😼欧州大戦争:ザルジニー:戦後の大統領2025年05月23日 22:44

欧州大戦争:ザルジニー:戦後の大統領
欧州大戦争:ザルジニー:戦後の大統領


(ウクライナ、ソ連崩壊後の国境回復は断念やむなし=前総司令官)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/NSKBPKAFJZMYRE6JWLF364LSWI-2025-05-22/

「ゼレンスキー氏を含むウクライナ政府首脳や高官は長らくロシアに対して、ソ連崩壊時のウクライナ領土から完全に軍を撤退させるよう求め、その対象にはロシアが14年に併合したクリミア半島も含まれた。」

まあ、今は昔のスタンスだが、ついこの間まではそうだったことを覚えておく必要はあるだろう。

今でも、法的にウクライナ領土であることを放棄することには反対している(クリミア含めて)。

「この部屋には、ウクライナが平和とともに1991年もしくは2022年の国境線を取り戻し、その後大変幸せになれるという奇跡や幸運の兆しをまだ期待する人々はいないと希望する」(バレリー・ザルジニー前総司令官:首都キーウで開かれた会合で)

見解を表明した場所が重要だな。

「私の見解では敵(ロシア)はなお、わが国の領土に攻撃や特殊作戦を行う資源と力、手段を有している」

「この1年消耗戦を仕掛けているロシアに対抗する上で、兵力が相対的に小さく経済的に厳しい環境にあるウクライナが唯一頼れるのは先進技術になると力説」

うーん、その説には同意しかねるけど、在任当時から戦場の現実に即した対抗手段を取る必要性を訴えていたことは事実だ。

解任の理由の一つとされるクルスク侵攻(ザルジニーは反対していたと言われる)が事実上の失敗に終わり、風向きは徐々に変わりつつある(そういうことかあ?)。

前回、メディアに登場したのは3月だった。

(「米国は世界の秩序を破壊」 ウクライナ軍前総司令官が批判)
https://www.cnn.co.jp/world/35230179.html

「ウクライナ軍の前総司令官で現在駐英国大使を務めているバレリー・ザルジニー氏は6日、米国は「世界の秩序を破壊している」と批判」

「『悪の枢軸』やロシアだけではなく、米国も世界の秩序を破壊している」

「米政府は西側諸国の結束を「疑問視」していると指摘。北大西洋条約機構(NATO)が近い将来存在しなくなる可能性や、欧州がロシアの次の標的になる恐れがある」

彼の政治スタンスは不明だけど、穏健なリベラルに近いのかもしれない。

軍人とか外交官ということであれば、その政治思想はあまり問題じゃないかも知れない。

が、政治家としてどうなのかを考える上では重要だ。

「ウクライナの将来の大統領候補と目されている。」

本人がどうするかは不明だが、嘱望されれば応じる可能性はあるからな。

キエフでの講演で、ハイテク戦争の継続を論じているうちはまだいい。

ザルジニーが、戦時下の大統領になることはない。

また、現実の話として、ロシアに対抗するための軍事力を新たに大統領として指揮することもない。

悪の枢軸やロシアや米国に破壊された世界秩序の中で、生き残ったウクライナを復興させていく仕事に就かなければならない。

ドローンも、AIも、スターリンクもそこにはない(そうなのかあ?)。

戦火を交えたロシアとの距離感を計り、西側の復興支援を受け入れながら、ウクライナの人々に希望を与え続けなければならないのだ。

ロシアに対する憎しみを煽り、支援を渋る世界中を非難し、自国の真の独立のために国民を戦場に駆り立てる役割じゃない。

新たな役割を果たすことが出来るかどうかは未知数だ。

プーチンがどう対応するかも分からない。

時か来れば、それはウクライナの人々が決める。

前大統領だったポロシェンコはじめ、ウクライナ政界には人材が豊富だ(現政権とは、必ずしもうまくいっていないみたいですが:プーチンが亡命を認めたこともあるようです)。

まあいい。

浮沈子的には、ザルジニーはいささか過去の人な印象がある。

過去の人と言えば、こんな記事も出ていた。

(ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏、軍に入隊したことを報告)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-journalist-butusov-reports-joining-the-military/

「私はアキレス腱が断裂しジャンプすることができない。視力にも問題があるので照準器を使用した射撃ができないが、私は軍の報道機関で働くつもりはない」(ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏)

このブログでも、その記事を何度も引用している。

「ウクライナ軍の問題を指摘して注目を集めてきた」

「私は数日前に国家親衛隊の第13特務旅団に配属され、現在は訓練を受けている最中だ」「この戦争には実質的な決断が必要で、だからこそ私は入隊することにした」

「もっと多くのことを、もっと早く行う必要がある。私は軍団の創設と旅団の発展、軍団や個々の作戦部隊内での ドローン、対ドローン、工兵部隊の発展、管理と組織の質、歩兵の訓練と作戦の質によって戦争の流れを変え、戦線を食い止めることが出来ると信じている」

ザルジニーの考えに通じるものを感じる。

戦争が技術であり組織のマネージメントだとするロジカルな思想だ。

戦歴で成り上がった軍のトップが指揮を取れば、構造的に悪しき経験主義に陥る。

「私が配属された第13特務旅団はテクノロジー、作戦手順、戦闘アルゴリズムの環境を構築し、人員や装備の数ではなく戦術、計画、部隊の運用方法を柔軟に変更でき管理と組織の質、訓練の質において優位性を生み出している。このような質の高い組織と管理の拡大こそが、この戦争における我々の優位性であり、勝利への唯一の可能性だと信じている。」

おお、正にその通りだが、それは残念ながらロシア軍も同じなのだ。

「ブトゥソフ氏の決断と信念には敬意を表するが、出来れば戦争から生き残って兵士して戦った貴重な体験を記録に残してくることを願う。」(航空万能論ブログ管理人)

・・・だな。

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