マグネター2014年06月10日 03:42

マグネター
マグネター


磁力を食べてしまう怪獣、餌として磁力を食べるので、周辺のモーターなどが止まってしまう(ウソです!)。

(マグネター)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%8D%E3%82%BF%E3%83%BC

「マグネター(magnetar)とは極端に強い磁場を持ち、その磁場の減衰をエネルギー源として大量の高エネルギー電磁波、特にX線やガンマ線を放射する中性子星である。」

なんだ、パルサーの一種か。

(パルサー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%83%BC

「パルサー(pulsar)は、パルス状の可視光線、電波、X線を発生する天体の総称。」

「超新星爆発後に残った中性子星がパルサーの正体であると考えられており、現在は約1600個確認されている。」

この中に、強い磁力を持ったやつができるわけだな。

「超新星爆発の10個に1個は、パルサーのような標準的な中性子星ではなくマグネターになると見積もられている。恒星が超新星になる前に既に速い自転速度と強い磁場を持っていた場合にマグネターが作られる。マグネターの磁場は、中性子星の寿命の中で最初の約10秒間に、中性子星内部で核物質が対流駆動されたダイナモ効果を起こすことによって生まれると考えられている。」

「中性子星の磁場は通常でも10の8乗T(テスラ)という強大なものだが、特定の条件ではさらに強い 10の11乗T以上になりうる」

どのくらいの磁力かという例えとして、「地球から月までの半分の距離にあるクレジットカードの磁気記録を抹消できるほどの強さである」と説明されているらしいが、浮沈子にはピンとこないな。

この強磁力パルサーであるマグネターが、自分自身をその磁力で歪ませているんじゃないかという話があるそうだ。

(宇宙最強の磁石天体が変形…東京大学研究チームが兆候発見)
http://response.jp/article/2014/06/06/224830.html

今回、観測の対象となったのは、この星。

(4U 0142+61)
http://ja.wikipedia.org/wiki/4U_0142%2B61

「4U 0142+61は、カシオペヤ座の方角に地球から約13,000光年離れた位置にあるマグネターである。」

色気も何もないネーミングだが、結構有名なパルサーらしいな。

「パルサーの周りに降着円盤があるのを発見」

「中性子星の周りにパルサー惑星が存在することは珍しくないことを示している可能性がある。」

「降着円盤は、主に重金属で構成されていると考えられている。この恒星は、約10万年前に起こった超新星爆発の途上にある。円盤は、パルサーの周囲160万kmの軌道にあり、恐らく地球質量の10倍の物質でできている。」

パルサー惑星って、何なんだあ?。

(パルサー惑星)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%83%BC%E6%83%91%E6%98%9F

「パルサー惑星(Pulsar planet)は高速で回転する中性子星、即ちパルサーの周囲を公転する惑星のことである。」

浮沈子は、惑星がパルサーなのかと思った。

紛らわしいな。

「2006年、地球から13000光年の距離にあるマグネター4U 0142+61が原始惑星系円盤を持つことが発見された。」

「この円盤は超新星爆発によって残された金属に富んだ塵からでき、約10万年前に形成されたと考えられている。パルサーからのイオン放射が強くまた可視光の量が少ないため、パルサー惑星には我々が知るような生命はいないと考えられている。」

マグネターであり、降着円盤が原始惑星系円盤であるというのが、4U 0142+61の特徴なわけだ。

(降着円盤)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%8D%E7%9D%80%E5%86%86%E7%9B%A4

(原始惑星系円盤)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E5%A7%8B%E6%83%91%E6%98%9F%E7%B3%BB%E5%86%86%E7%9B%A4

「原始惑星系円盤のガス物質は円盤の内側の境界から中心星の表面に向かって落ち込んでいるため、この円盤は一種の降着円盤であると見ることもできる。(この降着過程は円盤内部で物質が集積して惑星が作られる過程とは別である。)」

中性子星は、恒星の成れの果てであって、原始惑星系円盤といえば、若い出来立ての恒星の周りのガス雲のことかと思っていたら、足して2で割ったようなのがあるんですねえ!。

「太陽系の形成を説明する星雲説では原始惑星系円盤がどのようにして惑星系へと進化するかを次のように説明している。原始惑星系円盤の内部では、塵や氷の微粒子が静電気力や重力相互作用によって集積し、微惑星が作られる。この集積過程は、円盤のガスを系の外に四散させようとする中心のおうし座T型星からの恒星風や、円盤の物質を中心星に落とし込もうとする降着過程との競争となる。」

そのうち、太陽系みたいにガスが晴れ上がって、スッキリした惑星系ができるんだろうな。

しかし、中性子星の周りの降着円盤が、原始惑星系円盤になったとしても、中心となる中性子星は、生命を育むことはできない。

我々が惑星探査にやっきなのは、そこに生命がいるかも知れないからであって、死んだ星(中性子星)に惑星系が出来たって、面白くも何ともない。

マグネターの場合は、パルサー惑星に生命が宿ったとしても、ひょっとしたら磁気カード使えないし・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

系外惑星として、最初に発見されたのは、このパルサー惑星だったわけだが、最近は、もう少し生きのいい恒星にくっ付いている惑星が見つかるようになって来たらしい。

(太陽系外惑星)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E7%B3%BB%E5%A4%96%E6%83%91%E6%98%9F

こういった、生命を宿してくれそうな、柔な天体現象を調べられるようになったのは最近のことのようだ。

一方、マグネターのような、我々の常識を超えるハードな天体現象で興奮するのもいい。

「宇宙で最も高密度な天体である中性子星は、太陽程度の質量を持ちながら半径は10kmで、表面での重力は、ブラックホールを除くと宇宙最強と言える。」

「低エネルギーのX線(軟X線)では中性子星の回転に伴うパルスが8.69秒の一定周期で検出できたのに対し、高エネルギーX線(硬X線)ではパルスの到着時刻が、約15時間かけて0.7秒ほど進み遅れしていることを発見した。」

「これはこの天体が球形から0.01%ほどレモン型に変形し、そのため天体の対称軸が首振り運動(自由歳差運動)をする結果と結論付けた。軟X線は、軸の近くから発生しているため、パルス間隔が一定であるのに対し、硬X線は少し外れた場所で放射されるため、首振りに伴いパルス間隔がふらつくと解釈できる。」

「強い重力があるにもかかわらず、このように変形が生じるのは、星の内部に潜む強い磁場磁力による可能性が高い。変形量を説明するのに必要な内部磁場の強度は10の12乗テスラと、考えうる極限に近い値だったとしている。中性子星の内部に潜む磁場が観測から推定されたのは、世界初。」

この記事を書いている記者は、1012テスラとか書いているので、自分が書いている記事の中身を分かっていないと見える。

まあいい。

どのみち、我々が住む世界とは、かけ離れた物理現象が支配する世界の話だ。

1012テスラだって、十分強力な磁力ではある。

「ネオジムを素材とした小さな希土類磁石の磁場は約1Tの程度である。」

「地球磁場は30 - 60μTで、データ記憶装置として使われている磁気媒体の多くは1mT程度の磁場でデータを消去される。」

ちなみに、MRI(磁気共鳴イメージング装置)の磁力は、せいぜい3テスラ位である。

(核磁気共鳴画像法)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E7%A3%81%E6%B0%97%E5%85%B1%E9%B3%B4%E7%94%BB%E5%83%8F%E6%B3%95

柔な磁力に慣らされている体は、とてもマグネターには適応できない。

「マグネターの磁場は1,000kmの距離でも致死的であり、水の反磁性によって細胞組織が破壊される。」

そりゃあ、中性子星自体も歪むかもしれないな。

「研究グループは「すざく」後継機となる「ASTRO-H衛星」を2015年度に打ち上げるため、諸外国の研究者と協力し、建造に注力している。同衛星は「すざく」より10~100倍も高い硬X線感度を持つため、「すざく」で検出された自由歳差運動の様子の詳細を解析できると期待され、変形がレモン型であるという確証も得られる可能性がある。これにより中性子星の磁性の研究が大幅に進む可能性がある。」

(ASTRO-Hの概要)
http://astro-h.isas.jaxa.jp/challenge/summary/

「開発の目的と役割:
・硬X線望遠鏡によるはじめての撮像分光観測
・はじめてのマイクロカロリメータによる超高分解能分光観測
・0.3キロ電子ボルトから600キロ電子ボルトと、3桁以上にもおよぶ、過去最高の高感度広帯域観測
を通じて、ブラックホールの周辺や超新星爆発など高エネルギーの現象に満ちた極限宇宙の探査・高温プラズマに満たされた銀河団の観測を行い、宇宙の構造やその進化を探ることを目的とする。」

鼻血ものの高エネルギー現象は、やはりこの手の高周波を扱う衛星でないと観測できない。

赤外線や、可視光なんかじゃあ、限界があるわけだな。

(X線天文学)
http://ja.wikipedia.org/wiki/X%E7%B7%9A%E5%A4%A9%E6%96%87%E5%AD%A6

「X線は一般に、100万~1億Kという極端な高温のガスから放射される。このような天体では原子や電子が非常に高いエネルギーを持っている。」

「現在では、このようなX線源は中性子星やブラックホールといったコンパクト星であることが分かっている。このような天体のエネルギー源は重力エネルギーである。天体の強い重力場によって落ち込んだガスが加熱されて高エネルギーのX線を放射している。」

「現在までに数千個のX線源が知られている。加えて、銀河団にある銀河同士の間の空間は約1億Kという非常に高温でしかも非常に希薄なガスで満たされているらしいことが分かっている。この高温ガスの総量は観測できる銀河の質量の5~10倍に達する。この意味で我々はまさに高温の宇宙に住んでいると言える。」

宇宙はX線に満ちているというわけだ。

浮沈子は、子供の頃に、「すだれコリメーター」という仕組を知った記憶がある。

(X線天文学の誕生とその発展)
http://www.jps.or.jp/books/50thkinen/50th_08/002.html

「X線天文学が天文学の「市民権」を得るきっかけをつくったのは,1966年東京天文台岡山観測所がさそり座にあるX線星Sco X-1を光学的に同定したことだった.4)これは,やや手前味噌になるが,著者自身が関与したモジュレーション・コリメーターによるNew Mexico州White Sandsでのロケット観測が火をつけたと言って良いかも知れない.この装置は,レンズも使えず,特殊な条件以外では反射鏡による普通の望遠鏡も使えないX線波長領域で,精密な “望遠鏡のようなもの” を工夫したものである.ここではその原理や構造には触れないが,かつて滞在した京都を深く愛した恩師のRossi先生が「これは,まるで京都の宿のすだれ(bamboo screen)だね」と言われたことから,すだれコリメーターとよぶことになったのである.その後,1980年頃には米国で打ち上げられた巨大な天文衛星に搭載された精密な “すだれ” が次々にX線星の位置を決め,そこに光の天体も発見されてX線星カタログが作られていった.」

そう、小田稔といえば「すだれコリメーター」が専売特許であった。

(小田稔)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E7%94%B0%E7%A8%94

「X線天体観測機「すだれコリメータ」を1966年に発明し、X線源の精密な位置決定を可能にした。これにより1975年に学士院恩賜賞を受賞した。」

懐かしい話である。

X線天文学は、我が国のお家芸といえる。

来年上がるASTRO-Hが、またまたへんちくりんな天体現象を発見して、宇宙の常識をひっくり返してくれるのではないかと、浮沈子は楽しみにしている。

テロの標的2014年06月10日 05:16

テロの標的


集団的自衛権という話で沸いている。

(「殺し、殺される国になる」 共産・山下書記局長)
http://www.asahi.com/articles/ASG695H4NG69UTFK008.html?iref=comtop_list_pol_n04

この共産党のおっさんは、意図的に勘違いをしているようだ。

「いくら後方支援だと言っても、戦闘地域では攻撃の対象になる。攻撃されれば応戦せざるを得ず、戦闘に巻き込まれて犠牲が出る。集団的自衛権の行使を容認するとは、自衛隊が戦地に行って「殺し、殺される」国になるということだ。」

既に、アフリカ(南スーダン)では鉄砲の弾をくれてやったりして、とっくの昔に戦争に巻き込まれている。

幸い、今のところ、自衛隊員に戦死者はいない。

浮沈子が危惧するのは、我が国がテロリズムのターゲットになるということである。

(テロリズム)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0

世界の為政者達は、テロには屈しないということで一致しているらしいから、テロの被害者は死に損(ご不幸)ということになる。

戦争に参加して、自衛の名の下に戦闘行為を行うことは、テロを呼び込む口実を与える。

自民党の幹事長さんは、自衛隊員の殉職について、政治家は覚悟しなければならないと言っていたが、テロの被害者についても覚悟はできているんだろうな。

別に、国内での被害に限ったことではない。

海外での邦人の拉致や、殺害を覚悟しなければならない。

在外公館への襲撃、大使館等の職員への攻撃は、当然エスカレートする。

そういうことが起こらないように、我が国は、完全武装して、海外にも隈なく拠点を設けて、非正規戦闘に長けた部隊を配備して、邦人保護に当たったり、海外からの入国者について、徹底的にチェックする体制を強化したり、拉致された場合の救出作戦を実施したり、様々な手を打っていかなければならない。

公海上で米国艦船を護衛したりするなんて、簡単なことだけ考えているわけじゃあないんでしょ?。

だいたい、自国の艦船の護衛をしない米軍とか、邦人救出に自国の艦船を出さない我が国とか、そういういいかげんなことで、いいと思っているんだろうか。

海外派兵はしません、とかいっているが、邦人救出の為に海外に自衛隊の艦船を派遣することはないんだろうか。

当然、そこは戦闘区域だし、邦人救出のための戦闘は有り得るわけだし、武器はしこたま携行しなければならないし、後背地に空挺部隊も送り込まなきゃならないし、空軍による爆撃も必要だ。

敵の手の届かないところから、巡航ミサイルで拠点を無力化しておくことも必要だろう。

大陸間弾道弾(通常弾頭)で、戦略拠点を叩き潰す必要もある。

何なら、宇宙から位置エネルギー兵器を極超音速で落下させて、都市の一つや二つ壊滅させてもいいかもしれない。

すいません、一気にエスカレートしてしまいました・・・。

自衛のためには、やるところまでやらないと、きっと収まらないのだ。

個別的であれ、集団的であれ、全て自衛のためである。

海外にいる邦人を保護するためには、何をやってもやり過ぎるということはない。

そこには、歯止めなんてないのだ。

共産党のおっさんは、そんなことは分かりきっていて、死ぬのは自衛隊だけだといっている。

そんなことはない。

国際紛争を武力で解決しようとすれば、いかなる事態も想定しなければならない。

我が国は、そういうことはしない国だということになっている。

自衛隊だって、国境警備隊くらいの規模と陣容で沢山なはずだ。

憲法の前文にはこうある。

「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」

他国に占領されることがあっても、他国を蹂躙して占領することをよしとしない、悲壮な決意である。

9条にはこうある。

「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」

自衛のための手段としては、戦争もするし、武力による威嚇や行使もすると書いてある(ないけど)。

だから、自衛のためには陸海空軍その他の戦力を保持するし、国の交戦権も認めるというわけだ。

集団的自衛権というのは、この一線を越えて、世界中どこへでも、邦人がいるところへ軍隊を派遣して、我が国の権益を守ることを相手国に強要することを可能にする。

そうでなくって、何のための集団的自衛権の発動なのか。

すでに、200万人の邦人が海外に居住している。

その生存権も実力で守る気がないくせに、一人前の口を利いて欲しくないな。

我が国の海外権益を守れないなら、海外から米国艦船で引き上げてくる時に攻撃を受けたら、死んでもらいますと、はっきり言うべきだ。

もちろん、我が国の艦船を派遣して、その艦船を自衛隊が護衛するのは集団的自衛権とは関係ない。

ふざけた話ではないか。

米国に向かうミサイルを打ち落とすとか、そのうち落とすための艦船を護衛するとか、そういうことは米国が自前でやるだろうし、そんな余裕があるなら、自衛のための艦船をしっかり整備することだ。

我が国が、米国及び米国の艦船を護衛するなんて話は、100年早い。

そんなことより、海外における邦人を対象としたテロや、国内の同様のテロに注意を向けるべきだろう。

今後、移民の受け入れも積極的に行うそうだから、ますますリスクは高くなるだろう。

海外からの旅行客の呼び込みにも熱心だし。

「集団的自衛権の行使を容認するとは、日本国民が、居ながらにして「殺される」国になるということだ。」

そう読み替えて間違いない。

自民党の幹事長さんは、きっと覚悟が出来ているに違いない。

共産党のおっさんも、この際、覚悟しておいた方がいいんじゃね?。

三つ巴の順番2014年06月10日 11:25

三つ巴の順番
三つ巴の順番


いよいよ、明日はフランス行きだ。

何かルマンネタはないかと探したら、こんなページが出てきた。

(激戦必死! 三つ巴の戦いを見逃すな)
http://as-web.jp/as_feature/info.php?no=105

このページは、コピペできないので、引用が面倒だな。

浮沈子が引っ掛かったのは、このページの各車の順番である(画像参照)。

記事はともかく、この写真を見ると、上からトヨタ、アウディ、ポルシェとなっている。

この順番は、一体、何時誰が決めたんだろう?。

昨年の実績からいえば、アウディ、トヨタ、新参のポルシェだろうし、今年のポイント獲得でいえば、トヨタ、ポルシェ、アウディであろう。

一切の合理性を廃したこの順番の意味は、一体何なんだあ?。

記事の中でも、順番は様々だ。

「信頼性もWEC参戦3年目を迎え非常に高いものをもっており、トヨタTS040ハイブリッドはズバリ今季の本命に推していいだろう。唯一不安があるとすれば、それはクラッシュ等のアクシデントかもしれない。」

「一方、スパでトヨタに迫る速さをみせたのはポルシェだ。ただ、ポルシェは信頼性がまだ確立されておらず、そこは一抹の不安と言える。またアウディは速さの面で他車に対し現状では後れを取っているが、タイヤのライフが長く、名門ヨーストの手により驚くようなストラテジーで戦ってくるかもしれない。」

①トヨタ、ポルシェ、アウディなのだ。

この記述の前にはこんな解説がある。

「トヨタは3.7リッター自然吸気V8に、前後にMGU(モーター・ジェネレーター・ユニット)を搭載した高出力な四輪回生/力行を行う。エンジンとMGUによりパワーの合計は、瞬間的ではあるものの1000馬力となっている。一方、王者アウディは4リッターV6ディーゼルターボに、ウイリアムズ製フライホイールによるハイブリッドシステムを搭載。当初は熱回生装置を搭載しようとしたが、テスト後に断念した。また、ポルシェは2リッターガソリン直噴V4ターボエンジンに加え、フロントにMGU-K、リヤに熱回生装置を備えている。」

内容はともかく、順番は②トヨタ、アウディ、ポルシェである。

しかし、別のところでは、このオーダーが崩れている。

「王座防衛を狙うアウディR18 e-トロン・クワトロが3台、トヨタTS040ハイブリッドが2台、ポルシェ919ハイブリッドが2台という内訳だ。」

③アウディ、トヨタ、ポルシェなのである。

と、浮沈子は、ここで気づいた。

順列のパターンとして、ポルシェを先頭に持ってこないことを前提とすると、①②③は、唯一、④アウディ、ポルシェ、トヨタのパターンを除いて、全てのパターンを網羅している!。

トヨタを最後に持ってくることを避け、なおかつ、ポルシェを先頭にしないという基準で取り扱った場合、記事の順番では全てのパターンを扱っている。

まあ、どうでもいいんですが。

記事を書くライターが、そこまで神経を使っているかどうかは不明だ。

記事全体のニュアンスとして、三つ巴感を出そうとしているのかも知れない。

画像の配置なども、その辺を意識しているのか。

ミシュランのマスコットが出ている写真は、もちろんアウディがトップだし、「ル・マンの黄金期再び。三つ巴のワークス決戦は激闘必至」の写真では、ポルシェが一番大きく写っているし、次はトヨタとポルシェの透視図、3台の解説のところでは、トヨタ、アウディ、ポルシェの順で掲載されている(記事の中身は、トヨタ、ポルシェ、アウディの順)。

こんなところに拘っても仕方ないんだが、ポルシェファンとしては、やはり気になるところである。

媒体としては、どこが優勝してもおかしくないという盛り上げ方をしたいのだろう。

それにしても、トップの写真の順番は、決定的だな。

逆に、順番はどうあれ、表彰台を3社が分け合ってしまったら、結果として盛り上がりが低調になってしまうんじゃないか。

アウディの表彰台独占とか、日産の「ZEOD RC」が一角を占めるとか、有り得ないサプライズの方が盛り上がると思うんだが。

それを考えると、ポルシェの優勝なんて、想定の範囲内ということになる。

僻んでみても仕方ない。

浮沈子は、国籍を無視して、絶対ポルシェを応援する(非国民なので)。

来年は、日産が本格的に参戦することが予定されている。

「ニッサンはル・マンに先立ち、2015年からのLMP1参戦を決定。悲願の初勝利を目指し、『ニッサンGT-R LMニスモ』という車両で参加すると明らかにした。」

さて、来年のルマンは、四つ巴になるかもしれないが、どんな順番で記事を書いてくるのやら・・・。

水位の推移2014年06月10日 19:45

水位の推移
水位の推移


福一の2号機の格納容器内の水位について、東京電力が30cmと発表した。

(「2号機」格納容器内の水位は想定の半分)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140610/k10015099621000.html

「東京電力福島第一原子力発電所2号機で、溶け落ちた核燃料があるとみられている格納容器内部の水位がおよそ30センチと、これまで考えられていた半分程度であることが分かりました。」

いやあ、これだって怪しい話だ。

(2014/06/09 福島第一原発2号機格納容器内部水位は300mmだと判明~東電定例会見)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/145899

「水位計で測定した結果、水位は、PCV底部から150mm以上、350mm以下だと判明。底部から300mmの高さにベント管があり、300mm以上だとベント管に流れ落ちる。よって水位は300mmだと東電は判断した。」

本当は、15cmかも知れない。

30cmというのは、希望的観測に過ぎないといえよう。

この2号機については、今年の2月に汚染水から高い放射線が計測されたことから、メルトアウトが起きたとする記事もある。

(福島第1原子力発電所・2号機、メルトアウトか、再臨界に警戒)
http://www.asyura2.com/14/genpatu36/msg/371.html

この後の経緯は不明だが、2号機の状況は、1号機や3号機よりも不透明だ。

格納容器の水位についても、どんどん変化している(水位自体ではなく、推定値が)。

(2012年03月27日 (火)解説:福島第一原発2号機に何が)
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/600/114583.html

「東京電力はこれまで水圧計などから水位は3メートルほどあると見ていましたが映像で確認したところ、60センチしかありませんでした。」

そして、今回の発表では、30cmとなっているが、水位計の測定値の最小値は15cmであった。

3m→60cm→30cm→15cm(?)・・・。

溶け落ちた核燃料デブリが、メルトアウトしていれば、格納容器内の水位は関係ない。

メルトアウトというのは、格納容器の外に出て、さらに建屋のコンクリートを通り抜けて、環境中に放出されたことを意味する。

本当ならば、前代未聞であるな。

ただし、水温は35.6度と測定されている。

(福島第一原子力発電所 2号機原子炉格納容器内監視計器再設置作業結果)
http://www.tepco.co.jp//nu/fukushima-np/handouts/2014/images/handouts_140609_05-j.pdf

これは、高いのか低いのか良く分からない温度だな。

殆どのデブリがメルトアウトして、残りカスだけ冷やしているから低いのかも知れない。

格納容器の底には、ペデスタルというコンクリートの床が張ってある。

その下に格納容器の厚さ3cmの鋼鉄の壁があり、さらにその下にコンクリートの建屋の構造がある(厚さ不明)。

メルトアウトというのは、この建屋のコンクリートも貫通して、文字通り環境中に出てしまっている状態のことらしい。

そうでないという状況は、どこにもない。

東京電力が発表する内容は、回を追う毎にショボくなる一方だ。

3m→60cm→30cm→15cm(?)・・・。

今、凍土遮水壁の設置が行われようとしているが、地中に出てしまったデブリとか、止められるんだろうか(零下30度というから、冷やすことは出来るようだな)。

今回、格納容器内に設置された計測器(温度計、水位計)は、1か月程そのままにして計測を続けるらしい。

浮沈子は、次回の発表の数値が分かるような気がする。

水位は、きっと、7.5cmだろう・・・。