🐱SLS:アルテミス1:ハリケーンイアンケープカナベラル直撃 ― 2022年09月29日 12:48
SLS:アルテミス1:ハリケーンイアンケープカナベラル直撃
(気象学者として、ハリケーン イアンは私が最も心配している悪夢の嵐です:日本時間2022 年 9 月 28 日、午後 10 時 34 分投稿)
https://arstechnica.com/science/2022/09/as-a-meteorologist-hurricane-ian-is-the-nightmare-storm-i-worry-about-most/
「水曜日の朝の日の出までに、イアンはこれまで以上に大きくパワフルになり、風速は時速 155 マイルになりました。この強さで、今日遅くにフロリダ南西部の海岸に激突すると、150 年以上の歴史の中で 5 番目に強力なハリケーンが米国を襲うでしょう。」
「イアンの進路が予想以上に着実に東に曲がっていることは事実です。」
エリックバーガーは、フロリダ西海岸の被害を気にしているが、地球の反対側の浮沈子が気になるのは、進路の変更に伴い、数時間後にケープカナベラルがハリケーン(たぶん、その頃にはトロピカルストーム)のほぼ直撃を受けそうな点だ。
風速は、たぶん、約100mph(毎秒45m)。
既に、ケネディ宇宙センターは強風域に入っている。
まあいい。
ロケットは、VABの中に納まっていて安心だ・・・。
(車両組立棟の電気系統の評価が進行中)
https://blogs.nasa.gov/artemis/2022/09/27/assessment-underway-on-electrical-syem-in-vehicle-assembly-building/
「今日の午前 11 時 45 分頃、フロリダ州にある NASA のケネディ宇宙センターにある車両組立棟で火災警報器が作動しました。」
何だってえ?。
「ハイ ベイ 3 の電気パネルのコネクタでアーク フラッシュ イベントが発生」
俗に言う、ショートしたということなわけだ。
「作業エリアの境界を示すロープに火花が着地しました。ロープがくすぶり始め、従業員が警報を鳴らし、従業員は安全に建物から避難しました。」
「負傷者は報告されておらず、アルテミス I ロケットと宇宙船は危険にさらされていませんでした。」
NASAの担当者が、アルテミス1の機体をVABに戻したくなかったのは、これが原因なのかもな(老朽化に伴い、何が起こるかは神のみぞ知る・・・:そうなのかあ?)。
VABは、アルテミス計画に伴い、大規模改修を受けている。
(車両組立棟)
https://en.wikipedia.org/wiki/Vehicle_Assembly_Building
「NASA は、2014 年に新しい SLS をサポートするために KSC の Launch Complex 39 の変更を開始しました。これには、発射管制センター、Vehicle Assembly Building (VAB)、および VAB Utility Annex に対する大規模な修理、コードのアップグレード、および安全性の向上が含まれます。」
VAB Utility Annex(:別館)についてはこちら。
(ユーティリティ アネックス施設のアップグレードは、アルテミス ミッションをサポートします)
https://www.nasa.gov/feature/utility-annex-facility-upgrades-will-support-artemis-missions
「Utility Annex は、毎分約 8,000 ガロンの冷水を含む大量の商品を VAB やその他の施設に提供しています。周辺施設。」
電気設備は改修されなかったのかな。
それとも、工事に手抜きがあったとか(お役所の工事だからな、手抜きした差額は何処へ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
何とも危なげな話だ。
が、ハリケーンの中に雨ざらしにしておくのに比べれば、火事で燃えちまった方がすっきりするとも言える(そんなあ!)。
幸い、事なきを得たようだ。
やれやれ・・・。
現地時間28日午後11時現在、イアンの勢力はやや衰えているが、暴風圏は健在だ(まだハリケーンのまま)。
東海岸のケープカナベラルの真上を通過する感じだ。
VABが持ち堪えてくれることを祈るしかないな。
昔、パソコンのデバイスをマザーボードに接続すると、ハードウェアが相互に認識して、各種の設定を良きに計らってくれる有難い仕組みが導入されたことがあった(もう、今では常識になっているんでしょうが)。
(プラグアンドプレイ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4
「パーソナルコンピュータ(パソコン)に周辺機器や拡張カード等を接続した際にハードウェアとファームウェア、ドライバ、オペレーティングシステム、およびアプリケーション間が自動的に協調し、機器の組み込みと設定を自動的に行う仕組みのことである。」
ディップスイッチとかを爪楊枝のお尻で押していたのは過去の話になった。
英語表記は「Plug and Play」だが、初期の頃は仕様が不安定で、繋がらないこともあり、Plug and 「Pray(祈る)」などとからかわれていたことを思い出す。
「しかし、この概念を実装したごく初期の環境では想定外の動作がみられる事もままあり、大抵はユーザーの望まない結果をもたらした。そのため、Plug and Pray(つなぎ、そして祈れ)と揶揄されることもあった。」
ああ、ウィキにも書いてあるな。
ハリケーンが通り過ぎるまでは、関係者は祈るような気持ちだろう。
「フロリダの大西洋岸に位置するこの建物は、ハリケーンや熱帯暴風雨に耐えられるように建設されました。それにもかかわらず、いくつかのハリケーンによる被害を受けました」(車両組立棟のウィキより:以下同じ)
「ハリケーン フランシスが建物から 850 枚の 14 x 6 フィート (4.3 m × 1.8 m) のアルミニウムパネルを吹き飛ばした 2004 年の暴風雨の季節に、最も大きな外部損傷が発生し、約 40,000 平方フィート (3,700 m 2 )の建物ができました。側面の新しい開口部の。」
「わずか 3 週間後、ハリケーン ジャンヌの風により、さらに 25 枚のパネルが東側から吹き飛ばされました。」
「シーズン序盤、ハリケーン チャーリー700,000ドルの費用がかかると見積もられた、重大ではあるがそれほど深刻ではない損害を引き起こしました。」
「これらのハリケーンによる被害は 2007 年にもまだ見られました。これらのパネルの一部は「パンチアウト」であり、外側と内側に大きな圧力差が生じたときに VAB から切り離されるように設計されています。これにより、平準化が可能になり、熱帯低気圧などの気圧の急激な変化時に建物の構造的完全性を保護するのに役立ちます。」
うーん、嵐の際に気圧差でアルミパネルが吹っ飛ぶわけか・・・。
風下側の窓を開けろとかいう、あれだな・・・。
吹き返しの時までそのままにしておくと、悲惨なことになるやつだ。
まあいい。
嵐が過ぎても、この状況だと、10月2日の打ち上げはムリポだろう。
既に、スペースXやULAでは、予定していた打ち上げの延期が検討されている。
(ハリケーン イアンがフロリダに向かって移動するため、SpaceX と ULA は打ち上げを延期します)
https://spaceflightnow.com/2022/09/28/spacex-ula-postpone-launches-as-hurricane-ian-threatens-florida/
「SpaceX とユナイテッド ローンチ アライアンスは、国際宇宙ステーションへの次の有人飛行、スターリンク ミッション、アトラス 5 ロケットの打ち上げなど、ケープカナベラルで予定されているいくつかの打ち上げを延期せざるを得なくなりました。」
「乗組員の打ち上げは現在、暫定的に 10 月 5 日午後 12 時 EDT (1600 GMT) までに再スケジュールされています。」
「10 月 5 日以降、SpaceX は 10 月 7、8、および 9 日に Crew-5 が利用できる追加の打ち上げ機会を持っています。」
S社は、この他にもスターリンクを9月30日に予定していたけど、トーゼン、先送りになっている(時期未定(たぶん、10月中旬):有人ミッション優先だからな)。
「一方、United Launch Alliance は、パッド 41 からの Atlas 5 ロケットの打ち上げを 10 月 4 日午後 5 時 36 分 EDT (2136 GMT) まで延期し、以前の目標日から 4 日遅れました。」
ペイロードは何よ?。
「SES用の2つの商用テレビ放送宇宙船」
「両方の衛星はロケットに統合され、SLC-41 のロケット統合施設内に安全に固定されています」
その他にも、いくつかの打ち上げ準備が、嵐のために中断しているようだ。
泣く子とハリケーンには勝てない。
下手に粘らないで、さっさとVABに戻せば良かったのに・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(パンチングアウト破壊)
https://htonline.sohjusha.co.jp/encyclopedia/614-04/
「地震による繰り返しの大きな揺れがあると、面材耐力壁と柱をつなぐ釘が離れてしまう現象。」
ウィキの記事の中に出ている「パンチアウト」が気になって調べた。
事務機の穴開け機(2穴用とか)が出どころみたいだ(どっちが先かは不明)。
釘打ちした板が、釘の頭の部分で止まらずに、面材を壊して(穴が釘の頭より広がって)面材が剥がれてしまうような壊れ方(パンチングアウト)を指すらしい(釘の本体が主材から抜けてしまう「引き抜き型」と区別される)。
(構造用木質面材を用いた釘接合部の引き抜き耐力)
http://lab.agr.hokudai.ac.jp/woosci/timeng/theses/pdf/2007/2007furumatsu.pdf
「強風による木造建物の被害内容は屋根葺材の剥離や飛散、軒やケラバの破損、飛来物による開口部の破壊、建具の離脱 ・倒壊などであ り、木造の構造と形状、外装材や工法に起因するものが大半を占めているのが実状である。」
「このように強風による被害は屋根部材に多くみ られる。」
「建物に風が作用すると、建物で遮られた風は上方や左右にあふれ出すとともに、建物の風上にはその場の大気圧より圧力が高い正圧空間が生じ、風下や上部および側方には圧力が低い負圧空間が生じる。この負圧空間が上に巻き上げる力となり、釘の引き抜けが生じる。」
空気力学的解説は、まあ、学部生の卒論だから大目に見るか・・・。
「破壊形態:
試験では引き抜き型とパンチングアウ トの2つに分かれた (図3-1)。」
「引き抜き型は、側材は破壊されず、主材に打ち込まれていた釘の部分が引き抜けた。パンチングアウトは、釘は主材から引き抜けず、釘頭の部分だけ側材が破壊 された。」(ここでは「側材」と記されているが、「面材」のことと思われる)。
この研究を読むと、釘の形状や面材の厚さなどを変化させて、破壊形態毎の材の特性を引き出せたらよかったような気がするが、指導教官が手抜きしたのかも知れない(釘頭のめり込み量に注目したのは面白かった)。
まあ、どうでもいいんですが。
VBAでは、鉄骨材にアルミパネル(14 x 6 フィート)を、ネジかリベットで点固定していると思われる(未確認)。
2004年(ハリケーン フランス)には、その固定部分の頭がちぎれるか、アルミパネルの固定部分が破壊されて飛んで行っちまったわけだ(たぶん)。
850枚も(3週間後には25枚追加:ハリケーン ジャンヌ)。
まあいい。
剥がれたパネルを嘆いても仕方ない。
(古い栄光と巨大なミートボールの復元)
https://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/behindscenes/vab_flag.html
「アメリカ国旗と NASA のロゴの再塗装が行われているケネディ宇宙センターの車両組立棟の側面に、ペインターのプラットフォームが吊り下げられているのを見ることができます。」(記事の写真のキャプションより)
浮沈子は知らなかったんだが、標題にある「Old Glory」というのは、米国国旗の愛称だそうだ(ミートボールは、NASAの紋章の愛称)。
(NASAのロゴの歴史。消えたロゴ「ワーム」が生んだ対立と秘められた想い)
https://goworkship.com/magazine/logo-history-17/
「1958年のNASA設立当初から1年間だけ利用されたロゴです。NASA所属のイラストレーターによってデザインされました。」
おっと、ミートボールの前に、その原型とも言える黄色い惑星のロゴがあったとは知らなかったな(なぜ黄色なのかは不明)。
「私たちに馴染みの深いこのロゴは、1959年にはじめて使用されました。」
記事によっては、ミートボールデザインは1958年からとなっているけど、正確にはNASA発足の翌年からの使用になる。
「このロゴの正式な呼び名は「Insignia」とされます」
んなもん、知るかい!。
「そんな「ミートボール」にとって変わったのが、1970年〜1992年に利用されたこのロゴです。」
最近、SLSに描かれて話題の「ワーム」ロゴだ。
CI(コーポレートアイデンティティー:死語?)の先駆けみたいな、先進的コンセプトと詳細なマニュアルを引っ提げて登場したものの、ミートボールに対する愛着と、リリース時の不手際で不評をかこち、組織の統一どころか分裂の火種となった。
やれやれ・・・。
「1992年から現在に至るまで利用されています。」
ワーム復活の兆しもある。
「NASA内の対立の影響で不遇な運命を辿った「ワーム」のロゴ。しかし近年になって、このロゴを見る機会が増えています。」
「2020年SpaceX Falcon 9ロケットの機体に描かれたほか、2024年に月面着陸を目指す「アルテミス計画」のロケットと宇宙船にも使用されるようです。」
ああそうか、SLSだけじゃなくって、クルードラゴンでも使われてたか・・・。
まあいい。
さっき更新された現地時間29日午前2時のハリケーンイアンの風速は75mph。
まだ、辛うじてハリケーンだな(73mph以下だとトロピカルストーム)。
ケープカナベラル直撃だ(今頃、たぶん:日本時間午後5時)。
オールドグローリーもミートボールも、パンチングアウト破壊せずに無事だといいんだがな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
イアン(トロピカルストームに減弱)は、日本時間の9月30日午前0時頃、VABの南側から射点LCー39AとLC-39Bの中間を経て、大西洋上に抜けた(今後再びハリケーンに発達する見込み)。
まさに直撃だな・・・。
(気象学者として、ハリケーン イアンは私が最も心配している悪夢の嵐です:日本時間2022 年 9 月 28 日、午後 10 時 34 分投稿)
https://arstechnica.com/science/2022/09/as-a-meteorologist-hurricane-ian-is-the-nightmare-storm-i-worry-about-most/
「水曜日の朝の日の出までに、イアンはこれまで以上に大きくパワフルになり、風速は時速 155 マイルになりました。この強さで、今日遅くにフロリダ南西部の海岸に激突すると、150 年以上の歴史の中で 5 番目に強力なハリケーンが米国を襲うでしょう。」
「イアンの進路が予想以上に着実に東に曲がっていることは事実です。」
エリックバーガーは、フロリダ西海岸の被害を気にしているが、地球の反対側の浮沈子が気になるのは、進路の変更に伴い、数時間後にケープカナベラルがハリケーン(たぶん、その頃にはトロピカルストーム)のほぼ直撃を受けそうな点だ。
風速は、たぶん、約100mph(毎秒45m)。
既に、ケネディ宇宙センターは強風域に入っている。
まあいい。
ロケットは、VABの中に納まっていて安心だ・・・。
(車両組立棟の電気系統の評価が進行中)
https://blogs.nasa.gov/artemis/2022/09/27/assessment-underway-on-electrical-syem-in-vehicle-assembly-building/
「今日の午前 11 時 45 分頃、フロリダ州にある NASA のケネディ宇宙センターにある車両組立棟で火災警報器が作動しました。」
何だってえ?。
「ハイ ベイ 3 の電気パネルのコネクタでアーク フラッシュ イベントが発生」
俗に言う、ショートしたということなわけだ。
「作業エリアの境界を示すロープに火花が着地しました。ロープがくすぶり始め、従業員が警報を鳴らし、従業員は安全に建物から避難しました。」
「負傷者は報告されておらず、アルテミス I ロケットと宇宙船は危険にさらされていませんでした。」
NASAの担当者が、アルテミス1の機体をVABに戻したくなかったのは、これが原因なのかもな(老朽化に伴い、何が起こるかは神のみぞ知る・・・:そうなのかあ?)。
VABは、アルテミス計画に伴い、大規模改修を受けている。
(車両組立棟)
https://en.wikipedia.org/wiki/Vehicle_Assembly_Building
「NASA は、2014 年に新しい SLS をサポートするために KSC の Launch Complex 39 の変更を開始しました。これには、発射管制センター、Vehicle Assembly Building (VAB)、および VAB Utility Annex に対する大規模な修理、コードのアップグレード、および安全性の向上が含まれます。」
VAB Utility Annex(:別館)についてはこちら。
(ユーティリティ アネックス施設のアップグレードは、アルテミス ミッションをサポートします)
https://www.nasa.gov/feature/utility-annex-facility-upgrades-will-support-artemis-missions
「Utility Annex は、毎分約 8,000 ガロンの冷水を含む大量の商品を VAB やその他の施設に提供しています。周辺施設。」
電気設備は改修されなかったのかな。
それとも、工事に手抜きがあったとか(お役所の工事だからな、手抜きした差額は何処へ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
何とも危なげな話だ。
が、ハリケーンの中に雨ざらしにしておくのに比べれば、火事で燃えちまった方がすっきりするとも言える(そんなあ!)。
幸い、事なきを得たようだ。
やれやれ・・・。
現地時間28日午後11時現在、イアンの勢力はやや衰えているが、暴風圏は健在だ(まだハリケーンのまま)。
東海岸のケープカナベラルの真上を通過する感じだ。
VABが持ち堪えてくれることを祈るしかないな。
昔、パソコンのデバイスをマザーボードに接続すると、ハードウェアが相互に認識して、各種の設定を良きに計らってくれる有難い仕組みが導入されたことがあった(もう、今では常識になっているんでしょうが)。
(プラグアンドプレイ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4
「パーソナルコンピュータ(パソコン)に周辺機器や拡張カード等を接続した際にハードウェアとファームウェア、ドライバ、オペレーティングシステム、およびアプリケーション間が自動的に協調し、機器の組み込みと設定を自動的に行う仕組みのことである。」
ディップスイッチとかを爪楊枝のお尻で押していたのは過去の話になった。
英語表記は「Plug and Play」だが、初期の頃は仕様が不安定で、繋がらないこともあり、Plug and 「Pray(祈る)」などとからかわれていたことを思い出す。
「しかし、この概念を実装したごく初期の環境では想定外の動作がみられる事もままあり、大抵はユーザーの望まない結果をもたらした。そのため、Plug and Pray(つなぎ、そして祈れ)と揶揄されることもあった。」
ああ、ウィキにも書いてあるな。
ハリケーンが通り過ぎるまでは、関係者は祈るような気持ちだろう。
「フロリダの大西洋岸に位置するこの建物は、ハリケーンや熱帯暴風雨に耐えられるように建設されました。それにもかかわらず、いくつかのハリケーンによる被害を受けました」(車両組立棟のウィキより:以下同じ)
「ハリケーン フランシスが建物から 850 枚の 14 x 6 フィート (4.3 m × 1.8 m) のアルミニウムパネルを吹き飛ばした 2004 年の暴風雨の季節に、最も大きな外部損傷が発生し、約 40,000 平方フィート (3,700 m 2 )の建物ができました。側面の新しい開口部の。」
「わずか 3 週間後、ハリケーン ジャンヌの風により、さらに 25 枚のパネルが東側から吹き飛ばされました。」
「シーズン序盤、ハリケーン チャーリー700,000ドルの費用がかかると見積もられた、重大ではあるがそれほど深刻ではない損害を引き起こしました。」
「これらのハリケーンによる被害は 2007 年にもまだ見られました。これらのパネルの一部は「パンチアウト」であり、外側と内側に大きな圧力差が生じたときに VAB から切り離されるように設計されています。これにより、平準化が可能になり、熱帯低気圧などの気圧の急激な変化時に建物の構造的完全性を保護するのに役立ちます。」
うーん、嵐の際に気圧差でアルミパネルが吹っ飛ぶわけか・・・。
風下側の窓を開けろとかいう、あれだな・・・。
吹き返しの時までそのままにしておくと、悲惨なことになるやつだ。
まあいい。
嵐が過ぎても、この状況だと、10月2日の打ち上げはムリポだろう。
既に、スペースXやULAでは、予定していた打ち上げの延期が検討されている。
(ハリケーン イアンがフロリダに向かって移動するため、SpaceX と ULA は打ち上げを延期します)
https://spaceflightnow.com/2022/09/28/spacex-ula-postpone-launches-as-hurricane-ian-threatens-florida/
「SpaceX とユナイテッド ローンチ アライアンスは、国際宇宙ステーションへの次の有人飛行、スターリンク ミッション、アトラス 5 ロケットの打ち上げなど、ケープカナベラルで予定されているいくつかの打ち上げを延期せざるを得なくなりました。」
「乗組員の打ち上げは現在、暫定的に 10 月 5 日午後 12 時 EDT (1600 GMT) までに再スケジュールされています。」
「10 月 5 日以降、SpaceX は 10 月 7、8、および 9 日に Crew-5 が利用できる追加の打ち上げ機会を持っています。」
S社は、この他にもスターリンクを9月30日に予定していたけど、トーゼン、先送りになっている(時期未定(たぶん、10月中旬):有人ミッション優先だからな)。
「一方、United Launch Alliance は、パッド 41 からの Atlas 5 ロケットの打ち上げを 10 月 4 日午後 5 時 36 分 EDT (2136 GMT) まで延期し、以前の目標日から 4 日遅れました。」
ペイロードは何よ?。
「SES用の2つの商用テレビ放送宇宙船」
「両方の衛星はロケットに統合され、SLC-41 のロケット統合施設内に安全に固定されています」
その他にも、いくつかの打ち上げ準備が、嵐のために中断しているようだ。
泣く子とハリケーンには勝てない。
下手に粘らないで、さっさとVABに戻せば良かったのに・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(パンチングアウト破壊)
https://htonline.sohjusha.co.jp/encyclopedia/614-04/
「地震による繰り返しの大きな揺れがあると、面材耐力壁と柱をつなぐ釘が離れてしまう現象。」
ウィキの記事の中に出ている「パンチアウト」が気になって調べた。
事務機の穴開け機(2穴用とか)が出どころみたいだ(どっちが先かは不明)。
釘打ちした板が、釘の頭の部分で止まらずに、面材を壊して(穴が釘の頭より広がって)面材が剥がれてしまうような壊れ方(パンチングアウト)を指すらしい(釘の本体が主材から抜けてしまう「引き抜き型」と区別される)。
(構造用木質面材を用いた釘接合部の引き抜き耐力)
http://lab.agr.hokudai.ac.jp/woosci/timeng/theses/pdf/2007/2007furumatsu.pdf
「強風による木造建物の被害内容は屋根葺材の剥離や飛散、軒やケラバの破損、飛来物による開口部の破壊、建具の離脱 ・倒壊などであ り、木造の構造と形状、外装材や工法に起因するものが大半を占めているのが実状である。」
「このように強風による被害は屋根部材に多くみ られる。」
「建物に風が作用すると、建物で遮られた風は上方や左右にあふれ出すとともに、建物の風上にはその場の大気圧より圧力が高い正圧空間が生じ、風下や上部および側方には圧力が低い負圧空間が生じる。この負圧空間が上に巻き上げる力となり、釘の引き抜けが生じる。」
空気力学的解説は、まあ、学部生の卒論だから大目に見るか・・・。
「破壊形態:
試験では引き抜き型とパンチングアウ トの2つに分かれた (図3-1)。」
「引き抜き型は、側材は破壊されず、主材に打ち込まれていた釘の部分が引き抜けた。パンチングアウトは、釘は主材から引き抜けず、釘頭の部分だけ側材が破壊 された。」(ここでは「側材」と記されているが、「面材」のことと思われる)。
この研究を読むと、釘の形状や面材の厚さなどを変化させて、破壊形態毎の材の特性を引き出せたらよかったような気がするが、指導教官が手抜きしたのかも知れない(釘頭のめり込み量に注目したのは面白かった)。
まあ、どうでもいいんですが。
VBAでは、鉄骨材にアルミパネル(14 x 6 フィート)を、ネジかリベットで点固定していると思われる(未確認)。
2004年(ハリケーン フランス)には、その固定部分の頭がちぎれるか、アルミパネルの固定部分が破壊されて飛んで行っちまったわけだ(たぶん)。
850枚も(3週間後には25枚追加:ハリケーン ジャンヌ)。
まあいい。
剥がれたパネルを嘆いても仕方ない。
(古い栄光と巨大なミートボールの復元)
https://www.nasa.gov/mission_pages/shuttle/behindscenes/vab_flag.html
「アメリカ国旗と NASA のロゴの再塗装が行われているケネディ宇宙センターの車両組立棟の側面に、ペインターのプラットフォームが吊り下げられているのを見ることができます。」(記事の写真のキャプションより)
浮沈子は知らなかったんだが、標題にある「Old Glory」というのは、米国国旗の愛称だそうだ(ミートボールは、NASAの紋章の愛称)。
(NASAのロゴの歴史。消えたロゴ「ワーム」が生んだ対立と秘められた想い)
https://goworkship.com/magazine/logo-history-17/
「1958年のNASA設立当初から1年間だけ利用されたロゴです。NASA所属のイラストレーターによってデザインされました。」
おっと、ミートボールの前に、その原型とも言える黄色い惑星のロゴがあったとは知らなかったな(なぜ黄色なのかは不明)。
「私たちに馴染みの深いこのロゴは、1959年にはじめて使用されました。」
記事によっては、ミートボールデザインは1958年からとなっているけど、正確にはNASA発足の翌年からの使用になる。
「このロゴの正式な呼び名は「Insignia」とされます」
んなもん、知るかい!。
「そんな「ミートボール」にとって変わったのが、1970年〜1992年に利用されたこのロゴです。」
最近、SLSに描かれて話題の「ワーム」ロゴだ。
CI(コーポレートアイデンティティー:死語?)の先駆けみたいな、先進的コンセプトと詳細なマニュアルを引っ提げて登場したものの、ミートボールに対する愛着と、リリース時の不手際で不評をかこち、組織の統一どころか分裂の火種となった。
やれやれ・・・。
「1992年から現在に至るまで利用されています。」
ワーム復活の兆しもある。
「NASA内の対立の影響で不遇な運命を辿った「ワーム」のロゴ。しかし近年になって、このロゴを見る機会が増えています。」
「2020年SpaceX Falcon 9ロケットの機体に描かれたほか、2024年に月面着陸を目指す「アルテミス計画」のロケットと宇宙船にも使用されるようです。」
ああそうか、SLSだけじゃなくって、クルードラゴンでも使われてたか・・・。
まあいい。
さっき更新された現地時間29日午前2時のハリケーンイアンの風速は75mph。
まだ、辛うじてハリケーンだな(73mph以下だとトロピカルストーム)。
ケープカナベラル直撃だ(今頃、たぶん:日本時間午後5時)。
オールドグローリーもミートボールも、パンチングアウト破壊せずに無事だといいんだがな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
イアン(トロピカルストームに減弱)は、日本時間の9月30日午前0時頃、VABの南側から射点LCー39AとLC-39Bの中間を経て、大西洋上に抜けた(今後再びハリケーンに発達する見込み)。
まさに直撃だな・・・。
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