ウインドウズタブレット考2014年11月02日 19:13

ウインドウズタブレット考
ウインドウズタブレット考


エクセルとかをストレスなく弄ろうとすれば、OSはウインドウズ系がいいだろう。

別に、個人的に使う分にはオープンオフィスでもいいのだが、データの形式を変換したりしないといけないので煩わしい。

ノートパソコンを持ち歩いていたが、今回、雨に濡らしてやばいことになりそうだったこともあり、ちょっと考えを変えてみようかと思いつつある。

で、明日は秋葉原に行って、目ぼしいウインドウズタブレットを物色しようと考えている。


(「Windows搭載タブレット(10.1型クラス)」最新記事一覧)
http://www.itmedia.co.jp/keywords/tab_windows_10.html

気になったのがこれ!。

(ドスパラのDiginnos DG-D10IWが大幅な値下げ!税抜きで3万円台に)
http://win-tab.net/dospara/diginnos_dg_d10iw_2/

まあ、使えるかどうか試してみるにはいいかもしれないが、オフィスが高いというのは困ったもんだ。

当分はオープンオフィスで凌ぐとしても、ノートパソコンと大差ない価格というのは抵抗あるな。

しかし、用途としてはノートパソコンの代わりだし、持ち運びという点(要軽さ)と、万が一壊しても惜しくない価格(5万円程度)というのが肝だ。

それなら、軽くて安いノートパソコンを、持ち運び用にもう一台買うという手もあるが、それじゃあつまらんでしょう!?(重いし・・・)。

流行に乗ってみたいな(って、流行かあ?)。

まあいい。

ちなみに、こんな記事もあった。

(ドスパラ Diginnos DG-D08IW - ついに出た!19,980円のフルWindowsタブレット)
http://win-tab.net/dospara/diginnos_dg_d08iw_1024/

もちろん、浮沈子の需要とはかけ離れているし、おそらく使い物にはならないだろうからパスだな。

玩具としての位置付けになる。

高いおもちゃになってしまう。

アンドロイドのタブレットと違って、明らかにパソコン代わりとして使うことになるので、基本性能はある程度欲しいし、持ち運びを考えて軽さは必須だ。

それでいて、1世代前のパソコンと同程度の性能を要求するというのは酷だろうか。

値段次第だということにはなるだろう。

キーボードは、この際、何でもいいし、付かなくても問題はない。

オフィスはあったほうがいいが、ストレージの余裕があればなくてもいい。

どーせ、エクセルにしか用はない。

一応、予習としては、こんなもんでいいだろうが、トップエンドの機種も見ておこう。

(Surface Pro 3自腹レビュー ノートPCの代わりにはならなかった)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20140818/1059568/

10万円を超える機種など、対象外だ。

しかし、思ったよりも使えるという感じがした。

メモリも4Gあれば十分だろう。

やっぱ、DG-D10IWクラスが狙い目だな。

(レノボ・ジャパン「ThinkPad 10」:追加)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/20140902_664625.html

乗り心地2014年11月02日 22:24

乗り心地
乗り心地


今日は500Eと83タルガの両方に乗った。

普段は、疎開先の83タルガには、03ボクスターで乗りに行くので、いささか特別のドライブとなった。

500Eは、確かに乗り心地が良く、シートも厚く、静かで大人しい印象を受ける。

対して、83タルガは、バンピーで揺すられ、レカロのシートに変えてあるとはいえ、決して穏やかではない。

しかし、どちらの乗り心地がいいかという話になると、ちょっと考えさせられてしまう。

それは、絶対的な加速度とか、デシベルとかいう話ではなく、感じ方の問題になってくるからだ。

人間のややっこしい感性の問題なのである。

究極の乗り心地を追求した車ということになると、思い浮かぶのはこれ。

(ロールス・ロイス・ファントム)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%A0

(Rolls-Royce Phantom)
http://www.rolls-roycemotorcars-nicole.com/product/phantom-swb.html

(【ロールスロイス ファントム シリーズ2 試乗】法悦の境地…金子浩久)
http://response.jp/article/2013/04/09/195541.html

「海に浮かんだ船を操っているような走行感覚」

「路面からの振動や衝撃などは皆無。」

「後席は極上質な革シートに包み込まれ、快適を通り越して法悦の境地にある。」

これでもかという褒め言葉だな。

(ロールス・ロイス ファントム シリーズIIで南仏を走る)
http://openers.jp/car/exclusive_auto_collection/rolls_royce/rolls_royce_phantom_2012.html

「ファントム シリーズIIのサルーンを運転したときの魅力は──アルミニウムを多用しているとはいえ、2,560kgにおよぶ車体による重厚な乗り心地がまずあげられる。21インチという巨大なタイヤを履いていても、ゴツゴツ感はいっさいない。どんな路面でもフラットライドというべき、乱れない乗り心地は、すばらしいものだ。これは後席にひとを乗せるクルマの真骨頂。」

一方で、ドライビングの楽しさもあるという。

「みごとに制御されたサスペンションと、正確なステアリング、それにわずかなアクセルペダルの踏み込みに即座に反応して加速する720Nm/3,500rpmの超強大な最大トルクをもつV12。そのコンビネーションが、じつに気持ちよくクルマを走らせる。」

「ファントムは世界観が少しクラシックすぎるかもしれない。しかし、「必要にして充分なパワー」や、低い室内騒音と快適な乗り心地による粛々としたドライブなど、独自の価値を確立しているのは、深く感心する。」

なるほどと納得するわけにはいかないな。

浮沈子は船(ちっこいボート)に乗っていたこともあるが、決して乗り心地のいいもんじゃない!。

まあ、50フィートとか60フィートくらいなら別だが。

波切りが悪くて、水面を叩くようなボートでは尻が痛くなる。

大体、船酔いするので、船と聞いただけで拒否反応が出る。

操舵感覚としては、ワンテンポ遅れるというのはあるかもしれないが、小さいボートの場合は殆ど感じない。

結構リニアに反応する。

低速じゃあ話は別だが。

クルマの乗り心地の要素としては、タイヤを通して伝わる細かな振動に加えて、大きく揺すられるような振動のこともある。

路面がうねっている道路(浮沈子の近所だと、千葉県の館山道下りで木更津辺りがそれに当たる)では、車酔いになる。

そういった振動要素を、どう解決するのかといった問題のほかにも、コーナーリングの際の挙動、発進や停止の際の揺すられ方、エンジンの振動や、様々な音をどう処理するかといったことも重要だ。

外界の音を遮断してしまうのがいいとはいえない。

安全のためにも、ある程度の音の進入を許す必要があるが、それを不快に感じさせないというのがミソだな。

室内の軋み音とかは、皆無がよろしい。

シートの座り心地は、乗り心地の最重要の要素だ。

クルマに乗っているのではなく、シートに乗っているわけだし。

そのほかにも、外界との適度な遮蔽性(特に後席)や、逆に眺めの良さも大切で、だったらオープンにすればあ?、という選択肢もある。

ドロップヘッドクーペとか、コーニッシュとかもある。

(ロールスロイスって、本当に静かなのですか? 試乗した事のある人やオーナーの方)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14115496884

「外界との遮蔽性が猛烈に優れている訳ではありません。
必要な外部音は侵入してきます。
停止時における単純な密閉度はベンツ等と大差ありません。」

「恐らく、RRが静かだと言われているのは走行音(ロードノイズ・エンジン音)や振動の少なさの事だと思います。
エンジン音は、HV車やEV車のモーター駆動時はほぼ無音に近いのでこれらとは比較になりませんが、ハイパワー12気筒のエンジンとは思えない程静かです。
アイドリング時はもとより、かなり高速で踏み込んだ時も音が耳に付くような事はありません。」

「RRには全く適いません。どんな速度域でも、大抵の路面状況なら座面より上に振動は届きません。」

「振動の処理が高いと言う事は、同時にロードノイズも抑えられています。
室内のきしみ音の無さもキチンと処理してあり、皆無と言っていいでしょう。」

「ベンツSクラスとの個人的比較でも、1.5倍近くの静かさがあります。
また、実際に体感も含めて静寂を感じます。
こういった感想を持てる車はRR以外にはありません。」

ここで、浮沈子は納得するわけだ。

総合的に静かさを演出し、振動のなさを加えて、圧倒的な乗り心地を実現しているわけだな。

これを読むだけでも、500Eとは次元の異なる乗り心地であることが分かる。

500Eとかは、結構ゴツゴツした乗り心地で、余り感心したことはない(エンジンは、室内では静かですが)。

じゃあ、500Eより揺すられ感があって、軋み音も満載で、エンジン音が容赦なく聞こえてくる83タルガは、乗り心地は良くない車ということになるんだろうか?。

単純な比較では当然そうなるが、空冷ポルシェオーナーの納得は得られないだろう。

そのクルマに求めているものが何か、そのクルマの乗り心地として期待されているものが何なのかによって答えは違ってくる。

エンジン音や排気音が聞こえないスポーツカーに、誰が乗るかよ!。

まあいい。

こんな記事もある。

(マクラーレン・MP4-12C)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%BBMP4-12C

「サスペンションでは「プロアクティブシャシーコントロール」と呼ばれる前後左右の各ダンパーを油圧で相互接続する技術が採用されている。アンチロールバーの代わりを務め低速では柔らかく、高速では硬くとダイナミックにロール制御を行うことが可能。ダンパー用の油圧ポンプは軽量化のため電動油圧式ステアリングと兼用となっている。このシステムを採用したことで、スポーツカーとしては極めて優れた乗り心地を実現している。」

絶対的にどうかはともかく、テクノロジーの進歩は、スポーツカーの乗り心地も良くしていくのだ。

今後、電気自動車が普及して、エンジン音とかが皆無になり(エンジン、無いんで・・・)、そんでもってスーパーカーとか作らにゃならんことになって、やっぱ、合成音とかサンプリングソースとかでエンジン音作るんだろうか。

要するに、何を持って快とするかであるな。

威勢のいいエンジン音や、路面に追従してゆすられるのがいい(そうでなけりゃ、なんでスポーツカーなんかに乗るのか)ということになれば、ロールスロイスとは異なる乗り心地のよさというのもあっていい。

浮沈子は、今年の6月にルマンに行ってきたが、GTクラスのフェラーリの音は、決して聞いていて気持ちのいい音ではなかったし、逆に、アウディのeトロンは、不気味なほど静かだった。

レーシングカーでも、音については好みがあるに違いない。

ポルシェの919ハイブリッドは、まあ、割と聞けたかな。

(【ロールスロイス ゴースト シリーズII 発表】衛星とリンクし“ワフト”な乗り心地を提供する「魔法のトランスミッション」)
http://response.jp/article/2014/11/01/236402.html

ドライバーズロールスといわれるゴーストにも、サテライト・エイディッド・トランスミッションが採用されたようだ。

これは、ドライバーに代わって、衛星システムとリンクしたトランスミッションが、常に適正なギアを選択することによって快適な乗り心地をサポートするものである。

ファントムに採用されるかは疑問だ。

だって、お抱え運転手は、当然そういうドライブをするだろうから、不必要ということになる。

ああ、そうか・・・。

人間がファントムを運転し続けるかどうかは分からんからなあ。

アウディではないが、無人運転のロールスが走るようになるかもしれない。

(ロールス・ロイス伝説 (The legend of Rolls-Royce) <2006年1月16日掲載>)
http://www.seino.co.jp/sis/column/20110617-746.htm

「リアシートから運転手に「エンジンを掛けてくれ」と言ったら、答えは「もう掛かっております」だった」

未来のロールスにエンジンはないし、運転手もいないかもしれない。

この話も、文字通りの伝説になるだろうさ!。

ビスポーク2014年11月03日 09:26

ビスポーク
ビスポーク


最近目にする自動車用語かと思って、調べてみた。

(ビスポーク:Bespoke)
http://www.fashion-press.net/words/140

「語源は、顧客がテーラーに「話しを聞かれながら = be spoke」服を仕立てていくことに由来していると言われる。」

服飾関係の用語らしい。

オーダーメイドとか、カスタムメイドみたいなもんか。

(ロールスロイスはビスポークで仕上がる)
http://gqjapan.jp/car/news/20140524/rolls-royce-bespoke

「特別あつらえという意味のとおり、オーナーの注文に従って仕上げる仕様である。」

自分だけの特別の車に仕立てたいという気持ちは、何となく分かるな。

浮沈子の500Eは、少なくともブレーキ(93年型に交換)、ドライバーズシート(300Eのファブリックに交換)、ヘッドライト(HIDに交換)、オーディオ(パイオニア)はオリジナルではない(他にも、ハイテンションコードやイグナイターの抵抗といった目に付かない所も弄っている)。

内装の凝り方とか、ストライプがどうのこうのというのはどーでもいいんですが。

成功の証とあるが、そんな優雅な発想ではなく、20年以上前のクルマを現代で乗るための止むを得ない投資である(シートは拘りだが)。

クルマに乗るというのは、単に移動するためというだけではなく、世の中の有象無象から切り離された特別の時間と空間を楽しむという面がある。

それを実現するための、一つの方法がビスポークというわけだろうが、そんなことが出来る車種を選択すること自体が既にビスポークだな。

吊るしのクルマを選ぶことしか出来ないというのは、ある程度ガマンを強いられるということでもある。

新車を買い求めたのはプリウス(初代)が最後だったが、あのクルマ(こてこての大衆車)には、ビスポークなんていう発想は皆無だ。

まあ、そういうクルマを選んだのだから仕方ない。

その後に乗り換えた中古の300Eだって、500Eだって、ビスポークというレベルのカスタマイズはない。

ベンツは実用車だから、それでいい。

趣味で乗るクルマではないのだ。

そう考えると、スポーツカーとかは、もっとカスタマイズできるようにしたほうがいいのではないか。

あんなもんに乗るのは、成功の証かどうかは別にして、少なくとも趣味で乗るに決まってる!。

だったら、ピンストライプやシートのステッチなどへの拘りを実現するシステムがあってもいい。

(Feb 04, 2014
Option, Special Order, Tailor Made Vol.1)
http://blog.cornesmotor.com/?p=1944

(Feb 21, 2014
Option, Special Order, Tailor Made Vol.2)
http://blog.cornesmotor.com/?p=2620

浮沈子が行ったこともある芝のショールームの一室だ。

まあ、フェラーリはやってるだろうな。

浮沈子は、内装とか外面には興味がないので、余りこの手の話に首を突っ込むことはない。

今回は、ビスポークという聞きなれない言葉に引っ掛かって調べた。

所詮は、無縁の世界である。

現代ポルシェ考2014年11月03日 19:28

現代ポルシェ考
現代ポルシェ考


金子浩久氏の記事を引用したついでに、ちょっと彼の記事を漁っていたら、ギョッとする記述を見つけた。

(金子浩久のEクルマ、Aクルマ】ポルシェの何が優れているのか?(2014.01.22))
http://dime.jp/genre/126393/3/

「ポルシェのPDKが図抜けているのは、優れたレーシングドライバーのような状況判断と素早い作動が実現されているからだ。」

「ポルシェをポルシェたらしめているのは強力なkエンジンパワーであったり、強靭なボディやサスペンションであったりすることは間違いない。」

「しかし、その一方で、最新のポルシェはそれだけに止まらず、ATを制御するソフトウエアも優れているのだ。カタチがなく目に見えないソフトウエアというものがパフォーマンスを決しているのが現代のポルシェであり、また、現代のスポーツカーというものなのだ。」

そりゃあ、コスト掛ければいくらでもそういうものは作れるだろうし、技術的には他のメーカーだって、やってやれないことはないに違いない。

問題は、そうやって金掛けて作ったクルマが売れるかどうかで、ポルシェでなければそう簡単に財布の紐を緩めてくれないだろうから、ポルシェの優れたところは、敢えていえば、開発コストを転嫁できるブランド価値を維持し続けている点にあると浮沈子は考えている。

そうして、その技術が下々のクルマに降りてきて、庶民が恩恵をこうむることが出来るようになれば、世界はハッピーになるわけで、ポルシェバンザイであるな。

「そのソフトウエアを書くのには膨大なテストデータが必要で、それを獲得するためにポルシェの開発陣はあらゆる状況を想定したテストを繰り返している。」

そんな贅沢なことが出来るのも、ポルシェならでは、ということだろう。

そうして、誰もがワルターロールになれるわけだ。

(【金子浩久のEクルマ、Aクルマ】ポルシェの“レジェンド”に聞くドライビング上達の極意(2014.05.21))
http://dime.jp/genre/143442/3/

「モータースポーツに参加するわけではないのだが、一般の人が運転をうまくなる方法はありますか?
「たくさん走ることですね。私は今まで900万km走ってきました」(ロール氏)」

900まんきろの経験値を叩き込まれたコンピューターは、やがてサーキットレースやラリーに登場し、カメラやGセンサーと連動して、軒並み表彰台を独占することになるんだろう。

浮沈子は、まだ、50万キロも走っていない。

だから、ドライビングについてはえらそーなことはいえないし、少なくとも浮沈子より旨い運転をするコンピューターを開発することは容易だろう。

そんでもって、自動運転してくれれば、美味しいところだけハンドルを握って、往き帰りの渋滞はクルマに任せるということが可能になる。

そのうち、美味しいところも自動運転に任せたくなるかもしれない。

初出の記事で、浮沈子がぎょっとしたのは、著者がPDKの挙動を賞賛する姿勢にある。

自身がポルシェ乗りである著者は、明らかに、自らのドライビングとPDKのコンピューターとを比較し、コンピューターに軍配を上げて、それを無批判に賞賛している。

それって、なんか危うい!。

浮沈子は、完全自動運転を否定してはいないし、安全を最優先にする以上、それは避けて通れないと思っている。

しかし、人間不在、コンピューター任せの世界に、漠たる不安を抱いていて、その発露をこのブログに求めていたりする(って、これもコンピューターですが)。

自動車評論家の先生方は、もちろん、そんなことは百も承知で、しかし、そこに疑問を差し挟んではおまんまの食い上げになるので、仕方なくヨイショ記事を書いているのかもしれない(沢村慎太郎除く?)。

まあ、どうでもいいんですが。

電子制御の行き着く果ては完全自動運転だが、それまでになすべきことは多い。

コントロールデバイスの分際を超えて、人間の聖なる領域に土足で踏み込んでくるコンピューターどもに、もう少し警戒心を持ってもいいんじゃなかろうか。

止むを得ないが、目は離さないぞ、くらいの用心があっていい。

結局は、ソフトを書く人間とか、そこに入力するパラメーターを作る人間とか、その元ネタを仕込むために、走りこむ人間がいてこそのコンピューター制御なのだ。

メーカーとしては、きっちりと仕事してもらって、最終的なチェックもして、製品として満足いくものを出してもらいたい。

今のところ、PDKがシフトミスをして、エンジンがオーバーレブしたという話は聞かない。

まあ、そこんとこは流石にきっちりガードしているだろうが、電離放射線がビット反転を促して、パーシャルに作動を書き換えてしまうことだってある。

再現性がない不具合が起こって、大騒ぎになることがあるかもしれない。

もちろん、そんなことが起こるのは例外中の例外だろうし、回路に対する保護もきちんとしているのだろう。

どうも、ソフトウエアに操られるデバイスに対して、今ひとつ信用が置けない気がするのだ。

物理の法則を人間が覆し、人間の都合がいいように文字通り書き換えて、神の領域を侵しているような気になる。

遺伝子を書き換えて、モンスターを作っているようなもんだ(スイートコーンとかでもいいんですが)。

神の領域に踏み込んだ人間は、さながらリンゴを食べたアダムとイブとか、バベルの塔を築いている人々と同じように、何らかの罰を受けるに違いないとすら感じている。

何事も思い通りにいくと信じて疑わない。

まあ、ポルシェは復帰第1戦のルマンで勝てなくて、その後も苦戦が続いているので、そういうことはないだろうが。

アウディとかと違って、ドライバー抜きのクルマを走らせることはご法度のメーカーだと思っているが、デバイスの制御には積極的にコンピューターを使ってくる。

クルマの骨格の部分にも、そのうち電子制御の手が入るに違いない。

ボディの剛性の制御を、可変ダンパーを使ってコントロールするようになるわけだ。

敢えてしなりを残して乗り心地に貢献するモードと、ガチに固めてコーナーを限界まで攻めるモードだな。

素材に電流を流すなどして、コントロールするデバイスが現われるかもしれない。

そういった新しい仕掛けが次々に出てきて、物理の法則を歪め、バーチャルな体験に親しんだ感性に対応する。

ゲームマシンの挙動が正しく、現実の法則が誤っている・・・。

もちろん、そんな馬鹿な話にはならない。

クルマの中の閉じた時空系の中でどれほど細かい点をいじくったとしても、クルマと道路という関係は崩れない。

いや、そのうち、コンピューターが道路にも埋め込まれて、路面との摩擦係数を動的に変化させたり、コーナーの曲率を変えたりするようになるかもしれない(既に、静的には、コーナーは滑りにくい舗装とかしてるし)。

さらに、地球自身にコンピューターが埋め込まれ、重力加速度さえ自在に操るようになるやも知れぬ(ど、どうやって?:磁力とか使うのかあ?)。

まあいい。

そもそも、せいぜい数十kmの速さでしか走れない人間を、数百キロで移動させようということ自体が神をも恐れぬ所業なのだ。

絶えることのない交通事故や環境問題がその報いであり、それを承知で未完成な自動車という凶器を使い続けるというのも、人間の悲しい性であろう。

ポルシェは、数々の新技術を開発してきた。

これからも、自動車という機械がある限り改良は続いていくだろうが、人間とのかかわりという観点から、常にどうあるべきかを考えていく必要があると浮沈子は思う。

ボクスターの秋2014年11月03日 20:49

ボクスターの秋
ボクスターの秋


500E、83タルガに続いて、本日は03ボクスターに乗って秋葉原へ。

画像は、分かり辛いが、ゲットしたシンクパッド10である。

この画像を撮った時には、まだネットに繋がっていないので、タイルには情報が表示されていない。

どうやって接続設定したらいいか分からず(中古で、箱も取り説もなし)、半べそをかきながらネットで調べて、ようやく設定画面を見つけた。

やれやれ、ウインドウズ8.1とかいっても、中身は7と変わんないな。

余りお買い得とはいえないが、5万円台でゲットした。

オフィスなし、本体(メモリー4G、64GBのストレージ)、ACアダプター、スタイラスペンのみ。

この件についてはまた書く。

で、ボクスターは、オープンにして走った。

首都高速を快調に飛ばして、アキバに乗りつける。

いつもの駐車場に入れる。

オープンカーは、季節を風で感じる。

頭頂部に鋭敏なセンサーを有する浮沈子は、雨だけでなく、風を感じるのもここだ!。

まだ、帽子を被るには早い。

座席の背もたれの間には、風の巻き込みを抑制する透明な衝立が取り付けられているが、それでも03ボクスターはサイドウインドウを立てていても僅かに上方からの風を車内に導く。

その風が心地よい速度で走る。

この季節では、80kmくらいかな。

それが70kmになり、60kmになって、とうとう帽子を被って走るようになり、暖房をガンガンに利かせて走る様になり、最後には幌を閉めるようになる。

フルオープンで心地よい時期は、我が国では限られる。

雨は論外だし、炎天下では命にかかわる。

厳冬期も少しきついな。

秋から冬の始まりを経て、春先から梅雨に入る前の一時、それも、雨や雪の降らない日に限られる。

週末だけだと、それ程多くはない。

そんな日に、今日も巡り会った。

このところ、クルマの乗り心地のことを書いているので、今日は03ボクスターに乗っても、乗り心地が気になったが、しかし、そんなことを気にして乗るのはもったいないクルマである。

スポーツカーとしては、決して固すぎるとはいえない足回りだが、500Eに比べれば確かに揺すられる。

ガツンという突き上げはないが、腹筋が多少鍛えられることは確かだ。

リアミッドシップレイアウトとはいえ、加速減速の際には前後のGも掛かる。

普通のクルマと何ら変わる所はない。

コーナーを駆け抜けるときの、まるで自分を中心にして回り込んでいくような素直なハンドリングと、頭上を通り過ぎていく風が、このクルマの美点だ。

このクルマには、相当なラゲッジスペースがあるが、ランナバウトとしての使用を心がけている浮沈子は、荷物の運搬に使うことは殆どない。

トランクの中には、ジャンプコードとカバーだけが入っている。

運転しているのは、例によって、普段はFDに乗っている愚弟だが、このクルマに文句を付けることはない。

しかし、彼のポリシーでは、屋根は閉じておくべきものらしいので、帰りは幌を閉めて走る。

もったいない・・・。

まあいい。

午後の早い時間に帰ってきたこともあって、首都高はガラガラだった。

このクルマは、普通に走っている時には、幌を閉めていても無粋な軋み音を立てることはない。

段差を乗り越える時とかに、僅かに擦れ合う音がすることがある程度だ。

空調の効きがいいので、夏は重宝する。

しかし、この時期に閉めて走るのは・・・。

やはり、もったいない。

バッテリーを納めているのがフロントのトランク内で、その開閉が電磁ロックになっているので、キルスイッチを付けることが出来ず、バッテリーを上げない為には時々乗ってやらなければならない。

今日のイグニッションの際は、問題なく始動した。

最低でも、月に1度はエンジンをかけてやる必要がある。

秋のうちに、もう1度、冬の間に数回は乗り回そう。

春になれば、もう少し頻繁に乗ってやれそうだ。

3台ある中で、最も故障が少なく、最も新しく、それでも、電子制御は今時のクルマに比べれば最小限の03ボクスターである。

これが現代のクルマとしては、最低限というものだろう。

既に11年前のクルマになった。

20世紀に開発され、21世紀に生産されたクルマだ。

巷では、地球温暖化などという話が、飽きもせずに話題になっている。

そのうち、我が国では、秋という季節さえなくなってしまうかもしれない。

そして、雨の日が長く続くようになるだろう。

それは、随分先の話には違いない。

浮沈子が生きている時間の中での話ではない。

そんな季節の長期的な変化のなかで、2シーターオープンというカテゴリーが、いつまで商品性を保っていられるかだな。

手放すとしたら、最初にこのクルマを処分するだろう。

乗ってやれる時間は、その意味でも限られている。

次は500Eか。

最後まで手元に置いておきたいのは83タルガである。

しかし、やがて、全ての自動車から降りる時が来る。

いつになるかは分からないが、視力や運動神経や筋力、判断力などの衰えで、運転できなくなる時期が来る。

そんなことは、なるべく考えないようにしているが、来ることだけは確かだ。

今日は、秋の日のドライブを堪能した。

それだけで、十分ではないか。