャック・ドーシー率いる決済サービス「Block」がAIエージェント「Goose」を発表
・33種の栄養素をバランスよく含んでカップ麺なのに完全栄養食な「BASE YAKISOBA ソース焼きそば/旨辛まぜそば」を食べてみた
・ソニー製ミラーレスカメラ「α1 II」は手持ちでのVlog撮影に向いているのか検証してみたよレビュー
○DeepSeek-R1のサイズを最大80%削減した動的量子化モデルが公開中
○DeepSeek-R1の出現は「スプートニクショック」というよりも「Google登場に等しい」との評価
・2025年1月29日のヘッドラインニュース
・2025年1月のWindows 11の更新でPCのオーディオ機能に不具合が発生、ウェブカメラやBluetoothも
○OpenAIのサム・アルトマンCEOが「DeepSeek-R1はスゴイけど、もっとスゴイAIモデルを発表予定」と発言
・20光年先の太陽に似た恒星系の居住可能領域で新たな「スーパーアース」を発見したとIACが発表
・Googleがアメリカを中国やロシアと同じ「センシティブな国」に指定、トランプ大統領による「メキシコ湾」の「アメリカ湾」への改称が原因
○低コストで超高性能な「DeepSeek-R1」に似たAIモデルを誰でも開発できるようにオープンでない部分を補完するプロジェクト「Open-R1」をHugging Faceが始動
・民間企業のBoomが開発した超音速デモンストレーター機「XB-1」が超音速飛行を達成、コンコルド以来の超音速旅客機の実現に前進
・EVは従来の内燃機関車と同等の信頼性と寿命を持つようになったと研究者が証明
○アメリカ海軍が中国企業DeepSeekの開発したAIの使用を全面的に禁止
・AppleのAおよびMチップにブラウザでGmailやiCloudカレンダーにアクセスすると機密データが流出する脆弱性が存在することが発覚
・X(旧Twitter)がVisaと提携して金融決済サービス「X Money」を提供すると発表
・EUがロシアへのゲーム関連機器の販売を禁止することを計画、ゲーム機やコントローラーが攻撃ドローンのパーツになるのを阻止するため
・Garminのスマートウォッチで青い三角形が表示されてクラッシュする問題が発生中
・ChatGPTの政府専用バージョン「ChatGPT Gov」をOpenAIが発表
・アルカリ性の「アルカリイオン水」に健康上の利点はない
・精子には男性が幼少期に経験したストレスの痕跡が残っているという研究結果
・海はナノチューブで相互接続されたバクテリアで満ちあふれていることが明らかになりつつある
・Facebookで「Linux」関連の投稿が禁止されコミュニティは「マルウェア扱いされた」と反発
・誰でも簡単にチョコレート香るラテが楽しめる「クラフトボス 悪魔の誘惑ダブルショコララテ」「割るだけボスカフェ 天使のくちどけホワイトショコラ」を飲んでみた
・Linuxのコードをたった30行修正するだけでデータセンターの電力消費量を最大30%削減可能、実際にLinux 6.13から反映される
40件中10件がディープシーク関連だ。
激震はまだ続いている。
データの「蒸留」や個人情報の扱いなど、ネガティブな話題も上がってきた。
しかし、チャットGPTだけがAIじゃないぞというインパクトの大きさでは、これまでにないレベルと言える。
暫くは、こんな状態が続くんだろう。
登場から10日間で、AI業界は一変した。
おそらく、二度と元に戻ることのない大激変と言える。
AI2.0の扉を開いたかもしれない。
それは、ディープシークが中国から出てきたことにも見られる。
今後、後に続こうとする流れが出来るかどうかは分からない。
米国の後追いではなく、オリジナルな開発を行う流れだ。
まあ、全く独自というわけにはいかないだろうけど、志の問題だからな。
AI業界だけではなく、中国の産業が下請け製造から脱却する上で欠かせない動きだ。
14億人の意識改革。
21世紀版の文化大革命かもな・・・。
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