🐱変異種:XDQ系統2024年05月20日 00:48

変異種:XDQ系統
変異種:XDQ系統


2024年夏の新型コロナ流行が始まった話は既に書いた。

(変異種:24夏の陣始まる)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2024/05/14/9684158

「XDQというのが延びてきているが、詳細は不明だ(未調査)。
流行の拡大との因果関係があるんだろうか。
少し調べてみようかな・・・。」

というわけで、宿題にしていたXDQとやらについて、多少調べた。

(【都道府県別】人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推定値)
https://web.sapmed.ac.jp/canmol/coronavirus/japan_estimate.html

幾つか調べた中で、結構力入れてる感じのページだ。

「日本とヨーロッパのcovSPECTRUMの1か月間の推移を示します。
日本では支配的であったXDQ.1に減少傾向が見え始め、KP.3とKP.2(JN.1.11.1)が増加傾向である一方JN.1が一貫して減少を続けています。」

「covSPECTRUMでXDQ.*を確認するとその多くが日本からの報告であることがわかりますが、その理由は不明です。」

おっと、もうトレンドには変化がみられるのか・・・。

グラフはこちら。

(日本と欧州の変異種別トレンドの推移)
https://www.htmlcommentbox.com/storage/lg_16675563_covspectrum_europe_japan_20240514.png

記事の中にも出てきたアウトブレイクインフォのページで、XDQと、その系統であるXDQ.1を調べてみる。

(XDQ Lineage Report)
https://outbreak.info/situation-reports?xmin=2023-11-19&xmax=2024-05-19&pango=XDQ

(XDQ.1 Lineage Report)
https://outbreak.info/situation-reports?pango=XDQ.1

リンクが不ぞろいなのが気になるけど、検索の仕方がまずかったのかもしれない。

まあいい。

いつの間にか、こんな便利なメタページが出来てたんだな・・・。

置き換えられたアミノ酸の変異が確認できる項目があったので、両者を比較するために、全部まとめて書いておく(殆どの変異は、XDQでもXDQ.1でも同じです)。

タンパク質:アミノ酸置換等
ORF1a S135R
ORF1a A211D
ORF1a T842I
ORF1a V1056L
ORF1a G1307S
ORF1a K1973R
ORF1a N2526S
ORF1a A2710T
ORF1a L3027F
ORF1a T3090I
ORF1a T3255I
ORF1a P3395H
ORF1a V3593F
ORF1a del3675/3677
ORF1a T4175I
ORF1b P314L
ORF1b R1315C
ORF1b I1566V
ORF1b T2163I
S T19I
S R21T
S L24S
S del25/27
S S50L
S del69/70
S V127F
S G142D
S del144/144
S F157S
S R158G
S N211I
S del212/212
S V213G
S L216F
S H245N
S A264D
S I332V
S G339H
S K356T
S S371F
S S373P
S S375F
S T376A
S R403K
S D405N
S R408S
S K417N
S N440K
S V445H
S G446S
S N450D
S L452W
S N460K
S A475V(XDQ.1のみ)
S S477N(XDQ.1にはない)
S T478K(XDQ.1にはない)
S N481K(XDQ.1にはない)
S del483/483
S E484K
S F486P
S Q498R
S N501Y
S Y505H
S E554K
S A570V
S D614G
S P621S
S H655Y
S N679K
S P681R
S N764K
S D796Y
S Q954H
S N969K
ORF3a T223I
E T9I
E T11A
M Q19E
M A63T
ORF6 D61L
ORF8 G8*
ORF8 S84L
N P13L
N del31/33
N R203K
N G204R
N S413R

表計算(スプレッドシート)とかに落としたわけじゃなくて、目視で比較したので間違っている可能性もある(ざっくりです・・・)。

関連するXのページもあった。

(Mugen UJIIE (氏家 無限):関連ページ)
https://x.com/carpe_diem0820/status/1789957078582546619

「東京でのCOVID-19評価では流行が縮小傾向だが、JN.1に代わってXDQの検出割合が増加中」

「オミクロン系統のXDQは、BA.2.86.1系統とXBB.1.9.1系統のFL.15.1.1による組換え変異体」

「2024年1月以降、これまで16カ国以上で検出が報告されているが、世界全体での割合は0.5%未満とマイナーな変異体
現時点では日本での検出割合が高く、今後の動向に注意が必要」

「オミクロン系統の中で変異体が多様化し、各国で流行する変異体も単一ではなくなってきている」

氏家氏は、ちゃんとした専門家だ。

(氏家 無限)
https://researchmap.jp/mujiie

「基本情報:
・所属
・・独立行政法人国立国際医療研究センター 国際感染症センター トラベルクリニック医長 / 予防接種支援センター長 / 国際感染症危機管理対策推進センター長
・・東京医科歯科大学 医学部 医学科 非常勤講師
・学位
・・熱帯医学修士(2007年3月 長崎大学)
・・医学博士(2021年3月 昭和大学)」

ほかには、こんなページも見つけた。

(NYMC_460:関連ページ)
https://x.com/onodera460/status/1781624486552285441

「Sars-CoV2 変異株の最近の動向
3月初旬からXDQとXDQ.1の伸びが顕著。特に直近のXDQ.1の急上昇は不気味な程。XDQの最初の報告はUK/Welesですが、日本はXDQもXDQ.1も最大の蔓延国で、占有率はそれぞれ世界全体の54%、72%%。次は韓国の11%、20%。XDQ*の病原性は不明ですが、高くないことを祈るばかり。」

「ウイルス学研究者。ニューヨーク市郊外の医科大学勤務。B型インフルエンザ・ワクチンの研究•開発。」(プロフィールより)

一部(特に、最大の流行地である日本)の専門家には注目されているようだが、世界的な感染割合は小さい。

初出の記事にもあるように、既に流行のピークは過ぎている感じもある。

東京都の感染状況を見ても、バンバン拡大している状況ではない。

引き続き、情報の収集に努めながら、感染対策を徹底しつつ、夏を乗り切ることに専念しよう・・・。

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