VKテスト?2017年10月21日 20:37

VKテスト?
VKテスト?


浮沈子は、最近、妄想の世界に囚われている。

世の中には、正常で、まともで、健全なレクリエーショナルダイバー(指導団体によっては、スポーツダイバーとも呼ばれる)と、異常で、ヘンタイで、病的なテクニカルダイバー(偏見?)が存在する(その先には、超ヘンタイで常人離れした探検ダイバーがいるらしい・・・)。

普段の生活の中で、両者を区別することは難しい。

遺伝子的に区別することは出来ないし、当然、見た目では分からない(特に陸上では、判別は不可能だ)。

まあな、ダイビング器材を見れば、一目瞭然なんだがな。

そういう話ではない。

しかし、いくつかの簡単な質問をし、それに対する反応を見れば、明らかに判別することが可能である。

・洞窟の奥深く、どこまでも行ってみたいか。

・今にも崩れそうな沈船の中に侵入したいか。

・緊急浮上できない減圧停止を必要とする、大深度潜水がしたいか。

・ああでもない、こうでもないというややっこしい手順を覚え、これでもかという大量の器材を持って潜水したいか。

テクニカルダイバーは、まるでパブロフの犬がベルの音を聞いたように、ハアハアと興奮して、VKテストの被験者のように瞳孔が散大(意味不明)し、呼吸が上がるのだ(ちなみに、VKテストはソ連のパブロフ研究所で開発されたことになっている)。

(フォークト=カンプフ検査)
http://ja.bladerunner.wikia.com/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%88%EF%BC%9D%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%95%E6%A4%9C%E6%9F%BB

茹でた犬とかの話をしても、何の反応も示さないのは、レプリカントと似ている。

インターミディエイトガスの組成とか、ガス量の計算の話になると、途端にハアハアし出すわけだな。

一部の被験者は、テクニカルダイバーとして区別されることに抵抗を示したりもする。

暗くて狭くて寒いテック(テクニカルダイビングの略称)は、一部のダイバーが広めている誤ったイメージで、ダイビングの自由度を広げ、なおかつ安全に潜るためのノウハウが詰まった宝箱だと主張する。

壁をぶち破るのではなく、階段を上がるように、スモールステップでトレーニングを積み重ねれば、誰でもその入り口に立つことは出来るという。

そこから先に、どこまで進むかは、自分で考えるよりほかはない・・・。

テクニカルダイバーは、怖い人だというイメージも、誤って作られたものだ。

自分がテッキー(テクニカルダイバーの略称?)だと見破られても、いきなり発砲したり、ネクタイで首を絞めたりはしない。

指を折ったりすることもないので、安心していい。

その代わり、プレッシャーにめっぽう強くて、仲間内からの圧力にも屈することはない。

器材のコンフィギュレーションや、呼吸ガスの管理・運用には一家言あって、自分が一番正しいと信じている。

テクニカルダイビングは、そもそも通常のダイビングでは負う必要のない、新たなリスクを受け入れることが前提になる。

通常のダイビングなら、浮上によって解決できる問題を、水中で解決しなければならない。

何でもかんでも水中に持ち込んで、その全てを管理できればいいが、そんなことは不可能だ。

何かを取り、何かを捨てなければならない。

その、究極の選択の際に、背景となる思想(運用思想)が不可欠になる。

どんな器材も、その思想に照らして、必要か、そうでないかが決まる。

ある器材を選択したり、あるコンフィギュレーションを採用する場合には、それを採り、そうでないものを捨てる理由が明確でなければならない。

その選択が、結果的に、死や重篤な障害をもたらすかもしれないのだ。

確立された手順や、確立された器材構成は、そういう事態を避けるために、先人が命がけで築いてきたものだ。

それでも、何か予期せぬ事態が起こることはある。

同時多発的に起こるトラブルに、全て対処できるわけではないのだ。

そのリスクを受け入れることなくして、テクニカルダイビングは有り得ない。

VKテストの最後には、こんな質問が残されている。

・起こりえることが想定されているといないとに関わらず、トラブルの結果、死や重篤な障害を受け入れることが出来るか。

テッキーたちは、全員、イエスと答えることだろう。

必要な装備を確保し、トレーニングを積んで、準備を整えている。

時間やお金や手間暇を費やし、インストラクターの管理下や、自主トレーニングでダイビングの経験値を上げ、ストレス下での運用にも、十分に耐えられるだけの練度を身に着けている。

その状況で、自分自身が立てた潜水計画と、その運用について自信がなければ、テクニカルダイビングを行うことは出来ない。

チームの中でもそれは同じだ。

全員の計画をすり合わせ、ガスマネージメントを調整する。

誰がどのような器材で潜り、どこに何があり、どういう手順で運用されるかを熟知していなければならない。

その一方で、チームの他のダイバーに依存することはない。

お借りするのは、脳細胞と目視によるチェックだけだ。

俺様の脳細胞でも良ければな・・・。

確認しておこう。

テッキーと常人とを、遺伝子的に区別することは出来ない。

レプリカントと異なり、テッキーは、生まれつきは常人だったわけだからな。

何を間違ったか、その道に足を踏み入れてしまっただけだ。

レプリカントの寿命は、4年と決められている。

まあ、テッキーは、それよりは長いだろうけどな。

レイチェル(寿命は決められていない)のようなもんかもしれない。

ふつーのダイバーが行くことの出来ないところへ行き、目にすることの出来ないものを見る。

(ブレードランナー(映画))
https://www49.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/19658.html

「オレはお前たち人間には信じられぬ物を見てきた……オリオン座の近くで燃える宇宙船……タンホイザーゲートのオーロラ……だが、そうした記憶も涙のように、この雨のように消え去ってしまう……」

ちなみに、オリオン座というのは、3次元的にはバラけた星座だからな。

(オリオン座の恒星の一覧)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3%E5%BA%A7%E3%81%AE%E6%81%92%E6%98%9F%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

「名前:距離(光年):浮沈子注釈
・リゲル:862.43:向かって右下の星(1等星)
・ベテルギウス:642.22:向かって左上の星(1等星)
・ベラトリックス:252.32:向かって右上の星(2等星)
・Saiph:646.83:向かって左下の星(2等星)
・ミンタカ:692.14:三ツ星の1つ(2等星)
・アルニラム:1975.76:三ツ星の1つ(2等星)
・アルニタク:735.89:三ツ星の1つ(2等星)」

近くったって、どの辺の話なのかは知らない。

まあ、どうでもいいんですが。

浮沈子は、妄想の世界に囚われている。

テッキーというのは、レプリカントなのではないか。

(レプリカント)
http://ja.bladerunner.wikia.com/wiki/%E3%83%AC%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%88

「レプリカント(Replicant)とは、様々な能力を持った合成人間である。人工的に生成された有機体である。」

「タイレル・コーポレーションは本物の人間よりはるかに強靭で敏捷で識別が困難なネクサス6型を開発した。」

「これは従来のアンドロイドよりはるかにすぐれた知能を備え、フォークト=カンプフ検査でも識別は困難だった。」(原作より)

ネクサス6かあ。

気を付けた方がいいな。

容易には識別できないテッキーもいるかも知れない。

最近はレクリエーショナルレベルでも、CCR使って潜ったり、ダブルタンク(2本差しのサイドマウント)使って潜るようになってきたしな。

VKテストしても、正体が分からないかもしれない。

水中で、カメを裏返しにしたりするかもしれないしな・・・。