日本のいちばん長い日 ― 2016年08月18日 02:22
日本のいちばん長い日
元祖、24(トゥエンティ・フォー)だな。
ジャック・バウアーもびっくりの映画だ。
1967年版と、2015年版の両方を観た。
細かいところは違うが、大筋では同じだ。
67年版の方が、粗削りな迫力がある。
役所広司だと、ちょっと優男の感じが抜けない。
実際には、2時間の映画だが、延々と続く会議や、血気盛んな将校、参謀たちが、右往左往する。
これを観ると、原爆投下がなければ、本土決戦になっていたのは必然のような気がする。
現実に、連合軍の上陸作戦は進行していたわけだしな。
67年版で、米内海軍大臣が細かい数字を立て続けに挙げて、阿南陸軍大臣を詰問するシーンがある。
実際に、そうだったのかは知らないが、なかなか見応えがあった。
本土決戦を避けたのは、本当に賢明だったのだろうか?。
もう、71年も前の話だ。
この中でも語られていないことは、いくらでもあるだろうし、誤って伝えられていることだってあるかもしれない。
それは、歴史の彼方に消え、闇に沈んでいった。
我が国は戦に敗れ、降伏した。
そこに至るプロセスの解明は、まだ完全には行われていないんだろう。
明治、大正、昭和と続いていた近代国家は、一度清算されたことになっているが、浮沈子は、そんなことはないと思っている。
我が国が戦後、急速に復興した背景は、多くの戦前の蓄積だったに違いない。
技術の蓄積、教育の蓄積、勤勉を尊ぶ習慣の蓄積。
滅私奉公、集団への帰属、高い道徳意識。
ああ、天皇制だって、その一つかもしれない。
浮沈子は、戦後生まれの戦後育ちで、象徴天皇制の中で生きてきた。
先日、おきもちを述べられたそうだが、正直言って、びっくりした。
まあ、個人的に何か言うことは自由なんだろうが、天皇制の根幹に関わることについて、当事者が意見を述べるというのは、殆ど抜き打ちというか、寝耳に水だな。
一応、事前に内閣で検討はしていたんだろうが、内閣からではなく、天皇個人から先に意見を出させたというのは、やはり、思うところがあるのかもしれない。
憲法には、こう書いてある。
「第四條:
天皇は、この憲法の定める國事に關する行爲のみを行ひ、國政に關する權能を有しない。」
おことばが、何となく違和感を感じさせるのは、このためかも知れない。
引退したくてもできない、世襲の地位を、何とかしたいという気持ちが分からないではないが、それは、国民の信託を受けた国会が決める。
「第二條:
皇位は、世襲のものであつて、國會の議決した皇室典範の定めるところにより、これを繼承する。」
個人的には、天皇制そのものを、もう一度見直してもいい時期に来ているような気もするが、それは、たぶん次の世代の仕事になるんだろう。
今は、ちょっとした波風が立ったという感じだけだ。
現在の皇太子は、浮沈子よりも年下だが、ほぼ同年代に当たる。
これから、法改正を経て、2年後くらいに地位を継いだとしても、60歳くらいからということになるんだろう。
世間では、そろそろ第一線から引退の年齢だ。
その後はどうするんだろうな。
更にその後は?。
それは、次の世代の人々が決めていけばいい。
昭和天皇は、終戦の際、国体護持には自信があると言ったようだ(2015年版)。
どういう根拠があったのかは知らないし、その辺りは、歴史学者がよく調べてみなければならないだろう。
辞めたくなったら、いつでも辞められるようにはしてくれなかったようだな。
米国は、そのあたりも含めて天皇の地位をイメージしていたんだろうか。
それとも、それを望んだのは、日本側だったのだろうか。
生涯その地位に留まり、象徴としての存在であり続けることが嫌になったから(?)と言って、簡単には辞められないのは辛いところだ。
じゃあ、どういう時なら辞められるのか。
それは、誰が決めるのか。
難しい話だ。
本来なら天皇の国事行為だって、再検討しなければならず、それは憲法を改正することになる。
そこまで踏み込まなければ、本当はいけないんじゃないんだろうか。
我が国とよく似た英国の王室では、生涯王様を務めることになっているようだ。
浮沈子は、各国の制度に詳しいわけではないが、いろいろ参考にすることはできるだろう。
しかし、結局は国民が決める。
象徴天皇としての公務の範囲は、何が相応しいのか。
いつ、どのようにして、地位を継承するのか。
継承者がいなくなったらどうするのか。
いや、いたとしても、嫌だと言ったら(!)、継承しないで、次に飛ばせるのかあ?。
英国の例を引くなら、あの件もあるしな。
(エドワード8世 (イギリス王))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%898%E4%B8%96_(%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E7%8E%8B)
「ウォリス・シンプソンと結婚するためにグレートブリテン王国成立以降のイギリス国王としては歴代最短の在任期間わずか325日で退位した「王冠を賭けた恋」で知られている。」
最近だって、チャールズ皇太子(プリンス・オブ・ウェールズ)は、いろいろあったしな(もう、67歳だってさ)。
まあ、どうでもいいんですが。
政治がらみで、我が国では、皇室の話をするのが、いささかタブー視されているような気がしてならない。
英国のように、ゴシップネタをサービスする(?)のがいいとは言えないが、もう少し、気軽に話題にできると、このブログもネタが尽きることはないんだがな。
戦後71年経っても、昭和の亡霊は、まだ彷徨っている。
しかし、阿南陸軍大臣の切腹シーンは、両方とも痛そうだったな。
ああいうのは、浮沈子は苦手だ。
67年版の森師団長殺害のシーンも、ドン引きした(閲覧注意だな)。
最近の映画は、そういう痛そうなシーンは、見せないというのが定着しているようだ。
シンゴジラでも、リアルな死体はほとんど出ない。
そうそう、この日本のいちばん長い日も、シンゴジラの絡みで鑑賞した。
結論から言うと、ジジイどもの会議以外に、共通点はない。
浮沈子にいわせれば、シンゴジラは、エヴァンゲリオンが出てこないエヴァシリーズだ。
いや、ゴジラ自体が、覚醒していくエヴァそのものだ。
米軍の貫通弾受けて、滝のように出血しながら、光線を発しつつ覚醒するシーンなんて、まんま初号機だな。
あのシーンも、何か、痛そうでダメだ。
やはり、シンゴジラのラストは、核攻撃受けて燃え尽きてもらいたかったな。
映画の中だけなら、東京に核爆弾落10発くらい落としてもらってもいい(実際には、ごめんですが)。
架線切られたら止まっちゃうはずの列車に、爆弾積んで突っ込ませるとか、飲み込むかどうか分からないのに、ポンプ車で怪しい液体流し込むとか、そういう不確実な方法ではなくて。
そこが、たぶん、監督と製作者側の意見が分かれたところかもしれない(未確認)。
あのラストシーンは、殲滅ではないからな。
ちょっと話がずれた(例によって)。
日本のいちばん長い日を観ると、終戦に至るプロセスは、決して順調ではなかったことが分かる。
その中で、天皇が果たした役割の大きさや、それを利用しようとする和平派と決戦派の駆け引きも分かる。
生前退位をめぐっては、暫くの間、いろいろな話が出てくるだろう。
その時に、誰が、どんな意図で何を考えて言っているのかを、よく見極める必要があるな。
元祖、24(トゥエンティ・フォー)だな。
ジャック・バウアーもびっくりの映画だ。
1967年版と、2015年版の両方を観た。
細かいところは違うが、大筋では同じだ。
67年版の方が、粗削りな迫力がある。
役所広司だと、ちょっと優男の感じが抜けない。
実際には、2時間の映画だが、延々と続く会議や、血気盛んな将校、参謀たちが、右往左往する。
これを観ると、原爆投下がなければ、本土決戦になっていたのは必然のような気がする。
現実に、連合軍の上陸作戦は進行していたわけだしな。
67年版で、米内海軍大臣が細かい数字を立て続けに挙げて、阿南陸軍大臣を詰問するシーンがある。
実際に、そうだったのかは知らないが、なかなか見応えがあった。
本土決戦を避けたのは、本当に賢明だったのだろうか?。
もう、71年も前の話だ。
この中でも語られていないことは、いくらでもあるだろうし、誤って伝えられていることだってあるかもしれない。
それは、歴史の彼方に消え、闇に沈んでいった。
我が国は戦に敗れ、降伏した。
そこに至るプロセスの解明は、まだ完全には行われていないんだろう。
明治、大正、昭和と続いていた近代国家は、一度清算されたことになっているが、浮沈子は、そんなことはないと思っている。
我が国が戦後、急速に復興した背景は、多くの戦前の蓄積だったに違いない。
技術の蓄積、教育の蓄積、勤勉を尊ぶ習慣の蓄積。
滅私奉公、集団への帰属、高い道徳意識。
ああ、天皇制だって、その一つかもしれない。
浮沈子は、戦後生まれの戦後育ちで、象徴天皇制の中で生きてきた。
先日、おきもちを述べられたそうだが、正直言って、びっくりした。
まあ、個人的に何か言うことは自由なんだろうが、天皇制の根幹に関わることについて、当事者が意見を述べるというのは、殆ど抜き打ちというか、寝耳に水だな。
一応、事前に内閣で検討はしていたんだろうが、内閣からではなく、天皇個人から先に意見を出させたというのは、やはり、思うところがあるのかもしれない。
憲法には、こう書いてある。
「第四條:
天皇は、この憲法の定める國事に關する行爲のみを行ひ、國政に關する權能を有しない。」
おことばが、何となく違和感を感じさせるのは、このためかも知れない。
引退したくてもできない、世襲の地位を、何とかしたいという気持ちが分からないではないが、それは、国民の信託を受けた国会が決める。
「第二條:
皇位は、世襲のものであつて、國會の議決した皇室典範の定めるところにより、これを繼承する。」
個人的には、天皇制そのものを、もう一度見直してもいい時期に来ているような気もするが、それは、たぶん次の世代の仕事になるんだろう。
今は、ちょっとした波風が立ったという感じだけだ。
現在の皇太子は、浮沈子よりも年下だが、ほぼ同年代に当たる。
これから、法改正を経て、2年後くらいに地位を継いだとしても、60歳くらいからということになるんだろう。
世間では、そろそろ第一線から引退の年齢だ。
その後はどうするんだろうな。
更にその後は?。
それは、次の世代の人々が決めていけばいい。
昭和天皇は、終戦の際、国体護持には自信があると言ったようだ(2015年版)。
どういう根拠があったのかは知らないし、その辺りは、歴史学者がよく調べてみなければならないだろう。
辞めたくなったら、いつでも辞められるようにはしてくれなかったようだな。
米国は、そのあたりも含めて天皇の地位をイメージしていたんだろうか。
それとも、それを望んだのは、日本側だったのだろうか。
生涯その地位に留まり、象徴としての存在であり続けることが嫌になったから(?)と言って、簡単には辞められないのは辛いところだ。
じゃあ、どういう時なら辞められるのか。
それは、誰が決めるのか。
難しい話だ。
本来なら天皇の国事行為だって、再検討しなければならず、それは憲法を改正することになる。
そこまで踏み込まなければ、本当はいけないんじゃないんだろうか。
我が国とよく似た英国の王室では、生涯王様を務めることになっているようだ。
浮沈子は、各国の制度に詳しいわけではないが、いろいろ参考にすることはできるだろう。
しかし、結局は国民が決める。
象徴天皇としての公務の範囲は、何が相応しいのか。
いつ、どのようにして、地位を継承するのか。
継承者がいなくなったらどうするのか。
いや、いたとしても、嫌だと言ったら(!)、継承しないで、次に飛ばせるのかあ?。
英国の例を引くなら、あの件もあるしな。
(エドワード8世 (イギリス王))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%898%E4%B8%96_(%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E7%8E%8B)
「ウォリス・シンプソンと結婚するためにグレートブリテン王国成立以降のイギリス国王としては歴代最短の在任期間わずか325日で退位した「王冠を賭けた恋」で知られている。」
最近だって、チャールズ皇太子(プリンス・オブ・ウェールズ)は、いろいろあったしな(もう、67歳だってさ)。
まあ、どうでもいいんですが。
政治がらみで、我が国では、皇室の話をするのが、いささかタブー視されているような気がしてならない。
英国のように、ゴシップネタをサービスする(?)のがいいとは言えないが、もう少し、気軽に話題にできると、このブログもネタが尽きることはないんだがな。
戦後71年経っても、昭和の亡霊は、まだ彷徨っている。
しかし、阿南陸軍大臣の切腹シーンは、両方とも痛そうだったな。
ああいうのは、浮沈子は苦手だ。
67年版の森師団長殺害のシーンも、ドン引きした(閲覧注意だな)。
最近の映画は、そういう痛そうなシーンは、見せないというのが定着しているようだ。
シンゴジラでも、リアルな死体はほとんど出ない。
そうそう、この日本のいちばん長い日も、シンゴジラの絡みで鑑賞した。
結論から言うと、ジジイどもの会議以外に、共通点はない。
浮沈子にいわせれば、シンゴジラは、エヴァンゲリオンが出てこないエヴァシリーズだ。
いや、ゴジラ自体が、覚醒していくエヴァそのものだ。
米軍の貫通弾受けて、滝のように出血しながら、光線を発しつつ覚醒するシーンなんて、まんま初号機だな。
あのシーンも、何か、痛そうでダメだ。
やはり、シンゴジラのラストは、核攻撃受けて燃え尽きてもらいたかったな。
映画の中だけなら、東京に核爆弾落10発くらい落としてもらってもいい(実際には、ごめんですが)。
架線切られたら止まっちゃうはずの列車に、爆弾積んで突っ込ませるとか、飲み込むかどうか分からないのに、ポンプ車で怪しい液体流し込むとか、そういう不確実な方法ではなくて。
そこが、たぶん、監督と製作者側の意見が分かれたところかもしれない(未確認)。
あのラストシーンは、殲滅ではないからな。
ちょっと話がずれた(例によって)。
日本のいちばん長い日を観ると、終戦に至るプロセスは、決して順調ではなかったことが分かる。
その中で、天皇が果たした役割の大きさや、それを利用しようとする和平派と決戦派の駆け引きも分かる。
生前退位をめぐっては、暫くの間、いろいろな話が出てくるだろう。
その時に、誰が、どんな意図で何を考えて言っているのかを、よく見極める必要があるな。
最近のコメント