🐱年間100回うち上げはない2022年09月05日 02:21

年間100回うち上げはない


(イーロン・マスクがほのめかしたように、SpaceX は来年、合計 100 回の軌道打ち上げを行うことができるのでしょうか?)
https://www.elonx.cz/je-mozne-aby-spacex-pristi-rok-provedlo-celkem-100-orbitalnich-startu-jak-nakazal-elon-musk/

「Elon Musk は、来年の SpaceX の目標は 100 回の打ち上げを行うことであることを明らかにしました。しかし、それは実現可能ですか?」

記事にもあるように、今年は60回の目標を掲げ、既に達成可能なペースに乗っている。

来年、100回の打ち上げというのは、まあ、イーロンマスク特有の「超楽観的な」目標に過ぎない(合理的、具体的に計画された目標じゃない)。

できたらいーなとか、できるようにがんばろーとか、そういうやつだ(たぶん)。

それを、ペトルメレチンは、クソ真面目に要素ごとに検討している(アホか・・・)。

・打ち上げランプ:最大153回可能
・海上プラットフォーム:1隻ごとの最小遅延が8日であるため、これがネックになる可能性はあるが、計算上は可能(3隻フル稼働の場合)
・ハードウェアの準備(メレチンは、これがネックになると考えている)
・・2段目:これまでのところ、打ち上げのリズムの中で生産速度がボトルネックになっているという兆候はありません。生産が追いつかなくなり、打ち上げのペースの増加が遅くなり始める可能性
・・1段目:最大 15 回の使用が認定。この数は必要に応じて増やすことができるはず。同じ段階の 2 つの打ち上げの間に少なくとも 3 週間の遅延を必要。
・・フェアリング:最後(2021 年 3 月)に確認された記録は、同じカバーの 2 つの打ち上げの間の 49 日。今年の SpaceX ミッションの 80% は、すでに使用されている空力カバーで飛行
・その他の要素
・・ファルコンヘビーの打ち上げ頻度:準備や運用に手間がかかる
・・スタート前の準備の最適化:打ち上げ前にロケットの試験発射
・・有人ミッション:準備や運用に手間がかかる
・・1段目が陸上に着陸するミッション:回収に時間がかからない
・・天候:まあ、当然ですな。
・・軍事任務:遅延や割り込みの発生
・・スターシップ:数には影響しないだろうけど

まあ、他にもいろいろあるんだろう(例えば、NASAの探査機の遅れとか)。

しかし、何より重要なのは、そして、メレチンが見落としているのは、それだけの打ち上げ需要があるかどうかという点にほかならない。

スターリンクだって、第一期の4500機のコンステレーションを維持するために必要な打ち上げは、衛星寿命を5年間とした場合、年間900機であり、1回に50機上げるとしても18回の打ち上げで済んでしまう。

現在認定されている12000機としても、50回の打ち上げでおつりがくる(衛星のバージョンを2.0にあげれば別ですが)。

それ以外の打ち上げ需要が、年間50回とかあるかどうか。

ライドシェアにしても、年間数回にしかならないし、毎月に増やしたとしてもせいぜい12回だ。

ドラゴンはISSタクシーが最大2回、カーゴドラゴンが数回、民間物見遊山が数回程度。

合計でも、年間で10回行かない。

過去の実績から、それ以外の打ち上げ需要(軍事、NASAの探査機、民間の全ての打ち上げ)が年間20回を超えることはない。

ワンウェブ(予定では数回)入れても、最大でそんなもんだ。

つまり、打ち上げ需要は、スターリンク入れた最大でも年間90回程度しかないのだ。

もちろん、プロジェクトカイパーとかを請け負うことが出来れば、話は変わってくる。

しかし、それだって、せいぜい年間20回くらいにしかならないだろう(衛星の詳細が分からないので、1回の打ち上げで何機上げられるか不明)。

つまり、ふつーに考えれば、最大打ち上げ需要は年間100回に満たないのだ。

やれやれ・・・。

もちろん、一寸先は闇の宇宙開発。

S社が、中国の軍事衛星とかの打ち上げを獲得しないとは断言できない(そうなのかあ?)。

いやいや、ロシアの衛星だって、うち上げるかもしれないじゃないの(ありえねー・・・)。

ウクライナ情勢が続く中で、西側の打ち上げ業界からロシアが消えて、欧州の需要の一部が流れ込んできた事情はあるけど、もともと、それ程多くはなかったわけだからな。

大規模コンステレーションの時代になり、低軌道に数百機数千機を展開するのが当たり前になったとしても、それだけの衛星群を飛ばすだけの資力がある会社は限られている。

全世界でも、10社に満たない。

軍事衛星にしても、次の世代(自国でファルコン9並みの打ち上げ頻度を確保可能)にならなければ、低軌道大規模コンステレーションに依存することはないだろう(その意味では、米国と中国が最も早い可能性がある)。

打ち上げ能力がネックになるような衛星コンステレーションに、軍事衛星が依存するわけにはいかないからな。

少なくとも、来年の衛星打ち上げ需要が100回になることはない(断定的!)。

したがって、イーロンマスクの超楽観的希望的観測的目標は絶対達成できない。

要するに、現在の打ち上げロケット業界は、既に供給過剰になっているのだ。

我が国のH3が、のこのこ出て行って勝負できる余地はない。

政府需要と、出来レースの補助金絡みの民間需要(途上国向け援助金の還流とか)狙いの打ち上げに限定される。

政府衛星がコンステレーション化でもすれば別だが、それがなければ、H3の運用寿命の間(20年くらい?)、年間10回を超える打ち上げが行われる可能性はない。

まあ、どうでもいいんですが。

新たな打ち上げ需要を積極的に開発しない限り、この供給過剰状態を解消することはできない。

10万機のコンステレーションを維持するのに必要な打ち上げ回数は、1回の打ち上げを50機、衛星寿命を5年とした場合、年間400回になる。

オーダーとしてそのくらいの需要が見込めなければ、打ち上げ業界は食っていけないのだ。

まあ、売り手市場だし、それこそ、コストプラスな業界だから、競争の挙句赤字転落にはならないだろうけど、スターシップが登場すれば状況は一気に変わる。

ファルコン9でも、十分破壊的だが、そんなもんじゃない。

打ち上げ頻度は100倍、1機当たりの打ち上げ能力は10倍になる。

トータル1000倍!!!。

まあいい。

スターリンクV2.0でもなければ、その旺盛な供給能力を生かすことはできない。

現在、S社は3万機程度のコンステレーションを申請しているようだが、この機数は増える可能性がある(衛星当たりの通信能力にもよりますけど)。

余り数を増やすと、打ち上げを含めた管理コストが嵩むからな。

一機当たりの性能を上げて、見通しで受信できる衛星数を最適化するのがよろしい。

それ程極端に増えることはないだろう。

スターシップの打ち上げ能力を吸収するためには、それこそ、火星にでも飛んでもらわなければならないだろう。

地球周回軌道で、その打ち上げ能力を満たすことなどできはしない(大陸間弾道旅客機が飛ぶのは、2030年代だし)。

現状は、ファルコン9でおつりがくるわけだからな。

確認しておこう。

2023年に、S社が100回の打ち上げを実現することはできない。

理由は、それだけの打ち上げ需要がないから。

浮沈子は、最大でも80回程度と見ている。

妥当な所だろう。

実際には、今年と同じ60回程度に収まるのではないか。

例によって、イーロンマスクのトンデモ目標だからな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(SpaceXは2023年に100回の打ち上げを目標にしています)
https://www.teslarati.com/spacex-targeting-100-launches-in-2023/

「2023 年に 100 回の打ち上げを行うには、途方もない努力と運が必要です。しかし、それは不可能ではありません。」

テスララティのエリックラルフも、同じ様な罠にハマっている。

ふん、アホとちゃうか?。

確かに、供給能力を検証して、イーロンマスクのビッグマウス(大言壮語)の化けの皮を剥がそうという試みは世間の関心を買うことが出来る。

問題の本質は、そこじゃない気がするんだがな。

スターリンクV2.0が前倒しになり、ファルコン9に積み込めるような形に変更されて打ち上げが開始されれば、搭載機数が減少することから打ち上げ頻度が倍増するという可能性はある。

31. 8. 2022 Starlink 3-4 SLC-4E 46 321 km x 307 km、傾斜角 97.6
28. 8. 2022 Starlink 4-23 SLC-40 54 336 km x 232 km、傾斜角 53.2°
19. 8. 2022 Starlink 4-27 SLC-40 53 336 km x 232 km、傾斜角 53.2°
12. 8. 2022 Starlink 3-3 SLC-4E 46 321 km x 308 km、傾斜角 97.6°
10. 8. 2022 Starlink 4-26 LC-39A 52 335 km x 232 km、傾斜角 53.2°
24. 7. 2022 Starlink 4-25 LC-39A 53 338 km x 232 km、傾斜角 53.2°
22. 7. 2022 Starlink 3-2 SLC-4E 46 321 km x 308 km、傾斜角 97.6°
17. 7. 2022 Starlink 4-22 SLC-40 53 338 km x 232 km、傾斜角 53.2°
11. 7. 2022 Starlink 3-1 SLC-4E 46 320 km x 308 km、傾斜角 97.6°
7. 7. 2022 Starlink 4-21 SLC-40 53 337 km x 232 km、傾斜角 53.2°
17. 6. 2022 Starlink 4-19 LC-39A 53 337 x 232 km、傾斜角 53.2°
18. 5. 2022 Starlink 4-18 LC-39A 53 304 x 318 km、傾斜角 53.2°
14. 5. 2022 Starlink 4-15 SLC-40 53 304 x 317 km、傾斜角 53.2°
14. 5. 2022 Starlink 4-13 SLC-4E 53 306 x 315 km、傾斜角 53.2°
6. 5. 2022 Starlink 4-17 LC-39A 53 304 x 317 km、傾斜角 53.2°
29. 4. 2022 Starlink 4-16 SLC-40 53 304 x 317 km、傾斜角 53.2°
21. 4. 2022 Starlink 4-14 SLC-40 53 304 x 318 km、傾斜角 53.2°
19. 3. 2022 Starlink 4-12 SLC-40 53 304 x 317 km、傾斜角 53.2°
9. 3. 2022 Starlink 4-10 SLC-40 48 317 x 305 km、傾斜角 53.2°
3. 3. 2022 Starlink 4-9 LC-39A 47 317 x 305 km、傾斜角 53.2°
25. 2. 2022 Starlink 4-11 SLC-4E 50 303 x 313 km、傾斜角 53.2°
21. 2. 2022 Starlink 4-8 SLC-40 46 325 x 327 km、傾斜角 53.2°
3. 2. 2022 Starlink 4-7 LC-39A 49 338 x 210 km、傾斜角 53.2°
19. 1. 2022 Starlink 4-6 LC-39A 49 339 x 210 km、傾斜角 53.2°
6. 1. 2022 Starlink 4-5 LC-39A 49 338 x 210 km、傾斜角 53.2°

先日抽出したスターリンクの打ち上げのうち、2022年分を再掲する。

年間の3分の2で、25回うち上げている。

今後の打ち上げ予定が全て公表されているわけではないから何とも言えないが、割合から言えば年間でざっくり40回の打ち上げになる。

かなり速いペースで上げている。

V2.0の搭載で打ち上げ回数が倍増すれば、確かにスターリンクだけでも80回ということになり、年間100回の需要が満たされる可能性が出てくる。

獲らぬ狸の何とやら・・・。

イーロンマスクの大言壮語を真に受けて考えれば、スターリンク衛星のファルコン9バージョンの登場が早いという結論を導くことが出来るかもしれない。

まあ、どうでもいいんですが。

もちろん、スターシップが早期に登場する心配(?)はない。

「最後に、Musk の計算には、SpaceX の次世代 Starship ロケットの多数の打ち上げが含まれる可能性」

エリックラルフよ、それだけはありえねー・・・。

🐱変異種:運動と免疫2022年09月05日 05:17

変異種:運動と免疫


(定期的な運動で新型コロナの死亡リスクが43%も減少することが判明、どのくらい運動するといいのか?)
https://gigazine.net/news/20220904-regular-physical-linked-covid-infection/

「運動には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への感染を防ぎ、入院や死亡のリスクを含む重症化の危険性を大きく低減する効果があることが確かめられました。」

この手の話は、眉唾なのが多いけど、今回は慎重に対象を選んでいるし、サンプル量も十分なので参考になる。

平均年齢が低い(53歳)のが気になるのと、運動できるのにしていない同程度の健康状態な人との比較が十分なのかという点が疑問だ。

運動の有無だけでの比較になっているかどうかだな。

運動している人は、そうでない人よりも健康体の人が多いからな。

運動不足でありながら、適正なBMIだったり、体脂肪率だったり、血糖値だったり、血圧だったりする恵まれた健康人は、浮沈子のように運動しても健康維持に苦労している人に比べて、新型コロナウイルス感染症による死亡リスクが4割以上も高いのかどうかということなわけだ。

そこを比較してもらわないと、運動の新型コロナに対する免疫的効果は分からない。

まあいい。

記事にもあるように、過去の研究の包括的二次解析だから、過去の変異種が大部分という点はあるけど、傾向と対策としては十分だろう。

「私たちの発見は、十分な身体活動により重度のCOVID-19のリスクを低減させる保護効果が得られるということを強調するものです」

こういう記事を読む効果というのは、運動を継続して健康の維持増進に努めようとする意欲を支えてくれる点にある。

浮沈子は、基本的に運動は嫌いだ。

美味い物(高カロリー、高脂肪、塩分過多、糖質たっぷり、エトセエトセで、概ね健康には良くない)をたらふく食って、部屋でゴロゴロしているのが大好きだ(そんなあ!)。

身体を動かしている時が楽しいと感じたことはない。

眼内レンズの手術の後、筋トレを禁じられて辛い思いをしているけど、内心はホッとしてたりする(もうすぐ再開かと思うと、それがストレスになってきている!)。

辛いのは、減量中に運動制限を掛けられているからに過ぎない。

筋トレ無しで体重を減らすのは、有酸素運動を強化しなければならないから、逆に、結構大変だ。

プチリバを繰り返し、かえって体重が減りにくい体質を増長している(そうなのかあ?)。

まあ、どうでもいいんですが。

運動は一般的に健康によろしい。

今回の研究では、500メッツという具体的な指標が出ている。

たいした運動量ではない。

「例えばウォーキングなら約130分、ランニングなら約50分」(いずれも、1週間分)

浮沈子は、通常、この4倍程度をこなしている(ウォーキングで500分/週間)。

その他に、自転車で片道5kmを往復している(1週間で50km)。

電動アシスト付きだけどな。

旺盛な食欲を満たしながら体重を維持するためには、必要最小限の運動量だ。

運動量だけ見れば、むしろ過剰と言える。

「適度で定期的な運動をすると抗炎症反応や心肺機能、筋力が高められるので、これがCOVID-19に対する有効性の説明になるのではないか」

関節痛(これは、持病の右肩の痛み)、筋肉痛に悩まされながら、労わり労わり運動を続ける。

動物である以上、運動の継続は生きている証のようなものだ。

動けなくなるということは、食物を得ることが出来ずに飢えて死ぬことを意味する。

まあ、人間だから、そうならないためのいろいろな仕掛けを長い時間かけて作ってきた。

農業や畜産、生産性を高めるための工業や、流通の仕組み、交通、そしてコンビニまで。

浮沈子は利用していないけど、宅配までしてくれるので、大好きなカウチポテト状態でも生きていくことはできる。

デブでも良ければ・・・。

夏が終わり、食欲の秋になった。

それは、減量を継続する上で、運動と食事のバランスに細心の注意を払わなければならないという、魔の季節でもある。

運動が、新型コロナの死亡リスクの低減に資するという今回の記事は、減量を続けるうえでも、いいモチベーションになるな・・・。

🐱スターリンク:揺れる目標軌道2022年09月06日 00:34

スターリンク:揺れる目標軌道
スターリンク:揺れる目標軌道


(ファルコン9がスターリンク衛星とボーイングのライドシェアペイロードを打ち上げ)
https://spaceflightnow.com/2022/09/04/falcon-9-starlink-4-20-live-coverage/

「Varuna-TDMミッションは、ブロードバンド衛星コンステレーションの将来のユーザーに「Vバンド通信リンクのパフォーマンスを評価し、その属性と特定のアプリケーションの受け入れ可能性を確認する機会」を提供します.」

「Falcon 9 ロケットは、Varuna 技術デモ ミッションを搭載した Sherpa-LTC トランスファー ビークルを、地球上空約 192 マイル (310 キロメートル) の平均高度、赤道に対する傾斜角 53.2 度のほぼ円軌道に展開しました。」

「Spaceflight の太陽光発電による軌道転送ビークルは、一連の燃焼を実行して、地球上空 620 マイル (1,000 キロメートル) の円軌道に到達し、そこで Varuna の技術デモ ミッションが開始されます。」

ここだけ読めば、ライドシェア衛星の都合で、今回は円軌道に近い目標軌道を設定したと思うところだ。

「ターゲット軌道: 188 マイル x 196 マイル (304 キロメートル x 316 キロメートル)、傾斜角 53.2 度」

しかし、そうではない(以下のリストには、今回の4-20も入れています)。

DDMMYYYY:打ち上げ番号:発射台:機数:目標投入軌道
5. 9. 2022 Starlink 4-20 SLC-40 51(Spaceflight の SHERPA-LTC2 軌道トラクター含む) 316 km x 304 km、傾斜角 53.2°
31. 8. 2022 Starlink 3-4 SLC-4E 46 321 km x 307 km、傾斜角 97.6
28. 8. 2022 Starlink 4-23 SLC-40 54 336 km x 232 km、傾斜角 53.2°
19. 8. 2022 Starlink 4-27 SLC-40 53 336 km x 232 km、傾斜角 53.2°
12. 8. 2022 Starlink 3-3 SLC-4E 46 321 km x 308 km、傾斜角 97.6°
10. 8. 2022 Starlink 4-26 LC-39A 52 335 km x 232 km、傾斜角 53.2°
24. 7. 2022 Starlink 4-25 LC-39A 53 338 km x 232 km、傾斜角 53.2°
22. 7. 2022 Starlink 3-2 SLC-4E 46 321 km x 308 km、傾斜角 97.6°
17. 7. 2022 Starlink 4-22 SLC-40 53 338 km x 232 km、傾斜角 53.2°
11. 7. 2022 Starlink 3-1 SLC-4E 46 320 km x 308 km、傾斜角 97.6°
7. 7. 2022 Starlink 4-21 SLC-40 53 337 km x 232 km、傾斜角 53.2°
17. 6. 2022 Starlink 4-19 LC-39A 53 337 x 232 km、傾斜角 53.2°
18. 5. 2022 Starlink 4-18 LC-39A 53 304 x 318 km、傾斜角 53.2°
14. 5. 2022 Starlink 4-15 SLC-40 53 304 x 317 km、傾斜角 53.2°
14. 5. 2022 Starlink 4-13 SLC-4E 53 306 x 315 km、傾斜角 53.2°
6. 5. 2022 Starlink 4-17 LC-39A 53 304 x 317 km、傾斜角 53.2°
29. 4. 2022 Starlink 4-16 SLC-40 53 304 x 317 km、傾斜角 53.2°
21. 4. 2022 Starlink 4-14 SLC-40 53 304 x 318 km、傾斜角 53.2°
19. 3. 2022 Starlink 4-12 SLC-40 53 304 x 317 km、傾斜角 53.2°
9. 3. 2022 Starlink 4-10 SLC-40 48 317 x 305 km、傾斜角 53.2°
3. 3. 2022 Starlink 4-9 LC-39A 47 317 x 305 km、傾斜角 53.2°
25. 2. 2022 Starlink 4-11 SLC-4E 50 303 x 313 km、傾斜角 53.2°
21. 2. 2022 Starlink 4-8 SLC-40 46 325 x 327 km、傾斜角 53.2°
3. 2. 2022 Starlink 4-7 LC-39A 49 338 x 210 km、傾斜角 53.2°(注:これが地磁気嵐にやられた打ち上げ)
19. 1. 2022 Starlink 4-6 LC-39A 49 339 x 210 km、傾斜角 53.2°
6. 1. 2022 Starlink 4-5 LC-39A 49 338 x 210 km、傾斜角 53.2°
18. 12. 2021 Starlink 4-4 SLC-4E 52 341 x 211 km、 傾斜角 53.2°
3. 12. 2021 Starlink 4-3 SLC-40 48(2 つの BlackSky 衛星含む) 435 x 425 km、傾斜角 53.2°
13. 11. 2021 Starlink 4-1 SLC-40 53 339 x 212 km、傾斜角 53.2°
14. 9. 2021 Starlink 2-1 SLC-4E 51 赤道に対して70°の傾き(高度不明)
26. 5. 2021 Starlink v1-28 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
16. 5. 2021 Starlink v1-26 LC-39A 52(Capella-6 および Tyvak-0130 衛星含む) 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
9. 5. 2021 Starlink v1-27 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
4. 5. 2021 Starlink v1-25 LC-39A 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
29. 4. 2021 Starlink v1-24 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
7. 4. 2021 Starlink v1-23 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
24. 3. 2021 Starlink v1-22 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
14. 3. 2021 Starlink v1-21 LC-39A 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
11. 3. 2021 Starlink v1-20 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
4. 3. 2021 Starlink v1-17 LC-39A 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
16. 2. 2021 Starlink v1-19 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
4. 2. 2021 Starlink v1-18 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
20. 1. 2021 Starlink v1-16 LC-39A 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
25. 11. 2020 Starlink v1-15 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
24. 10. 2020 Starlink v1-14 SLC-40 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
18. 10. 2020 Starlink v1-13 LC-39A 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
6. 10. 2020 Starlink v1-12 LC-39A 60 地球低軌道(高度、傾斜角不明)
3. 9. 2020 Starlink v1-11 LC-39A 60 212 km x 346 km x 53°
18. 8. 2020 Starlink v1-10 SLC-40 58(プラネットの 3 つの SkySat 19-21 衛星含む) 212 km x 365 km x 53°
7. 8. 2020 Starlink v1-9 LC-39A 57(2 つの BlackSky Global 衛星含む) 386 km x 402 km x 53°
13. 6. 2020 Starlink v1-8 SLC-40 58(プラネットの 3 つの SkySat 16-18 衛星含む) 212 km x 367 km x 53°
4. 6. 2020 Starlink v1-7 SLC-40 60 212 km x 366 km x 53°
22. 4. 2020 Starlink v1-6 LC-39A 60 212 km x 363 km x 53°
18. 3. 2020 Starlink v1-5 LC-39A 60 208 km x 367 km x 53°
17. 2. 2020 Starlink v1-4 SLC-40 60 212 km x 386 km x 53°
29. 1. 2020 Starlink v1-3 SLC-40 60 277 km x 292 km x 53°
7. 1. 2020 Starlink v1-2 SLC-40 60 277 km x 289 km x 53°
11. 11. 2019 Starlink v1-1 SLC-40 60 291 km x 293 km x 53°
24. 5. 2019 Starlink-1 SLC-40 60 443 km x 442 km x 53°

先日調べたスターリンクミッションでは、4-18、4-15、4-17、4-16、4-14、4-12、4-10、4-9が同じ目標軌道に上がっている(4-13、4-11も近いけど、バンデンバーグからの打ち上げだからな)。

地磁気嵐で40機(38機?)を失ってから、暫く使っていた目標軌道に戻したわけだ。

ライドシェアは関係ない(シェルパLTCは、そもそも、テキトーな軌道にうち上げられても、何とかするところが売りだからな)。

念のため、宇宙天気予報のページで地磁気騒乱を確認すると、打ち上げが行われた9月3日(GMT2時頃)から4日にかけては、メジャーストームが発生している。

(地磁気擾乱:随時更新されるので、閲覧時の表示になります)
https://swc.nict.go.jp/trend/geomag.html

今回の打ち上げに伴うターゲット軌道の変更は、地磁気嵐に伴う上層大気の抵抗の増加を踏まえたものに違いない(未確認)。

ライドシェアに伴う積載重量の変更や、目標軌道の変更に対応するために、直前まで調整していたのかも知れない(スターリンクの機数は、当初から変わっていないみたいですが)。

ひょっとすると、この目標軌道は、最近のペリジーが低い軌道(336 km x 232 km、傾斜角 53.2°)と同じ燃料で行けるのかも知れない。

その上で、地磁気嵐に伴う上層大気の抵抗の増加を回避できるとすれば、まあ、美味しい話だ。

次回の打ち上げがどうなるかを見てみなければ分からないけど、地磁気嵐の発生状況によって、ちょろっとプログラムを書き換えて飛ばしているのかもな。

ライドシェアしている方にも、その影響は当然あるから、そっちの方も対応しなければならない。

今回は、両方の理由があったのかも知れない。

シェルパLTCだって、232kmくらいのペリジーでデプロイされても困るだろうしな(未確認)。

ガンターのページでは、280kmという投入高度が書かれている(出どころ不明)。

(シェルパ-LTC 1、2)
https://space.skyrocket.de/doc_sdat/sherpa-ltc.htm

「Varuna-TDMはSpaceXのライドシェアとして打ち上げられる 制御システム (CCS) と V バンド ペイロード モジュール。Varuna-TDMはSpaceXのライドシェアとして打ち上げられる280kmの軌道に投入されるスターリンクミッション。2回のホーマン燃焼を経て運用軌道(傾斜角54°で1056kmの円軌道)に上昇軌道に乗り、最大2年間Vバンド運用を行う。ミッションの最後には、デオービットバーンを実行して軌道近地点を 300 km に短縮し、再突入までの時間を短縮します。」

軌道高度300kmというのは、もう、それだけで再突入の時間を短縮する高度なわけだ。

ましてや、232kmじゃあ、話にならない。

今回は、やはり、ライドシェアの要素の方が強かったのかも知れない。

それで、打ち上げ実績が豊富な円軌道に近い目標軌道を選んだというのが無難な推測だ。

実際どうだったかは分からない。

もう少し、トレースしてみないとな。

誰か調べて、記事にしてくれないかな・・・。

🐱ウクライナ降伏不可避:橋と原発2022年09月06日 20:58

ウクライナ降伏不可避:橋と原発


(ウクライナ ザポリージャ原発 砲撃の影響で外部電源失われる)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220906/k10013804931000.html

「ロシア軍が掌握するウクライナのザポリージャ原子力発電所では5日、砲撃による火災の影響で外部電源が失われました。原子炉などを冷却する機能は維持されていますが、IAEA=国際原子力機関が現地入りしたあとも安全性が懸念される状況が続いています。」

「エネルゴアトムは5日、砲撃による火災の影響で稼働している6号機と外部の電力網が切り離されたと発表しました。」

ザポリージャ原発のIAEAの査察が一段落して、再び攻撃が始まっている(どっちの?)。

お互い、相手が攻撃していると言っているが、ロシアが攻撃しているとすれば愚の骨頂だ。

静穏に支配して、ウクライナ側への電力供給を断ち、クリミア方面に回すのが上策だ(そんなあ!)。

ウクライナは、そんなことされてはたまらないから、なんとか奪還しようとしてあの手この手を講じているに決まっている(そうなのかあ?)。

原発を人質に取って、世界を脅しているのはウクライナの方ではないのか。

もちろん、軍事侵攻された側としては、正義は自分にあると主張するだろうが、正義の攻撃で原子炉が暴走したら目も当てられないからな。

全面核戦争でなくても、原発事故にだって、勝者はないのだ。

ロシアだって、その原発を盾にしてコソコソ周辺を攻撃するなどというセコイことはやめて、やるならやるで、強力な正規軍を配置して一帯を完全に掌握し、ちゃんとした占領(?)をすべきだろう。

どっちも、最小の投資で最小の成果(!)を得ようとしている。

膠着状態が続くことは、双方にとって悪いことではないからな。

ここは、大規模な戦力を投下して争うところではないのだ。

国際機関の非難など、屁とも思わないロシアのことだから、IAEAがどんな報告を出そうが知ったことではないに違いない。

ここの状況は、当分、現状から大きく動くことはないだろうな・・・。

(ウクライナ戦争:ロシアは占領地域での「国民投票」を延期)
https://www.bbc.com/news/world-europe-62795976

「ストレムーソフ氏はロシア国営テレビで、ウクライナ軍の砲撃によりヘルソンのアントノフスキー橋が損傷し、車両が通行できなくなったと語った。」(ストレムーソフ氏:ロシアが任命した行政の副長官)

「彼は、ドニエプル(ドニエプル)川を渡って民間人を輸送するはしけも、都市のインフラと同様にウクライナの攻撃を受けていると述べた。」

「ロシア人はこの橋に頼って、ヘルソンに出入りする軍隊とハードウェアを運びました。」

具体的な位置関係は分からないけど、ウクライナ側から見て橋はロシア軍の後方に位置すると思われる。

補給線の重要な隘路だ。

川を渡るはしけも、軍事物資の補給線となっているに違いない。

そこを攻撃して、戦力を削ぐというのは理に適っている。

が、ちょっと待って欲しい。

その橋は、ウクライナが南部を奪還する時にも使われるのではないのかあ?。

それを、壊しちゃってどーする!?。

まあ、戦争は時間の関数だから、ヘルソン一帯を取り返してから、ゆっくり修復するのかも知れないけど、ちょっと別の話もある。

「ウクライナのイリナ・ヴェレシュチュク副首相は、地域での戦闘が激化しているため、民間人にヘルソンを離れるよう促した。」

橋の向こう側にいる人は、どーやって避難すればいいのか。

具体的な避難計画、人道回廊の設置など、肝心の話はない。

単なるリップサービスに過ぎないことは明らかだ。

「計画されているロシアの国民投票に参加する者は誰でもウクライナの訴追に直面する可能性があると警告」

法の支配が及ばないところにいる人々に警告しても仕方ない。

これも、口先だけだな。

ウクライナがやっていることは、矛盾だらけだ。

つまり、整合性のある、有効な奪還作戦が取れないでいるのだ。

「ウクライナは、ロシア人を都市から追い出すために、米国製の Himars 複数のロケット発射装置を展開しました。」

その一方で、奪還したと宣伝している集落は、都市から160km以上も離れている。

東京から西伊豆くらいか。

まあ、どうでもいいんですが。

ウクライナ降伏不可避。

浮沈子の見立ては変わらない。

ロシアは、冬が来るのを待っている。

世界のエネルギー供給を絞り、西側が悲鳴を上げるのを待っているのだ。

今年だけの話じゃないからな。

この先何年も、ひょっとしたら何十年も続く冬の時代。

我が国は、ちゃっかりロシアから天然ガスを買い(サハリン1)、新規開発への出資も継続している(サハリン2)。

我が国がロシアからエネルギーを買い続ける限り、ウクライナ戦争が収束することはない(そういうことかあ?)。

我が国の原発をどんどん再開し、寿命も100年くらいに延長して動かし続けなければ、事態の収束は見込めない(それでもたぶんムリポ!)。

エアコンをつけたり、夜になって電灯のスイッチを入れたりするたびに、ロシアのミサイルが飛ぶわけだ(そういうことかあ?)。

もちろん、エアコン消して熱中症になったり、電灯消して暗闇で過ごせば、ウクライナのミサイルが飛ぶことになる(そうなのかあ?)。

まあいい。

ウクライナのことはウクライナが決める。

莫大な犠牲を払いながら、このまま膠着状態が続けばどうなるのか。

西側の援助や経済制裁は22世紀まで続くのか。

どこかで、何かが変わることになる。

それまでは、膠着状態を続けることになるんだろう。

原発も橋も、今のままだ。

戦線は膠着し、長期化する。

状況は、ロシアに有利だろう。

西側の経済制裁は、自らに降りかかってきていて、それを耐え忍ばなければならない状況に追い込まれている。

ロシアの核抑止は有効に機能していて、ウクライナ地域での西側兵力の展開を阻止している。

一方で、ロシアはウクライナに自国の兵士を送り込み、やりたい放題しているわけだ。

おまけにウクライナ側は、ロシア本土を攻撃できないでいる。

米国に対する脅しが効いているわけだ。

浮沈子の妄想の中では、もう暫くロシアを懲らしめられたら、ウクライナに対する支援を打ち切り、紛争は終結するはずなんだがな。

紛争の長期化は、米国の選択だ。

自国の兵士を棄損することなく、ロシアを効果的に封じ込めて置ける。

英国もフランスもドイツも、こいつも(?)、皆、同じ穴の狢だ。

きっと、我が国も、その一つに違いない。

全世界が、寄って集って、ウクライナ紛争の長期化を支えている構図だ。

膠着状態を演出しているのだ。

戦場になっているウクライナはもちろん、ロシア兵にも多くの犠牲者が出ている。

こういう相対化した表現を使うと、また何か言われそうだがそれは事実だ。

ロシアは、その犠牲を払い続けても、ウクライナを我が物としようとしている。

国家としての存続を賭けて戦っているウクライナは、あらゆる犠牲を厭わないかもしれないけれど、結論は見えている気がするけどな。

ヘルソンの国民投票(当然、ウクライナは認めないでしょうけど)は、遠からず行われることになる。

ロシア編入が反対多数で否決されたりしたら、それはそれで味わい深いだろうけどな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(ロシア、北朝鮮からロケット弾調達 米政府分析)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN062LO0W2A900C2000000/

「ロシアが北朝鮮から多数のロケット弾や砲弾を調達していることが5日、分かった。」

「ロシアが北朝鮮からの調達をさらに増やす可能性がある」

「ロシアがイランから無人機を調達した」

「数百機の調達を目指している」

「ロシアが中国に軍事支援を依頼した」

「(ロシアへの)輸出規制や制裁が効き、ロシア軍が深刻な(兵器や弾薬の)供給不足に直面している」

ロシア軍は、従来、兵器や弾薬を欧米から調達していたのかあ?。

米国の分析には、どこか無理筋な感じが伴う。

状況を素直に見れば、ウクライナでそれだけの武器弾薬を消費しているということであり、国内生産で追いつかないところは友好国からの支援を受けて賄っているということになる。

ロシアは、全然困っていないのではないのかあ?。

むしろ、友好国との絆を深め、一層の連帯を強化している。

西側の制裁は、むしろ、そのことを促していると言えるのではないか。

ロシアは、中長期的には国内の兵器産業を強化する方向で動いている(法整備もしたしな)。

報じられている友好国からの調達は、国内における増産が軌道に乗るまでの短期的な対策だろう。

イランのドローンとか、いろいろ欠陥も指摘されているしな。

北朝鮮の砲弾が、どれ程の性能なのかは知らないけど、発射した途端に砲塔ごと吹っ飛んじまうかもしれないしな(そんなあ!)。

中国からの武器調達が本格化すれば、西側の制裁強化の効果(逆効果?)は一層明確になる。

中ロ軍事同盟促進!。

やれやれ・・・。

ウクライナを巡る情勢は、まあ、それなりに管理されているとは言いながら、冷戦構造の再来を彷彿とさせる。

半世紀前と異なるのは、中国の台頭、米国の相対的地位の低下、欧州の低迷だ。

経済的にはともかく、ロシアは現在でも軍事大国だ。

ウクライナの初戦でチョンボしたからと言って、舐めてかかると火傷する。

米国も、それを分かっているから迂闊に手を出せないでいるのだ。

米当局(他の報道によれば国防総省のようです)の怪しげな分析は、ウクライナ支援と対ロ制裁に対する無理筋な説明だが、こんな低レベルの分析を流すというのは、米国の国内世論も、そろそろ限界なのではないのかあ?。

いいかげんに、ウクライナ支援なんて打ち切ってしまえ!、とかあ?。

浮沈子的には、焼け石に水だと思うんだがな。

バイデン政権は、今のところ、ウクライナ支援を堅持している。

いつまで続くことやら・・・。

中間選挙が終われば、何か動きがあるかも知れない。

ちょっち、注目だな・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

(米国防総省「ロシアが北朝鮮から弾薬調達の動き」と発表)
https://news.yahoo.co.jp/articles/051faea8eee472926a1268513a136d111ae2e386

「国防総省・ライダー広報官:「ロシアが北朝鮮に弾薬を要求していることを示す兆候がある。現時点でこれ以上詳しく説明できないが、ロシアはウクライナでの兵站(へいたん)と戦闘力の維持という点でうまくいっていないと評価している」」

「国防総省のライダー広報官は6日、このように述べ、「ロシアがいくつかの課題を抱えていることのサインで、外国を頼ろうとしている事実を示している」と指摘しました。」

まあいい。

西側は、ウクライナ当局を初めとして、稚拙な情報戦を展開している。

浮沈子には、ロシアにいくら制裁を科しても、有効な成果を導けないどころか、むしろ逆効果になっているとしか見えないんだがな。

大本営発表は、閉塞状態に追い込まれてきている。

ロシアは、国内向けには、もう少しましな情報戦を展開しているに違いない(西側では、ロシア国内のそういうネタは流れないからな)。

「ウクライナへの軍事侵攻開始から6カ月以上が経過するなか、ロシアはこれまでにイランからも無人機を調達していて、深刻な供給不足に陥っているとみられます。」

「また、ニューヨーク・タイムズは5日、アメリカ当局者の話としてロシアがすでに北朝鮮から大量のロケット砲や砲弾を買い入れているとして、欧米を中心とする厳しい制裁の効果だと伝えています。」

実際の状況は、たぶん、真逆だろう。

我が国としては、西側がロシアに経済制裁を続けることが、北朝鮮を利する結果になっている点に注目しなければならない。

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

これが、対ロ経済制裁の「効果」なわけだからな・・・。

<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー

(ロシア極東軍事演習「ボストーク」そのねらいは?兵藤さんの読み解き【全文】)
https://www.nhk.jp/p/nw9/ts/V94JP16WGN/blog/bl/pKzjVzogRK/bp/pzM61qjoaK/

「前回、4年前が30万人だったのに対し、今回は5万人以上と、およそ6分の1に縮小。ウクライナへの軍事侵攻が影響」

「かなりの額にのぼる戦闘手当が支給されていない可能性が高い」

「制裁の効果により、軍事物資の供給に深刻な支障」

「深刻な兵員不足の可能性」

「ロシア軍の兵力を増やす方針に転換」

「兵士不足、それから士気低下という構造的な問題」

「ウクライナの南部ではかなりロシアが押され気味」

「南部全体を奪還していくためにはですね、欧米諸国からさらなる兵器の供与、これが必要」

「軍事大国と言われるロシアが、兵器が足りず、北朝鮮やイランから支援を受けている、そこまで困っている」

「今回の訓練は、前回に比べて兵力の規模がかなり縮小していて、演習地点も減少」

「あまり訓練を受けてない新兵などが多くいる印象」

「かなり無理してやっている。そこを外国の部隊で穴埋めをしている」

「当初13か所で予定していましたが、これが7か所に半減」

うーん、ロシアも楽なわけではない。

ウクライナ侵攻の影響は、短期的にも長期的にも大きいと言える。

一方で、兵力増強や友好国との協力強化など、必要な対応を迅速に取って、紛争の長期化に備えつつあるようにも見える。

浮沈子的に注目しているのは、ロシアが戦術的に無理していない点だな。

押されれば引く。

西側の報道を見ると、針小棒大にそこを報じているんだが、多勢に影響はない。

NHKの放送(9月6日の報道解説)では、NATOの航空戦力がウクライナ周辺で展開していても、ロシアは手も足も出ないという話があった。

ウクライナ国内での物資の移動についても、攻撃していないと言われる。

NATO参戦を恐れていると解説されていたけど、通常兵力に劣るロシアが押し込まれれば、戦術核の出番になる。

それは、NATO側も避けたいところだ。

双方が、長期戦の構えに移りつつある気がするな。

10年、20年の攻防だ。

その中で、小さな勝利を大きく報じることの愚かさと、それに乗せられて紛争の支援を続けることの恐ろしさを感じる。

ロシア国内についても、同じことが言える。

当分の間、戦況が大きく動かないことは間違いないけど、だからいいという話じゃない。

時間軸が引き伸ばされて、トータルでの被害は増大していく。

どこかで、停戦、休戦に持ち込んで、冷却しないといけない。

ザポリージャ原発の非武装化に、ロシアは当然反発するだろうけど、それをきっかけに周辺の戦闘をやめさせることが出来れば、それに越したことはない。

非武装地帯の設定だな。

現状の固定化に繋がるという点では、ウクライナ側も譲歩する必要がある。

浮沈子は、いわゆる正義派じゃない。

理由はどうあれ、人間同士が武器を取って戦うことには反対だ。

他にやることはないのかあ!?。

起こっちまった紛争は、軍事力をエスカレートさせて解決するのではなく、双方が譲り合って妥協し、不平不満の塊の中で日常を取り戻していくしかないのだ。

平和が戦争を生むように、戦争もまた、平和を生むことが出来るはずだ。

そう信じなければ、この時代、とてもやっていけない気がするな・・・。

🐱SLS:アルテミス1:進むも遅延退くも遅延2022年09月07日 17:32

SLS:アルテミス1:進むも遅延退くも遅延


(チームは次の試行のオプションを引き続き検討し、シールを交換する準備をします)
https://blogs.nasa.gov/artemis/2022/09/06/teams-continue-to-review-options-for-next-attempt-prepare-to-replace-seal/

NASAは、とりあえず、発射台で水素漏れの修理を試み、暫定的に少量の水素を送り込んで漏れのないことを確認する手順を踏むことにしたようだ。

これには、しばらく時間がかかりそうだな・・・。

「パッドで作業を行うには、技術者が作業エリアの周りに囲いを設置して天候やその他の環境条件からハードウェアを保護する必要がありますが、エンジニアは極低温または超低温の条件下で修理をテストできます。パッドで作業を行うことで、チームは問題の原因を理解するためにできるだけ多くのデータを収集することもできます。」

その上で、VABに戻すオプションも保持している。

「チームはロケットを車両組立棟 (VAB) に戻して、発射台でのみ利用可能な極低温施設を使用する必要のない追加作業を行うことができます。」

やるとはいっていない。

戻すかどうかは、イースタンレンジを管理する空軍が、自己破壊システムのバッテリーの寿命(もともと21日、現在は延長して25日)を40日くらいに延ばすかどうかだ。

「飛行終了システムの認定に関するイースタン レンジの現在の要件を満たすために、NASA は、システムのバッテリーをリセットするための次の打ち上げ試行の前に、ロケットと宇宙船を VAB にロールバックする必要があります。」

この際だから、全部で7系統ある着コネのチェックもやりたいらしい。

上の方にあるコネクターの点検は、現場ではできないからな。

戻すしかない。

しかし、往生際の悪い書き方をするものだ。

まあいい。

素直にVABに戻して作業を行った上で、次回、ぶっつけ本番で確認するしかないのだ。

進むも遅延、退くも遅延・・・。

10月3日には、クルードラゴンのISSタクシー(クルー5)の打ち上げが予定されている。

(アルテミス I ミッションの可用性)
https://www.nasa.gov/feature/artemis-i-mission-availability

「9月19日~10月4日:
14回の打ち上げ機会
9 月 29 日と 9 月 30 日の打ち上げはありません」

「10月17日~10月31日:
11回の打ち上げ機会
10 月 24 日、25 日、26 日、28 日の発売日はありません」

次回のウインドウの終わりには、クルー5が被って来る。

優先順位は、有人飛行の方が高いからな(前回のWDRとのバッティングでは、民間物見遊山宇宙飛行だったので、そっちが待たされましたが)。

(水素漏れによりムーンショットが少なくとも数週間遅れる)
https://spaceflightnow.com/2022/09/03/hydrogen-leak-delays-moonshot-by-at-least-several-weeks/

「NASA は 10 月 3 日に SpaceX カプセルに乗って新しい乗組員を国際宇宙ステーションに送る予定であり、NASA は打ち上げの衝突を避けたいと考えています。」

そもそも、発射台で作業を行い、VABに戻してその他の確認作業と電池交換を行った場合、次の打ち上げウインドウに間に合わないのではないかという話もある。

やれやれ・・・。

進むも遅延、退くも遅延・・・。

死中に活を求めようとしても、今回はそれも出来ない。

自己破壊システムについては、延長を交渉中と言われているが、どうなることやらだな。

10月半ば過ぎの、次の次の打ち上げに乗せるしかないだろう。

もちろん、それで上がるかどうかは分からない。

エンジンの冷却を監視する温度センサーは交換するだろうけど(水素タンクのダンプバルブも?)。

まあ、どうでもいいんですが。

ULAのデルタ4ヘビーも、打ち上げの度に地上施設の不具合で苦労してたからな。

水素って、やっぱ大変なんだろうな。

我が国は、それにしてはよくやっていると言えよう。

滅多なことでは遅れないからな。

ついでに、その先のウインドウも見ておこう。

「11月12日~11月27日(仮):
12回の打ち上げ機会
11 月 20 日、21 日、26 日の発売日はありません」

「12月9日~12月23日(仮):
11回の打ち上げ機会
12 月 10 日、14 日、18 日、23 日の発売日はありません」

うーん、年内にうち上げられれば、上等なのではないか。

遅れに遅れたSLSの開発とアルテミス1。

毒食わば皿まで(ちょっと違う?)。

この際、VABの中で、内緒でアルテミス2とそっくり交換して、んでもって、何食わぬ顔してうち上げたりしてな。

それにしては、ちと、図体がデカ過ぎるか。

ヘビ、長すぎる。

SLS、デカすぎる。

なーに、別に慌てる必要は少しもない。

ライバルであると同時に、HLSの打ち上げではアルテミス3のパートナーでもあるスターシップも、ここのところ苦労している。

(スペースXは、ラプターのテストの別の週のためにスターシップ、スーパーヘビーを準備します)
https://www.teslarati.com/spacex-starship-super-heavy-raptor-testing-round-3/

「いずれかの車両が飛行の準備ができたと見なされる前に、その日が簡単に来ることはありませんが、それぞれのラプター エンジン (S24 で 6 個、B7 で 33 個) で複数回の静止射撃を成功させる必要があります。」

「ブースター 7 のテストのペースが変わらない場合、ビークルは 33 エンジンの完全な静止発射の試みから数か月かかる可能性があります。」

「24 号機の飛行準備への道のりはもっと単純なはずですが、それと同じくらい苦労しているようです。」

スターシップが年内に弾道軌道に打ち上げられることはない(断定的!)。

「集中的な取り組みが進行中」

スターシップは、エンジンの点火で正念場に立たされている。

この状況を突破できなければ、開発は頓挫し、HLSは飛ばず、アルテミス3は雲散霧消する。

二重の意味で、慌てることなどないのだ。

議会が別途予算を付け、ジェフベゾスのナショナルチームに開発を委ねるまで、アルテミス1が飛ばなくても、何の不都合もないわけだからな(そうなのかあ?)。

HLSについては、イーロンXのイジーハダチが記事を上げている。

(アルテミス計画の一環として、宇宙飛行士がスターシップで月面に戻る方法)
https://www.elonx.cz/jak-bude-probihat-navrat-astronautu-na-povrch-mesice-v-lodi-starship-v-ramci-programu-artemis/

「SpaceX 着陸機のテスト ミッションに関する新しい詳細がわかりました。」

ブッ飛んだことに、NASAは、テストミッションに於いては、月面からの離陸を求めていないんだそうだ。

「このテストの目標は月に着陸することですが、テスト自体は、スターシップが着陸後に表面から発射できる必要はありません。もちろん、水面からの打ち上げが成功すればそれでいいのですが、NASAは必ずしもそれを求めているわけではありません。」

マジか!?。

アルテミス3の、月面からの帰還は、ぶっつけ本番で行われる。

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

「NASAの関係者自身は、無人試験用のHLS船を「スケルトン」、つまり一種の不完全なプロトタイプとして特徴付けており、同じ船がその後宇宙飛行士とのアルテミスIIIミッションに使用されるとは考えていません.」

「さらに、NASAは、他の計画のために着陸船を提供することに関心のある他の申請者のために地面を準備しています。アルテミスミッション。」

うーん、早いとこ、別のHLSの手配にかかった方がいいような気がするんだがな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(NASA、アルテミス 1 月ロケットの発射台の水素コネクタの漏れを修理)
https://spaceflightnow.com/2022/09/07/nasa-to-repair-artemis-1-moon-rockets-leaky-hydrogen-connector-at-launch-pad/

「液体水素燃料供給ラインの漏れを、車両組立棟内ではなく、発射台で修理します。」

浮沈子の与太記事じゃなくて、ちゃんとした情報を得たい方は、これを読むと分かりやすい。

「テール サービス マスト アンビリカルの灰色のハウジングの作業領域の周りに環境エンクロージャを構築します。テントは、臍部のデリケートなコンポーネントを天候や汚染から保護します。」

どのくらいの作業期間が必要になるのかは分からない。

「パッドでの漏れを修理する利点は、打ち上げチームが極低温条件下でアンビリカル シールの気密性を確認できることです。」

VABではできないからな。

「パッド 39B の地上チームが、他のアンビリカル インターフェースのプレート カバーをチェックして、他の漏れがないことを確認する」

高所作業だからな。

具体的に、どこまでやれるかは分からない。

冷やしたり温めたりを繰り返すことが、かえって漏れを助長することだってあるかも知れない(未確認)。

何をやっても遅延だな・・・。

「発射台で漏れが修理されたとしても、高さ 322 フィート (98 メートル) の月面ロケットは、まだ車両組立棟に戻らなければならない可能性があります。」

「米国宇宙軍のイースタン レンジ (ケネディ宇宙センターとケープ カナベラル宇宙軍基地からのすべての打ち上げの公共の安全を担当) は、月ロケットの飛行停止システムのバッテリーを 25 日間認定しました。」

「NASA は、飛行終了システムのバッテリーの認証を延長するように範囲を要求する予定です。」

「宇宙軍はすでに 20 日から 25 日の延長に同意」

「別の延長に同意しない場合、NASA は飛行終了システムをリセットして再テストする必要があります。その作業は車両組立棟内で行う必要があります。」

最近は、空軍から宇宙軍に変わった様だ。

元々の期間も21日じゃなくて、20日のようだ。

「月面ロケットがパッド 39B にとどまる場合、今月後半に別の打ち上げを試みることができるようになる可能性があります。」

無理しないで、一度戻した方が無難な気がするんだがな。

「試験飛行がうまくいけば、4 人の宇宙飛行士が、現在 2024 年に打ち上げが予定されているアルテミス 2 月面フライバイ ミッションでオリオン カプセルに乗り込む道が開かれます。」

スティーブンクラークは、アルテミス2までしか言及していない。

無難だ・・・。

飛ぶかどうかも怪しいスターシップに依存したアルテミス3を語るには早過ぎる。

遅かれ早かれ、アルテミス1は飛ぶだろう(既に夜陰に紛れて、VABには別のロケットが隠されているとしても!)。

手品のように差し替えて、10月後半にはあっさりとうち上げられるに違いない(そうなのかあ?)。

グリーンランやWDR、繰り返された本番の打ち上げ中止で損耗したアルテミス1は、密かに解体され、運び出されて廃棄されることになる。

浮沈子の妄想は羽ばたき、月軌道を超えて飛び去って行くのだ・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

(有人月探査の試験ミッション「アルテミスI」打ち上げ延期、その理由と今後)
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20220908-2449627/

「オライオン宇宙船への影響がないかを見極める必要もある。」

おお、そっちもあったか。

鳥嶋さんは、記事の中ではアルテミス2にさえ言及していない。

無難だ・・・。

つーか、それが妥当だろう。

まだ、アルテミス1の打ち上げなわけだからな。

そこで、いろいろテストして、それを評価して、アルテミス2以降に反映させていく作業が残っている。

VABに隠されている(?)アルテミス2にフィードバックするには時間が必要だ。

2024年に飛ぶことが出来るかどうかも怪しい・・・。

「さらに第26次打ち上げ期間中の10月4日(日本時間)には、スペースXの「クルー・ドラゴン」宇宙船運用5号機の打ち上げも予定されている。SLSが打ち上げられるケネディ宇宙センターの第39B発射施設と、クルー・ドラゴンが打ち上げられる第39A発射施設とは隣接していることもあり、NASAとしては打ち上げがかぶることは避けたいとしている。」

お約束のクルー5とのバッティングへの言及もある。

隙が無い!。

ここは、VABに戻して10月後半の打ち上げを狙うのが筋だろう。

進むも遅延、退くも遅延。

忽那教授なら、さしずめ進むもピエン、退くもパオンというところか・・・。