🐱ロシア降伏不可避?:激・撃墜2024年03月01日 03:45

ロシア降伏不可避?:激・撃墜


(ウクライナ空軍は29日にSu-34を3機撃墜したと発表、ロシア人は否定)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/the-ukrainian-air-force-announced-on-the-29th-that-it-had-shot-down-three-su-34s-but-the-russians-denied-it/

「東方向、アウディーイウカ方向、マリウポリ方向でSu-34を計3機撃墜した」(ウクライナのオレシュチュク空軍司令官)

それぞれ1機ずつ。

計3機。

撃たれ過ぎじゃね?。

17日から数えると、毎日1機ずつ、キレイに落とされている。

キレイ過ぎじゃね?。

「そもそも航空機の撃墜を裏付ける視覚的証拠が登場するのは稀」(ブログ管理人)

へーっ、そうなんだ・・・。

「(仮に事実であっても)ロシアに不利な情報は公開するべきではない」(ロシア人ミルブロガーらのスタンス)

「もうロシア軍機による航空支援の規模が変化するかどうかで判断するしかない。」(ブログ管理人)

「ロシア軍が損失に耐えかねて航空機の運用を縮小すれば「戦場での前進速度」に変化が見られるだろうし、ウクライナ軍が損失に耐えかねて防空システムの運用を縮小すれば「戦場での後退速度」に変化は起きないだろう。」(同上)

スホーイは、150機くらいあるからな。

毎日1機ずつ落とされていけば、計算上は半年足らずで消えてなくなる(戦闘爆撃機は、そう簡単には作れないからな)。

来年まで、毎日1機ずつの撃墜が報告されるようだと怪しい・・・。

そもそも、ロシア側が防空システムを破壊しているという話だって、十分怪しい。

ロシアが、ウクライナに降伏するまで、あと5か月となった(そうなのかあ?)。

他のスホーイを使うという手もあるから、素直に降伏するかどうかは知らない。

(Tu-160 (航空機))
https://ja.wikipedia.org/wiki/Tu-160_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)

「用途:爆撃機
分類:戦略爆撃機」

ちょっと、たすきにするには長すぎる気がするけど、こんなのもあるしな。

先日は、プーチンが乗り込んで飛ばしたらしい。

もっとも、この核兵器搭載可能な戦略爆撃機で、ウクライナの前線に滑空爆弾投下できるかどうかは知らない。

「ユニットコスト:
Tu-160M2:150億RUルーブル(≒2億6700万USドル)」

高価値目標であることは間違いないな・・・。

(A-50 (航空機))
https://ja.wikipedia.org/wiki/A-50_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)

「ユニットコスト:3.3億ドル」

おっと、こっちの方が高いのかあ。

2機も落とされて、ロシアはぴいぴい泣いているに違いない。

が、まあ、戦争とはそういうものだ。

破壊は、基本的な手段だからな。

それが領域支配につながるかどうかが問題で、ブログ管理人の見立ては正しい。

が、ウクライナ側の防空網の損耗が激しく、補充が追い付かないということになれば、そして、ロシア側の近接航空支援が加速することになれば、「戦場での後退速度」に変化が起こる可能性もある。

ウクライナに対する戦場で使える防空システムの供与は、防御戦を効果的に戦うためにも、是が非でも必要だ。

毎日、2機とか3機ずつくらい落としたいところだな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(ロシア軍用機の撃墜 “地上作戦にも大きな影響か” 英国防省)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240303/k10014377671000.html

「特に作戦指揮に重要なA50について、イギリス国防省はロシア側が運用可能な9機のうち2機を2か月間で失った」

「ロシア軍は内部調査を進める間、運航を一時見合わせた可能性が高い」

「航空作戦の指揮統制能力が失われ、航空機の乗組員の状況認識が大幅に低下する」

「地上部隊が必要とする空からの支援をおそらく提供できないだろう」

「ロシア側にとって上空だけでなく地上での作戦にも大きな影響が出る」

つまり、こういうことか・・・。

<振り出し>
A-50の相次ぐ撃墜
→スホーイ戦闘爆撃機への指揮統制能力が低下
→スホーイの撃墜増加
→地上部隊への近接航空支援の低下
→地上作戦が停滞
→ロシアの進軍速度が低下
→ウクライナ軍の防御戦の成功
→米国などの支援の増強
→反転攻勢の再開
→ロシア軍の撃退
→ウクライナの勝利!
<上がり>

A-50の運用機数については、ウクライナ軍は6機と見ているようだ。

既に生産ラインは閉じているという話もあるが、インドに追加で輸出する機体2機を製造しているはずだから、完全にクローズしているわけではないかも知れない。

また、再開するにあたってのハードルがどれ程かということもある。

「ロシア側は2月末、国営軍事企業ロステクがA50の生産を再開する方針」

戦闘爆撃機の撃墜は続いている。

これが、A-50の損失に伴うものなのかは分からない。

ロシア軍が、損失覚悟で投入できる状況にあるのかもしれない(一定期間の戦果を挙げたいとか)。

スホーイは、そう簡単には製造できないだろうし、運用にはコストも掛かるから、損耗についてはデリケートな問題のはずだ。

それを、1日1機のペースで失い続けるという事態は異常だ。

が、昨年、ザルジニーが述懐したように、西側の常識はロシアには通用しない。

地上軍の侵攻速度の低下を、どの程度のスパンで見るかにもよるけど、アウディーイウカ西方の攻防では、確かに低下がみられる気がする。

また、ロボティネ辺りの攻防では、ロシア軍が再び膠着状態に陥っている。

が、まあ、地上部隊の投入の影響の方がはるかに大きいだろう。

元々、スホーイの投入は、必ずしも防空ミサイルの射程外からではないことから、一定の損耗リスクを取って行われている。

Aー50の支援が減少している状況で、それが増加しているのか、ウクライナ側の対空ミサイルの配置の増加によって撃墜数が増えているのかは分からない。

とはいえ、損耗が続けば、ロシア軍としても作戦の変更を余儀なくされる。

ウクライナ側はそれを狙っているんだろうが、効果のほどは不明だ。

もちろん、対空ミサイル(概ねPAC-2)にも限りがあるからな。

こっちも、いつまでも撃ち続けるというわけにはいかないだろう。

都市防衛にも回さなければならない。

ロシア軍としては、都市へのドローン攻撃でウクライナ側の消耗を促しつつ、戦線での航空支援を続けたいところだ。

戦線の兵士の損耗を取るか、他に手立てがない市民の命を守るのか。

ウクライナ側も、究極の選択を迫られている。

ひょっとすると、チキンレースになっている可能性がある。

どっちが先にめげるかだな。

航空機の損耗は、コストの高いパイロットの損耗でもある。

進軍速度と引き換えに、どれ程の損失を受け入れるか、受け入れられるかは、大きな問題だ。

政治日程としては、ロシアの大統領選挙が近いけど、それが大きな要素になっているかどうかはビミョーだ。

ロシア崩壊まで、あと5か月を切った(スホーイの在庫は150機:35も入れるともちっと多いけどな)。

1日1機のペースが、どれだけ続くかだな・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

(ロシアは戦闘機も捨て駒に? ウクライナ軍、1日1機ペースで撃墜続ける)
https://forbesjapan.com/articles/detail/69484

「ロシア空軍は2月29日、ウクライナの前線でSu-34やSu-35、Su-25攻撃機に計150回あまりの爆撃任務を行わせた。」

「過去最多になったもよう」

「ロシア空軍の典型的な攻撃任務には、衛星誘導の滑空爆弾を各4発搭載したSu-34(複座)2機と、空対空ミサイルや対レーダーミサイルを搭載した護衛のSu-35(単座)1機が参加」

「出撃したスホーイのほとんどは爆弾を投下して無事基地に戻っている。この2週間の平均でも、ウクライナ側は前線近辺に出撃してきたロシア軍機全体の100分の1以下しか撃墜できていない。」

「生き残っているロシア軍機は24時間で計100発以上の滑空爆弾を投下できる。」

撃墜されているのは、出撃回数で見れば一部だが、在庫は限られているからな。

いつまでも続くわけではない。

「この2週間にウクライナ側が撃墜したロシア空軍のスホーイ14機のうち、トネニケ爆撃時に撃墜されたものが何機あったのかは定かでない。とはいえ、5000万ドル(約75億円)の軍用機を数機、さらにはその搭乗員を犠牲にしてでも、民家100軒ばかりのこの小さな村を獲得しようとしているのは確かだ。」(トネニケ:トネネキーとも)

「ロシアはこの局面で戦場の勝利を重ねることと引き換えに、何十年もかけて建設した空軍という短期間では再生不可能な軍事リソースを費やすことを選んだと言っても過言ではない。そしてその勝利は、空軍というリソースが尽きればもはや繰り返すことができない。」

この辺の見立ては、浮沈子と同じだな。

ロシア降伏までは、あとわずかだ・・・。

「来年は現在よりも状況が不利になり、自軍の火力も落ちてくる可能性を見越して、いまのうちにできるだけ多くの領土を手に入れようとしているとの見立てだ。」

米国の支援が再開されれば、ウクライナは攻勢に転じる。

潤沢な迎撃ミサイルや砲弾も手に入り、占領地を奪還しようとするだろう(そうなのかあ?)。

そうなる前に、稼いでおこうと無理をしているわけだ。

防御戦に回れば、航空機はあまり必要ないからな。

攻め時に攻めまくる。

後は野となれ山となれ(そんなあ!)。

ロシアの降伏まで、あと5か月。

空爆を耐えて陣地を守り切れば、ウクライナの勝利は目前だ・・・。

🐱月面着陸:失敗と転倒2024年03月02日 03:32

月面着陸:失敗と転倒


今世紀に入って、月面探査は無人機だけで行われている。

成功したのは中国とインドだけだった。

中国は一発で成功させたが(しかも、3回も!!!)、インドは1度失敗している。

イスラエルもロシアも、我が国や米国の民間企業も失敗した。

今年に入って、スリム(日本)とオデッセウス(米国:インテュイティブ・マシーンズ:民間初)が成功したが、ものの見事に転倒している。

それぞれ、科学的成果も得ることが出来たようで、まあまあ、成功といっていいだろうけど、どちらもトラブルを克服しての奇跡的な成功といえるからな。

「かろうじて」とか、「幸運にも」とか付けてもおかしくはない。

スリムについては、このブログでも取り上げている。

月の夜を過ごして、通信が復帰したらしいが、その後の話は聞かない(逆に、日照で加熱した機器が冷えるのを待っているようです)。

オデッセウスについては、エリックバーガーがご執心で、何本か記事を上げている。

(米国の小さな企業が月面着陸で歴史を作る)
https://arstechnica.com/space/2024/02/a-little-us-company-makes-history-by-landing-on-the-moon-but-questions-remain/

「半世紀以上で初めて、米国製の宇宙船が月面に軟着陸した。」

(オデュッセウスは月面で凍死するまで残り1日を切った)
https://arstechnica.com/space/2024/02/nasa-found-the-private-lander-on-the-moon-but-its-lifetime-is-running-short/

「横転した着陸船が太陽エネルギーを収集できるのは限られた時間だけだからだ。」

(オデュッセウスは高度測定データなしで月面に着陸したことが判明)
https://arstechnica.com/space/2024/02/it-turns-out-that-odysseus-landed-on-the-moon-without-any-altimetry-data/

「インテュイティブ・マシーンズは、オデュッセウスの距離計が先週の木曜日に月面着陸を試みる数時間前に動作不能であることを発見した。」

「同社は、高度測定の目的で、NASA ペイロード上の 3 台の望遠鏡、正確な速度と距離感知用のナビゲーション ドップラー ライダーを利用できるように、ソフトウェアの書き換えを急いで行いました。」

浮沈子的には、アポロ13号とか、最近ではスターライナーのOFT-1の再突入プログラムの軌道上での書き換えを思い出す話だが、まあ、無人機なので、気楽に読めた。

(月面に着陸し、足を骨折し、倒れそうになった瞬間)
https://arstechnica.com/science/2024/02/that-moment-when-you-land-on-the-moon-break-a-leg-and-are-about-to-topple-over/

「予想よりも激しく衝突し、途中で滑ってしまった」

「オデュッセウスは水曜日の夕方には力を失い、長い月の夜に突入します。約 3 週間後、再び太陽光が宇宙船のソーラーパネルに当たり始めると、Intuitive Machines は宇宙船を目覚めさせようとします。オッズはかなり長いです。リチウムイオン電池の化学的特性は寒さを嫌い、数日以内に気温は華氏マイナス 280 度 (摂氏マイナス 173 度) まで急激に下がります。これにより、バッテリーが破損したり、フライトコンピューターの電子機器に亀裂が入ったりする可能性があります。」

おそらく、スリムと同じように、低温に対応する設計にはなっていないと思われる。

復活するかどうかはギャンブルだ。

が、浮沈子的興味はそこにはない。

万全の設計を施し、成功が確実視される計画でしか行われない月面探査の時代は終わったのだ。

インドの失敗は別にしても、ロシアを含めてチャレンジングな探査が繰り返されることになるだろう。

コスト的にも従来とは比較にならない低廉な価格で行われ、したがって、その機会は飛躍的に増える。

火星のように2年に1度のチャンスをものにするしかない探査とは異なり、月は、いつでも手の届くところにある。

この流れを作ったのは、グーグルプライズ(グーグル・ルナ・エックスプライズ)だが、アルテミスを見据えて、NASAが敷いたレールも重要だ。

月面探査の新たな夜明けが始まっている。

そこに、ビジネスチャンスがあるのかどうかは知らない。

人類にとって、大きな飛躍になるのかどうかも分からない。

地球低軌道や、静止軌道、中間軌道が軍事目的で使われ、ドンパチの支援の場になっていることは周知だ。

月面も、いずれはそういう場に置き換わっていくだろう。

月の裏側に核兵器の秘密基地を作って、そっからぶっ放すわけだ。

もちろん、大っぴらにはできないだろうから、こっそりと地下に作る。

天体観測用とか、重力波天文台とか言ってな。

いや、宇宙人の襲来に備えるNATOの基地ってのがいいかも(NATO→SHADO?)。

(謎の円盤UFO:SHADOの防衛網)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AC%8E%E3%81%AE%E5%86%86%E7%9B%A4UFO#SHADO%E3%81%AE%E9%98%B2%E8%A1%9B%E7%B6%B2

「月面に前線基地となるムーンベースを配置。ここから発進するミサイル邀撃機インターセプターで迎撃する。インターセプターは3機編隊で行動し、各機首に搭載された核ミサイルによってUFOを攻撃する。」

おっと、核ミサイルかあ・・・。

「放送期間 1970年9月16日 - 1971年8月7日」

(部分的核実験禁止条約)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%83%A8%E5%88%86%E7%9A%84%E6%A0%B8%E5%AE%9F%E9%A8%93%E7%A6%81%E6%AD%A2%E6%9D%A1%E7%B4%84

「署名 1963年8月5日」

「発効 1963年10月10日」

「地下を除く大気圏内、宇宙空間および水中における核爆発を伴う実験の禁止を内容とする。」

ジェリーアンダーソンが知らないわけはないんだろうが、そんなこと言ってたら、お話にならんからな。

先日もこのブログで取り上げたけど、宇宙空間での核爆発は現在でもご法度だ。

まあ、どうでもいいんですが。

月(正確には地球の月)は、見上げればそこにある。

ISSとかは、その気にならなければ見ることは難しいけどな。

人類には、見上げるものが必要だ。

やがては、ISSのように、月面基地に人類が常駐して、いろいろ悪さをするんだろう(そうなのかあ?)。

核廃棄物とかため込んで、それが爆発して、月ごとどこかへ飛んで行っちまわない限り(そんなドラマもあったけど:スペース1999)、いつでもだれでも、どこからでも見ることが出来るようになる。

浮沈子は、餅つきしているウサギの話しか知らんけどな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(月探査機SLIM、観測カメラは機能せず 日没でまた休眠)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC01CK20R00C24A3000000/

「宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1日夜、月面着陸した無人探査機「SLIM(スリム)」に搭載する科学観測向けカメラが正常に動作しなかったと明らかにした。極寒の月の夜を乗り越えた影響があったとみられる。機体は再び休眠状態に入っており、太陽電池の発電が見込める3月下旬に再び運用を試みる。」

「月は約2週間ごとに昼と夜が入れ替わる。昼の温度はセ氏110度、夜はマイナス170度にもなる。温度変化が厳しく、夜を乗り越えるごとに機体の故障確率は上がるとみられる。」

もう、成仏させてやった方がいいような気もするんだがな・・・。

🐱ウクライナ降伏不可避:真意2024年03月02日 19:58

ウクライナ降伏不可避:真意


(仏外相、フランス人がロシアを止めるためウクライナで死ぬことはない)
https://grandfleet.info/european-region/french-foreign-minister-says-french-people-wont-die-in-ukraine-to-stop-russia/

「フランス人がウクライナのために死ぬことはないし敵対行為を見ることもない。これがマクロン大統領の真意だ」(フランスのステファーヌ・セジュルネ外相)

まあ、真意というか、本音というか、見せかけの表層的な話に過ぎない。

浮沈子は、相変わらず、欧州がウクライナに借金の取り立てに行く話だという妄想に憑りつかれている。

戦場で勝てないウクライナに投資するからには、そのくらい頂いてもおかしくないだろう!?。

例によって、浮沈子的関心は別のところにある。

「ロシアがウクライナで止まらないことを示す情報を持っており、プーチン大統領がウクライナの次に狙うのはモルドバだ。」(同上)

やっぱそっちなのかあ?。

浮沈子は、モルドバ(沿ドニエストル共和国)は陽動だと思ってるんだがな。

オデッサを攻撃するための口実に過ぎないのではないか。

まあいい。

しかし、やっぱ気になるのは、こういう態度でもって、NATO第5条が発動されることに疑問を感じないでいられるかどうかということだな。

「他国の主権を守るため自国民を犠牲にするのか」

「核保有国のロシアと直接事を構えるのか」

NATOは、フランス国民に、まさにそれを求めている。

血の盟約だ。

ウクライナやモルドバ(外相はそう言ってるからな)はそうじゃないから、まあ、いいとしても、バルト3国やポーランドの場合はそうはいかない。

パリが燃えることになったとしても、怯むわけにはいかないのだ。

セジュルネ外相がモルドバを持ち出しているのは、蓋然性が高いというより、そういう配慮からなのではないか。

マクロンの不規則発言の火消しだとしても、エストニアとか出しちゃマズいからな。

フランスは、血を流す気がないのかって・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

「派兵せずにNATOとロシアの戦争に発展すれば「派兵してロシアを止めておくべきだったんだ」と批判されるのは目に見えているが、当事者のウクライナ人ですら「ロシアとの戦争継続」を支持しても「戦いへの直接参加」は嫌厭している位なので、命の価値を重視する西側諸国にとって「ウクライナへの派兵」は困難」(ブログ管理人)

欧州首脳の頭の中には、チェンバレンの亡霊が彷徨っているに違いない。

ぶっちゃけ、ウクライナを含めて、東欧諸国はロシアにくれてやってもいいと思ってるだろうが(そうなのかあ?)、中欧以西は守りたいだろうし、ドイツフランスイタリアスペインイギリスだけは、勘弁してほしいだろう。

北欧は、自分たちで何とかしてほしい・・・。

ウクライナの支援でさえ、ぐちゃぐちゃに足並みが乱れている。

米国が、どれ程当てにならないかを見せつけられている現在、欧州が団結しているなんて、いくら言われても信じることはできない。

いや、団結していないことで団結しているのか(それって、団結?)。

マクロンの真意は、ウクライナに対する投資をどう回収するかに尽きる。

このまま、みすみすプーチンに掠め取られることになるのか、投じた原資の一部でも、何らかの形で回収することが出来るのか。

国家は正義では動かない。

国益(都合?)で動く。

ウクライナなき後の欧州のビジョンは揺れている。

マクロンがちょっと揺らしてみたけど、そのくらいでは定まらない。

あんま揺らし過ぎると、瓦解しかねないけどな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーー

(米専門家 ウクライナ侵攻現状“歴史的な瞬間 いまこそ支援を”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240226/k10014370701000.html

「わたしたちは歴史的な瞬間にいる」(アメリカのNSC=国家安全保障会議の高官も務めたロシア政治の専門家、フィオナ・ヒル氏)

「欧米によるウクライナへの軍事支援の継続が問われている現状が、第2次世界大戦でナチス・ドイツと戦うイギリスをアメリカが支援しようとしていた状況と類似」(同上)

(レンドリース法)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E6%B3%95

「アメリカ合衆国が1941年から1945年にかけて、イギリス、ソビエト連邦(ソ連)、中華民国(中国)、フランスやその他の連合国に対して、イギリスの場合はニューファンドランド、バミューダ諸島、イギリス領西インド諸島の基地を提供することと引き換えに、膨大な量の軍需物資を供給するプログラムのことである。」

「1939年9月の第二次世界大戦勃発から18ヵ月経過した1941年3月に開始された。総額501億USドル(2007年の価値に換算してほぼ7,000億ドル)の物資が供給され、そのうち314億ドルがイギリスへ、113億ドルがソビエト連邦へ、32億ドルがフランスへ、16億ドルが中国へ提供された。」

ウィキの記事から、時間も経っているので、換算してみた。

(インフレ計算機)
https://westegg.com/inflation/

7000億ドル(2007年)→10575.09ドル(2023年)

現在、米国下院で止まっているウクライナ支援関連予算は、約600億ドルだからな。

端数だ・・・。

ヒル氏は、トランプ政権時代のハチャメチャな状況にも遭遇した経歴がある。

(フィオナ・ヒル(大統領顧問))
https://en.wikipedia.org/wiki/Fiona_Hill_(presidential_advisor)

「トランプ政権 (2017–2019)
ヒル氏は、2017年の第1四半期にドナルド・トランプ大統領によって国家安全保障会議スタッフの大統領副補佐官兼欧州・ロシア問題担当上級局長に任命された。」

(フィオナ・ヒル:「イーロン・マスクはプーチン大統領にメッセージを伝えている」)
https://www.politico.com/news/magazine/2022/10/17/fiona-hill-putin-war-00061894

「ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が国境を越えてウクライナに軍隊と戦車を派遣してからほぼ8カ月が経過」

「私はロシアとプーチンについてアメリカで最も鋭い観察者の一人であるフィオナ・ヒルに連絡を取った。彼女はドナルド・トランプ元大統領の顧問を務め、最初の弾劾裁判での証言で名声を博した。」(モーラ・レイノルズは、POLITICO Magazine のアイデア担当副編集長)

開戦初年度のポリティコのインタビューだが、ロシアに対する見方、プーチンの観察、米国の認識など、参考になる話が多い。

外交官ではないし、政策立案のプロというわけではないけど、ロシアや欧州の研究者としての目は確かだ。

「ヘルソンとザポリージャは基本的にクリミアへのすべての水供給を管理している。クリミア半島は乾燥した半島です。帯水層はありますが、川はありません。ヘルソンからの運河を流れるドニプロ川の水に依存しています。イーロン・マスク氏自身がこのことを知っているとは考えにくい。水への言及は非常に具体的であるため、これは明らかにプーチン大統領からのメッセージである。」

「プーチン大統領は偉人のエゴを演じ、彼らに役割を果たせるという感覚を与えている。しかし実際には、彼らはウラジーミル・プーチン大統領からのメッセージを直接伝達しているだけだ。」

この紛争が、プーチンによる世界秩序への挑戦という認識も明確にしている。

「私たちはここで何を扱っているのかを理解するのに苦労しています。これは大国間の紛争であり、ここ 1 世紀強でヨーロッパ空間における 3 回目の大国間紛争です。それは既存の世界秩序の終わりです。私たちの世界は以前と同じではなくなります。」

ウクライナのNATO加盟については、ユニークな視点を与えてくれる。

「ウクライナを代理戦争として見ている人はまだたくさんいます。ウクライナを降伏させようとしている人々の多くは、基本的に、米国またはNATOがロシアとの代理戦争で何らかの形でウクライナを利用していると信じている人々である。」

「この代理戦争論争全体がウクライナの主体性を奪っている。しかし、この特定の瞬間にウクライナがNATOの一部であることについて話した場合、それは単にこの欠陥のある議論に影響を与えるだけです。」

「それは、ロシアがウクライナ領土を奪取しようとしているというこの戦争の本質を損なうことになる。」

ヒル氏は、米国が戦争に不参加のまま、レンドリースを続けることが最善と考えているようだ。

「第一次世界大戦中にフランスとベルギーからドイツ軍を排除しようとしていたときにドイツとの代理戦争をしていなかったように、我々はロシアとの代理戦争をしているわけではない。第二次世界大戦中にドイツをポーランドやヨーロッパで侵略した他のすべての場所からドイツを追い出そうとしたときも、それは代理戦争ではありませんでした。」

浮沈子的認識では、第一次世界大戦を経て、第二次世界大戦後半において、結局、米国は太平洋戦争のみならず欧州戦線にも参戦することになる。

戦争は、その時々にユニークな局面があるのだ。

ウクライナ紛争は、誰がどう見たって、米国の代理戦争だろう。

支援が行われないと分かっていたら、ウクライナはそもそも戦争を始めていない(そうかあ?)。

今、米国の支援が滞る中、そのことが図らずも証明されようとしている。

歴史にもしもはないけれど、今回はそうなってしまっている。

はしごを外されたのは、ウクライナだけではない。

欧州は、まるでノルマンディー上陸作戦の前夜、米国が参戦を取りやめたような状況に置かれている。

2022年9月にヒル氏が予見したように、プーチンは2年後の選挙のタイミングで、絶好の勝利を手にしている(まあ、ちょっと弱い気もするけど)。

少なくとも、国内政治的に懸念材料はない(プリゴジンもナワリヌイも死んじまったからな・・・)。

経済も、短期的には好調だし、ロシアの戦争継続を疑う材料は乏しい。

米国は、歴史的無様を演じつつある。

「いまわたしたちは歴史的な瞬間にいる」(再掲:ヒル氏:NHK)

「国内のわだかまりなどで頭がいっぱいでこの歴史的な瞬間に恥ずべきことだ」(ヒル氏:NHK:以下同じ)

米国のレンドリース(ウクライナへの支援)は、いずれ再開される(たぶん)。

しかし、それは時宜を失した支援になる可能性が高い。

時間は、米国に味方していないからな。

米国大統領選挙をにらんで、対ウクライナの600億ドルのレンドリースは宙に浮いたままだ。

「いまは攻撃ではなく(ウクライナは)戦線を維持することが大事だ」

「ことしは重要な年で(米国は)一歩も引いてはならない」

んなことは分かっている。

それが出来ないから困っている。

八方手詰まりの状況で、じわじわとロシアがウクライナを蚕食していく。

手をこまねいて、それを見ていることしかできない。

浮沈子的には、我々は、いついかなる時も歴史的瞬間にいると考える。

それが、歴史の中で特記すべき時期になるかどうかは後世の人々が決める。

未来の歴史を編むことはできない。

現在の歴史は、未来の人々によって編まれる。

我々が知ることが出来るのは過去の歴史だけだ。

それは、余りに確かなんだが、その過去の歴史の中から教訓をくみ取って現在に生かすことが出来るかどうかが問題なわけだ。

で、ヒル氏によれば、人類は3度目の世界大戦に突入しているわけで、「歴史は繰り返す」という言葉通り、概ね歴史に学ぶことはできない。

プーチンが核兵器の脅しをかけているのは、事態が思い通りにならない証だと見ているようだが、そして、それが戦略的安定を脅かさないように対応することが重要だというのは、当たっているかもしれない。

しかし、その核の脅しがウクライナ紛争への西側の直接介入を効果的に阻止しているのは、マクロンの不規則発言の成り行きを見ても明らかだ。

もちろん、最大の牽制相手である米国に対しても有効に機能している。

現状は、誰がどう見ても、政治的にも戦略的にも、ロシアの思うつぼにハマっている。

ロシアが逆反転攻勢に転じたのは、2023年の秋。

そう、ガザでのハマスのテロがきっかけだ。

イスラエルの自衛戦争(!?)が勃発し、山のような砲弾が世界中(韓国からも)からかき集められて送られた。

朝鮮半島有事が一時的に遠のいたことから、北朝鮮は安心して追加の砲弾をロシアに送ることにしたようだ(そうなのかあ?)。

ウクライナへの支援が暗礁に乗り上げたのも昨年だ。

歴史的には、2023年がウクライナ紛争の転換点と記憶されることは間違いあるまい。

バフムト陥落も昨年だしな。

戦闘の規模も、アウディーイウカより大きい。

歴史的転換点は過ぎ去った過去だ。

今年は、昨年の動きがだらだらと続くことになる。

ザルジニー解任なんてのは、既に人々の記憶から消えつつある。

人のうわさも75時間(?)。

浮沈子的関心は、ウクライナが勝利を描けないまま、大規模追加動員に踏み切るかどうかだろう。

時間が味方に付いていない以上、遅らせれば遅らせる程、その困難は増加する。

浮沈子は、今のところ、実施は不可能と見ている。

したがって、ウクライナ軍は中長期的には、確実に崩壊する。

その期間は、ロシアの攻撃強度や、戦闘継続によるウクライナ軍の人的損耗の程度による。

相手のある話だからな。

ひょっとすると、ロシアは攻撃の強度を調整するかもしれない。

ウクライナが、効果的な防御戦を戦うことができないギリギリのところで抑える。

時間が、この戦争の本質(背景)を変えていく。

戦線の膠着の一方で、西側の支援は変質していく。

一時的な量の問題より、そっちの方が影響が大きい。

ヒル氏の見立て通りなら、プーチンは様々な手段でサウンドしながら、その変質の程度を見極めようとしている。

核のサーベルをガタガタ鳴らしながらな・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

(ウクライナの砲弾不足問題に光明、欧州経由で100万発出荷か)
https://forbesjapan.com/articles/detail/69477

「EUは今、3月までに17万発の砲弾を出荷する」

「同時に英国、フィンランド、その他の北大西洋条約機構(NATO)加盟国は個別に、年間を通じてウクライナに未公表の量の砲弾を提供することを約束している。おそらく月に数千発ほど」

「チェコが「欧米以外の国に眠っている」砲弾80万発を特定したと発表して出席者を驚かせた。その欧米以外の国には韓国も含まれているらしい。」

「これらの国々のほとんどは、政治的な理由からウクライナを直接支援するのは避けたいため、仲介者が必要だ」

「下院共和党の穏健派であるブライアン・フィッツパトリック議員は「ディスチャージ・ペティション(委員会審査省略動議)」を申し立てた。この動議では、大半の民主党議員ともう数人の穏健派の共和党議員の支持を得れば、ジョンソンをはじめとする保守強硬派の共和党議員らを無視してウクライナ支援案を早ければ今月にも採決に持ち込むことができる。」

「ウクライナ軍は何とか持ち堪える以上の行動に出ることができる可能性がある。もしかすると再び攻勢に転じることを検討するかもしれない。」

うーん、タラレバの連鎖で、再反転攻勢か・・・。

まず、チェコの見つけた砲弾が、実際に出荷されることはないだろう。

これらの砲弾は、その国が必要としている砲弾だからな。

EUの追加砲弾は焼け石に水、「英国、フィンランド、その他の北大西洋条約機構(NATO)加盟国」からの追加分は雫にも足りない。

米国の議会で法案が通る可能性は、何とも言えないが、そんなことが出来るなら、今日の事態になる前に、さっさとやっているはずだ。

結論から言って、ないよりマシなEUの追加分が届いたとしても、ウクライナが効果的な防衛戦を戦うことを可能にする量には到底足りない。

「何とか持ち堪える以上の行動」には出られないし、仮にどこからか「魔法の砲弾」が出てきたとしても、その援護を受けて反転攻勢に出るべき兵士が足りない。

攻勢に出るためには、防御側に回ったロシア軍の数倍の兵力の投入が必要になる。

ウクライナに、その余力はもはやない。

現在ないだけではなく、今後もあり得ない。

ロシアの防御陣地は強固で、ありったけの砲弾をぶち込んで突破しようとした昨年の失敗を繰り返すだけだ。

浮沈子は、軍事の専門家じゃないタダの素人の傍観者だが、現在の100倍の砲弾を供給できたとしても(1日20万発!)、ウクライナが再度反転攻勢に出ることはできないと見ている。

今年できないとか、来年出来ない話じゃない。

未来永劫、反転攻勢はない(断定的!?)。

・ロシアがウクライナ併合を諦めていないこと
・戦争遂行の手段を確保していること
・戦争遂行の国家体制や支援を確保していること

ウクライナには、そのどれもが不足している。

国内ですら、クリミア、ドンバスを含む領土の完全奪還には懐疑論が広がってきているし、反転攻勢に必要なリソースは使い果たしてしまった。

最も重要なのは、反転攻勢に出るための国家体制が皆無で、そのための外部調達も拒否されている。

大規模な追加動員は目途が立たず、海外からの派兵は否定されている。

黙っていても10年後には、ウクライナ軍は消滅する(15万人の死者と、45万人の負傷者が出る:2年で3万人の死者だそうです:負傷者はその3倍と推計)。

ロシアは、政権が安定し、経済的にも戦争遂行体制が整い、軍需製品の生産能力も高まっている。

北朝鮮からの砲弾には、品質や電力不足による供給不安はあるけど、まあまあ、使えるようだ(半分は不発とも:そんなあ!)。

正規軍は、10年後には150万人くらいだろうし、臨時の動員をかけることも可能だろう。

現在の進軍速度は、1日当たり最大500m程度だが、1年で100kmは固いところだ。

10年経てば、1000km。

ウクライナの端まで届く。

まあ、そう単純な話じゃない。

ドイツは、クリミアを攻撃するための巡航ミサイルを供与することにしたらしいからな。

(ドイツ軍の機密会議、ロシアが傍受し国営放送が暴露…イギリス軍要員のウクライナでの活動にも言及)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20240303-OYT1T50041/

「独軍高官は、ウクライナから供与を要請されている射程約500キロの巡航ミサイル「タウルス」について、独国防相に報告する内容を準備するため、民間のウェブ会議システムを利用して会議を開いた。」

「タウルスの輸送方法や配備にかかる時間、ウクライナ南部クリミア半島と露本土を結ぶ橋を攻撃する際の有用性、ウクライナ兵への使用訓練のあり方などを話し合っている。」

「別の巡航ミサイルを供与した英軍要員がウクライナ国内で活動しているとも言及しているという。」

やれやれ・・・。

漏洩したことより、漏洩した内容の方が問題な気がするんだがな。

別記事では、ラブロフがさっそくぶち切れていたらしいが、さもありなん。

ウクライナ戦線では、興味深い話が出ている。

(ウクライナ人ジャーナリスト、ロシア軍はワグネルの哲学と戦術を統合した)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/the-russian-military-integrated-wagners-philosophy-and-tactics/

「現在のロシア軍は「大規模な攻撃部隊による短期的な集中攻撃」ではなく「少人数の攻撃グループを素早くローテーション(攻撃→交代→補充→攻撃の繰り返し)させながら毎日攻撃してくる」」

「小規模の部隊で威力偵察を毎日実行し、さらに少人数の攻撃グループには明確な前進距離(200m~500m)が与えられる。もはや世界的な大躍進を要求する指揮官らはおらず、1日の目標は設定された前進距離の半分か新しい足場を確保することで「キロ単位の突破」から「メートル単位の前進」に移行」

「部隊のDeep Echelon化と指揮統制能力の向上に務め、これを支援する砲撃や空爆の計画を立案しドローンも活用」

ディープエシュロンというのは、「例えば1つの目標=ある陣地奪取に「複数の攻撃グループ」を割り当てても一度に全戦力を投入することはなく、複数の攻撃グループを素早くローテーションさせながら損失を補充し、新鮮さを保ちながら前進してくる」ような運用を指すらしい。

「少人数の攻撃グループは「設定された距離まで前進して敵を全員殺すか」「足場を確保するか」のどちらかだが、ロシア軍は補充兵が沢山いるため攻撃グループが何個壊滅しても、設定された距離を前進出来なくても大した問題にはならない。」

「ロシア軍が最も期待している効果はローテーションがないまま戦い続けるウクライナ軍部隊の疲弊だ。敵は一定のペースで攻撃をしかけ途切れることのないプレッシャーを与え続けており、このような攻撃は1週間も2週間も続くことがある」

「ロシア軍は歩兵に分隊レベルの戦術と個人射撃を最大1ヶ月間叩き込むだけで、小隊レベルや中隊レベルの戦術、装甲車両を伴った攻撃戦術、が、大量の弾薬を与えて射撃訓練だけは十二分に行われるため戦場での自信に繋がっている」

「「ロシア軍には憲兵や軍事検察の加えて全旅団と全連隊に懲罰部隊があり、指揮官には規律を破った者や問題を起こした兵士を懲罰部隊に移動させ突撃を命じる権限がある」「ロシア軍は規律を維持するため時間を一切無駄にしない」と指摘し、これも少人数の攻撃グループを補充する原資になっている」

「ロシア軍は憲兵、軍事検察、軍事法廷があるため即座に判決を下すことができ時間を無駄にすることがない。だから絶え間ない攻撃が可能なのだ」

こういった戦術の変化は、ウクライナ軍との交戦の中で編み出され、定着してきたようだ。

「このような攻撃は準備された陣地、豊富な弾薬、十分な補充があれば撃退可能だが、これが不十分だと消耗して当該陣地がロシア軍に占領され、これが積み重なった結果が現在の状況を招いている」

そして、準備された陣地も、豊富な弾薬も、十分な兵力の補充も、全てにめどが立っていないウクライナ軍は、今後も後退を繰り返すことになる。

注目すべきは、ウクライナ軍の問題もさることながら、ロシア軍の適応能力だろうな。

「怪我、病気、言語、訓練などに関係なく誰でも要塞を攻撃することができる」戦術を採用したことで、味方の能力(豊富な弾薬、豊富な兵力)を最大限に引き出し、戦場に適応させている。

ワグネルの戦術を取り入れているらしいが、多様なリクルートで集めた兵士を、即席で戦場に叩き込むには効率的だろう。

「基本的な止血技術や捕虜の取り扱い方などは何も教えていない」(再掲)というのは、まあ、いろいろ報道されている内容とも整合性を感じる。

ジュネーブ条約の遵守なんて、クソくらえ(そんなあ!)。

問題山積なロシア軍だが、戦場は上手く回しているようだ。

航空万能論は、ウクライナ軍の後方陣地について、度々報じているけど、今日も極め付きの記事を載せている。

(驚くほど脆弱なウクライナ軍の防衛陣地、要塞要素が欠けた初歩的な塹壕のみ)
https://grandfleet.info/us-related/surprisingly-weak-defensive-positions-of-the-ukrainian-army/

「ウクライナ軍はアウディーイウカ撤退を発表した際「郊外に準備された防衛ラインを確保した」と主張したが、衛星画像には初歩的な塹壕がまばらに広がっている様子が映ってだけで「ロシア軍の前進阻止に役立つ要塞要素=車両の前進を妨げる対戦車壕・障害物や主要道路・重要拠点を守るための要素」が欠けている」(NYT)

「事前に防衛ラインの構築に取り組まなかったウクライナは代償を支払うことになるかもしれない」(米政府関係者)

「防衛ラインが欠如していることに誰かが気づき、これを建設するという選択肢を誰かが検討したのだろうか?防衛ラインの建設費用は高価なので恐らく誰もしていない」(ウクライナ軍元大佐のセルヒイ・フラブスキー氏)

「兵士が射撃位置に移動するための塹壕ぐらいしか用意されておらず、ロシア軍のスロヴィキンラインと比べ物にならないほど小規模で脆弱」

「ロシアはウクライナが反攻作戦を開始する半年以上前から要塞建設を始めたが、ウクライナが本格的に要塞建設の計画に着手したのは3ヶ月前で、2024年度予算に要塞建設の費用として8億ドルを盛り込み、最前線の防衛ラインを現地部隊に、それ以降の防衛ラインを民間業者の協力を得て州当局が建設する計画」

「今のところ前線で重要な変化は何も起きていない。新しい防御陣地が準備されているものの十分強化された状態には至っておらず、ロシアがウクライナ南部に建設した要塞とは比較にならない。ウクライナ軍は工兵部隊も要塞建設のための機材も不足しているが、ロシアが要塞建設を開始した時は遥かに多くの機材、資材、ノウハウをもった人材を持っていた」(Black Bird Groupのパシ・パロイネン氏)

「兵士らは『準備された陣地』を敵の砲火を浴びながら構築している」(複数のウクライナ人ジャーナリスト)

「ロシア軍はウクライナ軍の要塞建設を強力な滑空爆弾で妨害している。この環境下で建設できる防衛ラインの質がロシア軍に対抗できるほど良いものであるはずがない」(前出のフラブスキー氏)

ブログ管理人は、ウクライナ軍が苦境に陥った主な原因をまとめている。

・失敗した反攻作戦での消耗
・米支援の停滞と弾薬不足
・膨れ上がった兵士の管理不備
・動員作業の躓き
・防衛ラインの準備不足

どれも、簡単な問題ではないし、指摘されている通り、ウクライナの抱える根深い性質に起因するものもある(後者の3つ)。

今からでも遅くはない、と言いたいところだが、浮沈子的にはもう手遅れだと感じている。

国家の立て直し、軍隊の立て直しは、一朝一夕にはいかない。

汚職塗れの薄汚い腐った体質、面倒なことは後回しにして、できればやらずに済ませたいふつーな感覚、形だけ整えて中身は空っぽのエクスキューズな対応・・・。

防衛ラインの不備では、それらがあからさまになる。

ロシア軍の航空機を、何百機撃墜したとしても、ドローンで戦艦を撃沈したとしても、戦車をどれだけ屠っても、ウクライナに勝機はない。

戦場では、手を抜いたところから綻びが始まる。

敵の攻撃は、そこを突いてくるからな。

ウクライナの本当の敵は、ウクライナ自身だ。

ウクライナが自らを助けようとしない限り、百万の援軍を送ってもそれらは消えてなくなるだけだ。

米国は、自軍を送ることはないだろう。

アフガニスタンで、それはいやという程経験しているからな。

兵器供与をめぐる汚職で、既にその臭いは嗅ぎ取っている。

(ウクライナ側の戦略を優先した)反転攻勢の失敗でほぼ確信を抱き、防御戦の不始末で深く納得するに違いない。

このことは、ウクライナに限ったことではない。

欧州がロシアに攻め込まれた時も、同じことが繰り返されるだろう。

戦場の神も、細部に宿る。

麗しき民主的な手続きは、平時では人々の幸福を約束する妙薬だ。

安定した権力基盤の上で、繁栄を謳歌することが出来る。

しかし、その陰では様々な弊害を育てていく。

それらは、有事に至った際に一斉に吹き出し、土台から崩壊していく。

腐った社会の上には、腐った国家しか出来上がらない。

結局、腐った国家では、国民を守ることはできない。

それは、統治の形態を問わず、どんな国家でも同じだ。

高機能な兵器を供与されて、どれだけド派手な戦果を強調したとしても、泥臭い陣地戦を血の代償を払いながらメートル単位ではいずりながら進んでいくロシア軍には勝てない。

ウクライナは気づいてはいるが、もはやそれを立て直すことはできない。

痛みを伴う改革には、政治的犠牲が必要だからな。

現政権には、その代償を自ら支払う気はない。

ザルジニーの交代で済ませようとしている。

ムリポだろう。

西側の支援がどれほどあっても、この国の軍隊が反転攻勢に転じることは二度とない。

ウクライナ紛争は、2023年に事実上決着を見た。

今後、どれだけの期間、戦闘が続くかはロシア次第だな・・・。

<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー

(ウクライナ侵略「日本の武器輸出は紛争終結の手段として必要」 国問研の佐々江賢一郎理事長)
https://www.sankei.com/article/20240225-H7LZOI3EVFKCLO2FHWN2ZS2JZ4/

「日本など各国の指導者は自国民に対し、ウクライナが敗北すれば自国民の生活、安全、国益に影響がおよぶと説明し、ウクライナ支援に対する理解を得るための努力が引き続き必要だ。」

「武器輸出は紛争を助長するのではなく、むしろ紛争を終結するための手段として必要だと理解を得ることが重要だ。」

「なんとか国民や政党政治の中で理解を得て前に進む必要がある。」

さて、ウクライナに武器を輸出することが、紛争を終結することにつながるかどうかは大いに疑問だが、我が国でもどさくさに紛れてこの手の話を一気に進めたがる傾向が強まっている。

「ウクライナが軍事侵略を受け、領土を取られたままで決着が付いてしまうと、日本にとっても明日はわが身となる。」

80年近く前だが、太平洋戦争で敗戦した後、我が国は既に体験済み(体験中?)だがな。

浮沈子的には、人殺しの兵器を作らなければならないというのは情けない話だと思っているし、んなもんを世界中にばらまくことで国益を追求する必要はないと思っている。

どーせ作るなら、効果的なヤツ、たとえば核兵器とか、大陸間弾道弾とかの方がいい。

んでもって、ウクライナに輸出すれば、戦争の終結に貢献するに違いない。

それが出来ないのは、外交努力が足りないんじゃないのかあ?。

国内的にも、説得が必要だ。

「なんとか国民や政党政治の中で理解を得て前に進む必要がある。」(再掲)

「韓国でもどこの国でもできるようなことを日本だけが国内事情でできない、との時代は過ぎ行くべきだと思う。」

まあ、韓国は核兵器とか作ってないけど。

固体燃料ロケットは自前で作れるから、ICBMは朝飯前だろうけどな。

(韓国 “人工衛星搭載の固体燃料ロケット 打ち上げ実験成功”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231204/k10014277761000.html

「2023年12月4日」

「韓国では同盟国アメリカと取り交わした指針によってロケットへの固体燃料の使用が制限されてきましたが、おととし指針が撤廃されました。」

あっちも、いろいろ苦労しているわけだ。

まあ、どうでもいいんですが。

わが国からの武器輸出は、昨今、大幅に緩和されている。

が、紛争当事国への武器輸出は、中国でさえ表向きは行っていないからな。

わが国のように、米国経由で玉突き輸出しているかどうかは知らない。

わが国が平和憲法を掲げ、少なくとも自国では国際紛争の解決手段としての武力放棄を謳っているのに、紛争当事国へ「核兵器や大陸間弾道弾」(?)を輸出することが「国内事情」で出来ないのかどうかは、よーっく考えた方がいい。

武器輸出はともかく、軍隊による武力行使を外交の延長として考慮しうるふつーの国と異なり、我が国の外交が手足を縛られた状態と感じている外交官は多いのかもしれない(未確認)。

が、そのことで、多くの国々から信頼され、一定の国際的地位を築いてきたことも事実だ。

んな、戦後外交の総決算みたいな話を、このタイミングで聞くとは思わなかったな。

まあいい。

(転換点を迎えたウクライナ「10年戦争」の行方)
https://toyokeizai.net/articles/-/737193

「プーチンによると、購買力平価や自国通貨で見た場合、ロシアはGDP5 位の国(中国、アメリカ、インド、日本に次ぎ)で、ヨーロッパ最大の国だというのである。」

西側から経済制裁を受けている国としては、そういう物差しで見たくなる気持ちは分からないではない。

「トッドは、ロシアの経済成長の背景の指標に技術者の数の多さをあげていた。アメリカの技術者の多くが、産業ではなく金融に就職するのに対し、ロシアでは研究所や産業に就職しているという事実が、ロシアの工業力を強くしているのだという。」(トッド:エマヌエル・トッド)

まあ、伝えられるところによれば、多くの技術者がロシアから逃げ出しちまったらしいけどな。

「トッドはウクライナについても、興味ある事例をあげている。この国は3つに分かれているという。」

①リヴィウ(ルヴォフ)を中心とした西側(ウルトラナショナリストで、核家族型個人主義的地域)
②キーウ(キエフ)を中心とした中央(個人主義的でもあり家族主義的でもある、アナーキーな地域)
③ドネツク、ハリキィウ(ハリコフ)、オデーサ(オデッサ)を持つ東と南の地域(家族主義的でウクライナに喪失感をもった地域)

ほほう、南部回廊はドンバスと共通な人情なわけだ。

「早く停戦を決断し、新たな国家づくりをこの廃墟の中からしっかりと進めるべき時かも知れない。NATO諸国もロシアも、戦争ではなく平和と復興に支援をすべき」

こういう認識では、ウクライナに武器を送るなどという選択肢は生まれないだろう。

戦争は、一刻も早く終わってもらいたい。

敢えて言えば、それが真意だ。

現状を見る限り、ロシアに武器を送った方が、終戦は早まるような気がするんだがな・・・。

<また追加>ーーーーーーーーーー

(プーチンがまたもや〈戦術核〉の脅し、西側の支援ためらわせウクライナを「蛇の生殺し」にする算段
漏洩した機密文書で判明、ロシアの戦術核の使用基準は公式ドクトリンよりも低かった)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/79716

「20年のロシア国防文書では(1)核兵器やその他の大量破壊兵器の使用に対して報復する(2)国家の存在そのものが危うくなる――場合には核兵器使用の選択肢を検討する」

「海軍士官向けプレゼンテーションは、核攻撃の可能性があるより広範囲の基準について概説している。(1)敵がロシア領土に上陸した(2)国境地帯の警備を担当する部隊が敗れた(3)通常兵器による敵の攻撃が差し迫った――場合が含まれている。」

「戦術核使用の閾値は「ロシア軍が被った損失により敵の大規模な侵略を阻止できなくなる」「ロシアの国家安全保障にとって危機的な状況」となる要因が重なった場合」

「大陸間弾道ミサイル戦略原潜の20%、原潜の30%、3隻以上の巡洋艦、3つの飛行場、沿岸の司令部に対する同時攻撃が例示されている。」

「欧州の通常戦力を封印するには戦術核使用のカードをチラつかせるだけで十分」(木村氏の見立て)

FTの記事で、戦術核兵器の使用の閾値が、従来知られていた基準より低く設定されていることが明らかになったと言うが、浮沈子的にはどっちがどうだか、記事を読んだだけではピンとこない。

戦術核兵器の使用にあたって、戦略核兵器とは異なる基準が適用されるのは当然だ。

んじゃなきゃ、配備する意味がないだろう。

ロシアは、戦術核兵器は使うことを前提としている。

「ロシアは通常戦力の不均衡を補うため相当数の戦術核兵器を保有し、領土全域に配備している。エスカレーション削減措置としての使用を想定している。」

通常戦力の補完、つまり、その一部だ。

「限定された地域や戦場で使用するため設計されたロシアの戦術核兵器の詳細はベールに覆われている。」

「短距離弾道ミサイル、大口径砲から発射できる核砲弾、核地雷、戦術爆撃機や戦闘爆撃機で運搬できる精密誘導弾、核魚雷、核爆雷、巡航ミサイル、地対空ミサイルが考えられる。」

記事では、ウクライナへの秘密部隊の派兵についても言及している。

「漏洩した米国防総省の機密文書(昨年3月23日付)によると、ウクライナに密かに派遣された特殊部隊は英国50人、ラトビア17人、フランス15人、米国14人、オランダ1人だった。西側はウクライナの戦況を正確に把握したり、対ロシア情報を円滑に共有したりするためさまざまな形で秘密部隊を派遣している。」

先日のマクロンが言及した派兵は、これらとは異なる。

戦場における戦力行使を前提とした派兵だ。

当然、必要な武器も砲弾も持っていくし、前線で歩兵を展開するにあたって必須となる近接航空支援も、戦域での防空システムも含まれるだろう(未確認)。

大部隊だ。

戦略的に防御戦の支援ということはないだろうから、ロシア軍を占領地から追い出すのに必要な規模となり、最低でも数万人、勝ちを取りに行くなら数十万人規模となり、NATOの全戦力をかき集めることになる。

ありえねー・・・。

もし、NATOのウクライナ派兵が行われれば、現在の戦力の均衡は大きく崩れる(そうでなければ、派兵する意味はない)。

つーことは、併合したクリミア+4州に敵が殺到することになる。

「(1)敵がロシア領土に上陸した(2)国境地帯の警備を担当する部隊が敗れた(3)通常兵器による敵の攻撃が差し迫った場合」(再掲)

核兵器使用のトリガーが引かれることになる。

浮沈子は、併合したドンバスやクリミアには、既に戦術核兵器が持ち込まれていると見ている。

欧州は、大人しく兵器だけを供給しているのが相応しい。

ウクライナに派兵する余力があれば、自国の防衛の充実に回すべきだろう。

それとも、浮沈子の妄想の通り、ウクライナに対する借金の取り立てなのか(そんなあ!)。

「3月の大統領選で勝利する見通しのプーチンは、ウクライナ支援に否定的なドナルド・トランプ前米大統領の返り咲きを待って、ウクライナを“蛇の生殺し”にするつもりだ。」(木村氏の見立て)

さて、就任後24時間で終結させると豪語しているトランプ氏が、そんな生ぬるい手を使うとは思えないんだがな。

米国は、フランスの向こうを張って、ウクライナに宣戦布告するだろう(そうなのかあ?)。

西側から攻め込んで、一気に現在の戦線まで攻め上がる(24時間じゃムリポじゃね?)。

で、あとはロシアとディールだ。

(ゼレンスキー氏、西側諸国に「政治的意思が必要」 軍事支援訴え)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/JJRLDAUC5FLORKFZWDMPX2NXT4-2024-03-04/

「米国や欧州がイラン製無人機シャヘドやロシアの戦闘機に負けるようなことがあれば、それは歴史上最も恥ずべき状況になる」(ウクライナのゼレンスキー大統領)

もちろん、負けるつもりはない。

「ウクライナが必要な物資を確保するには政治的意思が不可欠だ」

「極めて重要な物資の供給を待っており、特に米国の決断を待っている」

やっぱ、核弾頭と中距離弾道ミサイルだろうな。

ウクライナは、通常戦力では占領地の奪還は期待できない。

米国の派兵なきウクライナの勝利に、核兵器の供与は不可欠だ。

クレムリンにお見舞いすれば、戦況は大きく変わるだろう・・・。

<またまた追加>ーーーーーーーーーー

(ゼレンスキー大統領 “トランプ氏はロシアの脅威 理解せず”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240227/k10014372611000.html

「もしトランプ氏がロシアを支持するならアメリカ国民を裏切ることになる」(ウクライナのゼレンスキー大統領)

「民主主義や表現の自由といったアメリカが重視する価値観を台なしにすることになるからだ」

トランプは、ウクライナへの支援を継続しないと明言して立候補している。

そのトランプを選ぶのは、民主主義や表現の自由を重んじる米国国民だ。

支援するかどうかも含めて、米国国民の選択だ。

CNNは、この報道が選挙への干渉とは考えなかったんだろうか。

一国の元首が、他国の大統領選挙候補者の政策を非難している。

NHKも、そのことについては触れていない。

米国は、自由の国だ。

が、大統領選挙に外国の勢力が関わることは違法とされている。

まあ、まだ、共和党の候補者選びの段階だからな。

米国の司法制度には詳しくないけど、危ない話ではある。

(政治アナリスト、ミコラ・ダビジュク氏 国民に「戦時の自覚」政治安定は維持される)
https://www.sankei.com/article/20240228-3NMUD4BT25PXFNFYHAV2LNNKS4/

「政権が(何らかの方法で)大統領選を行うのではないかということも政界では語られてきた。しかし国民の8割は、ロシアを利することになるので戦時に選挙を行うべきではないと考えている。」

「国民は活発な政治を望んではいるのだが、「今はそのときではない。先送りにしよう」というのが社会契約のようになっている。」

「(混乱を)ロシアに利用されないよう、「戦時の枠」を意識する。基本的な安定性は維持されるとみている。」

うーん、なんともご都合主義な話だが、ウクライナがそれでよければいいんだがな。

国民の中には、軍事クーデターが起こってもおかしくないと思ってる人もいるようだからな(そうなのかあ?)。

「何らかの契機があれば、人々はそうした動機を取り戻し、動員を前向きに考えると思う。」

その契機が、大統領選挙なのではないか。

実施については、確かに様々な問題があるだろうが、混乱を起こさないよう、また、ロシアに付け入るスキを与えないように工夫することが求められているのではないか。

真正面から、全ての占領地の奪還に向けて、大規模追加動員を政策の柱に据えて、政治生命をかけて選挙に臨むべきだろう。

怪しげな世論調査の陰に隠れて、こそこそすべきじゃない。

自由で民主主義的ではない国家を支持する大統領候補も容認する、米国の爪の垢が必要だろう(そうなのかあ?)。

戦争に突入したことの評価、徹底抗戦を貫いてきたことの評価、汚職に塗れた体制を刷新し、清潔で明るい政治を切り開いてきたことの評価(そうなのかあ?)を問うべきだろう。

そりゃあ、勝ち負けの話はあるが、勝負は時の運だからな。

ザルジニー本人にその気があるかどうかは知らないが、まさか、政敵を排除するために、手榴弾送って爆殺したりはしないだろう。

そういうのはロシアに任せて、暗殺の歴史なら人後に落ちない米国を見習って、大統領選挙で堂々と戦うべきだろうな。

政敵が領土割譲を認めて休戦を主張したら、その時こそ、政治闘争すればいい。

50万人動員して、クリミアを含めた領土奪還をあくまで主張して戦えばいいのだ。

世論調査では、回を重ねるごとに、支持率が下がってるからな。

先送りにしていいことは何もない。

時間は、ゼレンスキーに味方していない。

万難を排して民意を問うべきだろう。

ロシア大統領選挙が終われば、この話は再びぶり返す。

ロシアのなんちゃって民主主義ではなく、国家の存立を賭けて希求する、本物の民主主義を見せつけてやってもらいたいもんだな・・・。

<もっと追加>ーーーーーーーーーー

(トランプ氏ならウクライナ和平へ道筋 東郷和彦)
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20240312/se1/00m/020/043000c

「ウクライナ戦争についてはトランプ氏に期待する。彼が在任期間中に繰り出した政策は、「ディール」の発想に基づくものである。「取るものもあれば失うものもある」という妥協がディールの本質だ。トランプ氏なら、ウクライナを抑え、ロシアにある程度の恩恵を与えるという政策志向によって、ウクライナ戦争終結の道筋を見いだすかもしれない。」

先日、佐々江氏の記事(<さらにさらに追加>参照)を読んでふったまげたが、今日は東郷氏の記事で腰を抜かした。

「プーチン氏が絶対に容認しないのが、ロシアと国境を接しているウクライナとグルジア(現在のジョージア)の2カ国がNATOに加盟することだ。08年4月、ルーマニアの首都ブカレストで開催されたNATO首脳会議で、将来における両国のNATO加盟を認める意向が示された。プーチン氏は、「レッドライン」を踏み越えようとする西側、とりわけ米国の意志を絶対に許せないと腹を決めたに違いない。」

「プーチン氏にとって、第二のレッドライン越えが14年2月の「マイダン革命」だ。親露派だったヤヌコビッチ大統領を国外追放した騒乱と政変を引き起こしたのが、ガリツィア地方の若者だ。過激な民族主義を主張する人物も決して少数派ではなく、プーチン氏は、そうした連中がウクライナで勢力を拡大すれば、ロシア系住民が危険にさらされるとの判断から、一挙にクリミア半島を併合(14年3月)した。」

「冷戦期に「ソ連封じ込め」の戦略を発案した米外交官のジョージ・ケナンは、冷戦終結後におけるNATOの東方拡大を厳しく批判した。」

「すべてを考慮した場合、第一の責任は西側諸国、特に米国にある」(米国の研究者ベンジャミン・アベロー氏)

まあいい。

ウクライナは、複雑な動きを経て現在の状況になっている。

浮沈子は、表層的な動きだけに捉われて、歴史認識や基礎的な知識を欠いたまま、情緒的に流されているだけだと分かっている。

この戦争が、一日も早く終わって欲しいと思っているが、多くのウクライナ人は、勝利を得て終わらせたいと思っているんだろう。

2022年の侵攻開始から見れば、ロシアによる一方的な軍事侵攻で、弁明の余地はないだろう。

それ以前のクリミア併合や、ドンバスへの軍事支援(おかげで、マレーシア航空機が撃墜されたけどな)、さらにそれ以前の成り行きについて、深く考えることはなかった。

浮沈子は正義派じゃない。

ウクライナにおける統治がどうあろうと、知ったことではない。

支援を約束した西側が、口先だけだったと分かって、戦争に踏み切ったゼレンスキー政権は思惑が外れただろうが、自らが希求してきた自由と民主主義というのはその程度のものだということだ。

支援といえば、こんなニュースも上がっていた。

(ウクライナ軍のエイブラムス戦車にまた損失 砲兵支援欠く危険な反撃続ける)
https://forbesjapan.com/articles/detail/69508/page2

「世界の自由な国々のほとんどや、米国の少数の穏健派共和党議員らから圧力が強まるなか、極端な右派のマイク・ジョンソン米下院議長はようやく、3月下旬か4月上旬に新たなウクライナ支援の予算案の採決を容認する意向を示唆している。」

ウクライナへの米国の軍事支援がようやく動き出しそうな気配だが、関連記事を当ってみたら、そう簡単な話ではなさそうだ。

(ジョンソン首相、院内採決に向けて圧力が高まる中、下院共和党のウクライナ支持者らに計画を立てる余地を与える)
https://edition.cnn.com/2024/03/03/politics/mike-johnson-ukraine-funding/index.html

「マイク・ジョンソン 下院議長は 、上院の超党派によるウクライナ支援策を即座に頓挫させたが、下院で新たな提案が浮上する可能性は残したままだ。」

「ジョンソン首相は水面下で、米国とメキシコの国境制限を含む超党派の新たな対外援助パッケージへの支持を集めようとしている下院共和党議員と非公式に会談した。そして現在、マイケル・マッコール下院外交委員長が主導的な役割を担い、3月末か4月までに議場での行動を促す一環として、提案を最終決定し、会議内で合意形成を図ろうとしている。」

フォーブスのデビッドアックスが書いていたのは、このことだろう。

「3月中旬までにその手続きが完了すれば、この計画を支持する共和党支持者らは、たとえそれが極右議員からの反発や、議長職からの追放に投票する危険すらあるとしても、同氏がこの案を議場に上程させるだろうと信じている。」

「法案を下院で通過させるのは依然として非常に難しい注文である。ウクライナを巡って共和党の意見は大きく分かれており、ドナルド・トランプ前大統領がソーシャルメディアへの投稿一つで法案を事実上廃案にする可能性がある。さらに、法案可決には民主党の十分な支援が必要となるが、この法案には新たな国境制限や左派の反乱を引き起こす可能性が高いイスラエルへの支援が含まれていることを考えると、これは難しい注文である。」

記事は延々と続くが、そう簡単な話ではない。

「上院共和党リーダーのミッチ・マコーネル氏は、ウクライナ、イスラエル、台湾に対する上院の950億ドル支援策に関する下院採決を許可するよう圧力をかけ、下院が同計画に変更を加えれば行動が遅れるだけで、ウクライナがロシアに勝つのが難しくなるだけだと警告した。」

この法案(あるいは、下院で策定中の別の法案)は、タイミングを外せば意味がなくなる。

共和党急進派は、ウクライナ支援そのものに、真っ向反対だ。

「アメリカ国民はそれを支持しておらず、私たちの役職は代表的なものです。私たちの役職は、CIAの対ウクライナ戦争に資金を提供するものではありません。それは私たちがするように選ばれていることではありません。」(ジョージア州共和党員でウクライナ支援に断固反対するマージョリー・テイラー・グリーン下院議員)

キッパリだな・・・。

「それは大きな間違いだ」(同上)

「ウクライナは共和党会議を分裂させている」(下院自由議員団のリーダーであり、昨年秋にケビン・マッカーシー議長の罷免に投票した共和党議員8人のうちの1人であるバージニア州のボブ・グッド下院議員)

「過半数の支持を得ているとは思えません。…したがって、共和党過半数の支持がないのであれば、提出すべきではない。」(同上)

ジョンソン下院議長が、ウクライナ支援を含んだ法案を出せば、議長の首がすっ飛ぶ勢いだ。

んでもって、またまた、法案の成立は遅れる。

進むも遅延、留まるも遅延・・・。

「我々は政府閉鎖を望まないだけでなく、ウクライナでロシア人が勝利することも望んでいない。それで、ここには時間の問題があります。そして、迅速に行動して法案を大統領に提出する最善の方法は、下院が上院の法案を取り上げて可決することだ。」(ケンタッキー州の共和党員)

それが出来ないから、いろいろやってるようだけどな。

米国議会の動きは分からないけど、今月下旬から来月上旬で、ウクライナ支援を含む何らかの法案が通過するとは到底思えない。

5月になれば、ロシア軍の大規模攻撃が始まると言われている(ウクライナ軍がそう言ってるからな)。

それまでに間に合うのかどうか。

いや、そもそも、米国の支援が今後も続くのかどうか。

ウクライナに、プランBはない。

欧州の約束した砲弾は届かず、追加の動員も暗礁に乗り上げたままだ。

1000kmに及ぶ戦線のあちこちで、ロシア軍の進軍が続く。

ショボい陣地しかなく、砲弾も乏しく、ローテーションもない中で、ウクライナ軍は良く踏みとどまっている。

それも、いつまでも続くわけではないだろう。

ぶっちゃけ、米国の支援再開だけが頼りだ。

しかし、それは新たな兵士の死が繰り返されることも意味する。

やりきれない気持ちのまま、記事を読み終えた・・・。

<もっともっと追加>ーーーーーーーーーー

(ウクライナ劣勢?いや違う、この先にあるのは膠着状態、ロシアの「北朝鮮化」ウクライナの「韓国化」だ)
https://gendai.media/articles/-/125279?imp=0

「偵察用ドローンで察知され、攻撃用ドローン、ミサイル、夏には陣営に加わるF16戦闘機に殲滅されてしまう。」

「米議会がウクライナ支援予算を止めているのが心配だが、EUがその穴をかなり埋める」

「ロシアは東ウクライナ、ウクライナはクリミアを取った。互角で停戦」

「ロシアは、かつての北朝鮮に酷似した――サイズは大きいが――国に脱落していくことだろう。核兵器で周囲を脅すことしかできない、全体主義の経済小国に。」

「ソ連崩壊=植民地主義帝国の崩壊という歴史的・世界的モメンタムを逆転することはできない」

「ロシアはまだ、「ソ連帝国崩壊」の勢いの中にある」

「ロシアは西側の制裁を乗り切ったと言われるが、そんなことはない。国内の経済は軍需に圧倒されて賃金が高騰。インフレ圧力が高まっている。国内航空の80%はエアバス、ボーイングに機材を依存していたから、制裁で部品とメンテの提供を切られて、欠航が増えている。」

いまのところ、西側が描くことが出来るベストシナリオに近い。

現状認識においては、中国やインドなどの関与を意識的に排除した、むりくりなこじつけに思えるが、一つの典型的なシナリオとして意識しておく必要はあるかも知れない。

ウクライナがクリミアを奪還したとして、逆に、その支配を維持できるかといえば、それはそれで大問題だろう。

ウクライナ西部の開発ということになれば、それこそ韓国のように70年という時間が掛かる可能性がある。

タラレバの話で、厳しい現状を紛らわすことは、精神的なバランスをとる上では重要かもしれないが、何の足しにもなりはしない。

欧州の支援だけで、ウクライナが乗り切ることはできない。

米国の支援再開が、現状打開にとっては必須だ。

確かに、ロシアの攻勢にはストップがかかったように見える。

(要塞で時間を稼いで2025年に備える、上手く行くかどうかは動員次第)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/buy-time-at-the-fortress-and-prepare-for-2025-whether-it-goes-well-or-not-depends-on-mobilization/

「ロシア軍の攻勢が収束に向かっている兆候が出てきた。」

「敵の攻勢は停止時期に差し掛かっている。まだ攻撃を試みているものの『前線が安定した』というニュースがあるため、我が軍はアウディーイウカ西郊外に準備された防衛ラインに足掛かりを得たのだろう。ここ数日は我が軍の砲兵が活発に活動しているというシグナルも確認されている」(RBC Ukraineの取材に応じたウラジスラフ・セレズニョフ氏(ウクライナ軍元大佐))

「(前線の状況は)ロシア軍が攻勢戦力を3月前半に使い果たすだろうというブダノフ中将の発言とも一致する」(ウクライナメディアのRBC Ukraine:以下同じ)

「ドンバスの完全占領を狙ってくる」

「もしロシアがヘルソン、ザポリージャ、ドネツク、ハルキウの占領を目論んでいる場合、最低でも占領軍の数を46万人から92万人以上に増やす必要がある」「これだけの動員を実行する資源があるのかどうかは予測不能だ」(専門家)

「要塞で時間を稼ぎつつ戦力増強に務め「2025年に備える」というのが基本方針だが、これが上手くいくかは「要塞を守る意欲的な人間」を確保できるかどうかにかかっている」

やっぱ、ウクライナの動員がカギだろうな。

『自分が戦争に参加しなくても今いる兵士だけで何とかなるだろう』(セレズニョフ氏が指摘するウクライナ人が抱いてしまった幻想)

「武器・弾薬は海外からの援助を期待でき、要塞建設も資材調達も資金さえあれば何とかなる」(ブログ管理人)

いやいや、それはそれで大問題だがな・・・。

「武器を手にとって要塞で戦う兵士だけは「援助」や「資金」で何とかなる問題」でないことは、いずれにせよ間違いない(欧州からの援軍は来ない!?)。

「セレズニョフ氏が指摘しているのは「愛国心」や「モチベーション」といった部分なので「人々を奮い立たせるような何か」が必要」

浮沈子的には、何らかの大きな勝利、あるいは勝利への確信、ロシアを引き下がらせる道筋が見えなければ動きようがないと見ている。

クリミアを奪還できたとして、それを弾みにした大規模動員に踏み切れるのか。

うーん、難しいところだが、もう、そのくらいしかないのではないか。

米国大統領選挙では、トランプの共和党候補選出が確実になっている。

が、ウクライナにとって悪い話ばかりではない。

本選を勝ち抜くためには、共和党穏健派の票も取り込まなくてはならないからな。

ヘイリーが消えたことで、政策的な変更を掛けてくるかもしれない。

トランプの一声で止まっている、ウクライナへの支援を含む法案可決への動きがでてくる可能性も見えてくるかも知れない(希望的観測・・・)。

砲弾と兵士。

欲を言えば、塹壕(もっと欲を言えば、要塞?)。

ロシアは既に、夏の大攻勢に向けて戦力温存を図り始めているのかもしれない(ここ2、3日、スホーイ撃墜の話が出てこないしな)。

3月18日のロシア大統領選挙が終われば、ロシア側が大規模動員に踏み切る可能性もある。

北朝鮮からの砲弾の入手は順調だろう(未確認)。

ロシア国内の鉄道橋を爆破されても、近くの向上における砲弾の製造が止まったわけではない。

潤沢な砲弾、潤沢な兵士、堅固な要塞・・・。

ロシアにあって、ウクライナにないものは多い。

つーか、どれも喉から手が出るほど欲しいものだらけだ。

全世界がロシアに総スカン食らわせて、四分五裂になって消えてなくなるという話から2年が経った。

今また、長期的には経済制裁が効いて、70年後には消えてなくなるような話も出てきている(そういう話かあ?)。

そりゃあ、中国だってインドだって、70年後にどうなっているかは分からない。

ウクライナ西部の開発だけが確実で、東部だけを支配したロシアが北朝鮮になるという話(そうなのかあ?)を真に受けるわけにはいかない。

ウクライナが、西側の支援を、絶対的かつ緊急に必要としていることに変わりはない。

それが断たれたまま、ウクライナが戦い続けることはできない。

西部を西側に統合し、強制的にNATOに編入するというウルトラCを出さない限りな。

それだって、欧州がよほど腹を括らなければ出来っこないし、『自分が戦争に参加しなくても今いる兵士だけで何とかなるだろう』という幻想を抱くのは、欧州の人々も同じだろう。

ロシアが本物の戦闘国家を築き上げたかどうかは、ロシア大統領選挙後の動員で分かる。

「核兵器で周囲を脅すことしかできない、全体主義の経済小国」(再掲)に過ぎないのか、欧州を飲み込む大帝国なのか。

戦争は、経済的に見れば、安上がりな投資ともいえる。

世界から戦争が消えてなくならないのは、統治者がその誘惑に勝てないからだ。

それに対抗するには、それなりの軍備が必要だ。

構造的にはエスカレートすることになるが、どこかで均衡する。

これ以上、投資しても経済的に引合わない。

市場獲得に繋がらなければ、投資は止まる。

実際の戦闘は、その均衡点を探るために行われる。

技術的な変化や市場構造の変化もあるから、時代時代で変わってくる。

人類の歴史から、戦争が消えることはない。

実際のドンパチじゃなくって、テレビゲームでケリがつくような時代に、早くならないかな・・・。

🐱ニューラリンク:思考が重要2024年03月03日 00:26

ニューラリンク:思考が重要


(脳に機器埋め込んだ患者“考えるだけでマウス操作を”マスク氏)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240221/k10014365811000.html

「小型の機器を、患者の脳に埋め込んでコンピューターに直接つなぐ臨床試験を開始」

「患者が、考えるだけでマウスを動かせるようになった」

「現在はできるだけ多くのボタンを押すことに挑戦している」

「医療ベンチャーが、脳内の血管にワイヤーを通して信号を読み取る装置の臨床試験を行い、1年にわたって問題なく意思疎通ができたとする結果を、去年、学術論文で公表」

商品名(?)「テレパシー」と呼ばれるニューラリンクの仕掛けについては、このブログでも取り上げている。

その中にも、ライバルの話はあった・・・。

(ニューラリンク:テレパシー)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2024/01/31/9655168

「ワイアードの記事に出てくるシンクロンを調べてみる。」

「半年以上にわたり、6 人が脳の血管にセンサーを埋め込み、コンピューターと直接通信できるようにして生活を続けています。」

N社の記事に出てくる医療ベンチャーは、たぶんこれだろう(未確認)。

(脳インプラントの被検者、思考だけでマウス操作可能に イーロン・マスク氏語る)
https://www.cnn.co.jp/tech/35215528.html

「経過は良好だ。患者は完全回復した様子で、考えるだけでマウスを操作したり、画面上でマウスを動かしたりできる」

「思考によってできるだけたくさんのボタンを押してもらおうと試みている。今取り組んでいるのは、マウスの左クリック、右クリック、マウスボタンの上下ができるようになることだ」「クリックしてドラッグするためには、マウスのボタンを押し続ける必要がある」

ここまでは、ニューラリンク。

「同じような研究は他社も進めており、先行するシンクロンは2021年から被験者を募ってインプラントの埋め込みを行っている。」

「過去に「重度のまひ」症状があった被験者全員が、脳インプラントでコンピューター機器を操作して、ショートメールや電子メールの送信、ネット通販利用といった「日常的なデジタル活動」ができるようになったと発表」

うーん、まず間違いないな。

ライバルは先行している。

(ニューラリンク治験者が回復、考えるだけでマウス操作=マスク氏)
https://jp.reuters.com/business/technology/JVRNE4OUONMSLF7RVWHJK23OU4-2024-02-20/

「ニューラリンクは動作をコントロールする脳の部位に脳とコンピューターをワイヤレスでつなぐインタフェースを手術ロボットを使って埋め込んだ。思考によりコンピューターのカーソルやキーボードを制御できるようにすることを治験の目標としていた。」

治験の到達点は同じだ。

電極の数、脳の信号を拾う端子の設置方法や、その信号をコンピューターと接続する経路に若干の差はあるものの、そこは本質じゃない。

浮沈子は、「思考」こそが、キーワードだと考えている。

キーを押すとか、マウスを動かすという「動作」をイメージするのではなく、「思考」そのものを拾うことが出来るかどうかだ。

んなこと、出来るわけはない・・・。

(頭の中にあるイメージを脳の活動データから機械学習を用いて画像化することに成功)
https://gigazine.net/news/20180117-deep-image-reconstruction/

「fMRI(機能的核磁気共鳴)によって視覚化した人間の脳の活動を機械学習で分析することで、脳内にあるイメージを実際に視覚化できるかもしれない」

マジか!?。

「図形は少しぼやけているものの、元がどういった図形かははっきり分かります。」

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

これは、単に視覚の信号を拾っているだけではなさそうだ。

「被験者にあらかじめ写真や図形を見せた後、何も見ずに頭の中で思い浮かべてもらいながら、脳の活動を測定します。」

「思い出した時の脳内活動から出力されたイメージを最適化する様子が表示」

「単純な図形では、画像を見ながら測定した場合に比べるとかなりおぼろげになっていますが、ぼんやりと元の図形のイメージが表れています。」

うーん、言われてみれば、そんな気がしなくもない程度だが、これは、非侵襲的な機能的MRIによる信号の収集であることに注意だ。

直取りすれば、もっと精度が上がるかも知れない(未確認)。

注目すべき記述もある。

「元画像と生成したイメージとの合致率が、プログラムで判断するよりも人間の目で判断したほうが高いことに注目し、複数のDNNの階層を組み合わせることで、人間の主観的なイメージをより細かく再構成できるのではないか」(DNN:ディープニューラルネットワーク)

この記事が、2018年というAIブームの前に書かれていることを考えれば、今なら違う考察が得られていた可能性もある(その後の研究については未確認)。

つまりだな、分かりやすい例えをすれば、エッチな妄想を抱くと、コンピューターのモニターに映像として出てきちゃったりするわけだ(そういうことかあ?)。

まあいい。

そもそもニューラリンクは、AIと結合させることを前提として開発されている。

コンピューター(AI)がシンギュラリティを越えれば、人間は決して追いつくことが出来なくなると言われている。

(シンギュラリティーとは)
https://www.ntt.com/bizon/glossary/j-s/singularity.html

「自律的な人工知能が自己フィードバックによる改良を繰り返すことによって、人間を上回る知性が誕生するという仮説」

「人工知能研究の世界的権威であるレイ・カーツワイル氏が2045年にシンギュラリティーに到達すると予測していることから、2045年問題とも」

それに対抗するには、AIと脳とが融合して、シナジー効果を発揮する必要があるというわけだ。

まあ、人間が足を引っ張るだけかもしれないけどな(あるある・・・)。

ニューラリンクは、他のデバイスとは異なるコンセプトで開発されている。

パソコンのカーソル動かしたりするのは、真の目的ではない。

悪のAI(スカイネット?)に対抗し、人類の未来を救うための正義の技術だ。

開発に失敗すると大変なことになる。

人類の未来は、マトリックスの人間農場だな。

人間が、AIに「栽培」されることになるわけだ。

しかしだな・・・。

(マスク氏 オープンAIを提訴 利益追求は契約違反と主張)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240302/k10014376951000.html

「オープンAIとサム・アルトマンCEOらを相手取って、アメリカ西部カリフォルニア州の裁判所に訴状を提出」

「人類に恩恵をもたらすため、利益を出すことを目的としない非営利で設立された」

「会社とサム・アルトマンCEOらがIT大手のマイクロソフトの子会社として利益を追求している」

既に、AIの軍門に下ったのか。

「去年、新会社の「xAI」を設立して生成AI「Grok」を開発し、オープンAIと競っています。」

なんだ、単に競争相手を潰したいだけなのかあ?。

企業は正義では動かない。

企業利益で動く。

正義のAIとニューラリンクとの結合は、まだまだ先の話だ。

それまでは、エッチな妄想を可視化するくらいしか役に立たないかもな・・・。

🐱ニューグレン:有人だあ?2024年03月05日 09:20

ニューグレン:有人だあ?


(ブルー・オリジンは有人宇宙船の開発に本腰を入れている)
https://arstechnica.com/space/2024/03/blue-origin-staffing-up-to-build-a-human-spacecraft/

「ボーイングはオービタル リーフの公式パートナーです。有人宇宙船スターライナーが4月にデビュー飛行を予定している。しかし、NASAとの7つの契約ミッションを超えてボーイング社がスターライナーに長期的に関与することには深刻な疑問があり、さらに民間宇宙飛行士を乗せることになった場合、その価格はドラゴンよりも約50パーセント高くなるのではないかという懸念もある。」

ブルーがULAを買収することが確実視される中、独自の有人宇宙船を開発しつつあるという怪しげなレポートだ。

インドとの話もあるが、リンク先を読んだ限りでは、ビルネルソンの訪問に当たって、色を付けた程度の話みたいだしな。

本命とは思えない。

(インド、ボーイング社、ブルーオリジン社と宇宙提携について協議中)
https://timesofindia.indiatimes.com/india/india-in-talks-with-boeing-blue-origin-for-space-partnerships/articleshow/105598356.cms?from=mdr

「ブルー・オリジンは、地球低軌道に計画されている宇宙ステーション「オービタル・リーフ」にサービスを提供するための乗組員カプセルとしてインドのロケットを使用することを検討することに「非常に熱心」である。」

「インドのエンジニアリング機器メーカーであるラーセン・アンド・トウブロ社は、軌道打ち上げ能力を提供するためにブルー・オリジン社と初期の協議を行っているという」

去年の11月末ごろの記事だが、有人宇宙開発の実績がないインドとの共同開発のメリットが見えない。

エリックバーガーは、アボートシステムに関する求人が出ていることから、有人宇宙開発が具体的な進展を見ているとしているが、それも怪しい・・・。

ライバルであるスターシップは、んなもんは考えていないからな。

完全再使用で、アボートシステムはない。

我々が普段搭乗している旅客機には、そんなもんはないからな。

戦闘機じゃあるまいし・・・。

浮沈子的には、ブルーが有人カプセルの開発に本腰を入れているとすれば、NASAとの契約に基づくアルテミスの月着陸船だろう。

宇宙空間でしか運用されないわけで、アボートシステムは必要ない(打ち上げ時は無人です)。

オリオン宇宙船から、月軌道ゲートウェイ経由で乗り換えることになる。

しかし、ブルーがアボートシステムの開発に取り組みつつあることは確かなようだ。

「同社はLinkedIn で「宇宙船アボート スラスター統合製品チーム」のリーダーを募集しています。好ましい資格としては、「有人宇宙飛行または高性能航空機システムの経験」が挙げられます。」

これは、2段目のパワードランディング絡みではないのか。

完全再使用に当たっては、S社のようなネコ着地もあるけど、強力な逆噴射咬ませてパラシュートで降ろす方法もあるからな(未確認)。

順序としては、パラで減速してから、最後のところで逆噴射か。

有人無人の両方で使える。

こっちの方が脈がありそうな気がするんだがな。

まあ、どうでもいいんですが。

「同社が今年後半に有人宇宙飛行の野望についてさらに語ることになる可能性が高い。」

エリックバーガーの妄想は果てしないが、物理の神様は公平だ。

ブルーが有人宇宙船について語るのは、10年早いだろう。

まずは、ニューグレンを飛ばしてからだ。

飛ばしてみなけりゃ、分からんだろう?・・・。