ヤバイ話 ― 2016年08月21日 18:45

ヤバイ話
原発関係の資料を、手あたり次第(=ほぼ、行き当たりばったり)に閲覧している。
殆ど勉強してこなかったので、今更の話もあるんだろうが、中でもビビったのは、この話だ。
(志賀原発臨界事故)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E3%81%AE%E4%BA%8B%E6%95%85%E9%9A%A0%E3%81%97%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E6%94%B9%E3%81%96%E3%82%93%E4%B8%80%E8%A6%A7#.E5.BF.97.E8.B3.80.E5.8E.9F.E7.99.BA.E8.87.A8.E7.95.8C.E4.BA.8B.E6.95.85
「1999年6月18日、北陸電力志賀原子力発電所1号機の定期検査中に制御棒1本の緊急挿入試験を行なっていたが、操作手順を誤った事から3本の制御棒が炉から引き抜かれた状態となり、炉は15分間臨界となった。しかし北陸電力はこれを直ちに国に報告せず、検査記録を改竄するなどして隠蔽を計り、2007年3月15日になってこの事故の存在が明るみに出た。」
北陸電力が出した報告書がある。
(滋賀原子力発電所1号機の臨界事故に関する報告書の提出について)
http://www.rikuden.co.jp/press/attach/07033001.pdf
まあ、当事者が行った報告だし、一部の資料は破棄されて、個人がコピーしていたものを元にしているので、どれ程正確なものかは分からない。
コピー資料が改竄されていない保証はないしな。
しかし、まあ、138ページに渡る報告書をざっと読んだが、いろいろ考えさせられる話だ。
この事故が、本当にヤバイ話になったかといえば、浮沈子はそうは思わない。
制御棒の殆どは、スクラム信号が発せられた段階でロックされており、引き抜かれた制御棒も途中で止まっている。
加熱した燃料は、自己制御状態に移行し、暴走するような状況には至っていない。
原子炉の蓋が開いていたとか、運転員が作業手順を誤ったとかは、本質的な話ではないと思った(点検中だし、複合試験の手順の検討が不十分だったり、作業員の「常識」に頼る運用は、良くある話だ←そうなのかあ?)。
所長以下、後処理で、隠ぺいを図るというのもありそうな話だしな。
人間が運用する組織だから、そういうことが起こるというのは想定の範囲内だ。
その一方で、人の作りしものは、全て壊れる運命にある。
制御棒が脱落しないようにロックする仕組みが働かなかったらとか、タイミング良く(?)配管が破断して冷却水が漏出するとか、いろいろ考えられるな。
民間企業にやらせる限り、この手の話はいくらでも出てくるだろう。
規制当局がいくら頑張っても、限界はある。
事故は、必ず起こるし、それは繰り返される。
NHKの原発関係のニュース番組を纏めているページがあった。
(エコチャンネル:原子力)
http://cgi4.nhk.or.jp/eco-channel/jp/category/category_sub.cgi?category_id=11
(隠された臨界事故 ~志賀原発で何が起きたか~ (1))
http://cgi4.nhk.or.jp/eco-channel/jp/movie/play.cgi?did=D0013770948_00000
(隠された臨界事故 ~志賀原発で何が起きたか~(2))
http://cgi4.nhk.or.jp/eco-channel/jp/movie/play.cgi?did=D0013772907_00000
浮沈子は、ここで見つけたんだが、この事故のほかにも、同様の制御棒の脱落事故は起こっていたらしい(詳細未調査)。
ヤバイと思ったのは、そういう体質(事故隠しとか、虚偽報告とか)が、業界に蔓延しているということだ。
福一だって、全てが明らかになっているわけじゃないだろう。
ヤバイ話は、いくらでも転がっているに違いない。
組織を変え、人を変えても、構造的に不都合な真実を隠蔽しようとする体質は変わらない。
札びらで、ほっぺたブッ叩きながら迷惑施設を作り続ける実態が改善されない限り、それは変わらないのだ。
浮沈子は、それは仕方ないだろうと考えている。
地域的な問題と共に、時間的な問題もある。
今さえ良ければ、それでいいという風潮がまかり通る以上、次世代にツケをを残していくことになるのだ。
それは、いつか何らかの形で払わなければならなくなる。
二酸化炭素を増やし続けながら化石燃料を燃やしても同じことだろう。
10万年に渡る管理を要する核廃棄物をたっぷり残して、我々の世代は消えていく。
まあ、次の世代も残していくんだろうな。
少なくとも、今世紀中に、世界から原発が消えてなくなるということはない。
その間も、大小様々な事故は起こり続け、事故隠しも続いていくんだろう。
今回調べた志賀原発は、その後活断層が見つかって、1号機の再稼働は絶望的、2号機も大幅な改修を要するようだ。
(志賀原発1号機「活断層と解釈が合理的」規制委に報告書)
http://www.asahi.com/articles/ASJ4W36DNJ4WULBJ004.html
まだ決まったわけじゃないが、ヤバい話はまだまだ続きそうな予感だな・・・。
(失敗事例:志賀原発、臨界事故発覚:追加)
http://www.sozogaku.com/fkd/cf/CZ0200701.html
この表題は、問題かもな(発覚したことが、失敗だったのかあ?)。
「志賀原発、臨界事故隠ぺい」とかの方がいいんじゃないか?(じゃあ、隠ぺいが成功すれば良かったのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
これを読むと、経産省が過去の改ざん、隠ぺいを報告させなければ、未だに隠されたままだっただろう。
再稼働を控えたこの時期だ。
北陸電力に限らず、あの時と同じような心理が働いていると考えても不思議ではない。
今日もまた、闇から闇に葬られようとしている話が積み重なっているんだろうな。
原発関係の資料を、手あたり次第(=ほぼ、行き当たりばったり)に閲覧している。
殆ど勉強してこなかったので、今更の話もあるんだろうが、中でもビビったのは、この話だ。
(志賀原発臨界事故)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E3%81%AE%E4%BA%8B%E6%95%85%E9%9A%A0%E3%81%97%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E6%94%B9%E3%81%96%E3%82%93%E4%B8%80%E8%A6%A7#.E5.BF.97.E8.B3.80.E5.8E.9F.E7.99.BA.E8.87.A8.E7.95.8C.E4.BA.8B.E6.95.85
「1999年6月18日、北陸電力志賀原子力発電所1号機の定期検査中に制御棒1本の緊急挿入試験を行なっていたが、操作手順を誤った事から3本の制御棒が炉から引き抜かれた状態となり、炉は15分間臨界となった。しかし北陸電力はこれを直ちに国に報告せず、検査記録を改竄するなどして隠蔽を計り、2007年3月15日になってこの事故の存在が明るみに出た。」
北陸電力が出した報告書がある。
(滋賀原子力発電所1号機の臨界事故に関する報告書の提出について)
http://www.rikuden.co.jp/press/attach/07033001.pdf
まあ、当事者が行った報告だし、一部の資料は破棄されて、個人がコピーしていたものを元にしているので、どれ程正確なものかは分からない。
コピー資料が改竄されていない保証はないしな。
しかし、まあ、138ページに渡る報告書をざっと読んだが、いろいろ考えさせられる話だ。
この事故が、本当にヤバイ話になったかといえば、浮沈子はそうは思わない。
制御棒の殆どは、スクラム信号が発せられた段階でロックされており、引き抜かれた制御棒も途中で止まっている。
加熱した燃料は、自己制御状態に移行し、暴走するような状況には至っていない。
原子炉の蓋が開いていたとか、運転員が作業手順を誤ったとかは、本質的な話ではないと思った(点検中だし、複合試験の手順の検討が不十分だったり、作業員の「常識」に頼る運用は、良くある話だ←そうなのかあ?)。
所長以下、後処理で、隠ぺいを図るというのもありそうな話だしな。
人間が運用する組織だから、そういうことが起こるというのは想定の範囲内だ。
その一方で、人の作りしものは、全て壊れる運命にある。
制御棒が脱落しないようにロックする仕組みが働かなかったらとか、タイミング良く(?)配管が破断して冷却水が漏出するとか、いろいろ考えられるな。
民間企業にやらせる限り、この手の話はいくらでも出てくるだろう。
規制当局がいくら頑張っても、限界はある。
事故は、必ず起こるし、それは繰り返される。
NHKの原発関係のニュース番組を纏めているページがあった。
(エコチャンネル:原子力)
http://cgi4.nhk.or.jp/eco-channel/jp/category/category_sub.cgi?category_id=11
(隠された臨界事故 ~志賀原発で何が起きたか~ (1))
http://cgi4.nhk.or.jp/eco-channel/jp/movie/play.cgi?did=D0013770948_00000
(隠された臨界事故 ~志賀原発で何が起きたか~(2))
http://cgi4.nhk.or.jp/eco-channel/jp/movie/play.cgi?did=D0013772907_00000
浮沈子は、ここで見つけたんだが、この事故のほかにも、同様の制御棒の脱落事故は起こっていたらしい(詳細未調査)。
ヤバイと思ったのは、そういう体質(事故隠しとか、虚偽報告とか)が、業界に蔓延しているということだ。
福一だって、全てが明らかになっているわけじゃないだろう。
ヤバイ話は、いくらでも転がっているに違いない。
組織を変え、人を変えても、構造的に不都合な真実を隠蔽しようとする体質は変わらない。
札びらで、ほっぺたブッ叩きながら迷惑施設を作り続ける実態が改善されない限り、それは変わらないのだ。
浮沈子は、それは仕方ないだろうと考えている。
地域的な問題と共に、時間的な問題もある。
今さえ良ければ、それでいいという風潮がまかり通る以上、次世代にツケをを残していくことになるのだ。
それは、いつか何らかの形で払わなければならなくなる。
二酸化炭素を増やし続けながら化石燃料を燃やしても同じことだろう。
10万年に渡る管理を要する核廃棄物をたっぷり残して、我々の世代は消えていく。
まあ、次の世代も残していくんだろうな。
少なくとも、今世紀中に、世界から原発が消えてなくなるということはない。
その間も、大小様々な事故は起こり続け、事故隠しも続いていくんだろう。
今回調べた志賀原発は、その後活断層が見つかって、1号機の再稼働は絶望的、2号機も大幅な改修を要するようだ。
(志賀原発1号機「活断層と解釈が合理的」規制委に報告書)
http://www.asahi.com/articles/ASJ4W36DNJ4WULBJ004.html
まだ決まったわけじゃないが、ヤバい話はまだまだ続きそうな予感だな・・・。
(失敗事例:志賀原発、臨界事故発覚:追加)
http://www.sozogaku.com/fkd/cf/CZ0200701.html
この表題は、問題かもな(発覚したことが、失敗だったのかあ?)。
「志賀原発、臨界事故隠ぺい」とかの方がいいんじゃないか?(じゃあ、隠ぺいが成功すれば良かったのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
これを読むと、経産省が過去の改ざん、隠ぺいを報告させなければ、未だに隠されたままだっただろう。
再稼働を控えたこの時期だ。
北陸電力に限らず、あの時と同じような心理が働いていると考えても不思議ではない。
今日もまた、闇から闇に葬られようとしている話が積み重なっているんだろうな。
CCRと原発(序説) ― 2016年08月21日 23:05
CCRと原発(序説)
いつか書こうと思ってたんだが、いいきっかけがなくて書けないでいる。
今回は、序説ということで、何となく感じていることを徒然なるままに書こう。
今週見学に行く予定の、黒鉛減速ヘリウム冷却のHTTRの場合は、まあ、とにかくヘリウム使うということだけでも、萌え萌え状態になるんだがな(すいません、ヘンタイなもので・・・)。
40気圧くらいということで、大したことはないが、放射化しないとかいってるが、ホントのところは聞いてみないとわからない。
配管材料とか、被覆が破れた核燃料からのガスとかが混じって、結局、何らかのクリーニングが必要になるような気がする。
発電用タービンは、直接駆動するらしいが、水素製造プラントなどへは、二次系のヘリウムを介して熱伝導するようだ。
一次系は、原則としてクローズドサーキットということになる(ベントとか、あるかもしれないけどな)。
もちろん、二次系だって、循環させるにきまっているが、ヘリウムは、基本的には漏れる。
漏れたヘリウムは、外から足すしかない。
その辺りの細かい仕様がどういうことになっているのかも、興味津々だ。
とんでもない量のヘリウム使うんだろうな。
どこから供給してるのかな。
ちょっと回してくれないかな・・・。
まあいい。
CCRは、エントリーレベルでは、エアディリュエントということで、不活性ガスは窒素ということになっている。
HTTRは、もちろん、ヘリウムだけで、酸素は逆にご法度だ。
黒鉛と反応して、大変なことになる。
1000度を超える温度になるわけだから、濃度にもよるが、燃焼する危険もある。
資料を読むと、空気程度では燃焼には至らないとあるが、純酸素の環境でどうなるかという話は出てこない。
そんな状況になるわけないとは思うが、水素製造プラントでは、当然酸素も出てくる。
配管が物理的に繋がっていないとはいえ、気になるところだ。
CCRは、人間が循環ポンプの役割を果たして、閉鎖回路の中でガスを循環させるが、HTTRは当然ポンプを動かす。
数百度の高圧ガスを駆動するポンプが、どうなっているのかも気になる。
シーリングとか、大丈夫なんだろうか。
CCRは、水中では、環境圧と平衡する圧力になっているが、高温ガス炉は正の圧力が掛かっている。
二次系とか、圧力を下げて、何かあっても(配管の破壊とか)、そこから一次系に空気とかが入らないようにしている。
しかし、時間が経てば、何らかの形で外部環境によって汚染される。
CCRなら、回路内への浸水というところか。
ヤバいのは、水の方かもしれない。
相変化(気化)を起こして、一気に増えた体積で爆発(水蒸気爆発)する。
火山のマグマの温度は、800度から1200度といわれている。
(マグマの温度)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1413226309
「マグマの温度は一般的に800~1200℃と言われています。」
御嶽山くらいの爆発は、覚悟しなければならない。
CCRは、確かに呼吸回路内に大量の浸水があれば、水酸化カルシウムが反応してコースティックカクテルが出来て、かなりヤバいことになるが、たぶん、爆発はしない(宇宙服みたいに、水酸化リチウムだと分からんぞお!)。
HTTRは、地下に設置されているが、こいつに水ぶっかけたらどうなるか、是非とも聞いてみたいところだ。
さて、無理やりな比較をして、何かワケワカの記事になっているが、何かになぞらえて理解しようというのは人間のサガである。
ヘリウム使う、閉鎖回路、圧力掛ける、他に何かないんだろうか?。
ガスのセンサーとか、使ってるのかな。
酸素混じってないかとか、ヘリウム濃度(基本的に100パーセントなんでしょうが)測るとか。
二酸化炭素センサーとかも可能性はあるな。
その辺も突っ込んでみたい・・・。
ねえ、君って、何見学に来たのお?。
高圧ガス関係の方ですかあ?。
まあ、関係は無きにしも非ずだがな。
少しは知っているところから、切り込んでいかないと、いきなり核物理とか言われても、皆目わからないしな。
HTTRの燃料は、数パーセントの二酸化ウランということになっているが、将来的にはモックス燃料とか、プルトニウムも燃やせるようになるんだろうか。
あるいは、トリウムとかも使えるようにできるんだろうか。
さらには、将来的に、ガス冷却の高速炉(高速増殖炉)とかに、つなげていくことができるんだろうか。
黒鉛減速炉ということになると、どうしても兵器級のプルトニウムの生産という先入観がある。
(黒鉛炉)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%92%E9%89%9B%E7%82%89
「現在の商用黒鉛炉の直接のルーツはプルトニウム生産炉(原子爆弾の材料を作る為の炉)である。」
CCRも、そもそもは、軍事利用を前提として開発されてきたといういきさつがある。
まあ、平和に利用するに越したことはないんだがな。
この資料には、興味深い記述があった。
(核燃料工学の基礎)
http://nucsafety.nagaokaut.ac.jp/wp-content/uploads/2012/10/c627419e632aadbc38ce7617e0f85630.pdf
「3. 軽水炉燃料:
・燃料棒の内部にはプレナム(plenum)と呼ばれるガス溜の空間が設けられている。」
「ペレットから放出される希ガスによる内圧上昇の緩和を目的としている。プレナム及びペレット-被覆管ギャップには熱伝達の向上のためにヘリウム(helim)が満たされている。」
ほほう、軽水炉用の燃料でも、ヘリウムが使われているのかあ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
(プレナム)
http://www.rist.or.jp/atomica/dic/dic_detail.php?Dic_Key=1178
「発電用原子炉(PWRやBWR 等)の燃料棒の内側上部には空隙部分があり、この部分を燃料プレナムという。燃料プレナムはウラン燃料の燃焼に伴って生成する核分裂生成物のうち、キセノンやクリプトン等の気体をここに収容するために設けられる。これによって燃料の燃焼が進んでも、燃料棒の内部圧力が過大となって燃料棒が破損することを防ぐとともに、燃料ペレット柱の軸方向の膨張も吸収することができる。」
「プレナムには燃料棒内の熱伝達をよくするためにヘリウムガスが封入され、また燃料ペレットが動かないようにするための押さえバネが入っている。」
HTTRの燃料は、4重の被覆で覆われた直径0.92mmの黒い仁丹状になっている(被覆燃料粒子)。
これを、竹輪状の黒鉛(燃料コンパクト)に分散して、さらにこれを詰めた燃料棒にして、さらにそれを束ねて燃料体にしている。
GTHTR300(C)の設計では、若干変更されているようだが、いずれにしても核分裂に伴い発生するガスを閉じ込めておくのは仁丹の中だけで、圧力が増えれば、破裂することになる。
プレナムの概念は、第1層の低密度熱分解炭素層によるバブルスウェリング(ガス生成物による体積膨張)の吸収がこれに当たる。
さて、CCRでは、燃料に当たるものは酸素である。
こいつを人間が吸い込むことによって、水中活動を行えるようにするわけだ。
朝飯食ってないと、その酸素を有効に使うこともできない(そのための、災害備蓄用皮下脂肪もあるけどな)。
まあいい。
CCRには、回路内のガスを循環させるためのポンプは付属していない。
人間の呼吸が、ガスを動かしている(そのためのワンウエイバルブが2個付いている(マウスピースのところ)。
配管図を見る限り、HTTRには、そういう仕掛け(ワンウェイバルブ)はない。
熱による圧力勾配があるので、必要ないのかもしれない。
循環ポンプがあれば、それでいいのかもしれないけどな(逆流はしないだろうからな)。
CCRは、酸素タンクに詰めた高圧酸素を、ソレノイドバルブからチマチマ放出して、回路内に足していく。
対して、HTTRは、一度装荷した燃料は、点検時までの間、相当程度長期間(想定では、4年間)そのままになる。
まだ、よく理解していないんだが、3次元的に燃え方が一定になるような濃度勾配をつけて装荷するようだ。
12種類にも及ぶ燃料のバリエーションが必要になる。
これでは、燃料生産の効率が悪いということで、GTHTR300(C)では、燃料の種類を減らして、1種類か2種類にすることを考えているらしい。
燃えカスは、そのまま捨ててもよし、再処理して、MOX燃料にしてもよし(竹輪(燃料コンパクト)は燃やして、仁丹(被覆燃料粒子)は磨り潰すことを考えているようだな)。
竹輪燃やせば、多少は二酸化炭素が出ることになるが、その辺りは突っ込みどころじゃないんだろう。
CCRは、燃焼の結果生じた二酸化炭素は、水酸化カルシウムで化学反応させ、熱と水を発生させる。
反応後は、水酸化カルシウムができるわけだが、当然、余裕をもって交換ということになる。
軸流式がいいとか放射式がいいとか、いろいろ蘊蓄はあるんだろうが、どっちでもちゃんと反応してくれればいい。
この廃棄が、いろいろややっこしいんだが、個人の使用では、その辺に捨ててしまっているのが現状だろうな。
業として行った場合は、産業廃棄物として処分することになる。
核廃棄物ほどじゃあないが、普及して来れば、いろいろ厄介な話になるかもしれない。
うまく、二次利用するとか、再生利用するとかできればいいんだろうが、コストの問題もあるしな。
幸い、核燃料と違って、当分供給に問題はないようだ。
ああ、需要が少な過ぎて、在庫切れになる方が心配だがな。
まあ、今のところ、このあたりが浮沈子の限界というところか。
なにしろ、ヘリウム吸わなくなって久しい。
無味無臭の気体だから、吸ったからってどうなるものでもないし(ドナルドダックボイスくらい?)、高圧神経症候群になるほどの深さ(150m以上?)に行くつもりもないしな。
不活性ガスだから、生体との反応は基本的にはない。
物理的には、分子量が小さいので、神経系に作用しやすく、減圧症になった場合には重症化しやすいという話も聞いた。
気を付けよう・・・。
あと数日、予習する時間もあるので(もちろん、原子炉の方)、何かネタがあれば書く。
いつか書こうと思ってたんだが、いいきっかけがなくて書けないでいる。
今回は、序説ということで、何となく感じていることを徒然なるままに書こう。
今週見学に行く予定の、黒鉛減速ヘリウム冷却のHTTRの場合は、まあ、とにかくヘリウム使うということだけでも、萌え萌え状態になるんだがな(すいません、ヘンタイなもので・・・)。
40気圧くらいということで、大したことはないが、放射化しないとかいってるが、ホントのところは聞いてみないとわからない。
配管材料とか、被覆が破れた核燃料からのガスとかが混じって、結局、何らかのクリーニングが必要になるような気がする。
発電用タービンは、直接駆動するらしいが、水素製造プラントなどへは、二次系のヘリウムを介して熱伝導するようだ。
一次系は、原則としてクローズドサーキットということになる(ベントとか、あるかもしれないけどな)。
もちろん、二次系だって、循環させるにきまっているが、ヘリウムは、基本的には漏れる。
漏れたヘリウムは、外から足すしかない。
その辺りの細かい仕様がどういうことになっているのかも、興味津々だ。
とんでもない量のヘリウム使うんだろうな。
どこから供給してるのかな。
ちょっと回してくれないかな・・・。
まあいい。
CCRは、エントリーレベルでは、エアディリュエントということで、不活性ガスは窒素ということになっている。
HTTRは、もちろん、ヘリウムだけで、酸素は逆にご法度だ。
黒鉛と反応して、大変なことになる。
1000度を超える温度になるわけだから、濃度にもよるが、燃焼する危険もある。
資料を読むと、空気程度では燃焼には至らないとあるが、純酸素の環境でどうなるかという話は出てこない。
そんな状況になるわけないとは思うが、水素製造プラントでは、当然酸素も出てくる。
配管が物理的に繋がっていないとはいえ、気になるところだ。
CCRは、人間が循環ポンプの役割を果たして、閉鎖回路の中でガスを循環させるが、HTTRは当然ポンプを動かす。
数百度の高圧ガスを駆動するポンプが、どうなっているのかも気になる。
シーリングとか、大丈夫なんだろうか。
CCRは、水中では、環境圧と平衡する圧力になっているが、高温ガス炉は正の圧力が掛かっている。
二次系とか、圧力を下げて、何かあっても(配管の破壊とか)、そこから一次系に空気とかが入らないようにしている。
しかし、時間が経てば、何らかの形で外部環境によって汚染される。
CCRなら、回路内への浸水というところか。
ヤバいのは、水の方かもしれない。
相変化(気化)を起こして、一気に増えた体積で爆発(水蒸気爆発)する。
火山のマグマの温度は、800度から1200度といわれている。
(マグマの温度)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1413226309
「マグマの温度は一般的に800~1200℃と言われています。」
御嶽山くらいの爆発は、覚悟しなければならない。
CCRは、確かに呼吸回路内に大量の浸水があれば、水酸化カルシウムが反応してコースティックカクテルが出来て、かなりヤバいことになるが、たぶん、爆発はしない(宇宙服みたいに、水酸化リチウムだと分からんぞお!)。
HTTRは、地下に設置されているが、こいつに水ぶっかけたらどうなるか、是非とも聞いてみたいところだ。
さて、無理やりな比較をして、何かワケワカの記事になっているが、何かになぞらえて理解しようというのは人間のサガである。
ヘリウム使う、閉鎖回路、圧力掛ける、他に何かないんだろうか?。
ガスのセンサーとか、使ってるのかな。
酸素混じってないかとか、ヘリウム濃度(基本的に100パーセントなんでしょうが)測るとか。
二酸化炭素センサーとかも可能性はあるな。
その辺も突っ込んでみたい・・・。
ねえ、君って、何見学に来たのお?。
高圧ガス関係の方ですかあ?。
まあ、関係は無きにしも非ずだがな。
少しは知っているところから、切り込んでいかないと、いきなり核物理とか言われても、皆目わからないしな。
HTTRの燃料は、数パーセントの二酸化ウランということになっているが、将来的にはモックス燃料とか、プルトニウムも燃やせるようになるんだろうか。
あるいは、トリウムとかも使えるようにできるんだろうか。
さらには、将来的に、ガス冷却の高速炉(高速増殖炉)とかに、つなげていくことができるんだろうか。
黒鉛減速炉ということになると、どうしても兵器級のプルトニウムの生産という先入観がある。
(黒鉛炉)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%92%E9%89%9B%E7%82%89
「現在の商用黒鉛炉の直接のルーツはプルトニウム生産炉(原子爆弾の材料を作る為の炉)である。」
CCRも、そもそもは、軍事利用を前提として開発されてきたといういきさつがある。
まあ、平和に利用するに越したことはないんだがな。
この資料には、興味深い記述があった。
(核燃料工学の基礎)
http://nucsafety.nagaokaut.ac.jp/wp-content/uploads/2012/10/c627419e632aadbc38ce7617e0f85630.pdf
「3. 軽水炉燃料:
・燃料棒の内部にはプレナム(plenum)と呼ばれるガス溜の空間が設けられている。」
「ペレットから放出される希ガスによる内圧上昇の緩和を目的としている。プレナム及びペレット-被覆管ギャップには熱伝達の向上のためにヘリウム(helim)が満たされている。」
ほほう、軽水炉用の燃料でも、ヘリウムが使われているのかあ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
(プレナム)
http://www.rist.or.jp/atomica/dic/dic_detail.php?Dic_Key=1178
「発電用原子炉(PWRやBWR 等)の燃料棒の内側上部には空隙部分があり、この部分を燃料プレナムという。燃料プレナムはウラン燃料の燃焼に伴って生成する核分裂生成物のうち、キセノンやクリプトン等の気体をここに収容するために設けられる。これによって燃料の燃焼が進んでも、燃料棒の内部圧力が過大となって燃料棒が破損することを防ぐとともに、燃料ペレット柱の軸方向の膨張も吸収することができる。」
「プレナムには燃料棒内の熱伝達をよくするためにヘリウムガスが封入され、また燃料ペレットが動かないようにするための押さえバネが入っている。」
HTTRの燃料は、4重の被覆で覆われた直径0.92mmの黒い仁丹状になっている(被覆燃料粒子)。
これを、竹輪状の黒鉛(燃料コンパクト)に分散して、さらにこれを詰めた燃料棒にして、さらにそれを束ねて燃料体にしている。
GTHTR300(C)の設計では、若干変更されているようだが、いずれにしても核分裂に伴い発生するガスを閉じ込めておくのは仁丹の中だけで、圧力が増えれば、破裂することになる。
プレナムの概念は、第1層の低密度熱分解炭素層によるバブルスウェリング(ガス生成物による体積膨張)の吸収がこれに当たる。
さて、CCRでは、燃料に当たるものは酸素である。
こいつを人間が吸い込むことによって、水中活動を行えるようにするわけだ。
朝飯食ってないと、その酸素を有効に使うこともできない(そのための、災害備蓄用皮下脂肪もあるけどな)。
まあいい。
CCRには、回路内のガスを循環させるためのポンプは付属していない。
人間の呼吸が、ガスを動かしている(そのためのワンウエイバルブが2個付いている(マウスピースのところ)。
配管図を見る限り、HTTRには、そういう仕掛け(ワンウェイバルブ)はない。
熱による圧力勾配があるので、必要ないのかもしれない。
循環ポンプがあれば、それでいいのかもしれないけどな(逆流はしないだろうからな)。
CCRは、酸素タンクに詰めた高圧酸素を、ソレノイドバルブからチマチマ放出して、回路内に足していく。
対して、HTTRは、一度装荷した燃料は、点検時までの間、相当程度長期間(想定では、4年間)そのままになる。
まだ、よく理解していないんだが、3次元的に燃え方が一定になるような濃度勾配をつけて装荷するようだ。
12種類にも及ぶ燃料のバリエーションが必要になる。
これでは、燃料生産の効率が悪いということで、GTHTR300(C)では、燃料の種類を減らして、1種類か2種類にすることを考えているらしい。
燃えカスは、そのまま捨ててもよし、再処理して、MOX燃料にしてもよし(竹輪(燃料コンパクト)は燃やして、仁丹(被覆燃料粒子)は磨り潰すことを考えているようだな)。
竹輪燃やせば、多少は二酸化炭素が出ることになるが、その辺りは突っ込みどころじゃないんだろう。
CCRは、燃焼の結果生じた二酸化炭素は、水酸化カルシウムで化学反応させ、熱と水を発生させる。
反応後は、水酸化カルシウムができるわけだが、当然、余裕をもって交換ということになる。
軸流式がいいとか放射式がいいとか、いろいろ蘊蓄はあるんだろうが、どっちでもちゃんと反応してくれればいい。
この廃棄が、いろいろややっこしいんだが、個人の使用では、その辺に捨ててしまっているのが現状だろうな。
業として行った場合は、産業廃棄物として処分することになる。
核廃棄物ほどじゃあないが、普及して来れば、いろいろ厄介な話になるかもしれない。
うまく、二次利用するとか、再生利用するとかできればいいんだろうが、コストの問題もあるしな。
幸い、核燃料と違って、当分供給に問題はないようだ。
ああ、需要が少な過ぎて、在庫切れになる方が心配だがな。
まあ、今のところ、このあたりが浮沈子の限界というところか。
なにしろ、ヘリウム吸わなくなって久しい。
無味無臭の気体だから、吸ったからってどうなるものでもないし(ドナルドダックボイスくらい?)、高圧神経症候群になるほどの深さ(150m以上?)に行くつもりもないしな。
不活性ガスだから、生体との反応は基本的にはない。
物理的には、分子量が小さいので、神経系に作用しやすく、減圧症になった場合には重症化しやすいという話も聞いた。
気を付けよう・・・。
あと数日、予習する時間もあるので(もちろん、原子炉の方)、何かネタがあれば書く。
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