アンテロープ2016年04月14日 17:50

アンテロープ
アンテロープ


昨日の早朝2時前には到着した。

パラオのマラカルにあるアンテロープというホテルに泊まっている。

小ぢんまりとした、居心地のいいホテルだ。

最上階(4階)の屋根裏部屋に部屋を取った。

トイレ、シャワー共用だが、ちゃんと個室になっているし、テレビも電話もインターネットもないが、冷蔵庫も電気ケトルも、なんと、ドライヤーまである(浮沈子は、全く用がない代物ですが)。

清潔なシーツ、頼めば替えてくれるタオルセット、簡単なアメニティ(ヘアブラシ、歯ブラシ、裁縫用の糸)が付いていて、ちょっといい感じだ。

3階の部屋は、ツイン以上だが、ちゃんとトイレとシャワーが独立して付いているふつーの部屋だ。

スタッフに、お願いして、空いている部屋を全部見せてもらった。

バンブーハウスは、3階と4階の2フロアにまたがっていて、コテージ風のイメージで仕立ててある。

2階は、従業員の部屋がある。

1回の食堂は広々していて、今、この記事は、そこで書いている。

5ドルのカードを買うと、2時間ネットに接続できるが、部屋までは電波は来ない。

ここで、接続するしかない(トホホ・・・)。

いろいろ事情があって、ここではダイビングサービスはやっていない。

食堂の前には小さなプールがあって、きっとここで限定水域の練習とかしてたんだろう。

器材を洗う長方形の桶もあり、シュノーケリング関係の洗浄はここでやっているようだ。

室内保管用の器材庫もあり、ダイバーが、マイ器材を干しておくことが出来る。

今回、デイドリームでは、水が自由に使えないので、毎回ジャバラホースとBC付きのカウンターラング(ハーネスから外すのが大変なので)を持ち帰っては、清水洗浄している。

ちょっと面倒だが、ホテルで使う水は不自由しないので有り難い。

まとまった雨が降らず、水不足が深刻で、非常事態になっていて、市民の生活に深刻な影響が出ている中、観光客がガバガバ使って申し訳ないが、普通に使わせていただいている。

さて、肝心のダイビングだが、昨日初日は、午前中は例によって器材の組み立て。

弁当を食べてからDD前(ポイント名:デイドリーム前)で、器材の動作確認を含めて短時間の潜水。

まあ、こんなもんか。

前回から、異常値を出し続けていた2番のセンサー(キャリブレーションの段階で、1.4を超えている)を交換した。

キャリブレーションは通ってしまうのだが、ちっと高過ぎるな。

一応、予備のセンサーは持参している。

行方不明になって、とりあえずお借りしている酸素側のパワーインフレーションボタンの調子も良く、器材的には問題はあまりない。

2点だけ、宿題がある。

サニタリー呼吸用のネックレギュレーターのホースは、とりあえず、適当に切って、コネクターをねじ込んでいる。

このままでも、不自由することはないが、もう少し切り詰めたいところだ。

これは、日本に戻ってから、じっくり検討しよう。

今までマニフォールドから取っていたのだが、今回ディリュエント側のファーストから直接取ることにした。

この辺りは、いろいろな考え方があるだろうが、サイレントダイビングのトラベルフレームに替えて、どのみち長さを調節しなければいけなかったので、ちょっと変更してみた。

ディリュエント側(左です)のパワーインフレーションボタンのベース部分の樹脂製ネジ(逆ネジで、13mmの六角レンチ使用:通常は手締め)が、すぐ緩んでしまう。

これが原因で、ネガティブチェックの際にホースのへこみが戻ってしまっていた。

今回は、強引に六角レンチで締め込んで誤魔化したが、ベースになるブラダー自体がへたっているのかもしれないので、これも点検修理に出すことにしよう。

その他には、気になるところは現時点ではない。

今日も、DD前で午前1本、午後1本潜り、昨日は付けなかったベイルアウト用のタンクを左側に付けて潜る。

トラベルフレームの上部取っ手のところに、1kgのウエイトをウエイトポケットに入れて括り付けている。

それ以外の重りはない。

海水パンツにラッシュガード、ベストとポケットパンツ、ブーツとダイブライトのプラスチックフィンといういで立ちだが、マンタのリールとフロートを持って、ベイルアウト用のタンクを持たないと、ちょっとキビシイ。

ギリギリ中性浮力で、カウンターラングを吐き切らないと沈めなかった。

今日からは、ベイルアウト用タンクを持ち込んでいるので、楽に沈める。

左右のバランスがどうしても左に偏る。

まあ、許容範囲内だな。

前後のバランスは、もう少しヘッドが重い方が有り難い。

BCのブラダーの上の方を絞るか、すこしウエイトを増やすか。

明日、ちょっと調整してみよう。

初日は、隣接するレストラン(パームベイ)へ3人で突撃。

ニューヨークステーキ(10オンス:300g弱)にジャガイモ(デカッ!)を付けてもらって、腹いっぱい。

安くて量があって、味もまあまあ。

食後のコーヒーは、次回からはエスプレッソにしようかな。

今日は、これから一人でカープレストランに行こうと思っている。

ホテルとショップの往復しかしていないので、少し散歩を兼ねて歩いてみよう・・・。

カープレストラン2016年04月14日 19:26

カープレストラン
カープレストラン


戌年生まれの癖に、イヌが苦手の浮沈子。

泊まっているアンテロープにもUMI(メス:吠える)とポテト(オス:大人しい)がいて、ホテルのスタッフに苦手なことを伝えてあるが、ポテトは、繋いでくれたのは初日だけで、今日はしっかり放し飼い・・・。

カープレストランに来る途中にも、放し飼いのイヌ(オス)が2匹いて、吠えながらベタベタ寄ってくる。

舐めんなよ!。

いや、文字通り・・・。

浮沈子は先方が苦手だが、先方は、全然苦手ではない。

1匹に足を舐められた・・・。

ヒエーッ!。

まあいい。

ケルベロスさながらの関門を通り越して、ようやく辿り着く。

このレストランは、開いているのか閉まっているのかが良く分からない。

OPENの札は掛かっているが、その下にはCLOSEの札が置いてある。

頑丈な木製の引き戸を引いて、開くかどうかを試してみるしかない。

定休日ってあるのかな。

メニューは7ドル位からあるが、全て大盛りと考えた方がいい。

こちらの方々専用のサイズだ。

今日は、8ドルのカツカレー(ただのカレーが7ドルなので、お得感があるな)。

1.5ドルのアイスティーを付けて、10ドル置いてくる。

腹いっぱいの満足感と、薄暗い一人用の席の照明が、無性に眠気を誘う・・・。

ちょっと、涼んでから帰ろう。

カレーは、食べ終わった後から、じわじわと辛さが効いてくる感じだが、普通に食べられる。

個室があって、今日は会食のようだ。

いつも繁盛しているようで何よりである。

奥の席も、予約が入っている。

三々五々、お客さんが増えてきて、カープレストランの夜が始まった感じだ。

中国のお客さん(たぶん)が入ってくる。

英語、日本語、中国語が乱れ飛ぶ。

アイスティーのお代わりをしようとしたら、リフィルはないということなので、早々に退散してホテルに戻って、食堂で無料のコーヒーを飲むことに。

タダより安い物はない・・・。

インターネットのカードを2枚も買ったから、何も頼まないで座っていても大目に見てね・・・。

カウンターの奥から、チラッと見られてしまう。

まあいい。

コンセントがあれば、いうことはないんだがな・・・。

振り向くと、そこにコンセントがあった。

ラッキー!。

おねえさんに聞いてみると、使っていいという。

只より安い物はない・・・。

なんか、このホテルは、浮沈子向きにできているなあ。

というわけで、今夜は、カープレストランのカツカレーで、まったりとした。

CCRの面白さ2016年04月14日 20:59

CCRの面白さ


最大水深16m、透視度はせいぜい5mから8m(10mといったら、詐欺だな)。

DD前のポイントを潜って、マクロ狙いとかでなければ、面白いとはお世辞にもいえない。

しかも、航空券とホテル代払って、わざわざパラオまで来て・・・。

しかし、これがCCRで潜ると、めちゃくちゃ面白い。

なにしろ、バランスとるだけでもいろいろ工夫がいる。

どよーんとして、流れのない水中でジタバタする。

トレーニング環境としては、言うことないだろうな。

集中できる。

見るものないしな・・・。

マンタも出なければ、サメも出ない(たぶん)。

ウミガメもいないだろうな(おそらく)。

クロスズメダイとか、名も知らぬ小魚くらい。

サンゴとか、ソフトコーラル、ぶっ壊れたクルマとかタイヤがあるくらいだ。

ボートフィーも掛からないので、長期に滞在できるなら、1度オファーしてはいかがか(後悔しても、浮沈子は責任とれません)。

パラオといえば、ブルーコーナー、ブルーホールといった、定番なポイントが多いだろうが、実は沈船が豊富なことでも有名だ(つーか、これから有名にしたいそうだ)。

デイドリームといえば、サイドマウントのガイドさんで有名になりつつあるが、テックチームが中心になって、沈船の開拓に余念がない。

もちろん、シングルタンクのバックマウント(いわゆる、ふつーのダイビング)でも行ける。

ペネトレーションは、スペシャルティが必要だ。

ナイトロックスを使うと、なお楽しめる。

サイドマウントで潜れば、ペネトレーションも楽ちんだ。

さらに、テクニカルコースに進んで、減圧停止を含むダイビングが出来るようになれば、何倍も楽しい。

浮沈子は、余りペネトレーションとかには興味がないんだが、外回りから沈船を見に行くのは好きだな。

もちろん、CCRで。

浅いところの明るい沈船もいいが、少し深めの、薄暗いところに、巨大な影を、アットーテキに巨大な影を映して沈んでいる姿を見るのがいい。

このブログでも何度か書いているが、それが鋼鉄で出来た人の作りしものの最期だ。

切り刻まれて、屑鉄となって、再び溶鉱炉の中に投げ込まれることなく、孤高の姿を保っている。

水より重い鉄で船を作り、水に浮かせようなどというのは、人間の思い上がり、神のみ心に背く行いだ(キリストが、水の上を歩いたなどというのは、ヘリウムを腹いっぱいに吸ったからに決まっている・・・)。

沈船こそ、本来の姿、地球の地殻と一体になり、これ以上の深みを恐れることもない。

その沈船を見に行くのに、ボートに乗っていくというのも、何かずれてる気がしないでもないけどな。

しかも、CCRなんて、ヤバイ器材で潜るなんて・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

CCRで、エアディリュエントで潜ると、ナイトロックスでサイドマウントのダブルタンクで潜る以上に沈船を楽しめる。

再開してからは、まだ減圧ダイビングはしていないが、一応、軽い減圧を含めたダイビングが可能なサーティフィケイトを持っているので、少し長居をすることもできる。

シングルタンクのオープンサーキットでは、真ん中位のブイからエントリーして、舳先まで行って、Uターンしてブイに戻ってエキジット、サイドマウントで2本持ち込んで、舳先から艫にまわって、戻ってきてエキジットのところを、2周とか3周とかすることが出来る(するかよ!?)。

まあいい。

じっくりと、余裕を持って観察し、堪能し、中性浮力の練習もたっぷりできて、減圧停止の練習もたっぷりできて、ガスなんか3リットルの純酸素が20とか30くらいしか減ってなくて、ディリュエントもたっぷり残っている。

二酸化炭素除去剤の経過時間だけが、この器材のネックだ。

たった3時間しか持たない・・・。

まあ、沈船でなくても別に構わないんですが。

インスピではないが、グアムでタモン湾縦断を試みたことがある。

ガイドの上田さんと、ちんたら泳いで、3分の2位で時間切れになった。

正直、疲れたけどな。

ガスは、半分くらいしか使っていない。

やっぱ、二酸化炭素除去剤がネックだ。

3時間しか持たない(3時間16分潜りました)。

別に、長く潜ったり、深く潜ったりする必要はない。

石垣で、ハゼとエビの共生に、わんさかCCRダイバーが張り付きになったこともある。

泡出さないダイバーが、9人も水底に張り付いているというブキミーな光景だったな。

25mで、30分も・・・。

浮沈子は、海洋でのCCRは、インスピとポセイドン合わせても、200本くらいに過ぎない。

プール練習が多いのだ。

それでも、せいぜい500本くらい。

オープンサーキットの本数よりも、はるかに多い。

そっちは、やっと200本いったかどうか。

もちろん、オープンサーキットも楽しい。

息吸えば浮くし、吐けば沈む。

CCRでは、味わうことが出来ない貴重な体験だ(まあ、ベイルアウトすればいいだけだがな)。

サイドマウント1本差しの気軽さは、他のダイビングでは味わえないものがある。

それが、ベイルアウト用の細身の6リットルタンクだったりすると、もう、フリーダイビングしているのと変わらない(って、シュノーケリング、苦手なんですが)。

でも、それでも、インスピの場合だったら装備重量50kg近くになったとしても、やっぱCCRがいいな。

今日は、陸上で背負って、階段降りてエントリーし、エキジットしてから、階段上って歩いたけど、それでもCCRは面白い。

水中での面白さは、もう、病みつきだな。

ダイビングに集中し、浮力の変化に神経を研ぎ澄まし、モニターの確認と、PO2の切り替え時の手順と変化への対応を繰り返す。

最後のゆっくりした浮上を完了して、エキジットした後の充実感は、やはり格別だ。

地球の大気の酸素分圧が、少し足りないような気がするが、まあ、これに慣れるより仕方ない。

忘れていた感覚を、少しずつ取り戻しかけている。

要求されている精度は、以前に比べて格段に高くなっている。

今回は、水事情が悪い関係もあって、CCRで潜っているのは浮沈子だけ。

イントラも、加藤さんも、サイドマウント1本差しだ(ズルいな・・・)。

でも、浮沈子だけ、楽しい思いをしているともいう。

次回は、3人ともCCRで潜りたいな。

沈船バックに、長回しの動画を撮って、パラオでもCCRで潜れまっせと、アピールしたいところだ。

ああ、それまでに、インスピのカンを取り戻しておかなくっちゃな・・・。