🐱スターシップが開く無人探査の新しい時代 ― 2022年06月23日 00:44
スターシップが開く無人探査の新しい時代
所詮はタラレバな話だが、イーロンXのペトルメレチンは、MITの記事にいたく感動した様だ。
(スターシップ宇宙船は革命を起こし、これまで想像もできなかった科学的任務を可能にする可能性があります)
https://www.elonx.cz/kosmicka-lod-starship-by-mohla-zpusobit-revoluci-a-umoznit-dosud-nepredstavitelne-vedecke-mise/
「もちろん、スターシップには多くのテストがあり、実際の値札とパラメーターは今のところ理論的なものにすぎません」
本人も分かってはいるようだな。
MITテクノロジーの記事を直接読めばいいんだろうが、チェコ語からの自動翻訳も読みやすかったので、こちらで読んだ。
で、浮沈子的感想なんだが、こんなに夢を膨らましてしまっていいんだろうかと心配になる。
「科学者たちは海王星への旅行から惑星防衛まで、それが何ができるかを夢見ています。」
もう、月とか火星とか言ってる場合じゃない!。
「スターシップは、私たちが太陽系を調査する方法を完全に変えるでしょう」
「それは惑星科学の巨大なブームにつながるでしょう。」
そんなに舞い上がっちゃって、だいじょうび?。
「科学者たちはすでに海王星と外太陽系で最大の月にミッションを送り、月と火星から大量の岩を運び、小惑星から地球を保護する革新的な方法を開発することについて話し合っています。」
「限られた科学機器で比較的小さなプローブを送る必要があるのに比べて、私たちは膨大な量の知識を得るでしょう。」
「100トンの機械をヨーロッパの表面に運ぶことができた」
興奮のあまり研究者たちの血管がブチ切れ、鼻血ブー(古っ!)状態であることは間違いない!。
「負担を払う民間資金によるミッションや市民団体を想像することができます。」
政府資金を仕切る政治家や業界のドンに尻尾を振らなくたって、これからは自己資金を民間から調達して好き放題できるぞと(そういうことかあ?)。
「掘削リグを持参できます」
「私たちが地球上で行うように、水面下1マイルを掘削することができます。」
年内に活動を停止する火星探査機インサイトは、5mの穴を掘ることも出来なかった(たぶん、5cmくらいか→35cmだそうです:<以下追加>参照)。
「スターシップは地球に着陸できるため、理論的には膨大な数のサンプルを戻すこともできます。多くの異なる場所から輸入される可能性のある大量の物質は、地球上の科学者に地球外物質への前例のないアクセスを与えるでしょう。」
有人バージョンが出来なくても、無人の段階でこれらのことは可能だ。
浮沈子は、2030年代半ば以降にならなければ有人バージョン(HLSのぞく)は登場しないと思っているが、それまでの間にやれることは山ほどある(もちろん、第二世代のスターリンクの展開とかも)。
外惑星探査、衝突しそうな小惑星の破壊、巨大宇宙望遠鏡など、夢は果てしなく広がっている。
やれやれ・・・。
「隣接する星系に数光年移動できる宇宙船の技術をテストするための安価な方法を提供できる」
ブレイクスルースターショットみたいな太陽帆を使った宇宙機のテストだが、もう、太陽系を越えて夢が広がっちまってるのだ。
「100トンの容量があるので、科学的なハードウェアを追加するのは非常に簡単です」
「誰かが彼らの貨物のためにスペースを買いたいならば、彼らはそれを手に入れるでしょう。それは私たちの科学のやり方に本当に劇的な変化をもたらすでしょう。」
研究者の鼻血は、止まりそうもないな・・・。
「スターシップが成功した場合に何ができるかについて熱心に取り組む理由はたくさんあります。それは、太陽系の内側から外側まで、そしておそらくそれを超えて、宇宙科学のまったく新しい時代を開くことができます。」
SLSが科学探査に供されることは当分ない。
有人飛行のスケジュールで手いっぱいだ(予算的にも)。
惑星科学者からしてみたら、そんなもんに金をつぎ込むのは、全く意味がないからな。
政治家のオモチャだと思っているに違いないのだ。
一刻も早く、SLSの開発を打ち切り、その金をスターシップに充てるのが正義と信じて疑わないだろう。
地球外生命探査とか、一般大衆を欺く話も影をひそめるに違いない。
そんな与太話を持ち出さなくても、探査機を安く飛ばすことが出来る機会が増えれば、いくらでも実現できるからな。
まあ、民間資金を集めるのだって大衆に阿る必要があるから、若干は宣伝するかもしれない。
NASAは、そういう時代に突入する中で、年間100回(テキトーです)も飛ぶ惑星探査を制御できるんだろうか?。
今までは、自分のところで、せいぜい2年に1回くらいだったわけだから、200倍の頻度ということになる。
百花繚乱ならまだしも、クソも味噌も一緒になるのは目に見えているからな。
惑星間空間が、スペースデブリだらけになるのは時間の問題だろう。
太陽系も住みにくくなるわけだな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(NASAの火星探査機「インサイト」地震検出継続へ、ミッション終了時期が早まる可能性)
https://sorae.info/space/20220623-mars-insight.html
「運用チームはSEISを8月末から9月初め頃まで稼働させることを計画していますが、その頃のインサイトはバッテリーに蓄えられた電力を使い果たしてしまうようになると予想されています。」
「電力を節約して科学的成果なしに運用するのではなく、インサイトが完全に沈黙する瞬間まで科学データを得るのが目標です」
「障害保護のシステムもオフにしている」
突発事故が起これば、復旧が間に合わずにそのまま永遠の沈黙になることもありうる。
つまり、最大観測期間が9月初旬で、それ以前にブチッと切れる可能性ということなわけだ。
まあ、地震観測で一定の成果を挙げているわけだから、2018年の火星接近の際に安上がりで送った探査機としては上出来ではないか(打ち上げ自体は、当初2016年で2年延期)。
「ミッションは着陸から2年間(火星での約1年間)の予定でしたが、2022年12月まで2年間延長」
(インサイト:英語版)
https://en.wikipedia.org/wiki/InSight
「2019年2月28日、熱流および物性パッケージプローブ(HP³)が火星の表面を掘り始めました。プローブとその掘削モルは、最大深度5 m(16フィート)に到達することを目的としていましたが、それは約35 cm(14インチ)、つまりハウジング構造から4分の3しか離れていませんでした。何度も試みた後、2021年1月に失敗としてその努力は断念されました。」
ほほう、35cmは掘ったわけだ。
まあいい。
この探査機は、惑星物理学(地球物理学みたいなもん)専用の探査機で、地球外生命とか毛ほども考慮されていない玄人向けのものだ。
そういうのには、なかなか予算が付かない中で、余っていた部品を寄せ集めたとはいえ(そうなのかあ?)、良く実現したと感心する。
「2008年に火星に着陸に成功した火星フェニックス着陸装置用に設計された着陸システムを再利用することにより、ミッションのコストとリスクが削減されました。」(設計を流用しただけかも)
確かコネクターからの真空漏れで打ち上げ延期になった地震計が大成果を挙げ、自信満々だった熱流量系のプローブの打ち込みは無残に敗退した。
浮沈子的には、大いに応援していた探査機だけに、その運用終了についてのニュースはちょっと寂しい。
将来、火星に人類が進出することがあれば、是非掘り出して記念碑でも立ててやりたいところだ。
そこにはこう書かれているに違いない・・・。
「地球外生命とは無縁の探査機ここに眠る」
所詮はタラレバな話だが、イーロンXのペトルメレチンは、MITの記事にいたく感動した様だ。
(スターシップ宇宙船は革命を起こし、これまで想像もできなかった科学的任務を可能にする可能性があります)
https://www.elonx.cz/kosmicka-lod-starship-by-mohla-zpusobit-revoluci-a-umoznit-dosud-nepredstavitelne-vedecke-mise/
「もちろん、スターシップには多くのテストがあり、実際の値札とパラメーターは今のところ理論的なものにすぎません」
本人も分かってはいるようだな。
MITテクノロジーの記事を直接読めばいいんだろうが、チェコ語からの自動翻訳も読みやすかったので、こちらで読んだ。
で、浮沈子的感想なんだが、こんなに夢を膨らましてしまっていいんだろうかと心配になる。
「科学者たちは海王星への旅行から惑星防衛まで、それが何ができるかを夢見ています。」
もう、月とか火星とか言ってる場合じゃない!。
「スターシップは、私たちが太陽系を調査する方法を完全に変えるでしょう」
「それは惑星科学の巨大なブームにつながるでしょう。」
そんなに舞い上がっちゃって、だいじょうび?。
「科学者たちはすでに海王星と外太陽系で最大の月にミッションを送り、月と火星から大量の岩を運び、小惑星から地球を保護する革新的な方法を開発することについて話し合っています。」
「限られた科学機器で比較的小さなプローブを送る必要があるのに比べて、私たちは膨大な量の知識を得るでしょう。」
「100トンの機械をヨーロッパの表面に運ぶことができた」
興奮のあまり研究者たちの血管がブチ切れ、鼻血ブー(古っ!)状態であることは間違いない!。
「負担を払う民間資金によるミッションや市民団体を想像することができます。」
政府資金を仕切る政治家や業界のドンに尻尾を振らなくたって、これからは自己資金を民間から調達して好き放題できるぞと(そういうことかあ?)。
「掘削リグを持参できます」
「私たちが地球上で行うように、水面下1マイルを掘削することができます。」
年内に活動を停止する火星探査機インサイトは、5mの穴を掘ることも出来なかった(たぶん、5cmくらいか→35cmだそうです:<以下追加>参照)。
「スターシップは地球に着陸できるため、理論的には膨大な数のサンプルを戻すこともできます。多くの異なる場所から輸入される可能性のある大量の物質は、地球上の科学者に地球外物質への前例のないアクセスを与えるでしょう。」
有人バージョンが出来なくても、無人の段階でこれらのことは可能だ。
浮沈子は、2030年代半ば以降にならなければ有人バージョン(HLSのぞく)は登場しないと思っているが、それまでの間にやれることは山ほどある(もちろん、第二世代のスターリンクの展開とかも)。
外惑星探査、衝突しそうな小惑星の破壊、巨大宇宙望遠鏡など、夢は果てしなく広がっている。
やれやれ・・・。
「隣接する星系に数光年移動できる宇宙船の技術をテストするための安価な方法を提供できる」
ブレイクスルースターショットみたいな太陽帆を使った宇宙機のテストだが、もう、太陽系を越えて夢が広がっちまってるのだ。
「100トンの容量があるので、科学的なハードウェアを追加するのは非常に簡単です」
「誰かが彼らの貨物のためにスペースを買いたいならば、彼らはそれを手に入れるでしょう。それは私たちの科学のやり方に本当に劇的な変化をもたらすでしょう。」
研究者の鼻血は、止まりそうもないな・・・。
「スターシップが成功した場合に何ができるかについて熱心に取り組む理由はたくさんあります。それは、太陽系の内側から外側まで、そしておそらくそれを超えて、宇宙科学のまったく新しい時代を開くことができます。」
SLSが科学探査に供されることは当分ない。
有人飛行のスケジュールで手いっぱいだ(予算的にも)。
惑星科学者からしてみたら、そんなもんに金をつぎ込むのは、全く意味がないからな。
政治家のオモチャだと思っているに違いないのだ。
一刻も早く、SLSの開発を打ち切り、その金をスターシップに充てるのが正義と信じて疑わないだろう。
地球外生命探査とか、一般大衆を欺く話も影をひそめるに違いない。
そんな与太話を持ち出さなくても、探査機を安く飛ばすことが出来る機会が増えれば、いくらでも実現できるからな。
まあ、民間資金を集めるのだって大衆に阿る必要があるから、若干は宣伝するかもしれない。
NASAは、そういう時代に突入する中で、年間100回(テキトーです)も飛ぶ惑星探査を制御できるんだろうか?。
今までは、自分のところで、せいぜい2年に1回くらいだったわけだから、200倍の頻度ということになる。
百花繚乱ならまだしも、クソも味噌も一緒になるのは目に見えているからな。
惑星間空間が、スペースデブリだらけになるのは時間の問題だろう。
太陽系も住みにくくなるわけだな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(NASAの火星探査機「インサイト」地震検出継続へ、ミッション終了時期が早まる可能性)
https://sorae.info/space/20220623-mars-insight.html
「運用チームはSEISを8月末から9月初め頃まで稼働させることを計画していますが、その頃のインサイトはバッテリーに蓄えられた電力を使い果たしてしまうようになると予想されています。」
「電力を節約して科学的成果なしに運用するのではなく、インサイトが完全に沈黙する瞬間まで科学データを得るのが目標です」
「障害保護のシステムもオフにしている」
突発事故が起これば、復旧が間に合わずにそのまま永遠の沈黙になることもありうる。
つまり、最大観測期間が9月初旬で、それ以前にブチッと切れる可能性ということなわけだ。
まあ、地震観測で一定の成果を挙げているわけだから、2018年の火星接近の際に安上がりで送った探査機としては上出来ではないか(打ち上げ自体は、当初2016年で2年延期)。
「ミッションは着陸から2年間(火星での約1年間)の予定でしたが、2022年12月まで2年間延長」
(インサイト:英語版)
https://en.wikipedia.org/wiki/InSight
「2019年2月28日、熱流および物性パッケージプローブ(HP³)が火星の表面を掘り始めました。プローブとその掘削モルは、最大深度5 m(16フィート)に到達することを目的としていましたが、それは約35 cm(14インチ)、つまりハウジング構造から4分の3しか離れていませんでした。何度も試みた後、2021年1月に失敗としてその努力は断念されました。」
ほほう、35cmは掘ったわけだ。
まあいい。
この探査機は、惑星物理学(地球物理学みたいなもん)専用の探査機で、地球外生命とか毛ほども考慮されていない玄人向けのものだ。
そういうのには、なかなか予算が付かない中で、余っていた部品を寄せ集めたとはいえ(そうなのかあ?)、良く実現したと感心する。
「2008年に火星に着陸に成功した火星フェニックス着陸装置用に設計された着陸システムを再利用することにより、ミッションのコストとリスクが削減されました。」(設計を流用しただけかも)
確かコネクターからの真空漏れで打ち上げ延期になった地震計が大成果を挙げ、自信満々だった熱流量系のプローブの打ち込みは無残に敗退した。
浮沈子的には、大いに応援していた探査機だけに、その運用終了についてのニュースはちょっと寂しい。
将来、火星に人類が進出することがあれば、是非掘り出して記念碑でも立ててやりたいところだ。
そこにはこう書かれているに違いない・・・。
「地球外生命とは無縁の探査機ここに眠る」
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