930タルガの研究(その5)「続々・ポルシェシンクロ」2013年04月09日 17:32

930タルガの研究(その5)「続々・ポルシェシンクロ」
930タルガの研究(その5)「続々・ポルシェシンクロ」


かなり詳しい資料を、ネットで見つけたので、紹介する。

(プリズム11の乗り物(ポルシェ資料館))
http://homepage2.nifty.com/prism11/porschedatabase.htm

ポルシェ356:1952年には、「1952年8月ポルシェ・シンクロを採用した最初のトランスミッション519が採用された」

「1952年ポルシェ特許のセルフシンクロサーボが全車に標準 」とある。

519型っていうのか。当初は4速である。

915型のご先祖様だ。

1954年に100台限定の550スパイダーが生産されるが、これは5速になっている(ジェームズ・ディーンが乗ってたやつ)。

その後は4速に戻って、1965年に生産を終える。

この資料には、911の変速機を集約したぺーじもあるので、紹介する。

(変速機(911))
http://homepage2.nifty.com/prism11/porsche911gearboxdatabase.htm#901

「前進全速にシンクロ機構あり。」とあるので、「1速はシンクロなし」と巷間いわれているのが怪しくなる。

変遷を追ってみよう。

901型:5速:アルミ砂型→アルミダイキャスト、パターンは左上がR、左下が1速。最大入力トルク19kgm、ギアボックスがアルミダイキャストとなり最大入力20.5kgm

902型:4速

904型:5速?:エンジンの搭載方向が逆のためディファレンシャルは逆向き

906型(記述なし)

909型(記述なし)

911型:5速と4速あり、アルミダイキャスト、後にマグネシウムダイキャスト

914型:904型のノイズを減らすため修正歯形を採用しギアセレクト機構改良

915型:5速、916型をベースとした、アルミニウム合金、ギアボックスのみマグネシウム。パターンは右下がR、左上が1速。最大入力トルク30.0kgm

915/50型:5速。カレラRS3.0、最大入力38kgm

916型:レース用、1969年初めからポルシェ908プロトタイプに装着された。5速、33kgm

930型:4速、915/50を改良したもの(930ターボ用)、最大入力トルク45kgm

G50型:5速、ボルグワーナー式。ゲトラグ製。1987年から採用

以下は、オートマ。

905型:4速スポルトマチック、1968年モデルの6シリンダー車に採用、最大入力トルク17.5kgm、後ダイキャストに変更した際19.5kgm

925型:4速スポルトマチック。1971年8月、最大入力トルク23.5kgm

925/10型:3速スポルトマチック。Hシリーズのアメリカ向けに採用

などとある。

ポルシェシンクロと広く呼ばれていたのは、915型だけなのかもしれない。

「G50「ワーナー・シンクロ」との対比での通称「ポルシェ・シンクロ」」という記述が、915型の欄にある。

まあ、どうでもいいんですが。

904型とか、怪しいのもある。なんでエンジンの向きが逆なんだあ?(レース用かも)。

また、増大するエンジンのトルクとの戦い(対応?)であることが、年次を追って見てくると分かる。

派手なエンジンに比べれば、地味な存在であるが、時代に応じた改良が施され、きっちりと仕事をこなしている。

縁の下の力持ちって、正に言い得て妙である。

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