😼バックボーン:メタの海底ケーブル ― 2024年12月03日 07:37
バックボーン:メタの海底ケーブル
(Metaが地球を「W」字で結ぶ全長4万kmにわたる海底ケーブルを計画中、建設費用は1兆5000億円超に達する可能性も)
https://gigazine.net/news/20241202-meta-plans-10b-subsea-cable/
「MetaはFacebookやInstagram、WhatsAppといったサービスを展開しており、その製品とユーザーは固定トラフィック全体の約10%、モバイルトラフィック全体の約22%を占めている」
「率直に言って、誰が従来の通信会社に頼るのでしょうか?テクノロジー企業は今や独立しており、自分たちで海底ケーブルを作らなければならないと気付いたのです」(海底ケーブル業界のアナリストであるラヌルフ・スカボロー氏)
「「海底ケーブルの敷設に必要なセグメントごと構築する」というシナリオも考えられる」(同上)
有り得るな。
「このプロジェクトにとって重要なのは、「Metaが世界にまたがる海底ケーブルの唯一の所有者およびユーザーになる」という点」
まあ、余ったら他社に卸売りすればいい(むしろ足りないかも)。
浮沈子は、この記事を読んでスターリンクのことを思い出した。
全世界のバックボーンの半分を軌道上に構築するというべらぼーな話だからな。
地政学的リスクはないだろうけど、宇宙空間を巡っては同業他社との調整や軍事セグメントとの調整、他国(中国とかあ?)の攻撃やらなにやら、別の心配事が新たに出てきている。
海底ケーブルは、リスクはあるにしても既知の話だ。
複数のルートを確保するなど、通信の安定性についてはノウハウがある。
テクノロジー企業が通信会社を兼ねる時代が訪れようとしている。
まあ、我が国ではそれが当たり前だったりしているから、余り違和感はないんだがな。
それが、グローバルに展開しようとしているわけだ。
翻って考えれば、通信会社の方がテクノロジー企業に化ける話だってあってもいい。
S社はインターネット業界にはあまり関心が無いようだが、今後どうなるかは分からない。
ここでのキーワードは、記事にもあるようにAIの普及だろう。
電力にせよ、通信にせよ、莫大なリソースを要求するテクノロジーが展開することになるからな。
イーロンマスクは既にXを所有し、その中でAIにも注力している。
両者の結合は時間の問題かもしれない。
鬼に金棒ということなわけだ。
同じバックボーンといっても、最終的に既存のネットワークに入る必要がある海底ケーブルと異なり、スターリンクのような低軌道コンステレーションからの接続は、ユーザーにダイレクトにつながる点が異なる。
もちろん、KDDが行っているようなバックホール(既存の基地局への接続回線)としての使い方もあるけどな。
ダイレクト接続を可能としている点は強い。
ユーザーに対する自由度が大きいからな。
しかも、地球上どこでも、ラストワンマイルの隘路を気にせずにサービスを提供できる。
アマゾンが莫大な投資をしてカイパーを展開しようとしているのは、まさにその点に着目しているからに他ならない。
カイパーがクロスリンクして、スターリンクのように軌道上にバックボーンを形成するかどうかは知らない。
ワンウェブは、次期展開でそれを狙っていると言われている(詳細未確認)。
現実的には、地上インフラとハイブリッドになるだろうけどな。
最適な経路を、その時点でのインフラの構築状況に応じて柔軟かつ動的に選択する。
ただし、バックボーンは排他的に使用されることになるからな。
どっちを使うのがいいのか。
今のところは、海底ケーブルの方が勝っている。
スターリンクは、将来的にはともかく、現段階では単なる話題に過ぎない。
メタの投資は理に適っていると言える。
ケーブル敷設会社丸ごと作ってしまうという掟破りな手法は、まるでS社のようだ(まだ、そうと決まったわけじゃないけど)。
S社も、スターリンクで培った技術を引っ提げて、衛星ビジネスに殴り込みをかけているからな(そうなのかあ?)。
まあ、こっちの方は、打ち上げロケットと違って技術的なブレイクスルーがあるわけじゃないから(板状の衛星デザインくらい?)、ライバルをアットーするかどうかはまだ分からない。
全体的を俯瞰した時に見えてくるのは、急成長を支えているのが垂直統合であることが分かる。
大規模な事業で、既存の業界でその需要を賄えなければ、自社内部で構築した方が手っ取り早い。
その意味でも、メタのバックボーン(海底ケーブル)参入は合理的な選択だ。
アマゾンは軌道を選択している(記事にもあるように、海底ケーブルも部分所有しているけどな)。
グーグルやマイクロソフトは、今のところ海底ケーブルの部分所有だけだ。
アップルや急成長を遂げたエヌビディアがどうするかは知らない。
ハードウェアメーカーが、需要拡大のために垂直統合してくるのかどうか。
マイクロソフトやグーグルは、ソフトウェアビジネスから、ハードウェアに展開しているからな。
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子的には、やっぱイーロンマスクのX(AI事業)が、スターリンクでどう動くかの方に注目だ。
独自チップの開発とか始めないのかな・・・。
(Metaが地球を「W」字で結ぶ全長4万kmにわたる海底ケーブルを計画中、建設費用は1兆5000億円超に達する可能性も)
https://gigazine.net/news/20241202-meta-plans-10b-subsea-cable/
「MetaはFacebookやInstagram、WhatsAppといったサービスを展開しており、その製品とユーザーは固定トラフィック全体の約10%、モバイルトラフィック全体の約22%を占めている」
「率直に言って、誰が従来の通信会社に頼るのでしょうか?テクノロジー企業は今や独立しており、自分たちで海底ケーブルを作らなければならないと気付いたのです」(海底ケーブル業界のアナリストであるラヌルフ・スカボロー氏)
「「海底ケーブルの敷設に必要なセグメントごと構築する」というシナリオも考えられる」(同上)
有り得るな。
「このプロジェクトにとって重要なのは、「Metaが世界にまたがる海底ケーブルの唯一の所有者およびユーザーになる」という点」
まあ、余ったら他社に卸売りすればいい(むしろ足りないかも)。
浮沈子は、この記事を読んでスターリンクのことを思い出した。
全世界のバックボーンの半分を軌道上に構築するというべらぼーな話だからな。
地政学的リスクはないだろうけど、宇宙空間を巡っては同業他社との調整や軍事セグメントとの調整、他国(中国とかあ?)の攻撃やらなにやら、別の心配事が新たに出てきている。
海底ケーブルは、リスクはあるにしても既知の話だ。
複数のルートを確保するなど、通信の安定性についてはノウハウがある。
テクノロジー企業が通信会社を兼ねる時代が訪れようとしている。
まあ、我が国ではそれが当たり前だったりしているから、余り違和感はないんだがな。
それが、グローバルに展開しようとしているわけだ。
翻って考えれば、通信会社の方がテクノロジー企業に化ける話だってあってもいい。
S社はインターネット業界にはあまり関心が無いようだが、今後どうなるかは分からない。
ここでのキーワードは、記事にもあるようにAIの普及だろう。
電力にせよ、通信にせよ、莫大なリソースを要求するテクノロジーが展開することになるからな。
イーロンマスクは既にXを所有し、その中でAIにも注力している。
両者の結合は時間の問題かもしれない。
鬼に金棒ということなわけだ。
同じバックボーンといっても、最終的に既存のネットワークに入る必要がある海底ケーブルと異なり、スターリンクのような低軌道コンステレーションからの接続は、ユーザーにダイレクトにつながる点が異なる。
もちろん、KDDが行っているようなバックホール(既存の基地局への接続回線)としての使い方もあるけどな。
ダイレクト接続を可能としている点は強い。
ユーザーに対する自由度が大きいからな。
しかも、地球上どこでも、ラストワンマイルの隘路を気にせずにサービスを提供できる。
アマゾンが莫大な投資をしてカイパーを展開しようとしているのは、まさにその点に着目しているからに他ならない。
カイパーがクロスリンクして、スターリンクのように軌道上にバックボーンを形成するかどうかは知らない。
ワンウェブは、次期展開でそれを狙っていると言われている(詳細未確認)。
現実的には、地上インフラとハイブリッドになるだろうけどな。
最適な経路を、その時点でのインフラの構築状況に応じて柔軟かつ動的に選択する。
ただし、バックボーンは排他的に使用されることになるからな。
どっちを使うのがいいのか。
今のところは、海底ケーブルの方が勝っている。
スターリンクは、将来的にはともかく、現段階では単なる話題に過ぎない。
メタの投資は理に適っていると言える。
ケーブル敷設会社丸ごと作ってしまうという掟破りな手法は、まるでS社のようだ(まだ、そうと決まったわけじゃないけど)。
S社も、スターリンクで培った技術を引っ提げて、衛星ビジネスに殴り込みをかけているからな(そうなのかあ?)。
まあ、こっちの方は、打ち上げロケットと違って技術的なブレイクスルーがあるわけじゃないから(板状の衛星デザインくらい?)、ライバルをアットーするかどうかはまだ分からない。
全体的を俯瞰した時に見えてくるのは、急成長を支えているのが垂直統合であることが分かる。
大規模な事業で、既存の業界でその需要を賄えなければ、自社内部で構築した方が手っ取り早い。
その意味でも、メタのバックボーン(海底ケーブル)参入は合理的な選択だ。
アマゾンは軌道を選択している(記事にもあるように、海底ケーブルも部分所有しているけどな)。
グーグルやマイクロソフトは、今のところ海底ケーブルの部分所有だけだ。
アップルや急成長を遂げたエヌビディアがどうするかは知らない。
ハードウェアメーカーが、需要拡大のために垂直統合してくるのかどうか。
マイクロソフトやグーグルは、ソフトウェアビジネスから、ハードウェアに展開しているからな。
まあ、どうでもいいんですが。
浮沈子的には、やっぱイーロンマスクのX(AI事業)が、スターリンクでどう動くかの方に注目だ。
独自チップの開発とか始めないのかな・・・。
😼欧州大戦争:ウクライナ分割 ― 2024年12月02日 19:06
欧州大戦争:ウクライナ分割
(ゼレンシキー氏「ウクライナは占領地に関する第5条なしでもNATOに加盟できる」)
https://www.njpwfun.com/%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9/25523/%E3%82%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%82%AD%E3%83%BC%E6%B0%8F%E3%80%8C%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%81%AF%E5%8D%A0%E9%A0%98%E5%9C%B0%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E7%AC%AC5/
「・ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は今週、NATOに対しウクライナを同盟に招待するよう求めている。
・同氏は日曜日、NATOの自衛協定はウクライナ占領地に適用される必要はないと述べた。
・同氏の提案は、トランプ次期チームがウクライナのNATO加盟を阻止するとの予想の中で出された。」(記事冒頭の要約)
自動翻訳調の記事だからな。
どこかに原文があるんだろうけど、調べてはいない。
NATO加盟に焦点を絞ってキャンペーンを始めたウクライナだが、その詳細に触れているところがミソだ。
浮沈子的要約はこうなる。
・NATO加盟は、ウクライナ全域を対象
・第5条発動は、現在のキエフ支配地域のみ
・次期トランプ政権は、NATO加盟を阻止する
つまりだな、将来的外交的奪還(いつのことやら)の希望を残しておくために、ロシア占領地域(クリミア含む)を含めた全域を加盟させながら、国境未定による第5条の発動を行うというハードルをクリアするために、それは現支配地域に限定して停戦における安全保障(ロシアの停戦破りの阻止)を計ろうとしているわけだ。
「このような提案は、NATOに関する限り、本質的にウクライナを2つの地域に分割する可能性がある。」
「これは、ウクライナがロシア指導者ウラジーミル・プーチンとの停戦と引き換えに、少なくとも一時的に占領地を譲渡することを示唆している。」
「これはゼレンスキー大統領がこれまで断固として拒否してきた概念だ。」
「そのような協定が冷戦時代のドイツを彷彿とさせるウクライナの分裂を生み出すのではないかという懸念もある。」
まあ、ドイツは分割が先(1945年:4か国による分割:正確にはポーランドに編入された地域もあるので5分割か)で、西ドイツのNATO加盟(1955年)が後だけどな(東ドイツの加盟(つーか、統一されたドイツとして)は1990年)。
ウクライナは、その現実を認め、それでも早期の停戦を模索しなければならないところに追い詰められている。
「戦争の激化局面を止めたいなら、我々が支配しているウクライナ領土をNATOの傘下に入るべきだ」
止めたいのはウクライナ自身だ。
このまま戦闘が続けば、上記のプランでウクライナが支配する地域は、じり貧で縮小していく。
米国の軍事援助の縮小が見えている中、プーチンが停戦に応じる可能性はない。
NATO加盟でロシアの攻勢に対抗し、停戦で急ブレーキをかけ、捲土重来を期す必要があるわけだ。
しかし、見方を変えれば、それこそ正にウクライナ紛争にNATOを引きずり込む戦略そのものだ。
当初から、NATOは軍事支援は行うけど、直接交戦を避け、ロシアのしっぽを踏まないように慎重に対応してきた(まあ、プーチンから見れば何度もレッドラインを越えてるんだろうけどな)。
そのことは、前事務総長のストルテンベルグも認めている。
プーチンの停戦条件の中で、NATO非加盟の表明は絶対条件だ。
米国を含めたNATO諸国が加盟に応じる可能性はゼロだ(つーか、マイナスかも!)。
もっと言えば、2022年に本格侵攻を受けた時点で、ウクライナ加盟の可能性は消えている。
しかし、現状ではなく、ロシアの侵攻が進み、ウクライナの大部分がロシア占領下に陥った場合は、変則的に加盟(加盟なのかあ?)が実現する可能性は残っている。
先日引用した航空万能論の地図を画像に掲載した(現在のウクライナ国境とメドベージェフが認めた将来のウクライナ(現キエフ州)国境は浮沈子が追記)。
ポーランド、ハンガリー、ルーマニアに分割された地域は、もちろん、第5条の発動を含めた正真正銘のNATO加盟区域になる(たぶん)。
万々歳だ(そうなのかあ?)。
キエフ州だって、ロシアは欲しくもなんともないだろうから、NATO加盟を認めるかもしれない。
が、そこでも喧嘩っ早い勢力が第5条の発動を促すような行為に出る可能性もあるからな。
それこそ、第5条の適用範囲外として、有名無実の加盟を認める程度かも知れない(意味ねー・・・)。
第5条適用範囲外の加盟というのは、法的に領有を放棄したわけじゃないという理論上の便法であって、本加盟(第5条適用含む)している領土とセットになって初めて意味を持つ。
まあ、どうでもいいんですが。
が、しかし、ロシア以外の3か国に分割合併された地域はフルスペックのNATOに加盟したことになるからな(やや無理筋?)。
もっともこのパターンが意味するのは、ウクライナという国家のアイデンティティが限りなく矮小化され、実質的に消滅することを意味しており、1991年から20XX年まで、かつて「ウクライナ」と呼ばれた国家が存在したという話になりかねない(画像の地図を投稿したメドベージェフの主張そのものだ)。
だがな、話はそこで終わりじゃない。
目出度し目出度しでNATOフル加盟になった地域は、次なる展開(欧州大戦争)の中でNATO離脱を強要されることになる(そうなのかあ?)。
それこそが、プーチンが望んでいる大ロシア帝国の再興なわけで、結局、NATO支配地域は消えて無くなるわけだ(そんなあ!)。
まあ、そこんとこは、まだ浮沈子の妄想の範囲を超えていない(うーん、その兆候はアリアリなんがけどな・・・)。
まあいい。
世界がロシアの思惑通りになるかどうかは分からない。
それを押し留めようとした西側の戦略は大きく棄損した。
そりゃあ、ウクライナの未来は大事だけど、欧州は自らの安全保障を最優先しなくちゃならないからな。
NATOは、そのための組織だ。
ウクライナの加盟は、どんな形であれ確実なリスクを伴う。
火中の栗だ。
それを拾うメリットを見出せない限り、ウクライナ加盟はあり得ない。
米国がパワーポリティクスで積極介入しても難しいだろう。
まして、トランプだしな。
やれやれ・・・。
ゼレンスキーはNATO加盟という最後の賭けに出ている。
この賭けに敗れれば、停戦は実現しないか、ロシアの主張を丸呑みにするしかなくなる。
米国が、その停戦協定にどんな支援をするのかは知らないが、ロシアが呑まなければそれまでだ。
先日読んだケビンロバーツの見立て通り、領土放棄と加盟断念に追い込まれる公算が高い。
賭けの勝ち目はないだろうな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(トランプ氏指名のウクライナ特使による終戦計画、プーチン氏を喜ばせる可能性)
https://www.cnn.co.jp/world/35226770.html?ref=rss
「計画は見通しの暗い戦争のために用意された、見込みの薄い妥協案に他ならない。」
「事態はそこで終わらず、新たな章を開く」
「そこでは西側の結束と支援が崩壊し始める一方、プーチン氏が少しずつ成果を手にする。交渉のテーブルと前線の両方で、同氏は自ら掲げた目標へとさらに近づいていく。」
CNNが、このペシミスティックな記事を掲載するということ自体が、米国とウクライナが置かれた状況を象徴している気がしてならない。
停戦案は混乱し、散逸し、ロシアを納得させるだけの内容はない。
「計画では停戦により前線を凍結し、非武装地帯を設置する。これに合意する見返りとして、ロシアには限定的な制裁の緩和を認める。全面緩和はウクライナにとって望ましい和平協定への署名が行われる場合にのみ実現する。ロシアのエネルギー輸出にかかる課徴金はウクライナの復興のために支払われる。」
インセンティブとして経済制裁の緩和を掲げているが、それが前線の凍結を促すかどうかはビミョーだ。
NATO加盟については、卵が先か鶏が先か的提案になっちまっている。
「ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟については、無期限保留とするべき」
「ケロッグ氏は加盟の交換条件として「安全保障を伴う包括的かつ検証可能な和平協定」を挙げる。」
べらぼーめ・・・。
ウクライナは、その安全保障自体をNATOに求めているわけで、それをどこか別のところで調達出来たら加盟させてやるというのは本末転倒も甚だしい。
やれやれ・・・。
軍事支援もザルだ。
「計画によれば今後の米国からの支援は融資となる公算が大きいが、それにもウクライナがロシアと交渉するという条件が付く。そして米国の軍事支援は、ウクライナの自衛を可能にし、ロシア側のさらなる前進を阻止できる水準を念頭に行われる。」
これは、現在の数倍の支出を伴い、米国の支援の限界を超える。
現在、ウクライナがロシアの前進を阻止できていないことを考慮すれば、そのことは自明だろう。
「計画の指摘するところによれば、米国は155ミリ砲弾を月1万4000発生産するが、ウクライナ軍はその数をたった48時間で使い切ってしまうこともある。」
「ケロッグ氏は米国にもっとウクライナを武装させて欲しいと望みつつ、現実にはそれが不可能だと認めてもいる。」
ぶっちゃけ、米国にウクライナを自衛させるに足る軍事支援を与えることはできない。
浮沈子的注目は、中国への対応だな。
「ケロッグ氏によれば、米国は新たな紛争に関与する必要はない。自前の兵器の備蓄がウクライナ支援の影響を被る中、米国は台湾を巡って中国との紛争に直面しかねない状況にある。」
トランプは、台湾侵攻を静観するという観測もあるが、もしドンパチするなら米国の武器弾薬の備蓄が減っちまってることは大問題だ。
交渉に臨むとしても、「力による平和」を振りかざすことはできない。
力なき正義は無力なり・・・。
まあいい。
「米国にとって極めて重要な戦略的利益がウクライナ戦争の中で危機に瀕(ひん)しているのではないかと不安を抱いている。米軍が戦争に関与するのではないか、米国がロシアとの代理戦争にのめり込むのではないかと懸念する。そうなれば事態は激化し、核による紛争を引き起こしかねない」(ケロッグ氏)
それこそが、プーチンが仕掛ける戦略的恫喝なわけで、その罠にまんまとハマっちまってることになる。
「バイデン氏はトランプ氏のやり方をリベラルな国際主義者のものに置き換えた。それが促進するのは西側諸国の価値観と人権、そして民主主義だ」
それでは欧州の安全保障を担保できないとしている。
欧州がプーチンの餌食になるなら勝手になってくれ!(そういうことかあ?)。
「つまりウクライナの戦争にまつわる価値観を我が国が永続させる必要はなく、我が国としてはプーチン氏の核の脅威から距離を置くべきだとする見解だ。それは現行の西側諸国の結束とは対極に位置する。」
「一連の流れは、狡猾(こうかつ)で不誠実なプーチン氏を喜ばせるだろう。停戦を利用し、西側の弱点に付け込むのは同氏の得意とするところであり、3年近くも待ち続けたのはまさにこの瞬間のためだった。」
この記事の見立てによれば、ロシアが停戦に乗ってくる可能性はゼロじゃない。
経済制裁の緩和に釣られて(釣られた振りして?)交渉の場に出てくるかもしれない。
緩やかな停戦条件を出し、いつでも敗れるように仕組んでおく。
ウクライナのNATO加盟についても、時間軸やレベルなどの条件を出し、場合によっては認めてもいい雰囲気を醸し出すかもしれない。
が、それは罠だ!。
「計画は西側の戦争疲れを容認する。各国の兵器の生産は遅れがちで、掲げる価値観には無駄が多い。今後ロシアが展望を覆す行動に出た場合、対応は困難だろう。」
それが分かっていても、米国は自国の利益を優先してウクライナを切る。
ついでに欧州も突き放そうとしている。
ウクライナ紛争は欧州マターで、自分たちで何とかしてくれ!。
米国第一主義の錦の御旗のもと、欧州への関与は縮小されるだろう。
ウクライナは、その激動の渦中に埋没する。
この記事の見立ては悲惨だ。
読んでいて力が抜けてくるのを感じる。
まあ、実際の交渉の中で、どういう展開になるのかは分からないが、こういうスタンスが貫かれるとすれば多くは期待できないだろう。
プーチンの高笑いが聞こえるような気がするな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンシキー宇大統領、ウクライナをNATOへ招待するのに懐疑的な国に言及)
https://www.ukrinform.jp/rubric-defense/3933283-zerenshiki-yu-da-tong-lingukurainawohe-zhao-daisurunoni-huai-yi-dena-guoni-yan-ji.html
「私たちは、外相から勧告を受け取りたいが、(編集注:その可能性について)幻想はない。同じ『懐疑的な』国があり、米国も現在はそのリストに入っている…。」(ウクライナのゼレンシキー大統領:原文のまま)
「他にドイツとハンガリーがいる…。まとまったシグナルのみが、全ての首脳によって肯定的に受け止められるのだ」
つまりだな、12月3日のNATO加盟国外相会談には、多くを期待していないということだ。
「同時に同氏は、12月3日の会合が本件の決定にとっての最後の可能性となるわけではないと指摘した。」
「いずれの場合であれ、政治的意志があるなら、次のステップへ期待することが可能だ。」
驚いたのは、次の発言だな。
「私も、NATOの大半の加盟国も、NATOへのウクライナの将来の加盟という将来的な未来に関する勧告について何らのリスクも目にしていない。」
誰も、どの国の外相であれ、ウクライナに対して「未来永劫NATO加入の可能性はない」などとは言わない。
その、文字通りの外交辞令(外交上に使う感じのいい言葉。転じて、口先だけの空(から)世辞)に、国家の命運を託している。
破滅的発想だな。
この国は亡びる。
そうせざるを得ない状況は理解できても、それを前提に事を進めてはなるまいに・・・。
外相会談では、予定調和的玉虫色のメッセージが出され、それぞれの首脳に伝達されるだろう。
全て世は事もなしか・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(領土割譲の可能性に言及 ウクライナ和平巡り―NATO前総長)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024120201106&g=int
「ウクライナの安全を保証する方法について、NATO加盟以外にも、軍事的な支援などを通じてロシアに対する抑止効果を発揮できる「他の可能性」があると語った。」
いやあ、浮沈子的にはこっちの方がおったまげたんだがなあ。
国家の命運を賭け、NATOへの早期加盟一択で攻め込んでくるゼレンスキーに対し、NATO加盟国外相会談を間近に控えたこの時期に、「他の可能性」に言及するなんてのはご法度なんじゃね?。
前事務総長だぜえ?。
ルッテに、自分が敷いたレールの上を走ってもらいたいという気持ちは分からなくもないけど(そういうことかあ?)。
対ロ強硬派だと思っていたストルテンベルグが、実はロシアのしっぽを踏まないようにと慎重に行動していた話は既に書いた。
武器支援はしても、直接参戦はしないとかな。
NATOは、レッドラインを越えてロシアが直接侵攻してくれば矢面に立つことになる。
第5条の発動は悪夢だ。
しかし、その規定の存在こそがロシアの侵略を阻止してきたわけだし、加盟国の連帯の象徴でもある。
我が国では「集団的自衛権」の行使とされる。
(今回はNATOの第4条 第5条)
https://www.nhk.or.jp/politics/kotoba/92031.html
「第5条は、加盟国が1国でも攻撃を受けた場合、これを加盟国全体への攻撃とみなして反撃などの対応をとる集団的自衛権の行使が規定されていて、軍事同盟であるNATOの根幹をなす条項」
「2001年のアメリカの同時多発テロについて、NATOはアメリカへの攻撃とみなして、史上初めて第5条を発動」
浮沈子は、その発動に懐疑的だけど、ウクライナが仮に加盟して、それをロシアが承認した場合、発動のリスクは一挙に跳ね上がる。
(ゼレンシキー氏「ウクライナは占領地に関する第5条なしでもNATOに加盟できる」)
https://www.njpwfun.com/%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9/25523/%E3%82%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%82%AD%E3%83%BC%E6%B0%8F%E3%80%8C%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%81%AF%E5%8D%A0%E9%A0%98%E5%9C%B0%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E7%AC%AC5/
「・ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は今週、NATOに対しウクライナを同盟に招待するよう求めている。
・同氏は日曜日、NATOの自衛協定はウクライナ占領地に適用される必要はないと述べた。
・同氏の提案は、トランプ次期チームがウクライナのNATO加盟を阻止するとの予想の中で出された。」(記事冒頭の要約)
自動翻訳調の記事だからな。
どこかに原文があるんだろうけど、調べてはいない。
NATO加盟に焦点を絞ってキャンペーンを始めたウクライナだが、その詳細に触れているところがミソだ。
浮沈子的要約はこうなる。
・NATO加盟は、ウクライナ全域を対象
・第5条発動は、現在のキエフ支配地域のみ
・次期トランプ政権は、NATO加盟を阻止する
つまりだな、将来的外交的奪還(いつのことやら)の希望を残しておくために、ロシア占領地域(クリミア含む)を含めた全域を加盟させながら、国境未定による第5条の発動を行うというハードルをクリアするために、それは現支配地域に限定して停戦における安全保障(ロシアの停戦破りの阻止)を計ろうとしているわけだ。
「このような提案は、NATOに関する限り、本質的にウクライナを2つの地域に分割する可能性がある。」
「これは、ウクライナがロシア指導者ウラジーミル・プーチンとの停戦と引き換えに、少なくとも一時的に占領地を譲渡することを示唆している。」
「これはゼレンスキー大統領がこれまで断固として拒否してきた概念だ。」
「そのような協定が冷戦時代のドイツを彷彿とさせるウクライナの分裂を生み出すのではないかという懸念もある。」
まあ、ドイツは分割が先(1945年:4か国による分割:正確にはポーランドに編入された地域もあるので5分割か)で、西ドイツのNATO加盟(1955年)が後だけどな(東ドイツの加盟(つーか、統一されたドイツとして)は1990年)。
ウクライナは、その現実を認め、それでも早期の停戦を模索しなければならないところに追い詰められている。
「戦争の激化局面を止めたいなら、我々が支配しているウクライナ領土をNATOの傘下に入るべきだ」
止めたいのはウクライナ自身だ。
このまま戦闘が続けば、上記のプランでウクライナが支配する地域は、じり貧で縮小していく。
米国の軍事援助の縮小が見えている中、プーチンが停戦に応じる可能性はない。
NATO加盟でロシアの攻勢に対抗し、停戦で急ブレーキをかけ、捲土重来を期す必要があるわけだ。
しかし、見方を変えれば、それこそ正にウクライナ紛争にNATOを引きずり込む戦略そのものだ。
当初から、NATOは軍事支援は行うけど、直接交戦を避け、ロシアのしっぽを踏まないように慎重に対応してきた(まあ、プーチンから見れば何度もレッドラインを越えてるんだろうけどな)。
そのことは、前事務総長のストルテンベルグも認めている。
プーチンの停戦条件の中で、NATO非加盟の表明は絶対条件だ。
米国を含めたNATO諸国が加盟に応じる可能性はゼロだ(つーか、マイナスかも!)。
もっと言えば、2022年に本格侵攻を受けた時点で、ウクライナ加盟の可能性は消えている。
しかし、現状ではなく、ロシアの侵攻が進み、ウクライナの大部分がロシア占領下に陥った場合は、変則的に加盟(加盟なのかあ?)が実現する可能性は残っている。
先日引用した航空万能論の地図を画像に掲載した(現在のウクライナ国境とメドベージェフが認めた将来のウクライナ(現キエフ州)国境は浮沈子が追記)。
ポーランド、ハンガリー、ルーマニアに分割された地域は、もちろん、第5条の発動を含めた正真正銘のNATO加盟区域になる(たぶん)。
万々歳だ(そうなのかあ?)。
キエフ州だって、ロシアは欲しくもなんともないだろうから、NATO加盟を認めるかもしれない。
が、そこでも喧嘩っ早い勢力が第5条の発動を促すような行為に出る可能性もあるからな。
それこそ、第5条の適用範囲外として、有名無実の加盟を認める程度かも知れない(意味ねー・・・)。
第5条適用範囲外の加盟というのは、法的に領有を放棄したわけじゃないという理論上の便法であって、本加盟(第5条適用含む)している領土とセットになって初めて意味を持つ。
まあ、どうでもいいんですが。
が、しかし、ロシア以外の3か国に分割合併された地域はフルスペックのNATOに加盟したことになるからな(やや無理筋?)。
もっともこのパターンが意味するのは、ウクライナという国家のアイデンティティが限りなく矮小化され、実質的に消滅することを意味しており、1991年から20XX年まで、かつて「ウクライナ」と呼ばれた国家が存在したという話になりかねない(画像の地図を投稿したメドベージェフの主張そのものだ)。
だがな、話はそこで終わりじゃない。
目出度し目出度しでNATOフル加盟になった地域は、次なる展開(欧州大戦争)の中でNATO離脱を強要されることになる(そうなのかあ?)。
それこそが、プーチンが望んでいる大ロシア帝国の再興なわけで、結局、NATO支配地域は消えて無くなるわけだ(そんなあ!)。
まあ、そこんとこは、まだ浮沈子の妄想の範囲を超えていない(うーん、その兆候はアリアリなんがけどな・・・)。
まあいい。
世界がロシアの思惑通りになるかどうかは分からない。
それを押し留めようとした西側の戦略は大きく棄損した。
そりゃあ、ウクライナの未来は大事だけど、欧州は自らの安全保障を最優先しなくちゃならないからな。
NATOは、そのための組織だ。
ウクライナの加盟は、どんな形であれ確実なリスクを伴う。
火中の栗だ。
それを拾うメリットを見出せない限り、ウクライナ加盟はあり得ない。
米国がパワーポリティクスで積極介入しても難しいだろう。
まして、トランプだしな。
やれやれ・・・。
ゼレンスキーはNATO加盟という最後の賭けに出ている。
この賭けに敗れれば、停戦は実現しないか、ロシアの主張を丸呑みにするしかなくなる。
米国が、その停戦協定にどんな支援をするのかは知らないが、ロシアが呑まなければそれまでだ。
先日読んだケビンロバーツの見立て通り、領土放棄と加盟断念に追い込まれる公算が高い。
賭けの勝ち目はないだろうな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(トランプ氏指名のウクライナ特使による終戦計画、プーチン氏を喜ばせる可能性)
https://www.cnn.co.jp/world/35226770.html?ref=rss
「計画は見通しの暗い戦争のために用意された、見込みの薄い妥協案に他ならない。」
「事態はそこで終わらず、新たな章を開く」
「そこでは西側の結束と支援が崩壊し始める一方、プーチン氏が少しずつ成果を手にする。交渉のテーブルと前線の両方で、同氏は自ら掲げた目標へとさらに近づいていく。」
CNNが、このペシミスティックな記事を掲載するということ自体が、米国とウクライナが置かれた状況を象徴している気がしてならない。
停戦案は混乱し、散逸し、ロシアを納得させるだけの内容はない。
「計画では停戦により前線を凍結し、非武装地帯を設置する。これに合意する見返りとして、ロシアには限定的な制裁の緩和を認める。全面緩和はウクライナにとって望ましい和平協定への署名が行われる場合にのみ実現する。ロシアのエネルギー輸出にかかる課徴金はウクライナの復興のために支払われる。」
インセンティブとして経済制裁の緩和を掲げているが、それが前線の凍結を促すかどうかはビミョーだ。
NATO加盟については、卵が先か鶏が先か的提案になっちまっている。
「ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟については、無期限保留とするべき」
「ケロッグ氏は加盟の交換条件として「安全保障を伴う包括的かつ検証可能な和平協定」を挙げる。」
べらぼーめ・・・。
ウクライナは、その安全保障自体をNATOに求めているわけで、それをどこか別のところで調達出来たら加盟させてやるというのは本末転倒も甚だしい。
やれやれ・・・。
軍事支援もザルだ。
「計画によれば今後の米国からの支援は融資となる公算が大きいが、それにもウクライナがロシアと交渉するという条件が付く。そして米国の軍事支援は、ウクライナの自衛を可能にし、ロシア側のさらなる前進を阻止できる水準を念頭に行われる。」
これは、現在の数倍の支出を伴い、米国の支援の限界を超える。
現在、ウクライナがロシアの前進を阻止できていないことを考慮すれば、そのことは自明だろう。
「計画の指摘するところによれば、米国は155ミリ砲弾を月1万4000発生産するが、ウクライナ軍はその数をたった48時間で使い切ってしまうこともある。」
「ケロッグ氏は米国にもっとウクライナを武装させて欲しいと望みつつ、現実にはそれが不可能だと認めてもいる。」
ぶっちゃけ、米国にウクライナを自衛させるに足る軍事支援を与えることはできない。
浮沈子的注目は、中国への対応だな。
「ケロッグ氏によれば、米国は新たな紛争に関与する必要はない。自前の兵器の備蓄がウクライナ支援の影響を被る中、米国は台湾を巡って中国との紛争に直面しかねない状況にある。」
トランプは、台湾侵攻を静観するという観測もあるが、もしドンパチするなら米国の武器弾薬の備蓄が減っちまってることは大問題だ。
交渉に臨むとしても、「力による平和」を振りかざすことはできない。
力なき正義は無力なり・・・。
まあいい。
「米国にとって極めて重要な戦略的利益がウクライナ戦争の中で危機に瀕(ひん)しているのではないかと不安を抱いている。米軍が戦争に関与するのではないか、米国がロシアとの代理戦争にのめり込むのではないかと懸念する。そうなれば事態は激化し、核による紛争を引き起こしかねない」(ケロッグ氏)
それこそが、プーチンが仕掛ける戦略的恫喝なわけで、その罠にまんまとハマっちまってることになる。
「バイデン氏はトランプ氏のやり方をリベラルな国際主義者のものに置き換えた。それが促進するのは西側諸国の価値観と人権、そして民主主義だ」
それでは欧州の安全保障を担保できないとしている。
欧州がプーチンの餌食になるなら勝手になってくれ!(そういうことかあ?)。
「つまりウクライナの戦争にまつわる価値観を我が国が永続させる必要はなく、我が国としてはプーチン氏の核の脅威から距離を置くべきだとする見解だ。それは現行の西側諸国の結束とは対極に位置する。」
「一連の流れは、狡猾(こうかつ)で不誠実なプーチン氏を喜ばせるだろう。停戦を利用し、西側の弱点に付け込むのは同氏の得意とするところであり、3年近くも待ち続けたのはまさにこの瞬間のためだった。」
この記事の見立てによれば、ロシアが停戦に乗ってくる可能性はゼロじゃない。
経済制裁の緩和に釣られて(釣られた振りして?)交渉の場に出てくるかもしれない。
緩やかな停戦条件を出し、いつでも敗れるように仕組んでおく。
ウクライナのNATO加盟についても、時間軸やレベルなどの条件を出し、場合によっては認めてもいい雰囲気を醸し出すかもしれない。
が、それは罠だ!。
「計画は西側の戦争疲れを容認する。各国の兵器の生産は遅れがちで、掲げる価値観には無駄が多い。今後ロシアが展望を覆す行動に出た場合、対応は困難だろう。」
それが分かっていても、米国は自国の利益を優先してウクライナを切る。
ついでに欧州も突き放そうとしている。
ウクライナ紛争は欧州マターで、自分たちで何とかしてくれ!。
米国第一主義の錦の御旗のもと、欧州への関与は縮小されるだろう。
ウクライナは、その激動の渦中に埋没する。
この記事の見立ては悲惨だ。
読んでいて力が抜けてくるのを感じる。
まあ、実際の交渉の中で、どういう展開になるのかは分からないが、こういうスタンスが貫かれるとすれば多くは期待できないだろう。
プーチンの高笑いが聞こえるような気がするな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンシキー宇大統領、ウクライナをNATOへ招待するのに懐疑的な国に言及)
https://www.ukrinform.jp/rubric-defense/3933283-zerenshiki-yu-da-tong-lingukurainawohe-zhao-daisurunoni-huai-yi-dena-guoni-yan-ji.html
「私たちは、外相から勧告を受け取りたいが、(編集注:その可能性について)幻想はない。同じ『懐疑的な』国があり、米国も現在はそのリストに入っている…。」(ウクライナのゼレンシキー大統領:原文のまま)
「他にドイツとハンガリーがいる…。まとまったシグナルのみが、全ての首脳によって肯定的に受け止められるのだ」
つまりだな、12月3日のNATO加盟国外相会談には、多くを期待していないということだ。
「同時に同氏は、12月3日の会合が本件の決定にとっての最後の可能性となるわけではないと指摘した。」
「いずれの場合であれ、政治的意志があるなら、次のステップへ期待することが可能だ。」
驚いたのは、次の発言だな。
「私も、NATOの大半の加盟国も、NATOへのウクライナの将来の加盟という将来的な未来に関する勧告について何らのリスクも目にしていない。」
誰も、どの国の外相であれ、ウクライナに対して「未来永劫NATO加入の可能性はない」などとは言わない。
その、文字通りの外交辞令(外交上に使う感じのいい言葉。転じて、口先だけの空(から)世辞)に、国家の命運を託している。
破滅的発想だな。
この国は亡びる。
そうせざるを得ない状況は理解できても、それを前提に事を進めてはなるまいに・・・。
外相会談では、予定調和的玉虫色のメッセージが出され、それぞれの首脳に伝達されるだろう。
全て世は事もなしか・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(領土割譲の可能性に言及 ウクライナ和平巡り―NATO前総長)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024120201106&g=int
「ウクライナの安全を保証する方法について、NATO加盟以外にも、軍事的な支援などを通じてロシアに対する抑止効果を発揮できる「他の可能性」があると語った。」
いやあ、浮沈子的にはこっちの方がおったまげたんだがなあ。
国家の命運を賭け、NATOへの早期加盟一択で攻め込んでくるゼレンスキーに対し、NATO加盟国外相会談を間近に控えたこの時期に、「他の可能性」に言及するなんてのはご法度なんじゃね?。
前事務総長だぜえ?。
ルッテに、自分が敷いたレールの上を走ってもらいたいという気持ちは分からなくもないけど(そういうことかあ?)。
対ロ強硬派だと思っていたストルテンベルグが、実はロシアのしっぽを踏まないようにと慎重に行動していた話は既に書いた。
武器支援はしても、直接参戦はしないとかな。
NATOは、レッドラインを越えてロシアが直接侵攻してくれば矢面に立つことになる。
第5条の発動は悪夢だ。
しかし、その規定の存在こそがロシアの侵略を阻止してきたわけだし、加盟国の連帯の象徴でもある。
我が国では「集団的自衛権」の行使とされる。
(今回はNATOの第4条 第5条)
https://www.nhk.or.jp/politics/kotoba/92031.html
「第5条は、加盟国が1国でも攻撃を受けた場合、これを加盟国全体への攻撃とみなして反撃などの対応をとる集団的自衛権の行使が規定されていて、軍事同盟であるNATOの根幹をなす条項」
「2001年のアメリカの同時多発テロについて、NATOはアメリカへの攻撃とみなして、史上初めて第5条を発動」
浮沈子は、その発動に懐疑的だけど、ウクライナが仮に加盟して、それをロシアが承認した場合、発動のリスクは一挙に跳ね上がる。
😼欧州大戦争:停戦は消えた ― 2024年11月30日 23:36
欧州大戦争:停戦は消えた
(ゼレンスキー氏、NATOが安全保障なら停戦も-占領地奪還は外交で)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-30/SNQF6LDWLU6800
「戦争の熱い段階を止めたいのであれば、われわれが支配するウクライナの領土をNATOの傘の下に置くべきだ。われわれはそれを速やかに行う必要がある。その後、外交手段によって領土の他の部分を取り戻すことが可能だ」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
「国の一部だけをNATOの保障対象とすることは難しいだろう」
失敗に終わった「戦勝計画」(勝利計画)では、即時NATO加盟が困難なことを認識していたんだがな(<さらに追加>参照)。
忘れちゃったのかなあ?。
また、ロシアの停戦条件にNATO非加盟の表明が必要とあったのも、どこかへ消えちまったようだ。
ロシアの占領地を、一時的にせよ放棄する立場を明確にしたと解釈されているけど、外交的に取り戻す具体的なプランは示されていない。
ぶっちゃけ、そんなことはできない。
NATO諸国(米国含む)にも、ロシアにも、おそらく中国にも受け入れられないだろう(未確認:後述)。
ゼレンスキーには、ロシアが停戦を破って戻ってくることが分かっているのだ。
2022年に、ウクライナには侵攻しないと明言していたのに、プーチンは越境攻撃を仕掛けた。
信用ならない!。
じゃあ、NATOは信用できるのかあ?。
浮沈子は懐疑的だが、ゼレンスキーは核武装と同等の信頼を置いている(そうなのかあ?)。
軍事的中立を求めるロシアが、この停戦条件を呑むとは思えない。
不可能だ。
NATO非加盟は、停戦の1丁目1番地だからな。
占領地を外交で取り戻せるというのは、国内向けのアピールに過ぎない。
考慮外だ。
つまりだな、この戦争は終わらないということなわけだ。
誰も停戦を望んでいない。
米国は、支援を打ち切りたいだけの話で、別に停戦しなくても痛くも痒くもないからな(そうなのかあ?)。
交戦している相手が絶対呑めない条件を掲げ、支援国が呑めない条件を掲げる。
ふざけた話だ(そんなあ!)。
が、ウクライナの安全保障を確実にするためには、現実的な唯一の方法かもしれない。
交戦当事国も、支援国(北朝鮮含む)も、誰もがその条件が不可能なことを知っている。
停戦は消えた。
これは、トランプ新政権に対する離別状に等しい。
NATO加盟に時間軸を持ち込んで、ロシアを説得しようとする努力に唾を吐きかけたようなもんだ(そうなのかあ?)。
口先ではいずれNATOに加盟させるようなそぶりを見せ、勝てない支援を続けてきた欧州に対する離別状でもある。
やけのやんぱち!!(そういうことかあ?)。
停戦するなら、占領地の放棄(形の上では何でもいい)が不可欠なことは、昨年の反転攻勢の失敗によって誰の目にも明らかになっている。
(平和サミット、「近い将来」第2回開催の用意=ウクライナ高官)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/TF5PRBBJJ5OAHI73QAKFKU62SY-2024-11-28/
「ウクライナのアンドリー・イェルマーク大統領首席補佐官は28日、ウクライナの和平案を協議する第2回「平和サミット」をウクライナが近い将来に主催する用意があるとの考えを示した。」
「ウクライナは近い将来にサミットを開催する用意ができている」
その舌の根も乾かないうちに、ウクライナは方針を翻した(そうなのかあ?)。
事実上の領土放棄、割譲、奪還の断念、領土一体化の意思喪失(そんなあ!)。
浮沈子が、中国が認めないと見ているのはそのためだ。
中国が、台湾統一を「外交的に可能だ」と言うとでも!?。
ありえねー・・・。
平和サミットで謳われていた「公正な平和」の理念にも反する。
もう、何もかも放り出して、非現実的なビジョンに酔いしれているとしか思えない・・・。
だけどな、そう言わざるを得ない現実があることも確かだ。
それが口から出まかせであったとしても、いずれ領土は取り戻すという意思を示さないことには収まらない。
また、実現可能性はともかく、何らかの安全保障がなければ、停戦の維持は困難だ。
要するに、手段方策はともかく、ウクライナにとっての停戦=領土放棄+安全保障に尽きる。
逆に、ロシアにとっての停戦=占領地獲得+軍事的中立(=NATO非加盟)という構図に、一歩近づいたわけだ。
「ウクライナにそのような提案を行った国はなく、国の一部だけをNATOの保障対象とすることは難しいだろうとゼレンスキー氏は述べた。」(一部再掲)
ウクライナにこの案を示した国がない理由は明らかだ。
NATOの即時加盟は、ただの一国も望んでいないからな(バルト3国とかは別かも)。
また、外交的配慮から、一時的にせよ領土放棄を促すことは躊躇われたに違いない。
確かに、国の一部(ウクライナ支配地域)をNATOに加盟させることは、国境が確定していないことになるから、加盟要件を満たさないかも知れない(未確認)。
もしも、一寸たりとも譲る気がないとすれば、占領地を含めてNATO第5条の適用になるから、即刻、集団的自衛権の発動がかかることになる(そうなのかあ?)。
いろいろ考えるに、この発言はゼレンスキーの情緒的発言に過ぎないのではないかとも思われる。
NATOに加盟して、現在の支配地域の安寧を得るために、国(の一部)を売る。
ドンパチの当事国や、NATO諸国のことを考慮しなければ、この案は悪くはない。
浮沈子的には大いに評価していいと考える(実現性はともかく?)。
ドンパチ(戦争の熱い段階)を止めることが大前提だからな。
プーチンも、トランプも、マクロンも、誰も受け入れないだろう机上の空論だが、それを口に出して言えば状況が動くかもしれない。
メディアは、事実上の領土放棄をセンセーショナルに取り上げるだろうけど、ことの本質はそこではない。
ウクライナは、マジで追い詰められているということだ。
領土より安全保障を前面に出してきたということは、国家の存続が脅かされているという危機感の表れだ。
戦力を立て直し、増強し、刷新し、近代化したロシア軍が停戦を破って、押し寄せてきたら、もう、ウクライナは持たない。
このまま戦い続けてもじり貧だしな。
停戦すれば、米国からの支援は打ち切られるか、それに近い状況になる。
ロシアがどう出るかは分からないけど、欧州はわが身がかわいいからな。
ウクライナ支援を増やすかどうかはビミョーなところだ。
ちょっぴり増やした程度では、米国が抜けた穴を埋めることはできない。
ウクライナには、停戦を受け入れるしか道はない。
国家を維持し、将来に希望を繋げるためには、ロシアの侵攻を止めるしかない。
止めただけではダメで、止め続けなければならないが、その保証はない。
それでも、たとえ保証がなくても、戦いを止めなければやがて敗戦が待っている。
NATO加盟が実現しないからと言って、停戦を拒否すれば敗戦する。
安全保障なき停戦は、おそらく、更に危機的なものになる。
どうするのか。
浮沈子は、NATO非加盟のまま、事実上の領土放棄をして停戦すると見ている(領土放棄を受け入れる方針転換があったからな:仮にロシアが受け入れた場合)。
デミリタリーゾーンの設定で、形ばかりの安全地帯を作ったところで、それが有効に機能するとは限らんしな。
偽旗作戦はロシアの得意科目だ。
停戦破りのタイミングはロシアが決める。
ミンスク合意がどうなったかは言うまでもない(ウクライナ側が棄損したという話もあるけど、そういっているのはロシア側だし)。
(ミンスク合意とは 紛争和平の道筋示すも戦闘続く:2022年2月24日 1:00)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB232E50T20C22A2000000/
「大規模な戦闘は止まったものの合意後も断続的に戦闘が続いた。」
「ロシアは「紛争の当事者ではない」との立場をとり、合意にあるウクライナ領からの外国部隊や雇い兵の撤退、ウクライナ政府による国境管理の回復も進んでこなかった。」
内容はともかくとして、この記事がリリースされた日付はロシアが本格的にウクライナに侵攻した日にちだからな。
やれやれ・・・。
停戦はいつか破られるために結ばれる合意だ(そんなあ!)。
確認しておこう。
ウクライナは占領地の奪還を棚上げしても、停戦に頼らざるを得ないところまで追いつめられている。
NATO即時加盟の非現実的プランを示したのは、他に手がないからに過ぎない。
前線の崩壊は時間の問題となっている(年内を持ちこたえられるかどうか)。
ロシアが停戦を拒否したら?。
その可能性は高いが、ロシアもいずれ戦闘を終結させる日が来る。
世界でただ一人が、その日付を知っている。
つーか、決めることが出来るだろう。
トランプじゃないことは確かだけどな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(陸海空に異変、ロシア関与か 「ハイブリッド戦争」警戒―欧州)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024113000174&g=int
「欧州の陸海空の各領域で、異様な事件や事故」
「社会をかき乱して恐怖を植え付け、ウクライナ支援を後退させようとしている」(ドイツ連邦情報局トップ)
うーん、素直に考えれば、ロシアが欧州に仕掛けているからには、直接攻撃を行うための環境作りということになるんじゃないのかあ?。
・今月17~18日:バルト海:海底通信ケーブルが相次いで断線(ロシアから出港した中国船が、いかりを下ろして航行か)
・過去10年間:北欧4カ国周辺海域:約50隻の不審なロシア船が、海底ケーブルや洋上風力発電施設などの情報を秘密裏に収集
・昨年10月:たぶんバルト海:中国船がフィンランドとエストニアをつなぐ海底ガスパイプラインを損傷させた疑い
・今年4月:たぶんバルト海上空:フィンランド航空は全地球測位システム(GPS)に障害が起きたとして、エストニア便を一時停止
・今年7月:独東部ライプチヒ:貨物機に積み込まれる直前の荷物が発火
・今年7月:英国やポーランド:貨物の不審火
・10月下旬:ポーランド:放火計画事件
「ロシアが欧州で、驚くほど見境なく妨害活動を行っていることが分かってきた」(英国の対外情報機関、秘密情報部(MI6)のムーア長官)
発生地域を見ると、バルト海や北欧東欧英国ドイツに限られている。
ロシアの工作と断定されているものはわずかのようだが、もしハイブリッド戦とすれば、やっぱバルト3国から欧州大戦争が始まると見た方が自然だ。
「過去10年間:北欧4カ国周辺海域:約50隻の不審なロシア船が、海底ケーブルや洋上風力発電施設などの情報を秘密裏に収集」(再掲)
ロシアは驚くほどの長期間に渡って、入念に調べ上げたうえで実行に及んでいることになる。
中国船が絡んでいることも注目だな。
中国当局が絡んでいるかどうかは不明だけど、浮沈子の妄想では中国が裏で糸を引いていることになっている(そうなのかあ?)。
欧州は、大規模に、そして組織的に狙われている。
各国の選挙や政治活動に、ロシアが関与していることは常識だ。
そういうのは、まあ、どこでもやってるだろうけどな。
「プーチン政権が仕掛ける軍事的威圧と非軍事的な工作を組み合わせた「ハイブリッド戦争」の一環」
戦争が廊下の奥に立つてゐた(渡辺白泉)。
「・・・ウクライナ支援を後退させようとしている」(ドイツ連邦情報局トップ:再掲)
欧州には、ひたひたと迫る戦争の足音がまだ聞こえていないようだ・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーーー
(情報BOX:ウクライナ 「勝利計画」の重要ポイント NATO招待や防衛力強化)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/DGWB52MEE5O2FAJPNTHZWVPENM-2024-10-17/
「◎NATOへの招待
ゼレンスキー氏は、北大西洋条約機構(NATO)がウクライナを無条件で加盟交渉に招待する必要があると訴えた。
「NATO加盟は今すぐではなく将来の事案だと理解している。しかし(ロシア大統領の)プーチン氏に、地政学的計算の上から敗北に向かうという光景を見せられる」と述べた。」
浮沈子の記憶違いじゃなかったな。
(プーチン大統領、ウクライナ停戦の条件を示す 「最後通告」とウクライナ反発)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c4nn07p5ke6o
「ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は14日、ウクライナでの停戦条件として、ロシアが併合したと主張する領土からウクライナ軍が撤退することを求めた。」
「また、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)加盟を完全にあきらめることも和平交渉開始の条件」
「ロシア軍の進撃を止めさせるには、NATO加盟をウクライナが正式にあきらめる必要がある」
「(ウクライナ政府が)そうした決定の用意があると宣言すれば(中略)我々はただちに、文字通りその瞬間に、戦闘停止を命令し、交渉を即座に開始する」
重要なのは次だな・・・。
「ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はこれに反発し、まるでナチス・ドイツのヒトラーのような「最後通告」だと非難」
こっちも、ちゃんと分っているわけだ。
つまり、これらに合致しない停戦はないと分かっている。
正に真逆だ。
つーことは、ウクライナに停戦の意思がないことを明確に表明したことになる(そうなのかあ?)。
もっとも、ロシアの見解によれば、ゼレンスキーは交渉の代表としての権限がない(大統領の任期を超えている)ということだから、その発言の効果は象徴的なものに留まるのかもしれない。
(ゼレンスキー氏正統性欠く 任期満了とロシア大統領主張)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024052500321&g=int
「ゼレンスキー大統領の「正統性は終わった」と主張」(ロシアのプーチン大統領)
「和平に「誰と」合意するかを考慮しなければならない」
やれやれ・・・。
情報戦だな。
ゼレンスキーは西側に対して揺さぶりをかけている。
停戦させたければ、NATOに入れろ!。
その上で、その条件をロシアに呑ませろ!。
ありていにいえばそういうことになる。
ありえねー・・・。
が、そう表明することで、状況の変化が促されることを期待しているわけだ。
現状は、あらゆる意味で行き詰っている。
これまで口にしたことがなかった領土放棄の可能性を示唆する(後で取り返すとか言ってるけどな)。
そのインパクトを利用して、NATO加盟に道を付けようとしているように見える。
まあムリポだ。
もちろん、それも分かっている。
浮沈子が見るところ、ロシアはウクライナをNATOに加盟させないだけでなく、フィンランドからルーマニアまで、バルト海から黒海にかけての諸国をNATOから引き剥がそうとしている。
欧州大戦争の初戦は、それが目的だ。
ロシアはそうすることで、自国の安全保障を確たるものにしたがっている。
21世紀の現代、んなことで安全保障が確立すると考えるのは無理があると思うけど、だからといって、それらの国に核兵器が配備されロシア領土に向けられたり(モスクワまで数分だからな)、大規模な軍隊を駐留されて国境を脅かされることは認められないのに違いない。
そういう当面のグランドデザインに照らしても、ウクライナのNATO加盟を阻止することは、プーチンにとってはウクライナ紛争の核心であり、停戦条件の1丁目1番地なわけだ。
もちろん、停戦を維持するための何らかの安全保障は必要だから、ロシアが交渉に応じる可能性は皆無じゃない。
両者が受け入れ可能な停戦監視システムを構築できれば、停戦の可能性がゼロというわけじゃない。
その意味では、領土放棄(名目上は何でもいいんですが)の可能性を表明した今回の発言には大きな意味がある。
半歩前進というところか。
楽観的に捉えれば、そういう見方もあるかもしれない。
「NATO加盟」というのは単なる記号であって、実質的にロシアの停戦やぶりを阻止できればいいわけだからな。
核武装でも、米軍の駐留でも何でもいいわけだ(両方とも、ロシアは絶対認めないだろうけどな)。
まあいい。
浮沈子的には、ウクライナが主唱する「公正な平和」との関連も気になる。
ウクライナは無条件降伏するわけじゃない。
政権の正統性と継続性、戦闘で犠牲になった国民が無駄死にじゃなかったということが担保される必要がある。
国家は、領土や国民といったハードウェアだけで出来ているわけじゃないからな。
戦闘の勝ち負けは時の運だ(そうなのかあ?)。
が、それを行った政権の正統性は維持されなければならない。
そうでなければ、兵士は誤った政策の犠牲ということになる。
それを避けることで、いつか弔い合戦(外交でも何でもいいんですが)して、失った領土を取り返すという正当性を維持することが出来る。
領土の諦め方も重要だな。
完全に敗北を認めて、法的にも領土放棄しちまったら、それを取り返す行為は侵略になっちまうからな。
正当性はロシアに移り、今度こそ、ウクライナが完全に屈服するまで戦うことになる。
西側の支援も得られないだろう(未確認)。
戦場で負けちまっても、捲土重来を期して臥薪嘗胆、雌伏の時期を乗り切り、2000年後くらいに取り返しに行くわけだ(ちょっと長くね?)。
イスラエルは、そうして建国されたからな。
もっとも、ローマ帝国は滅亡し、戦う相手が変わっちまったけど(そういうことかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
事態の推移に注目だな・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(残念だが…1月にウクライナ戦争は「リベラリズム」から「リアリズム」に変わる)
https://gendai.media/articles/-/142493
「バルト海底の「ノルドストリームⅡ」パイプラインが何者かによって爆破され、東西ドイツ統一後の競争力を支えた安価なロシア産のガスを奪われた。」(4ページ目末尾)
浮沈子の記憶では、破壊されたのはノルドストリーム1だったような気がしているんだがな・・・。
(ノルドストリーム:2022年のパイプライン損壊)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A0#2022%E5%B9%B4%E3%81%AE%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%90%8D%E5%A3%8A
「ノルドストリーム1と2で計4本のパイプラインのうち3本が損壊したことが、運営するノルドストリームAG社により発表」(2022年9月26日午後)
おっと、両方やられてたのか。
「10月3日、ガスプロム社は損壊した3本のラインのガス漏れが止まったことと、ノルドストリーム2のストリングBによるガス供給が可能であることを示唆するコメントを発表」
「ドイツのオラフ・ショルツ首相は2022年2月22日にノルドストリーム2の認証作業を停止し、稼働していない」
ガスの供給が止まっているのは、ドイツの認証作業が停止しているからで、物理的には「ノルドストリーム2のストリングBによるガス供給が可能」なわけだ。
ウクライナが停戦したら、ドイツは真っ先に稼働させるだろうな(そうなのかあ?)。
まあ、この辺りはどうでもいいんですが。
記事の正確さにビミョーなところはあるけど、米政権の交代とウクライナを巡る内外の環境について、「リアリズム」の視点から予断を交えずに率直に書かれていると感じる。
「・・・しかしながら結局、バイデンのアメリカはプーチンのロシアを屈服させることはできなかった。それどころか、ロシア国内では、「オレシュニク」によって国威が発揚されて、プーチン大統領を支持する保守的な世論が高まってすらいる。」
「戦闘は収まるどころか、ミサイルとドローンを撃ち合う応酬へとエスカレートしている。一歩踏み誤れば、ヨーロッパを巻き込んだ世界大戦につながりかねない危機と背中合わせの袋小路に陥っている。」
いやいや、既に1歩も2歩も踏み外し、欧州大戦争にまっしぐらな状況だろう。
「戦時下のウクライナで政府が機能し、経済が持ちこたえてこられたのも、ひとえに西側主要国と、国際通貨基金(IMF)や世界銀行(WB)などの国際機関を通じた融資と送金あればこそ」(5ページ目)
「この国の経済は、主として東部と南部の石炭と鉄鋼をはじめとする重化学工業によって支えられてきた。その中核を成す一帯をロシアに奪われた。あるいは、ほとんど廃墟と化している。財政の破綻はむべなるかな」
ドニプロに向けた進撃は、その経済の中核を決定的に破壊することになる。
ポクロフシクを迂回して、ドネツク州境を越えてドニプロに向かうことになれば、仮に実際の占領に至らないとしても、ウクライナに対する打撃は相当なものになる。
ポクロフシク炭鉱なんて、目じゃないかもな(原料炭は外部調達できるようです)。
まあいい。
「年が変われば、リベラリズムに替わってリアリズムの言説が世界を覆うはずだ。その後ウクライナでは、5月に大統領選挙が実施されるだろう。」
記事の著者である西谷氏が、大統領選挙の時期を5月としている理由は不明だ。
ウクライナの「リアリズム」はどうなるんだろうな・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンシキー宇大統領、ウクライナのNATO加盟が戦争の動的局面の終結に役立つと説明)
https://www.ukrinform.jp/rubric-ato/3932912-zerenshiki-yu-da-tong-lingukurainano-jia-mengga-zhan-zhengno-dong-de-ju-mianno-zhong-jieni-yi-litsuto-shuo-ming.html
「停戦は「プーチンが戻ってこないことを保証するために」不可欠であり、その際NATOは「速やかに」ウクライナのコントロール下にあり続けている領土を覆わなければならないと主張した。同氏はその際、そうでなければ「彼はすぐに戻ってくる」と指摘」(ウクライナのゼレンシキー大統領)
まあ、想定内の発言だな。
ちょっと気になったのは、側近に対するコメントだ。
「私は、彼と直接仕事をしたい。なぜなら、彼の周辺人物の間では様々な声が聞こえるからだ。だからこそ、私たちは、周辺人物の誰にも、私たちのコミュニケーションを破綻させないようにせねばならない」と述べ、「(破綻させることは)役に立たないし、破壊的だ。私たちは、新しいモデルを見出すことを試みる必要がある。私は、彼(編集注:トランプ氏)とアイデアを共有したいし、彼の意見を聞きたい」
そう上手くはいかないだろう。
NATO加盟については、2つの記事を読んだ。
(ウクライナの議員、メルケルのロシア政策の正当化を批判:「もう十分だ」)
https://motorcyclesports.net/ja/ukrainian-lawmaker-slams-merkels-justification-of-russia-policy-enough-already-ja/#google_vignette
「2008年のブカレストサミットでウクライナがNATO加盟行動計画(MAP)を与えられていれば、さらなるロシアの侵略を防ぐことができたと主張」(ウクライナ議会の外交関係委員会の委員長であるオレクサンドル・メレジコ)
「このウクライナの議員は、メルケルがヨーロッパの安全保障よりもドイツの経済的利益を優先したと非難し、彼女のロシアに対する政策を宥和政策の一つと表現」
メルケルが反対したのは、もちろん、プーチンの意向を尊重したためだ。
メルケルがNATO加盟を阻止した結果、プーチンはウクライナに侵攻したというのがメレンコ氏の主張の核心だ。
「プーチンは2022年にウクライナへの全面的な侵略を開始したのは、メルケルを含む世界の指導者からの重大な反発がないと信じていたからだ」
アンゲラメルケルの首相退任は2021年12月。
ロシアのウクライナ侵攻は翌年2月だから、若干無理筋な気もするけどな。
当時を思い返すと、プーチンに対する批判の嵐だったな(当初、ヘルメットしか送らなかったショルツ除く?)。
まあいい。
(トランプ次期大統領を待つ ウクライナ戦争で犠牲となる兵士たち NATO前トップはどう見ていたか)
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/8a7985e9072c611d635b6f685674dc65175868e6
「ウクライナ戦争当初からゼレンスキー大統領はNATOに対し、ロシア機による爆撃を避けるため上空に飛行禁止区域を設けてほしいと訴えてきた。」
「この区域に敵が違反して侵入した場合に、NATOは撃退する役割を持つ。ストルテンベルグ氏は要請を拒否してきた。欧州の全面戦争の発生を防ぐためだ。」
「最後まで拒否したことについて、同氏は「後悔していない」。NATOは「ウクライナを支援するが、紛争の参加者にはならないと決めていた」」
ウクライナ支援の最右翼であったストルテンベルグもまた、NATOが直接参戦しなことを最優先としていたわけだ。
「数万人規模のウクライナ兵が命を落とす一方で、NATOは戦争の外側に位置する体裁を維持し、ウクライナ兵のトレーニングは提供しても加盟国の兵士は派遣せず、兵器を供与してもその利用に制限をかけてきた。」
記事にもあるけど、この自制的措置にも綻びが生じている。
北朝鮮の参戦を契機としたエイタクムスやストームシャドウの使用制限の緩和によって、ロシアの中距離弾道ミサイルオレシュニクが登場し、ドンパチが激化しているからな。
後任のルッテ事務総長が、どんなスタンスでNATOをリードするのかは知らない。
トランプ政権下で、腰の引けた米国をなだめたり脅したりしながら、なんとか欧州に引き留めつつ、欧州各国の負担を最小限にとどめ、慎重な対応を維持し、ロシアの侵攻を遅らせ将来想定される直接対決に備えなければならない。
国家は正義では動かない。
国益で動く。
ドイツは一足先にロシアとの撚りを戻し始めている。
(【#佐藤優のシン世界地図探索73】モスクワから見たウクライナ軍の「クルスク逆侵攻」)
https://wpb.shueisha.co.jp/news/politics/2024/08/30/124324/
「このクルスク侵攻が始まったタイミングで、ドイツはウクライナ人ダイバーに逮捕状を請求しました。22年に、ロシアとドイツをつなぐ海底天然ガス・パイプライン「ノルドストリーム」が破壊された事件に関してです。」
「つまり、ヨーロッパがウクライナ戦争から逃げ出し始めているわけです。」
この件が、それを象徴しているのかどうかはやや疑問だけどな。
「小峯隆生:ドイツは保険をかけるために、ウクライナ人を指名手配したと?
佐藤:そうです。我々はこの連中と一緒ではない、というアピールですね。
(中略)
小峯隆生:逃げられないポーランド。逃げ始めたドイツ。」
まあいい。
(独首相、プーチン氏との電話会談擁護 西側の連帯犠牲と批判の声)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/Z2P5AQTHPZJ5BM2XJUJSNQQOOQ-2024-11-18/
「直接会談は約2年ぶり。ドイツでは連立政権の崩壊に伴い3カ月後に総選挙が実施される。ショルツ氏は外交再開を求めるポピュリズム政党から追い上げを受けている。」
「こうした中でプーチン氏と電話会談を行ったことについて、国内の政治的利益のために西側の連帯を犠牲にしたと、ウクライナのゼレンスキー大統領らは批判」
プラグマティックな対応は、ドイツ政治の伝統なのかもしれない。
ウクライナのNATO早期加盟は、先の戦勝計画(勝利計画)の提案の際に、NATO側の検討課題からも外されている。
ぶっちゃけ、無期延期に等しい(そうなのかあ?)。
にもかかわらず、ゼレンスキーが駄々をこね始めたのは、そこに何かがあるからかもしれない(未確認)。
米国がNATO加盟を認め、嫌がる欧州に強要するというシナリオがあるんだろうか?。
次期政権側近の干渉排除、停戦後の管理コストの削減(欧州への押し付け?)エトセエトセ・・・。
ポイントは、相変わらずロシアが絶対に応じない点に尽きる。
また、従来の欧州のスタンスとしても、そう簡単に方針変更はできないだろう。
ウクライナは確信犯(実行できないと分かっていて空手形を切り続けているだけ)なのか、ゼレンスキーの単なる迷走なのか。
プーチンの核による威嚇は、これまで曲がりなりにも機能し、西側の支援を抑制してきた。
西側(特に欧州?)は、それを口実として支援内容の調整を行ってきたわけだ。
事態のエスカレーションを防ぐことは、名目上も、実質的にも重要だからな。
その力の均衡が崩れつつある。
つーか、強度(緊張)が高まっている。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
ゼレンスキーの発言は、領土放棄と停戦受け入れの2点で緊張緩和の効果がある。
NATO加盟は、玉虫色だな。
安全保障効果を担保しながら、ロシアにも花を持たせる必要がある。
つーか、ロシアにとっても有効な安全保障である必要があるわけだ(ウクライナの核武装とか米軍の駐留とかは論外!)。
そうでなければ、プーチンは停戦を蹴る。
やはり、そこで重要になるのは時間軸の扱いだろうな。
停戦期間を短く取り、NATO加盟の手続きを開始し、停戦期間終了後に凍結するとかな(そんなあ!)。
はしごを外されたウクライナは悲惨だ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
いろいろ調べていくと、ドイツの動きに欧州が振り回されかねないということが見えてくる。
東欧諸国の明日にも攻撃されかねないというヒリヒリした緊迫感と、米英仏の当事者感覚の欠如(核保有国のゆとりだな:そうなのかあ?)との中間な感じだ。
その意味では、来年2月の連邦議会選挙は注目だ(ドイツは議院内閣制だからな)。
ウクライナの、そして欧州の命運を決めかねない。
まあ、もっともその前に、トランプによって決まっちまうかもしれないけどな・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(プーチンの恐怖とウクライナの犠牲:トランプは戦争を終わらせるのか?)
https://worldnewstimes.net/war-and-conflict/putins-fear-and-ukraines-sacrifices-will-trump-end-the-war/
この媒体は日本語のページもあるんだが、翻訳がしっくりこなかったので英語のページを自動翻訳して引用した(内容は同一です)。
「・・・この潜在的な解決にはウクライナにとって代償が伴う。ロシアが支配するウクライナ東部の領土を放棄するという犠牲を払う必要があるからだ。」(ヘリテージ財団シンクタンクの責任者であるロバーツ氏)
「さらにロバーツ氏は、いかなる和平協定も成功するためには、ウクライナはNATO加盟の希望を諦めなければならないと示唆している。これはウクライナにとって大きな犠牲である。なぜなら、長期的な安全保障を犠牲にし、ロシアの利益に同調することを意味するからだ。ウクライナの指導部と国民が和平と引き換えにそのような譲歩をする意思があるかどうかは、まだ分からない。」
驚いたな・・・。
(ケビン・ロバーツ(政治戦略家))
https://en.wikipedia.org/wiki/Kevin_Roberts_(political_strategist)
「保守系政治シンクタンクであるヘリテージ財団とそのロビー活動機関であるヘリテージ・アクションの代表」
浮沈子はよく知らないんだが、プロジェクト2025の策定にも関わっていたらしい。
トランプが自分の政策とは相いれない部分があるとして、選挙中に距離を置いた経緯があるくらいしか記憶にない。
が、米国の保守系シンクタンクのトップが、ウクライナのNATO加盟放棄を示唆しているというのは驚きだ。
マジか!?。
「この潜在的な解決策の影響はウクライナだけにとどまらない。この紛争はロシアと西側諸国、特にNATO加盟国との関係を緊張させている。戦争を終わらせることで、トランプはロシアとの関係を改善する可能性があるが、ロシアの侵略との戦いでウクライナを支援してきた同盟国を疎外することになる。これは、世界の安全保障と東ヨーロッパの勢力均衡に対するより広範な影響について懸念を引き起こしている。」
状況の認識は、極々常識的だ。
ロシアの停戦条件を丸呑みするに等しい解決策は、欧州に衝撃を与えるに違いない。
もちろん、トランプがこの案を採用するかどうかは未定だし、んなことをすればウクライナの未来はロシアが決めることになる(そうなのかあ?)。
「ウクライナ戦争のいかなる解決も、ウクライナ国民の幸福と権利を優先すべきであることに留意することが重要です。この長期にわたる紛争で最も被害を受けたのは彼らであるため、交渉プロセス全体を通じて彼らの声に耳を傾ける必要があります。さらに、永続的な平和を確保するためには、汚職や経済不安などの根本的な問題に対処する努力が必要です。」
ポリシーとしては、全くもってその通りなんだが、交渉の主体はウクライナだからな。
米国じゃない!。
耳を傾けるんじゃなくて、米国が100パーセント従う必要がある。
しかし、まあ、そのウクライナの声に、米国が100パーセント影響を与えることも事実だ(そうなのかあ?)。
「ウクライナが払わなければならない犠牲は、ウクライナの長期的な安全保障とロシアとの関係について重要な疑問を提起する。交渉が進むにつれて、関係するすべての当事者が地政学的利益だけでなく、この壊滅的な戦争の影響を受ける人々の幸福を優先することが極めて重要になる。」
予定調和な結語だな・・・。
(NATO加盟へ招待要求 ウクライナ支援は「不十分」)
https://nordot.app/1235954668857590677
「ウクライナの安全を保証するには北大西洋条約機構(NATO)が重要だ」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
共同通信との単独インタビューだそうだ。
うーん、様々な媒体で繰り返し情報発信しているところを見ると、迷走しているわけでもないようだな。
「NATO加盟交渉への招待を強く求めた。」
「各国のウクライナ支援は十分ではないとの認識を示し、国際的な支援の拡大を要求した。」
共同は領土放棄については触れていない(12月2日に内容を追加していて、その中では触れている:以下参照)。
「クリミア半島を含む一部のロシア占領地は武力での奪還が困難だと率直に認め、外交によって全領土回復を目指す必要があると述べた。」(12月2日追加)
「わが軍はクリミアなどの一部領土を奪い返す力が欠けている。これは真実だ。外交解決を探らなければならない」(ゼレンスキー大統領:同上)
「ロシアが新たな侵略を仕掛けられないほどウクライナが強くなった時に初めて、外交的手段を考えることができる」(同上)
(「NATOに代わる安保枠組みなし」)
https://nordot.app/1235960821136130888?c=302675738515047521
「北大西洋条約機構(NATO)に代わる安全保障の枠組みは考えにくいとの見方を示し、あくまでもNATO早期加盟を目指す考えを明らかにした。」
細切れでなくて、まとめてリリースしてほしいんだがな・・・。
(「諸外国からは旅団2個半分の兵器受け取った」「必要なのは10個分」=ゼレンシキー宇大統領)
https://www.ukrinform.jp/rubric-defense/3932986-zhu-wai-guokaraha-lu-tuange-ban-fenno-bing-qi-shouke-quttabi-yaonanohage-fenzerenshiki-yu-da-tong-ling.html
「私たちには旅団が10個あるが、私たちのパートナーは彼らに武器を提供していない。私は、1年前に、私たちには武器が必要だと述べたが、現時点で、欧州も米国もそれを実現していない。今日の時点で、2個半の旅団が装備を得ている」(ウクライナのゼレンシキー大統領)
「私は現在、動員などに関する複数の首脳の立場について話さない。私は、彼らに1つ質問する。何を望んでいるのだ? 彼らが十分な武器がなくて死ぬことか? あなた方は、私たちが若者を動員することを望んでいるのか? しかし、どの旅団へだ? 彼らはどの武器で戦うのだ? それは無責任だ」(同上)
最高司令官が自国の軍隊には武器も兵士も不足していると公言しているのを聞くのは、さすがに違和感がある。
動員される兵士が高齢化して、前線で問題を起こしているわけだから、それを改善する必要があることは論を待たない。
それを行わない言い訳として、支援の武器の不足を持ち出すのはお門違いだと誰もが思うだろう。
約束された武器の引き渡しに時間が掛かるのは当然だ。
それも含めて、リソースの管理を行わなければならない。
最大値(希望的観測含む)を当て込んで戦略を立てるわけにはいかない。
ウクライナは負ける(断定的!)。
どんな形で停戦したとしても、あるいは停戦せずに戦い続けたとしても、最終的に負ける。
トランプが言った通り、これは負け戦だ。
ウクライナは、ロシアと戦争を始めてはいけなかった。
ケビンロバーツは、停戦には領土放棄とNATO加盟断念が必要だとしているけど、そして、浮沈子もそりゃああんまりだとは思うが、そうしなければ停戦は実現しない。
ウクライナは停戦することもできなくなった。
停戦無き戦闘の継続で、ウクライナが負けることになる。
ロシアは、しかし、ウクライナの国家存続を認めるだろう。
そのデザインがどうなるかは知らない。
(ロシア元大統領、4ヶ国でウクライナ領を分割統治する地図を公開:2022.07.30)
https://grandfleet.info/russia-related/former-russian-president-releases-map-to-divide-and-rule-ukrainian-territory-in-four-countries/
「ウクライナ領の大半をロシア、ポーランド、ハンガリー、ルーマニアが分割した地図を公開」(ロシアのメドヴェージェフ元大統領)
まあ、ネタ元がネタ元だからな(メドベージェフだし)。
殆どロシアの妄想に近い。
「欧米のアナリストも最終的にこうなると考えている」
ホントかあ?。
この記事が上がったのは、2年4か月ほど前だが、今読むと、なかなか味わい深いものがある(そうなのかあ?)。
「2枚目の地図に描かれた分割案はウクライナがキーウ州のみを領有」
地図では2色に塗り分けられている(ウクライナの国旗の色)。
おそらく、こうはならないと思われるが、今後は、こういう話があふれかえるに違いない。
停戦失敗後のプロセスに言及するのは不謹慎かもしれないけど、そして、何度失敗しようがそのプロセスを諦めてはいけないだろうけど、そうならなかった時のことは、当然、当事者は考えているに違いない。
ロシアは、今でもこうなると夢見ているんだろうか・・・。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(トランプ氏、ウクライナ終戦へ領土割譲案を検討 米報道)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN073TU0X00C24A4000000/
「トランプ前大統領は非公開の場で、ロシアとウクライナの双方が「メンツを保ちたいと考えており、解決策も求めている」と述べ、ウクライナの一部地域にいる市民はロシア領になってもかまわないと考えているとの見方を関係者に示した」
8か月も前の話だからな。
今、次期大統領になることが決まって、政権移行作業中にどうなるかは分からない。
まあ、戦線やロシアが主張する行政境界での分割というのは有りがちな話なんだが、調べていくとメドベージェフの示した分割案を彷彿とさせる記事に出会った。
(ロシアが2008年にウクライナ割譲を提案=ポーランド元外相)
https://jp.reuters.com/article/world/2008-idUSKCN0IA083/
「ウクライナは作りものの国家であり、そもそも西部のルボフはポーランドの街だ。共に、正常な状態に戻そうではないか」(ロシアのプーチン大統領)
やれやれ・・・。
だけど、ルボフって、どこよ?。
(リヴィウ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A6
「この町の名や、その日本語表記には様々なバリエーションがある。」
「現在の公用語であるウクライナ語に準ずる表記としてはリヴィウ、リヴィヴもしくは新聞等でリビウと書かれる。そのほか、歴史的経緯からドイツ語からのレンベルク(Lemberg)、ポーランド語からのルヴフ(Lwów [lvuf] ( 音声ファイル))、ロシア語からのリボフ、リヴォフ(Львов)などの表記も一定の知名度がある。英語表記はLviv([ləˈviːv])。」
ポーランド語の名称については音声ファイルを聞けるので聞いてみた。
浮沈子には「ルヴォーフ」と聞こえる(「ヴォー」にアクセントあり)。
そうか、リビウはポーランドだったんだ。
「ポーランド、ハンガリー、オーストリアなどの領土になっていた時代が長いため、ウクライナの中では最もヨーロッパ的な都市」
「・・・1860年代には大きく自治が認められた。その後、リヴィウはポーランド文化の中心地としても、また、ウクライナ文化の中心地としても重要な都市となった。その時代、ウクライナのその他の地域はロシア帝国に支配されており、ウクライナ語による出版は禁じられていた期間が長かった。」
「第一次世界大戦で、1914年にリヴィウは一旦ロシア帝国軍に占領されたが、翌1915年には再びオーストリア=ハンガリー帝国によって奪還された。1917年のロシア革命でロシア帝国が、1918年に敗戦国となったオーストリア=ハンガリー帝国がそれぞれ消滅。1918年11月1日、西ウクライナ人民共和国の独立が宣言され、リヴィウはその首都とされた。」
「それに対してポーランド人の住民が蜂起し、都市の中心部を掌握した。ポーランド・ウクライナ戦争におけるポーランド人とウクライナ人の住民の間の戦闘は翌1919年7月まで続き、多くの犠牲者が出た。戦闘はポーランド軍の全面的支援を受けたポーランド側の圧勝に終わり、再びポーランドの支配が復活」
「ウクライナ人民共和国のディレクトーリヤ政府は、ロシアの赤軍に対抗するためにポーランドからの協力をとりつけた代わりに、ポーランドのリヴィウに対する支配を認めた。」
「しかしながら、ポーランドはウクライナを裏切って単独でソ連側との講和に入った。1920年10月12日のリガ講和条約でソ連はリヴィウを含む一帯をポーランドに明け渡した。」
いやもう、なんというか、ぐちゃぐちゃだな。
「第二次世界大戦後、一帯はウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国の領土とされた。その際に、ポーランド人の住民の大部分がポーランドに移ったとされる。それ以後、リヴィウはウクライナの民族文化の中心都市の一つとして、ロシア化への抵抗の牙城となった。」
ロシアには、この辺りを支配する気はないようだ。
ロイターの記事では、現在のポーランド政府にウクライナを割譲する気はなさそうだが、状況次第では何とも言えない。
メドベージェフの地図では、リビウはもちろん、ウクライナ西部の殆どがポーランド領として分割されるようになっている(一部、ハンガリーやルーマニア領もあるようです)。
うーん、ロシアは、んなこと考えてるのか・・・。
(ゼレンスキー氏、NATOが安全保障なら停戦も-占領地奪還は外交で)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-30/SNQF6LDWLU6800
「戦争の熱い段階を止めたいのであれば、われわれが支配するウクライナの領土をNATOの傘の下に置くべきだ。われわれはそれを速やかに行う必要がある。その後、外交手段によって領土の他の部分を取り戻すことが可能だ」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
「国の一部だけをNATOの保障対象とすることは難しいだろう」
失敗に終わった「戦勝計画」(勝利計画)では、即時NATO加盟が困難なことを認識していたんだがな(<さらに追加>参照)。
忘れちゃったのかなあ?。
また、ロシアの停戦条件にNATO非加盟の表明が必要とあったのも、どこかへ消えちまったようだ。
ロシアの占領地を、一時的にせよ放棄する立場を明確にしたと解釈されているけど、外交的に取り戻す具体的なプランは示されていない。
ぶっちゃけ、そんなことはできない。
NATO諸国(米国含む)にも、ロシアにも、おそらく中国にも受け入れられないだろう(未確認:後述)。
ゼレンスキーには、ロシアが停戦を破って戻ってくることが分かっているのだ。
2022年に、ウクライナには侵攻しないと明言していたのに、プーチンは越境攻撃を仕掛けた。
信用ならない!。
じゃあ、NATOは信用できるのかあ?。
浮沈子は懐疑的だが、ゼレンスキーは核武装と同等の信頼を置いている(そうなのかあ?)。
軍事的中立を求めるロシアが、この停戦条件を呑むとは思えない。
不可能だ。
NATO非加盟は、停戦の1丁目1番地だからな。
占領地を外交で取り戻せるというのは、国内向けのアピールに過ぎない。
考慮外だ。
つまりだな、この戦争は終わらないということなわけだ。
誰も停戦を望んでいない。
米国は、支援を打ち切りたいだけの話で、別に停戦しなくても痛くも痒くもないからな(そうなのかあ?)。
交戦している相手が絶対呑めない条件を掲げ、支援国が呑めない条件を掲げる。
ふざけた話だ(そんなあ!)。
が、ウクライナの安全保障を確実にするためには、現実的な唯一の方法かもしれない。
交戦当事国も、支援国(北朝鮮含む)も、誰もがその条件が不可能なことを知っている。
停戦は消えた。
これは、トランプ新政権に対する離別状に等しい。
NATO加盟に時間軸を持ち込んで、ロシアを説得しようとする努力に唾を吐きかけたようなもんだ(そうなのかあ?)。
口先ではいずれNATOに加盟させるようなそぶりを見せ、勝てない支援を続けてきた欧州に対する離別状でもある。
やけのやんぱち!!(そういうことかあ?)。
停戦するなら、占領地の放棄(形の上では何でもいい)が不可欠なことは、昨年の反転攻勢の失敗によって誰の目にも明らかになっている。
(平和サミット、「近い将来」第2回開催の用意=ウクライナ高官)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/TF5PRBBJJ5OAHI73QAKFKU62SY-2024-11-28/
「ウクライナのアンドリー・イェルマーク大統領首席補佐官は28日、ウクライナの和平案を協議する第2回「平和サミット」をウクライナが近い将来に主催する用意があるとの考えを示した。」
「ウクライナは近い将来にサミットを開催する用意ができている」
その舌の根も乾かないうちに、ウクライナは方針を翻した(そうなのかあ?)。
事実上の領土放棄、割譲、奪還の断念、領土一体化の意思喪失(そんなあ!)。
浮沈子が、中国が認めないと見ているのはそのためだ。
中国が、台湾統一を「外交的に可能だ」と言うとでも!?。
ありえねー・・・。
平和サミットで謳われていた「公正な平和」の理念にも反する。
もう、何もかも放り出して、非現実的なビジョンに酔いしれているとしか思えない・・・。
だけどな、そう言わざるを得ない現実があることも確かだ。
それが口から出まかせであったとしても、いずれ領土は取り戻すという意思を示さないことには収まらない。
また、実現可能性はともかく、何らかの安全保障がなければ、停戦の維持は困難だ。
要するに、手段方策はともかく、ウクライナにとっての停戦=領土放棄+安全保障に尽きる。
逆に、ロシアにとっての停戦=占領地獲得+軍事的中立(=NATO非加盟)という構図に、一歩近づいたわけだ。
「ウクライナにそのような提案を行った国はなく、国の一部だけをNATOの保障対象とすることは難しいだろうとゼレンスキー氏は述べた。」(一部再掲)
ウクライナにこの案を示した国がない理由は明らかだ。
NATOの即時加盟は、ただの一国も望んでいないからな(バルト3国とかは別かも)。
また、外交的配慮から、一時的にせよ領土放棄を促すことは躊躇われたに違いない。
確かに、国の一部(ウクライナ支配地域)をNATOに加盟させることは、国境が確定していないことになるから、加盟要件を満たさないかも知れない(未確認)。
もしも、一寸たりとも譲る気がないとすれば、占領地を含めてNATO第5条の適用になるから、即刻、集団的自衛権の発動がかかることになる(そうなのかあ?)。
いろいろ考えるに、この発言はゼレンスキーの情緒的発言に過ぎないのではないかとも思われる。
NATOに加盟して、現在の支配地域の安寧を得るために、国(の一部)を売る。
ドンパチの当事国や、NATO諸国のことを考慮しなければ、この案は悪くはない。
浮沈子的には大いに評価していいと考える(実現性はともかく?)。
ドンパチ(戦争の熱い段階)を止めることが大前提だからな。
プーチンも、トランプも、マクロンも、誰も受け入れないだろう机上の空論だが、それを口に出して言えば状況が動くかもしれない。
メディアは、事実上の領土放棄をセンセーショナルに取り上げるだろうけど、ことの本質はそこではない。
ウクライナは、マジで追い詰められているということだ。
領土より安全保障を前面に出してきたということは、国家の存続が脅かされているという危機感の表れだ。
戦力を立て直し、増強し、刷新し、近代化したロシア軍が停戦を破って、押し寄せてきたら、もう、ウクライナは持たない。
このまま戦い続けてもじり貧だしな。
停戦すれば、米国からの支援は打ち切られるか、それに近い状況になる。
ロシアがどう出るかは分からないけど、欧州はわが身がかわいいからな。
ウクライナ支援を増やすかどうかはビミョーなところだ。
ちょっぴり増やした程度では、米国が抜けた穴を埋めることはできない。
ウクライナには、停戦を受け入れるしか道はない。
国家を維持し、将来に希望を繋げるためには、ロシアの侵攻を止めるしかない。
止めただけではダメで、止め続けなければならないが、その保証はない。
それでも、たとえ保証がなくても、戦いを止めなければやがて敗戦が待っている。
NATO加盟が実現しないからと言って、停戦を拒否すれば敗戦する。
安全保障なき停戦は、おそらく、更に危機的なものになる。
どうするのか。
浮沈子は、NATO非加盟のまま、事実上の領土放棄をして停戦すると見ている(領土放棄を受け入れる方針転換があったからな:仮にロシアが受け入れた場合)。
デミリタリーゾーンの設定で、形ばかりの安全地帯を作ったところで、それが有効に機能するとは限らんしな。
偽旗作戦はロシアの得意科目だ。
停戦破りのタイミングはロシアが決める。
ミンスク合意がどうなったかは言うまでもない(ウクライナ側が棄損したという話もあるけど、そういっているのはロシア側だし)。
(ミンスク合意とは 紛争和平の道筋示すも戦闘続く:2022年2月24日 1:00)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB232E50T20C22A2000000/
「大規模な戦闘は止まったものの合意後も断続的に戦闘が続いた。」
「ロシアは「紛争の当事者ではない」との立場をとり、合意にあるウクライナ領からの外国部隊や雇い兵の撤退、ウクライナ政府による国境管理の回復も進んでこなかった。」
内容はともかくとして、この記事がリリースされた日付はロシアが本格的にウクライナに侵攻した日にちだからな。
やれやれ・・・。
停戦はいつか破られるために結ばれる合意だ(そんなあ!)。
確認しておこう。
ウクライナは占領地の奪還を棚上げしても、停戦に頼らざるを得ないところまで追いつめられている。
NATO即時加盟の非現実的プランを示したのは、他に手がないからに過ぎない。
前線の崩壊は時間の問題となっている(年内を持ちこたえられるかどうか)。
ロシアが停戦を拒否したら?。
その可能性は高いが、ロシアもいずれ戦闘を終結させる日が来る。
世界でただ一人が、その日付を知っている。
つーか、決めることが出来るだろう。
トランプじゃないことは確かだけどな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(陸海空に異変、ロシア関与か 「ハイブリッド戦争」警戒―欧州)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024113000174&g=int
「欧州の陸海空の各領域で、異様な事件や事故」
「社会をかき乱して恐怖を植え付け、ウクライナ支援を後退させようとしている」(ドイツ連邦情報局トップ)
うーん、素直に考えれば、ロシアが欧州に仕掛けているからには、直接攻撃を行うための環境作りということになるんじゃないのかあ?。
・今月17~18日:バルト海:海底通信ケーブルが相次いで断線(ロシアから出港した中国船が、いかりを下ろして航行か)
・過去10年間:北欧4カ国周辺海域:約50隻の不審なロシア船が、海底ケーブルや洋上風力発電施設などの情報を秘密裏に収集
・昨年10月:たぶんバルト海:中国船がフィンランドとエストニアをつなぐ海底ガスパイプラインを損傷させた疑い
・今年4月:たぶんバルト海上空:フィンランド航空は全地球測位システム(GPS)に障害が起きたとして、エストニア便を一時停止
・今年7月:独東部ライプチヒ:貨物機に積み込まれる直前の荷物が発火
・今年7月:英国やポーランド:貨物の不審火
・10月下旬:ポーランド:放火計画事件
「ロシアが欧州で、驚くほど見境なく妨害活動を行っていることが分かってきた」(英国の対外情報機関、秘密情報部(MI6)のムーア長官)
発生地域を見ると、バルト海や北欧東欧英国ドイツに限られている。
ロシアの工作と断定されているものはわずかのようだが、もしハイブリッド戦とすれば、やっぱバルト3国から欧州大戦争が始まると見た方が自然だ。
「過去10年間:北欧4カ国周辺海域:約50隻の不審なロシア船が、海底ケーブルや洋上風力発電施設などの情報を秘密裏に収集」(再掲)
ロシアは驚くほどの長期間に渡って、入念に調べ上げたうえで実行に及んでいることになる。
中国船が絡んでいることも注目だな。
中国当局が絡んでいるかどうかは不明だけど、浮沈子の妄想では中国が裏で糸を引いていることになっている(そうなのかあ?)。
欧州は、大規模に、そして組織的に狙われている。
各国の選挙や政治活動に、ロシアが関与していることは常識だ。
そういうのは、まあ、どこでもやってるだろうけどな。
「プーチン政権が仕掛ける軍事的威圧と非軍事的な工作を組み合わせた「ハイブリッド戦争」の一環」
戦争が廊下の奥に立つてゐた(渡辺白泉)。
「・・・ウクライナ支援を後退させようとしている」(ドイツ連邦情報局トップ:再掲)
欧州には、ひたひたと迫る戦争の足音がまだ聞こえていないようだ・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーーー
(情報BOX:ウクライナ 「勝利計画」の重要ポイント NATO招待や防衛力強化)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/DGWB52MEE5O2FAJPNTHZWVPENM-2024-10-17/
「◎NATOへの招待
ゼレンスキー氏は、北大西洋条約機構(NATO)がウクライナを無条件で加盟交渉に招待する必要があると訴えた。
「NATO加盟は今すぐではなく将来の事案だと理解している。しかし(ロシア大統領の)プーチン氏に、地政学的計算の上から敗北に向かうという光景を見せられる」と述べた。」
浮沈子の記憶違いじゃなかったな。
(プーチン大統領、ウクライナ停戦の条件を示す 「最後通告」とウクライナ反発)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c4nn07p5ke6o
「ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は14日、ウクライナでの停戦条件として、ロシアが併合したと主張する領土からウクライナ軍が撤退することを求めた。」
「また、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)加盟を完全にあきらめることも和平交渉開始の条件」
「ロシア軍の進撃を止めさせるには、NATO加盟をウクライナが正式にあきらめる必要がある」
「(ウクライナ政府が)そうした決定の用意があると宣言すれば(中略)我々はただちに、文字通りその瞬間に、戦闘停止を命令し、交渉を即座に開始する」
重要なのは次だな・・・。
「ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はこれに反発し、まるでナチス・ドイツのヒトラーのような「最後通告」だと非難」
こっちも、ちゃんと分っているわけだ。
つまり、これらに合致しない停戦はないと分かっている。
正に真逆だ。
つーことは、ウクライナに停戦の意思がないことを明確に表明したことになる(そうなのかあ?)。
もっとも、ロシアの見解によれば、ゼレンスキーは交渉の代表としての権限がない(大統領の任期を超えている)ということだから、その発言の効果は象徴的なものに留まるのかもしれない。
(ゼレンスキー氏正統性欠く 任期満了とロシア大統領主張)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024052500321&g=int
「ゼレンスキー大統領の「正統性は終わった」と主張」(ロシアのプーチン大統領)
「和平に「誰と」合意するかを考慮しなければならない」
やれやれ・・・。
情報戦だな。
ゼレンスキーは西側に対して揺さぶりをかけている。
停戦させたければ、NATOに入れろ!。
その上で、その条件をロシアに呑ませろ!。
ありていにいえばそういうことになる。
ありえねー・・・。
が、そう表明することで、状況の変化が促されることを期待しているわけだ。
現状は、あらゆる意味で行き詰っている。
これまで口にしたことがなかった領土放棄の可能性を示唆する(後で取り返すとか言ってるけどな)。
そのインパクトを利用して、NATO加盟に道を付けようとしているように見える。
まあムリポだ。
もちろん、それも分かっている。
浮沈子が見るところ、ロシアはウクライナをNATOに加盟させないだけでなく、フィンランドからルーマニアまで、バルト海から黒海にかけての諸国をNATOから引き剥がそうとしている。
欧州大戦争の初戦は、それが目的だ。
ロシアはそうすることで、自国の安全保障を確たるものにしたがっている。
21世紀の現代、んなことで安全保障が確立すると考えるのは無理があると思うけど、だからといって、それらの国に核兵器が配備されロシア領土に向けられたり(モスクワまで数分だからな)、大規模な軍隊を駐留されて国境を脅かされることは認められないのに違いない。
そういう当面のグランドデザインに照らしても、ウクライナのNATO加盟を阻止することは、プーチンにとってはウクライナ紛争の核心であり、停戦条件の1丁目1番地なわけだ。
もちろん、停戦を維持するための何らかの安全保障は必要だから、ロシアが交渉に応じる可能性は皆無じゃない。
両者が受け入れ可能な停戦監視システムを構築できれば、停戦の可能性がゼロというわけじゃない。
その意味では、領土放棄(名目上は何でもいいんですが)の可能性を表明した今回の発言には大きな意味がある。
半歩前進というところか。
楽観的に捉えれば、そういう見方もあるかもしれない。
「NATO加盟」というのは単なる記号であって、実質的にロシアの停戦やぶりを阻止できればいいわけだからな。
核武装でも、米軍の駐留でも何でもいいわけだ(両方とも、ロシアは絶対認めないだろうけどな)。
まあいい。
浮沈子的には、ウクライナが主唱する「公正な平和」との関連も気になる。
ウクライナは無条件降伏するわけじゃない。
政権の正統性と継続性、戦闘で犠牲になった国民が無駄死にじゃなかったということが担保される必要がある。
国家は、領土や国民といったハードウェアだけで出来ているわけじゃないからな。
戦闘の勝ち負けは時の運だ(そうなのかあ?)。
が、それを行った政権の正統性は維持されなければならない。
そうでなければ、兵士は誤った政策の犠牲ということになる。
それを避けることで、いつか弔い合戦(外交でも何でもいいんですが)して、失った領土を取り返すという正当性を維持することが出来る。
領土の諦め方も重要だな。
完全に敗北を認めて、法的にも領土放棄しちまったら、それを取り返す行為は侵略になっちまうからな。
正当性はロシアに移り、今度こそ、ウクライナが完全に屈服するまで戦うことになる。
西側の支援も得られないだろう(未確認)。
戦場で負けちまっても、捲土重来を期して臥薪嘗胆、雌伏の時期を乗り切り、2000年後くらいに取り返しに行くわけだ(ちょっと長くね?)。
イスラエルは、そうして建国されたからな。
もっとも、ローマ帝国は滅亡し、戦う相手が変わっちまったけど(そういうことかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
事態の推移に注目だな・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(残念だが…1月にウクライナ戦争は「リベラリズム」から「リアリズム」に変わる)
https://gendai.media/articles/-/142493
「バルト海底の「ノルドストリームⅡ」パイプラインが何者かによって爆破され、東西ドイツ統一後の競争力を支えた安価なロシア産のガスを奪われた。」(4ページ目末尾)
浮沈子の記憶では、破壊されたのはノルドストリーム1だったような気がしているんだがな・・・。
(ノルドストリーム:2022年のパイプライン損壊)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A0#2022%E5%B9%B4%E3%81%AE%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%90%8D%E5%A3%8A
「ノルドストリーム1と2で計4本のパイプラインのうち3本が損壊したことが、運営するノルドストリームAG社により発表」(2022年9月26日午後)
おっと、両方やられてたのか。
「10月3日、ガスプロム社は損壊した3本のラインのガス漏れが止まったことと、ノルドストリーム2のストリングBによるガス供給が可能であることを示唆するコメントを発表」
「ドイツのオラフ・ショルツ首相は2022年2月22日にノルドストリーム2の認証作業を停止し、稼働していない」
ガスの供給が止まっているのは、ドイツの認証作業が停止しているからで、物理的には「ノルドストリーム2のストリングBによるガス供給が可能」なわけだ。
ウクライナが停戦したら、ドイツは真っ先に稼働させるだろうな(そうなのかあ?)。
まあ、この辺りはどうでもいいんですが。
記事の正確さにビミョーなところはあるけど、米政権の交代とウクライナを巡る内外の環境について、「リアリズム」の視点から予断を交えずに率直に書かれていると感じる。
「・・・しかしながら結局、バイデンのアメリカはプーチンのロシアを屈服させることはできなかった。それどころか、ロシア国内では、「オレシュニク」によって国威が発揚されて、プーチン大統領を支持する保守的な世論が高まってすらいる。」
「戦闘は収まるどころか、ミサイルとドローンを撃ち合う応酬へとエスカレートしている。一歩踏み誤れば、ヨーロッパを巻き込んだ世界大戦につながりかねない危機と背中合わせの袋小路に陥っている。」
いやいや、既に1歩も2歩も踏み外し、欧州大戦争にまっしぐらな状況だろう。
「戦時下のウクライナで政府が機能し、経済が持ちこたえてこられたのも、ひとえに西側主要国と、国際通貨基金(IMF)や世界銀行(WB)などの国際機関を通じた融資と送金あればこそ」(5ページ目)
「この国の経済は、主として東部と南部の石炭と鉄鋼をはじめとする重化学工業によって支えられてきた。その中核を成す一帯をロシアに奪われた。あるいは、ほとんど廃墟と化している。財政の破綻はむべなるかな」
ドニプロに向けた進撃は、その経済の中核を決定的に破壊することになる。
ポクロフシクを迂回して、ドネツク州境を越えてドニプロに向かうことになれば、仮に実際の占領に至らないとしても、ウクライナに対する打撃は相当なものになる。
ポクロフシク炭鉱なんて、目じゃないかもな(原料炭は外部調達できるようです)。
まあいい。
「年が変われば、リベラリズムに替わってリアリズムの言説が世界を覆うはずだ。その後ウクライナでは、5月に大統領選挙が実施されるだろう。」
記事の著者である西谷氏が、大統領選挙の時期を5月としている理由は不明だ。
ウクライナの「リアリズム」はどうなるんだろうな・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンシキー宇大統領、ウクライナのNATO加盟が戦争の動的局面の終結に役立つと説明)
https://www.ukrinform.jp/rubric-ato/3932912-zerenshiki-yu-da-tong-lingukurainano-jia-mengga-zhan-zhengno-dong-de-ju-mianno-zhong-jieni-yi-litsuto-shuo-ming.html
「停戦は「プーチンが戻ってこないことを保証するために」不可欠であり、その際NATOは「速やかに」ウクライナのコントロール下にあり続けている領土を覆わなければならないと主張した。同氏はその際、そうでなければ「彼はすぐに戻ってくる」と指摘」(ウクライナのゼレンシキー大統領)
まあ、想定内の発言だな。
ちょっと気になったのは、側近に対するコメントだ。
「私は、彼と直接仕事をしたい。なぜなら、彼の周辺人物の間では様々な声が聞こえるからだ。だからこそ、私たちは、周辺人物の誰にも、私たちのコミュニケーションを破綻させないようにせねばならない」と述べ、「(破綻させることは)役に立たないし、破壊的だ。私たちは、新しいモデルを見出すことを試みる必要がある。私は、彼(編集注:トランプ氏)とアイデアを共有したいし、彼の意見を聞きたい」
そう上手くはいかないだろう。
NATO加盟については、2つの記事を読んだ。
(ウクライナの議員、メルケルのロシア政策の正当化を批判:「もう十分だ」)
https://motorcyclesports.net/ja/ukrainian-lawmaker-slams-merkels-justification-of-russia-policy-enough-already-ja/#google_vignette
「2008年のブカレストサミットでウクライナがNATO加盟行動計画(MAP)を与えられていれば、さらなるロシアの侵略を防ぐことができたと主張」(ウクライナ議会の外交関係委員会の委員長であるオレクサンドル・メレジコ)
「このウクライナの議員は、メルケルがヨーロッパの安全保障よりもドイツの経済的利益を優先したと非難し、彼女のロシアに対する政策を宥和政策の一つと表現」
メルケルが反対したのは、もちろん、プーチンの意向を尊重したためだ。
メルケルがNATO加盟を阻止した結果、プーチンはウクライナに侵攻したというのがメレンコ氏の主張の核心だ。
「プーチンは2022年にウクライナへの全面的な侵略を開始したのは、メルケルを含む世界の指導者からの重大な反発がないと信じていたからだ」
アンゲラメルケルの首相退任は2021年12月。
ロシアのウクライナ侵攻は翌年2月だから、若干無理筋な気もするけどな。
当時を思い返すと、プーチンに対する批判の嵐だったな(当初、ヘルメットしか送らなかったショルツ除く?)。
まあいい。
(トランプ次期大統領を待つ ウクライナ戦争で犠牲となる兵士たち NATO前トップはどう見ていたか)
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/8a7985e9072c611d635b6f685674dc65175868e6
「ウクライナ戦争当初からゼレンスキー大統領はNATOに対し、ロシア機による爆撃を避けるため上空に飛行禁止区域を設けてほしいと訴えてきた。」
「この区域に敵が違反して侵入した場合に、NATOは撃退する役割を持つ。ストルテンベルグ氏は要請を拒否してきた。欧州の全面戦争の発生を防ぐためだ。」
「最後まで拒否したことについて、同氏は「後悔していない」。NATOは「ウクライナを支援するが、紛争の参加者にはならないと決めていた」」
ウクライナ支援の最右翼であったストルテンベルグもまた、NATOが直接参戦しなことを最優先としていたわけだ。
「数万人規模のウクライナ兵が命を落とす一方で、NATOは戦争の外側に位置する体裁を維持し、ウクライナ兵のトレーニングは提供しても加盟国の兵士は派遣せず、兵器を供与してもその利用に制限をかけてきた。」
記事にもあるけど、この自制的措置にも綻びが生じている。
北朝鮮の参戦を契機としたエイタクムスやストームシャドウの使用制限の緩和によって、ロシアの中距離弾道ミサイルオレシュニクが登場し、ドンパチが激化しているからな。
後任のルッテ事務総長が、どんなスタンスでNATOをリードするのかは知らない。
トランプ政権下で、腰の引けた米国をなだめたり脅したりしながら、なんとか欧州に引き留めつつ、欧州各国の負担を最小限にとどめ、慎重な対応を維持し、ロシアの侵攻を遅らせ将来想定される直接対決に備えなければならない。
国家は正義では動かない。
国益で動く。
ドイツは一足先にロシアとの撚りを戻し始めている。
(【#佐藤優のシン世界地図探索73】モスクワから見たウクライナ軍の「クルスク逆侵攻」)
https://wpb.shueisha.co.jp/news/politics/2024/08/30/124324/
「このクルスク侵攻が始まったタイミングで、ドイツはウクライナ人ダイバーに逮捕状を請求しました。22年に、ロシアとドイツをつなぐ海底天然ガス・パイプライン「ノルドストリーム」が破壊された事件に関してです。」
「つまり、ヨーロッパがウクライナ戦争から逃げ出し始めているわけです。」
この件が、それを象徴しているのかどうかはやや疑問だけどな。
「小峯隆生:ドイツは保険をかけるために、ウクライナ人を指名手配したと?
佐藤:そうです。我々はこの連中と一緒ではない、というアピールですね。
(中略)
小峯隆生:逃げられないポーランド。逃げ始めたドイツ。」
まあいい。
(独首相、プーチン氏との電話会談擁護 西側の連帯犠牲と批判の声)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/Z2P5AQTHPZJ5BM2XJUJSNQQOOQ-2024-11-18/
「直接会談は約2年ぶり。ドイツでは連立政権の崩壊に伴い3カ月後に総選挙が実施される。ショルツ氏は外交再開を求めるポピュリズム政党から追い上げを受けている。」
「こうした中でプーチン氏と電話会談を行ったことについて、国内の政治的利益のために西側の連帯を犠牲にしたと、ウクライナのゼレンスキー大統領らは批判」
プラグマティックな対応は、ドイツ政治の伝統なのかもしれない。
ウクライナのNATO早期加盟は、先の戦勝計画(勝利計画)の提案の際に、NATO側の検討課題からも外されている。
ぶっちゃけ、無期延期に等しい(そうなのかあ?)。
にもかかわらず、ゼレンスキーが駄々をこね始めたのは、そこに何かがあるからかもしれない(未確認)。
米国がNATO加盟を認め、嫌がる欧州に強要するというシナリオがあるんだろうか?。
次期政権側近の干渉排除、停戦後の管理コストの削減(欧州への押し付け?)エトセエトセ・・・。
ポイントは、相変わらずロシアが絶対に応じない点に尽きる。
また、従来の欧州のスタンスとしても、そう簡単に方針変更はできないだろう。
ウクライナは確信犯(実行できないと分かっていて空手形を切り続けているだけ)なのか、ゼレンスキーの単なる迷走なのか。
プーチンの核による威嚇は、これまで曲がりなりにも機能し、西側の支援を抑制してきた。
西側(特に欧州?)は、それを口実として支援内容の調整を行ってきたわけだ。
事態のエスカレーションを防ぐことは、名目上も、実質的にも重要だからな。
その力の均衡が崩れつつある。
つーか、強度(緊張)が高まっている。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
ゼレンスキーの発言は、領土放棄と停戦受け入れの2点で緊張緩和の効果がある。
NATO加盟は、玉虫色だな。
安全保障効果を担保しながら、ロシアにも花を持たせる必要がある。
つーか、ロシアにとっても有効な安全保障である必要があるわけだ(ウクライナの核武装とか米軍の駐留とかは論外!)。
そうでなければ、プーチンは停戦を蹴る。
やはり、そこで重要になるのは時間軸の扱いだろうな。
停戦期間を短く取り、NATO加盟の手続きを開始し、停戦期間終了後に凍結するとかな(そんなあ!)。
はしごを外されたウクライナは悲惨だ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
いろいろ調べていくと、ドイツの動きに欧州が振り回されかねないということが見えてくる。
東欧諸国の明日にも攻撃されかねないというヒリヒリした緊迫感と、米英仏の当事者感覚の欠如(核保有国のゆとりだな:そうなのかあ?)との中間な感じだ。
その意味では、来年2月の連邦議会選挙は注目だ(ドイツは議院内閣制だからな)。
ウクライナの、そして欧州の命運を決めかねない。
まあ、もっともその前に、トランプによって決まっちまうかもしれないけどな・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(プーチンの恐怖とウクライナの犠牲:トランプは戦争を終わらせるのか?)
https://worldnewstimes.net/war-and-conflict/putins-fear-and-ukraines-sacrifices-will-trump-end-the-war/
この媒体は日本語のページもあるんだが、翻訳がしっくりこなかったので英語のページを自動翻訳して引用した(内容は同一です)。
「・・・この潜在的な解決にはウクライナにとって代償が伴う。ロシアが支配するウクライナ東部の領土を放棄するという犠牲を払う必要があるからだ。」(ヘリテージ財団シンクタンクの責任者であるロバーツ氏)
「さらにロバーツ氏は、いかなる和平協定も成功するためには、ウクライナはNATO加盟の希望を諦めなければならないと示唆している。これはウクライナにとって大きな犠牲である。なぜなら、長期的な安全保障を犠牲にし、ロシアの利益に同調することを意味するからだ。ウクライナの指導部と国民が和平と引き換えにそのような譲歩をする意思があるかどうかは、まだ分からない。」
驚いたな・・・。
(ケビン・ロバーツ(政治戦略家))
https://en.wikipedia.org/wiki/Kevin_Roberts_(political_strategist)
「保守系政治シンクタンクであるヘリテージ財団とそのロビー活動機関であるヘリテージ・アクションの代表」
浮沈子はよく知らないんだが、プロジェクト2025の策定にも関わっていたらしい。
トランプが自分の政策とは相いれない部分があるとして、選挙中に距離を置いた経緯があるくらいしか記憶にない。
が、米国の保守系シンクタンクのトップが、ウクライナのNATO加盟放棄を示唆しているというのは驚きだ。
マジか!?。
「この潜在的な解決策の影響はウクライナだけにとどまらない。この紛争はロシアと西側諸国、特にNATO加盟国との関係を緊張させている。戦争を終わらせることで、トランプはロシアとの関係を改善する可能性があるが、ロシアの侵略との戦いでウクライナを支援してきた同盟国を疎外することになる。これは、世界の安全保障と東ヨーロッパの勢力均衡に対するより広範な影響について懸念を引き起こしている。」
状況の認識は、極々常識的だ。
ロシアの停戦条件を丸呑みするに等しい解決策は、欧州に衝撃を与えるに違いない。
もちろん、トランプがこの案を採用するかどうかは未定だし、んなことをすればウクライナの未来はロシアが決めることになる(そうなのかあ?)。
「ウクライナ戦争のいかなる解決も、ウクライナ国民の幸福と権利を優先すべきであることに留意することが重要です。この長期にわたる紛争で最も被害を受けたのは彼らであるため、交渉プロセス全体を通じて彼らの声に耳を傾ける必要があります。さらに、永続的な平和を確保するためには、汚職や経済不安などの根本的な問題に対処する努力が必要です。」
ポリシーとしては、全くもってその通りなんだが、交渉の主体はウクライナだからな。
米国じゃない!。
耳を傾けるんじゃなくて、米国が100パーセント従う必要がある。
しかし、まあ、そのウクライナの声に、米国が100パーセント影響を与えることも事実だ(そうなのかあ?)。
「ウクライナが払わなければならない犠牲は、ウクライナの長期的な安全保障とロシアとの関係について重要な疑問を提起する。交渉が進むにつれて、関係するすべての当事者が地政学的利益だけでなく、この壊滅的な戦争の影響を受ける人々の幸福を優先することが極めて重要になる。」
予定調和な結語だな・・・。
(NATO加盟へ招待要求 ウクライナ支援は「不十分」)
https://nordot.app/1235954668857590677
「ウクライナの安全を保証するには北大西洋条約機構(NATO)が重要だ」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
共同通信との単独インタビューだそうだ。
うーん、様々な媒体で繰り返し情報発信しているところを見ると、迷走しているわけでもないようだな。
「NATO加盟交渉への招待を強く求めた。」
「各国のウクライナ支援は十分ではないとの認識を示し、国際的な支援の拡大を要求した。」
共同は領土放棄については触れていない(12月2日に内容を追加していて、その中では触れている:以下参照)。
「クリミア半島を含む一部のロシア占領地は武力での奪還が困難だと率直に認め、外交によって全領土回復を目指す必要があると述べた。」(12月2日追加)
「わが軍はクリミアなどの一部領土を奪い返す力が欠けている。これは真実だ。外交解決を探らなければならない」(ゼレンスキー大統領:同上)
「ロシアが新たな侵略を仕掛けられないほどウクライナが強くなった時に初めて、外交的手段を考えることができる」(同上)
(「NATOに代わる安保枠組みなし」)
https://nordot.app/1235960821136130888?c=302675738515047521
「北大西洋条約機構(NATO)に代わる安全保障の枠組みは考えにくいとの見方を示し、あくまでもNATO早期加盟を目指す考えを明らかにした。」
細切れでなくて、まとめてリリースしてほしいんだがな・・・。
(「諸外国からは旅団2個半分の兵器受け取った」「必要なのは10個分」=ゼレンシキー宇大統領)
https://www.ukrinform.jp/rubric-defense/3932986-zhu-wai-guokaraha-lu-tuange-ban-fenno-bing-qi-shouke-quttabi-yaonanohage-fenzerenshiki-yu-da-tong-ling.html
「私たちには旅団が10個あるが、私たちのパートナーは彼らに武器を提供していない。私は、1年前に、私たちには武器が必要だと述べたが、現時点で、欧州も米国もそれを実現していない。今日の時点で、2個半の旅団が装備を得ている」(ウクライナのゼレンシキー大統領)
「私は現在、動員などに関する複数の首脳の立場について話さない。私は、彼らに1つ質問する。何を望んでいるのだ? 彼らが十分な武器がなくて死ぬことか? あなた方は、私たちが若者を動員することを望んでいるのか? しかし、どの旅団へだ? 彼らはどの武器で戦うのだ? それは無責任だ」(同上)
最高司令官が自国の軍隊には武器も兵士も不足していると公言しているのを聞くのは、さすがに違和感がある。
動員される兵士が高齢化して、前線で問題を起こしているわけだから、それを改善する必要があることは論を待たない。
それを行わない言い訳として、支援の武器の不足を持ち出すのはお門違いだと誰もが思うだろう。
約束された武器の引き渡しに時間が掛かるのは当然だ。
それも含めて、リソースの管理を行わなければならない。
最大値(希望的観測含む)を当て込んで戦略を立てるわけにはいかない。
ウクライナは負ける(断定的!)。
どんな形で停戦したとしても、あるいは停戦せずに戦い続けたとしても、最終的に負ける。
トランプが言った通り、これは負け戦だ。
ウクライナは、ロシアと戦争を始めてはいけなかった。
ケビンロバーツは、停戦には領土放棄とNATO加盟断念が必要だとしているけど、そして、浮沈子もそりゃああんまりだとは思うが、そうしなければ停戦は実現しない。
ウクライナは停戦することもできなくなった。
停戦無き戦闘の継続で、ウクライナが負けることになる。
ロシアは、しかし、ウクライナの国家存続を認めるだろう。
そのデザインがどうなるかは知らない。
(ロシア元大統領、4ヶ国でウクライナ領を分割統治する地図を公開:2022.07.30)
https://grandfleet.info/russia-related/former-russian-president-releases-map-to-divide-and-rule-ukrainian-territory-in-four-countries/
「ウクライナ領の大半をロシア、ポーランド、ハンガリー、ルーマニアが分割した地図を公開」(ロシアのメドヴェージェフ元大統領)
まあ、ネタ元がネタ元だからな(メドベージェフだし)。
殆どロシアの妄想に近い。
「欧米のアナリストも最終的にこうなると考えている」
ホントかあ?。
この記事が上がったのは、2年4か月ほど前だが、今読むと、なかなか味わい深いものがある(そうなのかあ?)。
「2枚目の地図に描かれた分割案はウクライナがキーウ州のみを領有」
地図では2色に塗り分けられている(ウクライナの国旗の色)。
おそらく、こうはならないと思われるが、今後は、こういう話があふれかえるに違いない。
停戦失敗後のプロセスに言及するのは不謹慎かもしれないけど、そして、何度失敗しようがそのプロセスを諦めてはいけないだろうけど、そうならなかった時のことは、当然、当事者は考えているに違いない。
ロシアは、今でもこうなると夢見ているんだろうか・・・。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(トランプ氏、ウクライナ終戦へ領土割譲案を検討 米報道)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN073TU0X00C24A4000000/
「トランプ前大統領は非公開の場で、ロシアとウクライナの双方が「メンツを保ちたいと考えており、解決策も求めている」と述べ、ウクライナの一部地域にいる市民はロシア領になってもかまわないと考えているとの見方を関係者に示した」
8か月も前の話だからな。
今、次期大統領になることが決まって、政権移行作業中にどうなるかは分からない。
まあ、戦線やロシアが主張する行政境界での分割というのは有りがちな話なんだが、調べていくとメドベージェフの示した分割案を彷彿とさせる記事に出会った。
(ロシアが2008年にウクライナ割譲を提案=ポーランド元外相)
https://jp.reuters.com/article/world/2008-idUSKCN0IA083/
「ウクライナは作りものの国家であり、そもそも西部のルボフはポーランドの街だ。共に、正常な状態に戻そうではないか」(ロシアのプーチン大統領)
やれやれ・・・。
だけど、ルボフって、どこよ?。
(リヴィウ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A6
「この町の名や、その日本語表記には様々なバリエーションがある。」
「現在の公用語であるウクライナ語に準ずる表記としてはリヴィウ、リヴィヴもしくは新聞等でリビウと書かれる。そのほか、歴史的経緯からドイツ語からのレンベルク(Lemberg)、ポーランド語からのルヴフ(Lwów [lvuf] ( 音声ファイル))、ロシア語からのリボフ、リヴォフ(Львов)などの表記も一定の知名度がある。英語表記はLviv([ləˈviːv])。」
ポーランド語の名称については音声ファイルを聞けるので聞いてみた。
浮沈子には「ルヴォーフ」と聞こえる(「ヴォー」にアクセントあり)。
そうか、リビウはポーランドだったんだ。
「ポーランド、ハンガリー、オーストリアなどの領土になっていた時代が長いため、ウクライナの中では最もヨーロッパ的な都市」
「・・・1860年代には大きく自治が認められた。その後、リヴィウはポーランド文化の中心地としても、また、ウクライナ文化の中心地としても重要な都市となった。その時代、ウクライナのその他の地域はロシア帝国に支配されており、ウクライナ語による出版は禁じられていた期間が長かった。」
「第一次世界大戦で、1914年にリヴィウは一旦ロシア帝国軍に占領されたが、翌1915年には再びオーストリア=ハンガリー帝国によって奪還された。1917年のロシア革命でロシア帝国が、1918年に敗戦国となったオーストリア=ハンガリー帝国がそれぞれ消滅。1918年11月1日、西ウクライナ人民共和国の独立が宣言され、リヴィウはその首都とされた。」
「それに対してポーランド人の住民が蜂起し、都市の中心部を掌握した。ポーランド・ウクライナ戦争におけるポーランド人とウクライナ人の住民の間の戦闘は翌1919年7月まで続き、多くの犠牲者が出た。戦闘はポーランド軍の全面的支援を受けたポーランド側の圧勝に終わり、再びポーランドの支配が復活」
「ウクライナ人民共和国のディレクトーリヤ政府は、ロシアの赤軍に対抗するためにポーランドからの協力をとりつけた代わりに、ポーランドのリヴィウに対する支配を認めた。」
「しかしながら、ポーランドはウクライナを裏切って単独でソ連側との講和に入った。1920年10月12日のリガ講和条約でソ連はリヴィウを含む一帯をポーランドに明け渡した。」
いやもう、なんというか、ぐちゃぐちゃだな。
「第二次世界大戦後、一帯はウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国の領土とされた。その際に、ポーランド人の住民の大部分がポーランドに移ったとされる。それ以後、リヴィウはウクライナの民族文化の中心都市の一つとして、ロシア化への抵抗の牙城となった。」
ロシアには、この辺りを支配する気はないようだ。
ロイターの記事では、現在のポーランド政府にウクライナを割譲する気はなさそうだが、状況次第では何とも言えない。
メドベージェフの地図では、リビウはもちろん、ウクライナ西部の殆どがポーランド領として分割されるようになっている(一部、ハンガリーやルーマニア領もあるようです)。
うーん、ロシアは、んなこと考えてるのか・・・。
😼欧州大戦争:敗着:韓国のビミョー ― 2024年11月30日 19:07
欧州大戦争:敗着:韓国のビミョー
(韓国がなぜウクライナに兵器を供与しなければならないのか)
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/51759.html
「韓国の安全保障に全く貢献したことのないウクライナと違って、ロシアは1990年代、韓国が「新弓(シングン)」(携帯用地対空ミサイル)や「天弓(チョングン)」(中距離地対空ミサイル)のような誘導兵器を作るのに手を貸した。」
「「天弓」と「新弓」の開発過程で韓ロの軍事技術協力が実現した。特に天弓の「コールドランチ」発射方式の開発にはロシアの技術力が大きく貢献」
「「天弓」と「新弓」こそがウクライナの望んでいる防空兵器」
詳細は未調査だけど、北朝鮮のウクライナ派兵をきっかけとして、ウクライナは韓国と急速に接近している。
この記事は、ウクライナへの武器支援を「敗着」(囲碁で、負けの決め手となった石の置き方)と断じている。
なぜそうなのかが浮沈子にはよく分からない。
「韓国がウクライナに兵器を供与すれば、ロシアはこれ以上韓国を気にしたり意識せずに朝ロ軍事協力を一層加速化させるかもしれない。ウクライナへの兵器供与は、朝ロ密着を牽制・遮断する効果は期待できない一方、朝ロ軍事協力を阻む堤防が崩れる副作用は明らかだ」(主要国の大使を務めた元外交官)
北朝鮮と結託したロシアを、韓国がけん制できると考えているようだが、んなことができるんだろうか?。
確かに、浮沈子がフォローしている打ち上げロケットの世界でも、ロシアは韓国と協力してロケット開発を行っている(羅老 (ロケット))。
しかしなあ、今回のウクライナ紛争をきっかけとして、砲弾やミサイル、果ては兵士の派遣までしているわけで、そこに楔を打ち込むことが出来るんだろうか?。
もちろん、韓国としては北朝鮮→ロシアの軍事協力はやむを得ないとしても、ロシア→北朝鮮の軍事協力は可能な限り阻止したいと考えているわけで、そのためにはウクライナへの武器供与なんてとんでもないという発想は分からないではない。
ロシア→北朝鮮は、食料品や燃料やその他の非軍事的な支援に留まって欲しい・・・。
「韓国はロシアに派遣された北朝鮮軍の動向を綿密に把握し、以後ロシアが北朝鮮に与える見返りが具体的に何かを追跡監視し、朝ロ密着を遮断することに外交的努力を集中するのが賢明」
「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が北朝鮮軍のロシア派兵の本質を「北朝鮮のロシア支援」と取り違えた」
「ウクライナはこれを逃さず、北朝鮮のロシア派兵を韓国とウクライナの共同の安保脅威とし、韓国に兵器供与を求めている。」
北朝鮮は、誰がどう考えても間違いなくロシアを支援している。
派兵だけじゃない。
記事の主張は、そこを見ていないのではないか。
「ウクライナにとっては北朝鮮がロシアを助けるのが問題だが、韓国にとってはロシアが北朝鮮を助けるのが問題だ。」
そりゃそうなんだが、じゃあウクライナへの支援を断って、北朝鮮がロシアに協力するのを指を咥えて眺めているだけなのかという話にもなる。
「朝ロ密着を遮断する」努力はするんだろうけどな。
もちろん、武器供与だけがウクライナ支援じゃない。
資金援助している。
(ウクライナ首相「韓国から1億ドル借款支援」確認)
https://japanese.joins.com/JArticle/326855
「韓国政府から1億ドル(約150億円)規模の借款を受けたと確認」(ウクライナのシュミハリ首相)
「続いてウクライナが年初に韓国から最大21億ドルの資金を確保できる協約を締結したと説明」
「借款の条件は20年満期で猶予期間5年、利率年1.0%」
韓国は、ロシアをけん制しつつウクライナを支援するというタイトロープを渡っている。
ウクライナ側としては、得られる支援なら何だって受けたいに違いない。
ぶっちゃけ、軍事的にも財政的にも追い詰められているからな。
北朝鮮と対峙する韓国は、ロシアとの関係にも配慮しながら慎重に事を進めようとしているに違いない。
兵器の供与は、敗着かどうかはともかく、センシティブな問題であることは何となく分かった。
(K9・天弓2を希望するウクライナ特使団…韓国政府は「武器支援」沈黙を選択)
https://japanese.joins.com/JArticle/326850
「米新政権の基調が決まらない中、近く終わる戦争に足を踏み入れるのはプラスよりマイナスが大きいという懐疑論が台頭」
「休戦交渉を控えて激化する戦闘に絡むべきでないという懸念も強まった。」
「武器支援をする場合、防御武器から優先的に考慮している」(尹大統領)
「ウクライナが防御能力を持つよう補充することも必要」(大統領室の関係者)
その「防護武器」の開発にロシアの協力を得たというところが問題なんだろうけどな。
まあ、どうでもいいんですが。
「ウクライナ特使団はK-9自走砲、天弓2などを支援あるいは販売方式で韓国が供与することを希望した」
「これに政府は明確な返答をしなかった」
「韓国としては北の軍の関連情報を収集するためにウクライナとの協力も必要だが、同時にトランプ次期大統領の意中も綿密に確認する必要がある」「したがってウクライナの武器支援または販売要求に公開的に『イエス、ノー』で答える代わりに『検討する』という留保の意見を見せるのが現在では最善」(高麗大の南成旭(ナム・ソンウク)統一融合研究院長)
「韓国が(ウクライナ戦争)介入を考慮している」「戦争拡大自制シグナル」(マイク・ウォルツ国家安全保障補佐官内定:次期トランプ政権)
「今後の状況を眺めるべきであり、いま武器支援をしてしまえば我々が握っているカードを失うことになる」「トランプ氏は就任後ウクライナ支援にかかる費用をNATOなど外部に転嫁する可能性が高いが、実際に武器を支援する余力がある国は韓国を含めて少数にすぎない」「トランプ政権2期目を控えて不確実性が高い状況で急いで動いてはいけない」(梨花女子大の朴元坤(パク・ウォンゴン)北朝鮮学科教授)
「韓国にウクライナ武器支援に対する立場変更を要請することを促す」(欧州議会)
韓国は、ビミョーな立場と同時に強力な交渉カードを握っている。
戦争当事国への武器輸出という最強のカードだ(北朝鮮絡みで情報収集のための軍人の派遣もしているけど、戦闘のためじゃないからな)。
逆に言えば、韓国の動向を見ていれば、米国の動きが読めるかもしれない(そうなのかあ?)。
「米国はウクライナが平和交渉に入れば武器支援を継続するという構想」(ケロッグ・ウクライナ・ロシア担当特使が用意した終戦案による)
問題は、ウクライナがどう納得するかじゃなくて、ロシアをどう引きずり出すかだと思うんだがな。
まあいい。
「実際に武器を支援する余力がある国は韓国を含めて少数」(再掲)
我が国にはない交渉カードなわけだ。
やんわりと追い返されたウクライナ大統領特使団(ウメロフ国防相など)は、ガックリだろうな・・・。
この件については、読売も東亜日報の記事を引用して報じていた。
(ウクライナ特使団、韓国・尹錫悦大統領との面会時に武器支援を要請…トランプ次期政権や国内世論を無視できず苦慮)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20241129-OYT1T50024/
「韓国政府はこれまでウクライナに対して防弾チョッキなどの供与にとどめ、砲弾も米国を 迂回 して提供している。」
「武器を直接支援するためには(中略)「対外貿易法」や「防衛事業法」をクリアする必要がある。」
「なぜ大統領が国民の意思に反して殺傷兵器を支援し、戦争に介入するのか」(国会(定数300)で170議席を占める左派系最大野党「共に民主党」の 李在明 代表)
「世論調査で、ウクライナに「武器など軍事的支援が必要」と答えた人は13%」
やれやれ・・・。
「米国と緊密に意思疎通しながら協力を進めることで一致した」(ウクライナ特使団と:韓国大統領府)
おとといおいでと言ったわけではないようだな・・・。
(韓国がなぜウクライナに兵器を供与しなければならないのか)
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/51759.html
「韓国の安全保障に全く貢献したことのないウクライナと違って、ロシアは1990年代、韓国が「新弓(シングン)」(携帯用地対空ミサイル)や「天弓(チョングン)」(中距離地対空ミサイル)のような誘導兵器を作るのに手を貸した。」
「「天弓」と「新弓」の開発過程で韓ロの軍事技術協力が実現した。特に天弓の「コールドランチ」発射方式の開発にはロシアの技術力が大きく貢献」
「「天弓」と「新弓」こそがウクライナの望んでいる防空兵器」
詳細は未調査だけど、北朝鮮のウクライナ派兵をきっかけとして、ウクライナは韓国と急速に接近している。
この記事は、ウクライナへの武器支援を「敗着」(囲碁で、負けの決め手となった石の置き方)と断じている。
なぜそうなのかが浮沈子にはよく分からない。
「韓国がウクライナに兵器を供与すれば、ロシアはこれ以上韓国を気にしたり意識せずに朝ロ軍事協力を一層加速化させるかもしれない。ウクライナへの兵器供与は、朝ロ密着を牽制・遮断する効果は期待できない一方、朝ロ軍事協力を阻む堤防が崩れる副作用は明らかだ」(主要国の大使を務めた元外交官)
北朝鮮と結託したロシアを、韓国がけん制できると考えているようだが、んなことができるんだろうか?。
確かに、浮沈子がフォローしている打ち上げロケットの世界でも、ロシアは韓国と協力してロケット開発を行っている(羅老 (ロケット))。
しかしなあ、今回のウクライナ紛争をきっかけとして、砲弾やミサイル、果ては兵士の派遣までしているわけで、そこに楔を打ち込むことが出来るんだろうか?。
もちろん、韓国としては北朝鮮→ロシアの軍事協力はやむを得ないとしても、ロシア→北朝鮮の軍事協力は可能な限り阻止したいと考えているわけで、そのためにはウクライナへの武器供与なんてとんでもないという発想は分からないではない。
ロシア→北朝鮮は、食料品や燃料やその他の非軍事的な支援に留まって欲しい・・・。
「韓国はロシアに派遣された北朝鮮軍の動向を綿密に把握し、以後ロシアが北朝鮮に与える見返りが具体的に何かを追跡監視し、朝ロ密着を遮断することに外交的努力を集中するのが賢明」
「尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が北朝鮮軍のロシア派兵の本質を「北朝鮮のロシア支援」と取り違えた」
「ウクライナはこれを逃さず、北朝鮮のロシア派兵を韓国とウクライナの共同の安保脅威とし、韓国に兵器供与を求めている。」
北朝鮮は、誰がどう考えても間違いなくロシアを支援している。
派兵だけじゃない。
記事の主張は、そこを見ていないのではないか。
「ウクライナにとっては北朝鮮がロシアを助けるのが問題だが、韓国にとってはロシアが北朝鮮を助けるのが問題だ。」
そりゃそうなんだが、じゃあウクライナへの支援を断って、北朝鮮がロシアに協力するのを指を咥えて眺めているだけなのかという話にもなる。
「朝ロ密着を遮断する」努力はするんだろうけどな。
もちろん、武器供与だけがウクライナ支援じゃない。
資金援助している。
(ウクライナ首相「韓国から1億ドル借款支援」確認)
https://japanese.joins.com/JArticle/326855
「韓国政府から1億ドル(約150億円)規模の借款を受けたと確認」(ウクライナのシュミハリ首相)
「続いてウクライナが年初に韓国から最大21億ドルの資金を確保できる協約を締結したと説明」
「借款の条件は20年満期で猶予期間5年、利率年1.0%」
韓国は、ロシアをけん制しつつウクライナを支援するというタイトロープを渡っている。
ウクライナ側としては、得られる支援なら何だって受けたいに違いない。
ぶっちゃけ、軍事的にも財政的にも追い詰められているからな。
北朝鮮と対峙する韓国は、ロシアとの関係にも配慮しながら慎重に事を進めようとしているに違いない。
兵器の供与は、敗着かどうかはともかく、センシティブな問題であることは何となく分かった。
(K9・天弓2を希望するウクライナ特使団…韓国政府は「武器支援」沈黙を選択)
https://japanese.joins.com/JArticle/326850
「米新政権の基調が決まらない中、近く終わる戦争に足を踏み入れるのはプラスよりマイナスが大きいという懐疑論が台頭」
「休戦交渉を控えて激化する戦闘に絡むべきでないという懸念も強まった。」
「武器支援をする場合、防御武器から優先的に考慮している」(尹大統領)
「ウクライナが防御能力を持つよう補充することも必要」(大統領室の関係者)
その「防護武器」の開発にロシアの協力を得たというところが問題なんだろうけどな。
まあ、どうでもいいんですが。
「ウクライナ特使団はK-9自走砲、天弓2などを支援あるいは販売方式で韓国が供与することを希望した」
「これに政府は明確な返答をしなかった」
「韓国としては北の軍の関連情報を収集するためにウクライナとの協力も必要だが、同時にトランプ次期大統領の意中も綿密に確認する必要がある」「したがってウクライナの武器支援または販売要求に公開的に『イエス、ノー』で答える代わりに『検討する』という留保の意見を見せるのが現在では最善」(高麗大の南成旭(ナム・ソンウク)統一融合研究院長)
「韓国が(ウクライナ戦争)介入を考慮している」「戦争拡大自制シグナル」(マイク・ウォルツ国家安全保障補佐官内定:次期トランプ政権)
「今後の状況を眺めるべきであり、いま武器支援をしてしまえば我々が握っているカードを失うことになる」「トランプ氏は就任後ウクライナ支援にかかる費用をNATOなど外部に転嫁する可能性が高いが、実際に武器を支援する余力がある国は韓国を含めて少数にすぎない」「トランプ政権2期目を控えて不確実性が高い状況で急いで動いてはいけない」(梨花女子大の朴元坤(パク・ウォンゴン)北朝鮮学科教授)
「韓国にウクライナ武器支援に対する立場変更を要請することを促す」(欧州議会)
韓国は、ビミョーな立場と同時に強力な交渉カードを握っている。
戦争当事国への武器輸出という最強のカードだ(北朝鮮絡みで情報収集のための軍人の派遣もしているけど、戦闘のためじゃないからな)。
逆に言えば、韓国の動向を見ていれば、米国の動きが読めるかもしれない(そうなのかあ?)。
「米国はウクライナが平和交渉に入れば武器支援を継続するという構想」(ケロッグ・ウクライナ・ロシア担当特使が用意した終戦案による)
問題は、ウクライナがどう納得するかじゃなくて、ロシアをどう引きずり出すかだと思うんだがな。
まあいい。
「実際に武器を支援する余力がある国は韓国を含めて少数」(再掲)
我が国にはない交渉カードなわけだ。
やんわりと追い返されたウクライナ大統領特使団(ウメロフ国防相など)は、ガックリだろうな・・・。
この件については、読売も東亜日報の記事を引用して報じていた。
(ウクライナ特使団、韓国・尹錫悦大統領との面会時に武器支援を要請…トランプ次期政権や国内世論を無視できず苦慮)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20241129-OYT1T50024/
「韓国政府はこれまでウクライナに対して防弾チョッキなどの供与にとどめ、砲弾も米国を 迂回 して提供している。」
「武器を直接支援するためには(中略)「対外貿易法」や「防衛事業法」をクリアする必要がある。」
「なぜ大統領が国民の意思に反して殺傷兵器を支援し、戦争に介入するのか」(国会(定数300)で170議席を占める左派系最大野党「共に民主党」の 李在明 代表)
「世論調査で、ウクライナに「武器など軍事的支援が必要」と答えた人は13%」
やれやれ・・・。
「米国と緊密に意思疎通しながら協力を進めることで一致した」(ウクライナ特使団と:韓国大統領府)
おとといおいでと言ったわけではないようだな・・・。
🚀スターシップ:IFT-7:2段目キャッチ ― 2024年11月30日 13:41
スターシップ:IFT-7:2段目キャッチ
(スターシップ7機目は1月11日リフトオフ、1.2倍巨大なタンカーは2025年内に打ち上げ予定:3ページ目)
https://forbesjapan.com/articles/detail/75376/page3
「IFT 7は2025年1月11日に実施される予定であり、そのデビューフライトでは、第2段宇宙船がはじめてタワーアームでキャッチされる可能性がある。」
浮沈子の記憶が確かならば、マスクはブロック2の初飛行では、2段目は洋上着水するって言ってたような気がするんだがな(1段目はキャッチにチャレンジするでしょうけど)。
まあいい。
1月11日という日付は初めて見た。
タンカーの仕様や、運用面での課題(困難?)についても詳細な記述がある。
なかなか読みごたえがある記事になっている。
「極低温の推進剤を補給する作業は地上においても厄介な作業であり、宇宙空間での実施はISSのモジュール以外にあまり例がないが、スターシップ1機を月に送るにはタンカーによる給油を4回から10回程度行う必要がある。」
うーん、極低温の推進剤の補給をISSでやっているという話は聞いたことがないけどな(リブーストの際に使用されるのは、常温で液体の推進剤だけ)。
また、タンカーからHLSへの給油は、おそらく1回だけだろう(4回から10回とあるのは、タンカー「への」給油と思われる:未確認)。
記事には若干怪しいところもあるけど、良くまとまって分かりやすい。
実際に行われる回数は不明だけど、2025年に25回のテストが可能ということなら、S社的速度で急速に開発が進展する可能性はある。
その際にネックになるのは、むしろ有人で月軌道まで宇宙飛行士を運ぶオリオンの方ではないのか。
今後の展開は不明だが、SLS自体が中止になり、スターシップに置き換わるというド派手なサプライズも取りざたされている。
既に、トヨタが開発中の月面車は、スターシップで運ばれることが決定している。
まあ、どうでもいいんですが。
一寸先は闇の宇宙開発。
その闇を照らすのが、スターシップの墜落激突爆発炎上木っ端微塵の炎なのかは分からないが、年に25回も見れたらさすがに飽きるだろうな・・・。
(スターシップ7機目は1月11日リフトオフ、1.2倍巨大なタンカーは2025年内に打ち上げ予定:3ページ目)
https://forbesjapan.com/articles/detail/75376/page3
「IFT 7は2025年1月11日に実施される予定であり、そのデビューフライトでは、第2段宇宙船がはじめてタワーアームでキャッチされる可能性がある。」
浮沈子の記憶が確かならば、マスクはブロック2の初飛行では、2段目は洋上着水するって言ってたような気がするんだがな(1段目はキャッチにチャレンジするでしょうけど)。
まあいい。
1月11日という日付は初めて見た。
タンカーの仕様や、運用面での課題(困難?)についても詳細な記述がある。
なかなか読みごたえがある記事になっている。
「極低温の推進剤を補給する作業は地上においても厄介な作業であり、宇宙空間での実施はISSのモジュール以外にあまり例がないが、スターシップ1機を月に送るにはタンカーによる給油を4回から10回程度行う必要がある。」
うーん、極低温の推進剤の補給をISSでやっているという話は聞いたことがないけどな(リブーストの際に使用されるのは、常温で液体の推進剤だけ)。
また、タンカーからHLSへの給油は、おそらく1回だけだろう(4回から10回とあるのは、タンカー「への」給油と思われる:未確認)。
記事には若干怪しいところもあるけど、良くまとまって分かりやすい。
実際に行われる回数は不明だけど、2025年に25回のテストが可能ということなら、S社的速度で急速に開発が進展する可能性はある。
その際にネックになるのは、むしろ有人で月軌道まで宇宙飛行士を運ぶオリオンの方ではないのか。
今後の展開は不明だが、SLS自体が中止になり、スターシップに置き換わるというド派手なサプライズも取りざたされている。
既に、トヨタが開発中の月面車は、スターシップで運ばれることが決定している。
まあ、どうでもいいんですが。
一寸先は闇の宇宙開発。
その闇を照らすのが、スターシップの墜落激突爆発炎上木っ端微塵の炎なのかは分からないが、年に25回も見れたらさすがに飽きるだろうな・・・。
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